JP2871051B2 - 穀物乾燥装置 - Google Patents

穀物乾燥装置

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JP2871051B2 JP25976490A JP25976490A JP2871051B2 JP 2871051 B2 JP2871051 B2 JP 2871051B2 JP 25976490 A JP25976490 A JP 25976490A JP 25976490 A JP25976490 A JP 25976490A JP 2871051 B2 JP2871051 B2 JP 2871051B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、穀物乾燥装置に関する。
〔従来技術及び発明が解決しようとする課題〕
乾燥処理した穀物を一時貯留して放冷するための放冷
部を設ける乾燥装置があり(例えば、特開昭58−145875
号公報)、この形態では荷受処理量の多いときは当該放
冷部をも貯留部として利用できる構成である。
ところで、上記の公知の構成には、穀物を張込んだ以
後の処理方法が開示されるが、穀物の混合について配慮
されていない。
即ち、標準の貯留部に張り込まれる穀物を処理するシ
ングル乾燥モードにおいて、放冷部にも穀物が存在する
場合において、誤って放冷部・貯留部に張り込まれる穀
物処理用のダブル乾燥モードに設定すると、放冷部に設
ける排出切替部の貯留部への循環移送側切替えに伴って
既に貯留部乃至放冷部に貯留される穀物(未乾燥である
と乾燥済であるとを問わない)と混合する恐れがある。
又、ダブル乾燥モードにより乾燥処理すべく貯留部・
放冷部に同一種類の穀物が張り込まれるときに、誤って
シングル乾燥モードに設定すると、上記排出切替部の貯
留部への循環移送が断たれるため一挙に乾燥処理すべき
であるのに偏った乾燥しかなし得ないものとなる。
このため、穀物が貯留部・放冷部のいずれかに残って
いるときは新たな穀物の受付を制限して対応しようとす
るが、特定の作業においては可能であるのに一律に制限
すると却って作業効率を損ねる。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は上記の欠点を解消しようとし、貯留部1を
有して通気乾燥部2を流下させながら熱風を作用せしめ
て乾燥する乾燥部4と、当該乾燥部からの穀物を受けて
徐冷する放冷部5とを設ける穀物乾燥装置において、荷
受穀物を上記貯留部1又は放冷部5とに切替て供給しう
る供給切替機構を設け、かつ放冷部5には機外への排出
移送側と上記貯留部1への循環移送側とに切り替わる排
出切替部を構成し、これら供給切替機構と排出切替部と
は貯留部1内のみ張込のシングル乾燥モードと乾燥部4
及び放冷部5の両者の穀物を一挙に乾燥するダブル乾燥
モードとに切り替えるシングル/ダブル設定スイッチ55
の選択信号に基づいて切替られる構成とし、かつこのい
ずれかの選択信号の入力によって少なくとも放冷部5に
穀物残留がないことを穀物有無センサ54にて検出し、当
該センサの穀物無し信号を得て上記ダブル/シングル設
定スイッチ55に基づく何れかの乾燥モードに移行すべく
構成してなる穀物乾燥装置の構成とする。
〔発明の作用及び効果〕
内部に張り込まれる穀物の循環移送経路を切替えて乾
燥モードを適正に設定するダブル/シングル設定スイッ
チ55の選択信号は、貯留部1及び放冷部5のいずれにも
穀物残留がないことを穀物有無センサ等にて確認しなが
ら、これを入力しうるものとすると、穀物の混在を防止
できる点で有利であるが、却って作業効率を悪くする場
合がある。例えば、荷受穀物の予測がたてにくいとき
で、仮にシングル設定にて貯留部に穀物張込すると、や
がて満杯になり、引き続き放冷部に張り込もうとする
と、上記の形態では制限がある。あるいはダブル乾燥に
設定して張り込むと貯留部のみで足りるときは、シング
ル設定に変更できなかければ却って放冷部を利用できな
いこととなる。
