JP2794821B2 - 正荷電性カラートナー - Google Patents

正荷電性カラートナー

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JP2794821B2 JP1239653A JP23965389A JP2794821B2 JP 2794821 B2 JP2794821 B2 JP 2794821B2 JP 1239653 A JP1239653 A JP 1239653A JP 23965389 A JP23965389 A JP 23965389A JP 2794821 B2 JP2794821 B2 JP 2794821B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、静電潜像の現像に使用されるトナーに関す
る。
従来技術およびその課題 静電潜像の現像は、種々の方式で感光体上に形成され
た正または負の電荷を有する静電潜像に対し、負または
正に摩擦帯電されたトナーを静電的に吸着させることに
より行なわれ、次いで転写紙上にトナー画像を転写し、
定着させることにより現像画像の定着が行なわれる。こ
のトナーは、カブリ等のない鮮明な現像画像を得るため
に適正な帯電量を有することがまず要求される。更に、
帯電量に経時変化がなく、環境変化、例えば湿度変化等
により、著るしい帯電量の減衰や固化等の変化を生じな
いことも要求されている。これは帯電量が最初に設定さ
れた値から減衰して小さくなると、トナー飛散が多くな
り地肌カブリや白紙部分へのトナー飛散、また現像装置
周辺にトナー汚れが生ずる等の問題が発生するからであ
る。
上記要求に応えるため、トナー製造に際し通常荷電制
御剤が添加される。荷電制御剤は一般に濃紺または紫等
に濃く着色しており、黒色のトナーには用いることがで
きるものの、カラートナーに用いると色のにごりが激し
く、使用に耐えない。従って、カラートナーには無色の
荷電制御剤が要求される。
負の電荷を付与する負荷電制御剤には無色、白色また
は薄い黄色のものが市販され、効果も高い。実用上これ
らの制御剤を用いることに特に制限はない。ところが、
正荷電用のカラートナー用には今のところ有効な荷電制
御剤が無く、顔料の荷電性を利用したり、或いは用いる
樹脂の荷電性をできるだけ正荷電性のものを使用したり
することにより製造されている。
例えば、特開昭59−195662号公報、特開昭61−172155
号公報等に記載されるようにアミン含有のポリマーを添
加したり、第四級アンモニウム塩等を単独又は併用で含
有させることが知られているが、ポリエステル樹脂等を
用いたトナーでは、その負帯電性の為に容易に正帯電性
を与えることができないばかりか、アミン含有ポリマー
の量を多くして正帯電性を与えても帯電量分布が広くな
る為に、トナーの飛散が大きくなり、使用に耐えない。
このように、負帯電性のカラートナーに比べると帯電の
安定性に乏しく、比較的経時変化の大きいトナーしか得
られなかった。また、極性の大きい樹脂を用いるため
に、トナーの吸湿性が高く、流動性が悪くなったり、帯
電量の減衰が大きく、トナーの飛散が生じたりする等の
問題点が種々あった。
発明が解決しようとする課題 上記したごとく正の電荷を付与する正荷電制御剤は、
その数も少なく、特にカラートナーに適した無色あるい
は白色のものが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、荷電
の立ち上がり、安定性および耐環境性に優れた正荷電性
トナーを提供することを目的とする。
本発明の別の目的は色再現性に優れ、透光性にも優れ
た正荷電性トナーを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は(A)懸濁重合で製造した樹脂; (B)スチレン−アミノ(メタ)アクリル系共重合体
又はアミノ(メタ)アクリル系重合体; (C)イミダゾール化合物; (D)着色剤; を含有してなり、イミダゾール化合物が下記一般式
[I]〜[IV]で表わされる化合物を荷電制御剤として
含有することを特徴とする正荷電性カラートナー; [式中R4、R5は水素原子、アルキル基、アラルキル基ま
たはアリール基を表わし、それぞれ同一であっても異な
っていてもよい]; [式中、R6、R7、R8はそれぞれ水素原子、アルキル基、
アラルキル基、またはアリール基を表わし、それぞれ同
一であっても異なっていてもよく、Xはハロゲン原子、
水酸基または1価のイオン残基を表わす]; [式中R9、R10は水素原子、アルキル基、アラルキル基
または置換基を有してもよいアリール基;R11はアルキル
基、アラルキル基またはアリール基を表わし、それぞれ
の基は置換基を有してもよい]関する。
(A)の成分の懸濁重合樹脂の製造のため原料となる
単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン(ビニルトルエン)、p−t−ブチルス
チレン、p−クロルスチレン等のスチレン系単量体、
(メタ)アクリル酸(アクリル酸又はメタクリル酸を意
味する。以下、全て同様である。)。(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デ
シル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリ
ル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸プ
ロポキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、
(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコール、
(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メ
タ)アクリル酸ブトキシトリエチレングリコール、(メ
タ)アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、(メ
タ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸
フェノキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸
フェノキシテトラエチレングリコール、(メタ)アクリ
ル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)
アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジ
シクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸N
−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロニトリ
ル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)
アクリルアミド、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシジブチル、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル、ジア
セト(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル系単
量体、ビニルピリジン等の単官能性ビニル系単量体の1
種又は2種以上が挙げられる。その他、ジビニルベンゼ
ン、グリコールとメタクリル酸或いはアクリル酸との反
応生成物、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペン
チルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
トリットトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリッ
トテトラ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリ
ロキシエチルホスフェート、ビス((メタ)アクリロイ
ルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、
トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシア
ヌレート、(メタ)アクリル酸グリシジルと(メタ)ア
クリル酸或いはアクリル酸のハーフエステル化物、アク
リル酸グリシジルと(メタ)アクリル酸或いはアクリル
酸のハーフエステル化物等の1分子中に2個以上のビニ
ル基を有する多官能性ビニル系単量体を共重量成分とし
て単量体総量中、好ましくは0〜20重量%の範囲で併用
することもできる。
(A)成分の製造のために使用する懸濁重合開始剤
は、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオ
キサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、
イソブチリルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキ
サノイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、コ
ハク酸パーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サノンジターシャリブチルパーオキシケタール、シクロ
ヘキサノンジターシャリブチルパーオキシケタール、メ
チルエチルケトンジターシャリブチルパーオキシケター
ル、メチルヘキシルケトンジターシャリブチルパーオキ
シケタール等の過酸化物系ラジカル開始剤、2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビ
スイソ酪酸メチル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)等のアゾビス系ラジカル開始剤
等が挙げられる。これらの重合開始剤は、単量体の総量
に対して好ましくは0.01〜20wt%、特に好ましくは0.1
〜5wt%使用する。この内、特にジアシルパーオキサイ
ド系、パーオキシケタール系の重合開始剤が好ましい。
さらに懸濁重合時にブチルメルカプタン、オクチルメ
ルカプタン、ドデシルメルカプタン、メチル−2−メル
カプトプロピオネート、エチル2−メルカプトプロピオ
ネート、ブチル2−メルカプトプロピオネート、オクチ
ル2−メルカプトプロピオネート、ペンタエリトリット
テトラ(2−メルカプトプロピオネート)、エチレング
リコールジ(2−メルカプトプロピオネート)、グリセ
リントリ(2−メルカプトプロピオネート)等のメルカ
プタン類、クロロホルム、ブロモホルム、四臭化炭素等
のハロゲン化炭化水素などのラジカル重合分子量調整剤
を使用することもできる。これらの分子量調整剤は、ビ
ニル系単量体の総量に対して0〜3重量%使用されるの
が好ましい。
樹脂(A)の製造のために懸濁重合を行う際には、部
分ケン化ポリビニルアルコール、アルキルセルロース、
ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセ
ルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸及びそのアルカリ金属塩、ポリメタ
クリル酸及びそのアルカリ金属塩等の水溶性高分子分散
剤、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸
マグネシウム、ピロリン酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、疎水性シリカ等の難溶性無機分散剤
等の分散剤が重合系に存在させられる。分散剤は、水溶
性高分子分散剤の場合は水性媒体に対して0.0001〜5重
量%使用されるのが好ましく、難溶性無機分散剤の場合
は水性媒体に対して0.01〜15重量%使用されるのが好ま
しい。分散剤が少なすぎると分散安定しにくくなり、多
すぎると分散効果が大きくなりすぎる。
前記ビニル系単量体及び重合開始剤の混合物は、分散
剤の存在する水中に加え、撹拌して分散状態とし、昇温
して重合反応させる。反応温度は、重合開始剤の10時間
半減温度より10〜20℃高い温度が最適である。なお、重
合開始剤は、重合反応の途中にその一部を加えてもよ
い。反応終了後、通常の方法で、脱水、乾燥し、ビニル
