JP4224994B2 - 赤外線吸収剤及び農業用フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式(I)
〔AlLi(1−x)2+ (x+y)(OH)(6+2y)(Si2m+1)z(SO)z(CO)z(OH)z・nHO (I)
(式中、M2+は2価の金属、x、y、z、z、z、z、m、nは、0≦x≦0.5、0≦y≦0.5、z>0、z>0、z、z>0、z+z+z+(z/2)=1+x、2≦m≦4、0≦n<5、0<SiO/Al≦0.5の範囲にある)
で表される複合水酸化物塩を有効成分として含有することを特徴とする赤外線吸収剤及びこれを樹脂に配合してフィルムに成形してなる農業用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ハウスやトンネル等の温室栽培に用いられる農業用フィルムは昼間の太陽光線を高い透過率で効率よく通過させる一方、夜間は地面や植物から放射される赤外線を吸収や反射等によりハウスやトンネルの外に放出させない等の特性が要求される。地面や植物から放出される赤外線の放射率が大きい範囲は、5〜25μmの波長範囲であることが知られている。農業用フィルムとしては5〜25μm、特に放射率が最大である10μm付近の波長の赤外線を吸収できることが必要である。従来、上記農業用フィルムには、赤外線吸収剤として、炭酸マグネシウム、マグネシウムケイ酸塩、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、燐酸塩、ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類等が用いられていた。
しかしながら、従来の上記無機粉体にはそれぞれ一長一短があり、前述の諸物性を充分に満たすものは存在しない。例えば、二酸化ケイ素、アルミニウムケイ酸塩等は赤外線吸収能は優れているが、屈折率、分散性等に問題があり、結果としてフィルムの透光性が損なわれるため、農業用フィルムとしては不適切なものであった。又ハイドロタルサイト類は、分散性、屈折率等においては比較的優れているものの赤外線吸収能については充分満足できるものではなかった。
また、特開平7−300313号公報には、リチウムアルミニウム複合水酸化物塩を用いて農業用フィルムの保温剤とする技術が開示されている。この水酸化物塩は、屈折率が1.55でポリオレフィン樹脂の1.50付近という値からかけ離れているため、透明性が良くないという欠点を有していた。
本発明者らは特許第2852563号公報で層間に縮合ケイ酸イオンを入れて、高透明性、高保温性の両特徴を同時に満足させることに成功した。しかし、縮合ケイ酸イオンは他の酸とのイオン交換能という点では劣っており、農薬散布によってフィルム外観が変化しやすい、つまり耐酸性が劣るという欠点があった。更により良い保温剤を提供するために、本発明者等は、特開2002−146337号公報で層間に硫酸イオン、炭酸イオン及び水酸化物イオンを入れ、高透明性及び高保温性に加え、耐酸性を満足させることに成功した。
しかし、この保温剤はフィルム自体が比較的保温性を有する樹脂、例えば酢酸ビニル含量15%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体に10重量%以上混練した際、層間に縮合ケイ酸を入れたものと同等の保温性能を有するが、上記樹脂に10重量部より少ない量を混練、もしくは比較的保温性能の低い樹脂、例えばポリエチレンに混練した際、層間に縮合ケイ酸を入れたものより保温性能が劣る欠点を有していた。農業用フィルムに添加する保温剤は、基本性能に加え、展張後もフィルム外観を長期に渡って維持すること、環境に配慮し極力少量で保温性能を発揮することが求められており、より高い保温性、透明性、耐酸性を同時に満足させるものが望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のことを考慮してなされたもので、より高い保温性、透明性、耐酸性を同時に満足させる赤外線吸収剤、該赤外線吸収剤を含有する樹脂組成物及びこれを樹脂に配合してフィルムに成形してなる農業用フィルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記一般式(I)、〔AlLi(1−x)2+ (x+y)(OH)(6+2y)(Si2m+1)z(SO)z(CO)z(OH)z・nHO (I)
(式中、M2+は2価の金属、x、y、z、z、z、z、m、nは、0≦x≦0.5、0≦y≦0.5、z>0、z>0、z、z>0、z+z+z+(z/2)=1+x、2≦m≦4、0≦n<5、0<SiO/Al≦0.5の範囲にある)
で表される複合水酸化物塩を有効成分からなる赤外線吸収剤が上記問題を解決しうることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0005】
上記一般式(I)で表される複合水酸化物塩は、ギブサイト構造の水酸化アルミニウム八面体層の空位(ベーカント)にリチウムイオン及び2価の金属イオンを入れて基本骨格とし、その中間層にアニオンが導入されたものを基本構造とする(y=0の場合)。更には、この基本構造に2価の金属の水酸化物を複合化させた複合水酸化物塩である(0<y<1の場合)。この2価の金属としては、特に限定されるものではないが、導入が容易であり、白色であり、且つフィルムに配合した際に透明性を満たすことから、好ましくはMg、Zn、Caである。
【0006】
本発明の赤外線吸収剤は、上記複合水酸化物塩の中間層アニオンを式(I)のごとく縮合ケイ酸イオン、硫酸イオン、炭酸イオン及び水酸化物イオンを特定の割合に調整することにより、より高い保温性、透明性、耐酸性を同時に満足させるものである。
