JP2839372B2 - 改良型ホースクランプ - Google Patents

改良型ホースクランプ

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、その端部が弾性材でできたホースなどの物
体の周囲にホースクランプを締め付ける締め付け装置を
通って重なり合う位置へ延在している環状に曲げられた
硬質の締め付けバンドと、この締め付けバンドの内側に
位置する弾性のバンドとを必須要件として具える改良型
ホースクランプに関するものである。この弾性バンドに
は、軸方向にスペースを介して、当該バンドの周囲に延
在するように２本の周辺ビードが内側に向けて設けられ
ており、また当該ビードの中間部には前記締め付けバン
ドの内周面に隣接するように隆起部が外側に突出して設
けられている。
このようなホースクランプはスエーデン特許第830715
2−２号において知られている。この特許に記載された
ホースクランプの目的の一つは、ホースクランプをホー
スの周囲に締め付けたときに起こりがちな、クランプに
よって囲まれたホース部材の変形を補償することであ
り、もう一つの目的は、ホース材料の弾性の経時変化に
よる劣化を補償することである。しかしながら、実用テ
ストでは、このホースクランプをある種のラバー材と共
に使用すると、目的とする機能を失うことが示されてい
る。なぜなら、この弾性バンドの設計では、弾性バンド
のビードを半径方向及び軸方向に十分に動かすことがで
きず、従って、十分な補償を行うことができないからで
ある。
本発明の特徴は、前記弾性バンドの隆起部に相当数の
開口部を設けて、この隆起部をバンド周囲に設けた周辺
ビードを互いに連結する相当数のブリッジに分割し、こ
れらのブリッジによって前記ビードを半径方向及び軸方
向に動かせるように構成したことである。この特徴によ
って、上述した従来のホースクランプの欠点をなくすこ
とができる。
以下に図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
図１は、本発明のホースクランプを示す斜視図であ
る。尚、図１では締め付けバンドと弾性バンドとが別個
に書かれている。
図２ないし図６は、このホースクランプの断面と、パ
イプとホースクランプで囲んだホース部との長手方向の
形状を示す図である。
本発明のホースクランプは、環状に曲げられた非弾性
の外側締め付けバンド１と、この締め付けバンド１の内
側に装着する弾性の内側弾性バンド２とを具える。図中
では、ホースクランプは従来の締め付け装置を用いて取
付けられている。この従来の締め付け装置は、スクリュ
ーウォーム４を含むスクリューウオームハウジングと、
締め付けバンド１に設けたねじ部５とを具えており、こ
のねじ部５がスクリューウォームハウジング３を通って
スクリューウォーム４と係合している。締め付けバンド
１は、スクリューウォーム４によって弾性バンド２の周
りに締め付けられる。
弾性バンド２は曲げられて管を形成しており、好まし
くはバンドの端部が重なり合っている。弾性バンド２は
締め付けバンド１の内周面に接触するように配置されて
おり、軸方向にスペースを介して周辺ビード６が２本設
けられている。これらのビードは半径方向において内側
を向いており、弾性バンド２の周辺端部に沿って延在し
ている。これらの周辺ビードの中間部には、弾性バンド
２の半径方向において外側に向けて突出した隆起部７が
形成されている。この隆起部７は締め付けバンド１の内
周面に隣接する。
本発明では、弾性バンド２の隆起部７が、相当数の開
口部８によって分離されたブリッジ９に分割されてお
り、これらのブリッジ９は弾性バンド２の一方の端部に
設けた周辺ビード６と、弾性バンド２の他方の端部に設
けた周辺ビード６とを連結している。
図２ないし図６には、ホース10に装着した状態のホー
スクランプが示されている。ホース10はパイプ11の端部
の周囲に装着されている。これらの図面は様々な段階を
示すものであり、図２はホース10の周囲に装着されては
いるが、まだ締め付けられていない状態のホースクラン
プを示している。長さａはこの状態を示す。
図３は、ホース10の周囲に締め付けられた状態のホー
スクランプを示す。従って、締め付けバンド１は、弾性
のホース部材に対して、弾性バンド２を下方へいくらか
押し下げて、ホース10をパイプ11に対して密閉してい
る。この状態は、距離b1によって示されており、この距
離b1は図２に示されている距離ａより短い。また、距離
b2は、隆起部７に力を加えている圧力によって締め付け
られバンド１が周辺ビード６を軸方向に離している距離
である。この弾性による動きは、ブリッジ９と中間開口
部８が設けられているゆえに可能になる。
相当の時間が経過したと仮定すると、この経時によっ
て材質の弾性が幾らか劣化する。この場合、弾性バンド
２が弾性の劣化を補償して、周辺ビード６がホース部材
に更に入り込む。この状態が距離ｃとして図面に示され
ている。この補償効果によって、弾性バンド２はその能
力に応じて半径方向へ曲げることができ、更に、周辺ビ
ード６は互いに近付く方向へ移動する。
図５及び図６では、通常の動作状態でのクランプホー
スの機能を示すために、ホース10とパイプ11の一部が完
全な断面図で示されている。湯などの加熱媒体がパイプ
11内を定期的に流れていると仮定する。図５は、パイプ
11がこのような媒体によって加熱される前のパイプの状
態を示す。この状態において、パイプ11の内径はｄであ
る。加熱後は、図６に示すように、パイプ11がいくらか
膨張して内径がｆになる。
この時に、硬性の締め付けバンド１は高温の媒体によ
ってあまり影響を受けておらず、従って膨張していない
と仮定する。この状態では、隆起部７の曲率が図５に示
すｅから図６に示すｇへ小さくなり、ホースクランプの
弾性バンド２がパイプ11の膨張を補償する。
パイプが冷却されて、その結果パイプがいくらか収縮
すると、隆起部７の曲率が再び大きくなり、弾性バンド
２は、パイプが小さくなる動きを追従する。
本発明にかかる弾性バンド付のホースクランプは、ホ
ースクランプをセットした位置における自動的な事後調
整の結果、比較的長期間にわたり高い信頼性をもってホ
ース10によってパイプ11が密閉されるという利点があ
る。また、それ以後は、スクリュー４による締め付けが
不用になる。
本発明は、上述し、また図面に記載した実施例に限定
されるものではなく、請求の範囲に記載された範囲内に
おいて様々な変形が可能である。弾性バンドを、図１に
示す締め付け装置とは異なる他のタイプのホースクラン
プに接続して使用できることは明らかである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】その端部が弾性材でできたホースなどの物
    体の周囲にホースクランプを締め付ける締め付け装置
    （３、４）を通って重なり合う位置へ延在している環状
    に曲げられた硬質の締め付けバンド（１）と、締め付け
    バンドの内側に位置する弾性バンド（２）とを必須要件
    として具える改良型ホースクランプであって、この弾性
    バンドには、軸方向にスペースを介して、当該バンドの
    周囲に延在する２本の周辺ビード（６）が内側に向けて
    設けられており、また当該ビードの中間部に締め付けバ
    ンド（１）の内周面に隣接する隆起部（７）が外側に突
    出して設けられている改良型ホースクランプにおいて、 前記弾性バンドの隆起部が、前記周辺ビード（６）を前
    記バンドの回りに連結する相当数のブリッジ（９）に前
    記隆起部（７）を分割する相当数の開口（８）を有し、
    前記ブリッジが、前記ビードが半径方向及び軸方向に移
    動できるように配置されていることを特徴とする改良型
    ホースクランプ。
JP7509113A 1993-09-15 1994-08-29 改良型ホースクランプ Expired - Lifetime JP2839372B2 (ja)

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