系重合体を得ることができる。
(A)成分は、上記のようにして得たビニル系重合体
の1種のみを使用することもできるが、低分子量ビニル
系重合体と高分子量ビニル系重合体の混合物を用いるこ
とが好ましい。該混合物は、上記の懸濁重合で低分子量
ビニル系重合体と、高分子量ビニル系重合体を別々に製
造し、混合する方法、一方のビニル系重合体を先に製造
し、その存在下でもう一方のビニル系重合体を製造する
方法等によって得ることができる。
これらの中で、先に低分子量ビニル系重合体を懸濁重
合によって得、その存在下に高分子量ビニル系重合体を
懸濁重合する方法は、両ビニル系重合体がより均一に混
合分散していると考えられ、トナーの画像特性がより優
れるとともに製造工程が簡略化され、製造コスト面でも
優れるので好ましい。
(A)成分において、低分子量ビニル系重合体と、高
分子量ビニル系重合体は、前者/後者の重量比で5/95〜
95/5の割合で混合されるのが好ましい。この重量比が小
さすぎると、トナーの定着性に劣る傾向にあり、大きす
ぎると、トナーの耐オフセット性に劣る傾向にある。
(A)成分において、低分子量ビニル系重合体の重合
平均分子量(▲▼)は、1,500〜100,000、数平均分
子量(▲▼)は1,000〜20,000、ガラス転移点(T
g)は55〜80℃に調整されるのが好ましい。低分子量ビ
ニル系重合体の重合平均分子量又は数平均分子量が大き
すぎると、定着性が低下しやすく、小さすぎると、トナ
ーカブリ等の現像をひき起こしやすくなる。また、低分
子量ビニル系重合体のガラス転移移点が低すぎると、耐
ブロッキング性が低下しやすく、高すぎると定着性が低
下しやすい傾向にある。
また、低分子量ビニル系重合体及び高分子量ビニル系
重合体を含む(A)成分のビニル系重合体混合物は、ト
ナーの画像特性のバランスが良好な点から、重量平均分
子量が100,000〜500,000、ガラス転移点が50〜75℃に調
整されるのが好ましい。
なお、本発明において、重量平均分子量及び数平均分
子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を利用して
求めたものを示し、ガラス転移点は、示差走査熱量計
(DSC)で測定した吸熱挙動で、ガラス転移に伴なう吸
熱が最大になる温度を示す。懸濁重合により得られたビ
ース粒子の粒子径は、撹拌装置の能力、水とモノマーの
量の比、それに分散剤の量や種類により、中央値(平均
値)を任意に作ることは可能であるが、通常の製造方法
では一般に粒子の分布が広くなる。
本発明においては、上記懸濁重合により得られた樹脂
ビーズをふるいわけし、150メッシュの目の開きより小
さい粒子径を有するものが1wt%以下、32〜150メッシュ
の粒子径を有するものが78wt%以上、16メッシュの目の
開きより大きい粒子径を有するものが1wt%以下となる
ように調整した樹脂ビーズを用い、かつ、平均体積径▲
▼と個数平均径▲▼との比▲▼/▲▼
が1.04から1.40にあるものが好ましい。
トナーに用いる樹脂の製造方法として、塊状重合、溶
液重合、懸濁重合、乳化重合などの方法があるが、この
中でも懸濁重合で製造した粒度分布の広いポリマーは正
荷電性カラートナーには適しておらず、本発明により懸
濁重合ポリマーとして150メッシュより小さい小粒径ト
ナーおよび、16メッシュより大きい大粒径トナーの含量
を一定量以下にし、かつ、平均体積径と、個数平均径と
の比をある一定の範囲に調整したポリマーを用いること
にが好ましく、そうすることにより、正荷電性の帯電特
性は優れ、飛散やカブリのない良好な画像を形成できる
トナーが得られる。
一般にトナーを製造するときは、成分(A)を含め、
他の全ての原料を種々の混合機、たとえば、ヘンシェル
ミキサー、スーパーミキサー、又はリボンブレンダーや
ボールミルなどで、各原料を均一に混合すると同時に細
かく粉砕することが必要である。このとき、均一に混合
するためには、できるだけ各原料粒子の分布を狭くする
ことが好ましい。当該成分(A)のビーズは上記のよう
な通常の混合機では、多少の力を加えても粉砕されない
ので、余り大きな粒子(16メッシュの目の開きより大)
が、沢山あると、後の工程で(A)〜(D)成分を混合
してトナーを製造する際の押出機などの混練だけでは均
一分散し難い。
また、懸濁重合で製造された微小な粒子の中には反応
残渣、たとえば触媒分解残渣や分散剤、又はモノマー、
オリゴマーなどが取り込まれやすいことが判明してお
り、これらの不純物が可塑剤として作用するために耐熱
性が悪くなったり、また帯電の安定性が悪くなり、カブ
リやトナー飛散の原因となると考えられており、これら
の影響をなくすために、粒径150メッシュより小さいも
のを1wt%以下に除去することが有効である。また、こ
れらの反応残渣は、水洗では除去できないため、かかる
観点からもこの小径側の重量比を減らす事が好ましい。
なお、本発明においてメッシュはTylerによるふるい
の目の開きによる呼び名を使用している。
また、本発明においては、平均体積径▲▼とは下
記式(I); ▲▼=(Σnd3/Σn)1/3 …(I) (式中nは粒子個数dは粒径を表わす。) 個数平均径▲▼は下記式; ▲▼=Σnd/Σn …(II) (式中n、dは式(I)と同義) で定義される。粒子径は、種々の方法、たとえば、コー
ルターカウンター、マイクロトラックや遠心沈降法や顕
微鏡写真法、篩法など公知の方法で測定できる。
なお、本発明の場合、比較的粒径が大きい為、簡便な
ふるい法を採ったが、正確にまた再現性高く測定出来れ
ばいかなる測定方法も可能である。
ふるい法による粒径測定について簡単にのべると、ふ
るいのメッシュとして8、9、10、12、14、16、20、2
4、28、32、35、42、48、60、65、100、150、200の各メ
ッシュの上に残った樹脂ビーズの重量%を横軸が対数の
グラフに書き、又平均径(d50)は累積分布の50%に相
当するところを読む。
第1図に後述する合成例5で得られた懸濁重合ポリマ
ー(A)について得られたグラフを示した。
本発明においては、成分(A)の樹脂のふるい後の▲
▼と▲▼の比が1.04〜1.40の範囲にあるものが
好ましい。
その比が1.04より小さいと、顔料の分散性が悪く、ト
ナー飛散が多くなり、カブリが多くなるからであり、1.