具体的には、本発明者等が特開2002−146337号公報に開示している方法で得られる複合水酸化物塩(層間に、硫酸イオン、炭酸イオン及び水酸化物イオンを入れたもの)に、更に縮合ケイ酸イオンを0<SiO/Al≦0.5の範囲、好ましくは0.2≦SiO/Al≦0.5の範囲で導入することにより、従来品に比べて、より高い保温性、透明性、耐酸性を同時に満足するものである。
【0007】
本発明の赤外線吸収剤は以下の製造方法で得ることができる。具体的には、水酸化アルミニウムを水媒体中で、炭酸リチウムと炭酸マグネシウム又は塩基性炭酸マグネシウム等のマグネシウム炭酸塩と加熱処理するか、又は上記原料に塩化マグネシウム、水酸化マグネシウムの中から選択された1種以上を加えて加熱処理することによって製造できる。この場合、炭酸リチウムと炭酸マグネシウム又は塩基性炭酸マグネシウムの使用量は、水酸化アルミニウムのAl23含量に対し、[Li/Al(モル比)]+[MgO/Al(モル比)]=1となるように用いると良いが、リチウム成分については過剰に投入しても良い。
【0008】
加熱処理の温度範囲は、好ましくは常温〜200℃迄の間の適宜な温度であり、より好ましくは90〜160℃、特に好ましくは110〜160℃である。処理温度が常温よりも低い場合は結晶化の程度が低くなり好ましくない。
【0009】
次に、上記で得られた炭酸イオン型リチウムアルミニウムマグネシウム複合水酸化物塩のスラリーに硫酸を加え、一端液性を酸性にした後、苛性ソーダ等のアルカリ溶液で液性を中性〜アルカリ性にする。このスラリーに3号ケイ酸ソーダ等のケイ酸アルカリ溶液を加えることによって本発明の化合物が得られる。
【0010】
加える硫酸の濃度は特に限定はされないが、結晶崩壊させないことを考えた場合、20重量%以下の濃度で行うことが好ましい。また、硫酸添加量はpH3.0〜pH6.0になるまで加えることが好ましく、より好ましくはpH4.0〜pH5.0である。
【0011】
アルカリ溶液も特に限定されないが、工業化を考えた場合、25重量%以下の苛性ソーダが好ましい。また、アルカリ溶液の添加は、pH7.0〜pH12.0になるまで加えることが好ましく、より好ましくはpH9.0〜pH11.0である。上記化合物を水で洗浄することにより目的とするものを得るが、適当な濃度の苛性ソーダ、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダで洗浄することにより、層間イオンの割合をコントロールすることができる。
【0012】
本発明の赤外線吸収剤は、コーティング剤で表面処理することにより、さらに分散性に優れたものにすることができる。コーティング剤としては、例えば、高級脂肪酸類、高級脂肪酸塩類、高級脂肪酸族アルコールとリン酸のエステル類、ワックス類、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤又はカップリング剤から選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくは、高級脂肪酸類、高級脂肪酸塩類、高級脂肪酸系アルコールのリン酸エステル類、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤又はカップリング剤等である。
【0013】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、カプリン酸、ミリスチン酸、リノール酸等であり、高級脂肪酸塩類としては、例えば、上記高級脂肪酸のナトリウム塩、又はカリウム塩等を挙げることができる。高級脂肪酸アルコールのリン酸エステル、例えば、ラウリルエーテルリン酸、ステアリルエーテルリン酸、オレイルエーテルリン酸等のアルキルエーテルリン酸、ジアルキルエーテルリン酸、アルキルフェニルエーテルリン酸類、ジアルキルフェニルエーテルリン酸類等、又はオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ステアリルエーテルリン酸カリウム等のアルキルエーテルリン酸塩類を挙げることができる。
【0014】
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリル酸ジエタノールアミド等のアルキロールアマイド類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のポリオキシアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、モノカプリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリコールエーテル類等を挙げることができる。
【0015】
カチオン系界面活性剤としては、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩類、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩等のアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩類を挙げることができる。
【0016】
両性活性剤としては、ヤシ油アルキルベタイン等のアルキルベタイン類、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルアミドベタイン類、Z−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリームベタイン等のミダゾリン類、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン等のグリシン類を挙げることができる。
