JP2850036B2 - 給紙機構のリタード装置 - Google Patents

給紙機構のリタード装置

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JP2850036B2 JP8087690A JP8087690A JP2850036B2 JP 2850036 B2 JP2850036 B2 JP 2850036B2 JP 8087690 A JP8087690 A JP 8087690A JP 8087690 A JP8087690 A JP 8087690A JP 2850036 B2 JP2850036 B2 JP 2850036B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置など
にカットシートを給送するために用いられる給紙機構の
リタード装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、複写機やプリンタ等の画像形成装置などにお
いてカットシートを給送するために用いられる給紙機構
には、給紙カセットに積載されたカットシートを一枚ず
つ分離して給送するために、給紙ローラとリタードロー
ラ等からなるリタード方式のシート分離給送機構が用い
られている。
次に従来のかかるリタード方式のシート分離給送機構
に用いられるリタード装置の構成例を第9図及び第10図
に基づいて説明する。この構成例は、本件出願人が特開
昭64−38346号において開示しているリタードローラを
用いた給紙機構である。図において、101は給紙カセッ
トで、102はシート載置板であり、その一端は支軸103の
回りに揺動自在に取り付けられている。そしてシート載
置板102の下面とシートカセット101の底板との間にコイ
ルばね104が圧縮されて配設されており、このコイルば
ね104によりシート載置板102は支軸103の回りに常に時
計方向に付勢され、該シート載置板102上に積載されて
いるシートを給紙ローラ105に押圧するようになってい
る。
106は給紙ローラ105に押圧して配置されているリター
ドローラであり、第10図に示すように構成されている。
すなわち、リタードローラ106は中空のプラスチック製
円筒部材107の外周に円筒状ゴム部材108を圧嵌して構成
されており、円筒部材107の一端面には溝107aが形成さ
れている。円筒部材107の中空部にはトルクばね109がそ
の内壁に密着するように嵌合されており、その端部109a
は前記溝107aと係合するようになっている。またトルク
ばね109の内周に密着するようにリタード軸110が嵌入さ
れており、その一端部110aは細径にされ他端部110bは小
判型に形成されている。111はコ字型保持部材で、両側
板に長孔111aが形成されており、該長孔111aにリタード
軸110を挿入することにより、リタード軸110の回転を阻
止し長孔111aの長さ方向にのみ動き得るように保持され
る。このようにリタードローラ106を保持部材111に保持
させ、第9図に示すようにリタード軸110をばね部材112
で押圧することにより、リタードローラ106を給紙ロー
ラ105に圧接するようになっている。
リタード軸110とリタードローラ106との間の動作態様
は、その間にトルクばね109が介在されていて該ばね109
が一方向定トルククラッチの働きをしているので、リタ
ードローラ106は一方向にしか回動できないようになっ
ている。また非嵌合状態におけるトルクばね109の内径
とリタード軸110の外径とは、リタード軸110の外径の方
が僅かに大きく形成されているので、リタードローラ10
6を一方向に回動させる場合、ある程度のトルクをもっ
て回動させることができるようになっており、第9図に
示した状態では、リタードローラ106は反時計方向、す
なわちシートの進行方向にのみ回動させることができる
ようになっている。
このように構成された給紙装置において、給紙ローラ
105が回転すると、リタードローラ106はリタード軸110
の回りに回転させられる。この時、給紙ローラ105がリ
タードローラ106を回すトルクをT0とし、またリタード
軸110とトルクばね109の嵌合トルクすなわちリタードロ
ーラ106の回転に要するトルクをT1とする。そして給紙
ローラ105の回転に伴ってシートが搬送され、リタード
