JP2852563B2 - 新規な複合水酸化物縮合ケイ酸塩、その製造法、赤外線吸収剤及び農業用フィルム - Google Patents

新規な複合水酸化物縮合ケイ酸塩、その製造法、赤外線吸収剤及び農業用フィルム

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JP2852563B2
JP2852563B2 JP50372997A JP50372997A JP2852563B2 JP 2852563 B2 JP2852563 B2 JP 2852563B2 JP 50372997 A JP50372997 A JP 50372997A JP 50372997 A JP50372997 A JP 50372997A JP 2852563 B2 JP2852563 B2 JP 2852563B2
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銀優 高堂
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Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は、式(I) [Al2(Li(1-x)・M2+ x)(OH)(SiyO2y+1 2-1+x・mH2O (I) (式中、M2+は2価の金属、mは0≦m<5の範囲にあ
る数、xは0≦x<1の範囲にある数、yは2≦y≦4
の範囲にある数を示す)で表される複合水酸化物縮合ケ
イ酸塩、その製造法、これを含有する赤外線吸収剤、及
び農業用フィルムに関する。 背景技術 ハウスやトンネルなどの温室栽培に用いられる農業用
フィルムは昼間の太陽光線を高い透過率で効率よく通過
させる一方、夜間は地面や植物から放射される赤外線を
吸収や反射などによりハウスやトンネルの外に放出させ
ないなどの特性が要求される。地面や植物から放出され
る赤外線の放射率が大きい範囲は、5〜25μmの波長範
囲であることが知られている。農業用フィルムとしては
5〜25μm、特に放射率が最大である10μm付近の波長
の赤外線を吸収できることが必要である。 従来、上記農業用フィルムには、赤外線吸収剤とし
て、炭酸マグネシウム、マグネシウムケイ酸塩、二酸化
ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸
化カルシウム、燐酸塩、ケイ酸塩、ハイドロタルサイト
類などが用いられていた。しかしながら、従来の上記無
機粉体にはそれぞれ一長一短であり、前述の諸物性を充
分に満たすものは存在しない。例えば、二酸化ケイ素、
マグネシウムケイ酸塩などは赤外線吸収能は優れている
が、屈折率、分散性などに問題があり、結果としてフィ
ルムの透光性が損なわれるため、農業用フィルムとして
は不適切なものであった。また、ハイドロタルサイト類
は、分散性、屈折率などにおいては比較的優れているも
のの、赤外線吸収能については充分満足できるものでは
なかった。 発明の開示 本発明は、赤外線吸収能が高く、且つ樹脂に配合した
場合に分散性が良好で、しかも屈折率が樹脂の屈折率に
近く、樹脂組成物をフィルムとした場合に保温性、透明
性などに優れた性質を付与するのに好適な新規複合水酸
化物塩、その製造法、これを含有する赤外線吸収剤及び
農業用フィルムを提供することを目的とする。 本発明者らは上記問題点を解決するために鋭意検討し
た結果、縮合ケイ酸イオンが10μm付近の赤外線を吸収
する能力が大きいことに着目し、 式(II) [Al2(Li(1-x)・M2+ x)(OH)(An-1+x・mH
2O (II) (式中、M2+は2価の金属、mは0≦m<5の範囲にあ
る数、xは、0≦x<1の範囲にある数、An-はn価の
アニオンを示す)で表されるギブサイト構造の水酸化ア
ルミニウム八面体層を基本骨格とする塩基性複合水酸化
物塩の層間を縮合ケイ酸イオンとすることにより上記問
題点を解決しうることを見いだし本発明に至った。 すなわち、本発明は、式(I) [Al2(Li(1-x)・M2+ x)(OH)(SiyO2y+1 2-1+x・mH2O (I) (式中、M2+は2価の金属、mは0≦m<5の範囲にあ
る数、xは0≦x<1の範囲にある数、yは2≦y≦4
の範囲にある数を示す。) で表される複合水酸化物縮合ケイ酸塩〔以下「化合物
(I)」という〕、化合物(I)を有効成分として含有
する赤外線吸収剤及び農業用フィルムである。 上記化合物(I)は、ギブサイト構造の水酸化アルミ
ニウム八面体層の空位(ベーカント)にリチウムイオン
及び2価の金属イオンとを入れて基本骨格とし、その中
間層に縮合ケイ酸イオンが導入されたものである。2価
の金属としては、特に限定されないが、導入が容易であ
り、白色であり、且つフィルムに配合した際に透明性を
満たすことからMg、Zn、Caなどがより好ましい。 又、本発明の化合物(I)は、上記式(I)におい
て、xが0であるとき、つまり下記式(III)によって
表示される2価の金属M2+が導入されていない複合水酸
化物縮合ケイ酸塩(以下「化合物(III)」という)を
包含する。 [Al2Li(OH)(SiyO2y+1 2-)・mH2O (III) (式中、mは0≦m<5の範囲にある数、yは2≦y≦
4の範囲にある数を示す。)化合物(III)は、ギブサ
イト構造の水酸化アルミニウム八面体層の空位にリチウ
ムイオンを入れて基本骨格とし、その中間層に縮合ケイ
酸イオンが導入されたものである。 本発明の化合物(I)を有効成分として含有する赤外
線吸収剤は、農業用フィルムなどのフィルムに配合して
使用する場合には、微粒子で且つ高分散性であり、しか
も比較的結晶が発達しているものが好ましい。従って、
平均2次粒子径としては、好ましくは3μm以下のもの
であり、より好ましくは1μm以下のものである。又、
BET比表面積は好ましくは50m2/g以下、より好ましくは2
0m2/g以下のものである。本発明の赤外線吸収剤は、層
間に比較的高分子の縮合ケイ酸イオンが導入されている
ため、層間に炭酸イオンが導入された炭酸型の塩より層
間が広がっており、X線解析から求めた002面の面間隔
が10〜13オングストロームであり、炭酸型の塩の約2倍
の面間隔となっている。その結果屈折率が小さくなり、
各樹脂類の屈折率である1.5近辺の値、1.48〜1.52にな
るので透光性を損なうことがないという特徴を有する。
より具体的には、例えば、化合物(III)で層間にSi3O7
イオンの導入されたものの屈折率は、1.50で、塩基性リ
チウムアルミニウム炭酸塩の屈折率は、1.55である。 また、本発明の赤外線吸収剤は、1000cm-1付近に吸収
ピークを有する縮合ケイ酸イオンを大量に(SiO2として
2モル以上)含有しており、その結果1000cm-1近傍の吸
収ピークが著しく大きい。特に、2価金属を含有したも
のは、縮合ケイ酸イオンの含有量が大きくなるため、よ
り赤外線吸収能が大きくなる。本発明品は、すくなくと
も850〜1150cm-1の範囲にわたって縮合ケイ酸イオンの
赤外線吸収ピークを有することを特徴とする。 一方、従来公知の炭酸型のリチウムアルミネートは、
950〜1100cm-1に吸収を少し有するだけであり、赤外線
吸収能は必然的に小さくなる。 以下に本発明の化合物(I)の製造法についてM2+がM
gの場合を一具体例として詳述する。例えば、後述する
製法により得られる炭酸イオン型の塩基性リチウムマグ
ネシウムアルミニウム複合水酸化物塩を出発原料とし
て、先ず、その層間の炭酸イオンをハロゲン化合物、硝
酸化合物、硫酸化合物、モノカルボン酸化合物などと反
応させてアニオンで置換し、次にこのアニオンを縮合ケ
イ酸イオンで置換反応させることにより製造することが
できる。言い換えれば、化合物(I)は、層間にハロゲ
ンイオン、硝酸イオン、硫酸イオン、モノカルボン酸イ
オンなどから選択される1種又は2種以上を含有する塩
基性リチウムマグネシウムアルミニウム複合水酸化物塩
に、縮合ケイ酸イオンを置換反応させることにより製造