40より大きくても同様のカブリが発生する。また、150
メッシュ以下が1wt%以上になると加熱減量が多くな
り、Tgが低く、耐熱性が劣化する。一方、16メッシュ以
上が1wt%以上になると顔料分散性が低下し、飛散が多
く、カブリが多い。
上記成分(A)の樹脂の配合量は、トナー全量の88〜
99重量%、より好ましくは90〜95重量%である。88重量
%より少ないと耐熱性、定着性等が悪化し、99重量%よ
り多いと帯電量が低くなる。
本発明の重合体(B)としては、アミノ(メタ)アク
リル系モノマーの単独重合物またはスチレンとの共重合
物が挙げられる。アミノ(メタ)アクリル系モノマーは
通常以下の一般式: [式中R1は水素原子またはメチル基、R2およびR3はそれ
ぞれ単素数1〜4のアルキル基;Xは酸素原子またはイミ
ノ基;nは1〜4の整数を示す]で表わされる窒素含有ビ
ニルモノマーとして表わされる。
一般式[V]で示される窒素含有ビニルモノマーの具
体例としては、以下のものがあげられるがこれらに限定
されるものではない。
N,N−ジメチルアミノメチルアクリレート、N,N−ジエ
チルアミノメチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアク
リレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノブチルアクリレートなどのア
クリレート類およびこれらに対応する各種のメタクリレ
ートなどのほか、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル
アミド、N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジ
エチルアミノプロピルアクリルアミドなどのアクリルア
ミド類およびこれらに対応する各種のメタクリルアミド
などである。
正荷電制御剤として使用できる前記共重合物に関して
は、アミノ(メタ)アクリル系モノマーとスチレンとの
共重合割合はとくに制限されるものではない。トナーに
所望の正荷電特性を付与するにはアミノ(メタ)アクリ
ル系モノマーの共重合割合が大きい程、正荷電制御剤の
使用量を減少しうるが、前記樹脂(A)と粉砕混合する
に当たっては、粉砕時の作業性、得られるトナーの耐熱
性などを考慮し、ある程度のガラス転移点(通常50℃以
上)を有することが望ましく、スチレン含有量の異なる
重合体(B)の選択、及びその使用量によりこれを調節
できる。いずれにしても重合体(B)の組成は、該制御
剤の使用量および粉砕作業性などを考慮して適宜決定す
ればよく、重合体(B)は前記一般式[V]のモノマー
とスチレンとの重合割合が100:0〜1:99(モル比)とす
るのがよい。
本発明のトナーにおいては、成分(B)は、トナー全
量の12〜1重量%、好ましくは10〜1重量%、より好ま
しくは8〜2重量%である。12重量%より多いと耐熱
性、定着性が悪くなり、1重量%より少ないと帯電量が
低下する。
前記重合体(B)の製造については、特に制限される
ことなく、従来公知の溶液重合法、塊状重合法などをそ
のまま採用することができるが、重合時の発熱を容易に
制御しうる点で溶液重合法を採用するのがよい。この
際、用い得る溶剤としては、使用する各種モノマーに対
し不活性であれば特に制限はなく、例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどを例示できる。
一般式[I]で示されるイミダゾール化合物におい
て、R4、R5はそれぞれ水素原子、C1〜C35のアルキル基
(枝分れしていてもよい)、ベンジル基等のアラルキル
基、またはフェニル基等のアリール基であり、同一であ
っても異なっていてもよい。
一般式[II]、[III]で示されるイミダゾール化合
物において、R6、R7およびR8はR4、R5と、同様の基であ
り、同一であっても異なっていてもよい。
Xは、ハロゲン原子、硝酸あるいは酢酸等の1価のイ
オン残基、または水酸基を表わす。
一般式[IV]で表わされるイミダゾール化合物におい
て、R9、R10は水素原子、C1〜C35のアルキル基(枝分れ
していてもよい)。ベンジルまたはフェネチル等のアラ
ルキル、またはフェニル基等のアリール基であり、アリ
ール基は置換基を有していてもよい。
R11はアルキル基、アラルキル基、又はアリール基で
あり、それぞれ置換基を有してもよい。置換基としては
低級アルキル基、低級アルコキシ基等である。
また、荷電制御剤を添加すると樹脂のガラス転移点が
低下する問題があるが、本発明により、一般式[V]で
表わされる窒素含有ビニルモノマーの単独重合物または
該モノマーとスチレンとの共重合物に一般式[I]〜
[IV]で表わされるイミダゾール荷電制御剤を添加する
組み合わせにおいては、本発明トナーの主な構成樹脂、
即ち懸濁重合樹脂成分(A)のガラス転移点低下という
問題は生じない。
一般式[I]〜[IV]で表されるイミダゾール荷電制
御剤(c)はトナー全量に対して0.01〜20重量%、好ま
しくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜8重量%を
配合する。0.01重量%より少ないと所望の帯電量が得ら
れず、20重量%より多いと帯電量が不安定になり、また
定着性が低下する。
また、一般式[V]で表わされる窒素含有ビニルモノ
マーの単独重合物または、該モノマーとスチレンとの共
重合物と一般式[I]〜[IV]のイミダゾール誘導体及
びイミダゾール亜鉛錯体を併用することによって帯電レ
ベルが向上し、かつ安定した帯電性を示す。
一般式[I]で表わされるイミダゾール化合物は、一
般式[VI]で示されるイミダゾール化合物とホルムアル
デヒドを直接または適当な溶剤を用いて無機強アルカリ
の触媒を用いて反応させることにより容易に合成するこ
とが出来る。
合成に使用される溶媒としてはメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、エチレングリコール、エチレン
