JP2004043693A - 着色改良樹脂添加剤、樹脂組成物及び農業用フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)式(1)、(2)及び(3)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩の群から選ばれる1種又は2種以上に、(B)高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上で表面処理を施し、(C)更に、高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上を配合することを特徴とする着色改良樹脂添加剤。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、(A)前記式(1)、(2)及び(3)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩の群から選ばれる1種又は2種以上に、(B)高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上で表面処理を施し(C)更に、高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上を配合することを特徴とする着色改良樹脂添加剤、この着色改良樹脂添加剤を含有する樹脂組成物及び農業用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
農業用フィルム用赤外線吸収剤として、高い赤外線吸収能を有するアルミニウム・リチウム・マグネシウム・複合水酸化物縮合ケイ酸塩又はハイドロタルサイト系化合物が市販されている。
しかしながら、これら従来の複合金属水酸化物塩は、樹脂に配合してマスターバッチを作成する工程及び/又はフィルムを作成する工程で、樹脂の安定化剤として配合する酸化防止剤を分解又は劣化させ、その結果としてマスターバッチやフィルムを着色させる欠点を有していた。特に、ハイドロタルサイト系化合物や、前記化合物(2)及び(3)は水酸化マグネシウムや酸化マグネシウムと類似する構造を有するため、粒子表面の塩基性度が高く、その結果として、樹脂に配合された酸化防止剤の分解や劣化が起こり、著しくフィルムが着色することがあった。混練時の着色を抑えるために、表面コーティングを十分に施す方法が提案されている。例えば、ハイドロタルサイト系化合物は、混練時の着色をある程度は抑えることができるが、160℃〜180℃の環境下に数時間放置すると、経時的に着色が強くなるという欠点を有していた。上記のようなマスターバッチやフィルムの経時的着色の問題は、工場生産においては重要視される。すなわち、工場では、押出機を連続使用するが、全ての樹脂が一定の滞留時間で押し出されることはなく、押出機内の一部では滞留時間が長くなることがあり、その結果着色するという問題があった。この問題を避けるため、経時的に着色し易い処方では、押出温度、時間、洗浄方法等に十分注意して生産を行う必要があり、生産性が上がらないという問題があった。
また、工場生産では、製造コストを削減するために、製造時に発生する不要な部分(バリ等)のリサイクルを考えるが、経時着色したものは用途が限定されるのでコスト削減にはマイナスの要因であった。
前記式(1)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩は上記のもの程ではないが、着色するという問題が一部ケースであり、さらなる改善が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、着色改良樹脂添加剤、この着色改良樹脂添加剤を含有する樹脂組成物及び農業用フィルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記問題を解決するために鋭意検討した結果、(A)式(1)、(2)及び(3)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩の群から選ばれる1種又は2種以上に、(B)高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上で表面処理を施し(C)更に、高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上を配合することを特徴とする着色改良樹脂添加剤が、マスターバッチやフィルムの着色性(経時的着色も含めて)、製造時の作業性及び生産性の改善に有用であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、(A)式(1)、(2)及び(3)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩の群から選ばれる1種又は2種以上 に、(B)高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上で表面処理を施し(C)更に、高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上を配合することを特徴とする着色改良樹脂添加剤である。
式(1)
[Al2Li(1−xa)M2+ (xa+ya)(OH)(6+2ya)]na(Ana−)(1+xa)maH2O
(式中、M2+は2価の金属、Aはアニオン、naはアニオンAの価数(nは1以上の整数)、ma≧0、0≦xa<1.0、0≦ya≦3.0の範囲にある。)、
式(2)
(Mb 2+)xbAl2(OH)(2xb+4)(Anb−)2/nb・mbH2O
(式中、Mは2価の金属、2≦xb≦8、nbはアニオンAの価数(nbは1以上の整数)、mb≧0の範囲にある。)、
式(3)
cMgOAl2O3dSiO2eP2O5fY・mcH2O
