JP2832710B2 - プリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はシリアルプリンタ等のプリンタに関し、特に
プリンタの制御に関するものである。 （従来の技術） 従来のシリアルプリンタは、記録紙に印字を行う印字
ヘッド、この印字ヘッドを実装するキャリッジ部、この
キャリッジ部の移動を行うスペースモータ、記録紙を送
るラインフィードモータ、及びこれらを制御する制御ユ
ニットから構成され、更に、制御ユニットからスペース
モータ、ラインフィードモータ及び印字ヘッドへ接続コ
ードを介して接続する構成となっている。以下、従来の
シリアルプリンタを図を用いて説明する。 第７図は従来のプリンタの要部を示す基本構成図であ
る。制御ユニット１とキャリッジ部２は接続コード３で
接続される。制御ユニット１は制御部４と駆動回路５か
ら構成される。制御部４は、マイクロプロセッサ等で構
成され、上記のようにスペースモータ及びラインフィー
ドモータ（図示せず）を制御すると共に、駆動回路５を
制御する。キャリッジ部２は印字ヘッド８及び印字ヘッ
ド８を接続するヘッドコネクタ6,7を備え、スペースモ
ータの回転により可動する。ヘッドコネクタ６はキャリ
ッジ部２の支持台（図示せず）に設けられ、接続コード
３と接続される。ヘッドコネクタ７は印字ヘッド８側に
設けられ、ヘッドコネクタ６と嵌合させると、印字ヘッ
ド８の入力が接続コード３を介して駆動回路５の出力に
接続される。 第８図は24ピン（ワイヤ）の印字ヘッド8aを駆動する
場合のプリンタの要部回路図である。同図において、3a
〜8aの構成要素は第６図の３〜８の構成要素に対応し、
添字ａは各構成要素が24ピンの印字ヘッド8aを駆動する
ための条件を備えていることを意味する。この印字ヘッ
ド8aは２列分（１ドット列12ビット）のドットに対応す
る24ピン（12ピン×２）をそれぞれ選択的に駆動する駆
動コイル（電磁石）801〜824を備えている。制御部4a
は、駆動回路5aに、各ドット列に対応して駆動電源印加
のタイミングを与えるタイミング信号T₁，T₂、及び印字
ヘッド8aの各ピンに対応する駆動信号D₁〜D₂を出力す
る。駆動回路5aは、エミッタが駆動電源に接続されたタ
イミング信号T₁，T₂によりオン／オフするPNP形のトラ
ンジスタ91,92、及びエミッタがアースされ駆動信号D₁
〜D₂₄によりオン／オフするNPN形のトランジスタ101〜1
24から構成される。トランジスタ91,92のコレクタは、
それぞれ接続コード3a及びコネクタ6a,7aを介して印字
ヘッド8aの駆動コイル801〜812,813〜824の一端に共通
に接続される。また、トランジスタ101〜124のコレクタ
はそれぞれ接続コード3a及びコネクタ6a,7aを介して駆
動コイル801〜824の他端に接続される。従って、ヘッド
コネクタ6a,7aは少なくとも26個のピン（端子）を有す
る。 次に動作を説明する。 制御部4aからのタイミング信号T₁，T₂がそれぞれハイ
レベル（Ｈ）のとき、トランジスタ91,92がオンとな
り、駆動電源より駆動電圧が駆動コイル801〜812,813〜
824の一端に供給される。また、制御部4aからの駆動信
号D₁〜D₁₂がそれぞれＨのとき、トランジスタ10〜124が
オンとなり、対応する駆動コイル801〜824の他端がロウ
レベル（Ｌ）となるので、一端に駆動電圧が与えられて
いる各駆動コイルに電流が流れる。この結果、対応する
印字ヘッド8aのピンが駆動される。従って、タイミング
信号T₁，T₂及び駆動信号D₁〜D₂₄のH/Lにより印字ヘッド
8aの24ピンが選択的に駆動される。 第９図は９ピンの印字ヘッド8bを駆動する場合のプリ
ンタの要部回路図である。同図において、3b〜8bの構成
要素は第７図の３〜８に構成要素に対応し、添字ｂは各
構成要素が９ピンの印字ヘッド8bを駆動するための条件
を備えていることを示す。この印字ヘッド8bは１列分
（９ドット）のドットに対応する９ピンを選択的に駆動
する駆動コイル801〜809を備えている。制御部4bは、駆
