JP2840404B2 - アルキルカルボニルアミノアントラキノン染料を使用する熱転写画像形成 - Google Patents

アルキルカルボニルアミノアントラキノン染料を使用する熱転写画像形成

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 関連出願との相互関係 本件出願の特許請求の範囲に含まれる染料の一部は本
出願人による1988年5月13日に米国に出願された米国特
許第193,947号明細書における熱画像形成用の染料の共
融性の組合せの例に含まれる。
発明の分野 本発明は熱画像形成、更に詳しくは熱染料転写画像形
成、即ち熱染料転写画像形成に有用な、アルキルカルボ
ニルアミノ置換基を有するアントラキノン染料に関す
る。
背景技術 熱プリンティングとは2つの主たる技術領域をカバー
する用語である。繊維製品の熱転写プリンティング、即
ち熱転写捺染においては、ドナーシートにあるパターン
の1種以上の染料を塗被し、塗被シートを被捺染布帛と
接触させ、そして場合によっては付随的に真空を適用し
ながら熱が均一に与えられる。その転写過程については
多数の研究がなされて来たが、染料は昇華により気相で
転写されるという考えが一般に受け入れられている。関
係文献に次のものがある:シー・ジェー・ベント(C.J.
Bent)等のJ.Soc.Dyers Colour.85,606(1969);ジ
ェー・グリッフィズ(J.Griffiths)及びエフ・ジョー
ンズのibid.(同誌)、93,176(1977);ジェー・アイ
ハラ(J.Aihara)等のAm.Dyest.Rep.64,46(1975);
ケー・ベンカタラマン(K.Venkataraman)編集の“合成
染料の化学(The Chemistry of Synthetic Dyes)”第V
III巻、第191頁〔シー・イー・ベリンズ(C.E.Vellin
s)著〕〔アカデミック・プレス社(Academic Pres
s)、ニューヨーク(New York),1978年発行〕。
熱プリンティングという用語でカバーされる他方の領
域は熱画像形成の領域で、この場合熱は適当なリセプタ
ーシートと接触しているドーナーシートに画像にならっ
て適用され、それによって着色画像がリセプター上に形
成される。例えば米国特許第3,898,086号明細書に記載
される、熱物質移動プリンティング(thermal mass tra
nsfer printing)と称される熱画像形成の1つの態様に
おいて、ドナーシートはワックス含有塗料中に分散され
た着色剤から成る。その構造体は熱が適用されると溶融
し、又は軟化され、着色されたドナー塗料の一部がリセ
プターに移行する。透明性に関して問題があるにも係わ
らず、リセプター上の着色画像の耐光堅牢性を十分なも
のとするために着色剤として顔料が一般的に選択され
る。もう1つの態様は熱染料転写画像形成若しくは同画
像記録とか、あるいは染料拡散熱転写とか、種々に命名
されているものである。この態様においては、ドナーシ
ートはバインダー中に染料を含んで成る。熱を画像通り
に適用すると、バインダーではなく染料がリセプターシ
ートに転写される。最近の報文では、その転写機構は繊
維製品の捺染を付随する昇華とは全く異なる“溶融状
態”の拡散過程であると述べられている。〔ピー・グレ
ゴリー(P.Gregory)のChem.Brit.25,47(1989)を参
照されたい。〕 この同じ報文は“世界中で入手できる百万種もの染料
のうちで完全に満足できるものは1つもない、というこ
とは重大である。”と述べて、拡散熱転写に適した染料
の開発が著しく困難であることを強調している。これら
染料の欠点のうちで、画像の光及び熱に対する堅牢性が
不十分であること、及び塗料用染料のドナーシート中溶
融性が不十分であることが挙げられる。前記したよう
に、耐光堅牢性は物質移動画像形成系における問題でも
ある。事実、十分な耐光堅牢性を達成することは恐らく
これら構造体の1つの最大の課題である。これは大部分
拡散熱転写染料の画像が厚さ数ミクロンの表面塗膜であ
ることの結果である。染料はかくして光による酸化性劣
化を簡単に受けてしまう。これとは対照的に、上記表面
塗膜より100倍も厚い繊維製品の繊維の場合はそれらの
厚さ全体が均一に染色され、そのため表面の最初の数ミ
クロンにおける退色は実際上ほとんど重要さはない。従
って、繊維製品の捺染において良好な耐光堅牢性を示す
染料は拡散熱転写画像形成においては極めて貧弱な光安
定性しか示さない(例えば、米国特許第4,808,568号明
細書を参照されたい)ことが一般に認められていること
であり、従って後者の用途のための改良された染料につ
いて強い需要が依然存在している。
アルキルカルボニルアミノ基を有するアントラキノン
染料が熱染料転写画像形成に適用するとき有利に使用で
きることがここに見い出された。これらの染料を染料ド
ナー構造体において用いると、得られる転写画像はこの
技術分野で公知の比較対照できる物質以上に改良された
耐−光及び熱堅牢性を示す。このことは、標準的な研究
〔エーチ・エス・ビエン(H.S.Bien)等の“ウルマンズ
・エンサイクロペディア・オブ・インダストリアル・ケ