できる。次に、化合物(I)の製造法をより具体的に示
す。 製法A (第1工程) 先ず、本発明の化合物(I)の製造出発原料として使
用する塩基性アルミニウムマグネシウム複合水酸化物塩
(以下共沈物)を以下の方法により製造する。 すなわち、水溶性アルミニウム化合物と水溶性マグネ
シウム化合物とアルカリとをpH8〜10程度で維持させな
がら水溶液中で反応させることにより共沈物を製造す
る。 上記水溶性アルミニウム化合物としては、例えば、ア
ルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニ
ウム、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウムなどを挙げ
ることができる。 水溶性マグネシウム化合物としては、例えば、塩化マ
グネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭
酸マグネシウムなどを挙げることができる。 アルカリとしては、アルカリ金属類の水酸化物、重炭
酸塩、炭酸塩などを挙げることができる。好ましくは炭
酸塩である。 (第2工程) 次に上記反応で得られた共沈物を適量の水で洗浄後、
例えば炭酸リチウム又は水酸化リチウムなどを添加して
加熱処理する。上記反応に使用する炭酸リチウム又は水
酸化リチウムの添加量は、共沈物のAl2O3、MgO含量に対
して、Li/Al2O3(モル比)=1−(MgO/Al2O3)(モル
比)となるように使用するとよい。上記第1工程と第2
工程は、連続して行うこともできる。 加熱処理の温度範囲は、好ましくは常温から160℃迄
の間の適宜な温度であり、より好ましくは90℃以上〜14
0℃、特に好ましくは110〜140℃の温度範囲である。処
理温度が常温よりも低い場合は結晶化の程度が低くなり
好ましくない。 製法B また、本発明の化合物(I)のM2+がMgの場合である
一具体例の製造出発原料として使用する炭酸イオン型塩
基性アルミニウムマグネシウム複合水酸化物塩は、以下
の方法により製造することもできる。具体的には、水酸
化アルミニウムを水媒体中で、炭酸リチウムと、炭酸マ
グネシウム又は塩基性炭酸マグネシウムとを加熱処理反
応させることによって製造できる。炭酸リチウムと、炭
酸マグネシウム又は塩基性炭酸マグネシウムの使用量は
水酸化アルミニウムのAl2O3含量に対し、〔Li/Al2O
3(モル比)〕+〔MgO/Al2O3(モル比)〕=1となるよ
うに使用するとよい。 加熱処理の温度範囲は、好ましくは常温から160℃迄
の間の適宜な温度であり、より好ましくは90℃以上〜14
0℃、特に好ましくは110〜140℃の温度範囲である。処
理温度が常温よりも低い場合は結晶化の程度が低くなり
好ましくない。 製法C 上記炭酸イオン型の塩基性リチウムマグネシウムアル
ミニウム複合水酸化物塩は、酸類、例えば硝酸、塩酸な
どのハロゲン酸、硫酸などの無機酸、又は有機酸例えば
酢酸などのモノカルボン酸(一塩基性有機酸)で処理す
ることにより、層間の炭酸イオンを縮合ケイ酸イオンに
イオン交換し易いアニオンに置換することができる。上
記処理により得られる、縮合ケイ酸イオンにイオン交換
し易いアニオン型塩基性リチウムマグネシウムアルミニ
ウム複合水酸化物塩は、出発原料を適宜組み合わせるこ
とにより、上記の炭酸イオン型の塩基性リチウムマグネ
シウムアルミニウム複合水酸化物塩の工程を経由するこ
となく、層間のイオンがハロゲンイオン、硝酸イオン、
硫酸イオン、モノカルボン酸イオンなどである塩基性リ
チウムマグネシウムアルミニウム複合水酸化物塩とする
こともできる。 次にこの層間にアニオンが入った塩基性リチウムマグ
ネシウムアルミニウム複合水酸化物塩を水に懸濁させ、
一般式、Na2O・nSiO2(n=2〜4)で表される水ガラ
ス(好ましくは3号水ガラス)などのアルカリ金属塩を
添加して反応させ、次に常法に従い、ろ過、乾燥するこ
とにより所望のM2+がMg型の化合物(I)を製造するこ
とができる。 本発明の化合物(I)は、オートクレーブなどを用い
た水熱処理を行うことにより、BET比表面積及び二次粒
子径を適宜な範囲に調整することができる。水熱処理の
温度範囲は、好ましくは100〜200℃、より好ましくは11
0〜140℃である。M2+がMg以外の2価金属の場合の製法
も、Mg型と同様であり、特に留意する点はない。 本発明の2価金属を含まない複合水酸化物縮合ケイ酸
塩、化合物(III)は、前述の化合物(I)の製法に準
拠した方法で製造することができる。例えば、(1)炭
酸イオン型の塩基性リチウムアルミニウム複合水酸化物
塩を出発原料として酸処理する方法、(2)出発原料を
適宜組み合わせ、層間のイオンが縮合ケイ酸イオンに容
易に交換され易いハロゲンイオン、硝酸イオン、硫酸イ
オン、モノカルボン酸イオンとなる2価金属を含まない
塩基性リチウムアルミニウム複合水酸化物塩とする製法
などを挙げることができる。 それ以後の工程に関しても、前述の化合物(I)の製
法に準拠した方法により、例えば、層間にハロゲンイオ
ン、硝酸イオン、硫酸イオン、モノカルボン酸イオンか
ら選択される1種又は2種以上を含有する塩基性リチウ
ムアルミニウム複合水酸化物塩に、縮合ケイ酸イオンを
置換反応させることにより、縮合ケイ酸イオン型の化合
物(III)を製造することができる。 本発明の赤外線吸収剤は、コーティング剤で表面処理
することによりさらに分散性に優れたものにすることが
できる。コーティング剤としては、例えば、高級脂肪酸
類、高級脂肪酸塩類、高級脂肪族系アルコールのリン酸
エステル類、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活
性剤、両性界面活性剤又はカップリング剤などを挙げる
ことができる。 高級脂肪酸としては、炭素数8以上の飽和又は不飽和
脂肪酸、例えば、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン
酸、ステアリン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、リノー
ル酸などであり、高級脂肪酸塩類としては、例えば、上
記高級脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩などのアルカ
リ金属塩を挙げることができる。高級脂肪族系アルコー
ルのリン酸エステル類としては、例えば、高級脂肪族ア
ルコールのリン酸エステル、例えば、ラウリルエーテル
リン酸、ステアリルエーテルリン酸、オレイルエーテル
リン酸などのアルキルエーテルリン酸、ジアルキルエー
テルリン酸、アルキルフェニルエーテルリン酸類、ジア
ルキルフェニルエーテルリン酸類など、又はオレイルエ
ーテルリン酸ナトリウム、ステアリルエーテルリン酸カ
リウムなどのアルキルエーテルリン酸塩類を挙げること
ができる。 ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪
酸モノエタノールアミド、ラウリル酸ジエタノールアミ
ドなどのアルキロールアマイド類、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテルなどのポリオキシアルキルフ
ェニルエーテル類、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ジス
テアリン酸ポリエチレングリコールなどのポリエチレン
グリコール脂肪酸エステル類、モノカプリン酸ソルビタ
ン、モノステアリン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソル
ビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類、モノステア
リン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどのポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンアルキルエーテル類、グリコールエー