(式中、YはHCl、HBr、HI、HNO3、H2SO3、H2SO4、H3BO3、CH3COOHの群から選ばれる1種又は2種以上、2≦c≦8、0≦d≦3、0≦e≦3(但し、0<d+e≦3)、0≦f≦1、d+e+f≧1.5、0≦mc≦2の範囲にある。)
本発明の請求項2に係る発明は、前記式(1)及び/又は式(2)において、MがMg及びZnからなる群から選ばれる1種又は2種であることを特徴とする請求項1記載の着色改良樹脂添加剤であり、本発明の請求項3に係る発明は、前記式(1)及び/又は式(2)において、アニオンが縮合ケイ酸イオン、縮合リン酸イオン、硫酸イオン、炭酸イオン及び水酸化物イオンからなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の着色改良樹脂添加剤であり、本発明の請求項4に係る発明は、(A)前記式(1)、(2)及び(3)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩の群から選ばれる1種又は2種以上の100重量部当たりに対し、(C)前記高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上を0.1〜20重量部配合することを特徴とする着色改良樹脂添加剤であり、本発明の請求項5に係る発明は、高級脂肪酸類がパルミチン酸、オレイン酸及びステアリン酸の群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜4記載の着色改良樹脂添加剤であり、本発明の請求項6に係る発明は、高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類がアルキルエーテルリン酸エステルであることとを特徴とする請求項1〜5記載の着色改良樹脂添加剤であり、本発明の請求項7に係る発明は、請求項1〜6記載の着色改良樹脂添加剤を含有する樹脂組成物であり、本発明の請求項8に係る発明は、樹脂がオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項7の樹脂組成物であり、本発明の請求項9に係る発明は、赤外線吸収能を有することを特徴とする請求項7〜8記載の樹脂組成物であり、本発明の請求項10に係る発明は、請求項1〜6記載の着色改良樹脂添加剤を含有する農業用フィルムであり、本発明の請求項11に係る発明は、請求項7〜9記載の樹脂組成物からなる農業用フィルムであり、本発明の請求項12に係る発明は、請求項1〜6記載の着色改良樹脂添加剤の製造方法である。
【0005】
本発明の着色改良樹脂添加剤について具体的に説明する。
本発明に用いるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩は、例えば、式(1)で表されるものは特許第2852563号、国際公開公報WO98/17739号、特開2002−146337号公報、特願2001−367797号の製造法に準拠して、式(2)で表されるものは特許第3184073号又は特開2002−129141の製造法に準拠して、また、式(3)で表されるものは特開平7−126605号公報に準拠した方法等の公知の方法で製造することができる。
【0006】
式(1)及び式(2)中のAna−又はAnb−表で表される(naとnbは同一又は異なる数)n価のアニオンとしては特に限定されないが、例えば、Cl−、Br−、I−、NO−、ClO4−、SO4−、CO3 2−、SiO3 2−、HPO4 2−、HBO4 4−、PO4 3−、Fe(CN)4 3−、Fe(CN)4 4−、CH3COO−、C6H4(OH)COO−、(COO)2 2−、テレフタル酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオンな等の無機又は有機アニオン等が挙げられる。
【0007】
式(1)及び式(2)中における2価の金属としては、特に限定されるものではないが、導入が容易であり、白色であり、且つフィルムに配合した際に透明性を満たすことから、Mg、Zn、Ca等がより好ましい。
【0008】
前記式(1)、(2)及び(3)で表される化合物は、農業用フィルム等のフィルムに配合して用いる場合は、微粒子で且つ高分散性であり、しかも比較的結晶が発達しているものが好ましい。従って平均2次粒子径としては、好ましくは3μm以下のものであり、より好ましくは1.5μm以下のものである。また、BET比表面積は好ましくは50m2/g以下、より好ましくは20m2/g以下のものである。
【0009】
本発明の着色改良樹脂添加剤は、前記式(1)、(2)及び(3)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩の群から選ばれる1種又は2種以上の100重量部当たりに対し、高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上で、好ましくは、0.1〜20重量部で表面処理を施し、更に、高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上好ましくは、0.1〜20重量部を添加されたものである。
【0010】
上記高級脂肪酸類及び高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステル類は、以下に示すものである。
高級脂肪酸類としては、例えば、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、リノール酸等が挙げられる。
【0011】
本発明においてはこれら高級脂肪酸類の1種又は2種以上を併用しても良い。好ましくは、パルミチン酸、オレイン酸及びステアリン酸であり、より好ましくはステアリン酸である。
【0012】
