JP2856082B2 - 音波進行方向制御装置 - Google Patents

音波進行方向制御装置

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JP2856082B2 JP6273712A JP27371294A JP2856082B2 JP 2856082 B2 JP2856082 B2 JP 2856082B2 JP 6273712 A JP6273712 A JP 6273712A JP 27371294 A JP27371294 A JP 27371294A JP 2856082 B2 JP2856082 B2 JP 2856082B2
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康之 浅原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、通気性を保持しなが
ら防音効果を発揮しうる音波進行方向制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、防音効果を発揮する構造を適用し
た自動車としては例えば図19、図20に示すものがあ
る。この自動車1はエンジンルーム3の下部にアンダー
カバー5を取付けたものである。アンダーカバー5は、
自動車1下部の空力特性を向上させ、またエンジンルー
ム3内の部品を跳ね上げられた小石等から保護する機能
を持つと共に、エンジンルーム3から車外に放射される
騒音を抑制する防音壁としての機能を有している。そし
てこのアンダーカバー5の防音壁としての効果はその面
積が大きなものほど増大する。しかしながら、アンダー
カバー5の面積を大きくするほどエンジンルーム3の下
部が密閉されることになり、エンジンルーム3内の空気
温度が上昇する。このためエンジンルーム3内が高温と
なって、部品耐久性上好ましくない状態を招く恐れがあ
る。このようにエンジンルーム3のアンダーカバー5の
設置に当っては、騒音抑制という側面だけでなく熱的な
側面も考慮しなければならない。
【0003】従って、従来では図21、図22に示すよ
うなものがある(特開昭60−85043号公報参
照)。即ち、この従来例では自動車1におけるエンジン
ルーム3の下部開口部にアンダーカバーに代えて騒音制
御部材7を設けている。この騒音制御部材7は多数の中
空管路9を有したものである。この中空管路9は騒音制
御部材7の中央部から周辺部に渡って管路長が短くなる
ように配列され、いわゆる音響レンズを構成している。
この構造によりエンジンルーム3から放射される音の位
相を中空管路9の管路長の相違によってずらし、互いに
干渉させそれにより屈折もしくは収束しレンズ作用をも
たせたことにより騒音を車両下方に集中させ、車外への
騒音の放射を減少させるという防音効果を持たせるもの
である。従って、この従来例では騒音制御部材7によっ
て防音を図ることができると共に、中空管路9を介して
エンジンルーム3内の熱を外部に逃がすことができ、エ
ンジンルーム3内の空気温度を下げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような騒音制御部材7を実際にアンダーカバーなどとし
て自動車に搭載しようとする場合にはその大きさが問題
となる。すなわちエンジンルーム3におけるアンダーカ
バーとして用いる場合は、エンジンなどのエンジンルー
ム内部品と路面との間に設置されるため最低地上高につ
いて考慮しなければならない。実際にアンダーカバーの
設置できる空間は最低地上高からエンジンルーム内部品
までの空間ということになる。従ってアンダーカバー
は、その大きさ、特に厚さの制約を受けることになる。
【0005】ここで、前記のような騒音制御部材7は、
音の通る経路長、すなわち中空管路9の長さによる位相
のずれによって透過音と中空管路9を透過しない直接伝
播音とが打ち消し合い、防音を図る構成であるため、防
音効果を得るためには中空管路9の経路長を直接伝播音
の波長に対応した長さに作らなければならない。このた
め、車外騒音で問題となるような比較的波長の長い周波
数(800〜2KHz)に対し防音効果をもたせようと
した場合には、中空管路9の経路長を長くとらなければ
ならず、エンジンルーム3のアンダーカバーとして用い
るには厚くなりすぎるという問題があった。
【0006】また、上記のような音響レンズの小型化を
図った例として特開昭62−251799号あるいは特
開昭62−295096号等がある。これは管路として
粘弾性体を用い、この粘弾性体の振動の共振周波数を制
御することにより位相差を増大させるものであり、この
ような構造によって装置全体の小型化を図ることができ
る。しかし自動車のアンダーカバーとして用いるには依
然として大型であり、また粘弾性体を用いるためアンダ
ーカバーのように石跳ね等に対する強度を要求される部
位に用いるには不適当であった。
【0007】一方、本願出願人は図23、図24に示す
ような遮音壁構造を出願している(特願平5−5719
6号)。即ち、この遮音壁構造10は、間隔を置いて対
