JP2859951B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JP2859951B2
JP2859951B2 JP2305844A JP30584490A JP2859951B2 JP 2859951 B2 JP2859951 B2 JP 2859951B2 JP 2305844 A JP2305844 A JP 2305844A JP 30584490 A JP30584490 A JP 30584490A JP 2859951 B2 JP2859951 B2 JP 2859951B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に用いら
れる静電荷像用トナーの製造方法に関し、より詳細に
は、着色剤が定着用熱可塑性樹脂中に微細かつ一様に分
散したトナーの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
電子写真法等で静電荷像を可視像化(現像)するため
のトナーとして、熱可塑性樹脂等の定着用樹脂媒質と、
この樹脂媒質中に分散させたカーボンブラック等の着色
剤、その他の特性付与剤を含む組成物を粒状化したもの
が広く使用されている。
トナーの製造方法としては、従来から天然または合成
高分子物質よりなる定着用熱可塑性樹脂に、カーボンブ
ラックや磁性粉等の顔料、必要に応じて荷電制御を行う
ための染料などを加え、混合機で予備混合した後、熱ロ
ールまたは押出機のような加熱混練機中で溶融混練し、
樹脂中に顔料や染料を分散せしめ、冷却後、粗粉砕、微
粉砕し、その後、所望の粒度の粒状物が得られるように
分級する方法が用いられている。
しかしながら、このような製造方法は、工程が複雑で
あり、しかも顔料の樹脂中への分散性を高めるために、
高温で長時間の混練を要するにもかかわらず、均一分散
性が不充分で、電気的および磁気的性質が均一で満足の
いく現像性を有するトナーを得ることが困難である。
一方、粉砕工程を含まずに直接トナーを得る方法とし
て、ある種の重合性モノマーに顔料および染料を加え、
乳化重合または懸濁重合して、顔料等を含有する樹脂微
粒子を形成せしめ、得られた微粒子を洗浄、乾燥する方
法が提案されている(例えば、特公昭36−10231号、特
公昭43−10799号、特公昭51−14895号公報)。
しかしながら、この方法においては、親水性の表面性
質を有する磁性粉および顔料は、モノマーとの濡れが悪
いため、モノマー中、さらには生成粒子中への均一分散
化が難しく、したがって生成粒子表面に顔料や磁性粉の
多くが付着し、電気的性質の悪いトナーしか得られない
ことが多い。
そこで、有機チタネートカップリング剤の共存下にカ
ーボンブラック等を単量体に分散させる方法(特開昭58
−158650号公報)や、同様にカーボンブラック等の顔料
並びに磁性粉をシランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤、アルミニウムカップリング剤等で表面処理する
ことが行なわれているが、充分な効果が得られていな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、以上に述べた公知の粉砕法および重合法に
よるトナーの種々の欠点を克服するためになされたもの
である。
本発明の目的は、定着用熱可塑性樹脂粒子中に磁性
粉、カーボンブラック等の着色剤が均一に分散し、良好
な電気的および磁気的性質を有し、現像性の良好な電子
写真用トナーを提供することにある。
また、本発明の目的は、着色剤が均一に分散し、現像
性の良好なトナーを製造する新規かつ簡便な方法を提供
することにある。
本発明者らは、前記従来技術の有する問題点を克服す
るために鋭意研究した結果、着色剤の分散助剤として分
子中に少なくとも1つの 結合を有する化合物を用い、該化合物と着色剤とをビニ
ル系単量体中に溶解ないしは分散させ、次いで、水系分
散媒体中で懸濁重合することによって、着色剤が均一に
分散し、現像性の良好なトナーの得られることを見出し
た。また、前記化合物で予め表面処理され着色剤を用い
ても同様に優れた物性を有するトナーの得られることを
見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至った
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
かくして、本発明によれば、分子中に>C=N <結
合を含むヘテロ環構造を少なくとも1つ有する化合物、
および分子中に少なくとも1つの>C=N <結合を有
する変性重合体から選ばれる分子中に少なくとも1つの
>C=N <結合を有する化合物(a)および着色剤
(b)をビニル系単量体(c)中に溶解ないしは分散さ
せ、次いで、水系分散媒体中で懸濁重合することを特徴
とするトナーの製造方法が提供される。
ここで、前記化合物および着色剤は、それぞれをビニ
ル系単量体に溶解ないしは分散させてもよいし、あるい
は前記化合物で予め表面処理された着色剤をビニル系単
量体に溶解ないしは分散させてもよい。
以下、本発明について詳述する。
(分子中に少なくとも1つの 結合を有する化合物) 本発明において、分散助剤として使用する化合物につ
いて、以下の(A)および(B)の製造方法に分けて説
明する。
(A)分子中に 結合を有する化合物とその製造方法−その1 この化合物の代表的なものは、分子鎖末端または分子
鎖中(主鎖中または側鎖中)に 結合を含むヘテロ環を有するヘテロ環含有化合物であ
る。
