JP2845344B2 - 調味料の製造方法 - Google Patents
調味料の製造方法Info
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Description
造方法に関し、更に詳細には好ましい香味を有し、アミ
ノ酸、ペプチドを豊富に含有する調味料の製造方法に関
する。
物性のタンパク質原料を酸で加水分解し、炭酸ソーダ又
はカセイソーダ等のアルカリで中和した後、ろ過して調
製されるが、これら植物性及び動物性のタンパク質原料
には、それぞれの原料に由来する特異な臭いが残るの
で、これらを除去するため、活性炭処理及び樹脂処理し
て、この特異的な臭いを除去している。また、原料に含
まれる糖質とタンパク質が、それぞれ酸分解され、低分
子化し、その低分子の糖類及びアミノ酸、ペプチドがア
ミノ・カルボニル反応を起して着色が著しくなることも
知られ、活性炭及び樹脂処理が必要となっている。
酸、ペプチド及び食塩の味が主体の、風味に乏しい液質
となるが、香味を豊富に含有しかつアミノ酸、ペプチド
を高含有する調味液が望まれていた。
母を原料として糖化や発酵を行い、固液分離して得られ
た固体部分の副生物である。これら酒類粕中には、精白
穀物や麹に由来する成分及び酵母と酵素が生成した代謝
物等も含まれており、それ自身、独特な香味と風味を有
し、例えば、清酒粕やみりん粕等は調理、漬物等に使用
されている。しかし、これら酒類粕中には、未分解のデ
ンプン質も残り、窒素高含有調味料としては、タンパク
質の相対的含量が低いことが欠点となっている。また、
醸造に由来する香味や風味が増強できれば、調味料とし
ての原料としても、更に適したものになる。
原料とした醸造に由来する香味や風味を増強させた窒素
高含有調味料を提供することにある。
造方法に関する発明であって、酒類粕を糖化、又は糖化
及び発酵させ、その後固液分離処理をして得られる残
渣、あるいは該発酵後アルコール除去処理をして得られ
る残渣を含む発酵液を、酸分解し、次いでpH調整するこ
とを特徴とする。
び焼酎粕、ウィスキー粕、ビール粕などがある。
ラーゼ及びグルコアミラーゼ製剤、必要に応じては、プ
ロテーゼ製剤及びセルラーゼ製剤等も使用できる。ま
た、糖化の前に必要であれば液化を適宜行う。糖化温度
は15〜100℃、好ましくは55〜80℃に設定する。発酵
は、常法に従い、糖化液に酵母を接種して行う。残渣の
調製は、例えば以下の方法で行うことが可能である。
糖化の後、固液分離して残渣と糖化液に分離する。糖
化、発酵後、固液分離して残渣とアルコールを含む発酵
液に分離する。糖化、発酵後外部加熱して、アルコー
ルを蒸発させ残りの残渣を含む発酵液に分離する。この
ようにして得られた各残渣は、デンプン質含量が著しく
減少し、タンパク質含量の多く、しかも醸造中に生成さ
れる成分も多く含んだ窒素高含有調味料に適した特性を
有する。次に、残渣の酸の分解に用いる酸としては、塩
酸、硫酸、シュウ酸等が挙げられるが、塩酸は安価な
上、分解力も強く、好ましい。残渣の酸による分解条件
は、醸造に由来する成分を有効に調味料に加工するこ
と、及びタンパク質をアミノ酸化する上で、分解温度及
び時間の設定が重要である。
%塩酸溶液好ましくは5〜10%塩酸溶液を、残渣固形
分:塩酸溶液の重量比1.5〜5.0好ましくは2.0〜3.0で混
合し、60〜150℃で、好ましくは70゜〜90℃で3〜96時
間、好ましくは24〜72時間加水分解する。
る。
ソーダ等が挙げられる。pH調整はpH3〜8好ましくは5
〜6に調整する。
方法に従って、必要に応じてろ過、火入れ、おり引き等
を行って窒素高含有調味液とする。
が、本発明はこれらの実施例に限定されない。
ミラーゼ(ターママル、ノボインダストリ ジャパン
製)5.2gを添加して90℃で30分間反応させて清酒粕中の
デンプン質を液化後、糖化型酵素剤(ダルターゼ、上田
化学製)2.6gを添加して、55℃で4時間反応させて糖化
した。糖化後、小型圧搾機を用いて固液分離した。得ら
れたろ液は3100mlで全糖9.2%(w/v)及びアルコール3.