向する2枚の遮音板11,13を備え、各遮音板11,
13には互いに対向する開口部11a,13aが設けら
れている。そして開口部11a,13aに存在する空気
15を空気質量mとし、遮音板11,13間に存在する
空気をばね定数kの空気ばね17とし前記空気質量mと
空気ばね17とによって二自由度振動系を構成するので
ある。このような二自由度振動系は共振周波数以上で振
動伝搬率が一より下回り、防振領域に入る。従って図2
1、図22のような長い経路長を取る必要もなく遮音板
11,13間の間隔を小さくし、また強度の高い材料を
用いることも可能であるためアンダーカバーとして有利
な遮音壁構造10を得ることができるのである。
【0008】しかし、このような遮音壁構造10では、
音波を屈折させ、あるいは収束させるという機能は持た
ず、遮音効果には限界を招く恐れがある。
【0009】そこでこの発明は、通気性を持った構造で
ありながら、より小型化が可能であり、より防音効果の
高い音波進行方向制御装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、間隔を置いて対向する少なくとも
2枚の制御音板と、前記各制御音板に貫通して設けら
れ、互いに対向する複数の開口部とを有し、前記開口部
の空気質量と前記制御音板間の空気層の空気ばねとでな
る振動系を複数備え、前記振動系の共振周波数を、前記
開口部の大きさ、前記制御音板対向間内への前記開口部
の長さ、前記制御音板に沿った方向での前記空気層の大
きさの少なくともいずれか一つを調節することで前記制
御音板の面内所定箇所から面方向一側へ向って順次大き
くしたことを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は請求項1記載の音波進行
方向制御装置であって、前記振動系の共振周波数を、前
記制御音板の面方向一側縁部から他側縁部へ順次大きく
したことを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は間隔を置いて対向する少
なくとも2枚の制御音板と、前記各制御音板に貫通して
設けられ、互いに対向する複数の開口部とを有し、前記
開口部の空気質量と前記制御音板間の空気層の空気ばね
とでなる振動系を複数備え、前記振動系の共振周波数
を、前記開口部の大きさ、前記制御音板対向間内への前
記開口部の長さ、前記制御音板に沿った方向での前記空
気層の大きさの少なくともいずれか一つを調節すること
で前記制御音板の面内所定箇所から面方向両側へ向かっ
て順次大きくしたことを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は請求項3記載の音波進行
方向制御装置であって、前記振動系の共振周波数を、前
記制御音板の面内略中心線から、該中心線に直交する面
方向両側へ向って順次大きくしたことを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は間隔を置いて対向する少
なくとも2枚の制御音板と、前記各制御音板に貫通して
設けられ、互いに対向する複数の開口部とを有し、前記
開口部の空気質量と前記制御音板間の空気層の空気ばね
とでなる振動系を複数備え、前記振動系の共振周波数
を、前記開口部の大きさ、前記制御音板対向間内への前
記開口部の長さ、前記制御音板に沿った方向での前記空
気層の大きさの少なくともいずれか一つを調節すること
で前記制御音板の面内所定箇所を中心とし、面内放射方
向へ順次大きくしたことを特徴とする。
【0015】請求項6の発明は請求項5記載の音波進行
方向制御装置であって、前記振動系の共振周波数を、前
記制御音板の面内略中央位置を中心とし、面内放射方向
へ順次大きくしたことを特徴とする。
【0016】請求項7の発明は請求項1〜6のいずれか
に記載の音波進行方向制御装置であって、防音すべき音
波の周波数が、前記各振動系の共振周波数のうち、最大
のものと最小のものとの間となるよう設定したことを特
徴とする。
【0017】請求項8の発明は請求項1〜7のいずれか
に記載の音波進行方向制御装置であって、前記開口部
に、前記制御音板の対向側へ突出する延長部を設けたこ
とを特徴とする。
【0018】請求項9の発明は請求項1〜8のいずれか
に記載の音波進行方向制御装置であって、前記各振動系
の共振周波数は、前記制御音板間に設けた複数の区画壁
により前記空気層の各体積を変えることにより設定する
ことを特徴とする。
【0019】請求項10の発明は請求項1〜8のいずれ
かに記載の音波進行方向制御装置であって、前記各振動
系の共振周波数は、前記各開口部の面積を変えることに
より設定することを特徴とする。
【0020】請求項11の発明は請求項8記載の音波進
行方向制御装置であって、前記各振動系の共振周波数
は、前記各延長部の突出量を変えることによって設定す
ることを特徴とする。
【0021】請求項12の発明は請求項1〜11のいず
れかに記載の音波進行方向制御装置であって、前記制御
音板は、自動車エンジンルームのアンダーカバーの少な
くとも一部であることを特徴とする。