グリコールモノアルキルエーテル等のアルコール類が好
ましい。反応温度は溶剤の種類にもよるが80〜200℃が
適当である。
本発明の一般式[I]で表わされる誘導体としては以
下のようなものがあるがこれに限定されるものではな
い。
一般式[II]、[III]で表わされる化合物は、下記
反応式; に従い、一般式[VII]で表わされるイミダゾール化合
物と亜鉛化合物をメタノール、エタノール等のアルコー
ル溶剤や、ベンゼン、トルエン等の芳香族溶剤に溶解さ
せて混合することにより、一般式[II]; で表わされるイミダゾール亜鉛錯体化合物が得られ、さ
らにこれを熱処理、例えば高温の溶剤を用いて還流温度
下3〜20時間反応させることにより白色粉末として一般
式[III]; で表わされるイミダゾール亜鉛化合物が得られる。
本発明の一般式[II]で表わされる亜鉛錯体として
は、式[19]〜[48]、一般式[III]で表わされる亜
鉛化合物としては式[49]〜[70]のものを挙げること
ができるが、本発明が特にこれらの化合物に限定される
ことを意味するものではない。
一般式[IV]で表わされるイミダゾール化合物は、下
記反応式に従い、 一般式[VIII]で表わされるイミダゾール化合物とアク
リロニトリルとを反応させ、一般式[IX]の化合物を
得、次にジシアンジアミドを反応させることにより、容
易に合成することができる。
本発明の一般式[IV]で表わされるイミダゾール誘導
体としては以下のようなものがあるが、これらに限定さ
れるものではない。
本発明に使用しうる着色剤としては、具体的には、黒
色顔料では、 カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラ
ック、アニリンブラック等: 黄色顔料では、 黄鉛、亜鉛黄、カドミウムエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファストイエロー、ニッケルチタンエロー、ネーブ
ルスエロー、ナフトールエローS、ハンザーイエロー
G、ハンザーイエロー10G、ベンジジンエローG、ベン
ジジンエローGR、キノリンエローレーキ、パーマネント
エロー、NCG、タートラジンレーキ等: 橙色顔料では、 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレン
ジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、イン
ダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジ
G、インダンスレンブリリアントオレンジGK等: 赤色顔料では、 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミ
ウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾ
ロンレッド、ウオッチングレッド、カルシューム塩、レ
ーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3B等: 紫色顔料では、 マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオ
レットレーキ等: 青色顔料では、 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビク
トリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フ
タロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等
がある。
緑色顔料では、 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーン
B、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリ
ーンG等: 白色顔料では、 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等があ
る。
体質顔料では、 バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイ
トカーボン、タルク、アルミナホワイト等を挙げること
ができ、1種または2種以上混合して使用してもよく、
いずれも無公害で高い着色力があれば有機、無機を問わ
ず、これらに限定されるものではない。
黄色着色剤として、ベンチジンイエロー、ハンザイエ
ロー、クロモフタールイエロー等が挙げられる。
なお、無機の顔料としては、白色ではチタンホワイト
や亜鉛華があるが、無公害で高い着色力があれば有機無
機を問わず、これらに限定されるものではない。また、
本発明のトナーを黒トナーとして使用する場合、前記顔
料としてチャンネルブラック、ファーネスブラック等の
カーボンブラックを使用してもよい。
着色剤(D)は、トナー全量に対して0.5〜20重量
%、好ましくは1〜15重量%である。0.5重量%より少
ないと所望の着色ができず、20重量%より多いと荷電制
御性、定着性、保存性、分光反射特性が悪化する。
本発明のトナーには更に必要に応じて他の添加剤、例
えばワックス類等を添加してもよいし、また、定着性の
改善の為に、各種の熱可塑性樹脂を本発明の効果を減少
しない範囲内で用いてもよい。あるいは金属酸化物の超
微粉末でトナーの表面処理が施されてもよい。
得られる本発明のトナーには、この中に残る重合開始
剤の分割残渣であるカルボン酸類及びケトン類が、夫々
0.1〜1重量%となるように調整される。
前記カルボン酸類は、主に、(A)成分の低分子量ビ
ニル系重合体の製造に用いたジアシルパーオキサイド系
の重合開始剤の分解残渣であり、前記ケトン類は、主
に、(A)成分の高分子量ビニル系重合体の製造に用い