高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステル類は、例えば、ラウリルエーテルリン酸、ステアリルエーテルリン酸、オレイルエーテルリン酸等のアルキルエーテルリン酸、ジアルキルエーテルリン酸、アルキルフェニルエーテルリン酸、ジアルキルフェニルエーテルリン酸等が挙げられる。
【0013】
本発明においてはこれらアルコールのリン酸エステル類の1種又は2種以上を併用しても良い。好ましくは、アルキルエーテルリン酸エステルであり、より好ましくはステアリルエーテルリン酸である。
【0014】
上記アルミニウム含有複合金属水酸化物塩は、例えば、式(1)で表されるものは特許第2852563号、国際公開公報WO98/17739号、特開2002−146337号公報、特願2001−367797号の製造法に準拠して、式(2)で表されるものは特許第3184073号又は特開2002−129141の製造法に準拠して、また、式(3)で表されるものは特開平7−126605号公報に準拠した方法等の公知の方法で製造することができる。
【0015】
本発明の着色改良樹脂添加剤は、まず、混練した際の着色性を抑えるために、アルミニウム含有複合金属水酸化物塩の一次粒子を、先に示した高級脂肪酸類及び/又は高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステル類の一部やそれらの塩類で表面処理する。コーティング剤は湿式法で加え、オートクレーブ処理後、酸処理後、中和後、洗浄後のいずれの段階で加えても良い。
【0016】
コーティング剤としては、例えば、高級脂肪酸類、高級脂肪酸類塩類、高級脂肪酸類族アルコールとリン酸のエステル類から選ばれる1種以上が挙げられる。
【0017】
高級脂肪酸類としては、及び、高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステル類としては、前述のものを挙げることができる。
【0018】
上記コーティング剤は1種又は2種以上を同時に用いることもできる。
【0019】
本発明の着色改良樹脂添加剤は、上記表面処理の施されたアルミニウム含有複合金属水酸化物塩類の洗浄・濾取後のケーキ、又は乾燥後の粉体を粉砕する前後に、前記高級脂肪酸類及び高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステル類等の1種又は2種以上を混練又は混合することによって、本発明の着色改良樹脂添加剤を製造することができる。
【0020】
後述する実施例1記載の製法を一例として、具体的に説明する。
(工程1)先ず、水酸化アルミニウムと、炭酸マグネシウムと、炭酸リチウムに水を加えてスラリーを調製する。得られるスラリーをオートクレーブにて160℃4時間加熱処理する。加熱処理後、25℃まで冷却したスラリーに、5重量%硝酸(モル比HNO3/Al2O3=1.5)を加えて酸処理する。次いで、3号ケイ酸ソーダを含む水溶液を添加して撹拌する。
(工程2)このスラリーを50℃に保ちながら、ステアリルエーテルリン酸を加え表面処理する。次いで、このスラリーを濾取し、水洗浄し、洗浄ケーキを得る。洗浄ケーキは、常法に従って、例えば、110℃で20時間乾燥することにより粉体となる。得られた粉体の組成分析は常法に従って行うことができる。
(工程3)上記製法で得られた洗浄ケーキに対し、洗浄ケーキの乾燥粉末換算量に対し、所望の量のステアリン酸を加え、例えば、乳鉢を用いて、よく練合する。練合後、例えば、約110℃で一晩、更に200℃で3時間乾燥させることにより乾燥粉末を得る。乾燥粉末を更に粉砕・篩過することにより白色の配合物を得ることができる。
(工程4)上記製法で得られる配合物に、常法に従って、例えば、EVA樹脂及び酸化防止剤を加え、ロール練りを行い、プレスにて1mmシートを得ることができる。
(工程5)上記製法で得られるシートを、例えば、ギアオーブンを用いて180℃で1〜8時間虐待試験を行い、シートの着色度合いを観察することにより着色性の改善効果を試験することができる。
また、見掛け密度の測定も、常法に従って行うことができる。
【0021】
本発明の着色改良樹脂添加剤が、樹脂の着色性及び見掛け密度を改善し得る理由は明確ではないが、アルミニウム含有複合金属水酸化物塩の二次粒子間に高級脂肪酸類及び/又は高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステルの粒子が混ざり込んだ結果、着色性及び見掛け密度の改善性能が発現したものと思われる。
すなわち、アルミニウム含有複合金属水酸化物塩の表面の塩基性度を、酸である高級脂肪酸類及び/又は高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステルが十分に抑え、その結果、樹脂の安定化剤として配合する酸化防止剤の分解又は劣化によるマスターバッチやフィルムの着色を抑えたものと思われる。
【0022】
また、アルミニウム含有複合金属水酸化物塩の二次粒子間(空隙)を高級脂肪酸類及び/又は高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステル類の粒子がふさいだ結果、見掛け密度を高くすることができた。見掛け密度が高くなることによってマスターバッチ製造時の作業性、生産性を改善したことは明白であり、結果として、アルミニウム含有複合金属水酸化物塩生産時の管理幅も緩めることができ、生産性を向上させることができた。具体的には、見掛け密度0.15g/mL以上、0.20g/mL未満で生産されたアルミニウム含有複合金属水酸化物塩は、マスターバッチ製造時の作業性、生産性の面では使用困難であったが、高級脂肪酸類及び/又は高級脂肪酸類アルコールのリン酸エステル類との練合又は混合によって、見掛け密度0.20g/mL以上とすることにより使用しやすいものとなった。
【0023】
