JP2872064B2 - 簡易型携帯電話装置及び着信報知方法 - Google Patents

簡易型携帯電話装置及び着信報知方法

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    • H04M1/725—Cordless telephones

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は親機と子機とが無線接続
され、かつ子機が公衆回線に接続可能な簡易型携帯電話
装置に関し、特に親機に対して着信されかつ留守録され
た用件を子機に対して転送することを可能にした簡易型
携帯電話装置と着信報知方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、親機と子機とが無線接続され、子
機が親機を介して電話回線に接続される所謂コードレス
電話装置が提案されている。また、近年では、子機にお
けるモードを切り替えることにより、屋内に設けた親機
と無線接続される状態とされる自営用システムと、屋外
に設けられた公衆用基地局と無線接続される状態とされ
る公衆用システムとのいずれかを選択するように構成し
た電話装置も提案されている。この場合、子機を公衆用
システムのモードで使用する場合のために、子機には独
自の外線番号が与えられる。
【０００３】一方、近年におけるコードレス電話装置で
は、子機を使用する者が不在の場合でも親機を回線に接
続し、何らかのメッセージを発することで発呼側に不在
を告知し、かつ発呼側からの用件を録音する、いわゆる
留守録機能を有するものが提案されている。例えば、特
開平５−１５３２２９号公報の「コードレス留守番電話
装置」では、親機に対して子機からキー入力により不在
設定が行われると、これが親機のメモリに記憶され、親
機の通話中に親機のキー入力によりその子機に対して保
留転送を行ったときに、回線に子機の個別応答メッセー
ジを送出させ、その後に用件を録音するようにしたもの
が記載されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】このような留守録機能
を有するコードレス電話装置では、着信時に親機に用件
を録音することは可能であるが、この着信があったこ
と、及び録音された用件の内容を確認する場合には、子
機の側から親機に無線接続し、或いは電話回線を介して
他の電話機から親機に接続することが要求されている。
このため、子機の使用者が所定の操作を行わない限り、
子機の使用者が着信と用件を確認することができず、緊
急に連絡をとることができない場合があり、或いは子機
の使用者が親機に対して頻繁に確認のための操作を行わ
なければならず、その操作が面倒であるという問題があ
る。
【０００５】この場合、着信時に親機から子機に対して
無線接続を行って着信を告知する動作を行うように構成
することが考えられるが、一般に子機が不在で親機の留
守録が動作されるような状況では、子機が親機に対して
無線接続することが困難であり、通常は子機が前記した
公衆用システムのモードに切り替えられている状態が殆
どであるため、親機と子機との無線接続は不可能であ
り、このような親機から子機への告知を行うことは困難
になる。
【０００６】
【発明の目的】本発明の目的は、親機と子機との無線接
続ができない場合でも、着信の報知を迅速に認識でき、
しかも留守録された用件を子機において確認することを
可能にした簡易型携帯電話装置と着信報知方法を提供す
ることにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、電話回線に接
続される親機と、この親機に無線接続される子機とで構
成され、子機は公衆用基地局に対しても独自の外線番号
で無線接続可能な電話装置において、親機は、着信した
用件を記録する留守録部と、子機の前記外線番号を記憶
する子機外線番号記憶部と、電話回線からの着信を検出
し、留守設定時であって子機に対する無線接続ができな
い場合に留守録部を駆動して用件の留守録を実行させる
とともに、留守録の完了後に子機外線番号記憶部から読
み出した外線番号により電話回線を通して子機に対して
発呼を行ない、子機に接続されたときに前記留守録の内
容を子機に転送する親機制御部と、子機に対する呼出し
の開始と共に動作される子機呼出タイマと、着信回数を
計数する着信回数タイマとを備え、親機制御部の留守録
の実行は子機呼出タイマのタイムアップ前に着信回数タ
イマがタイムアップされると実行することを特徴とす
る。
【０００８】
【０００９】
【００１０】また、本発明の着信報知方法は、親機は留
守設定時であって、電話回線からの着信を子機に対して
無線接続するために呼出しを実行するとともに、子機に
対する呼出時間と着信回数を計数し、子機に対する呼出
時間が予め定められた時間に達する前に着信回数が予め
定められた回数に達した場合に、電話回線を接続して留
守録部での留守録を実行し、留守録の完了後に電話回線
を通して子機の外線番号により子機に対して発呼を行な