【0022】請求項13の発明は請求項12に記載の音
波進行方向制御装置であって、前記各振動系の共振周波
数は、エンジンから離れるにしたがって大きくなるよう
に認定したことを特徴とする。
【0023】
【作用】上記手段の請求項1の発明によれば、開口部を
有して対向する制御音板は開口部の空気が空気質量とな
り遮音板間の空気層が空気ばねとして作用する。従って
一対の空気質量が空気ばねを介して接続された構成とな
り二自由度振動系を構成する。ここでこの振動系の一方
から音が入射するとこの入射波は振動系を介して他方に
透過される。この透過波は、その周波数が振動系の共振
周波数を越えるとき、位相が大きく遅れる。このとき、
振動系の共振周波数を制御音板の面内所定箇所から面方
向一側へ向って順次大きくしているため透過波の位相が
面内所定箇所から面方向一側へ向って順次進むことにな
る。このため、各振動系からの透過波の位相が同位相と
なる波面は、共振周波数が小さい方へ傾き、透過波が共
振周波数の小さい振動系側へ向かって屈折する。また開
口部を介して制御音板の一方側から他方側へ通気させる
ことにより、透過波を収束させることができる。
【0024】請求項2の発明では請求項1の発明の作用
に加え遮音板の面方向一側縁部から他側縁部にかけて透
過波を共振周波数が小さいほうに向って屈折させること
ができる。
【0025】請求項3の発明では透過波の位相のずれに
よる屈折と開口部による通気性とを保持し、かつ制御音
板の面内所定箇所から面方向両側において透過波を共振
周波数の小さいほうに向かって屈折させることにより、
透過波を収束させることができる。
【0026】請求項4の発明では請求項3の発明の作用
に加え、制御音板の面内中心線から面方向両側にかけて
透過波を共振周波数が小さいほうに向かって屈折させる
ことにより、透過波を所定の線上に収束させることがで
きる。
【0027】請求項5の発明では透過波の位相のずれに
よる屈折と開口部による通気性とを保持し、かつ制御音
板の面内所定箇所から面内放射方向にかけて透過波を共
振周波数の小さいほうに向かって屈折させることによ
り、透過波を所定の点に収束させることができる。
【0028】請求項6の発明では請求項5の発明の作用
に加え、制御音板の面内中央位置を中心とし面内放射方
向にかけて透過波を共振周波数の小さいほうに向かって
屈折させることにより、透過波を所定の点に収束させる
ことができる。
【0029】請求項7の発明では請求項1〜6のいずれ
かの発明の作用に加え、防音すべき音波の周波数が振動
系の共振周波数の最大と最小との間にあり、防音すべき
全ての音波の透過波を確実に屈折させることができる。
【0030】請求項8の発明では請求項1〜7のいずれ
かの発明の作用に加え、開口部に制御音板の対向側へ突
出する延長部を設けたので、開口部の空気質量を大きく
して共振周波数を小さくすることができる。
【0031】請求項9の発明では請求項1〜8のいずれ
かの発明の作用に加え、制御音板間に設けた複数の区画
壁により空気層の各体積を変えることにより各振動系の
共振周波数を調整することができる。
【0032】請求項10の発明では請求項1〜8のいず
れかの発明の作用に加え、各開口部の面積を変えること
により各振動系の共振周波数を調整することができる。
【0033】請求項11の発明では請求項8の発明の作
用に加え、各延長部の突出量を変えることによって各開
口部の空気質量を変え、共振周波数を調整することがで
きる。
【0034】請求項12の発明では請求項1〜11の発
明の作用に加え、エンジンルームのアンダーカバーとし
て制御音板を用い通気性を保ちながらエンジンルーム下
部からの音の放出を抑制することができる。
【0035】請求項13の発明では請求項12の発明の
作用に加え、透過波を車両下方側へ屈折させ、車外への
騒音放射を抑制することができる。
【0036】
【実施例】以下この発明の実施例を説明する。
【0037】図1、図2、図3はこの発明の第1実施例
に係る音波進行方向制御装置を自動車のアンダーカバー
に適用した例を示している。自動車1はエンジンルーム
3の下部にアンダーカバー5を取り付けたものである。
アンダーカバー5の中央部6はエンジン9の直下に対向
した部分となっている。このアンダーカバー5の車幅方
向両側にこの発明の一実施例に係る音波進行方向制御装
置18が設けられている。すなわち、この実施例では、
アンダーカバー5の一部に音波進行方向制御装置18が
設けられた構成となっている。但し、アンダーカバー5
の全体を音波進行方向制御装置とすることもできる。ま
た、アンダーカバー5に音波進行方向制御装置と図2
3,24の遮音板構造とを同時に設けることもできる。
【0038】前記音波進行方向制御装置18の具体的な
構成は図4、図5のようになっている。即ちこの音波進
行方向制御装置18は間隔をおいて対向する2枚の制御
音板19,20を備えている。下側の制御音板20は前
記アンダーカバー5と一体に構成されている。上側の制
御音板19は、下側の制御音板20に対して所定の隙間
をもって重ねられ、後述する区画壁により結合されてい
