JP2003090914A - 位相差フィルム及びその製造方法 - Google Patents

位相差フィルム及びその製造方法

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JP2003090914A
JP2003090914A JP2001282806A JP2001282806A JP2003090914A JP 2003090914 A JP2003090914 A JP 2003090914A JP 2001282806 A JP2001282806 A JP 2001282806A JP 2001282806 A JP2001282806 A JP 2001282806A JP 2003090914 A JP2003090914 A JP 2003090914A
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polymer
retardation film
retardation
liquid crystal
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JP2001282806A
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Yoshinori Ikeda
吉紀 池田
Akihiko Uchiyama
昭彦 内山
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、フィルム1枚で測定波長が
短いほど位相差が小さくなる位相差フィルムを提供する
ことにある。 【解決手段】 主鎖に対して略垂直方向に環状構造を有
する合成高分子と光学異方性を有する非液晶性の化合物
とを含有する高分子配向フィルムからなる単層の位相差
フィルムであって、該位相差フィルムは、波長λにおけ
る位相差が下記式(1)を満たし、且つヘイズが3%以
下である位相差フィルム。 R(λ1)/R(λ2)< 1 (1) 〔式中、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ
1nm、λ2nm(400<λ1、λ2<700、λ1
<λ2)における高分子配向フィルムの面内位相差であ
る。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相差フィルムに
関する。特に本発明は、液晶表示装置、発光素子、防眩
フィルム、光記録装置、偏光ビームスプリッター等の光
学素子において用いられる、位相差値が測定波長400
〜700nmにおいて、短波長ほど小さい位相差フィル
ムその製造方法、及びそれを用いてなる光学装置等に関
する。
【0002】
【従来の技術】位相差フィルムは液晶表示装置のSTN
(スーパーツイステッドネマチック方式)等に用いら
れ、色補償、視野角拡大等の問題を解決するために用い
られている。一般に、色補償用の位相差フィルムの材料
としてはポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリ
オレフィン等が用いられ、視野角拡大用の位相差フィル
ム材料としては前記した材料に加えて高分子液晶、配向
硬化されたディスコチック液晶等が用いられる。
【0003】位相差フィルムの1種である4分の1波長
板は、円偏光を直線偏光に、直線偏光を円偏光に変換す
ることが出来る。これは、液晶表示装置特に観測者側か
ら見て裏面側の電極を反射電極とした偏光フィルム1枚
板の反射型液晶表示装置や、偏光フィルムと4分の1波
長板とを組み合わせたことからなる反射防止フィルム、
また、コレステリック液晶等からなる右回り左回りのど
ちらか一方の円偏光のみを反射する反射型偏光フィルム
と組合わされて用いられる。
【0004】上記した偏光フィルム1枚型の反射型液晶
表示装置や反射型偏光フィルムにおいて用いられる位相
差フィルムは、可視光領域である測定波長400〜700nm好
ましくは400〜780nmにおいて直線偏光を円偏光に、円偏
光を直線偏光に変換する作用を有する必要がある。これ
を位相差フィルム1枚で実現しようとすると、測定波長
λ=400〜700nm好ましくは400〜780nmにおいて位相差が
λ/4(nm)となることがその位相差フィルムの理想で
ある。
【0005】一般に4分の1波長板としては、上記した
色補償用の位相差フィルム材料等が用いられるが、これ
らの材料は複屈折に波長分散を持っている。一般に高分
子フィルムの複屈折は測定波長が短波長ほど大きく、長
波長ほど小さくなる。そのため、高分子1枚だけで測定
波長λ=400〜700nmにおいて、前記した理想的な4分の
1波長板のように測定波長が短いほど複屈折が小さくな
るものを得ることは困難であった。
【0006】理想的な4分の1波長板のように測定波長
が短いほど複屈折が小さくなるフィルムを得るために、
特開平10-68816号公報には4分の1波長板と2分の1波
長板を適当な角度で貼り合わせて用いるといった技術等
がある。また、1枚のポリマーフィルムを用いて4分の
1波長板を達成するものとして特開2001-91743号におい
て、セルロースエステルフィルムにおいて芳香族環を少
なくとも2つ有し、2つの芳香族環の立体配座を立体障
害しない分子構造を有する化合物を含む技術が記載され
ている。しかし、セルロースエステルフィルムでは、そ
の吸水性のために加水分解、寸法変形、配向緩和等が生
じ、位相差及びその位相差波長分散を実用レベルで長期
間保持することが出来ず、光学的な位相差フィルムとし
て耐久性に問題が挙げられる部材である。さらに、光学
異方性材料を含有する耐傷性に優れた光学補償フィルム
に関する技術が特開2001-89764号に示されている。しか
し、これでは、光学異方性材料は膜厚方向にハイブリッ
ド配向をするように制御させることで、広視野角を得る
ことができる光学補償フィルムに関するものであり、こ
の光学異方性材料により位相差フィルムの波長分散の制
御は一切行われていない。ポリマーに対して液晶を添加
する技術に関しては、液晶セルの複屈折率の温度変化に
追随して、レターデーションが温度変化する温度補償効
果を有する光学異方体フィルムが特開平8-278410号、8-
190094号に示されている。しかし、この系でも、位相差
の温度補償効果が要点であり、液晶の添加による波長分
散の制御に関する技術ではない。また、ポリマーに対し
て液晶を添加した場合、ポリマーのガラス転移温度の急
激な減少が見られる場合があるため、添加する液晶の分
量が制限される上、添加するポリマー自体のガラス転移
温度が高いものから選択しなければならない場合もあ
り、実使用に絶えうる耐候性を有する位相差フィルムを
得ようとした場合、ガラス転移温度の非常に高い(20
0度以上)限られたポリマーとなる可能性が考えられ
る。さらに、液晶自体の価格面において、位相差フィル
ムの原料となるポリマーに対して液晶が一般に高価であ
り、液晶を用いた位相差フィルムでは、原価のほとんど
が液晶の値段に対する寄与となり、1枚の位相差フィル
ムで得られる価格面での2枚構成の位相差フィルムに対
する利点が生じない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、2枚
以上のポリマーフィルムを積層することにより、位相差
が広い領域でλ/4またはλ/2を達成することが出来る
ことは知られている。しかしこの場合には、2枚以上の
フィルムの角度、位相差を厳密に調整しながら積層する
必要がある。これに対して、本発明者らは以前より1枚
のポリマーフィルムからなるλ/4板または、λ/2板を
提案している。しかし、位相差が広い波長領域でλ/4
またはλ/2が達成されているフィルムで耐候性に優れ
て、かつリタデーション変化が生じ難い実用されている
フィルムはほとんど無い。また、そのポリマーフィルム
において、位相差における波長分散をより広い領域でλ
/4またはλ/2が得られる技術は知られていない。
【0008】本発明の目的は、1枚のポリマーフィルム
を用いて、耐候性に優れ、より位相差が広い波長領域で
λ/4またはλ/2等の広帯域性を有する位相差フィルム
を達成することにある(λ/4、λ/2に限定する必要は
なく、3/4λ、2/5λ等でもよい)。
【0009】また本発明の目的は、広帯域性を容易に制
御できる位相差フィルムを提供することにある。
【0010】さらに本発明の目的は、上記位相差フィル
ムを製造する新規な方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために位相差フィルム用の高分子材料等を鋭意
検討した。そして主鎖に対して略垂直方向に環状構造を
有するポリマーからなる高分子フィルム中に、光学異方
性を有する非液晶性の化合物を少なくとも1種含有する
ことにより、透明性が良好で、かつ単層(1枚)で位相
差が広い波長領域でλ/4板等の広帯域性に優れる位相
差フィルムが得られることを見いだし本発明を完成する
に至った。
【0012】すなわち本発明は、下記の〔1〕〜〔1
