JP2829415B2 - 熱電半導体材料およびその製造方法 - Google Patents

熱電半導体材料およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱電半導体材料およびその製造方法に関す
る。
〔従来技術〕 ペルチェ効果、あるいはエッチングスハウゼン効果を
利用した電子冷却素子、あるいはゼーベック効果を利用
した熱電発電素子は、構造が簡単でかつ取扱いが容易で
安定な特性を維持できることから、広範囲にわたる利用
が注目されている。特に電子冷却素子としては、局所冷
却および室温付近の精密な温度制御が可能であることか
ら、オプトエレクトロニクス、半導体レーザなどの恒温
化などに向けて広く研究が進められている。
〔発明が解決しようとする課題〕
この電子冷却に用いる熱電材料は、通常結晶材で作ら
れるため、量産性に問題があり、これが汎用化を阻む問
題となっている。すなわち、電子冷却素子として一般に
用いられる結晶材は、テルル化ビスマス(Bi2Te3)、テ
ルル化アンチモン(Sb2Te3)および不純物としてのセレ
ン化ビスマス(Bi2Se3)の混晶系であるが、テルル化ビ
スマス、セレン化ビスマスの結晶は著しい劈開性を有し
ており、インゴットから熱電素子を得るためのスライシ
ング、ダイシング工程等を経ると、割れや欠けの為に歩
留りが極めて低くなるという問題があった。このよう
に、テルル化ビスマス、セレン化ビスマスなどの結晶材
を用いる場合、結晶固有の劈開性が著しいため、機械で
の取扱は困難であり、人手による取扱に頼っているのが
現状である。
そこで、機械的強度の向上のために粉末焼結素子を形
成する試みがなされている。このように結晶としてでは
なく、粉末焼結体として用いると劈開性の問題はなくな
るが、焼結密度が上がらず、半田付けを行なうと内部に
半田がしみ込み性能低下をひきおこすという問題があ
る。
また、粉末焼結体にすると粒界が増加し、キャリアの
移動度が低下する。このため、焼結体の電気抵抗が増大
し、ジュール熱が増加し、冷却能が低下するという問題
があった。
ところで、この熱電材料の冷却能は、物質固有の定数
であるゼーベック係数αと比抵抗ρと熱伝導率Kによっ
て表わされる性能指数Z(=αb/ρK)の大小で決ま
る。ここで、焼結体の電気抵抗を元に戻すために不純物
のドープ量を増やすと、ゼーベック係数が小さくなり、
やはり性能指数が小さくなる。これは、第3図に示すよ
うに、性能指数およびキャリア濃度にはそれぞれに最適
値が存在し、両者を満足させるような値を得るのは極め
て困難であるためである。
更に、粉末の場合、ドーピング制御が困難であり一定
量の不純物を添加してもキャリア濃度が一定にならない
という問題があった。すなわち、粉末焼結体を実際に製
造するに際しては、同じ組成、同じ条件で製造しても再
現性よく所望の特性を得るのは極めて困難であるという
問題があった。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、ドーピ
ング制御が容易で製造歩留りの高い熱電半導体材料を提
供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明の第1では、5μm以下の微粒子を含む
ことなく、粒径が均一なテルル化ビスマスおよびテルル
化アンチモンの固溶体粉末を主成分とした一導電型の粉
末焼結体からなることを特徴とする。
望ましくは、不純物として1021cm-3以下のVI族元素を
添加したものであることを特徴とする。
本発明の第2では、5μm以下の微粒子を含むことな
く、粒径が26から74μmの範囲にあるテルル化ビスマス
およびテルル化アンチモンの固溶体粉末を主成分とした
一導電型の粉末焼結体からなることを特徴とする。
本発明の第3では、所望の組成のビスマス、アンチモ
ン、テルル、セレン、および一導電型の不純物を混合
し、加熱溶融せしめる加熱工程と、凝固点直下迄急冷し
て固溶体を形成する冷却工程と、該インゴットを粉砕
し、固溶体粉末を形成する粉砕工程と、前記固溶体粉末
の粒径を均一化する整粒工程と、前記整粒工程後、焼結
工程に先立ち熱処理を行う熱処理工程と、粒径の均一と
なった前記固溶体粉末を焼結せしめる焼結工程とを含む
ことを特徴とする。
〔作用〕
一般に、粉末の粒径を小さくすると、熱伝導度Kは小
さくなり、比抵抗ρが大きくなる。そこで、本発明は、
この比抵抗ρの増大を補うほど、熱伝導度Kを小さくす
ることができないかという点に着目してなされたもので
ある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、(Bi,Sb)2(Te,S
e)3系の粉末においてはサブミクロン粒子になると酸化
吸着が著しく、電気的特性は極度に低下し、また特性の
再現性も困難になることを発見した。
一方、粒径を5μm〜200μmにすると比抵抗の増大