【0017】
カップリング剤としては、例えばシラン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤等を挙げることができる。
【0018】
上記コーティング剤は1種又は2種以上を同時に用いることもできる。コーティング剤の添加量は0.1〜10重量%であり、好ましくは0.5〜6重量%の範囲である。0.1重量%以下では分散性が悪く、10重量%以上では効果は充分であるが、経済的には有利ではない。表面処理は、常法に従って湿式法でも乾式法でも容易にすることができる。
尚、湿式処理で行う場合、3号ケイ酸ソーダ等のケイ酸アルカリ溶液を加える前に行うことが好ましい。
【0019】
本発明の第2は、本発明の上記赤外線吸収剤を含有する樹脂組成物、農業用フィルム及びその製法である。
【0020】
本発明の樹脂組成物及び農業用フィルムは、以下に述べる方法で製造することができる。先ず、樹脂及び本発明の赤外線吸収剤を、常法に従って、例えばリボンブレンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー等の混合機に投入し、混合後、押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等を用いて溶融混練することにより樹脂組成物を調製する。
【0021】
赤外線吸収剤の使用量は、樹脂100重量部に対し、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは1〜20重量部である。1重量部未満では、充分に赤外線を吸収することはできず、50重量部を越える範囲では農業用フィルムとしての透光性及び機械的強度が低下するためである。
【0022】
樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ポリエチレン、ハロゲン化ポリプロピレン、又は塩化ビニル−酢酸ビニル、塩化ビニル−エチレン、塩化ビニル−プロピレン、塩化ビニル−スチレン、塩化ビニル−イソブチレン、塩化ビニル−塩化ビニリデン、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル、塩化ビニル−ブタジエン、塩化ビニル−塩素化プロピレン、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル、塩化ビニル−マレイン酸エステル、塩化ビニル−メタアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリロニトリル等の組み合わせからなる共重合体物、又はオレフィン系のエチレン、プロピレン、ブテン−1、酢酸ビニル等のオレフィン類の重合体あるいは共重合体、例えば、LLPE、LDPE等のポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。これらのうち、ポリエチレン、エチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、酢酸ビニル含有量が25重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体が透明性、耐候性、価格の面から考えてより好ましい。
【0023】
上記混合溶融、混練により得られた樹脂組成物は、常法に従って、例えばインフレーション加工、カレンダー加工、Tダイ加工等の方法によりフィルム化することにより、フィルム、例えば農業用フィルム等にすることができる。
【0024】
さらに、本発明の赤外線吸収剤を含有する樹脂組成物を用いたフィルムを少なくとも1層有する積層フィルムを形成することができる。具体的にはその片面又は両面に他の樹脂層を設けて多層フィルムとすることもできる。係る多層フィルムは、常法に従って、例えば、ドライラミネーション及びヒートラミネーション等のラミネーション法、又はTダイ共押し出し及びインフレーション共押し出し等の共押し出し法により製造することができる。
【0025】
本発明の農業用フィルムの製造に際し、所望により慣用の各種樹脂用添加剤、例えば、可塑剤、滑剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、紫外線吸収剤、防曇剤、防霧剤、熱安定剤、アンチブロッキング剤、染料又は保温剤等を添加することができる。
【0026】
可塑剤としては、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ソルビトール等の低分子量の多価アルコール系可塑剤、ジオクチルフタレート(DOP)、ジメチルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、パラフィン系可塑剤、ワックス系可塑剤等を挙げることができる。これらの中で多価アルコールは、フィルムの防曇作用も有している。
【0027】
滑剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸等の脂肪酸類及びこれらの金属塩、脂肪酸由来の脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス等のワックス類、流動パラフィン、グリセリン脂肪酸エステル等のエステル類、高級アルコール等を挙げることができる。
【0028】
