JP2872102B2 - 食材の異物除去装置 - Google Patents

食材の異物除去装置

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JP2872102B2
JP2872102B2 JP8095689A JP9568996A JP2872102B2 JP 2872102 B2 JP2872102 B2 JP 2872102B2 JP 8095689 A JP8095689 A JP 8095689A JP 9568996 A JP9568996 A JP 9568996A JP 2872102 B2 JP2872102 B2 JP 2872102B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、たとえば豚肉など
の肉類から毛を除去し、レタスなどの野菜から虫類を除
去するなど、食材から前記毛や虫類などの異物を除去す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば実開昭63−174696号公
報には、野菜などの食材を、その食材の特性に応じて洗
浄できないという課題を解決するために、洗浄槽の底部
から気泡を発生させて、洗浄槽内の液体を流動化し、前
記気泡によって浮上する液体の上昇流と、食材の自重に
よる下降動作とによって、食材が上昇および下降動作を
繰返すことによって、食材を洗浄することが示されてい
る。また特開平3−297372号公報にも、洗浄槽の
底部から気泡を発生し、液体を流動化させることによっ
て食材を洗浄することが示されている。
【0003】実開昭63−174696号公報および特
開平3−297372号公報に示される技術では、洗浄
槽内の液体を気泡の浮力による上昇によって流動化して
いるため、流動力を大きくするのには限界があり、その
液体の流動によって食材に付着した異物を除去するのに
は限界がある。このため、たとえば豚肉などの肉類に付
着または噛込まれた毛や、レタスなどの野菜に付着した
虫類などの異物を、確実に除去することができず、たと
えば7〜8人の作業者が、食材を目視して付着している
前記異物を、手作業によって除去している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな作業者による異物の除去は、手間がかかり効率が悪
く、しかも作業者が食材に付着した異物を見落とす場合
があり、商品としての品位を低下させてしまうおそれが
ある。
【0005】したがって本発明の目的は、食材から前記
異物を効率よく除去し、かつ食材の品位の低下を防ぐこ
とができる食材の異物除去装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、食材を洗浄する液体が貯留される洗浄槽と、開口を
上方に向けて洗浄槽に収納される洗浄位置と、洗浄槽か
ら上方に引揚げられて開口を側方および/または下方に
向けた排出位置とにわたって、前記洗浄位置から排出位
置に向かう排出方向および排出位置から洗浄位置に向か
う復帰方向にほぼ水平な軸線まわりに角変位自在に設け
られ、複数の透孔が形成されるバケットと、バケット
を、洗浄位置と排出位置とにわたって前記排出方向およ
び復帰方向に角変位する角変位手段と、前記洗浄槽の上
部に設けられ、洗浄槽内で洗浄槽の一側部から他側部に
向けて液体を噴射する噴射ノズルと、前記洗浄槽の底部
に設けられ、洗浄槽内で上方に向けて液体を吐出する吐
出管と、前記洗浄槽から溢れた液体が導かれ、食材から
離脱した毛などの異物を捕捉するストレーナを有する貯
留槽と、貯留槽内の液体を、前記噴射ノズルおよび吐出
管に選択的に圧送する圧送手段と、圧送手段からの液体
を、バケットが洗浄位置およびその付近の第1領域に配
置されているときには噴射ノズルに導き、バケットが排
出位置およびその付近の第2領域に配置されているとき
には吐出管に導くように流路を切換える流路切換手段と
を含むことを特徴とする食材の異物除去装置である。本
発明に従えば、豚肉などの肉類やレタスなどの野菜とい
った食材を収容するためのバケットは、複数の透孔が形
成されている。このバケットは、開口を上方に向けて洗
浄槽に収納される洗浄位置と、洗浄槽から上方に引揚げ
られて開口を側方および/または下方に向けた排出位置
とにわたって、洗浄位置から排出位置に向かう排出方向
および排出位置から洗浄位置に向かう復帰方向に、ほぼ
水平な軸線まわりに角変位自在に設けられる。洗浄槽に
は、食材を洗浄するための、たとえば常温の水道水や薬
液といった液体が貯留され、その洗浄槽の上部には、噴
射ノズルが設けられている。噴射ノズルには、圧送手段
によって貯留槽内の液体が圧送され、その液体が噴射ノ
ズルから、洗浄槽内でその一側部から他側部に向けて噴
射される。噴射ノズルから液体が噴射されて洗浄槽内の
液体が増量することによって、洗浄槽において余剰した
液体は、貯留槽に導かれる。これによって、バケットを
洗浄位置に配置した状態で、噴射ノズルから液体を噴射
し、洗浄槽内の液体を流動化させることによって、バケ
ット内の食材を撹拌することができる。さらに噴射ノズ
ルから噴射する液体の流量および流速を大きくすること
によって、洗浄槽内の液体を大きな撹拌力で撹拌するこ
とができる。したがって、食材をバケットに衝突させ、
または食材同士を衝突させ、たとえば豚肉などの肉類に
付着した毛や、レタスなどの野菜に付着した虫類などの
異物を、大きな摩擦力でいわば掻取るようにして、確実
に除去することができる。また、肉類に噛込まれた毛に
ついても、前記衝突によって、肉類の毛の噛込まれた隙
間を広げ、あるいは摩擦によって除去することができ
る。このようにして、前記異物を確実に除去して食材の
品位の低下を防ぐことができるとともに、従来の作業者
の手作業による除去に比べて異物の除去効率および確実
性を向上することができる。また、貯留槽は、食材から
離脱した毛などの異物を捕捉するストレーナを有してお