5〕のより達成することが出来た。 〔1〕 主鎖に対して略垂直方向に環状構造を有する合
成高分子と光学異方性を有する非液晶性の化合物とを含
有する高分子配向フィルムからなる単層の位相差フィル
ムであって、該位相差フィルムは、波長λにおける位相
差が下記式(1)を満たし、且つヘイズが3%以下であ
ることを特徴とする位相差フィルム。
【0013】 R(λ1)/R(λ2)< 1 (1) 〔式中、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ1n
m、λ2nm(400<λ1、λ2<700、λ1<λ2)における高
分子配向フィルムの面内位相差である。〕 〔2〕 光学異方性を有する非液晶系の化合物が、芳香
族環を少なくとも2つ有する有機化合物である〔1〕に
記載する位相差フィルム。 〔3〕 環状構造が、炭素環式構造、又は複素環式構造
である〔1〕、〔2〕に記載する位相差フィルム。 〔4〕 合成高分子が、縮合芳香環骨格を有することを
特徴とする〔1〕〜〔3〕に記載する位相差フィルム。 〔5〕 合成高分子が、ポリカーボネートであることを
特徴とする〔4〕に記載する位相差フィルム。 〔6〕 合成高分子が、カルド型ポリマーであることを
特徴とする〔1〕〜〔5〕記載に記載する位相差フィル
ム。 〔7〕 合成高分子が、環状オレフィン骨格を有するこ
とを特徴とする〔1〕〜〔3〕に記載する位相差フィル
ム。 〔8〕 合成高分子の100重量%に対して、光学異方
性を有する非液晶性の化合物の含有量が0.01〜50
重量%であることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれ
かに記載の位相差フィルム。
〔9〕 ポリカーボネートが下記式(I)
【0014】
【化5】
【0015】(上記式(I)において、R1〜R8はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の
炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、X
は下記式
【0016】
【化6】
【0017】である。また、R9およびR10はそれぞれ
独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜3の炭化
水素基から選ばれる少なくとも1種の基である)で示さ
れる繰り返し単位aを5〜95モル%と、下記式(II)
【0018】
【化7】
【0019】(上記式(II)において、R11〜R18はそ
れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜2
2の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であ
り、Yは下記式群である。)
【0020】
【化8】
【0021】(ここでR19〜R21、R23及びR24はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22
の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種であり、R22
及びR 25は炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる少
なくとも1種であり、また、Ar1〜Ar3はそれぞれ独
立に炭素数6〜10のアリール基から選ばれる少なくと
も1種の基である。)で示される繰り返し単位bが全体
の95〜5モル%を占めるポリカーボネート共重合体及
び/またはブレンド体である〔5〕に記載の位相差フィ
ルム。 〔10〕 主鎖に対して略垂直方向に環状構造を有する
合成高分子と光学異方性を有する非液晶性の化合物とを
含有する溶液を支持体上に流延して液膜を形成し、つい
で該液膜を乾燥しフィルム化し、さらに延伸して該合成
高分子の主鎖を延伸方向に配向させるとともに該化合物
を延伸方向に対して略垂直配向させることを特徴とする
位相差フィルムの製造方法。 〔11〕 偏光フィルムと〔1〕〜
〔9〕記載の位相差
フィルムからなる円偏光フィルム。 〔12〕 〔11〕記載の円偏光フィルムを用いたこと
を特徴とする発光素子。 〔13〕 偏光フィルムと〔1〕〜
〔9〕記載の位相差
フィルムからなる楕円偏光フィルム。 〔14〕 〔1〕〜
〔9〕記載の位相差フィルムを用い
たことを特徴とする液晶表示素子。 〔15〕 〔1〕〜
〔9〕記載の位相差フィルムを用い
たことを特徴とする光学装置。
【0022】本発明者は、鋭意研究の結果、ポリマーフ
ィルムの材料を探索することにより、広い波長領域にお
いてλ/4またはλ/2等の広帯域性を有する位相差フィ
ルムを製造することに成功した。1枚のポリマーフィル
ムで構成される位相差フィルムの波長分散は、ポリマー
を構成するモノマーの光学異方性に起因するため、短波
長もしくは長波長領域において理想とするλ/4を取り
うることが出来ず色抜けを生じていた。しかし、光学異
方性を有する非液晶性の化合物を、高分子配向フィルム
が主鎖に対して略垂直方向に環状構造を有するポリマー
に添加することにより位相差における波長分散のコント
ロールが可能となり、より広帯域性を有する1枚の位相
差フィルムにすることが出来る。これにより、液晶表示
装置において、従来2枚以上の位相差フィルムを使用し
ていたものに対して、1枚の位相差フィルムを用いるこ
とが可能となり、1枚の位相差フィルムで2枚以上の位
相差フィルムと同等の色彩表示を行うことが出来るよう
になった。これにより、2枚以上のポリマーフィルムを
用いる際の角度の厳密な調整、貼り合せ工程が不要とな
った。また、液晶が有する位相差波長分散に対して、液
晶が有する位相差の影響による色彩変化を低減すること
の出来る位相差フィルムでの波長分散をコントロールす
ることが可能となった。本発明の位相差フィルムは、1
枚で広い波長領域でλ/4またはλ/2等の広帯域性を達
成できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、1枚の高分子配向フィ
ルムにおいて、可視領域において波長に依存しない理想
的なλ/4板およびλ/2板を得ることを探求する過程
で、位相差が短波長ほど小さい1枚の高分子配向フィル
ムを提供することに成功し、上記目的を達成するととも
に、従来に無い特性を持つ位相差フィルムを提供するに
至ったものである。
【0024】また、本発明者は1枚の高分子配向フィル
ムで、上記式(1)を満足することは可能であることを
見出しているが、本発明によれば、該高分子配向フィル
ム中に光学異方性を有する非液晶系の化合物を含有する
ことにより、位相差波長分散を目的値に応じて容易に制
御することが可能であり、またさらに理想の位相差波長
分散を見出すことができる。
【0025】本明細書における高分子配向フィルムの位
相差(リタデーション)とは、位相差測定における位相
差値のことを指し、光が厚さdのフィルムを透過したと
きにフィルムの配向方向とそれに垂直な方向の光の進行
速度(屈折率)の差に基づく位相の差をいい、配向方向
とそれに垂直な方向の屈折率の差Δnとフィルムの厚さ
dとの積Δn・dで表されることは知られている。ま
た、位相差Δn・dは高分子配向フィルムが同一であれ
ば複屈折Δnに比例するので、位相差の波長分散(波長
依存性)は複屈折Δnの波長分散(波長依存性)で表す
ことが出来る。ここで、本発明における高分子配向フィ
ルムの配向とは、高分子鎖が主として特定の方向に並ん
だ状態を示す。高分子フィルムの配向は、通常フィルム
の延伸等によって生じる。
【0026】位相差フィルムは透明性が重要であり、フ
ィルムの光散乱性を表すヘイズ3%以下であることが必
要であり、好ましくは2%以下、さらに好ましくは1%以
下である。ここで、ヘイズの測定は日本工業規格JIS
K7105『プラスチックの光学的特性試験方法』に
準じて行われる。
【0027】本発明における高分子配向フィルムの配向
とは、高分子鎖が主として特定の方向に並んだ状態を示
す。高分子フィルムの配向は、通常フィルムの延伸等に
よって生じる。本発明では、高分子鎖が配向すると、フ
ィルムに含有される光学異方性を有する非液晶性の化合
物(以後光学異方性化合物ということがある)も配向す
る。かかる化合物の配向は、主として高分子の構造に依
存し、高分子主鎖に略平行、または略垂直に配向する場
合、もしくはそれ以外の場合となる。本発明において
は、該化合物のフィルム中での配向は、主として該化合
物、及び高分子の分子骨格によって決定されると考えら
れ、双方に嵩高い分子骨格を有することで、延伸時にお
ける相互の立体障害の影響を生じさせることができ、該
化合物の配向方向を制御することが可能となる。
【0028】該化合物を用いるのは、光学異方性、特に
位相差フィルムの位相差波長分散性の制御が目的であ
る。この目的のためには、該化合物は光学異方性を有す
る材料が必要とされ、この化合物を高分子フィルムの配
向時に特定の方向に配向させることが可能であるものを
用いることができ、高分子配向フィルムの位相差波長分