テル類などを挙げることができる。 カチオン系界面活性剤としては、例えば塩化ラウリル
トリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモ
ニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムなどの
アルキルトリメチルアンモニウム塩類、塩化ステアリル
ジメチルベンジルアンモニウム、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩など
のアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩類などを挙
げることができる。 両性界面活性剤としては、ヤシ油アルキルベタインな
どのアルキルベタイン類、ラウリルジメチルアミノ酢酸
ベタインなどのアルキルアミドベタイン類、Z−アルキ
ル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミ
ダゾリームベタインなどのイミダゾリン類、ポリオクチ
ルポリアミノエチルグリシンなどのグリシン類を挙げる
ことができる。 カップリング剤としては、例えばシラン系カップリン
グ剤、アルミニウム系カップリング剤、チタン系カップ
リング剤、ジルコニウム系カップリング剤などを挙げる
ことができる。 上記コーティング剤は1種又は2種以上を同時に使用
することもできる。 コーティング剤の添加量は化合物(I)に基づき0.1
〜10重量%であり、好ましくは0.5〜6重量%の範囲で
ある。0.1重量%以下では分散性が悪く、10重量%以上
では効果は充分であるが、経済的には有利ではない。 表面処理は、常法に従って湿式法でも乾式法でも容易
にすることができる。 本発明の第2の特徴は、上記赤外線吸収剤を用いた農
業用フィルム及びその製法である。本発明の農業用フィ
ルムは、以下に述べる方法で製造することができる。 先ず、樹脂及び本発明の赤外線吸収剤を、常法に従っ
て、例えばリボンブレンダー、バンバリーミキサー、ス
ーパーミキサー、ヘンシェルミキサーなどの混合機に投
入し、混合後、押出機、バンバリーミキサー、加圧ニー
ダーなどを用いて溶融混練する。 赤外線吸収剤の使用量は、樹脂100重量部に対し、好
ましくは1〜50重量部、より好ましくは1〜20重量部で
ある。1重量部未満では、充分に赤外線を吸収すること
はできず、50重量部を越える範囲では農業用フィルムと
しての透光性及び機械的強度が低下するためである。 樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
などのポリハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ポリエチレ
ン、ハロゲン化ポリプロピレン、又は塩化ビニル−酢酸
ビニル、塩化ビニル−エチレン、塩化ビニル−プロピレ
ン、塩化ビニル−スチレン、塩化ビニル−イソブチレ
ン、塩化ビニル−塩化ビニリデン、塩化ビニル−スチレ
ン−アクリロニトリル、塩化ビニル−ブタジエン、塩化
ビニル−塩素化プロピレン、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン−酢酸ビニル、塩化ビニル−マレイン酸エステル、塩
化ビニル−メタアクリル酸エステル、塩化ビニル−アク
リロニトリルなどの組み合わせからなる共重合体物、又
はオレフィン系のエチレン、プロピレン、ブテン−1、
酢酸ビニルなどのオレフィン類の重合体あるいは共重合
体、例えば、L−LDPE、LDPEなどのポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペ
ンテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体などのエ
チレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン
−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹
脂などを挙げることができる。これらのうち、ポリエチ
レン、エチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、
酢酸ビニル含有量が25重量%以下のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体が透明性、耐候性、価格の面から考えてより
好ましい。 上記混合溶融、混練により得られた樹脂組成物は、常
法に従って、例えばインフレーション加工、カレンダー
加工、Tダイ加工などの方法によりフィルム化すること
により、フィルム、例えば農業用フィルムなどにするこ
とができる。 さらに、その片面又は両面に他の樹脂量を設けて多層
フィルムとすることもできる。係る多層フィルムは、常
法に従って、例えば、ドライラミネーション及びヒート
ラミネーションなどのラミネーション法、又はTダイ共
押し出し及びインフレーション共押し出しなどの共押し
出し法により製造することができる。 本発明の農業用フィルムの製造に際し、所望により慣
用の各種樹脂用添加剤、例えば、可塑剤、滑剤、光安定
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、紫外線吸収剤、防
曇剤、防霧剤、熱安定剤、アンチブロッキング剤、染料
など、又は他の保温剤などを添加することができる。 可塑剤としては、グリセリン、エチレングリコール、
トリエチレングリコール、ソルビトールなどの低分子量
の多価アルコール系可塑剤、ジオクチルフタレート(DO
P)、ジメチルフタレートなどのフタル酸エステル系可
塑剤、リン酸エステル系可塑剤、パラフィン系可塑剤、
ワックス系可塑剤などを挙げることができる。これらの
中で多価アルコールは、フィルムの防曇作用も有してい
る。 滑剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチ
ン酸などの脂肪酸類及びこれらの金属塩、脂肪酸由来の
脂肪酸アミド、ポリエチレンワックスなどのワックス
類、流動パラフィン、グリセリン脂肪酸エステルなどの
エステル類、高級アルコールなどを挙げることができ
る。 光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物、クレ
ゾール類、メラミン類、安息香酸などを挙げることがで
きる。 ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレー
ト、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエ
ート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ドデシルコハク酸イミド、1−(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ
エチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
マロネート、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラ
カルボキシレート、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ジ(ト
リデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシ
ル)ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス{1,1−
ジメチル−2−〔トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニ
ルオキシ〕エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−
〔トリス(1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル
オキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ〕エ
チル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン、1,5,8,12−テトラキス{4,6,−ビス〔N−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ〕
−1,3,5−トリアジン−2−イル}−1,5,8,12−テトラ
アザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメ
チル縮合物、2−tert−オクチルアミノ−4,6−ジクロ
ロ−s−トリアジン/N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合
物、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物
などを挙げることができる。光安定剤の配合量は、樹脂
100重量部に対して0.02〜5重量部が好適であり、少な
ければ効果が見いだせず、多ければフィルムの透明性を
損なう。 酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、硫黄系
などの酸化防止剤を挙げることができる。 フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ
−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−
4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピ
オネート、ジステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレン
グリコールビス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチ
レンビス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビ
ス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸アミド〕、4,4′−チオビス(6−ter
t−ブチル−m−クレゾール)、2,2′−エチレンビス
(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′
−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノ
ール、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−
ブチルフェニル)酪酸〕グリコールエステル、4,4′−
ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾー
ル)、2,2′−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチル
フェノール)、2,2′−エチリデンビス(4−sec−ブチ
ル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェ
ニル)ブタン、ビス〔2−tert−ブチル−4−メチル−
6−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチル
ベンゼン)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス
(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチル
ベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌ
レート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、
1,3,5−トリス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌ
レート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
メタン、2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−ア
クリロイルオキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベン
ジル)フェノール、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−
〔(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)プロピオニルオキシ〕エチル}−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、トリエチレング
リコールビス〔(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオネート〕などを挙げるこ
とができる。 リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフ
ェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチル
フェニル)ホスファイト、トリス〔2−tert−ブチル−
4−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニルチオ)5−メチルフェニル〕ホスファイト、ト
リデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイ
ト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、モノデシ
ルジフェニルホスファイト、モノ(ジノニルフェニル)
ビス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジ(トリデシ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリ
ルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフ
ェニル)ベンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノ
ールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピ
リデンジフェノールジホスファイト、テトラ(C12-16
合アルキル)−4,4′−n−ブチリデンビス(2−tert
−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘ
キサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタントリ
ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)ビスフェニレンジホスホナイト、2,2′−メチ
レンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(オクチ
ル)ホスファイトなどを挙げることができる。 硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオ
ン酸のジラウリル、ジミリスチル、ジステアリルなどの
ジアルキルジチオプロピオネート類及びペンタエリスリ
トールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネー
ト)などのポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピ
オン酸エステル類を挙げることができる。上記酸化防止
剤の配合量は0.01〜3重量%程度が好適である。 帯電防止剤としては、ポリオキシエチレン・アルキル
アミン、ポリグリコールエーテル、ノニオン系活性剤、
カチオン系活性剤などを挙げることができる。 顔料としては高い透過性を有するものが好ましい。 紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系、サルチル酸エステル系、置換オキサニリ
ド類及びシアノアクリレート類などを挙げることができ
る。 ベンゾフェノン系としては、例えば、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾ
フェノン、5,5′−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン)などの2−ヒドロキシベン
ゾフェノン類などを挙げることができる。 ベンゾトリアゾール系としては、例えば、2−(2′
−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−
ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジクミルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレンビス(4−t
ert−オクチル−6−ベンゾトリアゾール)フェノール
などの2−(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリア
ゾール類を挙げることができる。 サルチル酸エステル系としては、例えば、フェニルサ
リチレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−
ジ−tert−ブチルフェニル−3′,5′−ジ−tert−ブチ
ル−4′−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートな
どのベンゾエート類を挙げることができる。 置換オキサリニド類としては、例えば、2−エチル−
2′−エトキシオキサニリド、2−エトキシ−4′−ド
デシルオキサニリドなどの置換オキサニリド類を挙げる
ことができる。 シアノアクリレート類としては、例えば、エチル−α
−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−
2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニ
ル)アクリレートなどのシアノアクリレート類を挙げる
ことができる。 防曇剤としては、非イオン系、アニオン系、カチオン
系の界面活性剤が好適に使用できる。 具体的には、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンモノパルミテート、ソルビタンモノベヘネートなどの
ソルビタン系脂肪酸エステル、グリセリンモノラウレー
ト、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノパル
ミテート、ジグリセリンジラウレート、ジグリセリンジ
ステアレート、ジグリセリンモノパルミテート、トリグ
リセリンモノステアレートなどのグリセリン系脂肪酸エ
ステル、ポリエチレングリコールモノステアレートなど
のポリエチレングリコール系活性剤などの多価アルコー
ル系界面活性剤、及びそれらのアルキレンオキサイド付
加物、ポリオキシアルキレンエーテル、ソルビタン類や
グリセリン類などの有機酸とのエステル類などを挙げる
ことができる。 防霧剤としては、従来の農業用オレフィン系樹脂フィ
ルムに慣用されているものであるフッ素系防霧剤又はシ
リコーン系防霧剤などを配合することができる。例えば
パーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルケニル基
を含有する低分子又は高分子であって、少なくとも0.01
重量%の水中溶解度を有し、25℃において水の表面張力
を35dyn/cm以下、好ましくは30dyn/cm m以下に低下させ
る能力を有するものが好ましい。また、パーフルオロア
ルキル基は、その炭素鎖中に酸素原子が介在してもよ
い。 フッ素系界面活性剤としては、例えば、市販品の「ユ
ニダインDS−401」、「ユニダインDS−403」、「ユニダ
インDS−451」(以上、ダイキン工業社製、「メガファ
ックF−177」(以上、大日本インキ化学工業社製)、
「フロラードFC−170」、「フロラードFC−176」、「フ
ロラードFC−430」(以上、住友スリーエム社製)、
「サーフロンS−141」、「サーフロンS−145」、「サ
ーフロンS−381」、「サーフロンS−382」、「サーフ
ロンS−393」(以上、旭硝子社製)などを挙げること
ができる。 シリコーン系防曇剤としては、例えば、ポリエーテル
変性シリコンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイ
ル、カルビノール変性シリコーンオイル、アミノ変性シ
リコーンオイルなどが挙げられ、一般に少なくとも0.1
重量%の水中溶解度を有し、25℃において水の表面張力
を35dyn/cm以下に低下させる能力を有するものが好まし
い。市販のシリコーン系界面活性剤としては、例えば、
「KF−354」(信越化学社製)、「SH−3746」(東レ・
ダウコーニング)、「TSF−4445」(東芝シリコーン社
製)などを挙げることができる。防曇剤の配合量は、樹
脂100重量部に対して0.02〜5重量部程度が好適に使用
できる範囲である。 熱安定剤としては、特に塩化ビニル系樹脂に配合され
る錫系、鉛系、及びカルシウム亜鉛系、バリウム亜鉛系
などの複合金属脂肪酸系安定剤などを挙げることができ
る。 また、他の保温剤、炭酸マグネシウム、マグネシウム
ケイ酸塩、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリ
ウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、水酸化カルシウム、燐酸塩、ケイ酸塩、ハ
イドロタルサイト類などもフィルムの透明性が損なわれ
ない範囲であれば、使用できる。 上記各種添加剤は1種又は2種以上を適宜選択して配
合することができる。その配合量はフィルムの性質を劣
化させない範囲が良好であり、この範囲であれば特に制
限はない。 このようにして得た本発明品を配合した農業用フィル
ムは、赤外線吸収能が高く、その結果保温効果が高く、
例えば、LDPE樹脂に10部以上配合した際は、すくなくと
も保温指数50以上を保持し、炭酸型のリチウムアルミネ
ートと同等の保温指数を維持するためには、半量の添加
でよい。 図面の簡単な説明
【図1】 実施例1、3、4、比較例3の粉末のX線チ
ャート図である。
【図2】 実施例1の粉末の赤外線吸収スペクトル図で
ある。
【図3】 実施例3の粉末の赤外線吸収スペクトル図で
ある。
【図4】 実施例5の粉末の赤外線吸収スペクトル図で
ある。
【図5】 実施例6の粉末の赤外線吸収スペクトル図で
ある。
【図6】 実施例7のフィルムの赤外線吸収スペクトル
図である。
【図7】 実施例8のフィルムの赤外線吸収スペクトル
図である。
【図8】 実施例9のフィルムの赤外線吸収スペクトル
図である。
【図9】 実施例10のフィルムの赤外線吸収スペクトル
図である。
【図10】 実施例11のフィルムの赤外線吸収スペクト
ル図である。
【図11】 実施例12のフィルムの赤外線吸収スペクト
ル図である。
【図12】 比較例1のフィルムの赤外線吸収スペクト
ル図である。