光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物、クレゾール類、メラミン類、安息香酸等を挙げることができる。
【0029】
ヒンダーズアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシルフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−〔トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)
ブチルカルボニルオキシ〕エチル}−2,4,8,10−テトロオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−〔トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ〕エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス{4,6−ビス〔N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ〕−1,3,5−トリアジン−2−イル}−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−tert−オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物等を挙げることができる。光安定剤の配合量は、樹脂100重量部に対して0.02〜5重量部が好適であり、少なければ効果が見いだせず、多ければフィルムの透明性を損なう。
【0030】
酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、硫黄系等の酸化防止剤を挙げることができる。
【0031】
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4'−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)酪酸〕グリコールエステル、4,4'−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2'−エチリデンビス(4−sec−ブチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−tert−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−〔(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等を挙げることができる。
【0032】
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−tert−ブチル−4−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノ(ジノニルフェニル)ビス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(C12〜16混合アルキル)−4,4'−n−ブチリデンビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(オクチル)ホスファイト等を挙げることができる。
【0033】
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ジステアリル等のジアルキルジチオプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類を挙げることができる。上記酸化防止剤の配合量は0.01〜3%程度が好適である。
【0034】
帯電防止剤としては、ポリオキシエチレン−アルキルアミン、ポリグリコールエーテル、ノニオン系活性剤、カチオン系活性剤等を挙げることができる。
【0035】
顔料としては高い透過性を有するものが好ましい。
【0036】
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチル酸エステル系、置換オキザリニド類及びシアノアクリレート類等を挙げることができる。
【0037】
ベンゾフェノン系としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5'−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類等を挙げることができる。
【0038】
ベンゾトリアゾール系としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2'−メチレンビス(4−tert−オクチル−6−ベンゾトリアゾール)フェノール等の2−(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類を挙げることができる。
【0039】
サルチル酸エステル系としては、例えば、フェニルサリチレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類を挙げることができる。
【0040】
置換オキザリニド類としては、例えば、2−エチル−2’−エトキシオキザリニド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザリニド類を挙げることができる。
【0041】
シアノアクリレート類としては、例えば、エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類を挙げることができる。