が15〜20%であるのに、熱伝導度の低減が20%もあるこ
とを発見した。
このようにして、本発明者等は、熱電半導体材料にお
いて微粒子の存在は、粒径を揃えることとともに、キャ
リアを発生させるための不純物濃度制御において極めて
重要な問題要素であることを発見し、本発明は、これに
着目してなされたものである。
つまり、通常の工程で篩をかけたとしても、その粒径
範囲に入るとして選定された粒の周りには、微粒子が多
数付着しており、これが不純物濃度制御を不安定にする
要因となる。
つまり、固溶体粉末を自然空冷すると結晶粒径が大き
く(数mm以上)、これを粉砕すると微紛が発生すると共
に、粒界のささくれが多く、これはキャリア濃度制御に
おける重大な不安定要因になる。
そこで本発明では、凝固点直下まで急冷し、インゴッ
トを得るようにしているため、固化時の粒径が分級粒径
に近いので、粉砕しやすく、微紛やささくれの発生が少
ない、固溶体粉末を得ることができる。
また、あまり高速で急冷した場合、微結晶になり、粉
砕はしやすいが、結晶粒界が多く、粉末内に多数の結晶
粒界が存在することになり、電気伝導度が低下する。
一般に粉末の粒径を小さくすると、熱伝導度kは小さ
くなり、比抵抗ρは大きくなるということは知られてい
る。
そこで、本発明の第1では、比抵抗の増大を補う程、
熱伝導度kを小さくすることはできないかという点に着
目し、種々の実験の結果、粒径5μm以下の微粒子にな
ると、テルル化ビスマスおよびテルル化アンチモンで
は、酸化吸着が著しく、電気的特性が極度に低下し、特
性の再現性が困難になることを発見し、この点に着目し
た。すなわち本発明では、単に粒径をそろえるという点
のみならず、粒径を小さくするとともに、微粒子を含ま
ないようにすることにより、比抵抗の増大を補う程熱伝
導度を小さくすることができ、性能指数の高い熱電半導
体を得ることができる。
つまり本発明では、微粒子を除いた最適粒径の粉末を
用いて焼結体を形成することにより、性能指数の低下を
防止し、機械的強度が高くかつ信頼性の高い熱電素子を
得ることが可能となる。
このように本発明では、単結晶ではなく、微粒子を除
いた最適粒径の粉末を用いて形成された粉末焼結体で構
成されているため、組成比を自由に選択でき、性能指数
Zの高いものを得ることができる。
又粒径を揃えることにより、ドーピング制御が容易と
なる。これは、粒径が揃うと粒界の分布も均一となり、
粒界から発生すると考えられる電子も一定となるため、
電子濃度の再現性もよくなるものと考えられる。
また、粒径を揃えることにより、焼結密度が上り、半
田付工程においても半田のしみ込みによる性能低下もな
い。
加えて、単結晶あるいは多結晶のインゴットをそのま
ま用いた場合に比べ、割れ等による製造歩留りの低下も
大幅に低減される。
更に本発明の方法によれば、凝固点直下まで急冷する
ことにより、数mm程度の結晶粒径をもつインゴットを得
ることができ、これを粉砕すれば、粒径が分級粒径に近
いため、粉砕しやすく、微粒子を多量に発生することな
く、また表面にささくれを生じることなく粉砕すること
ができる。そして更に焼結に先立ち熱処理を行うことに
より、微粒子はさらさらした状態になって結晶粒から脱
離しやすくなる。従って、5μm以下の微粒子を含有し
ない焼結体を得ることができる。
かかる構成により、本発明によれば、凝固点直下まで
急冷することにより偏析がないため、高い性能指数を与
えるドーピング制御が可能となる。また、整粒工程にて
10μm以上の粒径を採用することにより5μm以下の微
粒子の混入のない粉末を得ることができる。
更に、粒に粉が付着しているような場合にもこの熱処
理工程により、除去することができ、高度に微粒子の消
滅をはかることができる。
また、表面のあれを無くし表面積の低減をはかること
ができ、従って粒表面の格子欠陥と酸素の吸着量が減
り、酸化防止と共に工程の安定化をはかることができ、
またキャリア濃度を一定にすることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について、図面を参照しつつ詳
細に説明する。
まず、ビスマスBi335.64g、アンチモンSb586.602g、
テルルTe1229.63gを秤量し、この混合物を石英管内に投
入した後、真空ポンプによって管内の空気を排気,封入
する。
この管を650℃に加熱し3時間にわたり石英管内を撹
拌しつつ化合させた後、凝固点直下である560℃の領域
に石英管を移動し急冷する。
次に、この急冷インゴットをスタンプミル、ボールミ
ル等で粉砕した後、200メッシュおよび400メッシュの篩
にかけ400メッシュの篩上に残ったものを選び、粒径26
〜74μm程度の粉末に揃える。0.3気圧、350℃で8時間
の熱処理を行う。
このようにして粒径の揃えられた粉末を真空中または
不活性ガス中で一方向に加圧しながら、500℃,800kg/cm