り、洗浄槽から溢れた液体と共に導かれる異物を捕捉し
て液体を清浄化することでき、液体を循環させて洗浄槽
内で流動する液体を清浄化して、食材の洗浄効率を向上
することができる。さらに、バケットは、角変位手段に
よって、洗浄位置と排出位置とにわたって排出方向およ
び復帰方向に角変位することができ、食材を洗浄した後
に、排出位置に配置してバケット内の食材を、たとえば
後続の第2の洗浄槽のバケットや他の容器などに排出す
ることができる。その上さらに、洗浄槽の底部には、洗
浄槽内で上方に向けて液体を噴射する吐出管が設けら
れ、前記圧送手段によって液体を圧送して吐出すること
ができる。これによって、洗浄槽の底部に沈下して積っ
ている異物を、洗浄槽に貯留されている液体の上層域に
導いて、洗浄槽から溢れる液体と共に、貯留槽に導い
て、ストレーナによって捕捉することができる。しか
も、圧送手段からの液体は、流路切換手段によって、バ
ケットが洗浄位置およびその付近の第1領域に配置され
ているときには噴射ノズルに圧送され、バケットが排出
位置およびその付近の第2領域に配置されているときに
は吐出管に圧送される。したがって、バケットが第1領
域に配置されているときには、噴射ノズルから液体を噴
射して洗浄槽内の液体を流動化し、食材を洗浄すること
ができる。また、バケットが第2領域に配置されて食材
が少なくとも洗浄槽内から引揚げ開始されたときに吐出
管から液体を吐出して、洗浄槽の底部に積っている異物
を洗浄槽に貯留されている液体の上層域に移動させ、洗
浄槽から溢れる液体とともに貯留槽に導いて捕捉するこ
とができる。このようにして、洗浄槽の底部に積った異
物を食材の周囲に浮遊させて、再び付着してしまう不具
合を生じることを少なくして、洗浄槽の底部に沈殿した
異物を除去して、洗浄槽内の液体を清浄化することがで
きる。
【0007】請求項2記載の本発明は、前記ストレーナ
は、相互に間隔をあけて所定の第1方向にほぼ平行に延
びる複数の第1線状体と、相互に間隔をあけて前記第1
方向と交差する第2方向にほぼ平行に延びる第2線状体
とが、上下に間隔をあけて積層されることを特徴とす
る。 本発明に従えば、前記ストレーナは、複数の第1線状体
および複数の第2線状体が積層される。各第1線状体
は、相互に間隔をあけて所定の第1方向にほぼ平行に延
び、各第2線状体は、相互に間隔をあけて第1方向と交
差する第2方向にほぼ平行に延びている。これによっ
て、液体が各第1および各第2線状体間を通過する際
に、たとえば毛や虫などの異物を捕捉し、液体から分離
除去することができる。しかも、貯留槽に液体と共に導
かれる異物を、複数、少なくとも2層の線状体によって
確実に捕捉できる。 さらに、毛などの細長い異物が、第1方向に交差する方
向に延びて貯留槽に導かれたときに、第1線状体によっ
て捕捉し、第2方向に交差する方向に延びて貯留槽に導
かれたときには、第2線状体によって捕捉することがで
きる。したがって、異物を複数層の線状体に分配して捕
捉することができるので、1層で捕捉する場合のよう
に、異物が塊となって捕捉されてしまい、液体の通過を
妨げるなどの不具合が生じるおそれを少なくすることが
できる。つまり、液体の通過性を良好にして、液体から
異物を効率よく分離除去することができる。
【0008】請求項3記載の本発明は、前記洗浄槽に
は、底部から上方に所定の間隔をあけ、かつ底部に沿っ
て前記他側部から前記一側部に向けて吐出管による液体
の吐出位置よりも前記他側部寄りの位置まで延びる案内
部材が設けられることを特徴とする。本発明に従えば、
前述のような案内部材が設けられるので、噴射ノズルか
ら噴射される液体によって、洗浄槽内の液体が、その上
層域で洗浄槽の一側部から他側部に向かい、他側部で下
方に向かい、さらに下層部で他側部から一側部に向か
い、一側部で上方に向かうように流動される際に、案内
部材よりも下方の底層域が流動化されないようにするこ
とができる。したがって、バケットを洗浄位置に配置し
て、食材を洗浄しているときに、洗浄槽の底部に積った
異物を前記流動によって巻上げて食材の周囲に浮遊させ
てしまうことを防ぐことができる。しかも、案内部材
は、吐出管による液体の吐出位置よりも前記他側部寄り
の位置までしか延びていないので、吐出管から吐出され
る液体が上方に流動することは妨げられることはなく、
バケットが排出位置に配置されたときに、底部に沈殿し
た異物を前記上層部に浮遊させることが妨げられること
はない。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態の食
材の異物除去装置(以下、異物除去装置と略記する)1
の内部構造を示す断面図であり、図2は異物除去装置1
の平面図であり、図3は異物除去装置1の左側面図であ
り、図4は異物除去装置1の右側面図であり、図5は異
物除去装置1の背面図であり、図6は異物除去装置1の
底面図である。図3〜図6は、図解を容易にするため
に、部分的に厚みを省略して簡略化して示す。
【0010】異物除去装置1は、基本的に、液体が貯留
される洗浄槽2と、食材3が収容されるバケット4と、
バケット4を角変位する角変位手段5と、洗浄槽2内で
液体を噴射する噴射ノズル6と、洗浄槽2内で液体を吐
出する吐出管7と、洗浄槽2から溢れた液体が導かれる
貯留槽8と、噴射ノズル6a,6bおよび吐出管7に液
体を圧送する圧送手段9と、圧送手段9からの液体の流
路を切換える流路切換手段10とを含んで構成される。
この異物除去装置1は、洗浄槽2、バケット4、角変位
手段5、噴射ノズル6、吐出管7、圧送手段9および流
路切換手段10を含む2つの洗浄ユニットU1,U2を
有しており、各洗浄ユニットU1,U2は同様の構成を
有するので、主として洗浄ユニットU1について説明す
る。以下、各噴射ノズル6a,6bを総称するときに
は、添字a,bを省略する。
【0011】洗浄槽2は、たとえばステンレス鋼から成
り、上方に臨んで開放され、かつ大略的に直方体状の洗
浄空間を有し、この洗浄空間に前記液体が貯留されてい