る。前記各制御音板19,20には該制御音板19,2
0を貫通して互いに対向する複数の同一径の円形の開口
部21,22が設けられている。前記開口部21,22
は車体前後方向へ複数連接され車幅方向へ複数列備えら
れている。開口部21,22の車幅方向における列の間
隔は車幅方向内側から外側に向かうに従って次第に間隔
が狭くなっている。前記各開口部21,22には制御音
板19,20の対向側へ同一の突出量で突出する延長部
21a,22aが設けられている。開口部21,22の
車幅方向に並んだ列の間において両制御音板19,20
の間にはそれぞれ区画壁23が複数設けられている。そ
して各区画壁23の間隔は車幅方向内側から外側へいく
に従って次第に狭くなっている。このような構造によっ
て各開口部21,22及び延長部21a,22aの空気
24,25の空気質量と制御音板19,20間の空気層
の空気ばね27とによって図5のように二自由度の振動
系29a〜29iが複数備えられた構成となっている。
【0039】そして、この実施例では上記のように区画
壁23の間隔を車幅方向内側から外側へ向かって次第に
狭くすることによって各振動系29a〜29i相互の共
振周波数を制御音板19,20の面内所定箇所から面方
向一側へ向かって、即ち制御音板19,20の面内車幅
方向一端側から面方向一側の車幅方向外端へ向って順次
大きくした構成となっている。このときの各振動系の共
振周波数は次式で表わされる。
【0040】
【数1】 0 :共振周波数 c:音速 α:開口率 d:板間距離 t:板厚 h:孔部突出量 a:孔部半径 すなわち、制御音板19,20間の区画壁23の間隔を
次第に小さくすることにより開口部21,22における
1個当たりの板間空気総体積が小さくなるため開口率α
が大きくなる。従って、(1)式より制御音板19,2
0において車幅方向内端から外端へ向かうに従って各振
動系29a〜29iの共振周波数が大きくなるのであ
る。このとき透過波の入射波に対する位相は共振周波数
の前後で大きく遅れるため共振周波数を大きくしていく
と位相は共振周波数の前後の周波数帯で徐々に進むこと
になる。
【0041】このことを図6を用いて説明する。図6は
周波数の変化に対する位相の変化を示したグラフであ
る。この図6には共振周波数を変えた5本の曲線が示さ
れている。位相(−180度)のところで見ると一番左
側の共振周波数が小さく、右側へいくに従って大きくな
っている。すなわち上記実施例と対応させると左側の曲
線の場合が区画壁21の間隔が大きく同右側へいくに従
って間隔が狭くなっているものであり図4と対応させる
と車幅方向内側における振動系に対応するものが図6の
左側における曲線であり同車幅方向外側における振動系
29a等の共振周波数が図6の右側におけるものとなっ
ている。即ち、図6で明らかなように位相(−180
度)の共振点の前後で位相が大きく遅れるため、図6の
左側の曲線から徐々に右側の曲線となるように共振周波
数を大きくしていくと共振点前後の周波数帯で位相が徐
々に進むことになる。このようなことから図5のように
各開口部21,22からの透過波の位相が同位相となる
波面31は図5のようになる。すなわち図5の曲線33
a〜33iは各振動系29a〜29iからの透過音波の
進み具合を示している。従ってこれら曲線33a〜33
iを結んだ接線が同一位相の波面31となる。従って各
開口部21,22からの透過波の位相が同一位相となる
波面31は共振周波数が小さいほうに向かって屈折する
ことになる。
【0042】図7は計算により求めた透過波の等音圧線
図である。この図7において音波進行方向制御装置18
は右側から左側へ徐々に共振周波数が小さくなるように
設定されている。この図7のように矢印Aで代表的に示
す入射波に対して矢印Bで代表的に示す透過波は共振周
波数が小さいほうに向かって屈折している。従って、図
3のように設けた音波進行方向制御装置18において車
幅方向中央側ほど振動系の共振周波数を小さくすること
によってエンジン9から放射された騒音である入射波A
は音波進行方向制御装置18によって下方に屈折され透
過波Bとなり、車両側方に放射される騒音は著しく低減
される。また、各振動系29a〜29iの透過波Bは、
入射波Aに対して位相がずれており、各振動系29a〜
29iを透過しないで伝播した音波と干渉し、消音効果
を発揮する。従って、この点からも防音を図ることがで
き、全体として高い防音性能を有する。さらに、このよ
うな音波進行方向制御装置18では各振動系29a〜2
9iの空気質量及び空気ばねは比較的高い共振周波数の
ものについては、それほど大きくする必要はないため、
全体として小型化ができる。このため、音波進行制御装
置18はその厚さを30mm程度とすることができアン
ダーカバー5に適用する場合にも十分に小型化すること
ができる。また、音波進行方向制御装置18を含めてア
ンダーカバー5をポリプロピレン(pp)等の比較的強
度の大きい材料を用いることにより石跳ねなどにも耐え
得るものにすることができる。
【0043】なお車外騒音で問題となるのは800〜2
KHzであるため、この周波数帯で位相差が大きくなる