【0042】
防曇剤としては、非イオン系、アニオン系、カチオン系の界面活性剤が好適に使用できる。具体的には、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミレート、ソルビタンモノベヘネート等のソルビタ特開2002−146337ン系脂肪酸エステル、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノパルミート、ジグリセリンジラウレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリンモノパルミート、トリグリセリンモノステアレート等のグリセリン系脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノステアレート等のポリエチレングリコール系活性剤等の多価アルコール系界面活性剤、及びそれらのアルキレンオキサイド付加物、ポリオキシアルキレンエーテル、ソルビタン類やグリセリン類等の有機酸とのエステル類等を挙げることができる。
【0043】
防霧剤としては、従来の農業用オレフィン系樹脂フィルムに慣用されているものであるフッ素系防霧剤又はシリコーン系防霧剤等を配合することができる。例えばパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルケニル基を含有する低分子又は高分子であって、少なくとも0.01重量%の水中溶解度を有し、25℃において水の表面張力を35dyn/cm以下、好ましくは30dyn/cm以下に低下させる能力を有するものが好ましい。また、パーフルオロアルキル基は、その炭素鎖中に酸素原子が介在してもよい。
【0044】
フッ素系防霧剤としては、例えば、市販品のユニダインDS−401、ユニダインDS−403、ユニダインDS−451(以上、ダイキン工業社製)、メガファックF−177(以上、大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC−170、フロラードFC−176、フロラードFC−430(以上、住友スリーエム社製)、サーフロンS−141、サーフロンS−145、サーフロンS−381、サーフロンS−382、サーフロンS−393(以上、旭硝子社製)等を挙げることができる。
【0045】
シリコーン系防霧剤としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等が挙げられ、一般に少なくとも0.1重量%の水中溶解度を有し、25℃において水の表面張力を35dyn/cm以下に低下させる能力を有するものが好ましい。市販のシリコーン系界面活性剤としては、例えば、KF−354(信越化学社製)、SH−374(東レ−ダウコーニング)、TSF−4445(東芝シリコーン社製)等を挙げることができる。防霧剤の配合量は、樹脂100重量部に対して0.1%〜5%程度が好適に使用できる範囲である。
【0046】
熱安定剤としては、特に塩化ビニル系樹脂に配合される錫系、鉛系、及びカルシウム亜鉛系、バリウム亜鉛系等の複合金属脂肪酸系安定剤等を挙げることができる。
【0047】
また、他の保温剤、炭酸マグネシウム、マグネシウムケイ酸塩、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、燐酸塩、ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類等もフィルムの透明性が損なわれない範囲であれば、使用できる。
【0048】
上記各種添加剤は1種又は2種以上を適宜選択して配合することができる。その配合量はフィルムの性質を劣化させない範囲が良好であり、この範囲であれば特に制限はない。
【0049】
【実施例】
実施例1 Alとして65重量%含有した水酸化アルミニウム粉末214.0gと、MgOとして42.0重量%含有した濃度の炭酸マグネシウム13.9gと水酸化マグネシウム15.7gと、炭酸リチウム45.2gに水を加えて全量3リットル(L)のスラリーとした。このスラリーを5リットル(L)のオートクレーブにて150℃4時間加熱処理した。加熱処理後、70℃まで冷却したスラリーに8重量%硫酸をpHが4.0のなるまで加えた。次いで、25%苛性ソーダを加えてpH10〜11に調整した。pH調整後のスラリーを55℃に保ちながら、ステアリン酸リン酸エステルNa塩の1%溶液を1,150mL加えて表面処理した。次いで、15%3号ケイ酸ソーダ940.5gを添加した。3号ケイ酸ソーダ添加後のスラリーをヌッチェにて濾過し、製品量に対し15倍の水で洗浄した。洗浄後、約110℃で20時間乾燥し、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過した。
得られた白色粉末を化学分析したところ、[AlLi0.90・Mg0.30(OH)6. 4 ](Si0.16(SO0.28(CO0.10(OH)1.1 2・4.0HOの組成であった。
また、BET比表面積は、12.6m/g、平均粒子径は、1.2μmであった。
【0050】