ローラ106と給紙ローラ105とにニップされると、リター
ドローラ106には用紙によって回転トルクT2が与えられ
る。このとき、T0>T1>T2の関係が成立するように、給
紙ローラ105やリタードローラ106の摩擦係数や、接触力
量が設定されているため、リタードローラ106は回転し
ない。したがってシートはリタードローラ106上を滑る
ようにして給紙ローラ105によって搬送される。
複数のシートがリタードローラ106と給紙ローラ105の
ニップ部へ重なって搬送されてきた場合は、ニップ部で
用紙がニップされた瞬間からリタードローラ106は回転
しなくなり、最上位置のシートのみが給紙ローラ105に
よって搬送され、他のシートはリタードローラ106の嵌
合トルクT1による制動作用によって停止され、重送が阻
止されるようになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、従来の一方向クラッチで連れ回りを阻止し
てシートの重送を防止するようにしたリタードローラを
用いたリタード装置においては、重送されたシート間に
おける付着力が少し強い場合には、最下面のシートがリ
タードローラ上を滑るように搬送され、最上位置のシー
ト以外のシートの搬送を阻止することができず、重送が
搬送してしまうことがある。
本発明は、従来のリタード装置における上記問題点を
解消するためになされたもので、重送されるシートに強
い引き戻し力を与えて、シート間の付着力が強い場合で
も確実に重送を防止できるようにすると共に、リタード
ローラの長寿命化を計ることができるようにしたリター
ド装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
上記問題点を解決するため、本発明は、駆動ローラの
回転により連れ回りするリタードローラと、該リタード
ローラが前記駆動ローラと連れ回りすることによって弾
性的な応力を蓄積する、リタードローラの回動部分に一
部圧嵌されたばね部材とを備え、該ばね部材に蓄積され
た応力によりリタードローラを逆回転動作させ、接触し
ているシートに対して引き戻し力を与えるように構成し
たシートの重送を防止する給紙機構のリタード装置にお
いて、前記リタードローラの駆動ローラへの圧接を解除
する手段を備え、該圧接解除手段によるリタードローラ
の駆動ローラからの離間によってばね部材に蓄積された
応力が解放されるとき、リタードローラの慣性力により
ばね部材の圧嵌部分がずれリタードローラの駆動ローラ
との圧接部分が変移するように構成するものである。
このように構成することにより、シートの重送が生じ
たときには、接触しているシートに対して、ばね部材に
蓄積された応力によるリタードローラの逆回転動作によ
って、重送シート間の付着力や摩擦力より大なる引き戻
し力が作用し、重送シートの搬送を効果的に阻止するこ
とができると共に、リタードローラの駆動ローラへの圧
接の解除によって、リタードローラの圧接部分が変移
し、新たな部分を駆動ローラに圧接させることができ、
リタードローラの長寿命化を計ることが可能となる。
〔実施例〕
次に実施例について説明する。まず、実施例の説明に
先立って、本発明に係るリタード装置に関連する第1の
参考例について説明する。第1図は、この参考例を本体
側に装着し給紙機構と組み合わせた状態を一部断面で示
す平面図で、シートカセットに積載されているカットシ
ートを一枚ずつ給送している態様を示している。図にお
いて、1はシートカセットで、2は一端を支軸で支持し
揺動自在に取り付けられているシート載置板、3はコイ
ルばねで、シート載置板2を押し上げ該載置板2上に載
置されているシートを給紙ローラ5に押圧するようにな
っている。6はリタード揺動ローラで、前記給紙ローラ
5と共に一体的にユニット化されていて、図示しない駆
動機構により同時に回転駆動されるように構成されてい
る。7はリタード駆動ローラ6に圧接するように配置さ
れたリタードローラである。
第2図はリタードローラ部分の部品展開図で、第3図
はその組立断面図である。リタードローラ7は、中空状
のローラ芯11の外周に円筒状ゴムローラ12を圧嵌して構
成されており、ローラ芯11の一端には、その内周壁に沿
って溝部13が形成されており、そして該溝部13が形成さ
れていない部分でストッパ14を形成している。またロー
ラ芯11の他端側の内周壁は径大にされ、その径大内周壁