本発明の上記着色改良樹脂添加剤を含有する樹脂組成物及び農業用フィルムは、以下に述べる方法で製造することができる。先ず、樹脂及び本発明の着色改良樹脂添加剤を、常法に従って、例えばリボンブレンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー等の混合機に投入し、混合後、押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等を用いて溶融混練することにより樹脂組成物を調製する。
【0024】
着色改良樹脂添加剤の使用量は、樹脂100重量部に対し、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは1〜20重量部である。1重量部未満では、充分に赤外線を吸収することはできず、50重量部を越える範囲では農業用フィルムとしての透光性及び機械的強度が低下するためである。
【0025】
樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ポリエチレン、ハロゲン化ポリプロピレン、又は塩化ビ
ニル−酢酸ビニル、塩化ビニル−エチレン、塩化ビニル−プロピレン、塩化ビニル−スチレン、塩化ビニル−イソブチレン、塩化ビニル−塩化ビニリデン、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル、塩化ビニル−ブタジエン、塩化ビニル−塩素化プロピレン、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル、塩化ビニル−マレイン酸エステル、塩化ビニル−メタアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリロニトリル等の組み合わせからなる共重合体物、又は例えばオレフィン系のエチレン、プロピレン、ブテン−1、酢酸ビニル等のオレフィン類の重合体あるいは共重合体、例えば、LLPE、LDPE等のポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。これらのうち、ポリエチレン、エチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、酢酸ビニル含有量が25重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体が透明性、耐候性、価格の面から考えてより好ましい。
【0026】
上記混合溶融、混練により得られた樹脂組成物は、常法に従って、例えばインフレーション加工、カレンダー加工、Tダイ加工等の方法によりフィルム化することにより、フィルム、例えば農業用フィルム等にすることができる。
【0027】
さらに、本発明の赤外線吸収剤を含有する樹脂組成物を用いたフィルムを少なくとも1層有する積層フィルムを形成することができる。具体的にはその片面又は両面に他の樹脂層を設けて多層フィルムとすることもできる。係る多層フィルムは、常法に従って、例えば、ドライラミネーション及びヒートラミネーション等のラミネーション法、又はTダイ共押し出し及びインフレーション共押し出し等の共押し出し法により製造することができる。
【0028】
本発明の着色改良樹脂添加剤は、後述する酸化防止剤を分解、劣化させることがなく、マスターバッチやフィルムの着色性(経時的着色も含めて)、製造時の作業性及び生産性を改善することができる。
【0029】
本発明の農業用フィルムの製造に際し、所望により慣用の各種樹脂用添加剤、例えば、可塑剤、滑剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、紫外線吸収剤、防曇剤、防霧剤、熱安定剤、アンチブロッキング剤、染料又は保温剤等を添加することができる。
【0030】
可塑剤としては、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ソルビトール等の低分子量の多価アルコール系可塑剤、ジオクチルフタレート(DOP)、ジメチルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、パラフィン系可塑剤、ワックス系可塑剤等を挙げることができる。これらの中で多価アルコールは、フィルムの防曇作用も有している。
【0031】
滑剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸等の脂肪酸類及びこれらの金属塩、脂肪酸由来の脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス等のワックス類、流動パラフィン、グリセリン脂肪酸エステル等のエステル類、高級アルコール等を挙げることができる。
【0032】
光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物、クレゾール類、メラミン類、安息香酸等を挙げることができる。
【0033】
ヒンダーズアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシルフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−〔トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)