ミストリー(Ullmann's Encyclopedia of Industrial C
hemistry)”、第5版、第A2巻、第355頁(1985年)〕
で“…それらの黄色のアシルアミノアントラキノン類の
比較的低い耐光堅牢性…”との言及に鑑み、またしばし
ば増加した耐光堅牢性と結び付いているアロイル基が存
在しないことを更に考慮に入れると、驚くべきことであ
る。本発明の好ましい態様において、これらのアルキル
カルボニルアミノアントラキノンは染料ドナー構造体の
塗被に必要とされる炭化水素ベースの溶媒において改良
された溶解性を更に示す。
熱捺染技術において公知のカルボニルアミノアントラ
キノンはアロイルアミノ誘導体が主たるものである。ア
ントラキノン核上にはしばしばアミノ、アルキルアミ
ノ、アリールアミノ、ヒドロキシ及びアルコキシ等の助
色団基が更に存在する。しかして、捺染ペーストの製造
に適した水不溶性染料の安定な、高濃度の、細かく分散
された、流動性の水性分散液を与える1,5−ビス(ベン
ゾイルアミノ)アントラキノンが米国特許第4,042,320
号明細書に開示される。同じ化合物が米国特許第4,205,
991号明細書にも記載されるが、この米国特許は上記の
染料分散液を使用して処方したプリティングインキを特
許請求するものである。繊維製品の熱捺染に対してこれ
らのインキを使用することが検討され、そして150〜220
℃の温度において60秒未満で少なくとも60%程度まで気
相に転化されるものが適した染料であるとされる。国際
特許第W083/00235号明細書では、ある量の気化性の又は
昇華性の着色剤を含有するバインダーで被覆された磁性
粒子から成る静電トナーが特許請求される。この着色剤
は210℃及び100ミリバール(約0.1気圧)において30秒
で少なくとも60%程度まで、しかし大気圧においては同
じ時間と温度の条件下で50%未満気相となるものと特徴
付けられている。ポリエチレングリコールで膨潤された
木綿繊維の熱捺染用の転写シートとしてこの特定の色調
とされた画像を用いることができる。一般的に述べられ
る染料は、とりわけ、アロイルアミノアントラキノン類
であり、具体的に述べられるものは1−ベンゾイルアミ
ノ−4−(4′−ブチルアニリノ)アントラキノンであ
る。米国特許第4,682,983号明細書では、膨潤のために
予備処理されたセルロース繊維を含有する繊維材料の熱
転写捺染用の、染料塗料又は染料図案が適用される、剥
離層が塗被された可撓性の支持体から成る転写シートを
特許請求されている。染料塗料はバインダーと少なくと
も1種の分散染料又はバット染料との混合物と特徴付け
られている。この染料には更に次の追加の特性がある。
即ち、染料の通常の熱転写捺染では昇華しないこと;染
料は沸騰している0.1モル濃度の水性炭酸ナトリウム中
の飽和溶液として光学濃度が0.3以下であること;染料
は通常の転写条件(200℃、30秒、標準大気圧)下にお
いて比較的低い接触圧(5kPa)で40重量%以下転写され
ること;染料は高接触圧(50kPa)下において230℃、1
0,000Pa(約0.1気圧)の減圧、30秒の条件で60重量%以
上転写されること、である。他の適当な染料のうちでは
1−ベンゾイルアミノアントラキノン及びその4−,5−
又は8−置換アリールアミノ誘導体が知られている。同
様に、米国特許第4,369,038号明細書では320℃未満の温
度で揮発する染料を含有する補助捺染支持体が特許請求
されている。その染料はポリエチレングリコールで膨潤
された木綿に対する50〜120ミリバール(即ち、約0.05
〜0.12気圧)における、及び大気圧における転写性によ
って更に特徴付けられるものである。米国特許第4,682,
983号明細書に開示されるアリールアミノ置換染料が上
記米国特許において特許請求されている。1−ベンゾイ
ルアミノ−4−メトキシアントラキノン、1,4−及び1,5
−ビス(アロイルアミノ)アントラキノン及び1,4−及
び1,5−ビス(ブチリルアミノ)アントラキノンも記載
されている。欧州特許第20292A1号明細書には繊維製品
の熱捺染のためのもう1つの補助支持体が記載される
が、これは特定化された空気を流通させる多孔性又は孔
によって特徴付けられ、布地に転写されるべき染料パタ
ーンが塗被される。染料は310℃未満の温度で有意の分
解なしに揮発するものと特定され、その揮発性は気相転
写による一般的な捺染に用いられる着色剤のうちの最低
揮発性のもののそれよりも低い。他の染料の中でも、1
−アミノ−2−メトキシ−4−アロイルアミノアントラ
キノンと共に米国特許第4,682,983号明細書の染料がこ
の欧州特許出願の発明に適合すると記載されている。英
国特許第1,556,119号明細書では、240℃未満で昇華し、
仮の熱捺染用キャリアーの中で用いられる染料として4
−,5−又は8−アロイルアミノ置換基を有する1−アミ
ノ−アントラキノンが特許請求される。同じ染料が1−
アミノ−4−ホルムアミド−、同アセトアミド−又は同
プロピオンアミド−アントラキノンと共に同様の目的で
ベルギー特許第858,367号明細書において特許請求され
ている。米国特許第3,632,291号明細書には、240℃未満
の温度で昇華する反応性染料を用いる転写捺染法が特許
