JP2828177B2 - 漆化粧板 - Google Patents

漆化粧板

Info

Publication number
JP2828177B2
JP2828177B2 JP40472990A JP40472990A JP2828177B2 JP 2828177 B2 JP2828177 B2 JP 2828177B2 JP 40472990 A JP40472990 A JP 40472990A JP 40472990 A JP40472990 A JP 40472990A JP 2828177 B2 JP2828177 B2 JP 2828177B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lacquer
lacquered
decorative board
edge
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP40472990A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04220305A (ja
Inventor
憲一 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP40472990A priority Critical patent/JP2828177B2/ja
Publication of JPH04220305A publication Critical patent/JPH04220305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2828177B2 publication Critical patent/JP2828177B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、漆化粧板に関するも
のである。さらに詳しくは、この発明は、家具扉、天板
等として有用な、生産性に優れた漆化粧板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、家具、食器、その他の木質製
品として、耐久性に優れ、深い質感のある漆製品が数多
く知られている。これらの漆製品は、木質材の表面に漆
塗装を施したものであり、その漆塗装のための方法とし
ては、下地仕上げ塗り、中塗り、さらには上塗りという
手順を40工程以上費す伝統工芸的な漆塗りの方法が知
られている。
【0003】また、溜塗り漆として、色漆の上に透明漆
を塗る方法も知られている。このように漆塗りには色付
け、あるいは透明漆塗りとして多様な手法があり、これ
らの漆塗りによって、何回も塗り重ねられた塗膜の持つ
半透明性による深い質感が得られ、また、時間的経過に
よる鏡面の変化もないという特徴が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】漆塗製品は、その優れ
た塗膜性能によって木質製品に質感と高級感とを与える
が、一方で、その塗装のための工程は全て人手による作
業となり、しかも工程数が多く、優れた品質を維持しつ
つ、生産性を向上させ、コスト低減を図ることは極めて
困難であった。
【0005】このため、漆塗りを多様な木質製品に広く
普及させることは難しく、工業的規模において漆製品を
製造することは困難であった。この発明は、以上の通り
の事情に鑑みてなされたものであり、従来の漆塗り方法
の欠点を改善し、塗装工程を簡略化し、しかも質感と高
級感のある高品質で外観意匠性に優れた漆化粧板を低コ
ストで提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、表面側から順に漆フイルム、織
が基材に積層貼着され、端面がエッジ仕上げされたこ
とを特徴とする漆化粧板を提供する。また、この発明
は、樹脂含浸紙を基材にさらに積層貼着し、織物と基材
の間に位置させること、ならびに、端面にエッジ材が配
設され、または端面が漆塗りされることによりエッジ仕
上げされることを好ましい態様としてもいる。
【0007】この化粧板の基材については、もちろんそ
の種類に限定はなく、ムク材、合板、集成材、パーティ
クルボード等の適宜なものを用いることができる。ま
た、漆フイルムについても、従来より知られている漆、
あるいはこれをウレタン、ポリエステル等の樹脂と配合
してフイルム成形した任意のものを使用することがで
き、これに積層する織物についても麻織物等の適宜なも
のを用いることができる。この織物は、漆表面にその形
状があらわれるため、細かで、ソフトな質感のある凹凸
外観を形成する。
【0008】基材にさらに積層貼着し、織物と基材の間
に位置させる樹脂含浸紙には、着色しておいてもよく、
漆フィルムと同系色に着色して使用する場合には色あ
せをより効果的に防止することができる。この樹脂含浸
は、和紙、その他の適宜な紙に、ウレタン、ポリエ
ステル樹脂等を含浸させたものを使用することができ
る。
【0009】これらの漆フイルム、織物、さらには樹脂
含浸紙の基材への貼着は、基材表面に対して、樹脂含浸