ブチルカルボニルオキシ〕エチル}−2,4,8,10−テトロオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−〔トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ〕エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス{4,6−ビス〔N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ〕−1,3,5−トリアジン−2−イル}−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−tert−オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物等を挙げることができる。光安定剤の配合量は、樹脂100重量部に対して0.02〜5重量部が好適であり、少なければ効果が見いだせず、多ければフィルムの透明性を損なう。
【0034】
酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、硫黄系等の酸化防止剤を挙げることができる。
【0035】
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)酪酸〕グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−sec−ブチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−tert−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−〔(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等を挙げることができる。
【0036】
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−tert−ブチル−4−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノ(ジノニルフェニル)ビス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(C12〜16混合アルキル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(オクチル)ホスファイト等を挙げることができる。
【0037】
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ジステアリル等のジアルキルジチオプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類を挙げることができる。上記酸化防止剤の配合量は0.01〜3%程度が好適である。
【0038】
帯電防止剤としては、ポリオキシエチレン−アルキルアミン、ポリグリコールエーテル、ノニオン系活性剤、カチオン系活性剤等を挙げることができる。
【0039】
顔料としては高い透過性を有するものが好ましい。
【0040】
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチル酸エステル系、置換オキザリニド類及びシアノアクリレート類等を挙げることができる。
【0041】
ベンゾフェノン系としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
トキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類等を挙げることができる。
【0042】
ベンゾトリアゾール系としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−tert−オクチル−6−ベンゾトリアゾール)フェノール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類を挙げることができる。
【0043】
サルチル酸エステル系としては、例えば、フェニルサリチレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類を挙げることができる。
【0044】
置換オキザリニド類としては、例えば、2−エチル−2’−エトキシオキザリニド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザリニド類を挙げることができる。
【0045】
シアノアクリレート類としては、例えば、エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類を挙げることができる。
【0046】
防曇剤としては、非イオン系、アニオン系、カチオン系の界面活性剤が好適に使用できる。具体的には、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミレート、ソルビタンモノベヘネート等のソルビタ特開2002−146337ン系脂肪酸エステル、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノパルミート、ジグリセリンジラウレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリンモノパルミート、トリグリセリンモノステアレート等のグリセリン系脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノステアレート等のポリエチレングリコール系活性剤等の多価アルコール系界面活性剤、及びそれらのアルキレンオキサイド付加物、ポリオキシアルキレンエーテル、ソルビタン類やグリセリン類等の有機酸とのエステル類等を挙げることができる。
【0047】
防霧剤としては、従来の農業用オレフィン系樹脂フィルムに慣用されているものであるフッ素系防霧剤又はシリコーン系防霧剤等を配合することができる。例えばパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルケニル基を含有する低分子又は高分子であって、少なくとも0.01重量%の水中溶解度を有し、25℃において水の表面張力を35dyn/cm以下、好ましくは30dyn/cm以下に低下させる能力を有するものが好ましい。また、パーフルオロアルキル基は、その炭素鎖中に酸素原子が介在してもよい。