請求されている。この米国特許の実施例6の式2は明ら
かに誤りで、多分1−クロロアセチルアミノ−4−ヒド
ロキシ−5−クロロアントラキノンを表わそうとしたも
のであろう。英国特許第1,424,203号明細書では、疎水
性繊維を1−NH(CO)G置換基を他の核置換基と共に有
するアントラキノン染料を用いて転写捺染により着色す
る方法が特許請求されている。ここで、Gは水素か、又
は好ましくは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基であ
る。1−アセチルアミノアントラキノンが外に核置換さ
れていない唯一の例示アントラキノンである。この英国
特許は減圧で捺染して着色剤の転写を助けると述べてい
る。特開昭50−12388号公報には、150℃以上の沸点を有
する膨潤剤で予備処理されたセルロース繊維製品の昇華
性アントラキノン染料を使用する転写捺染が記載され
る。特許請求される色々な構造の染料の中にはアルキル
部分が1〜8個の炭素原子を有する1〜4のアルキルカ
ルボニルアミノ基が専ら置換されたアントラキノンが含
まれる。転写は加圧下で加熱することによって達成さ
れ、続いて後処理として水洗を行って膨潤剤を除去す
る。1−n−デカノイルアミノ−4−プロピオニルアミ
ノアントラキノンが上記物質の唯一の明示される例であ
るが、これ自体はその特許公報の特許請求の範囲から外
れるものである。特開昭48−91387号公報では分子量が8
00以下の昇華性の反応性染料を使用するセルロース繊維
製品の転写捺染が検討されている。この特許公報にはア
ゾ染料とアントラキノン染料の両染料がアルファー及び
/又はベーターハロ置換されている飽和及び不飽和のア
シル基等の反応性基と共に記載されている。しかし、こ
れには本発明に関連がある物質の例は明示されていな
い。最後に、米国特許第3,484,342号及び同第4,201,821
号明細書は共に昇華特性によって特徴付けられる染料を
使用する熱捺染法によるアルマイトの彩色に関する。前
者の米国特許では、適当なものとして1−,4−,5−又は
8−位にアミド基を持つアントラキノンが検討されてい
る。ここで、アミド基はアセチルアミノ及びベンゾイル
アミノを指す。後者の米国特許には、同じ物質(即ち、
1−アミノ−4(アセチルアミノ)アントラキノン)
が、明らかに正しくない、恐らくはCIバイオレット6を
意図したと思われる構造と共に記載されている。
繊維製品の熱捺染は拡散熱染料画像形成に表面上類似
するが、実際は全く別の性質と物質要件を持つ全く異な
る方法である。熱捺染は昇華プロセスで起り、このため
実質的な蒸気圧が染料選択の主たる基準である。拡散染
料画像形成の際、染料の蒸気圧が高いことは画像の望ま
しくない熱消失の一因となる。この状況に含まれる溶融
状態拡散プロセスには、蒸気圧に代って融点が染料選択
の一層良好な基準となる。拡散染料転写は染料が均一な
ドナーシートから非常に平滑なプリセプターに示差加熱
で、典形的には0.0001平方インチ以下の加熱領域を用い
て画像にならって転写される高解像度の乾式画像形成法
である。対照的に、繊維製品の熱捺染は解像度が比較的
低いもので、染料の均一加熱でパターン化され、賦形さ
れ、あるいはマスクされたドナーシートから数十平方フ
ィトの領域全面に同時転写するものである。こうして捺
染される典形的なリセプターは織物又は編物及びカーペ
ットである。この全く異なる転写機構がそのような粗面
の基材の使用を可能にするが、これに対して平均表面荒
さ10ミクロン未満のリセプターが使用される拡散画像形
成はこれらの粗面材料には適していない。拡散熱染料画
像形成法と違って、転写捺染法は乾式法であるとは限ら
ない。即ち、布帛あるいは染料によっては、リセプター
の溶媒による前膨潤又は水蒸気による染料固着用後処理
が必要になる。2つの方法の転写温度は同様であっても
よいけれども(180〜220℃)、拡散染料転写の方が一般
的に言って若干高い温度で作用する。しかし、両方法の
機構の違いが著しく反映するところもある。即ち、拡散
染料転写にはほぼ5ミリ秒の時間が伴われるが、これに
対して熱捺染は通常15〜60秒の時間を要する。熱捺染の
場合、それに含まれる昇華プロセスと一致して、減圧を
用いることからの、あるいは加熱されたガスをドナーシ
ートを通して流すことからの利益がしばしばある。熱捺
染は繊維製品を着色するために発展した技術で、所定の
パターンを持つ均一に着色された領域を粗面の基材に施
すために用いられる。これとは全く違って、拡散染料転
写は、典形的には電子源から、高品質の画像を形成しよ
うとする技術である。ここで、広い色範囲は3原色のド
ナーから平滑なリセプターの上に多数の画像を形成させ
る。この異なる転写機構はグレースケール能の要件を満
足させるが、それは染料の転写量が加えられる熱エネル
ギーに比例するからである。熱捺染においては、グレー
スケール能は温度に対する転写感度がプロセス寛容度と
染色再現精度を低下させるのではっきり忌避される。
以上の引用技術において、捺染は画像の拡散染料転写
に適用される条件とははるかにかけ離れた条件を用いて
均一加熱下で行われている。前記の引用特許明細書の記
載するところは昇華法が試みられていることをはっきり