る。この液体は、食材3であるたとえば豚肉などの肉類
やレタスなどの野菜を洗浄するための液体であって、た
とえば常温の水道水が用いられる。洗浄槽2には、前記
噴射ノズル6が設けられる一側部と反対側の他側部12
の上方に、たとえばステンレス鋼から成る角変位軸13
が設けられ、この角変位軸13は、1対の軸受手段14
a,14bによって、図1の紙面に対して垂直な水平な
軸線L1まわりに角変位自在に軸支されている。
【0012】前記バケット4は、たとえばステンレス鋼
から成り、たとえば直径が20mmの複数の透孔15
a,15bが形成されている。このバケット4は、前記
角変位軸13に固定されて、図1に実線で示す洗浄位置
17と、図1に仮想線で示す排出位置18とにわたっ
て、洗浄位置17から排出位置18に向かう排出方向C
1、および排出位置18から洗浄位置17に向かう復帰
方向C2に、水平な前記軸線L1まわりに角変位自在に
設けられる。このバケット4は、洗浄位置17で、開口
16を上方に向けて洗浄槽2に収納され、排出位置18
で、開口16を図1の左方となる側方からやや下方に向
けて洗浄槽2から上方に引揚げられている。バケット4
の、洗浄位置17と排出位置18とにわたる角変位角度
は、たとえば115°に選ばれる。以下、各透孔15
a,15bを総称するときには、添字a,bを省略す
る。
【0013】角変位手段5は、空気圧複動シリンダ19
と、角変位軸13に固定される角変位アーム20とを有
する。空気圧複動シリンダ19は、図示しない空気圧源
からの作動空気が供給されて、ピストン棒21を伸長/
縮退させることができる。ピストン棒21の先端は、角
変位アーム22に連結されており、ピストン棒21を伸
長/縮退させて角変位軸13を角変位させ、これによっ
て、バケット4を洗浄位置17から排出位置18に向か
う排出方向C1、および排出位置18から洗浄位置17
に向かう復帰方向C2の双方向に、角変位させることが
できる。
【0014】噴射ノズル6は、前記のように洗浄槽2の
一側部11に、複数、本実施の形態において6つ、相互
に水平方向に間隔をあけて設けられている。各噴射ノズ
ル6は、その噴射口22を洗浄槽2の他側部12に向け
てそれぞれ配置されており、液体を一側部11から他側
部12に向けて噴射することができる。吐出管7は、洗
浄槽2の底部23に設けられ、その吐出口24を洗浄槽
2内に挿入し、かつ上方に向けて配置されている。
【0015】前記貯留槽8は、たとえばステンレス鋼か
ら成り、上方に臨んで開放され、かつ大略的に直方体状
の貯留空間を有し、その貯留空間に液体を貯留すること
ができる。貯留槽8の上部には、食材3から離脱した毛
や虫類などの異物を捕捉するストレーナ31が設けられ
る。洗浄ユニットU1,U2は、洗浄ユニットU1が備
える洗浄槽2の他側部12と、洗浄ユニットU2が備え
る洗浄槽2の一側部とが隣接するように並設され、貯留
槽8は、洗浄ユニットU1に、その洗浄ユニットU1が
備える洗浄槽2の一側部11に隣接して、並設されてい
る。
【0016】また異物除去装置1は、各洗浄ユニットU
1,U2の側方に、樋体29,30を備える。各樋体2
9,30は、洗浄槽2の一側部11から他側部12に向
かう方向と直交する方向、すなわち図1の紙面に対して
垂直な方向の両側壁25,26に沿ってそれぞれ延びて
いる。各樋体29,30は、洗浄ユニットU2の側方に
配置される一端部から、洗浄ユニットU1の側方に配置
される他端部に向かって排水勾配を有し、排水方向下流
側となる、すなわち前記他端部が前記貯留槽8の上方で
それぞれ開口している。
【0017】また、洗浄槽2の各側壁25,26には、
その上部に切欠き27,28が形成されており、洗浄槽
2において余剰した液体は、矢符Aで示すように各切欠
き27,28を介して各樋体29,30に流れ込む。各
樋体29,30に流れ込んだ液体は、各樋体29,30
の他端部から、矢符Bで示すようにストレーナ31を通
過して、清浄化されて貯留槽8に流れ込む。
【0018】圧送手段9は、モータ32によって駆動さ
れるポンプ33を備える。このポンプ33は、貯留槽8
の下部に設けられた取水管34に接続された導水管路3
5を介して、貯留槽8内の液体を取込み、供給管路36
と、第1供給管路37および第2供給管路38のいずれ
か一方とを介して、噴射ノズル6が接続される分配管8
0および吐出管7のいずれか一方に選択的に圧送する。
【0019】流路切換手段10は、空気圧式の3ポート
2位置切換弁であって、たとえば3方ボール弁によって
実現される。この流路切換手段10には、共通供給管路
36ならびに第1および第2供給管路37,38の接続
点に介在されている。流路切換手段10が第1位置10
aに切換えられたときには、共通供給管路36と第1供
給管路37とが連通して、圧送手段9からの液体が噴射
ノズル6に導かれる。流路切換手段10が第2位置10
bに切換えられたときには、共通供給管路36と第2供
給管路38とが連通して、圧送手段9からの液体が吐出
管7に導かれる。
【0020】異物除去装置1は、さらにハウジング10
0に収納される制御回路基板39を備えている。また前
記空気圧複動シリンダ19には、ピストン棒21が固定
される図示しないピストンを検出するピストン位置検出
器(以下、検出器と略記する)40,41が設けられて
いる。制御回路基板39は、各検出器40,41からの
信号が与えられて、その信号に対応してパイロットエア
を制御して流路切換手段10を切換え、またモータ32
を運転/停止制御する。
【0021】これによって、バケット4が洗浄位置17
およびその付近の第1領域に配置されているときには、
流路切換手段10を第1位置に切換え、かつモータ32
を運転して、液体を、圧送手段9から噴射ノズル6に圧
送して、洗浄槽2の他側部に向けて液体を噴射すること
ができる。また、バケット4が排出位置18およびその
付近の第2領域に配置されているときには、流路切換手
段10を第2位置10bに切換え、かつモータ32を運
転して、液体を、圧送手段9から吐出管7に圧送して、