このようなヘテロ環含有化合物の具体例について、次
の一般式(1a)〜(5b)に示す。
ところで、本発明において、以下に述べる分子中に1,
3−オキサジン構造を有する化合物とは、六員環中にO
とNを1,3−位に有するヘテロ環含有化合物であって、
典型的な1,3−オキサジン環を有する化合物のみなら
ず、4H,5H−1,3−オキサジン環などのように六員環中の
二重結合の一部または全部が飽和された構造のヘテロ環
あるいは二重結合の位置が異なるヘテロ環を有する化合
物をも意味するものとする。他の一般名で表わされるヘ
テロ環についても同様である。
このようなヘテロ環構造を有する化合物としては、例
えば、前記1,3−オキサジン構造を有する化合物であ
って、ヘテロ環中のNが第4級アンモニウム塩となって
いるような化合物〔式(1a)、(1b)〕、1,3−チア
ジン環または5H,6H−1,3−チアジン環を有する化合物で
あって、チアジン環中のNが第4級アンモニウム塩とな
っているような化合物〔式(2a)、(2b)〕、イソオ
キサゾール環または4H,5H−イソオキサゾール環を有す
る化合物であって、イソオキサゾール環中のNが第4級
アンモニウム塩となっているような化合物〔式(3a)、
(3b)〕、1,2−ジアゾール環または4H,5H−1,2−ジ
アゾール環を有する化合物であって、ジアゾール環中の
Nが第4級アンモニウム塩となっているような化合物
〔式((4a)、(4b)〕、2H−ピロール環または2H,3
H,4H−ピロール環を有する化合物であって、ピロール環
中のNが第4級アンモニウム塩となっているような化合
物〔式(5a)、(5b)〕などを挙げることができる。
このようなヘテロ環構造を有する化合物は、分子鎖末
端あるいは分子鎖中(主鎖または側鎖)に炭素−炭素不
飽和結合を有する化合物、例えば、長鎖アルキル基を有
するα−オレフィン、低分子量ポリエチレン、α−オレ
フィンのオリゴマー、またはポリスチレンメタクリラー
トなどの分子鎖中に不飽和結合を有するポリカー等を用
いて、後述する化学反応により、下記の一般式で表わさ
れる原子団(ヘテロ環構造)を分子中(分子鎖中または
分子鎖末端)に導入したものが含まれる。
(式中、R1は、化合物の主鎖;R2は、化合物の主鎖、水
素原子または炭素数6以下の炭化水素基;R3〜R5は、同
一でも異なってもよく炭化水素基を表わし、該炭化水素
基はハロゲン原子、ニトロ基、エポキシ基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシエーテル基等の置換基で少なくとも一
部が置換されていてもよい。また、X は、陰イオンを
表わす。) 製造法 このようなヘテロ環構造を有する化合物を含有する化
合物は、分子鎖(分子鎖末端あるいは分子鎖中)に炭素
−炭素二重結合または三重結合などの炭素−炭素不飽和
結合を有する化合物を原料として製造することができ
る。
分子鎖末端に不飽和結合を有する原料化合物として
は、例えば、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデ
セン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オク
タデセン、1−エイコセン、1−トリデセン、2−メチ
ル−1−ウンデセンなどの長鎖アルキル基を有するα−
オレフィン;低分子量のポリエチレン、液状または低分
子量ポリプロピレン、プロピレンとジエンとの共重合
体、α−オレフィンのオリゴマーなどの低分子量ポリマ
ーまたはオリゴマー;ポリブテン、ポリイソブチレン、
イソブチレンとジエンとの共重合体、ポリエチレングリ
コールジメタクリラート、ポリエチレングリコールジア
リラート、ポリプロピレングリコールジアリラート、ポ
リプロピレングリコールジメタクリレート、ポリスチレ
ンメタクリレート、ポリスチレンアリラートなどのポリ
マーが挙げられる。
分子鎖中に不飽和結合を有する原料化合物としては、
例えば、1,9−デカジエン、2,3−ジメチルブテン、2,5
−ヘキサジエン、7−テトラデセン、2,4,4−トリメチ
ル−2−ペンテンなどの−C=C−結合を有する有機化
合物;不飽和ポリエステル;ブタジエン、イソプレン、
ピペリレン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボ
ルネンの重合体または共重合体、共役ジエンとビニルモ
ノマーとの共重合体、例えば、ポリブタジエン、ポリイ
ソプレン、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体(A−B型、A−
B−A型など。ただし、Aはポリスチレンブロックで、
Bはポリブタジエンブロックを表わす。)、スチレン−
イソプレンランダム共重合体、スチレン−イソプレンブ
ロック共重合体(A−B型、A−B−A型など。ただ
し、Aはポリスチレンブロックで、Bはポリイソプレン
ブロックを表わす。)アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体、ブタジンエン−プロピレンブロック共重合体、
エチレン−プロピレン−ジエンモノマー共重合体、メタ
クリル酸アルキルエステル−ブタジエン共重合体など、
およびこれらの部分水素化物などが挙げられる。
また、−C≡C−結合を有する化合物としては、1−
デシイン、3,3−ジメチル−1−ブチイン、ヘプイン、
ヘキシイン、1,8−ノナジイン、オクチインなどの有機
化合物が挙げられる。
本発明で原料として使用できる化合物は、分子鎖末端
または分子鎖中に炭素−炭素不飽和結合を有する化合物