【図13】 比較例2のフィルムの赤外線吸収スペクト
ル図である。
【図14】 比較例3の粉末の赤外線吸収スペクトル図
である。
【図15】 比較例4のフィルムの赤外線吸収スペクト
ル図である。
【図16】 比較例5のフィルムの赤外線吸収スペクト
ル図である。
【図17】 比較例6のフィルムの赤外線吸収スペクト
ル図である。 発明の実施するための最良の形態 本発明をより明確にするために以下の実施例、比較例
及び試験例を示す。 BET比表面積は、常法に従って窒素ガスの吸着量より
求めることができる。2次粒子の大きさは、常法に従っ
て、例えば粉末試料をエタノール或いはn−ヘキサンな
どの有機溶媒に加え、超音波で分散後、顕微鏡の試料台
の上にこの懸濁液を滴下して顕微鏡下観察することによ
り測定することができる。顕微鏡としては電子顕微鏡、
光学顕微鏡などを用いることができる。 実施例1 Al2O3として65重量%含有した水酸化アルミニウム粉
末214.0gと、MgOとして19.8重量%含有した濃度の塩化
マグネシウム13.9gと、炭酸リチウム61.1gに水を加えて
全量3リットル()のスラリーとした。 このスラリーを5のオートクレーブにて150℃4時
間加熱処理した。加熱処理後、25℃まで冷却したスラリ
ーに5重量%硝酸(モル比HNO3/Al2O3=1.5)を加えて
酸処理した。次いでケイ酸ナトリウム(3号水ガラス、
SiO2として29%)424.1gを含む水溶液4を添加して60
分間撹拌した。このスラリーを50℃に保ちながら、ステ
アリン酸ナトリウム11.5gを加え表面処理した。次い
で、このスラリーをヌッチェで減圧乾燥してケーキとし
た後、Al2O3の含有量の約50倍重量に相当する水で洗浄
した。洗浄後、約110℃で一晩乾燥して白色の粉末400g
を得た。 得られた白色の粉末を化学分析したところ、[Al2(L
i0.90・Mg0.10)(OH)(Si3O71.10・3.0H2Oの
組成であった。粉末のBET比表面積は、15.7m2/g、平均
粒子径は、0.9μm、屈折率は1.498であった。 得られた粉末のX線チャートを図1に示す。002面の
面間隔は11.71オングストロームであった。また、赤外
線吸収スペクトルを図2に示す。 この白色粉末を200℃で3時間乾燥し、水分を0.3モル
としたもの(3時間焼成品)を後記の農業用フィルムの
作成試験に供した。 実施例2 Al2O3として7.12重量%含有した濃度の硫酸アルミニ
ウム水溶液1638g及びMgOとして19.8重量%含有した濃度
の塩化マグネシウム116.4gの混合水溶液に水を加えて全
量3とした。これをA液とする。一方、99.5重量%含
有する炭酸ナトリウム465.1g及びAl2O3として18.69重量
%含有した濃度のアルミン酸ナトリウム462.3gの混合水
溶液に水を加えて10リットルとした。これをB液とす
る。 次に、オーバーフロー回収機能を有した容器2.5の
反応槽に水を1リットル投入し、スターラーで充分に撹
拌しながら、定量ポンプを用いてA液、B液をそれぞれ
123.5ml/min.370.5ml/min.kの速度で供給しマグネシウ
ムアルミニウム複合水酸化物塩を合流した。反応pHは約
9であった。 上記反応により反応槽からオーバーフローして得られ
た反応液3をヌッチェで減圧脱水してケーキとした
後、Al2O3の含有量の150倍重量に相当する水で洗浄し
た。洗浄後、ケーキに水を加えて全量3の均一なスラ
リーとした。 次に、上記スラリーに炭酸リチウム11.79g加え、5リ
ットルのオートクレーブにて150℃4時間加熱処理し
た。加熱処理後、スラリー温度を25℃まで冷却したスラ
リーに5重量%硝酸(モル比HNO3/Al2O3=1.5)を加え
て酸処理した。次いでケイ酸ナトリウム(3号水ガラ
ス、SiO2として29%)518.1gを含む水溶液6を添加し
て60分間撹拌した。このスラリーを50℃に保ちながら、
ステアリン酸ナトリウム11.5gを加え表面処理した。次
いで、このスラリーをヌッチェで減圧乾燥してケーキと
した後、Al2O3の含有量の約50倍重量に相当する水で洗
浄した。洗浄後、約110℃で一晩乾燥して白色の粉末530
gを得た。 得られた白色の粉末を化学分析したところ、[Al2(L
i0.75・Mg0.25)(OH)(Si3O71.25・3.0H2Oの
組成であった。粉末のBET比表面積は、35.7m2/g、平均
粒子径は、0.45μm、屈折率は1.485であった。 この白色粉末を200℃で3時間乾燥し、水分を0.3モル
としたもの(3時間焼成品)を後記の農業用フィルムの
作成試験に供した。 実施例3 Al2O3として65重量%含有した水酸化アルミニウム粉
体214.0gと、炭酸リチウム61.1gに水を加えて全量3
のスラリーとした。 このスラリーを5のオートクレーブにて150℃で4
時間加熱処理した。加熱処理後、25℃まで冷却したスラ
リーに5重量%硝酸(モル比HNO3/Al2O3=1.5)を加え
て酸処理した。次いで、ケイ酸ナトリウム(3号水ガラ
ス、SiO2として29%)424.1gを含む水溶液41を添加して
60分間撹拌した。このスラリーを50℃に保ちながら、ス
テアリルエーテルリン酸11.5gを加え表面処理した。次
いで、このスラリーをヌッチェで減圧乾燥してケーキと
した後、Al2O3の含有量の約50倍重量に相当する水で洗
浄した。洗浄後、約110℃で一晩乾燥して白色の粉末400
gを得た。 得られた白色の粉末を化学分析したところ、[Al2Li
(OH)(Si3O7・3.0H2Oの組成であった。粉
末のBET比表面積は、15.7m2/g、平均粒子径は、0.9μ
m、屈折率は1.502であった。 得られた粉末のX線チャートを図1に示す。002面の
面間隔は11.54オングストロームであった。また、赤外
線吸収スペクトルを図3に示す。 この白色粉末を200℃で3時間乾燥し、水分を0.3モル
としたもの(3時間焼成品)を後記の農業用フィルムの
作成試験に供した。 実施例4 Al2O3として65重量%含有した水酸化アルミニウム粉
体214.0gと、炭酸リチウム61.1gに水を加えて全量3
のスラリーとした。 このスラリーを5のオートクレーブにて150℃で4
時間加熱処理した。加熱処理後、25℃まで冷却したスラ
リーに5重量%硝酸(モル比HNO3/Al2O3=1.5)を加え
て酸処理した。次いで、ケイ酸ナトリウム(3号水ガラ
ス、SiO2として29%)284.7gを含む水溶液4を添加し
て60分間撹拌した。このスラリーを50℃に保ちながら、
ステアリルエーテルリン酸11.5gを加え表面処理した。
次いで、このスラリーをヌッチェで減圧乾燥してケーキ
とした後、Al2O3の含有量の約50倍重量に相当する水で
洗浄した。洗浄後、約110℃で一晩乾燥して白色の粉末3
80gを得た。 得られた白色の粉末を化学分析したところ、[Al2Li
(OH)(Si2O5・3.0H2Oの組成であった。粉
末のBET比表面積は、8.7m2/g、平均粒子径は、0.9μ
m、屈折率は1.508であった。 得られた粉末のX線チャートを図1に示す。002面の
面間隔は11.34オングストロームであった。 この白色粉末を200℃で3時間乾燥し、水分を0.3モル
としたもの(3時間焼成品)を後記の農業用フィルムの
作成試験に供した。 実施例5 Al2O3として7.12重量%含有した濃度の硫酸アルミニ
ウム水溶液1638g及びMgOとして19.8重量%含有した濃度
の塩化マグネシウム116.4gの水溶液に水を加えて全量3
リットルとした。これをC液と記する。一方、99.5重量
%含有する炭酸ナトリウム465.1g及びAl2O3として18.69
重量%含有した濃度のアルミン酸ナトリウム462.3gの混
合水溶液に水を加えて10リットルとした。これをD液を
記する。 次にオーバーフロー回収機能を有した容器2.5リット
ルの反応槽に水を1リットル投入し、スターラーで十分
に撹拌しながら、定量ポンプを用いてC液、D液をそれ
ぞれ123.5ml/min.、370.5ml/min.の速度で供給しマグネ