この発明は少なくとも放冷部に穀物が残留するとき
は、ダブル/シングル設定入力を制限して穀物の混合に
よる不具合を避け、その他の場合は極力乾燥可能な状態
を残して乾燥装置自体の積極利用をはかることができる
もので、上記の従来形態における作業効率の低下をなく
すものである。
〔実施例〕
この発明の一実施例を図面に基づき説明する。
穀物乾燥装置は、貯留部1と通気乾燥部2と集穀部3
とを上下方向に重設した乾燥部4と、この乾燥部4機枠
の上部に載置して設ける放冷部5とからなり、これらは
縦に長い直方体形状に構成される。このうち、乾燥部4
の通気乾燥部2は、通気性材にて形成される4槽の穀物
流下通路6,6…を挟んで、左右に熱風室7,7及び排風室8,
8…を形成し、吸引ファン9で吸引通風される空気をバ
ーナ10により熱風化して該穀物流下通路6,6…を流下す
る穀物に当該熱風を作用させる構成としている。11,11
…は上記穀物流下通路6,6…の各下部に配設されて穀物
を徐々に流下させるための繰出バルブである。
上記各繰出バルブ11,11…からの繰出穀物を受けて中
央側に集める集穀部3の下部には移送螺旋12を備える横
移送樋13を設け、移送方向終端部側の合わせ口14部から
昇降機15に接続している。
この昇降機15は乾燥部4と放冷部5との各機枠背面側
にあって、放冷部5よりもやや高い高さで立設される。
該昇降機15の内部にはバケットを所定間隔毎に取付けた
無端ベルトを上下プーリ間に巻回し、上記合わせ口14部
からの穀物等を掬い上げその上部で投げ出し口16部に向
けて投てきできる形態としている。
又この投げ出し口16部には、供給切替機構としての切
替弁17を有し、これを切替動作に伴って第1開口部イと
第2開口部ロとに選択的に供給できる構成としている。
尚、第1開口部イは、排出側端を第1貯留部1の天井部
前後にあって移送螺旋19内蔵の中間移送樋20始端側に接
続する連絡パイプ18にのぞませ、一方、第2開口部ロ
は、放冷部5側天井部に同形態に配設する移送螺旋21内
蔵の上部移送樋22始端側にのぞませるものである。
上記の移送螺旋19樋20及び移送螺旋21樋22は各タンク
部2の中央上部位置まで延長され、回転拡散盤23又は24
面に供給できる。
前記放冷部5は、前記乾燥部4の第1貯留部1と略等
容量に形成され、その下部には断面V型2槽状に形成さ
れ各下方に排出移送樋26,26を構成している。尚、排出
移送樋26,26には順次流下する集穀穀物を水平移送すべ
く排出する移送螺旋28,28を内装すると共に、それらの
底部には底弁30,30が設けられ、この底弁が上部側の適
宜支点まわりに回動することによりその底部が開放可能
に構成される。この底弁30の切替作動に伴って排出移送
樋26からの穀物が乾燥部4の開放天井部ハを経て前記貯
留部1内に流下可能に構成するものである(排出切替
部)。
31は前記移送樋20の移送螺旋19を駆動するモータ、32
は上記排出移送樋26,26の移送螺旋28,28駆動用モータで
ある。
前記排出移送螺旋28,28の各移送終端部側の機枠外部
に突出する受継ぎ樋33,33には流下案内筒部34を形成
し、排出移送穀物をベルトコンベア形態の排出コンベア
35面に落下供給できる構成としている。
尚、前記移送樋20の供給始端側は機枠外部に位置し
て、連絡パイプ18接続部に対応すべく該移送樋20下部側
に開閉弁(図示せず)によって開閉しうる排出案内筒36
を有して、上記流下案内筒33と同様に排出コンベア35上
面にのぞませている。
上記排出コンベア35は、左右に併設される穀物乾燥装
置、即ち複数の乾燥部4・放冷部5の一体構成機枠部を
左右に接続する状態に設けられ、各機枠部の背面側と前
記昇降機15との間隔部に位置して設けられるもので、当
該コンベア35の箱型枠部37はこれら各機枠部及び昇降機
15枠部に取付支持される。
38はこの排出コンベア35の下方に平行して設けられる
張込コンベアで、フライトコンベア形態とされ、その箱
型枠部は上記排出コンベア35の箱型枠部に支持固定され
ている。