散を制御するのに適する材料と考えられる。
【0029】ここで、本発明では、該化合物の配向方向
は、高分子主鎖に対して略直交に配向させることが重要
となる。これは、国際公開番号WO00/26705号公報では、
(高分子配向フィルムの面内における配向方向の屈折率
がそれと直交な方向の屈折率より大きい場合を、光学異
方性が正、逆方向の場合を光学異方性が負というが)、
高分子配向フィルムにおいて、光学異方性が正と負の高
分子の組み合わせにおいて、Δn(450)/Δn(550)
<1(R(λ1)/R(λ2)<1、λ1=450nm、λ2=550n
m)となるための条件が示されている。これでは、正の
光学異方性を有する高分子に対して、負の光学異方性を
有する高分子が同時に存在することが必須条件となる
(負の高分子に対しては、正の高分子が必須条件)。し
かし、負の光学異方性を示す高分子は限られており、実
際に適用できる高分子は少ない。これにより、添加した
化合物が、負の光学異方性を有する高分子と同等の効果
を発現すれば、R(λ1)/R(λ2)<1(λ1=450n
m、λ2=550nm)を満たす系が見出せることとなる。
【0030】ここで、該化合物の配向方向であるが、本
発明では、この光学異方性化合物を主鎖にバルキー骨格
を有する高分子とともに用いることで、該化合物を特定
の方向に配向させることが可能となることを見出した。
下記では、光学異方性化合物とバルキー骨格を有する高
分子間での配向に関して示す。ここでの光学異方性化合
物の光学異方性に関しては、光学異方性の効果は芳香族
環による分極率による影響が大きいために、化合物での
光学異方性はその芳香族環の配置とほぼ同等と考えられ
る。本発明の実施例1、2、3からも明らかなように、
末端間距離が長い方向を化合物の主鎖方向とした場合、
光学異方性の長軸が主鎖方向と同一の化合物を高分子に
添加した場合では、R(λ1)/R(λ2)(λ1=450n
m、λ2=550nm)の値が小さくなる方向に位相差の波長
分散が変化しており、これは、該化合物が負の高分子と
同等の働きを示しており、高分子の配向方向に対して、
該化合物が直交に配向していることを表していると考え
られる。一方、本発明の実施例4では、光学異方性の長
軸が主鎖方向に対して垂直な化合物を添加した場合で
は、R(λ1)/R(λ2)(λ1=450nm、λ2=550nm)
の値は大きくなる方向に位相差の波長分散変化が起こ
り、該化合物が正の高分子と同等の働きを示しており、
該化合物の光学異方性の長軸は高分子の配向方向と一致
すると考えられる。つまり、この系でも該化合物の主鎖
方向は高分子の配向方向に対して直交に配向が引き起こ
されていると推定される。すなわち、光学異方性化合物
を含むことによる効果は、光学異方性が正、又は負の成
分のどちらか一方を増やしたことに相当し、且つ、ポリ
マーの位相差波長分散も、該化合物の種類により大幅に
しかも容易に変化させることが出来るものである。さら
に、該化合物の添加による効果が、光学異方性の正か負
のいずれに寄与するかは、化合物の配向方向によって決
定され、高分子主鎖にバルキー骨格を有する高分子を用
いることで、該化合物を高分子主鎖に直交に配向させる
ことが可能となる。
【0031】これにより、本発明における光学異方性化
合物の配向方向は、双方に嵩高い分子骨格を有すること
で、延伸時における相互の立体障害の影響により、一意
的に高分子の配向方向に対して直交に該化合物の配向が
引き起こされている。つまり、これでは、化合物の主鎖
方向に対して、光学異方性を決めることで、R(λ1)/
R(λ2)の値の制御が可能となり、R(λ1)/R(λ
2)<1(400nm<λ1<λ2<700nm)を満たす領域を見
出すことが可能であることを示している。
【0032】特に、高分子配向フィルムの位相差波長分
散を示すR(λ1)/R(λ2)(400nm<λ1<λ2<700n
m)の値を小さくする方向への制御としては、該化合物
での光学異方性の長軸を該化合物の主鎖方向と平行とな
るような光学異方性化合物を選択することで可能とな
る。一方、R(λ1)/R(λ2)(400nm<λ1<λ2<70
0nm)の値を大きくする方向への制御は、該化合物での
光学異方性の長軸を該化合物の主鎖方向と略垂直となる
光学異方性化合物を適用することで出来る。
【0033】本発明における光学異方性を有する非液晶
系の化合物の定義を以下に示す。 〔光学異方性を有する非液晶性の化合物〕光学異方性の
定義では、朝倉書店 高分子辞典初版p219によれば、屈
折率および光学吸収などの光学量が方向依存性を有する
ことであるが、本発明では屈折率の方向依存性が大きい
化合物が特に好ましい。光学異方性を有する非液晶性の
化合物に関しては、大きくは無機化合物、有機化合物に
分類されるが、そのいずれであっても構わない。しか
し、化合物の高分子中での配向の観点から、光学異方性
を有する非液晶系の化合物は有機化合物であることが好
ましい。
【0034】光学異方性を有する無機化合物では、結晶
性の透明性を有する化合物であり、ポリマーと混合した
状態で使用し、光学散乱が起こらない粒子径以下におい
て、ポリマーフィルムに分散させた状態にて使用される
のが好ましい。光学異方性を有する無機化合物の例とし
ては結晶SiO2、ZnO、TiO2、MnO2、Al2O3、Sb2O3(Sb
2O3に変更)等の酸化物が主として挙げられるが、無
色透明であり、光学異方性を有する無機化合物であれば
化合物の形態は酸化物、窒化物のいずれであっても構わ
ない。光学異方性を有する無機化合物としては、ポリマ
ーと相溶性であり、ヘイズが3%以下であるものが好ま
しく、SiO2、ZnO、TiO2が好ましい。
【0035】光学異方性を有する有機化合物は、高分子
と低分子に分類できる。ここで、高分子の定義である
が、岩波書店 理化学辞典第4版p439によれば、高分子
化合物としては、分子量が1万以上から数百万程度まで
を対象とし、無機化合物・有機化合物を問わないとされ
ており、これにより高分子としては、分子量が1万以上
からなる化合物とする。ここで、主成分とするポリマー
と異なる高分子をブレンドする系に関しては、ヘイズを
生じるためにブレンド高分子として組み合わせることの
出来る高分子が限られており、実際にヘイズ3%以下と
なる位相差フィルムの作製を高分子の添加にて行うこと
は非常に困難である。従って、本発明においては、光学
異方性を有する有機化合物としては、分子量1万以下の
有機化合物が好ましい。また、相分離により、ヘイズが
生じる点を考慮した場合、有機化合物としては、オリゴ
マーとしての分類がある。これにおいて、岩波書店 理
化学辞典 第4版p185によれば、オリゴマーとは構造単
位の繰り返し数(重合度)が2〜20程度の低重合体と
の記載がある。本発明においては、低分子である有機化
合物としては、繰り返し単位が1〜20のオリゴマー以
下の分子とする。かかるオリゴマーよりも重合度が高い
有機化合物を添加すると、高分子配向フィルムを構成す
る高分子材料との間で相分離等が発生し、高い透明性を
得ることが難しい。同様な観点からオリゴマーの重合度
も低いほうが好ましく、10以下が好ましく、より好ま
しくは5以下、さらに好ましくは3以下である。これ
は、高分子と高分子は相溶し難いが、高分子と低分子化
合物は比較的相溶しやすいことに対応する。従って、光
学異方性を有する有機化合物の低分子としては、分子量
が1万より小さい化合物が好ましく、繰り返し単位が1
〜20のオリゴマー以下の有機化合物がさらに好まし
い。
【0036】本発明にて、光学異方性を有する有機化合
物としては、芳香族環を少なくとも2つ以上有し、さら
に3つ以上有する場合が好ましく、5つ以上有する場合
がさらに好ましい。ここで、本明細書における芳香族環
であるが、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族複素環を
含む。ここで、芳香族環が有する芳香族性に関しては、
環状共役部に4n+2個(n=0〜7)のπ電子を有す
るものにより発現されるものである。芳香族炭化水素環
は、6員環(ベンゼン環)が例としてあげられるが、本
明細書中ではベンゼン環を含むすべての芳香族炭化水素
環を対象とする。芳香族複素環は一般に、不飽和複素環
である。芳香族複素環は、5員環、6員環、または7員
環であることが好ましく、5員環または6員環であるこ
とがさらに好ましい。芳香族複素環は、一般に最多の2
重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素
原子、及び硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好まし
い。芳香族複素環の例には、フラン環、チオフェン環、
ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チ
アゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラ
ゾール環、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピ
リジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環お
よび1,3,5−トリアジン環が含まれる。芳香族環と
しては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロー
ル環、オキサゾール環、チアゾ-ル環、チアゾール環、
イミダゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン
環および、1,3,5−トリアジン環が好ましい。
【0037】2つ以上の芳香族環の結合関係としては、
単結合、または縮合環のいずれでもよい。縮合環の例に
は、インデン環、ナフタレン環、アズレン環、フルオレ
ン環、フェナントレン環、アントラセン環、アセナフチ
レン環、ビフェニレン環、ナフタセン環、ピレン環、イ
ンドール環、イソインドール環、ベンゾフラン環、ベン
ゾチオフェン環、インドリジン環、ベンゾオキサゾール
環、ベンゾチアゾール環、プリン環、イミダゾール環、
クロメン環、キノリン環、イソキノリン環、キノリジン
環、キナゾリン環、シンノリン環、キノキサリン環、フ
タラジン環、プテリジン環、カルバゾール環、アクリジ
ン環、フェナントリジン環、キサンテン環、フェナジン
環、フェノチアジン環、フェノキサチイン環、フェノキ
サジン環、およびチアントレン環が含まれる。ナフタレ
ン環、アズレン環、インドール環、ベンゾオキサゾール
環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベン
ゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、およびキノ
リン環が好ましい。また、単結合は、2つの芳香族環が
炭素原子間の結合であることが好ましい。2以上の単結
合で2つの芳香族環を結合して、2つの芳香族環の間に
脂肪族環または、非芳香族性複素環を形成してもよい。
【0038】光学異方性を有する有機化合物における芳
香族環の配置に関しては、該化合物において末端間距離
が長い方向を化合物の分子主鎖方向とした場合、分子主
鎖方向に対して略垂直に芳香族環が並列することが好ま
しい。芳香族環の配置では、配列方向の芳香族環の数が
異なること好ましく、さらには配列した芳香族環の数の
差が2以上であることがさらに好ましい。また、該化合
物の炭素原子数は、10〜150であることが好まし
く、10〜70であることがさらに好ましく、10〜5
0であることが最も好ましい。配列に関しては、芳香族
環の間に連結基が存在しても良く、芳香族環が炭素原子
と結合することが好ましく、連結基の原子数に関しても
5以下が好ましく、3以下がさらに好ましく、1以下で
あることがもっとも好ましい。連結基では、アルキレン
基、アルケニレン基、アルキニレン基、−CO−、−O
−、−NH−、−S−またはそれらの組み合わせにより
構成されても良い。芳香族環、及び連結基は、置換基を
有してもよい。光学異方性を有する有機化合物におい
て、直鎖状化合物であることが好ましいが、多鎖状化合
物でも構わない。しかし、多鎖状化合物において、面内
回転対称系が回転軸に対して180度、360度以外に
対称構造を有する化合物に関しては、面内における光学
異方性を有さないために本発明に含まれない。
【0039】光学異方性を有する非液晶系の化合物の添
加量に関しては、合成高分子100重量%に対して、
0.01〜50重量%の範囲で使用されることが好まし
く、0.5〜20重量%の範囲で使用されることがさら
に好ましく、1〜5重量%の範囲で使用することがもっ
とも好ましい。2種類以上の光学異方性を有する非液晶
系の化合物を併用してもよい。ここで、耐熱安定剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、透明核剤、永久帯
電防止剤、蛍光増白剤等のポリマー改質剤には、上記の
ような光学異方性を有する非液晶性の化合物が含まれて
いるが、これらの化合物その機能を満足する量では、フ
ィルムの位相差波長分散を顕著に変化させるものではな
く、同時に使用しても良い。光学異方性を有する非液晶
性の化合物のポリマーへの添加は、ヘイズの発生やブリ
ードアウトのような多量添加による問題を生じない範囲
の量で使用することが好ましい。
【0040】なお、光学異方性を有する非液晶系の化合
物に関して、その光学異方性は用いる高分子のモノマー
単位での分子骨格に類似する光学異方性と大きく異なる
ものが良い。
【0041】本発明における主鎖に対して略垂直方向に
環状構造を有するポリマーの定義を以下に示す。 〔主鎖に対して略垂直方向に環状構造を有する合成高分
子〕本発明の位相差フィルムにおける高分子材料は、主
鎖に対して略垂直方向に環状構造を有する合成高分子で
ある。かかる合成高分子としては透明性に優れた配向フ
ィルムを形成できるものであればよく、例えばポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリアミド、
ポリイミドの熱可塑性ポリマーを挙げることができる。
これらはブレンド高分子からなるものでも、共重合体か
らなるもの、また共重合体とブレンド高分子の混合体の
いずれでも構わない。
【0042】詳しく述べれば、本発明における合成高分
子は、モノマーの付加重合、或いは重縮合等によって合
成によって得られる合成樹脂、合成繊維、合成ゴムなど
の合成高分子化合物のすべてであり、天然物から得られ
るセルロース、デンプンなどの多糖や、ゼラチン、ケラ
チンなどのたんぱく質、或いは石綿、雲母などの鉱物由
来物質、酵素、核酸などの天然高分子化合物、また天然
高分子化合物からの誘導体は含まない。
【0043】ここで、主鎖に対して略垂直方向に環状構
造を有する合成高分子は、環状構造が主鎖に対して略垂
直方向にバルキーな環状の分子骨格を有しており、高分
子フィルムの延伸配向時に、延伸方向に合成高分子の主
鎖が配向した場合、延伸方向に対して略垂直方向に存在
する環状骨格が、含有する光学異方性化合物に対して立
体障害を引き起こしやすい嵩高い構造を有するものであ
る。ここで、略垂直方向に存在する環状構造としては、
合成高分子の主鎖または、側鎖のいずれに存在してもよ
いが、主鎖に含まれることが好ましい。
【0044】環状構造が主鎖に含まれる場合では、環状
構造と付随する連結基の結合位置において、環状構造が
主鎖に対して略垂直方向にバルキーな環状の分子骨格で
ある場合とない場合に分類される。この分類に関して以
下に示す。
【0045】環状構造が5員環以上であり、単環または
多環構造のもので、環状構造対して隣接位に連結基を有
する場合(例、ベンゼン核では、オルト位となる1、2
位を示す)は、すべて環状構造が主鎖に対して略垂直方
向にバルキーな環状の分子骨格に含まれる。環状構造が
5員環以上であり、単環または多環構造のもので、連結
基の一方側の結合位置を1位として、最小数字で数えた
結合位置の組み合わせが、1、3位(例、ベンゼン核で
は、メタ位となる1、3位を示す。)はすべて環状構造
が主鎖に対して略垂直方向にバルキーな環状の分子骨格
に含まれる。環状構造が、(2n+4)環(nは1以上
の整数)からなる単環構造である場合、連結基の一方側
の結合位置を1位として、その反対側となる(n+3)
位(nは1以上の整数)が結合部位(例、ベンゼン核で
は、パラ位となる1、4位を示す)である場合は、環状
構造が主鎖に対して略垂直方向にバルキーな環状の分子
骨格に含まれないが、連結基の一方側の結合位置を1位
として、その反対側となる(n+3)位(nは1以上の
整数)ではない結合部位(例、ベンゼン核では、パラ位
となる1、4位を示す)が結合位置である場合は環状構
造が主鎖に対して略垂直方向にバルキーな環状の分子骨
格に含む。環状構造が、(2n+3)環(nは2以上の
整数)からなる単環構造である場合、連結基の一方側の
結合位置を1位として、結合位置1位から最長距離にあ
る結合位置が結合部位である場合は、環状構造が主鎖に
対して略垂直方向にバルキーな環状の分子骨格に含まれ
ないが、連結基の一方側の結合位置を1位として、結合
位置1位から最長距離にある結合位置が結合部位でない
場合は環状構造が主鎖に対して略垂直方向にバルキーな
環状の分子骨格に含む。環状構造が、2環以上からなる
多環構造である場合、その多環が直鎖状に連結している
ものでは、その直鎖構造の長軸の両端に位置する結合部
位の組み合わせによる結合位置に連結基が存在する場合
は、環状構造が主鎖に対して略垂直方向にバルキーな環
状の分子骨格に含まれないが、直鎖構造の長軸の両端に
位置する結合部位の組み合わせ以外による結合位置に連
結基が存在する場合は含まれる。環状構造が、3環以上
からなる多環構造である場合、その多環構造が屈曲を有
するもの、又は直鎖状を取らない構造は、連結基の結合
位置は環状の結合部位のいずれであっても良い。
【0046】主鎖に対して略垂直方向に環状構造を有す
る合成高分子としては分子主鎖に炭素環式構造、又は複
素環式構造のいずれかを有する高分子であれば良く、さ
らに縮合芳香環、環状オレフィン骨格を有するものが良