動回路5bに、タイミング信号T₁、及び駆動信号D₁〜D₉を
出力する。駆動回路5bは、エミッタが駆動電源に接続さ
れタイミング信号T₁によりオン／オフするPNP形のトラ
ンジスタ91と、エミッタがアースに接続され駆動信号D₁
〜D₉によりオン／オフするNPN形のトランジスタ101〜10
9とから構成される。トランジスタ91のコレクタは、接
続コード3b及びヘッドコネクタ6b,7bを介して駆動コイ
ル801〜809の一端に共通に接続され、トランジスタ101
〜109の各コレクタは、それぞれ駆動コイル801〜809の
各他端に接続される。 次に動作を説明する。 制御部4bからのタイミング信号T₁がＨのとき、トラン
ジスタ91がオンとなり、駆動電源より駆動電圧が駆動コ
イル801〜809の一端に与えられる。このとき、制御部4b
からのタイミング信号D₁〜D₉がＨのとき、トランジスタ
101〜109がオンとなり、対応する駆動コイル801〜809に
電流が流れる。従って、タイミング信号T₁及び駆動信号
D₁〜D₉のH/Lにより印字ヘッド8bの９ピンが選択的に駆
動される。 （発明が解決しようとする問題点） しかしながら、前記構成のプリンタでは次のような問
題点がある。 第８図で述べた24ピンの印字ヘッド8aを用いるプリン
タは、ピン径が細く１文字の構成ドット数が多いため、
高印字品位であるという利点があるが、印字ヘッド8aの
重量が重いため、キャリッジ部を駆動するスペースモー
タに高負荷がかかり高速印字に不適当であり、更に消費
電力も大きいという欠点がある。 また、第９図に述べた９ピンの印字ヘッド8bを用いる
プリンタは、逆にピン径が太く１文字の構成ドット数が
少ないため、印字品位が劣るという欠点があるが、軽量
であるため、高速印字に適しており、更に消費電力も少
なくてすむという利点がある。 また、高印字品位で、かつ高速印字が可能なものとな
ると、高価で大型なプリンタとなるので、各印字ヘッド
の長所をもとに、使用目的にあわせて利用者は24ピンの
印字ヘッドを持つプリンタと、９ピンの印字ヘッドを持
つプリンタとを使い分けなければならないという問題点
があった。 本発明は以上述べた問題点を解決し、同一のプリンタ
で安価に個々の印字ヘッドの長所を導き出すことが可能
なプリンタを提供するものである。 （問題点を解決するための手段） 本発明は前記問題点を解決するために、記録紙に印字
を行う印字ヘッドと、該印字ヘッドを実装するキャリッ
ジ部と、印字ヘッドを駆動する駆動回路と、印字情報を
含む入力情報に基づいて前記駆動回路を制御する制御部
とを備えたプリンタにおいて、印字ヘッドは、予め設定
した自己の前記印字ヘッドの種類を示す識別信号をシリ
アル識別信号で送出する識別手段を具備し、前記キャリ
ッジ部は、複数種類の印字ヘッドが前記駆動回路及び駆
動を制御する制御部に共通に接続可能な接続手段を具備
し、前記制御部は前記接続手段を介して前記識別手段に
対する識別信号送出の指示を行い、前記識別手段は前記
制御部からの前記識別信号送出の指示に従って予め設定
された自己の印字ヘッドの種類を示す識別信号をシリア
ル識別信号で前記接続手段を介して前記制御部に送り、
前記制御部は前記印字ヘッドから送られてきたシリアル
識別信号をパラレルデータに変換し、かつ当該パラレル
データに基づいて前記接続手段に接続された印字ヘッド
の種類を識別し、更に該印字ヘッドの種類に対応した制
御条件で前記制御を行うものである。 （作用） 本発明によれば以上のようにプリンタを構成したの
で、技術的手段は次のように作用する。制御部は接続手
段（例えばヘッドコネクタ）を介して識別手段に対する
識別信号送出の指示を行う。識別手段は制御部からの識
別信号送出の指示に従って予め設定された自己の印字ヘ
ッドの種類を示す識別信号をシリアル識別信号で接続手
段を介して制御部に送り返す。そして、制御部は印字ヘ
ッドから送られてきたシリアル識別信号をパラレルデー
タに変換し、かつこのパラレルデータに基づいて接続手
段に接続された印字ヘッドの種類を識別する。制御部は
該印字ヘッドの種類に対応した制御条件で駆動回路を制