洗浄槽2の上方に向けて液体を吐出することができる。
第1領域は、たとえば洗浄位置17に選ばれ、そのとき
第2領域は、たとえば残余の領域、すなわち洗浄位置1
7を除くバケット4の角変位領域に選ばれる。
【0022】図7はバケット4を示す正面図であり、図
8は図7の左側から見たバケット4の左側面図であり、
図9は図7の上側から見たバケット4の平面図である。
バケット4は、洗浄位置17に配置された状態で水平に
配置される底部42と、上方に向かうにつれて拡開して
傾斜し、相互に対向する第1傾斜側部43および第2傾
斜側部44と、これらの各傾斜側部43,44とそれぞ
れ直交し、鉛直な第1垂直側部45および第2垂直側部
46とから成る。このバケット4は、第1傾斜側部43
を洗浄槽2の一側部11に配置し、第2傾斜側部44を
洗浄槽2の他側部12に配置し、第1垂直側部45を前
記側壁25と対向させ、かつ第2垂直側部45を側壁2
6と対向させた状態で洗浄槽2内に収納されて、洗浄位
置17に配置される。
【0023】前記複数の透孔15は、底部42と、各垂
直側部45,46の洗浄位置47に配置されたときに前
記切欠き27,28に臨む部分47に形成される。ま
た、バケット4には、各垂直側部45,46に外方に向
けて突出する当接部材48,49が、たとえばスポット
溶接などによってそれぞれ固定されている。各当接部材
48,49は、バケット4が洗浄位置17に配置された
状態で、洗浄槽2の各側壁25,26よりも外方に突出
しており、各側壁25,26によってそれぞれ支持され
る。これによって、バケット4は、洗浄位置17に安定
して配置される。
【0024】またバケット4の第1傾斜側部43には、
図2に示すように、洗浄位置17に配置されたときに、
噴射ノズル6の噴射口22に臨んで、導入孔50が形成
されている。この導入孔50を介して、噴射ノズル6か
ら噴射される液体を、バケット4内に導くことができ
る。各噴射ノズル6から噴射された液体は、各導入孔5
0を介してバケット4内に流れ込み、バケット4の上部
で第1傾斜側部43から第2傾斜側部44に向かい、第
2傾斜側部44に沿って下方に向かい、さらにバケット
4の下部で底部42に沿って第2傾斜側部44から第1
傾斜側部43に向かい、第1傾斜側部43に沿って上方
に向かうように、図7に矢符Dで示す流動方向に、バケ
ット4内の液体が流動化される。
【0025】さらに各傾斜側部43,44には前記透孔
15が形成されておらず、液体が円滑に案内されて、前
記流動を助けることができる。しかも、第1および第2
傾斜側部43,44は、前述のように上方に向かうにつ
れて拡開しており、各傾斜側部43,44と底部42と
が鈍角を成し、かつたとえば、20mmの曲率半径を有
して連なっている。これによって、噴射ノズル6から噴
射された液体によって、前記流動方向Dへの付勢が直接
作用しないバケット4の下部の、各傾斜側部43,44
と底部42とが連なる各隅部において、液体を円滑に案
内することができる。したがって、噴射ノズル6から噴
射される液体によって、バケット4内の液体を大きな流
動力で流動化させ、食材3を大きな撹拌力で撹拌するこ
とができる。さらにモータ32の出力を大きくして、噴
射ノズル6から噴射される液体の流量および流速を大き
くして、前記撹拌力を大きくすることができる。
【0026】このようにして、食材3を大きな撹拌力で
撹拌することによって、食材3がバケット4の各側部4
3〜46および底部42に衝突し、または食材3同士が
衝突することによって、食材3に付着した毛や虫類など
の異物を大きな摩擦力でいわば引っ掻くようにして取除
くことができる。しかも、肉類に噛込まれた毛などにつ
いても、その毛を巻込んでいる隙間を、前記衝突によっ
て押広げ、あるいは摩擦によって噛込まれた毛について
も除去することができる。このようにして、食材3の品
位の低下を防ぐことができるとともに、従来の手作業に
比べて異物の除去効率および確実性を向上することがで
きる。
【0027】さらに底部42には複数の透孔15aが形
成されるので、食材3から離脱した異物は、透孔15a
を介して下方に沈下することできる。また各垂直側部4
5,46の上部に位置する前記部分47に、複数の透孔
15bが形成されており、この透孔15bは、バケット
4が洗浄位置17に配置されたときに貯留槽2内の液体
の液面付近に位置し、食材3から離脱した異物が、バケ
ット4内の液体のバケット4外への流出にともなって、
バケット4外へ移動して、前記切欠き27,28から各
樋体29,30を介して貯留槽8へ導かれる。このよう
にして、バケット4内の液体を清浄化しながら食材3を
洗浄して、異物を除去することができる。
【0028】さらに、各噴射ノズル6は、各切欠き2
7,28よりも僅かに下方に配置されている。各噴射ノ
ズル6から液体が噴射されている状態では、この噴射さ
れた液体の圧力によって洗浄槽2内の液体が他側部12
側へ押圧された状態となり、他側部12側へ液体が偏
る。これによって一側部11よりも他側部12寄りの液
位が必然的に高くなる。したがって、他側部12におけ
る液位を基準に切欠き27を各噴射ノズル6よりも上方
に設けることによって、各噴射ノズル6から液体を噴射
させているときに、各噴射ノズル6の噴射口22が部分
的に液面から上方に露出するように、各噴射ノズル6付
近の液位を保つことができる。
【0029】これによって、噴射ノズル6から噴射され
る液体によって、バケット4内の液体を前記流動方向D
に効率よく流動化させることができる。また、噴射ノズ
ル6の噴射口22を液面から部分的に突出させることに
よって、噴射ノズル6から液体を噴射させたときに、噴
射ノズル6付近の空気を取込むことができ、液面付近に
複数の気泡を発生させることができる。これによって、
これらの気泡によって異物をいわば捕捉して液面付近に
保持し、前記透孔15bからバケット4外へ、さらに各
切欠き27,28から各樋体29,30へ移動させやす
くすることができる。
【0030】また、バケット4には、第2傾斜側部44