ように振動系29a〜29iの共振周波数のうち最小の
ものを800Hz以下、最大のものを2KHz以上とな
るように設定する。これによりエンジンの回転数に応じ
て問題となる防音すべき音波の周波数800〜2KHz
で大きな効果を得ることができる。また上記実施例では
開口部21,22を円形としたが円形以外の形状でも同
様の効果を得ることができる。
【0044】次に図8〜図18を用いて他の実施例を説
明する。なお上記第1実施例と同一構成部分には同符号
を付して説明しまた重複した説明は省略する。
【0045】図8は第2実施例にかかる音波進行方向制
御装置35の斜視図を示している。この図8は前記第1
実施例の図4と同様な状態の斜視図である。この第2実
施例では各振動系37a〜37hの区画壁23の相互間
隔は車幅方向内外において均一となっている。一方、開
口部39a〜39h、開口部41a〜41hはその開口
径が車幅方向内側の開口部39a,41aから車幅方向
外側の開口部39h,41hへ向かって徐々に大きくな
るように設定されている。また、開口部39a〜39h
の延長部40a〜40hと開口部41a〜41hの延長
部42a〜42hとの径も、開口部39a〜39h,4
1a〜41hに対応して形成されている。なお、延長部
40a〜40h,42a〜42hの突出量、区画壁23
間の間隔は均一である。これによって各振動系37a〜
37hは車幅方向内側から車幅方向外側へ共振周波数が
大きくなるように設定されている。すなわち図9のよう
に透過波の入射波に対する位相は共振点の前後で大きく
遅れるため共振周波数を大きくしていくと位相は共振周
波数の前後の周波数帯で徐々に進むことになる。従っ
て、音波進行方向制御装置35の透過波は共振周波数が
小さく、位相の進み具合が小さくなる開口部39a〜3
9h,41a〜41hの径の小さなほうに向かって屈折
する。このためこの第2実施例でも第1実施例とほぼ同
様な作用効果を奏することができる。しかもこの実施例
では開口部の大きさの変化によってより大きな位相変化
を作ることができ同一位相の波面を第1実施例よりもよ
り共振周波数が小さいほうへ傾けることができる。従っ
てエンジンからの騒音は音波進行方向制御装置35によ
ってより車幅方向中心側へ屈折させることができ、より
大きな効果を奏することができる。またこの第2実施例
において区画壁23間の間隔を第1実施例と同様に変化
させることにより各振動系37a〜37hの空気層体積
も変化させることによって、より大きな効果を奏するこ
とができる。
【0046】図10は第3実施例にかかる音波進行方向
制御装置43を示す斜視図である。この第3実施例で
は、各振動系45a〜45hの延長部47a〜47h、
49a〜49hの突出量を変えて各共振周波数を設定し
ている。すなわち車幅方向内側の振動系45aから同外
側の振動系45hに渡って延長部47a〜47h,49
a〜49hの突出量を徐々に短くし、車幅方向外端の振
動系45hの延長部49hの突出量は0となっている。
なお、開口部径、区画壁間隔は均一である。従って振動
系45a〜45hの共振周波数を制御音板13,15の
面方向一側縁部から他側縁部へ順次大きくした構成とな
っている。すなわち図11のように透過波の位相が変化
し延長部突出量の小さいものほど位相が進むことにな
る。従って音波進行方向制御装置43の透過波は、共振
周波数が小さく、位相の進み具合が小さくなる延長部4
7a〜47h,49a〜49hの突出量の大きいほうに
向かって屈折する。このためこの実施例においても第1
実施例とほぼ同様な作用効果を奏することができる。ま
たこの実施例では延長部47a〜47h,49a〜49
hの突出量を変えることによって共振周波数を変化させ
るため制御音板19,20自体は延長部の変化がないも
のと共用化することができる。さらにこの第3実施例に
おいて第1実施例の空気層体積の変化及び第2実施例の
開口部径の変化を併用することによりさらに大きな効果
を得ることができる。
【0047】図12〜図16はこの発明の第4実施例を
示している。この実施例ではアンダーカバー5の車幅方
向中央部に音波進行方向制御装置51が設けられてい
る。この音波進行方向制御装置51はエンジン9の車体
前後方向のほぼ全長をカバーするとともに車幅方向では
エンジン9に対応する領域よりも若干広い範囲に渡って
設けられている。この音波進行方向制御装置51の図1
5,16で示す各振動系53a〜53gは制御音板1
9,20の車幅方向の中心線上に位置する振動系53d
の区画壁23相互の間隔が最も広く制御音板19,20
の面方向の両側へ向かって区画壁23相互の間隔が順次
狭くなるように設定されている。なお、開口部径、延長
部突出量は均一である。従ってこの実施例では制御音板
19,20の面内所定箇所から面方向両側へ向かって振
動系53a〜53gの共振周波数が順次大きく構成され
ている。さらに具体的には制御音板19,20の面内中
心線から該中心線に直交する面方向両側、すなわち車幅
方向両側へ向かって順次大きく設定されている。従って
この実施例では制御音板19,20間の空気層体積が中