実施例2 Alとして65重量%含有した水酸化アルミニウム粉末214.0gと、MgOとして42.0重量%含有した濃度の炭酸マグネシウム13.9gと、炭酸リチウム45.2gに水を加えて全量3Lのスラリーとした。このスラリーを5Lのオートクレーブにて140℃4時間加熱処理した。加熱処理後、70℃まで冷却したスラリーに8重量%硫酸をpHが4.0のなるまで加えた。次いで、25%苛性ソーダを加えてpH10〜11に調整した。pH調整後のスラリーを55℃に保ちながら、ステアリン酸リン酸エステルNa塩の1%溶液を1,150mL加えて表面処理した。次いで、15%3号ケイ酸ソーダ940.5gを添加した。3号ケイ酸ソーダ添加後のスラリーをヌッチェにて濾過し、製品量に対し15倍の水で洗浄した。洗浄後、約110℃で20時間乾燥し、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過した。
得られた白色粉末を化学分析したところ、[AlLi0.92Mg0.10(OH)6.04](Si0.16(SO0.24(CO0.10(OH)1.16・4.1HOの組成であった。
また、BET比表面積は、9.6m/g、平均粒子径は、1.1μmであった。
【0051】
実施例3 Alとして65重量%含有した水酸化アルミニウム粉末214.0gと、炭酸リチウム45.2gに水を加えて全量3Lのスラリーとした。このスラリーを5Lのオートクレーブにて130℃6時間加熱処理した。加熱処理後、70℃まで冷却したスラリーに8重量%硫酸をpHが4.0になるまで加えた。次いで、25%苛性ソーダを加えてpH10〜11に調整した。pH調整後のスラリーを55℃に保ちながら、ステアリン酸Naの1%溶液を970mL加えて表面処理した。次いで、15%3号ケイ酸ソーダ470.2gを添加した。
3号ケイ酸ソーダ添加後のスラリーをヌッチェにて濾過し、製品量に対し30倍の水で洗浄した。洗浄後、約110℃で20時間乾燥し、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過した。
得られた白色粉末を化学分析したところ、[AlLi1.00(OH)](Si0.09(SO0.34(CO0.08(OH)0.98・3.77HOの組成であった。
また、BET比表面積は、12.3m/g、平均粒子径は、0.8μmであった。
【0052】
実施例4 前記実施例3と同様の操作で得られた乾燥物を、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過後、再度150℃で1時間乾燥した。
得られた白色粉末を化学分析したところ、[AlLi1.00(OH)](Si0.09(SO0.34(CO0.08(OH)0.98・2.31HOの組成であった。
また、BET比表面積は、12.8m/g、平均粒子径は、0.8μmであった。
【0053】
実施例5 前記実施例1で得られた複合水酸化物塩を用いて、農業用フィルムを作成して、その効果を確認した。EVA樹脂(FB−812、酢酸ビニル含有量:15重量%、日本ユニカー製)100重量部に、実施例1で得られた複合水酸化物塩6重量部加え、150℃でロール練りを行い、プレスして100ミクロンの農業用フィルムを得た。この農業用フィルムの透明性と保温効果を測定した。保温性は以下の方法で測定した保温指数で評価した。得られたフィルムの赤外線吸収を2000〜400cm−1の範囲で20cm−1毎に測定し、100ミクロンの厚さに補正して各波数の補正吸光率を求めた。補正吸光率に各波数に対応する15℃の黒体相対輻射エネルギーをかけて黒体相対輻射エネルギー吸収率を計算した。各波数の黒体相対輻射エネルギー吸収率を積算し、その値を2000〜400cm−1の総黒体相対輻射エネルギーで除して保温指数とした。保温効果は、保温指数の高いものほど高い。透明性は、分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、全光線透過率及びヘイズ値(曇り度)を測定し、その値で評価した。全光線透過率は、その値が100に近いほどフィルムにおける可視光透過性がよく、ヘイズ値(曇り度)は、数値が小さいほど曇りが少ないことを意味する。
このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0054】
実施例6 実施例2で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例5同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0055】
実施例7 実施例3で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例5同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0056】
実施例8 実施例4で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例5同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0057】
比較例1 特開2002−146337号公報の実施例1記載の方法と同様な操作で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例5同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0058】
比較例2 特開2002−146337号公報の実施例3記載の方法と同様な操作で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例5同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0059】
比較例3 特開2002−146337号公報の実施例4記載の方法と同様な操作で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例5同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0060】