たパーオキシケタール系の重合開始剤の分離残渣であ
る。これらの(A)成分の製造時に用いた重合開始剤の
他の分解残渣(t−ブタノール等のアルコール成分等)
は、懸濁重合後の脱水乾燥工程,トナー製造工程等で除
去されやすく、トナー中にはあまり残存していない。
なお、上記の重合開始剤の分解残渣であるカルボン酸
類及びケトン類の量は、上記の(A)成分の製造時に用
いた重合開始剤に起因するもの以外の、トナーに含有さ
れる他の重合体成分の重合に用いられた重合開始剤の分
解残渣としてトナーに残存しているものがあれば、それ
らを含むものである。
重合開始剤の分解残渣であるカルボン酸類及びケトン
類は、トナー中に夫々0.1〜1重量%含まれる。この量
であることが、本発明のトナーの良好な帯電特性に必要
である。夫々の分解残渣が0.1重量%よりも少ないと良
好な正帯電性が得られず、1重量%を超えるとこれらの
分解残渣が可塑剤として働き、耐熱性,保存安定性が悪
くなる。トナーに残る重合開始剤の分解残渣であるカル
ボン酸類及びケトン類の量は、重合時の条件,重合開始
剤の使用量、重合体の水洗の程度、トナーの溶融混練時
間等によって調整することができる。
なお、トナー中に残存する重合開始剤の分解残渣の定
量は、ガスクロマトグラフィー等を用いて行うことがで
きる。
本発明のトナーは、例えば適当なキヤリアと配合して
2成分系現像剤とされ得る。キヤリアとしては、カスケ
ード現像方式を実施する場合、樹脂コートしたガラスビ
ーズ,スチール球等が、磁気ブラシ現像方式を実施する
場合、フエライト、微扮鉄、あるいは、いわゆるバイン
ダ型キヤリア等が用いられる。また、本発明のトナー自
体を絶縁性磁性トナーとして製造し、これを1成分系現
像剤として用いて磁気ブラシ現像方式を実施してもよ
い。
さらに、インプレッション現像方式やタッチダウン現
像方式を実施する場合のトナーとして使用してもよい。
[実施例] 本発明の実施例を説明する。
(イ).合成例1〜4(懸濁重合樹脂(A)の製造) 3の円筒形セパラブルフラスコに、撹拌機、冷却
管、ガス導入管及び温度計を取り付け、ここへイオン交
換水1200g、スーパータイト10(商標、日本化学工業社
製のヒドロキシアパタイトの水分散剤、固型分10%)60
g及び塩化ナトリウム60gを入れた。表1の低分子量成分
の配合の欄に示す単量体、重合開始剤及び必要に応じて
分子量調整剤の混合物を上記セパラブルフラスコに加え
た。次に窒素ガスを導入し、室温で30分間撹拌し、分散
を安定させた後、約1時間かけて90℃迄昇温し、3時間
撹拌した後、続いて95℃で2時間保温して反応を終了さ
せた。なお、得られた低分子量重合体の重量平均分子
量、数平均分子量及びガラス転移点を測定し、表1に示
した。
次いで、上記フラスコ内を50℃迄冷却した後、表1の
高分子量成分の配合の欄に示す単量体及び重合開始剤の
混合物を添加し、50℃で2時間撹拌した。その後スーパ
ータイト10を60g及びイオン交換水30gを追加し、50℃で
1時間撹拌して分散を安定させてから、約30分かけて85
℃迄昇温し、そのまま3時間撹拌した。さらに90℃で1
時間、95℃で2時間保温した後、40℃迄冷却して反応を
終了させた。
この水性懸濁状態の樹脂ビーズに、濃塩酸30mlを加え
て水相のpHを2以下にした後、減圧濾過し、500mlのイ
オン交換水で3回洗浄し、50℃の乾燥機中で12時間乾燥
し、樹脂ビーズを得た。
得られた樹脂ビーズ(懸濁重合樹脂(A))の重合平
均分子量、数平均分子量、ガラス転移点及び軟化点を表
1に示す。
なお、懸濁重合で製造した樹脂(A)は粒径が150メ
ッシュより小さい粒子径を有するものを1wt%以下、32
メッシュ〜150メッシュの粒子径を有するものを78wt%
以上、16メッシュより大きい粒子径を有するものを1wt
%以下含有するように調整し、かつ平均体積径▲▼
と個数平均径▲▼との比▲▼/▲▼が1.04
から1.40にあるものを使用した。
(ロ).合成例5〜8(懸濁重合樹脂(A)の製造) 3円筒形セパラブルフラスコに撹拌機、冷却管、ガ
ス導入管及び温度計を取り付け、ここへイオン交換水12
00gを表2に示した一次添加スーパータイト10(商標、
日本化学工業社製のヒドロキシアパタイトの水分散剤、
固形分10重量%)及び塩化ナトリウム60gを仕込んだ。
別容器に、スチレン480g、メタクリル酸ブチル320g及び
ベンゾイルパーオキサイド30gを仕込み、よくかきまぜ
た後、3円筒形セパラブルフラスコに移し入れた。次
に窒素ガスを導入し、表2に示した撹拌数、室温で30分
間撹拌し、分散を安定させた後、約1時間かけて90℃迄
昇温し、3時間撹拌した後、続いて95℃で2時間保温し
て反応を終了させた。
次いで、上記フラスコ内を50℃迄冷却した後、スチレ
ン280g、メタクリル酸ブチル120g及び3,3,5トリメチル
シクロヘキサノンジターシャリブチルパーオキシケター
ル6gの混合物を添加し、50℃で2時間撹拌した。その
後、二次添加用スーパータイト10を60gとイオン交換水3
0gを追加し、50℃で1時間撹拌して分散を安定させてか
ら、約30分かけて85℃迄昇温し、そのまま3時間反応さ
せた。更に90℃で1時間、95℃で2時間保温したのち、
40℃迄冷却して反応を終了させた。
この水性懸濁重合樹脂ビーズに濃塩酸30mlを加えて水
相のpHを2以下にした後、減圧濾過し、500mlイオン交
換水で3回洗浄し、50℃の乾燥器中で12時間乾燥し、懸
濁重合樹脂(A)を得た。
得られた懸濁重合樹脂(A)の粒子径、ガラス転移
点、分子量及び軟化点を表2に示した。
なお、懸濁重合で製造した樹脂(A)は粒径が150メ
ッシュより小さい粒子径を有するものを1wt%以下、32
メッシュ〜150メッシュの粒子径を有するものを78wt%
以上、16メッシュより大きい粒子径を有するものを1wt
%以下含有するように調整し、かつ平均体積径▲▼
と個数平均径▲▼との比▲▼/▲▼が1.04
から1.40にあるものを使用した。