2のホットプレス法によりカーボンダイスを用いてホッ
トプレスし、粉末焼結体を形成する。
この後、この粉末焼結体を3ミリ角6ミリ長のチップ
に分断し、Bi0.5Sb1.5Te3を形成する。
このようにして形成されたBi0.5Sb1.5Te3焼結体の特
性を、この結晶材と比較すると、次の第1表のようにな
っている。
この表からも明らかなように、本発明実施例のBi0.5S
b1.5Te3焼結体によれば、比抵抗ρは15%高くなってい
るが、熱伝導度Kは13%小さくなっているため、性能指
数Zは結晶材とほぼ同等になっている。また機械的強度
は極めて高いものとなっている。
このように、本発明の熱電発電材料によれば、性能指
数を低下せしめることなく、素子の機械的強度を高める
ことができる。このため、電子冷却素子を形成する際に
も機械による実装が容易となり、量産性をはかることが
できると共に、低コスト化が可能となる。
実施例2 次に本発明の第2の実施例について説明する。
まず、ビスマスBi313.5g、テルルTe272.77g、セレンS
e8.883gを秤量し、さらにキャリア濃度を調整するため
にヨウ化アンチモンSbI3を添加し、この混合物を石英管
内に投入した後、真空ポンプによって管内の空気を排
気,封入する。そして、前記第1の実施例と同様にし
て、Bi2Te2.85Se0.15+メタルハライド(ヨウ化アンチ
モン)8.9×1018cm-2の固溶体を作り、さらに同様にし
て粒径の均一な粉末を作り、550℃,1.8ton/cm2で20分ホ
ットプレスしn型のBi2Te2.85Se0.15焼結体を形成す
る。
このようにして形成された焼結体の特性を同一組成の
結晶材と比較したものを第2表に示す。
この表からも、n型のBi2Te2.85Se0.15焼結体の性能
指数は、2.45×10-3/Kとなっており、同一組成の結晶材
(2.44×10-3/K)とほぼ同程度であることがわかる。
このように、本発明のn型のBi2Te2.85Se0.15焼結体
は、ゼーベック係数は結晶材と同程度を維持し、かつ機
械的強度が極めて向上し、再現性の良好なものとなって
いる。
ここで、不純物濃度をメタルハライドSbI3の添加量あ
るいはテルルTeの添加量とによって変化させたときのゼ
ーベック係数αと比抵抗ρとの関係を第1図および第2
図に示す。
この図からあきらかなように、不純物添加濃度は1cm
-3あたり1021となるとTeの場合ゼーベック係数が50μV/
K程度となってしまう。またSbI3の添加量を6×1020/cm
-3とした場合、ゼーベック係数αは120μV/Kとなり、10
19台添加時の半分に低下し、性能の低下は避けられな
い。比抵抗ρについても同様である。このことからも不
純物の濃度は1021/cm-3以下とするのが望ましい。
次に、このようにして形成された第1の実施例のp型
Bi0.5Sb1.5Te3焼結体および第2の実施例のn型のBi2Te
2.85Se0.15焼結体を組み合わせてp−n素子対を形成
し、これによる最大降下混度を測定した。
すなわち、このp−n素子対の発熱側の温度THを27
℃に保ちつつp−n素子対に電流を流し、冷却側の温度
cを測定する。この差の最大値ΔTmaxはΔTmax=TH
−Tc=66.5Kを記録した。比較のために、同一組成の結
晶材で構成したp−n素子対のTmaxは、66.9Kでありほ
とんど同程度の性能が得られていることがわかる。
実施例3 次に本発明の第3の実施例について説明する。
まず、ビスマスBi78.38g、アンチモンSb136.98,テル
ルTe295.73g、セレンSe5.329gを秤量し、この混合物を
石英管内に投入した後、真空ポンプによって管内の空気
を排気,封入する。そして、前記第1の実施例と同様に
して、Bi0.5Sb1.5Te2.915Se0.09固溶体粉末を作り、さ
らに同様にして粒径の均一な粉末を作り、400℃,400kg/
cm2で20分ホットプレスしn型のBi0.5Sb1.5Te2.915Se
0.09焼結体を形成する。
このようにして形成された焼結体の特性を同一組成の
結晶材と比較したものを第3表に示す。
この表からも、p型のBi0.5Sb1.5Te2.905Se0.09焼結
体の性能指数は、3.0×10-3/Kとなっており、同一組成
の結晶材(2.8×10-3/K)とほぼ同程度であることがわ
かる。
このように、本発明のp型のBi0.5Sb1.5Te2.915Se
0.09焼結体は、性能指数は結晶材と同程度を維持し、か
つ機械的強度が極めて向上し、再現性の良好なものとな
っている。
ところで、この Bi0.5Sb1.5Te2.915Se0.09焼結体は、Bi0.5Sb1.5(Te
1-xSex3+yTe(0≦x≦0.2,0≦y≦0.2)に示す組成
の範囲内で適宜調整可能である。
さらに、ここでは、400℃,400kg/cm2で20分ホットプ