部15の終端部には後述のコイルばねの一端を挿入保持す
るための支持孔16が形成されている。
そしてこのリタードローラ7には、中空のクラッチ軸
17が回動可能に挿入されており、該クラッチ軸17の一端
にはすり割り18が形成されており、他端外周部には複数
個の傾斜面をもつクラッチ歯19と、前記ローラ芯11の溝
部13に嵌合し、ストッパ14と係合するストッパ部20とが
形成されている。そして第3図に示すように、クラッチ
軸17とローラ芯11の径大内周壁部15との間にはコイルば
ね21が配置され、その一端はクラッチ軸17のすり割り18
に他端はローラ芯11の支持孔16に挿入されて保持されて
いる。そしてすり割り18の端部に止め板22を嵌め込み固
定し、その周辺部をローラ芯11の端面に当接してクラッ
チ軸17をリタードローラ7内に保持し、リタードローラ
7をクラッチ軸17に対して溝部13の形成範囲に亘って、
コイルばね21のばね力に抗して回動できるようになって
いる。
次にこのように形成されたローラ組立体をコ字型の支
枠25内に配設し保持させる。支枠25の両側板26,27の一
方26にはピン挿通孔28が形成されており、クラッチ軸17
のクラッチ歯19を配置する側の側板27にはピン挿通孔29
と、該側板27の外側に配置される円型ばね板35に取り付
けられている傾斜面をもつ係止片36を挿通するための孔
30及び切欠き31を備えている。また支枠25の各側板26,2
7の延長部には、支持用のフック部32,33が形成されてお
り、更に中央直立片には係止溝34が形成されている。そ
して前記円型ばね板35を、その係止片36を支枠側板27の
挿通孔30及び切欠き31を通してクラッチ軸17のクラッチ
歯19に、傾斜面同士が相対向するように係合させ、該円
型ばね板35,支枠側板26,27の挿通孔28,29及びクラッチ
軸17の中空部を通してピン37を挿入して、ローラ組立体
を円型ばね板35を介して支枠25に支持し、リタードロー
ラ部を構成する。
このように構成したリタードローラ部は、第4図に示
すように、その支枠25の両側板26,27のフック部32,33を
装置本体側に支持され、ばね38により回動付勢されてい
る支持軸39に嵌合して本体側に装着し、該支持軸39より
突出したピン40を支枠25の係止溝34に係合させて、第1
図に示すようにリタードローラ7をリタード駆動ローラ
6に圧接するように構成する。そしてリタードローラ7
のクラッチ軸17は、シートの給送方向には、そのクラッ
チ歯19と円型ばね板35の係止片36との係合により回転で
きないが、シートの給送方向と逆方向には、クラッチ歯
19の傾斜面と円型ばね板35の係止片36の傾斜面とが係合
して、円型ばね板35に保持されている係止片36が、ばね
板35の変形によりクラッチ軸17の軸方向に退避し、クラ
ッチ軸17が容易に回動できるようになっていて、シート
カセット側からのジャム紙の排出などに対応できるよう
になっている。
次にこのように構成されたリタード装置の動作につい
て説明する。シート給送開始に伴ってリタード駆動ロー
ラ6が回転を開始すると、それに圧接されているリター
ドローラ7が連れ回りする。一方、クラッチ軸17は、そ
の一端に設けたクラッチ歯19が支枠25に支持されている
円型ばね板35の係止片36と係合することにより回転が停
止されるので、一端をローラ芯11の支持孔16に他端をク
ラッチ軸17のすり割り18に支持されているコイルばね21
は巻き締められ、付勢力が蓄積される。そしてリタード
ローラ7の連れ回りが進行し、ローラ芯11に設けられた
ストッパ14がクラッチ軸17のストッパ部20に当接する
と、リタードローラ7の連れ回りが停止される。
このような状態において、給紙ローラ5により給送さ
れた重送シートがリタード駆動ローラ6とリタードロー
ラ7との間に形成されているニップ部に侵入すると、リ
タードローラ7にはリタード駆動ローラ6の駆動力が作
用しなくなる。そしてリタードローラ7に接触している
シートにコイルばね21に蓄積されている付勢力が作用す
るようになる。この際、重送シートの付着力や摩擦力よ
りコイルばね21の蓄積付勢力が大になるように設定して
おくことにより、リタードローラ7に接触しているシー
トを上流側に引き戻す方向にリタードローラ7を逆回転
し、重送が防止される。
なお給紙ローラ5により一枚のシートが給送されてく