うとともに、子機に接続されたときに留守録の内容を子
機に転送する。
【００１１】
【作用】親機が留守設定されている場合には、通常では
親機と子機との無線接続が困難な場合が多いため、その
際には電話回線を利用して子機の外線番号での発呼を行
うことにより子機に対する接続が可能とされる。したが
って、子機の使用者は着信があったときには迅速に着信
が認識でき、かつ留守録した用件を親機から子機に転送
することでその用件を確認することが可能となる。
【００１２】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図２は本発明の簡易型携帯電話装置を含む電話シ
ステムの概念図であり、電話回線１０に対して親機１が
接続され、この親機１に対して子機２が無線接続可能に
構成されて自営用システムが構築されている。また、電
話回線１０に対して屋外公衆用基地局３が接続されてお
り、前記子機２はこの屋外公衆用基地局３に対しても独
自の電話番号により無線接続可能に構成され、公衆用シ
ステムが構築されている。そして、前記子機２は、キー
入力等の手段により、前記自営用システムと公衆用シス
テムのいずれかのモードに切替可能な構成とされてい
る。
【００１３】前記親機１の構成を図１に示す。無線部１
１は親機制御部１２を介して電話回線１０に接続され、
図外の電話網に接続される。また、一方でアンテナ１３
を介して子機２に無線接続され、子機２との間で制御デ
ータや音声データを送受するように構成される。前記親
機制御部１２は、発呼や着呼に伴う各種の動作を行う
が、その一つとして着呼時には電話回線１０を通して送
出される音声データを留守録部１４に録音することが可
能とされる。また、子機呼出しタイマ１５Ａと着信回数
タイマ１５Ｂとを有するタイマ部１５を有しており、着
呼時にこれらタイマ１５Ａ，１５Ｂの動作を管理し、か
つ一方ではタイマ部１５の出力により所要の動作を実行
する。なお、着信回数タイマ１５Ｂは、着信信号の間隔
が一定の場合にはカウンタとして構成することも可能で
ある。
【００１４】また、親機１には子機外線番号記憶部１６
が設けられており、ここには子機２が公衆用システムの
モードのときに利用される外線番号の情報が記憶されて
いる。この外線番号は親機制御部１２が子機２を呼び出
す際に利用される。なお、前記親機制御部１２には、図
外のＲＯＭ等が設けられており、親機制御部１２に一連
の動作を行わせるためのプログラムや各種データが記憶
されている。
【００１５】以上の構成の親機に対して電話回線を介し
て着呼があった際の動作を図３のフローチャートを用い
て説明する。なお、子機２の使用者が不在となる際に
は、キー入力等により親機１を留守モードに設定されて
いるものとする。この留守設定（ステップＳ１）が行わ
れているときに電話回線１０を通して着信があり、親機
制御部１２がこれを検出すると（Ｓ２）、親機制御部１
２はタイマ部１５の子機呼出しタイマ１５Ａと着信回数
タイマ１５Ｂとをセットする（Ｓ３）。また、これと同
時に無線部１１を通して無線により子機２の呼び出しを
開始し（Ｓ４）、更に前記タイマ部１５の動作を開始す
る（Ｓ５）。
【００１６】これらタイマ１５Ａ，１５Ｂがタイムアッ
プする以前に子機２が応答したときには（Ｓ６）、親機
１を電話回線１０に接続することで（Ｓ９）、子機２は
親機１に無線接続され、親機１を介して電話回線１０に
接続され、通話が可能とされる（Ｓ１０）。したがっ
て、この際には留守録動作は行われず、また子機に対す
る報知動作も行われることはない。
【００１７】一方、一定時間の間、子機から応答がない
場合には、子機呼出しタイマ１５Ａのタイムアップを待
って親機１を電話回線に接続し（Ｓ１１）、通話状態と
する。そして、電話回線１０を通して発呼側に予め設定
されているメッセージを送出し、かつ留守録部１４を動
作させ、発呼側からの音声データの録音を開始する（Ｓ
１２）。
【００１８】この場合、一定時間が経過される前でも、
親機１において所定回数の着信を検出したときにも（Ｓ
８）、前記と同様に親機１を電話回線１０に接続し（Ｓ
１１）、親機１を通話状態として録音を開始する（Ｓ１
２）。
【００１９】録音が終了されると（Ｓ１３）、親機制御
部１２は電話回線１０との接続を断し（Ｓ１４）、発呼
者との接続を断とする。しかる上で、改めて電話回線１
０との接続を行うとともに、子機外線番号記憶部１６か
ら子機２の外線番号を読み出し、この外線番号に対して
発呼を実行する（Ｓ１５）。即ち、子機２が留守設定を
行う場合には、子機使用者が親機から離れた場所にい
て、公衆用システムのモードで子機を使用することの蓋
然性が高いためである。
【００２０】したがって、子機２が公衆用システムのモ
ード状態にあれば、前記したように親機１からの電話回
線１０を通して外線番号により呼出しを行うことで、屋
外公衆用基地局３に対して子機２が無線接続されること
になり、電話回線１０に接続され、親機１に対して接続
されることになる（Ｓ１６）。そして、子機２に対して
接続が行われると、親機制御部１２は子機２に対して着