い。縮合芳香環では、カルド型ポリマーが良く、フルオ
レン骨格を有するポリマーがさらに良い。本明細書にお
けるカルド型ポリマーは、ループ状の嵩高い化学構造を
有するポリマーであるものを示し、ビスフェニルフルオ
レン骨格を有するものが代表として挙げられるが、この
骨格に限定されたものではない。カルド型ポリマーとし
ては、フルオレン骨格を有するポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリエーテル、ポリアミド、及びポリイミド
等を含む合成高分子が挙げられ、特にフルオレン骨格を
有するポリカーボネートが好ましい。環状オレフィン骨
格に関しては、ノルボルネン骨格が例として挙げられる
が、それに限定されない。
【0047】また、主鎖に対して略垂直方向に環状構造
を有する合成高分子では、バルキーな環状構造が重要で
あるので、環状構造、もしくは主鎖における置換基の例
としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒド
ロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、ニトロ、ス
ルホ、カルバモイル、スルファモイル、ウレイド、アル
キル 基、アルケニル基、アルキニル基、脂肪族アシル
基、脂肪族アシルオキシ基、アルコキシ基、アルコキシ
カルボニル基、アルコキシカルボアミノ基、アルキルチ
オ基、アルキルスルホニル基、脂肪族アミド基、脂肪族
スルホンアミド基、脂肪族置換アミノ基、脂肪族置換カ
ルバモイル基、脂肪族置換スルファモイル基、脂肪族置
換ウレイド基および非芳香族性複素環基があってもよ
く、またこれに限定されるものではない。この主鎖に対
して略垂直方向にバルキーな分子骨格を有する環状構造
の働きとしては、ポリマーフィルムを延伸配向した際
に、フィルム中の光学異方性化合物の芳香族環と立体障
害を引き起こし、延伸時におけるポリマー内での該化合
物の配向に寄与する。このため、該化合物の光学異方性
が発現し、ポリマーの光学異方性に起因する位相差の波
長分散を変化させることが可能となるものである。この
ように、光学異方性化合物とポリマーの双方にバルキー
な嵩高い環状分子骨格を持たせることで、延伸配向時に
立体障害の影響により該化合物の配向性を制御すること
が出来ることが重要となる。このため、ポリマーの分子
骨格には、そのモノマーの単位構成比として、主鎖に対
して略垂直方向の環状分子骨格を有するモノマーが少な
くとも20〜100モル%、好ましくは40〜100モ
ル%、さらに好ましくは60〜100モル%存在するこ
とが良い。
【0048】本発明における主鎖に対して略垂直方向に
環状構造を有する合成高分子としては、下記ポリカーボ
ネートを好適に用いることができる。下記式(I)
【0049】
【化9】
【0050】(上記式(I)において、R1〜R8はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及びメチル基、エチ
ル基等の炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なく
とも1種の基であり、Xは下記式
【0051】
【化10】
【0052】である。また、R9およびR10はそれぞれ
独立に水素原子、ハロゲン原子及びメチル基、エチル
基、フェニル基等の炭素数1〜3の炭化水素基から選ば
れる少なくとも1種の基である)で示される繰り返し単
位aを5〜95モル%と、下記式(II)
【0053】
【化11】
【0054】(上記式(II)において、R11〜R18はそ
れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及びメチル基、エ
チル基、フェニル基等の炭素数1〜22の炭化水素基か
ら選ばれる少なくとも1種の基であり、Yは下記式群で
ある。)
【0055】
【化12】
【0056】(ここでR19〜R21、R23及びR24はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及びメチル基、エチ
ル基、フェニル基等の炭素数1〜22の炭化水素基から
選ばれる少なくとも1種であり、R22及びR25は炭素数
1〜20のエチレン基、フェニレン基等の炭化水素基か
ら選ばれる少なくとも1種であり、また、Ar1〜Ar3
はそれぞれ独立にフェニル基等の炭素数6〜10のアリ
ール基から選ばれる少なくとも1種の基である。)で示
される繰り返し単位bが全体の95〜5モル%を占める
ポリカーボネートである。
【0057】ここで、上記式(I)の繰り返し単位aと
上記式(II)の繰り返し単位bの割合は、aが50〜
70モル%でありbが50〜30モル%であることがよ
り好ましい。また、R9およびR10は水素原子であるこ
とが好ましい。
【0058】このポリカーボネートは共重合体でも、ホ
モポリマー同士のブレンド体でも、共重合体とホモポリ
マーとのブレンド体でも、共重合体同士のブレンド体で
もよい。またこれらの組み合わせでもよい。 〔ポリマーフィルムの製造法〕本発明の位相差フィルム
の製造方法について説明する。位相差フィルムの製造
は、高分子フィルムの作成工程と、面方向に配向させる
延伸工程により高分子配向フィルムを得る工程よりな
る。高分子フィルムの作成方法には、既存のいずれの作
成方法を用いてもよい。例えば、溶剤に溶かしキャスト
する溶剤キャスト法、固体状態で混練してダイなどから
押し出しフィルムにする押し出し成型法、固体状態で混
練した後カレンダーロールでフィルムにするカレンダー
法、プレスなどでフィルムにするプレス成型法などが挙
げられる。これらの中でも、特に高分子配向フィルム中
に光学異方性化合物を均一に分散させるべく高分子と該
化合物との均一混合が必須となるために、ポリマーと該
化合物を溶剤または溶融状態で混合する溶剤キャスト法
または押出成型法が好ましい。この中でも、膜厚精度に
優れている溶剤キャスト法がさらに好ましい。
【0059】すなわち、溶剤に、主鎖に対して略垂直方
向に環状構造を有する合成高分子と光学異方性を有する
非液晶性の化合物とを溶解した溶液を通常の方法により
支持体上に流延して液膜を形成し、ついで該液膜を乾燥
しフィルム化し、さらに得られたフィルムを延伸して該
合成高分子の主鎖を延伸方向に配向させるとともに該化
合物を延伸方向に対して略垂直配向させることを特徴と
する溶剤キャスト法を用いた位相差フィルムの製造方法
が好ましい。
【0060】溶剤キャスト法における溶剤としては、高
分子と該化合物とを十分溶解させ、フィルム化できるも
のであれば制限なく用いることができるが、例えば高分
子としてポリカーボネートを用いる場合には、溶媒とし
てはメチレンクロライド、ジオキソラン等が好適に用い
られる。成膜後のフィルムの厚みに制限は無いが、フィ
ルムのハンドリング面、コスト面から20〜300μm
が好ましく、さらに好ましくは50〜150μmであ
る。溶液キャストにおける特定の化合物の添加は、均一
混合の観点から、製膜溶液の作成時に行うことが好まし
い。
【0061】上記光学異方性化合物を分散した高分子フ
ィルムは、ついで延伸等により高分子主鎖および該化合
物を配向させる。かかる延伸方法は、公知のいずれの方
法を用いてもよい。例えば、テンター延伸法、ロール間
圧縮延伸法などの方法が例示される。厚み方向の屈折率
の制御性及びフィルム面内レターデーションの均一性等
の点で、ロール間延伸法または、テンター延伸法により
1軸延伸する方法がのぞましい。
【0062】本発明の位相差フィルムの厚さとしては、
70〜150μmである。
【0063】かかるフィルムの中には、延伸性を向上さ
せる目的で、公知の可塑剤であるジメチルフタレート、
ジブチルフタレート等のフタル酸エステル、トリブチル
フォスフェート等のリン酸エステル、脂肪族2塩基エス
テル、グリセリン誘導体、グリコール誘導体等を含有し
ても良く、またこれらに限定するものではない。先述の
フィルム製膜時に用いた有機溶剤をフィルム中に残留さ
せ、延伸しても良い。この有機溶剤としては、ポリマー
固形分対比1〜20重量%であることが好ましい。 〔位相差フィルム、円偏光フィルム、楕円偏光フィル
ム、及びそれらを用いた液晶表示素子、または光学装
置〕本発明の位相差フィルムは、特に1枚の高分子配向
フィルムをもって波長依存性が少ない良好な4分の1波
長板(λ/4板)あるいは2分の1波長板(λ/2板)
を構成することができるものであるが、λ/4板として
用いるためには 100nm≦R(550) ≦ 180nmであること、
λ/2板として用いるためには 220≦R(550) ≦ 330nm
であることが好ましい。
【0064】より一般的に述べると、本発明の位相差フ
ィルムは、1枚で広帯域λ/4板として用いることがで
きるためには、位相差波長分散が 0.60<R(450) /R(550) <0.97かつ 1.01<R(650) /R(550) <1.40 より好ましくは 0.65<R(450) /R(550) <0.92かつ 1.03<R(650) /R(550) <1.30 さらに好ましくは 0.70<R(450) /R(550) <0.87かつ 1.04<R(650) /R(550) <1.25 の範囲内であることが好ましい。