比較例4 市販の保温剤フジレインLS(A)(富士化学工業(株)製)を用いて、実施例5同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0004224994
【0062】
実施例9 実施例1で得られた複合水酸化物塩を用いて、農業用フィルムを作成して、その効果を確認した。メタロセンPE樹脂(CX2001、住友化学製)84重量部に、実施例1で得られた複合水酸化物塩16重量部加え、160℃でロール練りを行い、プレスして100ミクロンの農業用フィルムを得た。この農業用フィルムの透明性と保温効果を測定した。保温性は以下の方法で測定した保温指数で評価した。得られたフィルムの赤外線吸収を2000〜400cm−1の範囲で20cm−1毎に測定し、100ミクロンの厚さに補正して各波数の補正吸光率を求めた。補正吸光率に各波数に対応する15℃の黒体相対輻射エネルギーをかけて黒体相対輻射エネルギー吸収率を計算した。各波数の黒体相対輻射エネルギー吸収率を積算し、その値を2000〜400cm−1の総黒体相対輻射エネルギーで除して保温指数とした。保温効果は、保温指数の高いものほど高い。透明性は、分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、全光線透過率及びヘイズ値(曇り度)を測定し、その値で評価した。全光線透過率は、その値が100に近いほどフィルムにおける可視光透過性がよく、ヘイズ値(曇り度)は、数値が小さいほど曇りが少ないことを意味する。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表1に示す。
【0063】
実施例10 実施例2で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例9同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表2に示す。
【0064】
実施例11 実施例3で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例9同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表2に示す。
【0065】
実施例12 実施例4で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例9同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表2に示す。
【0066】
比較例5 比較例1と同様な操作で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例9同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表2に示す。
【0067】
比較例6 比較例2と同様な操作で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例9同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表2に示す。
【0068】
比較例7 比較例3と同様な操作で得られた複合水酸化物塩を用いて、実施例9同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表2に示す。
【0069】
比較例8 市販の保温剤フジレインLS(A)(富士化学工業(株)製)を用いて、実施例9同様に100ミクロンの農業用フィルムを作成し、透明性と保温効果を測定した。このフィルムの保温指数、全光線透過率及びヘイズ値を表2に示す。
【0070】
【表2】
Figure 0004224994
【0071】
実施例13 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量:14重量%、密度:0.92g/cm)に、赤外線吸収剤として実施例1で得た化合物10.0重量%、光安定剤としてヒンダードアミン系化合物(商品名チヌビン622−LD、チバガイキー製)0.5重量%、酸化防止剤(商品名イルガノックス1010、チバガイキー製)0.2重量%、防曇剤としてモノグリセリンモノステアレート1.0重量%、ジグリセリンジステアレート1.0重量%、防霧剤としてユニダインDS−401(ダイキン工業製)0.1重量%、滑剤としてステアリン酸アミド0.2重量%を加え、全量で100重量%とし、バンバリーミキサーを用いて130℃、5分間混練後、造粒機により造粒し、組成物ペレットを得た。これを樹脂組成物Aとする。次に、赤外線吸収剤を加えない以外は同様にして、組成物ペレットBを得た。樹脂組成物Aを中間層に、樹脂組成物Bを両外層としてインフレーションフィルム作成機によってフィルム厚み0.1mmのフィルム(中間層0.06mm、両外層0.02mm)を作成した。
【0072】
実施例14 赤外線吸収剤として実施例2で得た化合物を用いた以外は、実施例13の方法と同様にして、フィルム厚み0.1mmのフィルムを作成した。
【0073】
実施例15 赤外線吸収剤として実施例3で得た化合物を用いた以外は、実施例13の方法と同様にして、フィルム厚み0.1mmのフィルムを作成した。
【0074】
実施例16 赤外線吸収剤として実施例4で得た化合物を用いた以外は、実施例13同様にして、フィルム厚み0.1mmのフィルムを作成した。
【0075】