であればよく、分子量についても、特に制限はなく、低
分子量有機化合物、オリゴマーから高分子量の固体の重
合体(例えば、数十万程度の分子量を有する高分子量重
合体)まで含まれる。
このようなヘテロ環構造を有する化合物の製造方法に
ついては、特に限定されないが、代表的な製造方法のい
くつかを以下に記す。
(1) 前記分子鎖に炭素−炭素不飽和結合を有する化
合物に、ルイス酸の存在下で、一般式 Y1−CH=N−Y2 (I) (式中、Y1、Y2は有機原子団を表わす)で示される有機
化合物(I)と有機酸ハライドを反応せしめる方法があ
る。
有機化合物(I)は、より詳細にはY1およびY2が脂肪
族、脂環族、または芳香族残基(これらの残基はアルコ
キシル基、シアノ基、カルボキシル基、ジアルキルアミ
ノ基などの原子団を適宜有することができる。)である
化合物で、その具体例として、ベンジリデンメチルアミ
ン、ベンジリデンブチルアミン、ベンジリデンアニリ
ン、ベンジリデンシクロヘキシルアミン、プロピリデン
アニリン、エトキシベンジリデンブチルアミン、4−カ
ルボメトキシベンジリデンブチルアニリン、ベンジリデ
ン4−シアノアニリン、ジメチルアミノベンジリデンブ
チルアニリンなどを挙げることができる。
有機酸ハライドの具体例としてはアセチルクロライ
ド、アセチルブロマイド、ベンゾイルクロライド、アク
リル酸クロライド、カルボメトキシベンゾイルクロライ
ド、桂皮酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどが
挙げられる。
ルイス酸としては、BF3、BF3O(C2H5、AlCl3、Ti
Cl4、SnCl4、SbCl5、AgBF4などが挙げられる。
反応条件等は、特に限定されないが、通常、ベンゼ
ン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性溶剤中、20〜
80℃で、1〜2時間程度反応させる。有機化合物(I)
および有機酸ハライドは、通常、不飽和化合物1モル当
り1〜1.5モル程度であり、ルイス酸は有機酸ハライド
1モル当り0.1〜1モル程度である。不飽和化合物が重
合体の場合には、有機化合物(I)および有機酸ハライ
ドの使用量はそれぞれ重合体100重量部当り0.1〜30重量
部程度である。
(2) 前記分子鎖に炭素−炭素不飽和結合を有する化
合物に、フリーデルクラフツ触媒の存在下で、N−ヒド
ロキシメチルアミド化合物(N−メチロール化合物)を
反応せしめ、要すればさらにアルキルハライドやp−ト
ルエンスルホン酸メチル、ジメチル硫酸等を反応せしめ
てN−アルキル化をはかる方法がある。
N−ヒドロキシメチルアミド化合物は、アミド化合物
とアルデヒド化合物との反応物である。アルデヒド化合
物としてはホルマリン、ブチロアルデヒド、バレロアル
デヒド、およびベンズアルデヒドなど脂肪族、芳香族ア
ルデヒド等が用いられる。アミド化合物としては、アセ
トアミド、ベンズアミド、メトキシベンズアミド、ニト
ロベンズアミド、N−メチルベンズアミド、ブチロアミ
ド、フタルアミド酸、グルタル酸アミド等が挙げられ
る。またN−メチロールアクリルアミドモノマーを一成
分とする共重合体等もN−ヒドロキシメチルアミド化合
物として用いられる。
アルキルハライドとしては、ベンジルブロマイド、ベ
ンジルクロライド、ブロモヘキサン、ブロモプロパン、
2−クロロエチルエーテル、クロロメチルエーテル、ク
ロロペンタン等が主として用いられる。
フリーデルクラフツ触媒としては、一般に知られてい
るものが使用可能である。その代表例は、金属または半
金属のハロゲン化物であって、例えば、B、Al、Si、
P、Ti、V、Fe、Zn、Mo、Sn、Sb、Te、W等の元素、ま
たはPO、SO2、VOなどの酸素−元素結合体のハロゲン化
物もしくは有機ハロゲン化物またはこれらの錯体などで
ある。
さらに具体的には、BF3、BF3O(C2H5、BCl3、AlC
l3、TiCl4、SnCl4、FeCl3、WCl6、POCl3、(C2H53Al
などが挙げられる。
反応条件は、特に限定されない(この反応の詳細は、
例えば、C.GiordanoらのSYNTHESIS,92(1971)に示され
ている)。
(3) 前記分子鎖に炭素−炭素不飽和結合を有する化
合物に、1,3−双極子付加反応として知られているニト
リルオキサイド、ニトリルイミン、ニトリルイリドを不
飽和結合と反応させた後、アルキルハライドやジメチル
硫酸等を反応せしめて、N−アルキル化をはかる方法が
ある。
1,3−双極子付加反応については、HuisgenのAngew.Ch
em.75,604(1963)の論文に詳細が掲載されている。
ニトリルオキサイドによるイソオキサゾリン環の導入
反応に関しては、多田、沼田らの文献(日本ゴム協会誌
43 996 (1970))にしたがった。
また、ニトリルイミンによるピラゾリン環の導入反応
については、Caraculacuらの文献(Polym.Lett.,45
1、1968)にしたがった。
(4) 前記分子鎖に炭素−炭素不飽和結合を有する化
合物に、ハロヒドロキシイミノ化合物を無水炭酸ナトリ
ウムのような脱塩酸剤の存在下に反応せしめ、要すれば
さらにアルキルハライドやジメチル硫酸等を反応せしめ
てN−メチル化をはかる方法がある。
ハロヒドロキシイミノ化合物は、T.L.Gilchristらの
J.C.S Chem.Commun.,1090(1979)に記載されているα
−ハロアセト化合物にヒドロキシルアミン塩酸塩を反応
させるか、またはK.A.OgloblinらのJ.Org.Chem.,U.S.S.