御するように働く。即ち、印字ヘッドの種類に対応した
駆動条件で駆動回路を制御する。更に、印字ヘッドの種
類に対応して、例えばスペースモータにより印字速度、
例えばフィードモータにより紙送り量をそれぞれ制御す
ることも可能となる。従って、同一のプリンタで、使用
時の目的に合わせて、最適の印字ヘッドに交換して印字
させることができる。従って、前記従来技術の問題点を
解決できるのである。 （実施例） 第１図は本発明の実施例におけるプリンタの要部を示
す基本構成図である。同図において、11〜18の構成要素
は第７図の１〜８の構成要素に対応する。印字ヘッド18
は印字ヘッド18の種類を識別する識別手段20を有する。
識別手段20は印字ヘッドの種類に対応した識別信号をヘ
ッドコネクタ16,17及び接続コード13の信号線21を介し
て制御部14へ出力する。制御部14は、識別手段20からの
識別信号に基づいて、ヘッドコネクタ17によりヘッドコ
ネクタ16に接続された印字ヘッド18の種類を識別し、識
別した印字ヘッド18を持つプリンタに適した制御条件で
印字ヘッド18,スペースモータ（図示せず）及びフィー
ドモータ（図示せず）を制御する。即ち、印字ヘッド18
に対しては、識別した印字ヘッド18に適した駆動条件
（例えば印字本数、印字タイミング、駆動時間、駆動波
形、電圧、電流、温度等）で駆動制御を行い、スペース
モータ、フィードモータに対しては、それぞれ識別した
印字ヘッド18に対応した印字速度、紙送り量等の制御を
行う。 次に第２図及び第３図を参照して本発明の第１の実施
例を説明する。 第２図はキャリッジ部12の要部斜視図である。同図に
おいて、印字ヘッド18は外周部に突出した基板状のヘッ
ドコネクタ17を備え、キャリッジ部12の支持台12aに設
けられたヘッドコネクタ16に嵌合されて支持台12aに固
定される。ヘッドコネクタ16は支持台12a上のパターン
又は配線により、支持台12aに取付けられた接続コード1
3の一端（取付け部）に接続されて駆動回路15及び制御
部14との各信号の授受を可能にしている。ヘッドコネク
タ16,17は複数種類の印字ヘッド18が共通に接続できる
ように、共通の形状、ピン配列となっている。接続コー
ド13は、キャリッジ部12の移動が容易となるように、フ
レキシブルプリント基板又はフラットケーブル等で実現
される。 第３図（ａ），（ｂ）は第１の実施例におけるプリン
タの要部回路であって、２種類の印字ヘッドを共通に駆
動できる場合を示すものである。同図（ａ）は24ピンの
印字ヘッド18aをヘッドコネクタ17によりヘッドコネク
タ16に接続してキャリッジ部12に搭載した場合の回路図
であり、同図（ｂ）は９ピンの印字ヘッド18bを同様に
ヘッドコネクタ16に接続してキャリッジ部12に搭載した
場合の回路図である。第１の実施例では、第１図で述べ
た信号線21は３本の信号線211〜213から成り、これらの
信号線は制御部14よりヘッドコネクタ16に接続される。
制御部14は信号線211,212にハイレベル信号（Ｈ）、ロ
ウレベル信号（Ｌ）をそれぞれ供給し、信号線213より
識別信号を受け取っている。また、制御部14は、第８図
で述べた駆動回路5aと同一構成の駆動回路15に、タイミ
ング信号T₁，T₂及び駆動信号D₁〜D₂₄を識別信号に基づ
いて選択的に供給する。駆動回路15の出力はヘッドコネ
クタ16に接続される。24ピンの印字ヘッド18aは第８図
の印字ヘッド8aと同一の機能を有すると共に、ヘッドコ
ネクタ17によりヘッドコネクタ16に接続したとき、信号
線211を信号線213にショートする識別手段20aを有する
（同図（ａ））。従って識別手段20aはＨ信号を識別信
号として、信号線213を介して制御部14に与える。一
方、９ピンの印字ヘッド18bは第９図の印字ヘッド8bと
同一の機能を有すると共に、ヘッドコネクタ17によりヘ
ッドコネクタ16に接続したとき、信号線212を信号線213
にショートする識別手段20bを有する（同図（ｂ））。
従って、識別手段20bはＬ信号を識別信号として、信号
線213を介して制御部14に与える。従って、ヘッドコネ