央の振動系53dで大きく、その両側へ順次小さくなっ
ている。このため前記(1)式より振動系53a〜53
gの共振周波数は中央の振動系53dが最小となり、そ
の両側へ向かって徐々に大きくなる。すなわち図16の
ように各振動系53a〜53gの透過波Bの位相が同一
位相となる波面31は制御音板19,20の車幅方向中
央部からその両側へ徐々に遠ざかるように傾斜したもの
となる。そして、エンジン9からの騒音である入射波A
は制御音板19,20の中央側へ収束する透過波Bとな
り、車両側方に放射される騒音は著しく低減されるもの
となる。従ってこの実施例でも上記各実施例と同様な作
用効果を奏することができる。しかもこの実施例ではエ
ンジン9の下方に開口部21,22を有した音波進行方
向制御装置51が対向しているためエンジン9の廃熱作
用をよりスムーズに行うことができる。またこの実施例
において共振周波数の調整は開口部径を変化させ、ある
いは延長部の突出量を変化させ、さらにはこれらを併用
することによっても行うことができる。そして開口部径
を変化させることなどを併用するとでより大きな効果を
奏することができる。
【0048】図17、図18はこの発明の第5実施例を
示している。この実施例の音波進行方向制御装置55は
制御音板15の面内所定箇所、すなわち制御音板19,
20の中央の振動系57aを中心とし、それぞれ径の異
なる円周上に各振動系57b,57c,57dが設けら
れている。またこの実施例の区画壁59a〜59dは制
御音板19,20の面方向から見て円形をなしている。
さらに区画壁59a〜59dの相互の間隔は放射方向へ
順次狭くなるように設定されている。なお、開口部径、
延長部突出量は均一である。従って中央の振動系57a
の空気層体積が最も大きく振動系57b,57c,57
dの放射方向へ順次小さくなるように設定されている。
このため各振動系57a〜57dの共振周波数は中央の
振動系57aが最も小さく放射方向へ順次大きくなるよ
うに設定されている。よって図18のように同位相の波
面31は遮音板13,20の中央から放射方向へ傾斜す
るような状態となる。このような音波進行方向制御装置
55を中央の振動系57aがエンジンの真下にくるよう
に設定することによりエンジンの騒音である入射波Aを
制御音板19,20の中央側へ透過波Bとして収束させ
ることができ車両側部に放射される騒音を著しく低減す
ることができる。しかもこの実施例では車幅方向のみな
らず車両前後方向などにおける騒音も制御音板19,2
0の中央側へ収束させることができ、車両前後方向など
への騒音の放射も低減することができる。なお、この実
施例においても開口部径、あるいは延長部突出量を変化
させ、さらにこれらを併用することによって共振周波数
の設定を行うことができる。そして開口部径を変化する
ことなどを併用することによって、より大きな効果を奏
することができる。
【0049】
【発明の効果】以上より明らかなように請求項1の発明
によれば、入射波を制御音板の面方向に対し共振周波数
の小さいほうへ屈折させることができ、音波進行方向の
制御を行うことができる。従って入射波が騒音などであ
る場合にその方向を制御することにより音の漏れなどを
低減して騒音低減を図り、防音機能を奏することができ
る。しかも、振動系の大きさは、大きくならず、全体と
して小型化を図ることができ、自動車エンジンルームの
アンダーカバー等として適用が容易となる。また、通気
性も確保することができる。
【0050】請求項2の発明では請求項1の発明の効果
に加え、入射波を制御音板の面方向一側縁部方向へ屈折
させることができる。従って入射波が騒音などである場
合、他側縁部側への騒音の漏れを抑制し、騒音低減を図
ることが可能となる。
【0051】請求項3の発明では入射波を制御音板の面
方向両側から面内所定箇所へ屈折させて透過することに
より、透過波を収束させることができる。従って入射波
が騒音などである場合、遮音板の面内所定箇所に対し面
方向両側から前記面内所定箇所へ向かって騒音を集める
ことができ、騒音の漏れを抑制することができる。しか
も、振動系の大きさは、大きくならず、全体として小型
化を図ることができ、自動車エンジンルームのアンダー
カバー等として適用が容易となる。また、通気性も確保
することができる。
【0052】請求項4の発明では請求項3の発明の効果
に加え、入射波を制御音板の面内中心線に対し面方向両
側から該中心線側へ屈折させて透過させることにより、
透過波を収束させることができる。従って入射波を制御
音板の中心線側に集めるよう透過させることができる。
【0053】請求項5の発明では入射波を制御音板の面
内所定箇所に対し面内放射方向から前記面内所定箇所側
へ透過させて集め、騒音などの漏れを抑制することがで
きる。しかも、振動系の大きさは、大きくならず、全体
として小型化を図ることができ、自動車エンジンルーム
のアンダーカバー等として適用が容易となる。また、通
気性も確保することができる。
【0054】請求項6の発明では請求項5の発明の効果
に加え、入射波を制御音板の面内中央位置側へ集めるよ
うに収束させることができる。