R.,1370(1965)に記載されているアクロレインやア
クリル酸エステル、α−メチルスチレンなどのビニル化
合物にニトロシルクロライドを反応させて得ることがで
きる。
オレフィンとハロヒドロキシイミノ化合物との反応に
よるオキサジン構造を有する化合物の合成は、T.L.Gilc
hristらのJ.Chem.Soc.Perkin Trans.I 1275(1983)記
載の方法にしたがった。
その他オキサジン構造を有する化合物の合成は、H.E.
ZauggらのSynthesis.85(1984)、Synthesis.182(198
4)、Synthesis.49(1970)に詳しく述べられている。
なお、以上の方法により、各種化合物の分子鎖の炭素
−炭素不飽和結合を変性してヘテロ環構造を導入する
が、一部未変性の化合物を含有していても構わない。
また、上記ヘテロ環を有する化合物は、所望により、
ハロゲン原子、ニトロ基、エポキシ基、カルボキシル
基、ヒドロキシエーテル基等の置換基で少なくとも一部
が置換されていてもよい。
(B)分子中に 結合を有する化合物とその製造方法−その2 このような化合物のもうひとつの代表例は、次のもの
である。
すなわち、アルカリ金属および/またはアルカリ土
類などの金属基材触媒(いわゆるアニオン重合触媒)で
重合可能な単量体を重合して得られる末端に前記金属を
有するリビングアニオン重合体、または重合体鎖中も
しくは側鎖中に二重結合を有する不飽和重合体に、前記
の金属を後反応により付加させた重合体と、後記の有機
化合物を反応させ、次いで加水分解することによって得
られる変性重合体、もしくは該変性重合体の重合体鎖中
の二重結合を水素添加することにより得られる変性重合
体である(特開昭58−162604号、特開昭60−137913号公
報)。
前記の金属を基材とする重合触媒は、従来からアニオ
ン重合に使用されている触媒が使用でき、特に制限はな
い。
アルカリ金属基材触媒としては、例えば、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウムなどの炭素数2〜20個
の有機リチウム化合物が代表例として挙げられる。
アルカリ土類金属基材触媒としては、例えば、特開昭
51−115590号、特開昭52−9090号、特開昭52−17591
号、特開昭52−30543号、特開昭52−48910号、特開昭52
−98077号、特開昭56−112916号、特開昭56−118403
号、特開昭57−100146号の各公報等に開示されているバ
リウム、ストロンチウム、カルシウム等の化合物を主成
分とする触媒系が挙げられるが、これに限定されない。
重合反応およびアルカリ金属および/またはアルカリ
土類金属付加反応は、従来からアニオン重合で使用され
ている炭化水素溶剤またはテトラヒドロフラン、テトラ
ヒドロピラン、ジオキサンなどの該金属基材触媒を破壊
しない溶剤中でおこなわれる。
アニオン重合触媒で重合可能な単量体としては、例え
ば、スチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニ
ルアセトラセン等のビニル芳香族炭化水素、並びに1,3
−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−
ヘキサジエン等の共役ジエン、およびそれらの混合物を
挙げることができる。
また、重合体鎖中もしくは側鎖中に二重結合を有する
不飽和重合体としては、例えば、不飽和ポリエステル;
ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、ジシクロペンタ
ジエン、エチリデンノルボルネンの重合体または共重合
体、共役ジエンとビニルモノマーとの共重合体、例え
ば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタ
ジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体(A−B型、A−B−A型など。ただし、A
はポリスチレンブロックで、Bはポリブタジエンブロッ
クを表わす。)、スチレン−イソプレンランダム共重合
体、スチレン−イソプレンブロック共重合体(A−B
型、A−B−A型など。ただし、Aはポリスチレンブロ
ックで、Bはポリイソプレンブロックを表わす。)、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−プ
ロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ジ
エンモノマー共重合体、メタクリル酸アルキルエステル
−ブタジエン共重合体など、およびこれらの部分水素化
物などが挙げられる。
上記反応で使用される有機化合物としては、例えば、
N−メチル−β−プロピオラクタム、N−t−ブチル−
β−プロピオラクタム、N−フェニル−β−プロピオラ
クタム、N−メトキシフェニル−β−プロピオラクタ
ム、N−ナフチル−β−プロピオラクタム、N−メチル
−2−ピロリドン、N−t−ブチル−2−ピロリドン、
N−フェニル−2−ピロリドン、N−メトキシフェニル
−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−
ベンジル−2−ピロリドン、N−ナフチル−2−ピロリ
ドン、N−メチル−5−メチル−2−ピロリドン、N−
t−ブチル−5−メチル−2−ピロリドン、N−フェニ
ル−5−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−3,3′