【0048】
フッ素系防霧剤としては、例えば、市販品のユニダインDS−401、ユニダインDS−403、ユニダインDS−451(以上、ダイキン工業社製)、メガファックF−177(以上、大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC−170、フロラードFC−176、フロラードFC−430(以上、住友スリーエム社製)、サーフロンS−141、サーフロンS−145、サーフロンS−381、サーフロンS−382、サーフロンS−393(以上、旭硝子社製)等を挙げることができる。
【0049】
シリコーン系防霧剤としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等が挙げられ、一般に少なくとも0.1重量%の水中溶解度を有し、25℃において水の表面張力を35dyn/cm以下に低下させる能力を有するものが好ましい。市販のシリコーン系界面活性剤としては、例えば、KF−354(信越化学社製)、SH−374(東レ−ダウコーニング)、TSF−4445(東芝シリコーン社製)等を挙げることができる。防霧剤の配合量は、樹脂100重量部に対して0.1%〜5%程度が好適に使用できる範囲である。
【0050】
熱安定剤としては、特に塩化ビニル系樹脂に配合される錫系、鉛系、及びカルシウム亜鉛系、バリウム亜鉛系等の複合金属脂肪酸系安定剤等を挙げることができる。
【0051】
また、他の保温剤、炭酸マグネシウム、マグネシウムケイ酸塩、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、燐酸塩、ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類等もフィルムの透明性が損なわれない範囲であれば、使用できる。
【0052】
上記各種添加剤は1種又は2種以上を適宜選択して配合することができる。その配合量はフィルムの性質を劣化させない範囲が良好であり、この範囲であれば特に制限はない。
【0053】
【発明の実施の形態】
【実施例】
実施例1
(工程1)Al2O3として65重量%含有した水酸化アルミニウム粉末214.0gと、MgOとして42.0重量%含有した濃度の炭酸マグネシウム13.9gと、炭酸リチウム61.1gに水を加えて全量3リットル(L)のスラリーとした。このスラリーを5Lのオートクレーブにて160℃4時間加熱処理した。加熱処理後、25℃まで冷却したスラリーに5重量%硝酸(モル比HNO3/Al2O3=1.5)を加えて酸処理した。次いで、3号ケイ酸ソーダ(SiO2として29%)424.1gを含む水溶液4Lを添加して60分間撹拌した。
(工程2)このスラリーを50℃に保ちながら、ステアリルエーテルリン酸(以下分子式をSPと表す)4.0gを加え表面処理した。次いで、このスラリーをヌッチェにて濾取し、製品量に対し15倍の水で洗浄し、洗浄ケーキを得た。
洗浄ケーキの一部を110℃で20時間乾燥した。得られた粉体の組成分析の結果を以下に示す。
[Al2Li0.90・Mg0.10(OH)6]2(Si3O7)1.10・3.0H2O・0.006SP
(工程3)上記製法で得られた洗浄ケーキを乳鉢に入れ、更に乾燥粉末に対して1重量%のステアリン酸(以下、分子式をSAと表す)を加え、乳棒を用いて、よく練合した。練合後、約110℃で一晩乾燥し、更に200℃で3時間乾燥した。乾燥品を粉砕・篩過し白色粉末を得た。
組成分析の結果を以下に示す。
[[Al2Li0.90・Mg0.10(OH)6]2(Si2O7)1.10・1.0H2O・0.006SP]・0.02SA
(工程4)上記で得られた配合物を用いて1mmシートを作成し、着色性改善効果を確認した。EVA樹脂(FB−812、日本ユニカー製)60重量部に、実施例1で得られた配合物40重量部及び酸化防止剤(イルガノックス1010、チバガイキー製)0.1重量部加え、150℃でロール練りを行い、プレスにて1mmシートを得た。
(工程5)上記製法で得られた1mmシートをギアオーブンを用いて180℃で1〜8時間虐待試験を行い、シートの着色度合いを観察した。
この結果を表1に示した。
【0054】
実施例2
(工程1)硝酸アルミニウム(Al2O3として13.3重量%)151gを含む水溶液0.8L、硝酸マグネシウム(MgOとして15.6重量%)229gを含む水溶液1Lを撹拌下に、0.2Lの水溶液中に添加して反応させた。このとき水酸化ナトリウムを用いて、pH9〜10に調整しながら反応させた。更に、この反応液2Lを160℃で12時間オートクレーブ処理した後、3号ケイ酸ソーダ(SiO2として29%)122gを含む水溶液1Lを添加して30分間撹拌した。
(工程2)上記スラリーを50℃に保ちながら、ステアリルエーテルリン酸(以下、分子式をSPと表す)0.5gを加え表面処理した。次いで、このスラリーをヌッチェにて濾取し、製品量に対し15倍の水で洗浄し、110℃で20時間乾燥した。
組成分析の結果を以下に示す。
Mg4Al2(Si3O7)1.0(OH)12.8・2.0H2O・0.006SP
(工程3)上記製法で得られた乾燥品と、更に乾燥粉末に対して3重量%のオレイン酸(以下、分子式をOAと表す)を加え、DL型ミニ粉砕機で混合・粉砕した。更に200℃で1時間乾燥し、乾燥品を篩過し白色粉末を得た。
組成分析の結果を以下に示す。
[Mg4Al2(Si3O7)1.0(OH)12.8・1.0H2O・0.006SP]・0.062OA
(工程4)上記製法で得られた配合物を用い、実施例1同様にして1mmシートを作成した。
(工程5)上記製法で得られたシートを用いて、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0055】