る場合においても、リタード駆動ローラ6とリタードロ
ーラ7との間に形成されているニップ部にシートが侵入
すると、リタードローラ7は逆回転して一時的にシート
に対してある程度の引き戻し力を与えるが、リタード駆
動ローラ6によりシートに対して連続して大なる搬送力
が与えられるため、シートの給送には何ら支障を来さな
い。
次に本発明に係るリタード装置に関連する第2の参考
例を、第5図に基づいて説明する。この参考例は、リタ
ード駆動ローラに圧接するリタード部材としてリタード
パッドを用いたもので、第1図に示した第1参考例と同
等の部材には同一符号を付してその説明を省略する。こ
の参考例におけるリタードパッド51は支持板52上に摺動
可能に支持されており、その一端と支持板52の端部52a
との間には戻しばね53が張架されている。そしてリター
ドパッド51の下面にはストッパ51aが突出形成されてい
て、支持板52に形成されている溝部52b内に挿入され、
該溝部52bの一端に当接することにより、リタードパッ
ド51の移動範囲が規制されるようになっている。更に支
持板52の下方に延在させたばね支持部52cに、加圧ばね5
4の一端を固定し、その自由端を溝部52bを通してリター
ドパッド51の下面に当接して、リタードパッド51をリタ
ード駆動ローラ6に押圧するようになっている。
次にこのように構成されたリタード装置の動作につい
て説明する。シート給送開始に伴ってリタード駆動ロー
ラ6が回転を開始すると、それに圧接されているリター
ドパッド51が従動し矢印方向に移動し、一端に張架され
ている戻しばね53が引き延ばされて付勢力が蓄積され
る。そしてリタードパッド51の従動が進行して、そのス
トッパ51aが支持板52の溝部52bの一端に当接するとリタ
ードパッド51の従動が停止される。
このような状態において、給紙ローラ5により給送さ
れた重送シートがリタード駆動ローラ6とリタードパッ
ド51との間に形成されているニップ部に侵入するとリタ
ードパッド51にはリタード駆動ローラ6の駆動力が作用
しなくなる。そしてリタードパッド51に接触しているシ
ートに、戻しばね53に蓄積されている付勢力が作用する
ようになる。この際、重送シートの付着力や摩擦力より
戻しばね53の蓄積付勢力が大になるように設定しておく
ことにより、リタードパッド51に接触しているシートを
上流側に引き戻す方向にリタードパッド51を復帰し、重
送が有効に防止される。
上記各参考例では、リタード駆動ローラ6の回転に従
動するリタードローラ7あるいはリタードパッド51は、
リタード駆動ローラ6による従動によって弾性的な応力
を蓄積したのち、溝部13のストッパ14をクラッチ軸17の
ストッパ部20に係止することにより、あるいはリタード
パッドストッパ51aが支持板52の溝部52bの一端に当接す
ることによって、リタードローラ7の連れ回りあるいは
リタードパッド51の移動を停止するようにしたものを示
したが、このようなストッパ部材を特に設けずに、リタ
ード駆動ローラ6との従動によって応力の蓄積されるば
ねの反力によって、リタードローラ7の連れ回りあるい
はリタードパッド51の移動を停止するように構成しても
よい。
次に本発明に係るリタード装置の実施例について説明
する。この実施例は、第1及び第2の参考例と同様に重
送されるシートに強い引き戻し力を与えて重送を防止す
ると共に、シートカセットの着脱操作によりリタードロ
ーラの圧接部分をずらし、新たな部分をリタード駆動ロ
ーラに圧接させ、それによりリタードローラの寿命を延
ばすようにし、且つリタードローラを、その軸心が揺動
可能に支持して、リタード駆動ローラに均等に圧接さ
せ、シートの斜行及びローラの偏摩耗を防止できるよう
にしたものである。
第6図は、この実施例のリタード装置に対してシート
カセットを装着し、シートカセットに積載されているカ
ットシートを一枚ずつ給送している態様を示しており、
第1図に示した第1参考例と同一又は同等の部材には同
一符号を付して示している。また第7図は、この実施例
のリタード装置のリタードローラ側の分解斜視図で、第
8図は、リタードローラ部分の組み立て断面図を示して
いる。リタードローラ61は、軸部62と一体的に形成され
たローラ芯63とその外周に圧嵌された円筒状ゴムローラ
64とで構成され、ローラ芯63の一端内側部分には切欠部
63aが形成されている。そして軸部62に圧入される軸部6