−ジメチル−2−ピロリドン、N−t−ブチル−3,3′
−ジメチル−2−ピロリドン、N−フェニル−3,3′−
ジメチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリド
ン、N−t−ブチル−2−ピペリドン、N−フェニル−
2−ピベリドン、N−メトキシフェニル−2−ピペリド
ン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ベンジル−2−
ピペリドン、N−ナフチル−2−ピペリドン、N−メチ
ル−3,3′−ジメチル−2−ピペリドン、N−フェニル
−3,3′ジメチル−2−ピペリドン、N−メチル−ε−
カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタム、
N−メトキシフェニル−ε−カプロラクタム、N−ビニ
ル−ε−カプロラクタム、N−ベンジル−ε−カプロラ
クタム、N−ナフチル−ε−カプロラクタム、N−メチ
ル−ε−ラウリロラクタム、N−フェニル−ω−ラウリ
ロラクタム、N−t−ブチル−ω−ラウリロラクタム、
N−t−ブチル−ω−ラウリロラクタム、N−ビニル−
ω−ラウリロラクタム、N−ベンジル−ω−ラウリロラ
クタム等のN−置換ラクタム類およびこれらの対応のチ
オラクタム類;1,3−ジメチルエチレン尿素、1,3−ジエ
チルエチレン尿素、1,3−ジフェニルエチレン尿素、1,3
−ジ−t−ブチルエチレン尿素、1,3−ジビニルエチレ
ン尿素等のN−置換エチレン尿素類及び対応のN−置換
チオエチレン尿素類などのごとき分子中に一般式 結合(XはOまたはS原子を表わす) を有する化合物;4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4
−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−ジ−t−ブチル
アミノベンゾフェノン、4−ジフェニルアミノベンゾフ
ェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、
4,4′−ビス(ジ−t−ブチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)ベンゾフェノ
ン、4,4′−ビス(ジビニルアミノ)ベンゾフェノン、
4−ジメチルアミノアセトフェノン、4−ジエチルアミ
ノアセトフェノン、1,3−ビス(ジフェニルアミノ)−
2−プロパノン、1,7−ビス(メチルエチルアミノ)−
4−ヘプタノン等のN−置換アミノケトン類および対応
のN−置換アミノチオケトン類;4−ジメチルアミノベン
ズアルデヒド、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒ
ド、4−ジビニルアミノベンズアルデヒド等のN−置換
アミノアルデヒド類および対応のN−置換アミノチオア
ルデヒド類が挙げられる。
これらの有機化合物の使用量は、アニオン重合または
後反応により前記金属を重合体に付加させる際に使用す
るアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属基材触
媒1モル当たり、0.05〜10モルの範囲が好ましい。さら
に好ましくは、0.2〜2モルの範囲である。
反応は、通常、室温〜100℃の範囲で、数秒〜数時間
で進行する。反応終了後、反応溶液からスチームストリ
ッピング等により、目的とする前記官能基が結合した重
合体が回収される。
上記の反応のうち、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノンを用いた場合を例示すると次のようにな
る。
(トナーの製造方法) 本発明におけるトナーは、 結合を有する化合物を着色剤およびその他の添加剤とと
もに単量体成分中に溶解ないし分散させた後、油溶性重
合開始剤の存在下に、水系分散媒体中で通常30〜200℃
の温度で懸濁重合することによって得られる。上記化合
物の使用方法としては、ビニル系単量体と着色剤を混合
する過程で添加して用いてもよく、あるいは予め上記化
合物で着色剤の表面を処理した後、ビニル系単量体中に
添加させ混合して用いてもよい。
上記の着色剤表面処理方法としては、特に制限はない
が、例えば、分子中に少なくとも1つの 結合を有する化合物を溶剤に溶解させた後、着色剤を添
加分散させ、撹拌する方法、あるいは流動させた着色剤
に前記化合物の溶剤溶液を吹き付ける方法などが挙げら
れる。
ビニル系単量体 ここで用いられるビニル系単量体としては、例えば、
スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のス
チレン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
アクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、アクリロニトリル、アクリ
ルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸の誘導
体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のエチレン性不
飽和モノオレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フ
ッ化ビル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;ビニル
メチルケトン、メチルイソプロペニルケト等のビニルケ