実施例3
(工程1)Al2O3として65重量%含有した水酸化アルミニウム粉末110.8gと、MgOとして66重量%含有した濃度の水酸化マグネシウム133.6gと炭酸リチウム7.9g、炭酸水素ナトリウム118.6gに水を加えて全量3リットル(L)のスラリーとした。このスラリーを5Lのオートクレーブにて160℃8時間加熱処理した。加熱処理後、70℃まで冷却したスラリーに8重量%硫酸をpHが4.0になるまで加えた。次いで、25%苛性ソーダを加えてpH10〜11に調整した。
(工程2)次いで、ステアリン酸(以下、分子式をSAと表す)を3g加えて表面処理した。次いで、3号ケイ酸ソーダ(SiO2として29%)368.0gを含む水溶液1Lを添加して60分間撹拌した。このスラリーをヌッチェにて濾取し、製品量に対し30倍の水で洗浄した。洗浄ケーキを110℃で20時間乾燥したものの組成分析の結果を以下に示す。
[Al2Li0.20・Mg3.10(OH)10.60]2(Si2.83O6.66)1.26(SO4)0.54・4.56H2O・0.012SA
(工程3)上記で得られた洗浄ケーキを乳鉢に入れ、更に乾燥粉末に対して5重量%のステアリルエーテルリン酸(分子式をSPと表す)を加え、乳棒を用いて、よく練合した。練合後、約110℃で20時間乾燥し、更に180℃で1時間乾燥した。乾燥品を粉砕・篩過し白色粉末を得た。
組成分析の結果を以下に示す。
[[Al2Li0.20・Mg3.10(OH)10.60]2(Si2.8 3O6.66)1.26(SO4)0.54・1.77H2O・0.012SA]・0.098SP
(工程4)上記製法で得られた配合物を用い、実施例1同様にして1mmシートを作成した。
(工程5)上記製法で得られたシートを用いて、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0056】
実施例4
(工程1)Al2O3として65重量%含有した水酸化アルミニウム粉末214.0gと、MgOとして42.0重量%含有した濃度の炭酸マグネシウム10.5gと、MgOとして66.0重量%含有した濃度の水酸化マグネシウム1.7gと、炭酸リチウム53.8gに水を加えて全量3リットル(L)のスラリーとした。このスラリーを5Lのオートクレーブにて150℃4時間加熱処理した。加熱処理後、70℃まで冷却したスラリーに8重量%硫酸をpHが4.0になるまで加えた。次いで、25%苛性ソーダを加えてpH10〜11に調整した。
(工程2)このスラリーを50℃に保ちながら、ステアリルエーテルリン酸(以下分子式をSPと表す)4.0gを加え表面処理した。次いで、このスラリーをヌッチェにて濾取し、製品量に対し15倍の水で洗浄し、110℃で20時間乾燥した。乾燥品の組成分析の結果を以下に示す。
[Al2Li0.92・Mg0.10(OH)6.04]2(SO4)0.86(CO3)0.10(OH)0.24・3.2H2O・0.006SP
(工程3)上記製法で得られた乾燥品と、更に乾燥粉末に対して0.5重量%のステアリルエーテルリン酸(分子式をSPと表す)を加え、DL型ミニ粉砕機で混合・粉砕した。粉砕品を篩過し白色粉末を得た。
組成分析の結果を以下に示す。
[[Al2Li0.92・Mg0.10(OH)6.04]2(SO4)0.86(CO3)0.10(OH)0.24・3.2H2O・0.006SP]・0.005SP
(工程4)上記製法で得られた配合物を用い、実施例1同様にして1mmシートを作成した。
(工程5)上記製法で得られたシートを用いて、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0057】
実施例5
(工程1)Al2O3として65重量%含有した水酸化アルミニウム粉末214.0gと、MgOとして42.0重量%含有した濃度の炭酸マグネシウム13.9gと水酸化マグネシウム15.7gと、炭酸リチウム45.2gに水を加えて全量3リットル(L)のスラリーとした。このスラリーを5Lのオートクレーブにて150℃4時間加熱処理した。加熱処理後、70℃まで冷却したスラリーに8重量%硫酸をpHが4.0のなるまで加えた。次いで、25%苛性ソーダを加えてpH10〜11に調整した。
(工程2)このスラリーを50℃に保ちながら、ステアリルエーテルリン酸(以下分子式をSPと表す)4.0gを加え表面処理した。次いで、15%3号ケイ酸ソーダ940.5gを添加した。3号ケイ酸ソーダ添加後のスラリーをヌッチェにて濾取し、製品量に対し15倍の水で洗浄した。洗浄後、約110℃で20時間乾燥した。得られた粉体の組成分析の結果を以下に示す。
[Al2Li0.90・Mg0.30(OH)6.40]2(Si3O7)0.16(SO4)0.28(CO3)0.10(OH)1.12・4.0H2O・0.006SP
(工程3)上記製法で得られた乾燥品と、更に乾燥粉末に対して10重量%のステアリルエーテルリン酸(分子式をSPと表す)を加え、DL型ミニ粉砕機で混合・粉砕した。粉砕品を篩過し白色粉末を得た。
組成分析の結果を以下に示す。
[[Al2Li0.90・Mg0.30(OH)6.40]2(Si3O7)0.16(SO4)0.28(CO3)0.10(OH)1.12・4.0H2O・0.006SP]・0.103SP
(工程4)上記製法で得られた配合物を用い、実施例1同様にして1mmシートを作成した。
(工程5)上記製法で得られたシートを用いて、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0058】
比較例1
実施例1の製法において、高級脂肪酸類としてステアリン酸を加えない以外は同様に処理して1mmシートを作成し、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0059】
比較例2