クタ16は少なくとも29個のピンを持つ。また、ヘッドコ
ネクタ16に対応する数のピンを持つヘッドコネクタ17
は、印字ヘッド18aの場合では信号線212が接続されるピ
ンが空ピンとなり、印字ヘッド18bの場合では駆動系の1
5個のピンと信号線211のピンが空ピンとなる。 次に第４図のフローチャートを用いて動作を説明す
る。 まず、第３図（ａ）に示すように、24ピンの印字ヘッ
ド18aが搭載される場合の動作について述べる。 パワーオンリセット又はリセット後に、制御部14は識
別信号（信号線213）の状態値がハイレベル（Ｈ）であ
ることをリードし、搭載されている印字ヘッド18が24ピ
ンのもの（18a）であることを識別する（ステップ１〜
３）。次に制御部14は24ピンの印字ヘッド18a用の駆動
条件、印字速度、紙送り量等のモード設定を行なう（ス
テップ4a,5a）。つまり、24ピンの印字ヘッド18aを駆動
するための駆動信号D₁〜D₂₄及び駆動電源を印加するた
めのタイミング信号T₁，T₂に対して信号出力できるよう
にモード設定して制御部14内のタイマーを用いて24ピン
の印字ヘッド18a用に駆動時間、印字タイミングを設定
すると共に、スペースモータやラインフィードモータの
駆動モードを設定して24ピンの印字ヘッド18a用の印字
速度や紙送り量を設定する。 次に、外部制御装置（図示せず）より印字指令が発生
すると、制御部14は内蔵のメモリに格納してある24ピン
の印字ヘッド18a用の印字データを選択し、印字すべき
タイミングでタイミング信号T₁，T₂を出力すると共に、
その印字データに対応した駆動信号D₁〜D₂₄を出力して
印字ヘッド18aの24ピンを選択的に駆動して印字を行う
（ステップ6a〜8a）。印字動作は第８図の説明と同様で
ある。 次に、第３図（ｂ）に示すように、９ピンの印字ヘッ
ド18bが搭載される場合について述べる。 第３図（ａ）の場合と同様に、パワーオンリセット又
はリセット後、制御部14は識別信号（信号線213）の状
態値がロウレベル（Ｌ）であることをリードし、搭載さ
れている印字ヘッド18が９ピンのもの18bであることを
識別する（ステップ１〜３）。次に、制御部14は９ピン
の印字ヘッド18b用の駆動条件、印字速度、紙送り量等
のモード設定を行なう（ステップ4b,5b）。印字指令を
受け取ると、制御部14は内蔵のメモリより９ピンの印字
ヘッド18b用の印字データを選択し、印字を開始する
（ステップ6b〜8a）。即ち、印字すべきタイミングでタ
イミング信号T₁を出力すると共に、印字データに対応し
た駆動信号D₁〜D₉を出力して印字ヘッド18bの９ピンを
選択的に駆動する。印字動作は第９図の説明と同様であ
る。 第１の実施例では、印字ヘッド18が24ピンの印字ヘッ
ド18aと９ピンの印字ヘッド18bの２種類の場合について
説明したが、本発明は、様々な要求項目について各々最
適な印字ヘッドを同一のプリンタに搭載することが可能
である。例えば、高印字品位については前述の24ピンの
印字ヘッド18aの他に千鳥配列の18ピンの印字ヘッド、3
6ピンの印字ヘッド等があり、ピン数が多くなるにつれ
印字品位は良くなるが、１文字の構成ドット数が多くな
るので印字速度は遅くなり、高消費電力大型・高価なも
のとなる欠点がある。また、高印字速度については前述
の９ピンの印字ヘッド18bの他に、９ピンの印字ヘッド
２個分の印字速度をもつ並列配列の18ピンの印字ヘッド
もあるが印字品位は９ピンの印字ヘッドと同様に良くな
い。従って、漢字等を印字速度は遅くてもきれいに印字
したいときは高印字品位の印字ヘッドを使用し、英数字
等を印字品位は良くなくても高速印字したいときは高印
字速度の印字ヘッドを使用すれば良い。 また、印字する用紙（記録紙）によって印字ヘッドを
使い分けることも可能である。例えば複写紙のような場
合は印字力が強く、印字速度が遅い印字ヘッドを使用
し、単紙のような場合は印字力は普通でも印字速度が速
く低騒音の印字ヘッドを使用する。 さらに、印字ヘッドの各ピン間のピッチが通常のもの
より広い印字ヘッドは狭い印字ヘッドを用意し、それら