【0055】請求項7の発明では防音すべき音波の周波
数が振動系の共振周波数のうち最大のものと最小のもの
との間となるように設定するため、防音すべき音波の入
射波を確実に屈折させて透過させ、音の漏れを確実に防
止することができる。
【0056】請求項8の発明では請求項1〜7のいずれ
かの発明の効果に加え、開口部での空気質量を増加させ
ることができ、より低い共振周波数を作り出して制御幅
を拡大することができる。
【0057】請求項9の発明では請求項1〜8のいずれ
かの発明の効果に加え、区画壁の間隔の設定により各空
気層の体積を変えて共振周波数を設定することができ
る。従って何等特別な部材を必要とすることなく共振周
波数を簡単に変えることができる。
【0058】請求項10の発明では請求項1〜8のいず
れかの発明の効果に加え、開口部の面積を変えることに
よって共振周波数を設定するため構造が極めて簡単であ
り、また組付などの際にも開口部の面積の相違を視覚的
に容易に判断することができ、その方向性を正しく設定
することが容易である。
【0059】請求項11の発明では請求項8の発明の効
果に加え、延長部の突出量を変えることによって共振周
波数を設定するため構造が簡単であるとともに、制御音
板そのものの共用化を図ることも可能である。
【0060】請求項12の発明では制御音板が自動車エ
ンジンルームのアンダーカバーの少なくとも一部である
ためエンジンルームからの騒音の漏れを抑制することが
できる。また、装置は小型にすることができ、アンダー
カバーへも無理なく適用することができる。さらに、開
口部によってエンジンルームからの廃熱作用も促進させ
ることができる。
【0061】請求項13の発明では請求項12の発明の
効果に加え、エンジンからの騒音をエンジンから離れた
側からエンジン側へ向かうように透過させることができ
る。従ってエンジンの騒音が車両側方などへ放射される
ことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を適用した自動車の側方から見た概
略透視図である。
【図2】第1実施例を適用した自動車の底面図である。
【図3】第1実施例を適用した自動車の概略断面図であ
る。
【図4】第1実施例に係る音波進行方向制御装置の斜視
図である。
【図5】作用説明図である。
【図6】位相変化の説明図である。
【図7】第1実施例に係る透過波の音圧線図である。
【図8】第2実施例に係る音波進行方向制御装置の斜視
図である。
【図9】第2実施例に係る位相の変化を示す説明図であ
る。
【図10】第3実施例に係る音波進行方向制御装置の斜
視図である。
【図11】第3実施例に係る位相変化の説明図である。
【図12】第4実施例を適用した自動車の側方から見た
概略透視図である。
【図13】第4実施例を適用した自動車の底面図であ
る。
【図14】第4実施例を適用した自動車の概略断面図で
ある。
【図15】第4実施例に係る音波進行方向制御装置の斜
視図である。
【図16】第4実施例の作用説明図である。
【図17】第5実施例に係る音波進行方向制御装置の斜
視図である。
【図18】第5実施例に係る作用説明図である。
【図19】従来のアンダーカバーを有する自動車の側方
から見た透視図である。
【図20】従来のアンダーカバーを有する自動車の底面
図である。
【図21】他の従来例を適用したエンジンルームの断面
図である。
【図22】他の従来例に係る騒音制御部材の斜視図であ
る。
【図23】先に出願した遮音壁構造の要部斜視図であ
る。
【図24】先に出願した遮音壁構造の断面図である。
【符号の説明】
1 自動車 3 エンジンルーム 5 アンダーカバー 9 エンジン 18 音波進行方向制御装置 19 制御音板 20 制御音板 21 開口部 21a 延長部 22 開口部 22a 延長部 23 区画壁 29a〜29i 振動系 35 音波進行方向制御装置 37a〜37h 振動系 39a〜39h 開口部 41a〜41h 開口部 43 音波進行方向制御装置 45a〜45h 振動系 47a〜47h 延長部 49a〜49h 延長部 51 音波進行方向制御装置 53a〜53g 振動系 55 音波進行方向制御装置 57a〜57d 振動系 57a〜57d 区画壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−177781(JP,A) 特開 昭60−85043(JP,A) 特開 昭58−53641(JP,A) 特開 昭62−295096(JP,A) 特開 昭62−251799(JP,A) 特開 平7−13573(JP,A) 実開 昭58−163338(JP,U) 実開 昭62−77052(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 25/20

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隔を置いて対向する少なくとも2枚の
    制御音板と、 前記各制御音板に貫通して設けられ、互いに対向する複
    数の開口部とを有し、 前記開口部の空気質量と前記制御音板間の空気層の空気