0%(v/v)を含有していた。
パク質は、固形分当り77%(w/w)であった。
(w/v)塩酸溶液2610mlを添加し、90℃で48時間、塩酸
分解を行った。酸分解を行った液3360mlに対して、カセ
イソーダ18.2gを添加して、pHを5.5に調整した後、小型
圧搾機を用いて酸分解中和液(窒素高含有調味液)及び
酸分解残渣に分離した。窒素高含有調味液3260ml及び酸
分解残渣123gが得られた。この窒素高含有調味液の分析
値を第1表に示す。
Cl濃度を第1表 窒素高含有調味液と同様の濃度となる
ように調製し、これらを比較して官能評価を5名のパネ
ラーにより5点法で行った(1:極めて悪い、2:悪い、3:
普通、4:良い、5:極めて良い)。その結果の合計値を第
2表に示す。
酸液に比べ、醸造に起因する香りがあり、その点で高い
評価を得た。また、味については、アミノ酸の旨味以外
にも醸造に起因する種々の旨味成分が味の深みとまろや
かさを付加され、官能的には良い評価となった。
行った。その後、別に培養した酵母(発研1号)を4300
mlの糖化液1ml当り1×107個以上になるように接種し、
30℃で5日間発酵した。発酵もろみ(4100ml)中のアル
コールは7.3%(v/v)となった。この発酵もろみを外部
加熱して蒸留し、1000ml〔アルコール、30%(v/v)〕
の留液を得た。残渣を含む蒸留後の液2100ml(残渣固形
分220g)へ35%(w/v)塩酸434mlを添加し、6%(w/
v)塩酸濃度とした後、90℃で48時間、塩酸分解した
後、カセイソーダを添加してpH5.5に調節した。
1gが得られた。この窒素高含有調味液の分析値を第3表
に示す。
比較して官能検査した。その結果を第4表に示す。
たが味の面で更に旨味の増強が認められた。
化、又は糖化及び発酵させて、酒類粕中のデンプン含量
を減少させ、タンパク質含量を相対的に増加し、更に醸
造に由来する香味や風味を増強させた残渣を用いて酸分
解し中和することによって、調味料として好ましい香味
を有し、かつアミノ酸、ペプチドを豊富に含有する調味
料の製造方法を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】酒類粕を糖化、又は糖化及び発酵させ、そ
の後固液分離処理をして得られる残渣、あるいは該発酵
後アルコール除去処理をして得られる残渣を含む発酵液
を、酸分解し、次いでpH調整することを特徴とする窒素
高含有調味料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2210333A JP2845344B2 (ja) | 1990-08-10 | 1990-08-10 | 調味料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2210333A JP2845344B2 (ja) | 1990-08-10 | 1990-08-10 | 調味料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0494668A JPH0494668A (ja) | 1992-03-26 |
JP2845344B2 true JP2845344B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=16587680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2210333A Expired - Lifetime JP2845344B2 (ja) | 1990-08-10 | 1990-08-10 | 調味料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2845344B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008136448A (ja) * | 2006-12-05 | 2008-06-19 | Car Plaza Kumamoto:Kk | 焼酎粕からのアミノ酸液製造方法及びこの方法で製造されたアミノ酸液 |
JP6695681B2 (ja) * | 2015-11-11 | 2020-05-20 | キッコーマン株式会社 | 酵素分解調味料 |
-
1990
- 1990-08-10 JP JP2210333A patent/JP2845344B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0494668A (ja) | 1992-03-26 |
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