と各垂直側部44,45とが連なる隅部には、底部42
から開口16付近まで延びる案内板51,52がそれぞ
れ設けられている。各案内板51,52は第1傾斜側部
43から第2傾斜側部44に向かうにつれて、各垂直側
部45,46から離反するように内方に傾斜して配置さ
れている。これによって、各垂直側部45,46に沿っ
て第1傾斜側部43から第2傾斜側部44に向かって流
動する液体を、第2傾斜側部44付近で各案内板51,
52によってバケット4の内側に向けて案内することが
できる。
【0031】すなわち、主として複数の噴射ノズル6の
うち最も外側に配置される2つの噴射ノズル6aから噴
射された液体によって付勢されて流動化されるバケット
4内の各垂直側部45,46付近の液体は、第2傾斜側
部44付近で矢符E1に示すように内側に案内されなが
ら下方に移動して前記矢符Dで示すように流動化され
る。これに対して、主として各噴射ノズル6a間の残余
の噴射ノズル6bから噴射された液体によって付勢され
流動化される各垂直側部45,46間の中間部付近の液
体は、矢符E2に示すように第1傾斜側部43から第2
傾斜側部44に向かってほぼ真っすぐに移動し前記矢符
Dで示すように流動化する。これによって、各噴射ノズ
ル6から噴射された液体によってバケット4内の液体を
流動化させたときに、澱みが発生してしまう図2に斜線
で示す領域S1,S2に、食材3が留まってしまうこと
を防止して、バケット4内に収容されたすべての食材3
から確実に異物を除去することできる。
【0032】図10は、図7のセクションXを拡大して
示し、図11は図7のセクションXIを拡大して示す正
面図である。このように第1傾斜側部43および第2傾
斜側部44の上端部は、折り返されて巻込まれており、
バケット4の強度を向上することができるとともに、作
業中に作業者が接触して負傷することがないようにする
ことができる。
【0033】図12は、角変位手段5を示す断面図であ
る。角変位手段5は、洗浄槽2に隣接して設けられるハ
ウジング53内に収容されている。空気圧複動シリンダ
19は、ピストン棒21を上方に配置してハウジング5
3内に収納され、ハウジング53の底部に固定されたブ
ラケット54に、傾動自在に支持されている。前記角変
位軸20は、その軸線方向一端部がハウジング53内に
挿入されており、ハウジング53に固定された軸受手段
55によってさらに軸支されている。この角変位軸13
に角変位アーム20の一端部が固定され、他端部がピス
トン棒21の先端に角変位自在に連結されている。
【0034】各検出器40,41は、複動空気圧シリン
ダ19に固定されており、たとえば近接スイッチによっ
て実現され、ピストン棒21が固定される図示しないピ
ストンを検出することによって、角変位軸13、すなわ
ちバケット4の角変位位置を検出することができる。こ
のような角変位手段5を用いて、バケット4を洗浄位置
17に配置して食材3を洗浄した後に、バケット4を排
出方向C1に角変位させることによって、バケット4を
排出位置18に配置し、バケット4内の洗浄後の食材3
をたとえば後続の洗浄ユニットUのバケット4や、ある
いは運搬用の容器などに排出することができる。
【0035】また、異物除去装置1には、各角変位手段
5がそれぞれ収納される各ハウジング53の内のいずれ
かの上方に設けられたハウジング100内に、前述のよ
うに制御回路基板39が収納されている。制御回路基板
39は前述のように圧送手段9および流路切換手段10
を制御するので、バケット4が前記第1領域に配置され
ているときには各噴射ノズル6に液体が導かれ、バケッ
ト4が第2領域に配置されているときには液体が突出管
7に導かれる。
【0036】これによって、各噴射ノズル6から液体を
噴射して食材3を洗浄して異物の除去が完了した後に、
食材3が洗浄槽2内の液体から引揚げ開始されると、液
体を吐出管7から吐出させて洗浄槽2の底部23に沈下
して積った異物を洗浄槽2の上層域72に移動させ、洗
浄槽2から溢れる液体とともに貯留槽8に導いて捕捉す
ることができる。このようにして、洗浄槽2の底部23
に沈殿した異物が食材3の周囲に浮遊して再び食材3に
付着してしまう不具合を生じさせることを少なくして、
洗浄槽2の底部23に積った異物を除去して、洗浄槽2
内の液体を清浄化することができる。
【0037】図13はストレーナ31の一部を構成する
第1フィルタ56を示す平面図であり、図14は図13
の下側から見た第1フィルタ56の正面図であり、図1
5は図13の右側から見た第1フィルタ56の右側面図
である。第1フィルタ56は、大略的に長方形状の枠体
57に、その長手方向に延びる複数の線状体58が張架
されて構成されている。枠体57には格子状に支持部5
9が設けられており、各線状体58が支持されている。
また枠体57にはその長手方向両端部にフランジ部60
が形成されている。各線状体58は、たとえば直径が
0.57mmのワイヤから成り、枠体57の長手方向両
端部間にわたって延び、かつ各線状体58の両端部は枠
体57に溶接などによって固定されている。また、各線
状体58は、枠体57の下部に相互にたとえば0.7m
mの間隔をあけて配置されている。
【0038】図16はストレーナ31の一部を構成する
第2フィルタ61を示す平面図であり、図17は図16
の下側から見た第2フィルタ61の正面図であり、図1
8は図16の右側から見た第2フィルタ61の側面図で
ある。第2フィルタ61は、大略的に長方形状の枠体6
2に、その幅方向に延びる複数の線状体63が張架され
て構成されている。枠体62にはその長手方向に延びる
複数の支持棒64が設けられており、この支持棒64に
よって線状体63が支持されている。また枠体62には
幅方向の両端部にフランジ部65が形成されている。各
線状体63は、たとえば直径が0.57mmのワイヤか
ら成り、枠体62の幅方向両端部間にわたって延び、か
つ各線状体63の両端部は枠体62に溶接などによって
固定されている。また各線状体63は、枠体62の下部