示している。捺染されるべき繊維を膨潤すること、又は
酸化アルミニウム表面の存在が1つの追加要件であろ
う。開示された染料の大部分は本発明の範囲を外れるア
ロイルアミノアントラキノンである。アルカノイルアミ
ノアントラキノンが開示される場合は通常追加の助色団
基が存在し、従ってこれら物質もまた本発明の範囲を外
れるものである。熱捺染技術における唯一つの特許が本
発明の好ましい態様内の物質について議論している。こ
の繊維製品捺染技術はしかし乾式拡散熱染料転写画像形
成とは全く異なる条件下で溶媒による前処理と後処理の
両処理を必要とするリセプターと共に昇華性染料を使用
するものであるから、その技術は本発明に対して直接の
関連はない。更に、前記したように、繊維製品の熱捺染
に適していることは拡散染料熱転写用染料として許容で
きることを示すものではない。
発明の概要 本発明は新規な熱染料転写構造体、特に染料ドナー要
素に関する。
本発明は更にアルキルカルボニルアミノ置換アントラ
キノンに基づくドナー要素に関する。
本発明はまた更に画像形成されたとき優れた耐光及び
耐熱堅牢性を持つ染料画像をもたらす、非多孔質の支持
体上の染料と結合体との組成物を含む染料ドナー要素を
提供することに関する。
本発明は画像にならって加熱されるときリセプターシ
ートに染料を転写させる熱染料転写組成物を提供するも
のである。この熱染料転写組成物はアントラキノン核の
芳香族炭素原子がそのアントラキノンカルボニル基に対
してペリの位置において1個以上、4個以下のアルキル
カルボニルアミノ基で置換されているが、アントラキノ
ン核は他の置換基を含んでいない少なくとも1種のアン
トラキノン染料を含む。この染料はSO3H及びCO2H等のイ
オン性の水溶化性基を含まないことが好ましい。更に詳
しくは、このアントラキノン染料は次の一般構造 を持つものから選ばれる。ただし、式中、R1は、好まし
くは1〜20個の炭素原子を有する、直鎖状、分枝鎖状及
び環式のアルキル基から選ばれ;R2,R3及びR4はそれぞれ
独立に水素及びR(CO)NH−から選ばれ、ここで基Rは
直鎖状、分枝鎖状及び環式のアルキル基(好ましくは1
〜20個の炭素原子を含む)から独立に選ばれる。これら
アルキル基R及びR1は、それらの少なくとも一方が合計
4個以上の炭素原子を含むという条件で、アリール;ヘ
テロアリール;フルオロ;クロロ;ブロモ;シアノ;カ
ルボニル及びその誘導体、例えばアルデヒド、ケトン、
エステル及びアミド;スルホニル及びその誘導体;アル
コキシ;アリールオキシ;チオアルキル;チオアリー
ル;アミノ;並びにアミノのN−アルキル置換及びN−
アリール置換誘導体から選ばれる基で置換されていても
よい。R1は1〜12個の炭素原子を有する(ビニル置換又
はハロゲン置換を含まない)アルキル基であるのが好ま
しい。
この技術分野においてよく理解されているように、大
きな置換度は許容されるだけでなく、しばしば推奨され
さえする。これらの基についての議論及び記載を簡単に
する手段として、用語“基”及び“部分”は置換を許容
する又は置換されてもよい化学種間に区別を付けるため
に用いられる。例えば、句“アルキル基”はメチル、エ
チル、オクチル、シクロヘキシル、イソオクチル、三級
ブチル等のような純粋な炭化水素アルキル鎖だけでな
く、ヒドロキシル、アルコキシ、フェニル、ハロ(F,C
l,Br,I)、シアノ、ニトロ、アミノ等のようなこの技術
分野で常用される置換基を有しているそのようなアルキ
ル鎖も包含するものとする。他方、句“アルキル部分”
はメチル、エチル、プロピル、シクロヘキシル、イソオ
クチル、三級ブチル等のような純粋な炭化水素アルキル
鎖だけが包含されるものと限定される。
ドナー要素は自己支持性層、又は各種支持体上のラミ
ネート若しくは塗膜を含めて様々の構造を取ることがで
き、そして感熱プリントヘッドによる、及びレーザーに
よる画像形成を含めて多数の異なる画像形成法において
用いることができる。染料はドナー構造体中にポリマー
結合剤と共に、多層構造体中において99重量%以下、更
に典形的には約90〜15重量%、好ましくは70〜40重量%
の量で存在する。自己支持性層は20重量%の結合剤、好
ましくは40重量%もの多量の結合剤を含有していること
ができる。
本発明の染料ドナー構造体は優れた耐熱及び耐光堅牢
性を有する転写染料画像を与える。
発明の詳しい記述 染料拡散熱転写法は染料ドナーシートを適当なリセプ
ターシートと接触させ、そして画像にならって熱を適用
して染料リセプターに転写することから本質的に成る。
一般的に言えば、この転写法では400℃までの温度と数
ミリ秒の時間が用いられる。染料は、許容できる濃度と
正しい色を持つ画像を与えるこに加えて、画像に良好な
耐光堅牢性と熱安定性を与えるものでなければならな
い。染料は適用される熱に比較して移行するものが特に
望ましく、それによって良好な色彩グレースケールを達
成することができる。
本発明は安定な熱転写染料画像を与えるための熱染料
転写ドナー構造体を提供するものである。ドナー構造体
は少なくとも1種のアントラキノン染料を含有する熱染
料転写組成物から成る。アントラキノン染料のアントラ
キノン核芳香族炭素原子はそのアントラキノンカルボニ
ル基に対してペリの位置において少なくとも1個で、4