上記張込コンベア38の途中部には排出口(図示せず)
を設け、これらには開閉弁(図示せず)を配設して、併
設される複数の乾燥部個々の昇降機15に案内筒39を接続
している。
前記切替弁17は正逆転可能な連動モータ40によって第
1開口部と第2開口部とに切替られるものであり、該モ
ータ40は貯留部への穀物張込モードにあっては、一定時
間間隔で第1開口部又は第2開口部への供給状態に切替
動作すべく構成されている。
又、前記底弁30,30は正逆転モータ41によって開口部
を開閉しうる構成である。
第 図は制御ブロック図を示し、乾燥制御を行なうマ
イクロコンピュータの演算制御部42には、乾燥部4側に
おける張込・乾燥・放冷部排出・コンベア排出・停止の
各設定スイッチ43,44,45,46,47、及び放冷部5側におけ
る張込・コンベア排出・停止の各設定スイッチ48,49,50
からの入力信号、張込量設定スイッチ51、停止水分設定
スイッチ52等の入力信号のほか、乾燥部4又は放冷部5
の穀物有無を検出する穀物有無検出センサ53,54信号、
及びシングル/ダブル設定スイッチ55の選択信号、その
他各部に配設する異常検出センサ信号等を入力しうる。
一方、出力信号としては次のようなものがある。即ち、
乾燥に必要なバーナ系出力、昇降機15や各部移送螺旋駆
動用の穀物循環系出力、水分・熱風温度等の表示部出
力、等のほか、前記切替弁17用モータ40及び底弁30開閉
用のモータ41の各正逆転出力等である。
このうち、シングル/ダブル設定スイッチ55にて選択
されるシングル乾燥モードとダブル乾燥モードとは、張
込量が標準以下で調質作用を貯留部1のみでまかなう場
合と、荷受量が多く貯留部1のみではまかなえない場合
とに区分して設定されるものである。シングル乾燥モー
ドを選択すると、切替弁17用モータ40を正転して第2開
口部ロを閉じ、かつ底弁30開閉用モータ41をもって開口
部を閉じる構成である。
又、ダブル乾燥モードを選択すると、上記とは逆にモ
ータ40及び41は回転し、切替弁17にて第1開口部イを閉
じ、底弁30は開いて開口部は開く構成である。
上記演算制御部42は、上記のほか次の機能を有する。
即ち、予めシングル/ダブル設定スイッチ55にて設定さ
れた内容を記憶し、その変更設定、例えばシングル設定
からダブル設定の変更等、があったときは、放冷部5の
穀物の有無検出信号を取り込み、穀物の有検出によって
は当該変更設定を拒否する。又、穀物の無検出のとき
は、他の情報から可能なモードを判定選択して切替弁17
や底弁30作動信号を出力する(判定手段)。
上例の作用について説明する。
圃場で収穫した穀物は適宜に張込コンベア38始端側に
供給され、穀物乾燥装置の貯留部1に張り込まれるもの
であるが、最初に荷受穀物の状況を判断して標準より多
いか少ないかが判断され、標準以下のときは、シングル
/ダブル設定スイッチ55のシングル乾燥モード側を選択
し、次いで張込スイッチ43をONに連動する。これによっ
て、切替弁17は第1開口部イ側供給可能となり、底弁30
は閉じ状態を維持する。こうして、張込コンベア38によ
る移送穀物は、昇降機15,第1開口部イ,連絡パイプ18,
中間移送樋20,拡散盤23を経て貯留部1内に張り込まれ
る。
穀物張込が完了すると、乾燥スイッチ44をONして乾燥
行程に移行する。穀物は通気乾燥部3を流下しながら熱
風乾燥される。乾燥後の穀物は昇降機15で揚上されたあ
と、貯留部1に戻されて調質される。
このような行程を繰返し、所定の水分値に達すると乾
燥終了するものであるが、排出の際は放冷部排出とコン
ベア排出との選択をスイッチ45又は46操作によって行な
う。
次いで、荷受穀物が多く貯留部1のみでの循環乾燥が
できないときは、ダブル乾燥モードをスイッチ55にて選
択する。切替弁17は第2開口部ロ側へ穀物供給可能とさ
れ、一方底弁30は開いて放冷部5と貯留部1とは上下連
通している。従って穀物を張り込むと、昇降機15から第
2開口部ロ,上部移送樋22,拡散盤24を経て放冷部5に
穀物張込され、貯留部1と放冷部5との総容量を調質空