トン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビ
ニルピロリドン等の含窒素ビニル化合物等が挙げられ
る。これらのビニル系単量体は単独で用いても良いし、
複数の単量体を組み合わせて用いて共重合させてもよ
い。
また、これらの単量体とともに任意の架橋剤、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンおよびその
誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、1,3−ブタンジ
オールジメタクリレート等のジ−またはトリ−エチレン
性不飽和カルボン酸エステル;N,N−ジビニルアニリン、
ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルス
ルホン等のジビニル化合物および3個以上のビニル基を
有する化合物を1種あるいは2種以上組み合わせて用い
ることができる。これらの架橋性単量体の使用量は、ビ
ニル系単量体を含む全単量体成分中に0〜20重量%の範
囲である。したがって、本発明において、ビニル系単量
体あるいは単量体成分とは、ビニル系単量体単独または
所望により前記架橋性単量体を含むものを意味する。
着色剤 本発明に用いられる着色剤としては、例えば、カーボ
ンブラック、アニリンブラック、クリスタルバイオレッ
ト、ローダミンB、マラカイトグリーン、ニグロシン、
銅フタロシアニン、アゾ染料等の顔料や染料が1種また
は2種以上組み合わせて使用できる。
また、ニグロシン染料、モノアゾ染料、含金属染料、
亜鉛ヘキサデシルサクシネート、ナフトエ酸のアルキル
エステルまたはアルキルアミド、ニトロフミン酸、N,
N′−テトラメチルジアミンベンゾフェノン、N,N′−テ
トラメチルベンジジン、トリアジン、サリチル酸金属錯
体等のこの分野で帯電制御剤と呼ばれる極性の強い物質
を、1種あるいは2種以上組み合わせて使用してもよ
い。
さらに、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化亜鉛等の金
属酸化物;鉄、コバルト、ニッケル、三二酸化鉄、四三
酸化鉄、酸化鉄マンガン、酸化鉄亜鉛、酸化鉄ニッケル
等の磁性粉も着色剤として挙げられる。
磁性粉を用いて粒径2〜50μm程度のトナー粒子を得
る場合は、1μm以下の粒度の磁性粉を用いることが望
ましい。
着色剤の使用量は特に制限されないが、一般に二成分
系トナーに用いられるカーボンブラックの場合は、通
常、定着用(結合)樹脂としての重合体10重量部当り5
〜20重量部、また、磁性粉含有トナーに用いられる磁性
粉の場合は、比較的多量で、50〜300重量部、好ましく
は90〜200重量部である。
重合 懸濁重合は、通常、単量体成分を溶解しない媒体(主
として水)中に、単量体成分を分散させ、媒体に不溶で
単量体に可溶の重合開始剤を用いて行なわれる。
重合に際し、通常、分散安定剤が単量体成分に対し
て、0.01〜20重量%の範囲で使用される。分散安定剤と
しては、例えば、ポリビニルアルコール、デンプン、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリメタクリル酸ナトリウム等
の水溶性高分子;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸
アルミニウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、タ
ルク、粘度、ケイソウ土、金属酸化物粉末などの無機物
質等が挙げられる。
重合開始剤としては、懸濁重合に通常用いられる油溶
性の過酸化物系あるいはアゾ系開始剤が使用できる。具
体的には、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化オクタノ
イル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイ
ド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物系
開始剤;2,2′−アゾイブチロニトリル、2,2′−アゾビ
ス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビ
ス−2,3−ジメチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス−
2,3,3−トリメチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス−
2−イソプロピルブチロニトリル、4,4−アゾビス−4
−シアノバレリン酸、ジメチル−2,2′−アゾビスイソ
ブチレート等のアゾ系開始剤を挙げることができる。重
合開始剤は、単量体に対して、通常0.01〜20重量%、好
ましくは0.1〜10重量%の割合で使用される。
懸濁重合によりトナーを製造するには、単量体成分に
前記の化合物の少なくとも1種を溶解するとともに、重
合開始剤、着色剤を添加、撹拌して分散液を調製し、こ
の分散液を分散安定剤を添加した媒体中に添加し、分散
液滴の粒子径が所定の範囲になるように撹拌する。次い
で、所定の温度に加温して重合を開始する。重合終了
後、任意の分離手段により目的とするトナーを回収す
る。
着色剤の使用量は、本発明のトナーの使用目的に応じ
て適宜決定され、特に制限されない。通常、単量体成分
100重量部当り0.1〜300重量部、好ましくは1〜200重量
部である。
着色剤の分散助剤として用いる前記化合物の使用量も