個以下のアルキルカルボニルアミノ基で置換されている
が、アントラキノン核は他の置換基を含んでいない。ア
ルキルカルボニルアミノ基中なに存在するアルキル基は
線状でも、分岐鎖状でも、あるいは環式であってもよ
い。これらのアルキル基は更にハロゲン、即ちF,Cl及び
Br;シアノ;カルボニル及びその誘導体、例えばアルデ
ヒド、ケトン、エステル及びアミド;スルホニル及びそ
の誘導体;アルコキシ;アリールオキシ;チオアルキ
ル;チオアリール;並びにアミノ及びそのN−アルキル
及びN−アリール置換誘導体等の基で置換されていても
よい。しかし、染料はイオン性又はイオン化性の水溶化
性基、例えばSO3H及びCO2H、並びにそれらの塩を含んで
いないのが好ましい。これらのアルキル又は置換アルキ
ル基の少なくとも1個は合計4個以上の炭素原子を含ん
でいなければならない。対象的に置換されているアント
ラキノン(即ち、1,5−及び1,4,5,8−誘導体)の場合、
全てではないアルキルカルボニルアミノ基が同一構造を
有しているのが好ましい。
昇華転写による熱捺染の場合、揮発性を維持するため
に染料の分子量を最小とすることが一般に望まれる。置
換基の大きさは従って小さく保たれる。対照的に、拡散
染料転写画像形成には染料の融点が明らかにより重要な
判定基準である。低くされた融点はしばしば改良された
転写効率と、またより高い画像濃度と結び付けられるも
のである。より大きな置換基は一般的に融点を有利に低
下させる。また、往々にして見られることであるが、よ
り大きな置換基は染料の溶解性を高める。高溶解性は典
形的にはドナー構造体中での染料の望ましくない結晶化
度を低下させる。拡散染料画像形成の際に置換基がより
大きいことの更に他の利点は、染料の揮発性が低下せし
められると、画像が染料の昇華損失による劣化に対して
一層抵抗性となることである。第1表は、一方の熱捺染
において用いられるアリール及び短鎖アルキルカルボニ
ルアミノアントラキノンと他方の本発明のより大きな鎖
長のアルキルカルボニルアミノアントラキノンとの溶融
及び溶解挙動の相違を例証するものである。
第1表は、約200℃以下の融点は良好な溶解性と共に
アルキル又は置換アルキル基が4個以上の炭素原子を含
有するアルキルカルボニルアミノアントラキノンにより
達成することができることを示している。1,4−ビス
(2′−クロロプロピオニルアミノ)アントラキノンを
入れたのは短かいアルキル鎖を持つアルキルカルボニル
アミノアントラキノンが望ましくないほどに高い蒸気圧
を示すことを例証するためである。アルキル基又は置換
アルキル基が少なくとも4個の炭素原子を含有する少な
くとも1個の他のアルキルカルボニルアミノ基が存在す
るならば炭素原子数1〜3個のより小さいアルキル基を
使用してもよい。例が以下に示されるもののような物質
が熱転写画像形成用のドナー構造体において有効である
ことが見い出された。
この方法の染料ドナーシートは適当な(非多孔質の)
支持体に塗被された染料インキから成る。ただし、自己
支持性染料フィルムもドナーシートとしての可能性があ
る。キャリアーシートは可撓性であるのが好ましいが、
リセプター層が十分に可撓性及び/又は順応性であるな
らば硬質であってもよい。支持体は従って、若し存在す
るならば、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、繊
維材料、紙、ポリマー、樹脂及びそれらの混合物又はそ
れらの層であることができる。感熱プリントヘッドを用
いる背面熱暴露用の支持体の例にポリエステル、ポリイ
ミド、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリアルキレン
及びセルロースの各フィルム、並びに紙、特にコンデン
サー紙として知られる均質な高級紙がある。支持体を熱
源から保護し、あるいは熱ドナー要素に粘着するのを妨
げるために支持体に対して染料面から離れた面上に裏糊
を適用することが望ましいだろう。得られる支持体の厚
さはその熱的性質に依存して広い範囲内で変わり得る
が、一般的には50ミクロン以下、好ましくは12ミクロン
以下(例えば、0.5〜12ミクロン)、更に好ましくは10
ミクロン以下である。例えば染料に透明なリセプターシ
ートを通してレーザーを照射するときに前面熱暴露法を
用いる場合、支持体は任意の厚さのものであることがで
きる。本発明の実施に際して用いられる用語“非多孔
質”とは、ドナーシートが転写条件下で加熱されるとき
転写表面がリセプターシートと接触している間に加熱領
域中の50重量%未満の染料が1/1000秒でそのキャリアー
シートに更に侵入することを意味する。
ドナーシートに適用される染料インキは前記で定義し
たカルボニルアミノ置換アントラキノン染料、及び適当
な結合剤を含む。この技術分野で知られているように、
他の添加剤、例えば可塑剤、安定剤又は界面活性剤も存
在していてもよい。適当な結合剤は次のもののような高
分子物質である:ポリ塩化ビニル及びその塩素化誘導
体;ポリエステル;セルロース類、例えば酢酸セルロー
ス、酢酸・酪酸セルロース及びエチル−セルロース等;
エポキシ樹脂;アクリレート類、例えばポリメチルメタ