間として利用できる。
ダブル乾燥モードで乾燥処理した穀物はコンベア排出
のみ可能であって、スイッチ49による。
ところで、上記のような乾燥作業において、シングル
/ダブル設定スイッチ55の設定入力信号のコンピュータ
受入は、放冷部5に残粒のない、つまり穀物検出センサ
54から穀物無しの信号を受け入れるときのみとし、穀物
有り信号を入力するときは、シングル乾燥モード及びダ
ブル乾燥モードのいずれも受け付けないものとし、図外
警報器等にてオペレータに放置する。以下、第8図のフ
ロー図に従ってこれを説明する。
先ず、図外の起動スイッチをONすると直ちにシングル
/ダブル設定スイッチ55内容を読み込み(ステップ1
0)、該スイッチ55の切り換え動作をまって(ステップ2
0)、次に放冷部穀物有無センサ54の読み込みをし(ス
テップ30)、穀物有無の判断をし(ステップ40)、穀物
有りのときは当該スイッチ55入力をキャンセル処理する
(ステップ50)。
一方、上記の放冷部穀物有無センサ54にて穀物無しと
判断されると、現在の設定がシングルモードかダブルモ
ードか判定され(ステップ60)、判定された設定モード
なるように底弁30の開又は閉信号を出力する(ステップ
70)。設定された方のモードのモニタ出力をONする(ス
テップ80)。
上記のように、放冷部5に穀物が存在する場合にのみ
その設定をキャンセル、即ちシングル/ダブル設定スイ
ッチ55による設定入力を受入ない構成としてあるから、
放冷部5の穀物と新たに張り込む穀物との混合を防止で
きる。
一方、シングル乾燥に設定しており、張込途中で乾燥
部4の満量センサ53が動作してもなお、荷受穀物が残る
場合には、ダブル乾燥モードに設定変更し、引き続いて
放冷部5に穀物張込できる。
又、当初ダブル乾燥モードに設定し、張込終了すると
乾燥部4のみでまかなえることが確認されると、シング
ル乾燥モードに変更し、放冷部5を本来の放冷タンクと
して利用しうる。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の一実施例を示すもので、第1図は正面
図、第2図はその断面図、第3図は側面図、第4図は背
面図、第5図はその一部の拡大断面図、第6図はその斜
視図、第7図は制御ブロック図、第8図はフロー図を示
す。 図中、1は貯留部、2は通気乾燥部、3は乾燥部、4は
乾燥部、5は放冷部、15は昇降機、16は投げ出し口、17
は切替弁、イは第1開口部、ロは第2開口部、ハは開放
天井部、20は中間移送樋、22は上部移送樋、35は排出コ
ンベア、38は張込コンベア、40は連動モータ、41は正逆
転モータ、42は演算制御部、54は(放冷部)穀物有無セ
ンサ、55はシングル/ダブル設定スイッチを示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貯留部1を有して通気乾燥部2を流下させ
    ながら熱風を作用せしめて乾燥する乾燥部4と、当該乾
    燥部からの穀物を受けて徐冷する放冷部5とを設ける穀
    物乾燥装置において、荷受穀物を上記貯留部1又は放冷
    部5とに切替て供給しうる供給切替機構を設け、かつ放
    冷部5には機外への排出移送側と上記貯留部1への循環
    移送側とに切り替わる排出切替部を構成し、これら供給
    切替機構と排出切替部とは貯留部1内のみ張込のシング
    ル乾燥モードと乾燥部4及び放冷部5の両者の穀物を一
    挙に乾燥するダブル乾燥モードとに切り替えるシングル
    /ダブル設定スイッチ55の選択信号に基づいて切替られ
    る構成とし、かつこのいずれかの選択信号の入力によっ
    て少なくとも放冷部5に穀物残留がないことを穀物有無
    センサ54にて検出し、当該センサの穀物無し信号を得て
    上記ダブル/シングル設定スイッチ55に基づく何れかの
    乾燥モードに移行すべく構成してなる穀物乾燥装置。
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