を使い分けることにより、文字の大きさの大きいものや
小さいものを印字することができる。 さらに、印字ヘッドのピン配列の向きが斜めになって
いるものを用意し、通常のピン配列の印字ヘッドと使い
分けることにより、斜体文字と通常の傾きのない文字を
使い分けて印字することができる。 さらに、上記まではインパクト方式の印字ヘッドに関
してであったが、サーマルヘッドのようにノンインパク
ト方式の印字ヘッドを用意した低騒音が要求されるとき
はノンインパクト方式の印字ヘッド、高速印字や複写が
必要なときはインパクト方式の印字ヘッドを使い分ける
ことも可能である。以上のような様々な要求項目に対
し、同一のプリンタで使い分けて用いる印字ヘッドの種
類は後述する識別手段によって２種類を越えても対応可
能であり、どんな種類のものを搭載するかはプリンタの
仕様によるが、そのときの搭載する印字ヘッドの種類と
識別信号の対応関係をあらかじめ決めておき、制御ユニ
ットやヘッドコネクタについても共通に対応できるよう
にしておく必要がある。 第１の実施例では、識別信号（203）は１ビットで２
種類しか識別できないが、識別信号を並列にＮ本持てば
2^N種類の識別が可能である。 第５図（ａ），（ｂ）は本発明の第２の実施例を示す
プリンタの要部回路図であって、第１の実施例とは識別
系のみ相違するものである。同図（ａ）に示すように印
字ヘッド18cに識別手段20cとして、パラレル−シリアル
（P/S）変換器（74LSI95A相当品等）201によるP/S変換
回路を設け、同図（ｂ）に示すように予め識別信号を設
定して出力するようにしている。即ち、第１図で述べた
信号線21を５本の信号線214〜218から構成し、制御部14
cは信号線214,215を介してP/S変換器201のV_CC端子、GND
端子に電源（Ｈ）及びアース（Ｌ）をそれぞれ供給する
と共に、信号線216,217を介してP/S変換器201のS/L端
子、CLK端子に、シフト／ロード信号、クロック信号を
それぞれ供給し、P/S変換器201の出力（Q_D）端子よりシ
リアル識別信号を受け取る。P/S変換器201の入力端子A,
D,J,端子及びクリア（CLR）端子にはV_CC端子から抵抗
を介してハイレベル（Ｈ）が与えられ、P/S変換器201の
入力端子B,Cにはロウレベル（Ｌ）が与えられる。即
ち、設定入力は“1001"となるので、P/S変換器201のQ_D
端子より４ビットのシリアル識別信号“1001"が信号線2
18を介して制御部14cに与えられる。制御部14cはシリア
ル識別信号を内蔵のシリアル−パラレル変換器によりパ
ラレルデータに変換して識別する。従って、第２の実施
例では2⁴の種類の印字ヘッド18を識別することが可能で
ある。 第６図（ａ），（ｂ）に他の識別手段を示す。第１及
び第２の実施例では識別手段として印字ヘッド18をヘッ
ドコネクタに接続したときの識別信号の状態値で識別し
ていたが、第６図（ａ）のように印字ヘッド18dの外周
部に突起202等の形状的差異を設け、キャリッジ部12の
支持台12aに設けられたセンサ203でその差異を検出する
識別手段20dを設けてもよい。また、第６図（ｂ）のよ
うに、印字ヘッド18eの裏側の表面にレーザ光等によっ
て直接焼きつけたり、又はシールを貼ったりして識別用
のパターン204を形成し、そのパターン204の差異をセン
サ205で検出する識別手段20eも可能である。 なお、印字ヘッド18をキャリッジ部12に搭載する際、
ネジ止め等の固定手段が必要な場合は、搭載する印字ヘ
ッド18が共通に固定できるように印字ヘッド及びキャリ
ッジ部の形状がつくられていることが必要である。 このように、本実施例によれば、従来のプリンタに比
べて、印字ヘッド内に印字ヘッドの種類を識別する識別
手段と、各種印字ヘッドが共通に接続できるヘッドコネ
クタと、搭載されている印字ヘッドの種類を識別し、そ
の印字ヘッドに駆動するべき印字データを選択し、その
印字ヘッドに適する駆動条件、印字速度、紙送り量等の
制御を行なう制御部を設けたので、同一のプリンタで様
々な要求毎に適した印字ヘッドを、使用時の要求にあわ
せて交換して印字させることができる。さらに、本実施
例によれば、様々な要求毎に各種プリンタをそろえた
り、高性能であるが高価・大型なプリンタをそろえたり
する必要がないので、総合的にみて安価・小型なプリン
タを提供することができる。また、印字ヘッドを交換す
るだけで様々な印字が対応できるので、利用者の要求毎
に様々なアプリケーションの提供が実現できる。 （発明の効果） 以上詳細に説明したように本発明によれば、印字ヘッ
ドに設けられ予め設定された自己の印字ヘッドの種類を
示す識別信号をシリアル識別信号で送出する識別手段に
より従来より数多くの種類の印字ヘッドを識別でき、識
別した印字ヘッドの種類に対応した制御条件で印字ヘッ
ドの駆動制御や印字速度及び紙送量を制御することが可
能な構成にしたので、同一のプリンタで、使用時の目的
に合わせて最適の種類の印字ヘッドに交換して印字させ
ることができる。また、シリアル識別信号で送出するこ
とにより印字ヘッドと制御部を結ぶ信号線の数を少なく
し、かつ配線に要するスペース効率を向上できるので低
価格化及び小型化を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の実施例によるプリンタの要部を示す基
本構成図、第２図は第１の実施例におけるキャリッジ部
の要部を示す斜視図、第３図（ａ），（ｂ）は第１の実
施例の要部回路図、第４図は第１の実施例の動作フロー
チャート、第５図（ａ），（ｂ）は実施例の要部回路
図、第６図（ａ），（ｂ）は本実施例の他の識別手段を
示す斜視図、第７図は従来のプリンタの要部を示す基本
構成図、第８図は従来の24ピンの印字ヘッドを持つプリ
ンタの要部回路図、第９図は従来の９ピンの印字ヘッド
を持つプリンタの要部回路図である。 11…制御ユニット、12…キャリッジ部、12a…支持台、1
3…接続コード、14,14c…制御部、15…駆動回路、16,17
…ヘッドコネクタ、18（18a〜18e）…印字ヘッド、20
（20a〜20e）…識別手段、91,92,101〜124…トランジス
タ、801〜824…駆動コイル、201…パラレル−シリアル
変換器、202…突起、203,205…センサ、204…パター
ン。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石水 英昭 東京都港区虎ノ門１丁目７番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 笠井 忠 東京都港区虎ノ門１丁目７番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−984（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−23754（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．記録紙に印字を行う印字ヘッドと、該印字ヘッドを
   実装するキャリッジ部と、印字ヘッドを駆動する駆動回
   路と、印字情報を含む入力情報に基づいて前記駆動回路
   を制御する制御部とを備えたプリンタにおいて、 前記印字ヘッドは、 予め設定した自己の前記印字ヘッドの種類を示す識別信
   号をシリアル識別信号で送出する識別手段を具備し、 前記キャリッジ部は、 複数種類の印字ヘッドが前記駆動回路及び駆動を制御す
   る制御部に共通に接続可能な接続手段を具備し、 前記制御部は前記接続手段を介して前記識別手段に対す
   る識別信号送出の指示を行い、前記識別手段は前記制御
   部からの前記識別信号送出の指示に従って予め設定され
   た自己の印字ヘッドの種類を示す識別信号をシリアル識
   別信号で前記接続手段を介して前記制御部に送り、前記
   制御部は前記印字ヘッドから送られてきたシリアル識別
   信号をパラレルデータに変換し、かつ当該パラレルデー
   タに基づいて前記接続手段に接続された印字ヘッドの種
   類を識別し、更に該印字ヘッドの種類に対応した制御条
   件で前記制御を行うことを特徴とするプリンタ。