特に制限されず、着色剤の性状、粒径、化合物中の 結合を含む原子団の含有量などによって異なるが、通
常、着色剤100重量部当り少なくとも0.05重量部、好ま
しくは0.5〜500重量部、特に好ましくは1〜100重量部
である。なお、前記化合物で表面処理された着色剤を用
いる場合には、前記化合物単独での使用量を減らすか、
使用しないことも可能である。
トナーの粒径は、適宜調整可能であるが、一般には、
1〜30μm、好ましくは5〜20μmである。
その他の成分 本発明においては上述した必須成分以外にトナーに帯
電性、導電性、流動性、または感光体もしくは定着ロー
ルへの付着性を制御するための添加剤を含有させるか、
外添することができる。
添加剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、各種ワックス、シリコーン油等の離型
剤、含金属染料、ニグロシン系染料等の染料、カーボン
ブラック、シリカ、酸化セリウム、酸化亜鉛等の無機微
粉末、等がある。
〔発明の効果〕
かくして本発明によれば、従来技術に比較して、各種
着色剤が定着用熱可塑性樹脂中に均一に分散されたトナ
ーを得ることができる。そして、本発明のトナーは、現
像性、転写特性が優え、高濃度の画像を形成することが
できる。また、個々のトナー粒子間の電気的性質が均一
であり、狭い帯電量分布を有するトナーが得られるた
め、均一かつ長期に安定な画質が形成される。
また、各種着色剤のビニル系単量体に対する親和性が
極めて良好となるため、製造時における分散に用いるエ
ネルギーを低減させることが出来る。
〔実施例〕
以下に実施例、合成例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではない。また、以下における部および%
は、特に断りのない限り重量基準である。
[合成実験例]−分子中に 結合を有する化合物の合成例− 第1表に示すごとく、不飽和結合を有する重量体各10
0gをベンゼン500mlに溶解し、撹拌機、内部加熱装置、
蒸気コンデンサーおよび液体−固体供給入り口を備えた
容器に入れた。撹拌しながら60℃まで加温した。
第1表に示す試薬Aと試薬Bの各々0.1モルを添加
し、約1時間反応させた。反応終了後、1のメタノー
ルに注ぎ完全に凝固させた。得られた生成物は、真空乾
燥器にて乾燥した。
かくして、得られた分散助剤I〜IIを以下の実施例に
使用した。
なお、反応終了後の生成物中の 基の同定、定量は、下記の条件のゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)を用い、該基特有の波長(3
15nm)の紫外線吸収強度(S1)と、屈折率検出器による
強度(S2)の比を測定して行なった。
<GPC測定条件> カラム:東ソー社製 GMH−6、 2本 温 度:38℃ 流 速:1.2ml/分 溶 媒:クロロホルム [実施例1] スチレン70部、ブチルメタクリレート30部、前記合成
例中の分散助剤−IIを4部、カーボンブラック(商品名
プリンテックス150T)8部、Cr系染料(商品名ボントロ
ンS−34)0.5部、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)2部を室温でボールミル分散を行ない均
一混合液を得た。
次に、上記混合液をリン酸カルシウム5部が微細に分
散した純水350部中に添加し、水分散液を得た。
上記水分散液をpH9以上の条件下にローターステータ
ー型ホモミキサーにより高剪断撹拌を行ない上記混合液
を水中に微細化し分散させた。
次に、この単量体の水分散液を撹拌翼が付いた反応器
に入れ、65℃で4時間撹拌下に重合を行なった。
このようにして得られた重合体の分散液を酸洗、水洗
を充分に行なった後分離、乾燥しトナー材料を得た。そ
の粒径は体積平均粒径11.8μm、個数平均粒径は10.5μ
mと極めて、狭い粒径分布のものであった。
上記トナー材料100部に疎水性シリカ0.3部を外添し、
トナーを得た。
得られたトナーは、その割断面を電子顕微鏡にて観察
した結果、カーボンブラックが粒子内部に均一に分散さ
れたものであり、30℃、1kHzの条件下で測定した電量抵
抗は11.3logΩ・cmであった。飽和帯電量は−20μc/q、
逆帯電トナーは実質的に0であり、極めて帯電量分布が
狭いものであった。
上記トナーを用い市販の複写機(東芝製レオドライ84
11)で2万枚の連続複写テストを行なった。転写効率は
92%と高く、画像濃度は1.38であり、2万枚後にも画像
濃度の低下はなく、カブリ、ムラ、チリのない鮮明な画
質であった。
[実施例2] スチレン80部、ブチルアクリレート20部、前記合成例
中の分散助剤−Iを2部、カラー顔料(商品名カーマイ
ンブルーGNR−0)5部、染料(商品名ボントロンE−8
7)1部、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)2部を室温でボールミル分散を行ない、均一溶液
を得た。
次に、実施例1と同様の方法でトナーを作成した。
得られたトナーは、顔料が粒子内部に均一に分散され
たものであり、その電気抵抗値は11.5logΩ・cmであっ
た。飽和帯電量は−18μc/q、逆帯電トナーは実質的に
0であり、極めて帯電量分布が狭いものであった。
上記トナーを用い市販の複写機にて、常温、常湿(23
℃、55%RH)、および高温、高湿(30℃、80%RH)のそ
れぞれの環境下で、2万枚の連続複写テストを行なっ
た。画像濃度はそれぞれ1.20、1.25であり、2万枚後に
も画像濃度の低下はなく、カブリ、ムラ、チリのない鮮
明な画質であった。