に相互にたとえば0.5mmの間隔をあけて配置されて
いる。
【0039】図19はストレーナ31の一部を構成する
第3フィルタ66を示す平面図であり、図20は図19
の下側から見た第3フィルタ66の正面図であり、図2
1は図20の右側から見た第3フィルタ66の側面図で
ある。第3フィルタ66は、前記第1フィルタ56と類
似の構成を有しており、対応する部分には添字aを付
し、同様の構成を有する部分については説明を省略す
る。第3フィルタ66が第1フィルタ56と異なる点
は、枠体57aが枠体57よりも大きな厚みを有してい
る点と、各線状体58aが相互に0.3mmの間隔をあ
けて配置されている点である。
【0040】ストレーナ31は、これらの第1〜第3フ
ィルタ56,61,66によって構成される。第3フィ
ルタ66内に第2フィルタ61が収納され、この状態で
フランジ部65によって、第2フィルタ61が第3フィ
ルタ66に支持される。さらに第2フィルタ61内に第
1フィルタ56が収納され、この状態でフランジ部60
によって第1フィルタ56が第2フィルタ61に支持さ
れる。この状態で、ストレーナ31は、第3フィルタ6
6のフランジ部65aによって支持されて、貯留槽8の
上部に設けられる。
【0041】第1フィルタ56の各線状体58を第1線
状体とした場合に第2フィルタ61の各線状体63が第
2線状体となり、第1フィルタ56の各線状体58が延
びる第1方向に対して、第2フィルタ61の各線状体6
3が延びる第2方向は、直交している。また、第1フィ
ルタ56の各線状体58は、第2フィルタ61の各線状
体63から上方に間隔をあけて積層された状態となって
いる。
【0042】また、第2フィルタ61の各線状体63を
第1線状体とした場合には、第3フィルタ66の各線状
体58aが第2線状体となり、第2フィルタ61の各線
状体63の延びる第1方向に対して、第3フィルタ66
の各線状体58aの延びる第2方向は、直交している。
また、第2フィルタ61の各線状体63は、第3フィル
タ66の各線状態58aに対して上方に間隔をあけて積
層されている。ストレーナ31が貯留槽8の上部に設け
られた状態では、各第1および第3フィルタ56,66
の各線状体58,58aは、相互に平行に、図2の上下
方向に延びており、第2フィルタ61の各線状体63
は、図2の左右方向に延びている。
【0043】このような第1〜第3フィルタ56,6
1,66から成るストレーナ31を用いることによっ
て、各線状体58,63,58a間を液体が通過する際
に、各線状体58,63,58aによって,食材3から
除去された異物を捕捉し、液体から分離除去することが
できる。
【0044】さらに、各線状体58,63,58aは、
上方に配置される線状体58から最も下方に配置される
線状体58aになるにつれて相互の間隔が小さくなって
おり、異物を分配し捕捉することができる。異物が毛な
どの細長い場合、第1フィルタ56の線状体58と交差
する方向に延びて導かれた場合には第1フィルタ56の
各線状体58によって捕捉される。これに対して、第1
フィルタ56の各線状体58と同一の方向に延びて貯留
槽8に導かれたときには、第1フィルタ56の各線状体
58間を通過して、第2フィルタ61の各線状体63に
よって捕捉される。
【0045】このように、異物を確実に捕捉することが
できるとともに、異物が大きな塊となって捕捉されてし
まい、液体の通過を妨げることがなく、効率よく液体か
ら異物を分離除去することができる。また貯留槽8には
隣接して異物投入空間67が形成されており、作業者が
ストレーナ31に捕捉された大きな異物を取除いて投下
することができる。これによって液体から異物の除去効
率を向上することができる。
【0046】また図1に示されるように、洗浄槽2には
底部23から上方に所定の間隔をあけ、案内部材68が
設けられている。この案内部材68は、底部23に沿っ
て前記他側部12から前記一側部11に向けて、吐出管
7による液体の噴出位置よりも前記他側部12寄りの位
置まで延びている。案内部材68は、板状であって、洗
浄槽の他側部12に配置される側壁69に固定され、前
記各側壁25,26間にわたって設けられている。この
ような案内部材68を設けることによって、各噴射ノズ
ル6から噴射される液体によって、洗浄槽2内の液体が
流動化される際に、案内部材68よりも下方の底層域7
1が流動化されないようにすることができる。
【0047】したがって、バケット4を洗浄位置17に
配置して食材3を洗浄するときに、洗浄槽2の底部23
に積った異物を前記流動によって巻上げて、食材3の周
囲に浮遊させてしまうことを防ぐことができる。しか
も、案内板68は吐出管70の液体の噴出位置よりも前
記他側部12寄りの位置までしか延びていないので、吐
出管7から吐出される液体によって、洗浄槽2内の吐出
管7付近の液体が上方に流動することを妨げることはな
い。したがってバケット4が第2領域に配置されたとき
に、洗浄槽2の底部23に積った異物を上層域72に移
動させることを妨げられることはない。
【0048】また図1に示すように、バケット4内に、
食材3とともに複数の撹拌部材90を収容してもよい。
各撹拌部材90は、たとえばビニルなどの合成樹脂やゴ
ムなどの前記液体よりも比重の大きい材料から成り、外
径が20〜30mmであり、長さが50〜60mmの円
筒状であって、複数の突起を有して外表面が凹凸状に形
成される。各撹拌部材90は、展開状態でたとえば少な
くとも一表面に複数の突起が形成される板状の上記の材
料から成る部材を、突起が形成される一表面が外表面側
となるように略C字状に曲成し、対向する両端部を接着
剤によって固定して円筒状に形成することができる。こ
のような複数の撹拌部材90を、洗浄時に食材3である
肉類とともにバケット4内に投入することによって、肉
類同士の接触による毛の除去効果に加えて、肉類と各撹
拌部材90との接触による毛の除去効果が得られ、すな
わち、各撹拌部材90の突起に肉類に付着した毛をから