【0065】このような4分の1波長板は、例えば、偏
光フィルム1枚だけを使用し裏面電極を反射電極と兼ね
た構成である反射型液晶表示装置に用いることにより、
画質に優れた反射型表示装置を得ることが可能である。
また、ゲストホスト型の液晶層の観測者に対して裏面側
にこの位相差フィルムを用いることも可能である。これ
らの場合、位相差フィルムの役割は、直線偏光を円偏光
に、円偏光を直線偏光に可視光領域において変換するこ
とであるが、本発明の位相差フィルムはこのような目的
を満足させることが可能である。
【0066】こうして、本発明の好適な態様の1つとし
て、偏光フィルム、λ/4板、及び透明電極を有する2
枚の基板間に液晶層を含む液晶セルをこの順で具備する
反射型液晶表示装置であって、かかるλ/4板として、
波長 450nm及び 550nmにおける位相差が下記式(1’) R(450) /R(550) <1 (1’) 〔式中、R(450) 及びR(550) はそれぞれ波長 450nm及
び 550nmにおける高分子配向フィルムの面内位相差であ
る。〕を満たし、かつR(550) が 100〜180 nmである本
発明の位相差フィルムを用いた反射型液晶表示装置を提
供する。
【0067】また、左右どちらか一方の円偏光のみを反
射するコレステリック液晶等から構成される反射型偏光
フィルムの円偏光を直線偏光に変換する素子としても、
同様に使用することが出来る。
【0068】また、本発明の位相差フィルムは、粘着層
あるいは接着層を介して偏光フィルムと貼り合わせて円
偏光フィルムまたは楕円偏光フィルムとしたり、また、
位相差フィルム上に何らかの材料をコーティングして湿
熱耐久性を向上させたり、耐溶剤性を改良したりしても
良い。
【0069】本発明の位相差フィルムは、波長が短いほ
ど複屈折が小さい理想的なλ/4板やλ/2板を1枚の
高分子配向フィルムで得るために特に開発されたもので
あるが、波長が短いほど複屈折が小さい高分子配向フィ
ルムが新規に提供されるので、本発明の位相差フィルム
どうしを2枚以上積層して、あるいは本発明の位相差フ
ィルムと他の光学フィルム(透明フィルム、透明導電性
フィルム、位相差フィルム、偏光フィルム、光学補償板
等)とを積層することにより、例えばより広範囲の波長
域で理想的なλ/4板やλ/2板を製作するなどより幅
広く各種の用途に適合した位相差フィルムあるいは光学
フィルムを得ることができるものである。
【0070】K値は位相差フィルムの3次元的な屈折率
異方性の指標であるが、R値、膜厚によっても変化し、
さらに用途によっても最適な値は異なる。ここでは、K
値の代わりに別の3次元屈折率異方性の指標であるNz
=(nx −nz )/(nx −ny )で好ましい範
囲を記述すると、λ/4板やλ/2板のような位相差フ
ィルムであれば、 0.3〜1.5 の間であることが好まし
い。特にNz =0.5 のとき、位相差フィルムに入射す
る角度が正面入射から変化してもほとんど位相差が変化
しない。このとき、K値としては、− 100〜100 である
ことが好ましい。このNz の3次元屈折率nx ,ny
,nz は前記K値の計算で使用したものを使うものと
する。
【0071】また、このような位相差フィルムを液晶表
示装置特に偏光フィルム1枚型反射型液晶表示装置に用
いることにより、画質に優れた表示装置を得ることが出
来る。この反射型液晶表示装置とは、偏光フィルム、位
相差フィルム、透明電極付基板、液晶層、散乱反射電極
付基板の順に構成されているもの、偏光フィルム、散乱
板、位相差フィルム、透明電極付基板、液晶層、鏡面反
射電極付基板の順に構成されているもの、偏光フィル
ム、位相差フィルム、透明電極付基板、液晶層、透明電
極付基板、反射層の順に構成されているもの等である。
さらに、該4分の1波長板は透過型と反射型の両方を兼
ね備えた液晶表示装置においても使用し得る。該液晶表
示装置の構成としては例えば、偏光フィルム、位相差フ
ィルム、透明電極付基板、液晶層、反射透過兼用電極付
基板、位相差フィルム、偏光フィルム、バックライトシ
ステム等である。さらに、例えばコレステリック液晶よ
りなる左右どちらかの円偏光のみ反射する反射型偏光フ
ィルムにおいて、円偏光を直線偏光に変換する素子とし
て使用すれば、広帯域で良好な直線偏光が得られる。
【0072】さらにまた、本発明の位相差フィルムは、
光記録装置の光ヘッドにおいて用いられる4分の1波長
板としても用いることができる。特に、かかる位相差フ
ィルムは、多波長に対して4分の1波長との位相差を与
えることができるので、複数のレーザー光源を使う光ヘ
ッドにおいて、位相差板の数を減らすことに寄与するこ
とができる。
【0073】また、液晶プロジェクター等に於ける光学
部材として、例えば、4分の1、2分の1波長板等とし
て偏光変換素子や偏光ビームスプリッター等に本発明の
位相差フィルムを用いても良い。
【0074】また、発光素子である有機または無機エレ
クトロルミネッセンス素子は、発光層の裏側に金属電極
を用いているが、この金属電極は光を反射するので、外
光存在下ではコントラストが低下する等、著しく視認性
が低下する。これを防ぐために、本発明の位相差フィル
ムと偏光フィルムを組み合わせて円偏光フィルムとし、
これを反射防止フィルムとして用いてもよい。この円偏
光フィルムは、可視光の広い波長範囲で位相差を4分の
1波長とすることが可能な本発明の位相差フィルムを用
いているので、広帯域の波長において反射を防止できる
ため、反射光に着色が少なく視認性に優れた素子を提供
することが出来る。また、タッチパネルとして用いても
良く、CRT、PDPに用いても良い。
【0075】さらに、本発明の位相差フィルムを、透過
型液晶表示装置の色調改善や視野角拡大等の画質向上フ
ィルムとして用いることが出来る。液晶表示装置として
は例えば、ツイストネマチックモード、垂直配向モー
ド、OCB(Optically compensated bend)配向モード、
インプレインスイッチングモード等を挙げることが出来
る。
【0076】本発明の位相差フィルムを他の位相差フィ
ルムや視野角拡大フィルムのような光学補償フィルムと
同時に使用しても良い(例えば、ディスコティック液晶
や高分子液晶層をフィルムの膜厚方向に配向させた視野
角拡大フィルムなど、)。さらに、液晶表示装置とし
て、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を用いたものに、本
発明の位相差フィルムを使用しても良い。
【0077】
【実施例】本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評
価法によって得られたものである。 (1)R値の測定 複屈折Δnと膜厚dの積である位相差R値は、分光エリ
プソメータである日本分光(株)製の商品名『JASCO M-
150 Polarization Modulated Spectroscopic Ellipsome
ter』により測定されたものである。R値は入射光線と
フィルムの表面が垂直する状態で測定しており、R=Δ
n・d=(nx−ny)・dである。R値の単位は、n
mである。nx、ny、nzは、ここでは以下のように
定義される。 nx:フィルム面内における主延伸方向の屈折率 ny:フィルム面内における主延伸方向に直交する方位
の屈折率 nz:フィルム表面の法線方向の屈折率 (主延伸方向とは1軸延伸の場合には延伸方向、2軸延
伸の場合には配向度が上がるように延伸した方向を意味
しており、化学構造的には高分子主鎖の配向方向を指
す。)
【0078】(2)全光線透過率及びヘーズの測定 日本工業規格JIS K 7105『プラスチックに光学
的特性試験方法』に準じて、積分球式光線透過率測定装
置により測定した。評価装置としては、日本電色工業
(株)製の色差・濁度測定器:商品名『COH-300A』を用
いた。
【0079】(3)高分子共重合比の測定 日本電子社製の商品名『JNM-alpha600』のプロトンNMR
により測定した。特にビスフェノールAとビスクレゾー
ルフルオレンの共重合体の場合には、溶媒として重ベン
ゼンを用い、それぞれのメチル基のプロトン強度比から
算出した。
【0080】(4)フィルム膜厚測定 アンリツ社製の電子マイクロで測定した。
【0081】(5)ポリマー、及び共重合体ポリマーの
重合方法 以下に実施例、比較例で用いたポリカーボネートのモノ
マー構造を示す。
【0082】
【化13】
【0083】攪拌機、温度計及び還流冷却機を備えた反
応装置に水酸化ナトリウム水溶液及びイオン交換水を仕
込み、これに上記構造を有するモノマー〔A〕と〔B〕を
X:Y(モル%、X+Y=100)の比率で溶解させ、
少量のハイドロサルファイドを加えた。次に、これに塩
化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて
吹き込んだ。さらに、p-tert-ブチルフェノールを加え
て乳化させ、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時
間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相分取し
て、塩化メチレンを蒸発させポリカーボネート共重合体
を得る。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量
とほぼ同等であった。
【0084】また、以下に実験例、比較例で使用した化
合物の化学構造を示す。
【0085】
【化14】
【0086】(4-dodecycloxy-2-hydroxybenzophenone
(製品名SEESORB103))
【0087】
【化15】
【0088】(2-(2-hydroxy-4-octyloxyphenyl)-2H-be
nzotriazole(製品名SEESORB707))
【0089】
【化16】
【0090】(2,5-チオフェンシ゛イル(5-tert-フ゛チル-1,3-ヘ゛ンソ゛キ
サソ゛ール)(製品名UBITEX OB))
【0091】
【化17】
【0092】(3,3',3",5,5',5"-ヘキサ-tert-フ゛チル-a,a',
a"-メチレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-クレソ゛ール(製品名IRGANOX133
0))
【0093】
【化18】
【0094】(2-(4,6-シ゛フェニル-1,3,5-トリアシ゛ン-2-イル)-5-
[(ヘキシル)オキシ]-フェノール(製品名TINUVIN1577FF))
【0095】[実施例1]モノマー〔A〕と〔B〕を45:
55(モル%)の比率で共重合させたポリカーボネート
共重合体を用いた。この共重合体とチバ・スペシャルテ
ィ・ケミカルズ社製の化学名4-dodecycloxy-2-hydroxyb
enzophenone(製品名SEESORB103)を、それぞれ96:
4(重量部)の比率で塩化メチレンに溶解させて18w
t%のト゛ーフ゜を作成した。このト゛ーフ゜溶液からキャストフ
ィルムを作製し、温度195度で、1.8倍で幅自由1
軸延伸し、位相差フィルムを得た。
【0096】このフィルムは、測定波長において短波長
ほど位相差が小さくなり、且つ延伸方向が面内の屈折率
がもっとも大きくなり、屈折率異方性は正であることを
確認した。尚、R(450)/R(550)及びR(6
50)/R(550)の値はそれぞれ0.90、1.0
6であった。
【0097】これにより、次の比較例1との比較から、
光学異方性を有する非液晶性の化合物を、バルキー骨格
を有する高分子に添加することで大きく波長分散を変え
ることが出来ることが分かった。
【0098】[実施例2]モノマー〔A〕と〔B〕を45:
55(モル%)の比率で共重合させたポリカーボネート
共重合体を用いた。この共重合体とチバ・スペシャルテ
ィ・ケミカルズ社製の化学名2-(2-hydroxy-4-octyloxyp
henyl)-2H-benzotriazole(製品名SEESORB707)を、そ
れぞれ96:4(重量部)の比率で塩化メチレンに溶解
させて18wt%のト゛ーフ゜を作成した。このト゛ーフ゜溶液か
らキャストフィルムを作製し、温度195度で、1.8
倍で幅自由1軸延伸し、位相差フィルムを得た。
【0099】このフィルムは、測定波長において短波長
ほど位相差が小さくなり、且つ延伸方向が面内の屈折率
がもっとも大きくなり、屈折率異方性は正であることを
確認した。尚、R(450)/R(550)及びR(6
50)/R(550)の値はそれぞれ0.87、1.0
6であった。
【0100】これにより、次の比較例1との比較から、
光学異方性を有する非液晶性の化合物を、バルキー骨格
を有する高分子に添加することで大きく波長分散を変え
ることが出来ることが分かった。
【0101】[実施例3]モノマー〔A〕と〔B〕を45:
55(モル%)の比率で共重合させたポリカーボネート
共重合体を用いた。この共重合体とチバ・スペシャルテ
ィ・ケミカルズ社製の化学名2,5-チオフェンシ゛イル(5-tert-フ゛チ
ル-1,3-ヘ゛ンソ゛キサソ゛ール)(製品名UBITEX OB)を、それぞれ
96:4(重量部)の比率で塩化メチレンに溶解させて
18wt%のト゛ーフ゜を作成した。このト゛ーフ゜溶液からキャ
ストフィルムを作製し、温度195度で、1.8倍で幅
自由1軸延伸し、位相差フィルムを得た。
【0102】このフィルムは、測定波長において短波長
ほど位相差が小さくなり、且つ延伸方向が面内の屈折率
がもっとも大きくなり、屈折率異方性は正であることを
確認した。尚、R(450)/R(550)及びR(6
50)/R(550)の値はそれぞれ0.83、1.0
7であった。
【0103】これにより、次の比較例1との比較から、
光学異方性を有する非液晶性の化合物を、バルキー骨格
を有する高分子に添加することで大きく波長分散を変え
ることが出来ることが分かった。
【0104】[参考例1]モノマー〔A〕と〔B〕を4
5:55(モル%)の比率で共重合させたポリカーボネ
ート共重合体を用いた。この共重合体のみを、塩化メチ
レンに溶解させて18wt%のト゛ーフ゜を作成した。このト
゛ーフ゜溶液からキャストフィルムを作製し、温度195度
で、1.8倍で幅自由1軸延伸し、位相差フィルムを得
た。
【0105】このフィルムは、且つ延伸方向が面内の屈
折率がもっとも大きくなり、屈折率異方性は正であるこ
とを確認し、R(450)/R(550)及びR(65
0)/R(550)の値はそれぞれ1.01、0.98
であった。
【0106】[比較例1]モノマー〔A〕100(モル
%)で重合させたポリカーボネートを用いた。このポリ
カーボネートとチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
の化学名4-dodecycloxy-2-hydroxybenzophenone(製品
名SEESORB103)を、それぞれ96:4(重量部)の比率
で塩化メチレンに溶解させて18wt%のト゛ーフ゜を作成
した。このト゛ーフ゜溶液からキャストフィルムを作製し、
温度160度で、1.8倍で幅自由1軸延伸し、位相差
フィルムを得た。
【0107】このフィルムは、R(450)/R(55
0)及びR(650)/R(550)の値はそれぞれ
1.06、0.96であった。
【0108】これに対して、モノマー〔A〕100(モ
ル%)で重合させたポリカーボネートを用いた。このポ
リカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18wt%
のト゛ーフ゜を作成した。このト゛ーフ゜溶液からキャストフィル
ムを作製し、温度195度で、1.8倍で幅自由1軸延
伸し、位相差フィルムを得た。
【0109】このフィルムは、R(450)/R(55
0)及びR(650)/R(550)の値はそれぞれ
1.06、0.96であった。
【0110】これにより、バルキー骨格が高分子鎖にな
いポリマーでは、光学異方性を有する非液晶性の化合物
添加で波長分散を変化させることが出来ないことが分か
った。
【0111】[比較例2]モノマー〔A〕と〔B〕を4
5:55(モル%)の比率で共重合させたポリカーボネ
ート共重合体を用いた。この共重合体とチバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ社製の化学名3,3',3",5,5',5"-ヘキサ-
tert-フ゛チル-a,a',a"-メチレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-クレソ゛ール(製
品名IRGANOX1330)を、それぞれ96:4(重量部)の
比率で塩化メチレンに溶解させて18wt%のト゛ーフ゜を
作成した。このト゛ーフ゜溶液からキャストフィルムを作製
し、温度195度で、1.8倍で幅自由1軸延伸し、位
相差フィルムを得た。
【0112】このフィルムは、R(450)/R(55
0)及びR(650)/R(550)の値はそれぞれ
1.01、0.98であった。
【0113】これにより、前記比較例1との比較にか
ら、面内回転対称体である非光学異方性の非液晶性の化
合物に関しては、ポリマーの波長分散を変化させること
が出来ないことが分かった。
【0114】[実施例4]モノマー〔A〕と〔B〕を3
0:70(モル%)の比率で共重合させたポリカーボネ
ート共重合体を用いた。この共重合体とチバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ社製の化学名2-(4,6-シ゛フェニル-1,3,5-
トリアシ゛ン-2-イル)-5-[(ヘキシル)オキシ]-フェノール(製品名TINUVIN157
7FF)を、それぞれ96:4(重量部)の比率で塩化メ
チレンに溶解させて18wt%のト゛ーフ゜を作成した。こ
のト゛ーフ゜溶液からキャストフィルムを作製し、温度23
0度で、1.8倍で幅自由1軸延伸し、位相差フィルム
を得た。