シウムアルミニウム複合水酸化物を合成した。反応pHは
約9であった。 上記反応により反応槽からオーバーフローして得られ
た反応液3リットルをヌッチェで減圧脱水してケーキと
した後、Al2O3の含有量の150倍重量に相当する水で洗浄
した。洗浄後、ケーキに水を加えて全量3リットルの均
一なスラリーとした。 次に上記スラリーに炭酸リチウムを11.79gを加え、5
リットルのオートクレーブにて140℃で16時間加熱処理
した。この加熱処理後、スラリー温度を90℃に保ちなが
ら、ステアリン酸ナトリウム7.20gを加え表面処理し
た。次いで、5重量%硝酸(モル比HNO3/Al2O3=1.5)
で酸処理し、ケイ酸ナトリウム(SiO2として29.0%)51
8.1gを含む水溶液6リットルを添加して、60分撹拌し
た。このスラリーをヌッチェで減圧脱水してケーキとし
た後、Al2O3の含有量の40倍重量に相当する水で洗浄し
た。洗浄後、約110℃で一晩乾燥して白色の粉末530gを
得た。 この得られた白色の粉末を化学分析したところ、 [Al2(Li0.75・Mg0.25)(OH)(Si2O51.25
・2.0H2Oの組成であった。粉末のBET比表面積:38.0m2/
g。平均粒子径:0.45μmであった。又、赤外線吸収スペ
クトルを図4に示す。 実施例6 Al2O3として7.12重量%含有した濃度の硫酸アルミニ
ウム水溶液1638gに水を加えて全量3リットルとした。
これをE液と記する。一方、99.5重量%含有する炭酸ナ
トリウム467.0g及びAl2O3として18.69重量%含有した濃
度のアルミン酸ナトリウム462.3gの混合水溶液に水を加
えて10リットルとした。これをF液と記する。 次にオーバーフロー回収機能を有した容器2.5リット
ルの反応槽に水を1リットルを投入し、スターラーで十
分に撹拌しながら、定量ポンプを用いてE液、F液をそ
れぞれ123.5ml/min.、370.5ml/min.速度で供給し合成し
た。反応pHは約9であった。 上記反応により反応槽からオーバーフローとして得ら
れた反応液3リットルをヌッチェで減圧脱水してケーキ
とした後、Al2O3の含有量の150倍重量に相当する水で洗
浄した。洗浄後、ケーキに水を加えて全量3リットルの
均一なスラリーとした。 次に上記スラリーに炭酸リチウムを12.76g加え、5リ
ットルのオートクレーブにて110℃で16時間加熱処理し
た。この加熱処理後、スラリー温度を90℃に保ちなが
ら、ステアリン酸ナトリウム7.20gを加え表面処理し
た。次いで、5重量%硝酸(モル比HNO3/Al2O3=1.5)
で酸処理し、ケイ酸ナトリウム(SiO2として29.0%)41
4.5gを含む水溶液6リットルを添加して、60分間撹拌し
た。このスラリーをヌッチェで減圧脱水してケーキとし
た後、Al2O3の含有量の40倍重量に相当する水で洗浄し
た。洗浄後、約110℃で一晩乾燥して白色の粉末490gを
得た。 この得られた白色の粉末を化学分析したところ、 [Al2(Li1.00)(OH)(Si2O50.98・2.0H2O
の組成であった。 粉末のBET比表面積:31.5m2/g。平均粒子径:0.40μ
m。又、赤外線吸収スペクトルを図5に示す。 実施例7 実施例1で得たアルミニウム・リチウム・マグネシウ
ム複合水酸化物縮合ケイ酸塩(3時間焼成品)を赤外線
吸収剤として用いて農業用フィルムを作成し、効果を確
認した。LDPE樹脂100重量部に、実施例1で得た複合水
酸化物縮合ケイ酸塩(赤外線吸収剤)10重量部を添加し
て2軸押出機を用い約200℃でペレット加工した。この
ペレットをTダイで押し出し加工して厚さ200ミクロン
の農業用フィルムを得た。この農業用フィルムの透明性
と保温効果を測定した。保温性は、得られたフィルムの
赤外線吸収を2000cm-1〜400cm-1(5μm〜25μm)の
範囲で測定し、この測定値における20cm-1毎の吸収に黒
体の相対放射エネルギーを乗じ、その積の平均値を保温
率として評価した。保温効果は、保温率が大きいほど高
い。透明性は、分光光度計〔日本分光(株)製〕を用い
て、700〜400nmの全光線透過率を測定した。赤外線吸収
スペクトル図を図6に示す。 実施例8 実施例7と同様にして、実施例2で得たアルミニウム
・リチウム・マグネシウム複合水酸化物縮合ケイ酸塩
(赤外線吸収剤)(3時間焼成品)10重量部を用いて農
業用フィルムを作成して、透明性と保温性を測定した。
赤外線吸収スペクトル図を図7に示す。 実施例9 実施例5と同様にして、実施例3で得たアルミニウム
・リチウム複合水酸化物縮合ケイ酸塩(3時間焼成品)
10重量部を赤外線吸収剤として用いて農業用フィルムを
作成して、透明性と保温性を測定した。赤外線吸収スペ
クトル図を図8に示す。 実施例10 実施例7と同様にして、実施例4で得たアルミニウム
・リチウム複合水酸化物縮合ケイ酸塩(3時間焼成品)
10重量部を赤外線吸収剤として用いて農業用フィルムを
作成て、透明性と保温性を測定した。赤外線吸収スペク
トル図を図9に示す。 実施例11 実施例7と同様にして、実施例3で得たアルミニウム
・リチウム複合水酸化物縮合ケイ酸塩(3時間焼成品)
5重量部を赤外線吸収剤として用いて農業用フィルムを
作成して、透明性と保温性を測定した。赤外線吸収スペ
クトル図を図10に示す。 実施例12 塩化ビニル樹脂(重合度1300)100重量部、ステアリ
ン酸亜鉛0.2重量部、ジベンゾイルメタン0.2重量部、実
施例3で得たアルミニウム・リチウム複合水酸化物縮合
ケイ酸塩(3時間焼成品)10重量部、DOP50重量部を用
いて、160℃でロール練りを行い、プレスして200ミクロ
ンのフィルムを得て、農業用フィルムとした。透明性と
保温性を測定した。赤外線吸収スペクトル図を図11に示
す。 比較例1 本発明の赤外線吸収剤を配合しない以外は実施例3と
同様にして、LDPEフィルムの保温性と透明性を測定し
た。赤外線吸収スペクトル図を図12に示す。 比較例2 本発明の赤外線吸収剤を配合する代わりにDHT−4A
(商品名、協和化学製赤外線吸収剤)10重量部を使用す
る以外は実施例3と同様にして、農業用フィルムを製造
して、保温性と透明性を測定した。赤外線吸収スペクト
ル図を図13に示す。 比較例3 Al2O3として65重量%含有した水酸化アルミニウム粉
体214.0gと、MgOとして19.8重量%含有した濃度の塩化
マグネシウム13.9gと、炭酸リチウム61.1gに水を加えて
全量3リットル()のスラリーとした。 このスラリーを5のオートクレーブにて150℃4時
間加熱処理した後、50℃に保ちながら、ステアリルエー
テルリン酸11.5gを加え表面処理した。 次いで、このスラリーをヌッチェで減圧乾燥してケー
キとした後、Al2O3の含有量の約50倍重量に相当する水
で洗浄した。洗浄後、約110℃で一晩乾燥して白色の粉
末を得た。 得られた白色の粉末を化学分析したところ、[Al2Li
(OH)(CO3・3.0H2Oの組成であった。粉末
のBET比表面積は、13.7m2/g、平均粒子径は、0.9μm、
屈折率は1.50であった。 得られた粉末のX線チャートを図1に示す。002面の
面間隔は7.84オングストロームであった。また、赤外線
吸収スペクトルを図14に示す。 この白色粉末を200℃で3時間乾燥し、水分を0.3モル
としたもの(3時間焼成品)を後記の農業用フィルムの
作成試験に供した。 比較例4 本発明の赤外線吸収剤を配合しない以外は実施例12と
同様にして、LDPEフィルムの保温性と透明性を測定し
た。赤外線吸収スペクトル図を図15に示す。 比較例5 本発明の赤外線吸収剤を配合する代わりに比較例3で
得た赤外線吸収剤10重量部を使用する以外は実施例7と
同様にして、LDPE樹脂を用いて農業用フィルムを製造
し、保温性と透明性を測定した。赤外線吸収スペクトル
図を図16に示す。 比較例6 本発明の赤外線吸収剤を配合する替わりに比較例3で
得た赤外線吸収剤5重量部を使用する以外は実施例7と
同様にして、LDPE樹脂を用いて農業用フィルムを製造