みつかせたり、接触時の摩擦によって、肉類に付着した
毛を強制的に掻取ることができ、異物の除去効果を向上
することができる。
【0049】前述した各撹拌部材90の材質、形状およ
び寸法は一例にすぎず、たとえば球形状のものや直方体
状のものなどであってもよく、肉類の種類や大きさ、毛
の付着状態などに応じて適宜選択するようにしてもよ
い。また、突起を有するものに代えて、粗面状の外表面
を有するものであってもよい。また、各撹拌部材90の
比重が、前記液体の比重とほぼ等しくなるように、材料
を選択して、各撹拌部材90が液体の流動に伴って移動
しやすくし、肉類を撹拌しやすくして、肉類と各撹拌部
材90との接触回数を多くし、異物の除去効果を向上す
るようにしてもよい。
【0050】また洗浄槽2の底部23および貯留槽8の
底部73にはドレン管74,75がそれぞれ設けられて
おり、異物除去装置1による食材3の異物除去処理終了
後に、洗浄槽2および貯留槽8内の液体を排出して、洗
浄槽2および貯留槽8を清掃することができる。また、
洗浄槽2には、図4に示すように、給水管76が設けら
れており、洗浄された食材3によって、洗浄槽2および
貯留槽8間で循環されている液体が異物除去装置1外へ
持出されることによって全体の液体の量が減少した際に
補充することができる。また異物除去装置1による食材
3の異物除去処理開始前に、洗浄槽2に液体を貯留する
ことができる。
【0051】本発明の実施の他の形態として、最も下側
に設けられる第3フィルタ66には、線状体58aに代
えて、さらしなどの布を用いて、異物をさらに確実に捕
捉するようにしてもよい。また、本発明の実施のさらに
他の形態として、洗浄ユニットUを1つまたは3つ以上
設けるようにしてもよい。さらに、本発明の実施のさら
に他の形態として、常温の水道水に代えて、人体に悪影
響を与えない薬液や、常温よりも低い温度の冷水などを
液体として用いて、洗浄効果を促したり、食材3の鮮度
の低下を防止したりするようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、豚肉な
どの肉類やレタスなどの野菜といった食材を収容するた
めのバケットは、複数の透孔が形成されている。このバ
ケットは、開口を上方に向けて洗浄槽に収納される洗浄
位置と、洗浄槽から上方に引揚げられて開口を側方およ
び/または下方に向けた排出位置とにわたって、洗浄位
置から排出位置に向かう排出方向および排出位置から洗
浄位置に向かう復帰方向に、ほぼ水平な軸線まわりに角
変位自在に設けられる。洗浄槽には、食材を洗浄するた
めの、たとえば常温の水道水や薬液といった液体が貯留
され、その洗浄槽の上部には、噴射ノズルが設けられて
いる。噴射ノズルには、圧送手段によって貯留槽内の液
体が圧送され、その液体が噴射ノズルから、洗浄槽内で
その一側部から他側部に向けて噴射される。噴射ノズル
から液体が噴射されて洗浄槽内の液体が増量することに
よって、洗浄槽において余剰した液体は、貯留槽に導か
れる。
【0053】これによって、バケットを洗浄位置に配置
した状態で、噴射ノズルから液体を噴射し、洗浄槽内の
液体を流動化させることによって、バケット内の食材を
撹拌することができる。さらに噴射ノズルから噴射する
液体の流量および流速を大きくすることによって、洗浄
槽内の液体を大きな撹拌力で撹拌することができる。し
たがって、食材をバケットに衝突させ、または食材同士
を衝突させ、たとえば豚肉などの肉類に付着した毛や、
レタスなどの野菜に付着した虫類などの異物を、大きな
摩擦力でいわば掻取るようにして、確実に除去すること
ができる。また、肉類に噛込まれた毛についても、前記
衝突によって、肉類の毛の噛込まれた隙間を広げ、ある
いは摩擦によって除去することができる。このようにし
て、前記異物を確実に除去して食材の品位の低下を防ぐ
ことができるとともに、従来の作業者の手作業による除
去に比べて異物の除去効率および確実性を向上すること
ができる。
【0054】また、貯留槽は、食材から離脱した毛など
の異物を捕捉するストレーナを有しており、洗浄槽から
溢れた液体と共に導かれる異物を捕捉して液体を清浄化
することでき、液体を循環させて洗浄槽内で流動する液
体を清浄化して、食材の洗浄効率を向上することができ
る。さらに、バケットは、角変位手段によって、洗浄位
置と排出位置とにわたって排出方向および復帰方向に角
変位することができ、食材を洗浄した後に、排出位置に
配置してバケット内の食材を、たとえば後続の第2の洗
浄槽のバケットや他の容器などに排出することができ
る。
【0055】その上さらに、洗浄槽の底部には、洗浄槽
内で上方に向けて液体を噴射する吐出管が設けられ、前
記圧送手段によって液体を圧送して吐出することができ
る。これによって、洗浄槽の底部に沈下して積っている
異物を、洗浄槽に貯留されている液体の上層域に導い
て、洗浄槽から溢れる液体と共に、貯留槽に導いて、ス
トレーナによって捕捉することができる。しかも、圧送
手段からの液体は、流路切換手段によって、バケットが
洗浄位置およびその付近の第1領域に配置されていると
きには噴射ノズルに圧送され、バケットが排出位置およ
びその付近の第2領域に配置されているときには吐出管
に圧送される。
【0056】したがって、バケットが第1領域に配置さ
れているときには、噴射ノズルから液体を噴射して洗浄
槽内の液体を流動化し、食材を洗浄することができる。
また、バケットが第2領域に配置されて食材が少なくと
も洗浄槽内から引揚げ開始されたときに吐出管から液体
を吐出して、洗浄槽の底部に積っている異物を洗浄槽に
貯留されている液体の上層域に移動させ、洗浄槽から溢
れる液体とともに貯留槽に導いて捕捉することができ
る。このようにして、洗浄槽の底部に積った異物を食材
の周囲に浮遊させて、再び付着してしまう不具合を生じ
ることを少なくして、洗浄槽の底部に沈殿した異物を除
去して、洗浄槽内の液体を清浄化することができる。
【0057】また請求項2記載の本発明によれば、前記