比較例9 赤外線吸収剤として比較例1で得た化合物を用いた以外は、実施例13の方法と同様にして、フィルム厚み0.1mmのフィルムを作成した。
【0076】
比較例10 赤外線吸収剤として比較例2で得た化合物を用いた以外は、実施例13の方法と同様にして、フィルム厚み0.1mmのフィルムを作成した。
【0077】
比較例11 赤外線吸収剤として比較例3で得た化合物を用いた以外は、実施例13の方法と同様にして、フィルム厚み0.1mmのフィルムを作成した。
【0078】
比較例12 赤外線吸収剤として市販品〔登録商標、フジレインLS(A)、富士化学工業(株)製〕を用いた以外は、実施例13の方法と同様にして、フィルム厚み0.1mmのフィルムを作成した。
【0079】
耐候性、防曇性、防露性の評価方法と試験結果
実施例13〜16、比較例9〜12で得られたフィルムを、2001年4月〜11月まで8ヶ月間展張して、屋外(富山県中新川郡)暴露条件下、耐候性、防曇性、防露性について次の方法に従って、評価した。
【0080】
耐候性は、目視によりフィルムの変色(黄変、褐変)及び異変を確認した。また、JIS K 6781に準拠して、引張伸び試験を行い、伸びの残存率(%)を求め、残存率が90%以上であれば、劣化しないとした。
【0081】
防曇性は、フィルム全体を見て有滴化したところを目視により確認した。
【0082】
防露性は、フィルム全体を見て、フィルム上に露が発生している箇所がないか確認した。
【0083】
その結果、本発明の実施例及び比較例の方法で得られた農業用フィルムは全て、耐候性(変色、フィルムの劣化が全く認められない。)、防雲性(有滴化したところがない。)、防露性(露発生が全く認められない。)について何ら問題がなかった。
【0084】
また、耐酸性(耐農薬性)を評価するため以下の操作を行った。
実施例13〜16、比較例9〜12で得られたフィルムを、硫黄を薫蒸させた密閉容器中に約1時間放置した。この硫黄薫蒸処理フィルムを2001年4月〜11月まで8ヶ月間、屋外(富山県中新川郡)に暴露して表面状態を観察した。
評価基準は次の通りとし、屋外暴露8ヶ月後の結果を表3に示した。
◎;外観に殆ど変化が認められない。
○;着色、亀裂、破れ等の外観変化が一部認められる。
△;着色、亀裂、破れ等の外観変化がかなり認められる。
×;全面にわたってひび割れが認められる。
【0085】
【表3】
Figure 0004224994
【0086】
上記表1〜3の結果から本発明の赤外線吸収剤がより高い保温性、透明性、耐酸性を同時に満足させるものであることが分かる。
【0087】
【発明の効果】
本発明により、一般式(I)
〔AlLi(1−x)2+ (x+y)(OH)(6+2y)(Si2m+1)z(SO)z(CO)z(OH)z・nHO (I)
(式中、M2+は2価の金属、x、y、z、z、z、z、m、nは、0≦x≦0.5、0≦y≦0.5、z>0、z>0、z、z>0、z+z+z+(z/2)=1+x、2≦m≦4、0≦n<5、0<SiO/Al≦0.5の範囲にある)
で表される複合水酸化物塩からなる赤外線吸収剤及びこれを樹脂に配合して成形してなる農業用フィルムを提供することができた。本発明の赤外線吸収剤は、赤外線吸収能が高く、樹脂との分散性に優れ、且つ屈折率が樹脂の屈折率に近く、しかも耐酸性と生産性が良いことから、樹脂に配合し易く、樹脂加工が容易であり、フィルムに成形した場合に保温性、透明性、耐農薬性に優れたもので、農業用フィルムとして有用である。

Claims (9)

  1. 一般式(I)
    〔AlLi(1−x)2+ (x+y)(OH)(6+2y)(Si2m+1)z(SO)z(CO)z(OH)z・nHO (I)
    (式中、M2+は2価の金属、x、y、z、z、z、z、m、nは、0≦x≦0.5、0≦y≦0.5、z>0、z>0、z、z>0、z+z+z+(z/2)=1+x、2≦m≦4、0≦n<5、0<SiO/Al≦0.5の範囲にある)
    で表される複合水酸化物塩を有効成分として含有することを特徴とする赤外線吸収剤。
  2. 更に、高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、高級脂肪属アルコールとリン酸のエステル、ワックス、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤及びカップリング剤からなる群より選ばれたコーティング剤のうちの1種又は2種以上によりコーティングされた請求項1記載の赤外線吸収剤。
  3. 樹脂100重量部に対して、請求項1又は2記載の赤外線吸収剤1〜50重量部を配合しフィルムに成形したことを特徴とする農業用フィルム。
  4. 樹脂100重量部に対して、請求項1又は2記載の赤外線吸収剤1〜50重量部とヒンダードアミン系光安定剤0.02〜5重量部とを配合してフィルムに成形したことを特徴とする農業用フィルム。
  5. 樹脂100重量部に対して、請求項1又は2記載の赤外線吸収剤1〜50重量部と防曇剤0.02〜5重量部とを配合してフィルムに成形したことを特徴とする農業用フィルム。
  6. 樹脂100重量部に対して、請求項1又は2記載の赤外線吸収剤1〜50重量部と防霧剤0.02〜5重量部とを配合してフィルムに成形したことを特徴とする農業用フィルム。
  7. 請求項1又は2記載の赤外線吸収剤を含有する樹脂組成物。
  8. 請求項1又は2記載の赤外線吸収剤を含有する樹脂組成物を用いたフィルムを少なくとも1層有する積層フィルム。
  9. 請求項8記載の積層フィルムからなる農業用フィルム。
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