【0115】このフィルムは、測定波長において短波長
ほど位相差が小さくなり、且つ延伸方向が面内の屈折率
がもっとも大きくなり、屈折率異方性は正であることを
確認した。尚、R(450)/R(550)及びR(6
50)/R(550)の値はそれぞれ0.82、1.0
7であった。
【0116】これにより、次の比較例4との比較から、
光学異方性を有する非液晶性の化合物を、バルキー骨格
を有する高分子に添加することで大きく波長分散を変え
ることが出来ることが分かった。
【0117】[参考例2]モノマー〔A〕と〔B〕を3
0:70(モル%)の比率で共重合させたポリカーボネ
ート共重合体を用いた。この共重合体のみを、塩化メチ
レンに溶解させて18wt%のト゛ーフ゜を作成した。このト
゛ーフ゜溶液からキャストフィルムを作製し、温度230度
で、1.8倍で幅自由1軸延伸し、位相差フィルムを得
た。
【0118】このフィルムは、R(450)/R(55
0)及びR(650)/R(550)の値はそれぞれ
0.52、1.15であった。
【0119】[実施例5]JSR(株)ノルボルネン系
樹脂であるARTON gradeGを用いた。このARTO
Nとチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の化学名4-
dodecycloxy-2-hydroxybenzophenone(製品名SEESORB10
3)を、それぞれ96:4(重量部)の比率で塩化メチ
レンに溶解させて18wt%のト゛ーフ゜を作成した。このト
゛ーフ゜溶液からキャストフィルムを作製し、温度180度
で、2.0倍で幅自由1軸延伸し、位相差フィルムを得
た。
【0120】このフィルムは、R(450)/R(55
0)及びR(650)/R(550)の値はそれぞれ
0.98、1.01であった。
【0121】これにより、次の比較例5との比較によ
り、光学異方性を有する非液晶性の化合物を、バルキー
骨格を有する高分子に添加することで波長分散を変える
ことが出来ることが分かった。
【0122】[比較例3]JSR(株)ノルボルネン系
樹脂であるARTON gradeGを用いた。このARTO
Nのみを、塩化メチレンに溶解させて18wt%のト゛ーフ
゜を作成した。このト゛ーフ゜溶液からキャストフィルムを作
製し、温度180度で、2.0倍で幅自由1軸延伸し、
位相差フィルムを得た。
【0123】このフィルムは、R(450)/R(55
0)及びR(650)/R(550)の値はそれぞれ
1.01、0.99であった。
【0124】
【表1】
【0125】
【表2】
【0126】
【発明の効果】本発明により、短波長ほど位相差が小さ
い位相差フィルムを容易に得ることが可能となった。ま
た、光学異方性を有する非液晶性の化合物を含有するこ
とにより、位相差の波長分散特性を容易に制御しうるも
のである。そのような位相差波長分散性を有し且つ位相
差を4分の1波長にした位相差フィルムは、偏光フィル
ムと組み合わされて優れた反射防止特性を有する円偏光
フィルムを提供可能であり、また、反射型液晶表示装
置、反透過反射型液晶表示装置、透過型液晶表示装置等
と組み合わせて画質の向上に寄与することが出来るとい
う効果を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/02 C08L 101/02 G02F 1/13363 G02F 1/13363 // B29K 69:00 B29K 69:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 2H049 BA03 BA04 BA06 BA25 BB03 BB42 BB51 BB62 BC03 BC09 BC14 BC22 BC23 BC24 2H091 FA11 FB02 FC01 FC07 4F071 AA50 AC07 AF30 AH12 BB02 BC01 4F205 AA12 AA28 AG01 AH73 GA07 GB02 GW21 4J002 CG001 EA046 EA066 EL066 EU026 EU046 EU186 EU216 EU226 EV306 EV326 FD206 GP00

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主鎖に対して略垂直方向に環状構造を有
    する合成高分子と光学異方性を有する非液晶性の化合物
    とを含有する高分子配向フィルムからなる単層の位相差
    フィルムであって、該位相差フィルムは、波長λにおけ
    る位相差が下記式(1)を満たし、且つヘイズが3%以
    下である位相差フィルム。 R(λ1)/R(λ2)< 1 (1) 〔式中、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ
    1nm、λ2nm(400<λ1、λ2<700、λ1
    <λ2)における高分子配向フィルムの面内位相差であ
    る。〕
  2. 【請求項2】 光学異方性を有する非液晶性の化合物
    が、芳香族環を少なくとも2つ有する有機化合物である
    請求項1記載の位相差フィルム。
  3. 【請求項3】 環状構造が、炭素環式構造、又は複素環
    式構造である請求項1または2記載の位相差フィルム。
  4. 【請求項4】 合成高分子が、縮合芳香環骨格を有する
    ものである請求項1〜3のいずれかに記載の位相差フィ
    ルム。
  5. 【請求項5】 合成高分子がポリカーボネートである請
    求項4記載の位相差フィルム。
  6. 【請求項6】 合成高分子がカルド型ポリマーである請
    求項1〜5のいずれかに記載の位相差フィルム。
  7. 【請求項7】 合成高分子が環状オレフィン骨格を有す
    るものである請求項1〜3のいずれかに記載の位相差フ
    ィルム。
  8. 【請求項8】 合成高分子の100重量%に対して、光
    学異方性を有する非液晶性の化合物の含有量が0.01
    〜50重量%である請求項1〜7のいずれかに記載の位
    相差フィルム。
  9. 【請求項9】 ポリカーボネートが下記式(I) 【化1】 (上記式(I)において、R1〜R8はそれぞれ独立に水
    素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基か
    ら選ばれる少なくとも1種の基であり、Xは下記式 【化2】 である。また、R9およびR10はそれぞれ独立に水素原
    子、ハロゲン原子及び炭素数1〜3の炭化水素基から選
    ばれる少なくとも1種の基である)で示される繰り返し
    単位aを5〜95モル%と、下記式(II) 【化3】 (上記式(II)において、R11〜R18はそれぞれ独立に
    水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素
    基から選ばれる少なくとも1種の基であり、Yは下記式
    群である。) 【化4】 (ここでR19〜R21、R23及びR24はそれぞれ独立に水
    素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基
    から選ばれる少なくとも1種であり、R22及びR 25は炭
    素数1〜20の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種
    であり、また、Ar1〜Ar3はそれぞれ独立に炭素数6
    〜10のアリール基から選ばれる少なくとも1種の基で
    ある。)で示される繰り返し単位bが全体の95〜5モ
    ル%を占めるポリカーボネート共重合体及び/またはブ
    レンド体である請求項5に記載の位相差フィルム。
  10. 【請求項10】 主鎖に対して略垂直方向に環状構造を
    有する合成高分子と光学異方性を有する非液晶性の化合
    物とを含有する溶液を支持体上に流延して液膜を形成
    し、ついで該液膜を乾燥しフィルム化し、さらに延伸し
    て該合成高分子の主鎖を延伸方向に配向させるとともに
    該化合物を延伸方向に対して略垂直配向させることを特
    徴とする位相差フィルムの製造方法。
  11. 【請求項11】 偏光フィルムと請求項1〜9のいずれ
    かに記載の位相差フィルムからなる円偏光フィルム。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の円偏光フィルムを用
    いたことを特徴とする発光素子。
  13. 【請求項13】 偏光フィルムと請求項1〜9のいずれ
    かに記載の位相差フィルムからなる楕円偏光フィルム。
  14. 【請求項14】 請求項1〜9のいずれかに記載の位相
    差フィルムを用いたことを特徴とする液晶表示素子。
  15. 【請求項15】 請求項1〜9のいずれかに記載の位相
    差フィルムを用いたことを特徴とする光学装置。
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