ストレーナは、複数の第1線状体および複数の第2線状
体が積層される。各第1線状体は、相互に間隔をあけて
所定の第1方向にほぼ平行に延び、各第2線状体は、相
互に間隔をあけて第1方向と交差する第2方向にほぼ平
行に延びている。これによって、液体が各第1および各
第2線状体間を通過する際に、たとえば毛や虫などの異
物を捕捉し、液体から分離除去することができる。しか
も、貯留槽に液体と共に導かれる異物を、複数、少なく
とも2層の線状体によって確実に捕捉できる。
【0058】さらに、毛などの細長い異物が、第1方向
に交差する方向に延びて貯留槽に導かれたときに、第1
線状体によって捕捉し、第2方向に交差する方向に延び
て貯留槽に導かれたときには、第2線状体によって捕捉
することができる。したがって、異物を複数層の線状体
に分配して捕捉することができるので、1層で捕捉する
場合のように、異物が塊となって捕捉されてしまい、液
体の通過を妨げるなどの不具合が生じるおそれを少なく
することができる。つまり、液体の通過性を良好にし
て、液体から異物を効率よく分離除去することができ
る。
【0059】また請求項3記載の本発明によれば、前述
のような案内部材が設けられるので、噴射ノズルから噴
射される液体によって、洗浄槽内の液体が、その上層域
で洗浄槽の一側部から他側部に向かい、他側部で下方に
向かい、さらに下層部で他側部から一側部に向かい、一
側部で上方に向かうように流動される際に、案内部材よ
りも下方の底層域が流動化されないようにすることがで
きる。したがって、バケットを洗浄位置に配置して、食
材を洗浄しているときに、洗浄槽の底部に積った異物を
前記流動によって巻上げて食材の周囲に浮遊させてしま
うことを防ぐことができる。しかも、案内部材は、吐出
管による液体の吐出位置よりも前記他側部寄りの位置ま
でしか延びていないので、吐出管から吐出される液体が
上方に流動することは妨げられることはなく、バケット
が排出位置に配置されたときに、底部に沈殿した異物を
前記上層部に浮遊させることが妨げられることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の異物除去装置1の内部
構造を示す断面図である。
【図2】異物除去装置1の平面図である。
【図3】異物除去装置1の左側面図である。
【図4】異物除去装置1の右側面図である。
【図5】異物除去装置1の背面図である。
【図6】異物除去装置1の底面図である。
【図7】バケット4の正面図である。
【図8】バケット4の左側面図である。
【図9】バケット4の平面図である。
【図10】図7のセクションXを拡大して示す正面図で
ある。
【図11】図7のセクションXIを拡大して示す正面図
である。
【図12】角変位手段5を示す断面図である。
【図13】第1フィルタ56の平面図である。
【図14】第1フィルタ56の正面図である。
【図15】第1フィルタ56の側面図である。
【図16】第2フィルタ61の平面図である。
【図17】第2フィルタ61の正面図である。
【図18】第2フィルタ61の側面図である。
【図19】第3フィルタ66の平面図である。
【図20】第3フィルタ66の正面図である。
【図21】第3フィルタ66の側面図である。
【符号の説明】
1 異物除去装置 2 洗浄槽 3 食材 4 バケット 5 角変位手段 6 噴射ノズル 7 吐出管 8 貯留槽 9 圧送手段 10 流路切換手段 11 洗浄槽の一側部 12 洗浄槽の他側部 13 角変位軸 15 透孔 17 洗浄位置 18 排出位置 39 制御回路基板 40,41 検出器 56 第1フィルタ 58,58a,63 線状体 61 第2フィルタ 66 第3フィルタ L1 軸線 U1,U2 洗浄ユニット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食材を洗浄する液体が貯留される洗浄槽
    と、 開口を上方に向けて洗浄槽に収納される洗浄位置と、洗
    浄槽から上方に引揚げられて開口を側方および/または
    下方に向けた排出位置とにわたって、前記洗浄位置から
    排出位置に向かう排出方向および排出位置から洗浄位置
    に向かう復帰方向にほぼ水平な軸線まわりに角変位自在
    に設けられ、複数の透孔が形成されるバケットと、 バケットを、洗浄位置と排出位置とにわたって前記排出
    方向および復帰方向に角変位する角変位手段と、 前記洗浄槽の上部に設けられ、洗浄槽内で洗浄槽の一側
    部から他側部に向けて液体を噴射する噴射ノズルと、 前記洗浄槽の底部に設けられ、洗浄槽内で上方に向けて
    液体を吐出する吐出管と、 前記洗浄槽から溢れた液体が導かれ、食材から離脱した
    毛などの異物を捕捉するストレーナを有する貯留槽と、 貯留槽内の液体を、前記噴射ノズルおよび吐出管に選択
    的に圧送する圧送手段と、 圧送手段からの液体を、バケットが洗浄位置およびその
    付近の第1領域に配置されているときには噴射ノズルに
    導き、バケットが排出位置およびその付近の第2領域に
    配置されているときには吐出管に導くように流路を切換
    える流路切換手段とを含むことを特徴とする食材の異物
    除去装置。
  2. 【請求項2】 前記ストレーナは、相互に間隔をあけて
    所定の第1方向にほぼ平行に延びる複数の第1線状体
    と、相互に間隔をあけて前記第1方向と交差する第2方
    向にほぼ平行に延びる第2線状体とが、上下に間隔をあ
    けて積層されることを特徴とする請求項1記載の食材の
    異物除去装置。
  3. 【請求項3】 前記洗浄槽には、底部から上方に所定の
    間隔をあけ、かつ底部に沿って前記他側部から前記一側
    部に向けて吐出管による液体の吐出位置よりも前記他側
    部寄りの位置まで延びる案内部材が設けられることを特
    徴とする請求項1または2記載の食材の異物除去装置。
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