レスしn型のBi0.5Sb1.5Te2.915Se0.09焼結体を形成し
たが、圧力が2000kg/cm2以上となると350℃,10分でも粒
成長して粒径が僅かに大きくなり(圧力が2300kg/cm2
上となると溶解する)、熱電特性は8%程度改善するこ
とができるが、単結晶よりも脆くなり、実用に適さなく
なることがわかった。
また、ホットプレス時の温度についても実験を重ねた
結果、600℃以上となると粒成長して粒径が僅かに大き
くなり、単結晶よりも脆くなり、実用に適さなくなるこ
とがわかった。
このように、焼結温度は350℃から600℃、圧力は400k
g/cm2から2000kg/cm2程度とするのが望ましい。
なお、本発明実施例の方法においては、材料を石英管
内で加熱溶融し化合せしめた後、凝固点よりもわずかに
低い温度まで急冷するという方法をとっている。
従来は偏析を逸れるため、常温程度まで急冷するとい
う方法がとられている。この場合、微結晶となるために
粒界が増大し過ぎ、ドーピング制御が困難になることが
あったが、本発明実施の方法によれば、適切な粒度を得
ることが可能となる。
更にまた、前記実施例では、粉末焼結休中の粉末粒径
を26〜74μm程度に揃えたが、5〜200μmの範囲内で
適宜領域を選択すればよい。ただし、通常篩は10μmで
あるため、10〜200μmの範囲内で適宜領域を選択すれ
ばよい。5μm以下であると、粒界が非常に多くなるた
めにドーピング制御が困難となる上、粒界でのキャリア
の散乱により移動度が低下することにより、特性が低下
する。また、粉末の凝集が起り易くなり扱いが困難であ
る。
また200μm以上であると、十分な機械的強度および
十分な焼結密度を得ることができない。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、本発明によれば粒径の均一
なテルル化ビスマス(Bi2Te3)−テルル化アンチモン
(Sb2Te3)あるいはテルル化ビスマス(Bi2Te3)−テル
ル化アンチモン(Sb2Te3)およびセレン化アンチモン
(Sb2Se3)固溶体粉末の粉末焼結体によって熱電半導体
材料を構成しているため、機械的強度が高く特性の良好
な熱電素子を形成することが可能となる。
また、本発明の方法では、目的とする組成となるよう
に所望の組成のビスマス、アンチモン、テルル、セレン
および−導電型の不純物を混合し、加熱溶融せしめた
後、急冷してインゴットを形成してこれを粉砕し、粒径
をそろえた後、加圧焼結するようにしているため、容易
に再現性よく、機械的強度が高く特性の良好な熱電素子
を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明実施例の粉末焼結体の不
純物濃度を変化させた場合のゼーベック係数αと比抵抗
ρとの関係を示す図、第3図はキャリア濃度と熱電特性
の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 克史 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松 製作所研究所内 (56)参考文献 特開 平1−106478(JP,A) 特開 昭48−68409(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 35/16 H01L 35/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5μm以下の微粒子を含むことなく、粒径
    が均一なテルル化ビスマスおよびテルル化アンチモンの
    固溶体粉末を主成分とした一導電型の粉末焼結体からな
    ることを特徴とする熱電半導体材料。
  2. 【請求項2】不純物として1021cm-3以下のVI族元素を添
    加したものであることを特徴とする請求項1記載の熱電
    半導体材料。
  3. 【請求項3】5μm以下の微粒子を含むことなく、粒径
    が26から74μmの範囲にあるテルル化ビスマスおよびテ
    ルル化アンチモンの固溶体粉末を主成分とした一導電型
    の粉末焼結体からなることを特徴とする熱電半導体材
    料。
  4. 【請求項4】所望の組成のビスマス、アンチモン、テル
    ル、セレン、および一導電型の不純物を混合し、加熱溶
    融せしめる加熱工程と、 凝固点直下迄急冷して固溶体を形成する冷却工程と、 該インゴットを粉砕し、固溶体粉末を形成する粉砕工程
    と、 前記固溶体粉末の粒径を均一化する整粒工程と、 前記整粒工程後、焼結工程に先立ち、微粒子を除去すべ
    く熱処理を行う熱処理工程と、 粒径の均一となった前記固溶体粉末を焼結せしめる焼結
    工程とを含むことを特徴とする熱電半導体材料の製造方
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