2より径小の圧入部65aと、軸部62に隙間をもたせて緩く
嵌合する軸部62より径大の弛み部65bとを一体的に形成
したコイルばね65の前記圧入部65aを、前記切欠部63a内
における軸部62に圧入させ該コイルばね65を切欠部63a
内に配設している。このコイルばね65の圧入部65aにお
いては、一方向クラッチの機能を備えている。
そしてこのように構成したリタードローラ61の軸部62
の両端部を、コ字型の支枠66の両側板に形成した切欠軸
受部67に嵌合してEリング68を嵌め込み、リタードロー
ラ61を支枠66内に保持させ、且つ前記軸部62に圧入させ
たコイルばね65の弛み部65bの一端を支枠66の側板に係
止させている。
また前記支枠66には中央部に切り起こし片69と両側板
間の端面に折曲片70とが設けられており、中央切り起こ
し片69には折曲部分に閉じた切欠溝69aが、また折曲片7
0には一端部を開放した切欠溝70aがそれぞれ形成されて
いる。そして装置本体に支持されているリタード支持軸
71の軸方向と直交する方向に交叉させて設けたピン72の
両端部72a,72bに、前記支枠66の切欠溝69a,70aをそれぞ
れ係合させ、リタード支枠66をリタード支持軸71に対し
て、ピン72を中心に揺動可能に支持させている。
リタード支持軸71の一端には、枠形のブラケット
(A)73が固着されており、更に該ブラケット(A)73
を挟み込むようにしてアーム状ブラケット(B)74が支
持軸71に対して回動可能に取り付けられている。そして
該ブラケット(B)74の一方のアーム74aの先端部とブ
ラケット(A)73の支持軸71と平行な枠部の一端との間
にはリタードばね75が張架され、ブラケット(B)74の
他方のアーム74bの先端平板部74cは、シートカセット1
の先端壁部1aと当接するようになっている。シートカセ
ット1が装着されると、ブラケット(B)74のアーム74
bの平板部74cはシートカセット1の先端壁部1aに押圧さ
れ、第7図において時計方向に回動され、リタードばね
75及びブラケット(A)73を介してリタード支持軸71を
時計方向に回動させる。それによりピン72及び支枠66を
介してリタードローラ61をリタード駆動ローラ6に圧接
する方向に付勢するようになっている。
次にこのように構成したリタード装置の動作について
説明する。まず第6図に示すように、シートカセット1
が装着されている時には、ブラケット(B)74,リター
ドばね75,ブラケット(A)73を介してリタード支持軸7
1が時計方向に回動され、ピン72及び支枠66を介してリ
タードローラ61はリタード駆動ローラ6に圧接した状態
になっている。
シート給送開始に伴ってリタード駆動ローラ6と給紙
ローラ5が矢印方向に回転すると、シート4はシートカ
セット1より送り出されるが、シート4がリタードロー
ラ61とリタード駆動ローラ6との圧接ニップ部に到達す
るまでは、リタード駆動ローラ6の回転駆動力によりリ
タードローラ61は回転駆動される。リタードローラ61が
回転すると、圧入部65aが軸部62に圧着嵌合しているコ
イルばね65の弛み部65bが軸部62に対して巻き締められ
るようになり、完全に締まって巻き付くまでリタードロ
ーラ61は回転する。完全に巻き付いたのちは、巻き締め
られたコイルばね65の復元力により、リタード駆動ロー
ラ6とは逆方向に回ろうとする付勢力が蓄積されてい
る。
その状態において、給紙ローラ5によりリタード駆動
ローラ6とリタードローラ61の圧接ニップ部にシートが
重なって給送されてくると、リタードローラ61にはリタ
ード駆動ローラ6の駆動力は作用しなくなる。この場合
も重送シートの付着力や摩擦力よりコイルばね65の蓄積
付勢力が大になるように設定しておくことにより、リタ
ードローラ61に接触する下側のシートは、コイルばね65
の復元力によるリタードローラ61の逆方向回転により、
上流側に押し戻され、重送は防止される。なおシート給
送後は、リタードローラ61はシート給送後も若干の間回
転するリタード駆動ローラ6により駆動され、再び付勢
力が蓄積され、駆動停止時にもその状態が保持される。
シートカセット1を装置本体から取り外すと、シート
カセット1の先端壁部1aとの当接により押圧されていた
ブラケット(B)74のアーム74bの平板部74cへの押圧力
が解除され、それにより支持軸71が反時計方向に回動し