(ハ).スチレン・アミノアクリル系共重合体[重合体
(B)]の製造: 3の4つ口コルベンに、スチレン(ST)624g,ジメ
チルアミノエチルメタクリレート(DMAM)632g、トルエ
ン1200gおよびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)5.4
g加え、溶解した後、窒素気流下で80℃で6時間反応さ
せ、重合を行った。次に、トルエンを留去した後180〜1
90℃で40〜50mmHgに減圧し、揮発分を完全に除去した。
得られた重合物は、無色透明の固体で、ガラス転移点
(Tg)は56℃、アミン価は174であった。
(ニ).実施例1〜8(トナーの製造) 重量部 (A)合成例1〜8のいずれかで得た懸濁重合樹脂 100 (B)(ハ)で得たスチレン・アミノアクリル系樹脂2 (C)イミダゾール化合物(3)、(4)、(21)、
(51)、(57)、(67)、(74)または(83) 2 (D)銅フタロシアニン顔料(大日精化製社製、♯492
0) 5 (E)低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社製、ビ
スコール550P) 3 合成例1の懸濁重合樹脂とイミダゾール化合物
(3)、 合成例2の懸濁重合樹脂とイミダゾール化合物
(4)、 合成例3の懸濁重合樹脂とイミダゾール化合物(2
1)、 合成例4の懸濁重合樹脂とイミダゾール化合物(5
1)、 合成例5の懸濁重合樹脂とイミダゾール化合物(5
7)、 合成例6の懸濁重合樹脂とイミダゾール化合物(6
7)、 合成例7の懸濁重合樹脂とイミダゾール化合物(7
4)、 合成例8の懸濁重合樹脂とイミダゾール化合物(8
3)、 を組み合わせた以上の材料をボールミルで充分混合した
後、二軸の押出機で混練し、予め略5mm角以下の大きさ
に粗粉砕した後、ジェット粉砕機で微粉砕し、回転風力
式の分級機で粗粉、微粉を分級し、平均粒径13.5μmの
粒子を得た。さらに疎水性シリカR−972(日本アエロ
ジル社製)をトナー中に0.2重量%添加して、正帯電性
カラートナーを得た。このトナー中に残る、重合開始剤
の分解残渣であるカルボン酸及びケトン類をガスクロマ
トグラフイーによって定量し、表3に示した。
実施例9 使用するイミダゾール化合物を、化合物(51)1重量
部、化合物(83)1重量部にかえた以外は実施例8と同
様にトナーを作製。
実施例10 使用するイミダゾール化合物を、化合物(3)0.5重
量部、化合物(51)1.5重量部にかえた以外は実施例8
と同様にトナーを作製。
実施例11 重量部 (A)合成例8で得た懸濁重合樹脂 100 (B)(ハ)で得たスチレン・アミノアクリル系樹脂2 (D)銅フタロシアニン顔料(大日精化社製、♯4920)
5 (E)低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社製、ビ
スコール550P) 3 以上をボールミルで充分混合した後、二軸の押出し機
で混練し、予め略5mm角以下の大きさに粗粉砕した後、
ジェット粉砕機で微粉砕し、回転風力式の分級機で分級
し、平均粒径13.5μmの粒子を得た。
ここで得られた微粒子100重量部に対し、イミダゾー
ル化合物(85)0.3重量部をヘンシェルミキサーに入
れ、1500rpmの回転数で2分間混合撹拌し、粒子表面に
イミダゾール化合物を付着させた。
次に奈良機械ハイブリダイゼーションシステムNHS−
1型を用い、6000rpmで3分間処理を行い、粒子表面に
固着させた。
さらに疎水性シリカR−972(日本アエロジル社製)
をトナー中に0.2重量%添加して、正帯電性カラートナ
ーを得た。
比較例1〜3 合成例1、2、3の樹脂を使用し、荷電制御剤として
第4級アンモニウム塩(オリエント化学工業社製P−5
1)2重量部にかえたこと以外は実施例1、2、3と同
様にしてトナーを作製した。
比較例4 合成例1の樹脂を使用し、荷電制御剤としてニクロシ
ンベースEX(オリエント化学工業社製)2重量部にかえ
たこと以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
比較例5 合成例1の樹脂を使用し、荷電制御剤として2−アミ
ノベンズイミダゾール化合物を2重量部にかえたこと以
外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
比較例6〜7 合成例5、8の樹脂を使用し、荷電制御剤として第4
級アンモニウム塩(オリエント化学工業社製P−51)2
重量部にかえたこと以外は実施例5、8と同様にしてト
ナーを作製した。
比較例8 合成例8の樹脂を使用し、荷電制御剤としてイミダゾ
ール化合物を用いず、(ハ)で得たスチレンアミノアク
リル系樹脂(重合体(B))を4重量部使用した以外
は、実施例8と同様にトナーを作製した。
比較例9 合成例8の樹脂を使用し、荷電制御剤として、ニグロ
シンベースEX(オリエント化学工業社製)4重量部を使
用し、重合体およびイミダゾール化合物を添加しなかっ
たこと以外は実施例8と同様にトナーを作製した。
(ホ).マイクロキヤリア1の製造 重量部 ブライオライトACL(グッドイヤーケミカル社製:スチ
レン・アクリル系共重合樹脂) 100 マピコブラックBL−500(チタ工業社製;マグネタイ
ト) 200 カーボンブラックMA♯8 4 (三菱化成工業社製) 以上をボールミルで良く混合した後、三本ロールで良
く混練し予め、粗粉砕し、次にジェットミルで微粉砕し
た後、回転風力式の分級機で分級し平均粒径が35μmの
バインダ型マイクロキヤリア1を得た。
(ヘ).マイクロキヤリア2の製造 重量部 ビスフェノール型ポリエステル 100 Tm;122℃,Tg:63℃ Zn系フエライト 500 σs;72emu/g Hc;110 カーボンブラック MA♯8 4 (三菱化成工業社製) 以上を、ヘンシュルミキサーで良く混合した後三本ロ
ールにて、良く混練し、予め粗粉砕し、次いでジェット