紙、織物、そして漆フイルムの順に順次配設してもよい
し、あるいはこれらの積層品をシートとして貼着一体化
するようにしてもよい。これらの貼着には、ウレタン
系、ポリエステル系等の接着剤を用い、真空プレス、平
板プレス等によって一体化することができる。この貼着
は、基材の表裏面をくるむように行ってもよい。こうす
ることによって、基材の全周面が漆化粧されることにな
る。
【0010】次いでこの発明の漆化粧板の場合には、基
材端面をエッジ仕上げする。このエッジ仕上げは、別体
としてのエッジ材を取り付けるか、あるいは端面を漆塗
りするなどの手段により行うことができる。このエッジ
仕上げによって、より簡単に、生産性よく漆化粧板を製
造することが可能となる。
【0011】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発
明の漆化粧板について説明する。
【0012】
【実施例】添付した図面に沿って説明すると、図1およ
び図2は各々この発明の漆化粧板(1)を例示したもの
である。この漆化粧板(1)は、ムク材、集成材、パー
ティクルボード等の基材(2)に、漆フイルム、織物、
さらには樹脂含浸紙を貼込んだものからなっている。こ
れらの漆フイルム等の貼着層(3)については、基材の
表裏面および側端面をくるみ込み、適当な箇所に接続部
(4)を設けて形成することができる。もちろん部分的
貼着も可能である。
【0013】この貼着層(3)についてさらに詳しく示
したものが図3である。この例では、たとえばMDF
(中密度ファイバーボード)からなる基材(2)に、樹
脂含浸紙(5)としてのダップと、織物(6)としての
麻織物、そして漆フイルム(7)とを順次貼着してい
る。これらは各々貼着してもよいし、あらかじめ積層シ
ートとしてから貼着してもよい。ダップを用いるため、
ポストフォーム加工によって製造してもいる。
【0014】このような構造においては、基材(2)へ
の貼着層(3)の配設はしっかりと密着したものとな
り、また着色ダップの使用によって漆の色あせが防止さ
れ、麻織物の形状が、細かでソフトな質感のある外観を
実現する。また、漆フイルム(7)の使用によって、漆
面の持つ優れた質感を簡便な工程で工業的規模とコスト
で実現する。
【0015】次いで、基材(2)の端面には、図4に例
示したようにエッジ材(8)を貼着等によって取り付け
てエッジ仕上げする。この仕上げによって扉材としての
漆化粧板製品が完成される。その際のエッジ材(8)と
しては各種のものが使用でき、たとえばムク材、集成材
等の木質材や、金属や樹脂等を用いることができる。漆
化粧板の用途に応じてこれらのエッジ材を選択すればよ
い。木質材を用いる場合には、塗装しておいてもよい
し、さらには漆塗りしておいてもよい。このようなエッ
ジ材(8)の使用によって漆化粧板製品の製造はさらに
また容易となる。
【0016】また、エッジ処理については、図5に例示した
ように、基材(2)の端面部に漆塗り(9)するように
してもよい。この場合には、漆フイルムを用いた貼着層
とさらに同質の感じからなる端面エッジ処理が可能とな
る。この漆塗り(9)層は、基材(2)の端面部に対し
てまずウレタンシーラー処理し、エナメルまたはクリア
ー塗装し、さらに漆塗りして形成することもできる。こ
れによって、光沢のある漆塗膜が得られる。
【0017】漆フイルムおよびこの漆塗りに用いる漆に
ついては、これまでにも広く用いられてきているものと
することができ、採取した漆汁を40℃程度に加熱して
水分を除去した製漆などを適宜に使用することができ
る。ウルシオールを主成分とする天然ワニスとしての漆
は、半透明の質感のある漆フイルムおよび塗膜を形成す
る。
【0018】実際、この発明の漆化粧板として、厚さ1
0mmの中密度ファイバーボード(MDF)を基材とし、
これに暗褐色の着色樹脂含浸紙を接着剤を用いて真空プ
レスによって貼着し、さらに麻織物および漆フイルム
(暗褐色)を貼着して製造したところ、耐候性に優れ、
経時的な色あせのない優れた品質の漆布摺り板が得られ
た。
【0019】以上の通りの漆布摺り板によって、色あせ
がなく、意匠性に優れ、高品質で、深い質感のある漆化
粧板を得ることができる。この化粧板は家具用の扉、あ
るいはテーブルやこたつ板の天板等として極めて有用で
ある。
【0020】
【発明の効果】この発明により、以上詳しく説明した通
り、従来よりもはるかに簡便な工程により、生産コスト
を抑えつつ、色あせがなく、深い質感と高級感のある、
外観意匠性に優れた漆化粧板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の漆化粧板の基材への貼着層形成を示
した斜視図である。
【図2】同様に、貼着層形成を示した斜視図である。
【図3】漆フイルム等の貼着について例示した部分断面
図である。
【図4】エッジ材の取付けについて例示した一部切欠き
斜視図である。
【図5】漆塗りによるエッジ仕上げを例示した断面斜視
図である。
【符号の説明】
1 漆化粧板 2 基材 3 貼着層 4 接続部 5 樹脂含浸紙 6 織物 7 漆フイルム 8 エッジ材 9 漆塗り