し、保温性と透明性を測定した。赤外線吸収スペクトル
図を図17に示す。 上記実施例7〜12及び比較例1、2、4、5、6の保
温性と透明性の測定結果は表1に示す通りであった。 実施例13 以下の配合で200ミクロンの農業用フィルムをTダイ
で作成した。 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル15%)
100重量部、実施例1で得たアルミニウム・リチウム・
マグネシウム複合水酸化物縮合ケイ酸塩(赤外線吸収
剤)(3時間焼成品) 8重量部、防曇剤ジグリセリン
モノステアレート1.3重量部、グリセリンモノステアレ
ート 0.6重量部、光安定剤「チヌビン622」(商品名、
チバガイギー社製) 0.5重量部、滑剤ステアリン酸ア
ミド 0.2重量部、紫外線吸収剤「チヌビン571」(商品
名、チバガイギー社製)0.2重量部及び防霧剤「ユニダ
インDS−401」(商品名、ダイキン工業社製)0.1重量
部。 実施例14 以下の配合で200ミクロンの農業用フィルムをTダイ
で作成した。 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル15%)10
0重量部、実施例2で得たアルミニウム・リチウム・マ
グネシウム複合水酸化物縮合ケイ酸塩(赤外線吸収剤)
(3時間焼成品) 8重量部、防曇剤ジグリセリンモノ
ステアレート 1.3重量部、グリセリンモノステアレー
ト 0.6重量部、光安定剤「チヌビン622」(商品名、チ
バガイギー社製) 0.5重量部、滑剤ステアリン酸アミ
ド 0.2重量部、紫外線吸収剤「チヌビン571」0.2重量
部及び防霧剤「KF−354」(商品名、信越化学社製)0.1
重量部。 実施例15 以下の配合で200ミクロンの農業用フィルムをTダイ
で作成した。 ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100重量部、実
施例1で得たアルミニウム・リチウム・マグネシウム複
合水酸化物縮合ケイ酸塩(赤外線吸収剤)(3時間焼成
品) 8重量部、熱安定剤「L−CAM」(商品名、富士
化学工業製)2.0重量部、ジベンゾイルメタン 0.2重量
部、ステアリン酸亜鉛 0.4重量部、DOP 50重量部、防
曇剤ジグリセリンモノステアレート 1.3重量部、グリ
セリンモノステアレート 0.6重量部、紫外線吸収剤
「チヌビン571」0.2重量部及び防霧剤「DS−401」0.1重
量部。 実施例16 以下の配合で200ミクロンの農業用フィルムをTダイ
で作成した。 ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100重量部、実
施例1で得たアルミニウム・リチウム・マグネシウム複
合水酸化物縮合ケイ酸塩(赤外線吸収剤)(3時間焼成
品) 8重量部、熱安定剤「L−CAM」(商品名、富士
化学工業製)2.0重量部、ジベンゾイルメタン 0.2重量
部、ステアリン酸亜鉛 0.4重量部、DOP 50重量部、防
曇剤ジグリセリンモノステアレート 1.3重量部、グリ
セリンモノステアレート 0.6重量部、紫外線吸収剤
「チヌビン571」0.2重量部及び防霧剤「DS−401」0.1重
量部。 試験例 上記実施例13〜16の方法で得られた農業用フィルムを
1995年4月1日〜11月30日の8ヶ月間展張して、屋外暴
露条件下、耐候性、防曇性、防霧性について次の方法に
従って評価した。 〔評価方法〕 耐候性:目視によりフィルムの変色(黄変、渇変)及
び異変を確認した。又、JIS K6781に準拠して、引張伸
びテストを行い、伸び(%)の残存率を求め、残存率が
90%以上であれば、劣化がないとした。 防曇性:フィルム全体を見て有滴化した所を目視によ
り確認した。 防霧性:フィルム全体を見て、フィルム上に霧が発生
している箇所がないか確認した。 その結果、実施例13〜16の方法で得られた農業用フィ
ルムは全て、耐候性(変色、フィルムの劣化が全く認め
られない。)、防曇性(有滴下したところがない。)、
防霧性(霧発生が全く認められない。)について何ら問
題が認められなかった。 産業上の利用可能性 以上のように、本発明に係る式(I)によって表され
る複合水酸化物縮合ケイ酸塩は赤外線吸収能が高く、樹
脂との分散性に優れ、しかも屈折率が樹脂の屈折率に近
いことから、樹脂に配合し易く、樹脂加工が容易である
利点を有し、フィルムに成形した場合に保温性、透明性
などに優れたもので、農業用フィルムとして適してい
る。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) [Al2(Li(1-x)・M2+ x)(OH)(SiyO2y+1 2-1+x・mH2O (I) (式中、M2+は2価の金属、mは0≦m<5の範囲にあ
    る数、xは0≦x<1の範囲にある数、yは2≦y≦4
    の範囲にある数を示す)で表される複合水酸化物縮合ケ
    イ酸塩。
  2. 【請求項2】屈折率が1.48〜1.52、X線解析の002面の
    面間隔が10〜13オングストローム、赤外線吸収能が850
    〜1150cm-1の範囲にわたってあることを特徴とする請求
    項1記載の複合水酸化物縮合ケイ酸塩。
  3. 【請求項3】M2+がMg2+である請求項1または2記載の
    複合水酸化物縮合ケイ酸塩。
  4. 【請求項4】式(II) [Al2(Li(1-x)・M2+ x)(OH)(An-1+x・mH2O (II) (式中、M2+は2価の金属、mは0≦m<5の範囲にあ
    る数、xは0≦x<1の範囲にある数、An-はハロゲン
    イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、モノカルボン酸イオ
    ンから選択される1種又は2種以上のn価のアニオンを
    示す)で表される複合水酸化物塩に、縮合ケイ酸イオン
    を置換反応させることを特徴とする請求項1記載の複合
    水酸化物縮合ケイ酸塩の製造法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の複合水酸化物縮合ケイ酸塩
    を有効成分として含有してなる赤外線吸収剤。
  6. 【請求項6】請求項1記載の複合水酸化物縮合ケイ酸塩
    が高級脂肪酸類、高級脂肪酸塩類、高級脂肪族アルコー
    ルとリン酸のエステル類、ワックス類、ノニオン系界面
    活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤及びカ
    ップリング剤から選ばれる1種又は2種以上によりコー
    ティングされている赤外線吸収剤。
  7. 【請求項7】樹脂100重量部に対して、請求項1記載の
    複合水酸化物縮合ケイ酸塩1〜50重量部を配合してなる
    樹脂組成物をフィルムに成形したことを特徴とする農業
    用フィルム。
  8. 【請求項8】樹脂100重量部に対して、請求項1記載の
    複合水酸化物縮合ケイ酸塩1〜50重量部とヒンダードア
    ミン系光安定剤0.02〜5重量部とを配合してなる樹脂組
    成物をフィルムに成形したことを特徴とする農業用フィ
    ルム。
  9. 【請求項9】樹脂100重量部に対して、請求項1記載の
    複合水酸化物縮合ケイ酸塩1〜50重量部と防曇剤0.02〜
    5重量部とを配合してなる樹脂組成物をフィルムに成形
    したことを特徴とする農業用フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007123264A1 (ja) 2006-04-20 2007-11-01 Mizusawa Industrial Chemicals, Ltd. 新規なアルミニウム複合水酸化物塩及びその製造方法

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