信があったことを報知し、これと同時に留守録部１４に
録音されている音声データを子機２に転送する（Ｓ１
７）。
【００２１】したがって、親機１に対して着信があり、
留守録部１４に音声データが記録されたときには、親機
１が子機２を呼び出した上で、着信の報知と記録された
データを子機２に転送するため、子機２の使用者は、着
信があった直後に着信があったことを認識し、かつ用件
等を確認することができる。このため、リアルタイムで
の連絡が可能となり、かつその一方で子機２の使用者が
親機１に対して頻繁に確認をとる操作を行うことが不要
となる。
【００２２】ここで、前記実施例では１台の親機に対し
て１台の子機が無線接続される例を示しているが、複数
の子機が接続される場合でも、各子機が独自の外線番号
を有している場合には本発明を同様に適用することがで
きる。
【００２３】また、前記実施例では、子機の呼出時に子
機呼出しタイマと着信回数タイマとの両方のタイムアッ
プに基づいて親機の回線接続の動作を行うように構成し
ているが、場合によってはいずれか一方のみのタイムア
ップを利用して回線接続の動作を行うように構成しても
よい。
【００２４】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、親機が留
守設定されている場合には、通常では親機と子機との無
線接続が困難な場合が多いため、その際には電話回線を
利用して子機の外線番号での発呼を行うことにより子機
に対する接続が可能とされる。したがって、子機の使用
者は着信があったときには、迅速に着信を認識すること
ができる。
【００２５】また、親機では、子機に対する呼出しの開
始と共に動作される子機呼出タイマと、着信回数を計数
する着信回数タイマとのタイムアップを待って子機に対
する電話回線での発呼を行うため、子機に対する無線接
続の可能性を高め、無駄な電話回線により接続を抑制す
ることが可能となる。
【００２６】更に、本発明では、親機制御部は、子機に
対して接続されたときに、着信の報知と留守録部に記録
された用件を転送することで、子機の使用者は着信があ
ったときには、着信の認識とともに、その際の用件を確
認することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の簡易型携帯電話装置の親機の構成を示
すブロック図である。
【図２】本発明の親機における動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図３】本発明が適用される電話システムの概念構成を
示す図である。
【符号の説明】
１ 親機 ２ 子機 ３ 屋外公衆用基地局 １０ 電話回線 １１ 無線部 １２ 親機制御部 １４ 留守録部 １５ タイマ部 １５Ａ 子機呼出しタイマ １５Ｂ 着信回数タイマ １６ 子機外線番号記憶部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 電話回線に接続される親機と、この親機
    に無線接続される子機とで構成され、前記子機は公衆用
    基地局に対しても独自の外線番号で無線接続可能な簡易
    型携帯電話装置において、 前記親機は、 着信した用件を記録する留守録部と、 子機の前記外線番号を記憶する子機外線番号記憶部と、 電話回線からの着信を検出し、留守設定時であって子機
    に対する無線接続ができない場合に前記留守録部を駆動
    して前記用件の留守録を実行させるとともに、留守録の
    完了後に子機外線番号記憶部から読み出した外線番号に
    より電話回線を通して子機に対して発呼を行ない、子機
    に接続されたときに前記留守録の内容を子機に転送する
    親機制御部と、 子機に対する呼出しの開始と共に動作される子機呼出タ
    イマと、 着信回数を計数する着信回数タイマとを備え、 前記親機制御部の留守録の実行は前記子機呼出タイマの
    タイムアップ前に前記着信回数タイマがタイムアップさ
    れると実行する ことを特徴とする簡易型携帯電話装置。
  2. 【請求項２】 電話回線に接続される親機と、この親機
    に無線接続される子機とで構成され、前記子機は公衆用
    基地局に対しても独自の外線番号で無線接続可能な簡易
    型携帯電話装置の着信報知方法において、親機は留守設
    定時であって、電話回線からの着信を子機に対して無線
    接続するために呼出しを実行するとともに、子機に対す
    る呼出時間と着信回数を計数し、子機に対する呼出時間
    が予め定められた時間に達する前に着信回数が予め定め
    られた回数に達した場合に、電話回線を接続して留守録
    部での留守録を実行し、留守録の完了後に電話回線を通
    して子機の外線番号により子機に対して発呼を行なうと
    ともに、子機に接続されたときに留守録の内容を子機に
    転送することを特徴とする簡易型携帯電話装置の着信報
    知方法。
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