実施例2の製法において、高級脂肪酸類としてオレイン酸を加えない以外は同様に処理して1mmシートを作成し、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0060】
比較例3
実施例3の製法において、高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類としてステアリルエーテルリン酸を加えない以外は同様に処理して1mmシートを作成し、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0061】
比較例4
実施例4の製法において、高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類としてステアリルエーテルリン酸を加えない以外は同様に処理して1mmシートを作成し、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0062】
比較例5
実施例5の製法において、高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類としてステアリルエーテルリン酸を加えない以外は同様に処理して1mmシートを作成し、前記と同様にして、着色性改善効果を確認した。
この結果を表1に示した。
【0063】
見掛け密度の測定
実施例1〜5及び比較例1〜5について、JIS K 5101−1991 顔料試験方法 20.見掛け密度又は見掛け比容 20.1静置法に従って見掛け密度を測定した。
この結果を表1に示した。
【0064】
【表1】
【0065】
上記表中の虐待前、虐待試験時のアルファベット評価は着色の度合いであり、「A」は無色、「B」は微黄色、「C」は淡黄色、「D」は淡褐色、「E」は褐色を意味する。
【0066】
【発明の効果】
本発明の着色改良樹脂添加剤は、マスターバッチやフィルムの着色性(経時的着色も含めて)、製造時の作業性及び生産性を改善することができ、産業上有用である。更に付帯の効果として見掛け密度が高くなり、より作業性を改善することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1記載の製法で得られる化合物(1)とステアリン酸からなる配合物(着色性及び見掛け密度改善剤)の赤外線吸収スペクトル(KBr)である。
Claims (12)
- (A)式(1)、(2)及び(3)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩の群から選ばれる1種又は2種以上に、(B)高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上で表面処理を施し、(C)更に、高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上を配合することを特徴とする着色改良樹脂添加剤。
式(1)
[Al2Li(1−xa)M2+ (xa+ya)(OH)(6+2ya)]na(Ana−)(1+xa)・mbH2O
(式中、M2+は2価の金属、Aはアニオン、naはアニオンAの価数(nは1以上の整数)、ma≧0、0≦xa<1.0、0≦ya≦3.0の範囲にある。)、
式(2)
(Mb 2+)xbAl2(OH)(2xb+4)(Anb−)2/nb・mbH2O
(式中、M2+は2価の金属、2≦xb≦8、nbはアニオンAの価数(nbは1以上の整数)、mb≧0の範囲にある。)、
式(3)
cMgOAl2O3dSiO2eP2O5fY・mcH2O
(式中、YはHCl、HBr、HI、HNO3、H2SO3、H2SO4、H3BO3、CH3COOHの群から選ばれる1種又は2種以上、2≦c≦8、0≦d≦3、0≦e≦3(但し、0<d+e≦3)、0≦f≦1、d+e+f≧1.5、0≦mc≦2の範囲にある。) - 前記式(1)及び/又は式(2)において、MがMg及びZnからなる群から選ばれる1種又は2種であることを特徴とする請求項1記載の着色改良樹脂添加剤。
- 前記式(1)及び/又は式(2)において、アニオンが縮合ケイ酸イオン、縮合リン酸イオン、硫酸イオン、炭酸イオン及び水酸化物イオンからなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の着色改良樹脂添加剤。
- (A)前記式(1)、(2)及び(3)で表されるアルミニウム含有複合金属水酸化物塩の群から選ばれる1種又は2種以上の100重量部当たりに対し、(C)前記高級脂肪酸類及び高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類の群から選ばれる1種又は2種以上を0.1〜20重量部配合することを特徴とする着色改良樹脂添加剤。
- 高級脂肪酸類がパルミチン酸、オレイン酸及びステアリン酸の群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜4記載の着色改良樹脂添加剤。
- 高級脂肪族系アルコールのリン酸エステル類がアルキルエーテルリン酸エステルであることを特徴とする請求項1〜5記載の着色改良樹脂添加剤。
- 請求項1〜6記載の着色改良樹脂添加剤を含有する樹脂組成物。
- 樹脂がオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項7の樹脂組成物。
- 赤外線吸収能を有することを特徴とする請求項7〜8記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜6記載の着色改良樹脂添加剤を含有する農業用フィルム。
- 請求項7〜9記載の樹脂組成物からなる農業用フィルム。
- 請求項1〜6記載の着色改良樹脂添加剤の製造方法。
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