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面側から順に漆フイルム、織物が基
    に積層貼着され、端面がエッジ仕上げされたことを特徴
    とする漆化粧板。
  2. 【請求項2】 樹脂含浸紙が基材にさらに積層貼着さ
    れ、この樹脂含浸紙は織物と基材の間に位置している
    求項1記載の漆化粧板。
  3. 【請求項3】 端面にエッジ材が配設されてエッジ仕上
    げされた請求項1または2記載の漆化粧板。
  4. 【請求項4】 端面が漆塗りされてエッジ仕上げされた
    請求項1または2記載の漆化粧板。
JP40472990A 1990-12-21 1990-12-21 漆化粧板 Expired - Fee Related JP2828177B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40472990A JP2828177B2 (ja) 1990-12-21 1990-12-21 漆化粧板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40472990A JP2828177B2 (ja) 1990-12-21 1990-12-21 漆化粧板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04220305A JPH04220305A (ja) 1992-08-11
JP2828177B2 true JP2828177B2 (ja) 1998-11-25

Family

ID=18514387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP40472990A Expired - Fee Related JP2828177B2 (ja) 1990-12-21 1990-12-21 漆化粧板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2828177B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2583589Y2 (ja) * 1992-10-08 1998-10-22 段谷産業株式会社 化粧パネル
KR20010070600A (ko) * 2001-05-26 2001-07-27 김형준 옻 성분을 함유하는 폴리올레핀 복합 수지 및 그 제조 방법
KR20020090040A (ko) * 2001-05-26 2002-11-30 아천주식회사 옻 성분을 함유하는 엔지니어링 복합 수지 및 그 제조 방법
KR100620874B1 (ko) * 2004-04-23 2006-09-14 주식회사 에이에스씨 항균, 방취, 탈취 및 원적외선 방사 능력이 우수한 기능성신발안창
KR20060115285A (ko) * 2005-05-04 2006-11-08 김영극 참 옻 진액이 혼합된 합성폴리에틸렌옥사이드분말을 함유하는 복합플라스틱 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04220305A (ja) 1992-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2828177B2 (ja) 漆化粧板
JPH04161400A (ja) 漆布摺り板
JPH04105999A (ja) 漆化粧板
JP2008012887A (ja) 突板貼り彫刻化粧板とその製造法
JP2771023B2 (ja) 漆塗り枠
JPH06226943A (ja) 家具に使用する化粧板の製造方法
KR100324485B1 (ko) 문양장식편의 제조방법 및 그 물품
JPH0339536Y2 (ja)
KR100461011B1 (ko) 인조무늬목 패널 및 그 제조방법
JPH05169017A (ja) 鏡面材
JPH01256690A (ja) ブラインド用スラットの製法
JP2736722B2 (ja) 化粧パネルの製造方法
KR200178475Y1 (ko) 도어표면재의 구성
JPH05169016A (ja) 鏡面木質材
JPH0383601A (ja) カラー単板積層品
JP2693007B2 (ja) 石目調化粧板
JP2557546Y2 (ja) 木製素材
JPS61153178A (ja) 突板貼り化粧板の製造方法
KR200227303Y1 (ko) 문양장식판체
JPH0736979Y2 (ja) フラッシュパネル
JPS60165241A (ja) 不織布コ−テイング突板の製造方法
JPH1088732A (ja) 化粧パネル及びその製造方法
KR20210091530A (ko) 생산성 향상을 위한 가구의 문짝 제조방법
JPS6217208Y2 (ja)
JPH0711332U (ja) 化粧板

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees