JP2855263B2 - 法枠形成用の枠体とこれを用いる法枠工法 - Google Patents

法枠形成用の枠体とこれを用いる法枠工法

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JP2855263B2
JP2855263B2 JP7039116A JP3911695A JP2855263B2 JP 2855263 B2 JP2855263 B2 JP 2855263B2 JP 7039116 A JP7039116 A JP 7039116A JP 3911695 A JP3911695 A JP 3911695A JP 2855263 B2 JP2855263 B2 JP 2855263B2
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、法枠形成用の枠体と
これを用いる法枠工法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路や造成地などの法面を緑化する工法
の一つに、例えば特公昭58−20338号公報に示さ
れる「法面安定工法」がある。この工法は、法面に金網
などの網状体を敷設した後、この網状体上に鉄筋を格子
状に敷設し、この格子状鉄筋にモルタルまたはコンクリ
ート(以下、単にモルタルなどという)を吹き付けてモ
ルタル等よりなる格子状法枠を形成するようにしたもの
であるので、従来のプレハブ式や現場打ち法枠工法など
に比べて、施工性や強度に優れているとともに、使用す
る器材が少なく安価であるといった利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現行の土木
基準では、前記格子状鉄筋を覆うモルタルなどの厚み
(これを被り厚という)が鉄筋のどの面からも一定以上
確保されていることか求められている。また、所要強度
の格子状法枠を得るためには鉄筋を所定位置に配置する
ことが必要である。
【0004】しかしながら、前記現場打ち法枠工法は、
型枠を用いない現場打ち法枠工法であるとともに、モル
タルなどの吹き付けは、法面上の不安定な場所で現場作
業として行われることから、格子状鉄筋に対するモルタ
ルなどの吹付け厚さや幅が不均一となりやすく、所定寸
法の格子状法枠を形成するのに相当の熟練度を要すると
ともに、所定の鉄筋位置を確保できなかったり、格子状
法枠の寸法や強度にバラツキを生じることを避けること
ができなかった。
【0005】また、鉄筋を法面からも一定距離浮かせる
必要があるところから、網状体を浮かせたりアンカーピ
ンを用いるなどして、鉄筋を法面上に浮設させるように
しているが、モルタルなどの吹付け作業やその他の作業
を行う際に、網状体を踏んづけてしまったり、鉄筋を曲
げたりアンカーピンを倒すなどして、鉄筋の高さ位置を
所定通りに確定させることができなかったり、鉄筋の周
囲にモルタルなどの層が所定厚みで形成されているか否
かを外部から確認できないなどにより、前記基準を満た
さない格子状法枠が形成されることもあった。
【0006】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、規格通りの寸法および強度を有するモルタル
などよりなる格子状法枠を熟練を要することなく簡単に
形成することができる法枠形成用の枠体(以下、単に枠
体という)とこれを用いる法枠工法を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の枠体は、法面に格子状に、鉄筋を跨ぐよ
うに設置され、かつモルタルまたはコンクリートを吹き
付けられてモルタルまたはコンクリートよりなる格子状
法枠を形成する際の吹付け幅ならびに吹付け高さの目安
となる枠体であって、所定の高さと幅とを有し、かつ、
一対の脚部を有する半円形状または弓状の複数の第1部
材と、これら第1部材の脚部どうしを適宜の間隔をおい
て連結する複数の第2部材と、第1部材の高さ方向中間
部において一対の脚部を結ぶ方向に横設された鉄筋保持
部材とからなり、第1部材の頂部に鉄筋を安定して保持
するV字状の安定保持部が設けられたことを特徴として
いる。
【0008】前記枠体において、鉄筋保持部材は、その
両端を、第1部材または第2部材に固着してあってもよ
く、また、その一端を第1部材の一方の脚部または第2
部材に遊動自在に設け、他端を他方の脚部または対応す
る第2部材に係止させるようにしてあってもよく、そし
て、その両端を第1部材または第2部材に対して着脱自
在に取り付けられるようにしてあってもよい。さらに、
これらいずれの場合においても、鉄筋保持部材に鉄筋を
安定に保持するための安定保持部を設けてあってもよ
い。そして、第1部材の下端部を折曲して沈み防止部に
形成してあってもよい。
【0009】そして、この発明の法枠工法は、法面に網
状体を敷設した後、枠体を配置し、その鉄筋保持部材に
よって鉄筋を格子状に浮設保持するとともに網状体を浮
設保持した状態で、モルタルなどを吹き付けることを特
徴としている。
【0010】前記法枠工法において、鉄筋保持部材によ
って鉄筋のみを浮設保持させるようにしてもよい。ま
た、枠体の第1部材の頂部に鉄筋を安定に保持する安定
保持部を設けたものにおいては、第1部材によって鉄筋
を浮設保持させるようにしてもよい。
【0011】
【作用】この発明で用いる枠体Fは、図2に示すよう
に、主として、所定の高さと幅とを有し、かつ、一対の
脚部1A,1Bを有する半円形状または弓状の複数の第
1部材1と、これら第1部材1の脚部1A(1B)どう
しを適宜の間隔をおいて連結する複数の第2部材2A,
2Bと、第1部材1の高さ方向中間部において一対の脚
部1A,1Bを結ぶ方向に横設された鉄筋保持部材3と
からなる。そして、第1部材1は、その頂部には鉄筋4
A(図4および図5参照)を安定に保持する安定保持部
5が形成され、両下端部を例えば互いに向き合う方向に
折曲して沈み防止部6が形成されている。
【0012】前記枠体Fを構成する第1部材1、第2部
材2A,2Bおよび鉄筋保持部材3は、例えば防錆加工
を施した適宜太さの番線よりなる。そして、第1部材1
と第2部材2A,2Bとは溶接またはハンダ付けによっ
て連結されている。また、鉄筋保持部材3は、例えは第
1部材1の一対の脚部1A,1Bどうしを連結するよう
にそれらに溶接されている。したがって、上記枠体F
は、その構造が簡単で、製作も容易であり、安価であ
る。そして、第1部材1の脚部1A(1B)どうしを適
宜の間隔をおいて連結する第2部材2か複数設けてある
とともに、鉄筋保持部材3が単に鉄筋4A(図4および
図5参照)を保持するだけでなく、これが枠体Fの幅方
向における拡がりを防止するため、機械的強度に優れた
枠体Fが得られる。
【0013】そして、法面8に所定のモルタルなど12
よりなる格子状法枠13を形成するに際しては、法面8
を整形した後、図4に示すように、法面8全体に菱形金
網などの網状体9を敷設した後、枠体Fをほぼ格子状に
配置し、この枠体Fによって鉄筋4A,4Bを格子状に
浮設保持した状態でモルタルなど12を吹き付けるので
ある。
【0014】このとき、鉄筋4A,4Bの位置が枠体F
によって確定されることに加えて、枠体Fがモルタルな
ど12の吹付け幅ならびに吹付け高さの目安になること
から、枠体Fの高さ寸法と幅寸法、および、鉄筋保持部
材3の取付け位置を所要強度の格子状法枠13を得るた
めの品質管理基準に基づいて予め設定しておけば、鉄筋
4A,4Bを含めて、単に縦横の枠体Fを埋め込むよう
にモルタルなど12を吹き付けるだけで、所定寸法の被
り厚で鉄筋4A,4Bを埋設した状態の所定寸法および
強度を有する格子状法枠13を、熟練を要することなく
誰にでも簡単に形成することができる。
【0015】そして、第2部材2が間隔狭く横設される
とともに、鉄筋保持部材3が枠体Fの幅方向における拡
がりを防止するので、法面8上への枠体Fの設置安定面
で優れたものとなり、格子状法枠13自体の強度がより
高められる。
【0016】
【実施例】図1〜図5は、この発明の枠体およびこれを
用いる法枠工法の一例を示すものである。まず、図1お
よび図2において、Fは枠体で、この枠体Fは、主とし
て、所定の高さa(15〜20cm、図示例では15c
m)と幅b(図示例では30cm)とを有し、かつ、一
対の脚部1A,1Bを有する半円形状または弓状の複数
の第1部材1と、これら第1部材1の脚部1A(1B)
どうしを適宜の間隔c(30〜60cm、図示例では4
0cm)をおいて連結する複数(図示例では、脚部1
A,1B側にそれぞれ3本)の第2部材2A,2Bと、
第1部材1の高さ方向中間部において脚部1A,1Bを
結ぶ方向に横設された鉄筋保持部材3とからなり、全長
dが例えば2.5mである。
【0017】そして、第1部材1は、その頂部には直径
が例えば10mmの鉄筋4A(図4および図5参照)を
安定に保持するV字状の安定保持部5が形成され、両下
端部においてはそれらを例えば互いに向き合う方向に折
曲して沈み防止部6が形成されている。この沈み防止部
6の長さは、例えば3cm程度である。また、第2部材
2のほぼ中程には直径が例えば10mmの鉄筋4Bを安
定に保持する逆V字状(下方に開いた)安定保持部7が
形成されている。
【0018】前記枠体Fを構成する第1部材1、第2部
材2A,2B、鉄筋保持部材3は、例えば防錆加工を施
した適宜太さの番線よりなり、例えば、第1部材1と第
3部材は4.0mm、第2部材2は2.4〜3.2mm
である。そして、第1部材1と第2部材2A,2Bとは
溶接またはハンダ付けによって連結されている。この場
合、第2部材2A,2Bはそれらの両端において例えば
5mmずつ第1部材1より突出し、上下の間隔2〜3c
mとなるように互いに並行に設けられている。また、鉄
筋保持部材3は、第1部材1の一対の脚部1A,1Bど
うしを連結するように、図2における寸法eが最低5c
mとなるようにそれらに溶接されている。
【0019】次に、この発明の法枠工法の一例につい
て、図3〜図5を参照しながら説明する。予め整形され
た法面8に目合いが例えば5〜6cm程度の菱形金網な
どの網状体9を敷設し、アンカー10を適宜の間隔で法
面8に打ち込んで網状体9を法面8に固定する(図5参
照)。
【0020】そして、前記網状体9上に所定のピッチで
鉄筋4Bを配置し、この鉄筋4Bを跨ぐように、複数の
枠体Fを縦横に設置して、これらの枠体Fによって格子
状枠を形成する。この場合、縦横の枠体Fが端部におい
て交叉するように配置し、交叉する第2部材2A,2B
の突出端どうしを適宜の結束線で結束する。その後、前
記鉄筋4Bを結束線11によって鉄筋保持部材3に括り
付けて浮設保持し、さらに、縦横の枠体Fの上部に別の
鉄筋4Aを載置する。この上部鉄筋4Aは載置するだけ
でよい。また、この実施例では、第1部材1の下端に沈
み防止部6が形成されているので、法面8が盛土である
ような場合、枠体Fが法面8から沈み込むことか防止さ
れる。
【0021】前記枠体Fは、モルタルなど12の吹付け
幅および吹付け高さの目安となるものであるから、格子
状枠の各辺に少なくとも一つ設けてあればよく、例え
ば、辺の長さが2.5mのときは、各辺に一つの枠体F
を設けるだけでよい。そして、この枠体Fの全長dは任
意であり、第1部材1の設置間隔も適宜設定できる。ま
た、枠体Fを前記辺に設置する個数は複数であってもよ
く、枠体Fを辺全長にわたって設けてもよいが、これに
限られるものではない。
【0022】以上のように構成した枠体Fおよび鉄筋4
A,4Bに、モルタルガン機などの土木用吹付機(図示
してない)によって、枠体Fおよび鉄筋4A,4Bを埋
め込むようにして、例えば含水率が7〜8%程度の低ス
ランプのモルタルなど12を吹き付ける。この場合、格
子状枠の各辺には、モルタルなど12の吹き付け幅およ
び吹き付け高さの目安となる枠体Fが設けられているの
で、この枠体Fにしたがってモルタルなど12の吹き付
けを行うだけで、所定寸法の格子状法枠13を容易に形
成することができる。すなわち、この実施例において
は、下端幅35cm、高さ10〜25cm程度の格子状
法枠13を形成することができ、所定寸法および所定強
度の格子状法枠13を確実に形成できるのである。な
お、図3において、符号14はモルタルなど12を吹き
付けるためのノズルである。
【0023】なお、前記モルタルなど12の吹付けに際
しては、縦横の枠体Fによって囲まれる格子状部分にシ
ート15を敷設して、モルタルなど12の非吹付け部分
を養生することが肝要である。
【0024】以上のようにして法面8に形成された格子
状法枠13内に、土壌、有機質材、保水材(土壌改良
材)などと芝草、野草、低木類、花などの種子とを混合
してなる植生材料を動力吹付け機などを用いて吹き付け
て植生層16(図3参照)を形成したり、また、これに
代えて、前記植生材料を粗目の袋体に充填した植生袋
(図示してない)を配置するなどして、従来不可能とさ
れていた岩盤法面などにも植生を導入することが可能と
なり、法面8の景観の向上および植生の根や茎などによ
る法面8の恒久的安定に寄与するところが大きい。
【0025】この発明は、上述の実施例に限られるもの
ではなく、種々に変形して実施できる。以下、変形例を
図に基づいて説明する。なお、以下の図において、図1
〜図5までの符号と同一のものは同一物を示している。
【0026】ます、図6は、下方の鉄筋4Bと網状体9
とを鉄筋保持部材3によって浮設保持した状態でモルタ
ルなど12を吹き付けた例を示している。すなわち、鉄
筋4Bを鉄筋保持部材3によって保持した後、網状体9
を持ち上げ、結束線11を用いて網状体9を鉄筋4Bあ
るいは鉄筋保持部材3に結束し、その状態でモルタルな
ど12を吹き付けるのである。
【0027】図7は、鉄筋4Bのみを浮設保持した実施
態様を示している。このようにした場合、格子状法枠1
3での植生層16の厚みが5cm未満の場合、網状体9
が吹き付け基材としての植生材料の流亡防止材として有
効に作用する。この場合、適宜のスペーサ17を用い
て、網状体9を浮設保持し、鉄筋4A,4Bの被り厚が
規定値になるようにしてもよい。なお、前記スペーサ1
7としては、例えばこの出願の出願人に係る昭和63年
意匠登録願第4418号の「法面保護用ラススペーサ
ー」や、同じく実公平5−42118号公報の「スペー
サーピン」を用いることができる。
【0028】次に、枠体Fの変形例を説明する。まず、
図8に示すように、鉄筋保持部材3に2つの安定保持部
7を設けてもよい。そして、図示してないが、前記安定
保持部7を3以上設けてもよい。また、図9に示すよう
に、第1部材1に2つの安定保持部5を設けるようにし
てもよい。この図9のものでは4本配筋が可能である。
【0029】上述の実施例は、いずれも鉄筋保持部材3
を固定的に設けたものであったが、図10に示すように
構成してもよい。この図10において、18は鉄筋保持
部材で、例えは防錆加工を施した適宜太さの針金からな
り、例えば一つの安定保持部19が形成されている。そ
して、この鉄筋保持部材18の一端側には、ループ部1
8aが形成され、このループ部18aが第1部材1の例
えば一方の脚部1Bにおける第1部材1と二番目の第2
部材2Bとの一方の連結点の直ぐ上位の箇所に、図中矢
印で示す方向に回動できるように、遊動状態に係着され
ている。そして、鉄筋保持部材18の他端側には、フッ
ク部18bが形成され、第2部材2B(2A)とほぼ平
行な状態である第1状態から第2部材2A,2Bと直交
する第2状態(鉄筋保持部材18が一対の脚部1A,1
Bを結ぶ方向、図中、実線で示す)にしたとき、フック
部18bを連結部材2Aに引っ掛けることにより第2状
態を保持できるように構成され、常時は第1状態にあ
る。
【0030】このように構成された枠体Fは、常時は、
鉄筋保持部材18が第2部材2A,2Bとほぼ平行であ
る第2状態にあるので、保管や運搬などにおいて、枠体
Fをコンパクトに重ね合わせることができる。
【0031】なお、図10に示した枠体Fにおいては、
鉄筋保持部材18のループ部18aを第1部材1の一方
の脚部1Bに設けていたが、第2部材2A,2Bのいず
れかに設けるようにしてもよい。また、鉄筋保持部材1
8のフック部18bを第1部材1の他の脚部1Aに引っ
掛けるようにしてもよい。また、このタイプの枠体Fに
おいて、図8および9に示した変形例を適宜採用できる
ことは勿論である。
【0032】上述した実施例においては、鉄筋保持部材
3,18は、それらの両端または一方か枠体Fの主たる
構成部材である第1部材1または第2部材2A,2Bに
固着または係着されていたが、これを着脱自在に設ける
ようにしてもよい。図11はこのように構成した例を示
すもので、この図11において、20は例えば防錆加工
を施した適宜太さおよび適宜長さの針金で、対向する第
2部材2A,2B間に掛けわたされ、両端部において適
宜の結束線21を用いて第2部材2A,2Bに結束固定
されて、鉄筋保持部材20に形成されている。
【0033】このように構成した枠体Fにおいては、そ
の本体が、常時は第1部材1と第2部材2A,2Bとか
らなるので、コンパクトとなり、保管や運搬などにおい
て好都合である。そして、この実施例において、鉄筋保
持部材20の第2部材2A,2Bへの結束は、枠体Fを
法面8など施工現場にセットする際行う方法と、予め行
っておく方法とがあるが、セットの際結束を行う方が、
鉄筋4A,4Bの保持を行うための作業をより行いやす
い。また、このタイプの枠体Fにおいて、前記安定保持
部7と同様の安定保持部を設けてあってもよく、図8お
よび図9に示した変形例を適宜採用できることは勿論で
ある。
【0034】図11に示した実施例においては、鉄筋保
持部材20を結束線21によって固定していたが、これ
に代えて、図12に示すようにしてもよい。すなわち、
この図12に示す例では、例えば防錆加工を施した適宜
太さおよび適宜長さの針金22をその中央部においてや
や折曲して鉄筋4Bの安定保持部23とするとともに、
その両端部を同じ方向に折曲してフック部22aを形成
し、このフック部22aを第2部材2A,2Bに係合さ
せるようにして鉄筋保持部材22としている。
【0035】図12に示したように構成した枠体Fにお
いては、図12に示した枠体Fと同様の効果があるとと
もに、さらに、鉄筋保持部材22の取付けにおいて結束
線を必要としないほか、その取付けを容易に行なえると
いった利点がある。なお、この実施例において、図11
に示すような真っ直ぐな針金20を用いてもよく、ま
た、図8および図9に示した変形例を適宜採用できるこ
とは勿論である。
【0036】そして、第2部材2A,2Bは、図13
示すように、脚部1A,1Bのそれぞれ外側に位置する
ように取り付けてあってもよい。
【0037】また、図1〜図13に示した実施例におけ
る枠体Fには、第1部材1に沈み防止部6を形成してあ
ったが、図14に示すように、沈み防止部を形成してな
くてもよい。
【0038】さらに、前記いずれの実施例においても、
枠体Fにおける第2部材2A,2Bの設置高さは、第1
部材1の脚部1A,1Bの高い位置に固定するのが望ま
しい。
【0039】さらにそして、枠体Fの第1部材1および
第2部材2A,2Bをプラスチックによって一体成形に
よって形成してあってもよい。
【0040】
【発明の効果】この発明は以上説明した通りであり、こ
の発明の枠体は、構造が簡単で、その製作も容易であ
り、安価であり、取扱いが簡単である。そして、第1部
材の脚部どうしを適宜の間隔をおいて連結する第2部材
が複数設けてあるとともに、鉄筋保持部材を設けてある
ので、機械的強度に優れており、格子状法枠の中心部材
となる鉄筋を安定に保持することができる。
【0041】そして、前記枠体を用いる法枠工法におい
ては、モルタルなどの吹き付けムラかなくなり、鉄筋の
まわりに所定の被り厚を有する規格通りの寸法および強
度を有するモルタルなどよりなる格子状法枠を容易に法
面に形成することができる。
【0042】また、請求項2の枠体によれば、鉄筋を容
易に配置でき、施工性が向上する。
【0043】さらに、請求項5の枠体によれば、構造が
簡単であり、その保管や運搬における形態がコンパクト
になり、取扱いが簡単である。
【0044】さらにそして、請求項6の枠体によれば、
鉄筋をより安定に保持することができる。
【0045】さらにまた、請求項7の枠体によれば、法
面が盛土で形成されているような場合であっても、枠体
の沈みを防止でき、前記モルタルなどよりなる格子状法
枠を所定寸法に確実に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の枠体の一例を示す斜視図である。
【図2】前記枠体の正面図である。
【図3】前記枠体を用いた法枠工法の一例を示す斜視図
である。
【図4】前記法枠工法の途中過程を示す斜視図である。
【図5】前記法枠工法によって形成される格子状法枠の
一例を示す縦断面図である。
【図6】この発明の他の法枠工法によって形成される格
子状法枠を示す縦断面図である。
【図7】この発明のさらに他の法枠工法によって形成さ
れる格子状法枠を示す縦断面図である。
【図8】この発明の枠体の他の例を示す正面図である。
【図9】この発明の枠体の他の例を示す正面図である。
【図10】この発明の枠体の他の例を示す斜視図であ
る。
【図11】この発明の枠体の他の例を示す正面図であ
る。
【図12】この発明の枠体の他の例を示す正面図であ
る。
【図13】この発明の枠体の他の例を示す正面図であ
る。
【図14】この発明の枠体の他の例を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1…第1部材、1A,1B…脚部、2A,2B…第2部
材、3,20,22…鉄筋保持部材、4A,4B…鉄
筋、5,7,19,23…安定保持部、6…沈み防止
部、8…法面、9…網状体、12…モルタルまたはコン
クリート、13…格子状法枠、F…枠体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/20 104

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 法面に格子状に、鉄筋を跨ぐように設置
    され、かつモルタルまたはコンクリートを吹き付けられ
    てモルタルまたはコンクリートよりなる格子状法枠を形
    成する際の吹付け幅ならびに吹付け高さの目安となる枠
    体であって、所定の高さと幅とを有し、かつ、一対の脚
    部を有する半円形状または弓状の複数の第1部材と、こ
    れら第1部材の脚部どうしを適宜の間隔をおいて連結す
    る複数の第2部材と、第1部材の高さ方向中間部におい
    て一対の脚部を結ぶ方向に横設された鉄筋保持部材とか
    らなり、第1部材の頂部に鉄筋を安定して保持するV字
    状の安定保持部が設けられたことを特徴とする法枠形成
    用の枠体。
  2. 【請求項2】 鉄筋保持部材の両端を第1部材または第
    2部材に固着してある請求項1に記載の法枠形成用の枠
    体。
  3. 【請求項3】 鉄筋保持部材の一端を第1部材の一方の
    脚部または第2部材に遊動自在に設け、他端を他方の脚
    部または対応する第2部材に係止させるようにしてなる
    請求項1に記載の法枠形成用の枠体。
  4. 【請求項4】 鉄筋保持部材の両端を第1部材または第
    2部材に対して着脱自在に取り付けられるようにしてあ
    る請求項1に記載の法枠形成用の枠体。
  5. 【請求項5】 鉄筋保持部材に鉄筋を安定に保持するた
    めの安定保持部を設けてある請求項1〜4のいずれかに
    記載の法枠形成用の枠体。
  6. 【請求項6】 第1部材の下端部を折曲して沈み防止部
    を形成してなる請求項1〜5のいずれかに記載の法枠形
    成用の枠体。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のいずれかに記載の枠体を
    用いる法枠工法であって、法面に網状体を敷設した後、
    枠体を配置し、その鉄筋保持部材によって鉄筋を格子状
    に浮設保持するとともに網状体を浮設保持した状態で、
    モルタルまたはコンクリートを吹き付けることを特徴と
    する法枠工法。
  8. 【請求項8】 請求項2〜6のいずれかに記載の枠体を
    用いる法枠工法であって、法面に網状体を敷設した後、
    枠体を配置し、その鉄筋保持部材によって鉄筋を格子状
    に浮設保持した状態で、モルタルまたはコンクリートを
    吹き付けることを特徴とする法枠工法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の枠体を用いる法枠工法
    であって、法面に網状体を敷設した後、枠体を配置し、
    その第1部材および鉄筋保持部材によって鉄筋を格子状
    に浮設保持し、かつ鉄筋保持部材によって網状体を浮設
    保持した状態で、モルタルまたはコンクリートを吹き付
    けることを特徴とする法枠工法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の枠体を用いる法枠工
    法であって、法面に網状体を敷設した後、枠体を配置
    し、その第1部材および鉄筋保持部材によって鉄筋を格
    子状に浮設保持した状態で、モルタルまたはコンクリー
    トを吹き付けることを特徴とする法枠工法。
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