    ばねとでなる振動系を複数備え、 前記振動系の共振周波数を、前記開口部の大きさ、前記
    制御音板対向間内への前記開口部の長さ、前記制御音板
    に沿った方向での前記空気層の大きさの少なくともいず
    れか一つを調節することで前記制御音板の面内所定箇所
    から面方向一側へ向って順次大きくしたことを特徴とす
    る音波進行方向制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音波進行方向制御装置で
    あって、 前記振動系の共振周波数を、前記制御音板の面方向一側
    縁部から他側縁部へ順次大きくしたことを特徴とする音
    波進行方向制御装置。
  3. 【請求項3】 間隔を置いて対向する少なくとも2枚の
    制御音板と、 前記各制御音板に貫通して設けられ、互いに対向する複
    数の開口部とを有し、 前記開口部の空気質量と前記制御音板間の空気層の空気
    ばねとでなる振動系を複数備え、 前記振動系の共振周波数を、前記開口部の大きさ、前記
    制御音板対向間内への前記開口部の長さ、前記制御音板
    に沿った方向での前記空気層の大きさの少なくともいず
    れか一つを調節することで前記制御音板の面内所定箇所
    から面方向両側へ向かって順次大きくしたことを特徴と
    する音波進行方向制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の音波進行方向制御装置で
    あって、 前記振動系の共振周波数を、前記制御音板の面内略中心
    線から、該中心線に直交する面方向両側へ向って順次大
    きくしたことを特徴とする音波進行方向制御装置。
  5. 【請求項5】 間隔を置いて対向する少なくとも2枚の
    制御音板と、 前記各制御音板に貫通して設けられ、互いに対向する複
    数の開口部とを有し、 前記開口部の空気質量と前記制御音板間の空気層の空気
    ばねとでなる振動系を複数備え、 前記振動系の共振周波数を、前記開口部の大きさ、前記
    制御音板対向間内への 前記開口部の長さ、前記制御音板
    に沿った方向での前記空気層の大きさの少なくともいず
    れか一つを調節することで前記制御音板の面内所定箇所
    を中心とし、面内放射方向へ順次大きくしたことを特徴
    とする音波進行方向制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の音波進行方向制御装置で
    あって、 前記振動系の共振周波数を、前記制御音板の面内略中央
    位置を中心とし、面内放射方向へ順次大きくしたことを
    特徴とする音波進行方向制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の音波進
    行方向制御装置であって、 防音すべき音波の周波数が、前記各振動系の共振周波数
    のうち、最大のものと最小のものとの間となるよう設定
    したことを特徴とする音波進行方向制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の音波進
    行方向制御装置であって、 前記開口部に、前記制御音板の対向側へ突出する延長部
    を設けたことを特徴とする音波進行方向制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の音波進
    行方向制御装置であって、 前記各振動系の共振周波数は、前記制御音板間に設けた
    複数の区画壁により前記空気層の各体積を変えることに
    より設定することを特徴とする音波進行方向制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の音波
    進行方向制御装置であって、 前記各振動系の共振周波数は、前記各開口部の面積を変
    えることにより設定することを特徴とする音波進行方向
    制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の音波進行方向制御装置
    であって、 前記各振動系の共振周波数は、前記各延長部の突出量を
    変えることによって設定することを特徴とする音波進行
    方向制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の音
    波進行方向制御装置であって、 前記制御音板は、自動車エンジンルームのアンダーカバ
    ーの少なくとも一部であることを特徴とする音波進行方
    向制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の音波進行方向制御
    装置であって、 前記各振動系の共振周波数は、エンジンから離れるにし
    たがって大きくなるように認定したことを特徴とする音
    波進行方向制御装置。
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