クリレート;ビニル樹脂、例えばポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルピロリドン及びポリビニ
ルアルコール;ポリウレタン;ポリシロキサン;ポリア
クリレート又はポリアルキレン物質から誘導されたもの
のようなコポリマー;及びこれら種々のポリマーのブレ
ンド又は混合物。塩素化ポリ塩化ビニルが、特にポリエ
ステル又はポリアクリレートと混合して用いる場合に特
に有用であることが見い出された。染料は結合剤中に溶
解状態で存在していてもよいし、あるいは存在する少な
くとも若干の結晶性染料と共に分散されていてもよい。
場合によっては、99重量%もの多量の染料を用いること
ができるが、より典形的な範囲は染料約90〜15重量%で
あることができる。好ましい染料量範囲は70〜40重量%
である。
ドナーは、一般に、染料がリセプターに転写される
が、ドナー要素の結合剤はいずれも実質的に転写されな
いように処方することが望まれる。これら物品の熱転写
効率(パーセントITE)は印加電圧(加熱手段に印加)
と共に直線的に変化する傾向がある。しかし、場合によ
っては、染料がバインダーのかなりの部分、実際には過
半の部分と共に物質移動過程で転写される価値ある構造
物を製造することができる。
リセプターシートは透明でも、半透明でも、あるいは
不透明でもよい。それは単一層でも、あるいはラミネー
トでもよい。特に有用な構造体は受容層が透明なポリエ
ステルフィルムに、又は紙支持体に適用されているとき
に作られる可能性がある。リセプターシート構造体は広
範囲のポリマー又はそれらの混合物から成ることができ
る。適した物資はドナーシートの結合剤について前記で
概説したものと同様のものである。主成分が塩素化ポリ
塩化ビニルである場合のリセプターにより特に有効な結
果を得ることができる。リセプターは各種添加剤、例え
ば熱及び光安定剤又は塗布助剤を更に含有していてもよ
い。正にリセプターの性質が画質及び画像の堅牢性に影
響し得るが、本発明染料の優れた安定性は染料画像自体
の性質であって、リセプター組成物の性質ではない。
アルカノイルアミノアントラキノンは前世紀の末から
知られており、それらの製造法はこの技術分野で周知で
ある。例えば、アミノアントラキノンを、所望によって
酸結合剤の存在下で、アルカンカルボン酸、それらの無
水物、アミド、ラクトン若しくはエステルにより、又は
アルカンカルボニルハライドによりアシル化することで
製造することができる。別法として、ハロアントラキノ
ンを、好ましくは銅触媒の存在下で、カルボン酸アミド
と反応させてもよい。アルキルカルボニルアミノ基のア
ルキル部分に置換基が存在する場合、これら置換基はア
ルキルカルボニルアミノアントラキノンの変性によって
導入することができる。しかし、これら置換基はアント
ラキノンアミドの形成に先き立って導入するのが一般的
には好ましい。本発明の染料の合成に関する典形的文献
として次のものがある:エーチ・ローマ(H.Roemer)の
Ber. 15、1791(1882);イー・ノエルティング(E.No
elting)及びダブリュー・ウォートマン(W.Wortmann)
Ber. 39、637(1906);アール・ストール(R.Stoll
e)等のJ.prakt.Chem.128、1(1930);ケー・ラウ
アー(K.Lauer)及びエル−エス.エン(L−S.Yen)の
J.prakt.Chem.151、49(1938);アール・ディー.デ
サイ(R.D.Desai)及びアール・エヌ.デサイ(R.N.Des
ai)のJ.Indian Chem.Sco. 33、559(1956);及びエ
ス.マーテリ(S.Martelli)等のJ.Med.Chem.31、195
6(1988)。デサイ及びデサイの方法が特に有効で、本
発明化合物の製造に対するその適用を実施例1に与え
る。
実施例 実施例1 1−n−ヘプタノイルアミノアントラキノン
の製造 磁気撹拌子、コンデンサー、加熱マントル及び窒素ブ
ランケットを備えた250mlの丸底フラスコに1−アミノ
アントラキノン10.0g、ニトロベンゼン80ml及びn−ヘ
プタノイルクロライド6.5gを入れた。この溶液を2.5時
間還流し、そして冷却した。粗生成物をメタノールで沈
殿させ、濾過及び乾燥した。シリカゲル上でトルエン溶
離剤を用いてクロマトグラフ分析すると、133℃で溶融
する黄色の1−n−ヘプタノイルアミノアントラキノン
が生成していた。
本発明の染料の拡散熱画像形成系における性能を次の
実施例において画像安定性、特に光に対する安定性特に
参照して証明する。これらの実施例は本発明を例示、説
明しようとするもので、本発明を限定するものではな
い。これらの染料は当業者に知られている熱染料転写画
像形成の種々の他の態様において有用かつ効果的であ
る。
下記は本発明の実施例において参照される各種塗被処
方物について記載するものである。染料ドナーシートは
全て8番線巻塗被ロッド(湿潤厚さ0.018mm〔0.72ミ
リ〕)を用いて5.7ミクロンの帝人株式会社製F24G感熱
フィルム−これは薄いポリエステルフィルムの代表的な
ものである−に塗被され、空気流中で外囲温度において
乾燥されたものである。