[実施例3] 前記合成例中の分散助剤−Iを10部、カーボンブラッ
ク(商品名 Regal 400R、キャボット社製)100部をトル
エン300部中に添加混合し、室温で30分間ボールミル分
散を行ない、カーボンブラックの表面処理を行なった。
その後、上記分散液を減圧乾燥し、トルエンを完全に
除去させた。
上記の方法で表面処理したカーボンブラック18部を用
い、実施例1と同様な方法でスチレンおよびブチルメタ
クリレートからなる混合単量体中に均一分散させ、重
合、洗浄、乾燥の工程を経てトナーを作成した。
トナーの粒径は、体積平均粒径が8.0μm、個数平均
粒径が7.3μmと極めて狭い粒径分布のものであった。
また、得られたトナーは、カーボンブラックが粒子内
に均一に分散されたものであり、その電気抵抗値は11.4
logΩ・cmであった。キャリヤー(TEFV150/250)との摩
擦帯電により、帯電量−35μc/qであり、逆帯電トナー
は実質的に0で、極めて帯電量分布の狭い性能を有する
ことが確認された。
[実施例4] スチレン40部、ブチルメタクリレート30部、前記合成
例中の分散助剤−IIを10部、磁性粉(チタン工業社製、
商品名BL200)100部、染料(商品名ボントロンS−34)
0.5部、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)2部を室温でボールミル粉砕を行ない、均一混合液
を得た。
次に、実施例1と同様の方法で、重合、洗浄、乾燥の
工程を経てトナーを作成した。
得られたトナーは、磁性粉が粒子内に均一に分散され
たものであり、その電気抵抗値は10.7logΩ・cmであっ
た。
上記トナーを用い市販の複写機にて2万枚の連続複写
テストを行なった。画像濃度は1.33であり、2万枚後に
も画像濃度の低下はなく、カブリ、ムラ、チリのない鮮
明な画質であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 強 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社研究開発センタ ー内 (72)発明者 斉藤 純 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社研究開発センタ ー内 (72)発明者 北原 静夫 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社研究開発センタ ー内 (56)参考文献 特開 昭61−124955(JP,A) 特開 平2−53076(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08 CA(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に>C=N <結合を含むヘテロ環
    構造を少なくとも1つ有する化合物、および分子中に少
    なくとも1つの>C=N <結合を有する変性重合体か
    ら選ばれる分子中に少なくとも1つの>C=N <結合
    を有する化合物(a)および着色剤(b)をビニル系単
    量体(c)中に溶解ないしは分散させ、次いで、水系分
    散媒体中で懸濁重合することを特徴とするトナーの製造
    方法。
  2. 【請求項2】分子中に少なくとも1つの>C=N <結
    合を有する化合物で予め表面処理した着色剤をビニル系
    単量体中に溶解ないしは分散させる請求項1記載の製造
    方法。
  3. 【請求項3】分子中に>C=N <結合を含むヘテロ環
    構造を少なくとも1つ有する化合物が、分子鎖に炭素−
    炭素不飽和結合を有する化合物に、ルイス酸の存在下、
    一般式 Y1−CH=N−Y2 (式中、Y1、Y2は有機原子団を表わす。) で示される有機化合物と有機酸ハライドとを反応させた
    ものである請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】分子中に少なくとも1つの>C=N <結
    合を有する変性重合体が、アニオン重合可能な単量体を
    アルカリ金属触媒およびアルカリ土類金属触媒から選ば
    れる少なくとも1種の触媒により重合して得られるリビ
    ングアニオン重合体末端に、一般式 (式中、Xは、OまたはS原子を表わす。) で示される結合を有する化合物、N−置換アミノケトン
    類、N−置換アミノチオケトン類、N−置換アミノアル
    デヒド類およびN−置換アミノチオアルデヒド類から選
    ばれる少なくとも1種の化合物を反応させ、しかる後、
    反応生成物を加水分解して得られる末端変性重合体であ
    る請求項1または2記載の製造方法。
  5. 【請求項5】分子中に少なくとも1つの>C=N <結
    合を有する変性重合体が、不飽和重合体の二重結合部に
    アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少な
    くとも1種の金属を付加させ、次いで、一般式 (式中、Xは、OまたはS原子を表わす。) で示される結合を有する化合物、N−置換アミノケトン
    類、N−置換アミノチオケトン類、N−置換アミノアル
    デヒド類およびN−置換アミノチオアルデヒド類から選
    ばれる少なくとも1種の化合物と反応させ、しかる後、
    反応生成物を加水分解して得られる変性重合体である請
    求項1または2記載の製造方法。
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