ミルにて微粉砕し、回転風力式の分級機で分級し平均径
55μmのバインダ型マイクロキヤリア2を得た。
(ト).トナーの評価 帯電量測定 前記マイクロキヤリア1,2に夫々上記で調製したトナ
ーを10重量%のトナー濃度にして加えて現像剤を調整
し、100ccのポリ瓶に60gを入れ、毎分120rpmの架台に乗
せ、3分,10分,30分後の各々の帯電量(Qf)を求めた。
飛散量測定 また、トナー濃度を20重量%にしてキヤリア2に加
え、3分混合後の飛散量を、下記の装置を使用して求め
た。
マグネットその回りにスリーブを有するマグネットロ
ーラーの上に、上記のトナー濃度20重量%の現像剤を10
gセットし、マグネットを毎分1000rpmに回転したとき、
飛散するトナーを柴田化学社製デジタル粉塵計を用いて
1分間計測した値を記した。
500cpm以下の場合実用的に使用可能な飛散量で実用機
の中にあっても、飛散によるトラブルはほとんどみられ
ないが、500cpm以上、特に1000cpmを越えると、飛散が
ひどく、現像装置周辺を汚したり、カブリ発生のトラブ
ルの原因となる。
耐湿経時後の帯電量減衰量 帯電量を測定した(30分間混合撹拌した際の帯電量:Q
f(30分))現像剤を35℃,85%の環境下に瓶の蓋を開い
て、7日間放置した後の帯電量(Qf(35℃−85%−7day
s))を測定し、下記の式で減衰量を求めた。
耐熱性 ガラスサンプル瓶(50cc)の中にトナー5gを入れ、50
℃±95℃のオーブンの中に24時間放置した後、静かに取
出し、室温まで放冷したあと、逆に倒立させ、トナーが
落下するかどうかを下記の基準で評価した。
ランク A 0〜5秒の間に落下し、凝集なし。
B 5〜15秒の間に落下し、凝集なし。
C 15〜30秒の間に落下し軽く凝集しているが良く振
ると元のトナーにもどり実用上問題なし。
D 30秒〜1分の間に落下し凝集の程度は弱いが良く
ふっても解砕されず。
E 1分以上たっても落下せず瓶の底に固化。
定着性テスト 上ローラーにテフロン系の樹脂をコートした40φの定
着ローラーと下にLTVゴムローラーを圧力80kgをかけて
圧接した定着器を20cm/secの速度で定着したときの高温
オフセット及び低温オフセットの発生温度並びに175℃
で定着したときの画像濃度(ID)1.2及びID0.6の定着強
度を求めた。
耐刷テスト キヤリア1と各トナーを夫々10重量%のトナー濃度に
なるように、1のポリ瓶に入れ、ボールミル架台にの
せ10時間120回転/分で現像剤を調製する。
この現像剤をミノルタ社製EP450Z複写機に入れ1万枚
の耐刷テストをし下記の基準で評価した。
ランク 5 カブリは全くなし。
4 カブリはわずかに認められる。
3 カブリ若干認められるが実用上問題ない。
2 カブリ多し。
1 カブリ非常に多し。
これらの評価結果を表4に示す。
発明の効果 本発明に係る正帯電性カラートナーは、常に良好な正
帯電性を有するものであり、該トナーを用いた場合に
は、カブリや飛散が少なく、耐熱性、定着性、耐オフセ
ット性も良好な優れた画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は合成例5で得られた懸濁重合ポリマーの篩法に
よる粒径測定結果をあらわした図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−21169(JP,A) 特開 平1−200270(JP,A) 特開 平1−262555(JP,A) 特開 平1−265260(JP,A) 特開 平2−211455(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/087 G03G 9/097 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)懸濁重合で製造した樹脂; (B)スチレン−アミノ(メタ)アクリル系共重合体又
    はアミノ(メタ)アクリル系重合体; (C)イミダゾール化合物; (D)着色剤; を含有してなり、イミダゾール化合物が下記一般式
    [I]〜[IV]で表わされる化合物のうち少なくとも1
    種を荷電制御剤として含有することを特徴とする正荷電
    性カラートナー; [式中R4、R5は水素原子、アルキル基、アラルキル基ま
    たはアリール基を表わし、それぞれ同一であっても異な
    っていてもよい]; [式中、R6、R7、R8はそれぞれ水素原子、アルキル基、
    アラルキル基、またはアリール基を表わし、それぞれ同
    一であっても異なっていてもよく、Xはハロゲン原子、
    水酸基または1価のイオン残基を表わす]; [式中R9、R10は水素原子、アルキル基、アラルキル基
    または置換基を有してもよいアリール基;R11はアルキル
    基、アラルキル基またはアリール基を表わし、それぞれ
    の基は置換基を有してもよい]。
  2. 【請求項2】懸濁重合で製造した樹脂(A)は粒径が15
    0メッシュより小さい粒子径を有するものを1wt%以下、
    32メッシュ〜150メッシュの粒子径を有するものを78wt
    %以上、16メッシュより 大きい粒子径を有するものを1wt%以下含有するように
    調整されており、かつ平均体積径▲▼と個数平均径
    ▲▼との比▲▼/▲▼が1.04から1.40にあ
    るものが使用されることを特徴とする請求項1記載の正
    荷電性カラートナー。
  3. 【請求項3】前記懸濁重合で製造した樹脂(A)が、ジ
    アシルパーオキサイド系の重合開始剤を用いて得られた
    低分子量ビニル系重合体および/またはパーオキシケタ
    ール系の重合開始剤を用いて得られた高分子量ビニル系
    重合体を含むビニル系重合体混合物であることを特徴と
    する請求項1記載の正荷電性トナー。
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