ドナーシートA このドナーシートは次の処方物から作成した: 染 料 0.03 g グッドリッチ社(Goodrich)製の62.5%塩素化ポリ塩化
ビニル(CPV)・テンプライトTM(TempriteTM)678×51
2 0.025g オクタデシルアクリレートとアクリル酸との60/40ブレ
ンド 0.007g テトラヒドロフラン 1.50 g 2−ブタノン 0.10 g ドナーシートB このドナーシートは次の処方物から作成した: 染 料 0.06 g グッドリッチ社製の62.5%CPVC・テンプライトTM678×5
12 0.04 g オクタデシルアクリレートとアクリル酸との60/40ブレ
ンド 0.01 g グッドイアー(Goodyear)社製のポリエステル・バイテ
TM(VitelTM)PE200 0.005g テトラヒドロフラン 1.50 g 2−ブタノン 0.10 g ドナーシートC このドナーシートは次の処方物から作成した: 染 料 0.06 g グッドリッチ社製の62.5%CPVC・テンプライトTM678×5
12 0.04 g オクタデシルアクリレートとアクリル酸との60/40ブレ
ンド 0.007g グッドイアー社製のポリエステル・バイテルTMPE200 0.003g テトラヒドロフラン 2.80 g 2−ブタノン 0.15 g ドナーシートD このドナーシートは次の処方物から作成した: 染 料 0.09 g グッドリッチ社製の67%CPVC・テンプライトTM623×536 0.075g エメリー社(Emery)製のポリエステル・プラストレイ
TM(PlastoleinTM)9776 0.13 g テトラヒドロフラン 4.50 g 2−ブタノン 0.13 g リセプターシートA 次のリセプターシート処方物を8番線巻塗被ロッドを
用いて4ミルのポリエチレンテレフタレートフィルムに
塗被し、温空気流中で乾燥した。
ICI社製のビスフェノールAフマレートポリエステル・3
82ES 0.25 g グッドリッチ社製の62.5%CPVC・テンプライトTM678×5
12 0.20 g シェル(Shell)社製のエポキシ樹脂・エポンTM(Epon
TM)1002 0.04 g グッドイアー社製のポリエステル・バイテルTMPE200 0.04 g 3M社製のフルオロカーボン界面活性剤・フルオラド
TM(FluoradTM)FC430 0.05 g シバ−ガイギー(Ciba−Geigy)社製のUV安定剤・ティ
ヌビンTM(TinuvinTM)328 0.015g BASF社製のUV安定剤・ウビヌルTM(UvinulTM)N539 0.04 g フェロ(Ferro)社製の熱安定剤・サーム−チェックTM
(Therm−CheckTM)1237 0.05 g イーストマン・コダック(Eastman Kodak)社製の4−
ドテシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン・DOBP
TM 0.08 g テトラヒドロフラン 4.56 g 2−ブタノン 1.85 g リセプターシートB このリセプターは3M社のコロナ放電処理フィルムベー
スであるマッチ−プリントTM(Match−PrintTM)であっ
た。染料転写はその処理面に行われる。
リセプターシートC このリセプターは日立製作所株式会社製のVY−Sビデ
オプリントペーパーTM(VY−S Video Print PaperTM
で、入手したままで使用した。染料転写はその塗被面に
行われる。
プリンターA 感熱プリンターAは8ドット/mm及び0.25ワット/ド
ットを持つ京セラ社の浮き出し(raised)艶出し薄膜感
熱プリントヘッドを用いるものであった。通常の画像形
成において、その電気エネルギーは2.64ジュール/cm2
ら6.43ジュール/cm2まで変化したが、これはパルス時間
が4ミリ秒のヘッド電圧9〜14ボルトに相当する。パル
ス幅変調により生じさせた32電気レベルを用いることに
よってグレースケール画像を生成させた。
プリンターB 感熱プリンターBは8ドット/mm及び0.3ワット/ドッ
トを持つ京セラ社の浮き出し艶出し薄膜感熱プリントヘ
ッドを用いるものであった。通常の画像形成において、
電気エネルギーは0から10ジュール/cm2まで変化した
が、これはパルス時間が4〜10ミリ秒のヘッド電圧0〜
20ボルトに相当する。
プリンターC 感熱プリンターCは沖電気株式会社製の、8ドット/m
m及び0.27ワッド/ドットを持つ平らな艶出し薄膜感熱
プリントヘッドを用いるものであった。通常の画像形成
において、電気エネルギーは3ジュール/cm2で、これは
パルス時間2.5ミリ秒により与えられた。32電気グレー
スケールレベルはパルス幅変調により、又は印加電圧の
変更により得た。
本発明のアルキルカルボニルアミノアントラキノン染
料を用いて作った転写画像の光安定性を実施例2及び3
で証明する。それは優れていることが見い出される。こ
れら2つの実施例における1,4−ビス(1′−エチルヘ
キサノイルアミノ)アントラキノンについての結果の比
較は耐光堅牢性はその染料と関連するもので、使用され
る染料リセプター層とは関係がないことを例証してい
る。実施例4は本発明のある染料と構造1を持つ参照ア
ゾ染料とを、また米国特許第4,808,568号明細書に記載
され、高耐光堅牢性を与えるとされる、明らかに染料拡
散熱画像形成用に開発されたアゾピリドン染料(構造
2)とを比較するものである。この試験は本発明により
作られた画像はいずれの参照染料により作られた画像よ
りも耐光堅牢性が優れていることを明らかにする。実施
例2と4との比較はこの画像の光安定性は照射源に依存
しないことを例証する。
実施例2 下記表に示すアントラキノン染料を処方物Aを用いて
ドナーシートに組み込み、プリンターBを用いてリセプ
ターシートAの上に画像を形成した。転写された画像を
次にアトラス(Atlas)社製のウビコンTM(UVICONTM)
中に350nm及び50℃において表に示した時間暴露した。
(L、a、b)色座標の変化、デルタ−E(ΔE)を測
定した。2.0未満のΔEは人の目には感知できない。結
果を以下の表に示す。
実施例3 以下の表に示すアントラキノン染料を処方物Aを用い
てドナーシートに組み込み、そしてプリンターBを用い
てリセプターシートCの上に画像を形成した。転写画像
を次に実施例2におけるようにして評価した。結果を以
下に示す。
実施例4 以下の表に示す染料を処方物Cを用いてドナーシート
に組み込み、そしてプリンターAを用いてリセプターシ
ートAの上に画像を形成した。この透明なリセプター上
の転写画像を3M社製の360ワットのオーバーヘッドプロ
ジェクター・モデル213で24時間露光させ、画像の光学
濃度変化率(%)を測定した。
染 料 濃度損失、% 構造1 13 構造2 6 1−(1′−エチルヘキサノイル 0 アミノ)アントラキノン 本発明の染料は、良好な耐光堅牢性を与えることに加
えて、転写画像の良好な熱安定性も示す。これはしばし
ば染料拡散画像における1つの問題となる。実施例5は
得られる優れた結果を例証するものである。
実施例5 実施例3におけるようにしてリセプターC上に1,4−
ビス(1′−エチルヘキサノイルアミノ)アントラキノ
ンの画像を形成し、50℃で以下に示す時間保持した。Δ
Eは値以下の表に示す通りであった。
経過時間(時間) ΔE 24 0.6 48 1.3 有効な熱染料画像形成系は真のグレースケール能を備
えるためには染料を熱入力に正比例して転写するもので
なければならない。染料の転写効率の指標(ITE)を転
写画像の反射光学濃度の画像形成前のドナーシートの反
射光学濃度に対する、百分率として表わされる、比率と
して算出した。次に、エネルギー入力の関数としてのIT
Eを求めた。従って、1−(1′−エチルヘキサノイル
アミノ)アントラキノンを組み込んだドナーシートBを
作成し、プリンターAを種々の電圧で作動、使用してリ
セプターAの上に画像を形成した。結果は印加電圧に対
して望ましい良好な転写一次性を示した。ピーク転写効
率は高かった。
1−(1′−エチルヘキサノイルアミノ)アントラキ
ノン及び1−n−ヘプタノイルアミノアントラキノンに
よりドナーシートDからリセプターB上にプリンターC
を用いて画像を形成したときも再び電圧に対して良好な
転写一次性が観察された。両染料は32ステップのグレー
スケールのうち29ステップを容易に再現した。これらの
画像形成条件下でドナーシートは使い果たされず、再画
像形成が可能であった。1−イソ−ブタノイルアミノア
ントラキノン及び1,5−ビス(ステアロイルアミノ)ア
ントラキノンはドナー処方物Dに完全には可溶でなく、
試験することができなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルイス マルコム レイクター アメリカ合衆国 ミネソタ州 セント ポール,3エム センター(番地なし) (56)参考文献 特開 平2−18089(JP,A) 特開 昭62−51654(JP,A) 特開 昭63−291958(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結合剤及びアントラキノン染料の両者の層
    を含む熱染料転写乾式画像形成要素であって、該層は非
    多孔質の支持体に結合されており、そして該染料は一般
    構造 (式中、R1はアルキル基であり、R2、R3及びR4はそれぞ
    れ独立に水素及びRCONH−から選ばれ、基Rは独立にア
    ルキル基から選ばれる。ただし、アルキル基R及びR1
    少なくとも一方は、合計少なくとも4個の炭素原子を含
    む。) の中央核を有するものである、前記熱染料転写乾式画像
    形成要素。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の要素をリセプターの表面
    と接触させて配置し、その際結合剤と染料の両者を含む
    該要素の層が該リセプター表面と接触するようになし、
    次いで該層を像様に十分なエネルギーを用いて加熱して
    該染料を該リセプター表面に転写させ、画像を形成する
    ことから成る画像の熱染料転写法。
JP2192838A 1989-07-21 1990-07-20 アルキルカルボニルアミノアントラキノン染料を使用する熱転写画像形成 Expired - Lifetime JP2840404B2 (ja)

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