て、ピン72及び支枠66を介してリタード駆動ローラ6に
圧接していたリタードローラ61が、リタード駆動ローラ
6より離間するように移動し、ニップ部が解除される。
これにより巻き締められていたコイルばね65が、リタ
ードローラ61を急激に回転させ、一気に解放される。こ
のリタードローラ61の急激な回転動作時には、慣性によ
りコイルばね65の圧入部65aにおいても、圧入部65aと軸
部62とが若干相対的に回動し、ずれが生ずる。したがっ
て次にシートカセット1を装着し、再びリタードローラ
61をリタード駆動ローラ6に圧接させるとき、リタード
ローラ61は従前に圧接していた面が変移し、異なる新た
な面でリタード駆動ローラ6と圧接することになる。こ
れによりリタードローラ61の長寿命化を計ることができ
る。
またこの実施例においては、支枠66はその切欠溝69a,
70aを支持軸71に設けたピン72に係合させ、該ピン72に
対して揺動可能に支持されているので、リタードローラ
61をリタード駆動ローラ6に圧接する際は、リタードロ
ーラ61は全長に亘って均等に圧接することができる。こ
れによりシートの斜行やローラの偏摩耗を防止すること
ができる。
〔発明の効果〕
以上実施例に基づいて説明したように、本発明によれ
ば、シートの重送が生じたときには、接触しているシー
トに対して、ばね部材に蓄積された応力によるリタード
ローラの逆回転動作によって、重送シート間の付着力や
摩擦力より大なる引き戻し力が作用し、重送シートの搬
送を効果的に阻止することができると共に、リタードロ
ーラの駆動ローラへの圧接の解除によって、リタードロ
ーラの圧接部分が変移し、新たな部分を駆動ローラに圧
接させることができ、リタードローラの長寿命化を計る
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るリタード装置に関連する第1の
参考例を装置本体側に装着した状態を示す平面図、第2
図は、リタードローラ部分の部品展開図、第3図は、そ
の組立断面図、第4図は、本体側への装着態様を示す斜
面図、第5図は、本発明に係るリタード装置に関連する
第2の参考例を一部断面で示す平面図、第6図は、本発
明に係るリタード装置の実施例を装置本体側に装着し、
且つシートカセットを装着させた状態を示す平面図、第
7図は、リタードローラ部の一部分解斜視図、第8図
は、リタードローラを支枠へ保持させた状態を示す断面
図、第9図は、従来のリタード装置の構成例を示す平面
図、第10図は、その分解斜視図である。 図において、1はシートカセット、2はシート載置板、
5は給紙ローラ、6はリタード駆動ローラ、7はリター
ドローラ、11はローラ芯、12はゴムローラ、13は溝部、
14はストッパ、17はクラッチ軸、19はクラッチ歯、20は
ストッパ部、21はコイルばね、25は支枠、35は円型ばね
板、36は係止片、37はピン、39は支持軸、51はリタード
パッド、52は支持板、53は戻しばね、54は加圧ばね、61
はリタードローラ、62は軸部、65はコイルばね、65aは
圧入部、65bは弛み部、66は支枠、69a,70aは切欠溝、71
は支持軸、72はピン、73はブラケット(A)、74はブラ
ケット(B)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動ローラの回転により連れ回りするリタ
    ードローラと、該リタードローラが前記駆動ローラと連
    れ回りすることによって弾性的な応力を蓄積する、リタ
    ードローラの回動部分に一部圧嵌されたばね部材とを備
    え、該ばね部材に蓄積された応力によりリタードローラ
    を逆回転動作させ、接触しているシートに対して引き戻
    し力を与えるように構成したシートの重送を防止する給
    紙機構のリタード装置において、前記リタードローラの
    駆動ローラへの圧接を解除する手段を備え、該圧接解除
    手段によるリタードローラの駆動ローラからの離間によ
    ってばね部材に蓄積された応力が解放されるとき、リタ
    ードローラの慣性力によりばね部材の圧嵌部分がずれリ
    タードローラの駆動ローラとの圧接部分が変移するよう
    に構成されていることを特徴とする給紙機構のリタード
    装置。
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