JP2826106B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP2826106B2
JP2826106B2 JP62191390A JP19139087A JP2826106B2 JP 2826106 B2 JP2826106 B2 JP 2826106B2 JP 62191390 A JP62191390 A JP 62191390A JP 19139087 A JP19139087 A JP 19139087A JP 2826106 B2 JP2826106 B2 JP 2826106B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車等に備えられる自動変速機の動作を
油圧を利用して制御するようにされた自動変速機の油圧
制御装置に関する。 (従来の技術) 自動車に備えられる自動変速機として、ポンプ,ター
ビン及びステータ等から成るトルクコンバータと、この
トルクコンバータのタービンに接続される多段歯車式の
変速機構とを組合わせて構成されたものが汎用されてい
る。斯かる自動変速機には、通常、油圧回路部を主要構
成部とする油圧制御装置が付設され、この油圧制御装置
により、変速機構におけるクラッチ,ブレーキ等の油圧
作動式の摩擦締結要素(摩擦係合要素)の締結及び解放
が行われ、それによって自動変速機の変速動作が行われ
る。 このような油圧制御装置が付設された自動変速機にお
いては、その変速動作が行われる際、例えば、特開昭56
−10851号公報や特公昭62−18780号公報にも示される如
く、摩擦締結要素を作動させるべく油圧回路部におい
て、それに供給する作動油圧が形成される。その場合、
自動変速機の変速動作が2つの摩擦締結要素を各々締結
状態から解放状態へもしくは解放状態から締結状態へ移
行させることにより行われるようにされたもとでは、一
方の摩擦締結要素に対する作動油圧を変化させる制御と
他方の摩擦締結要素に対する作動油圧を変化させる制御
と夫々個別に行う必要が生じる。そして、このように2
つの摩擦締結要素に対する作動油圧を変化させる制御が
個別に行われるにあたっては、変速ショック等を伴わな
い適正な変速動作が行われるように、一方の摩擦締結要
素が解放状態から締結状態もしくは締結状態から解放状
態への状態切換えを行う時期に対して他方の摩擦締結要
素が適正な時期をもって解放状態から締結状態もしくは
締結状態から解放状態への切換えを行うことが望まれ
る。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上述の如くに2つの摩擦締結要素に対
する作動油圧を変化させる制御が予め定められた制御特
性に従って個別に行われるもとでは、エンジン,トルク
コンバータ,摩擦締結要素等の夫々におけるばらつきや
経年変化、あるいは、作動油圧を生じさせる作動油の温
度(油温)等の環境条件の変動に起因して、一方の摩擦
締結要素が解放状態から締結状態もしくは締結状態から
解放状態への状態切換えを行う時期に対して他方の摩擦
締結要素が締結もしくは解放状態にされる時期が不適正
なものとなってしまう虞がある。 このように、一方の摩擦締結要素が解放状態から締結
状態もしくは、締結状態から解放状態への状態切換えを
行う時期が不適正なものとなると、大なる変速ショック
やエンジン回転数の不所望な吹き上がり現象が生じて、
自動変速機における変速が円滑に行われなくなるという
問題が生じる。 斯かる点に鑑み本発明は、自動変速機における変動動
作を行う2つの摩擦係合要素の夫々に対する作動油圧を
変化させる制御を個別に行うようになされ、しかも、一
方の摩擦係合要素が解放状態から締結状態への状態切換
えを行う時期に対して他方の摩擦係合要素が締結状態か
ら解放状態への状態切換えを行う時期が不適正なものと
なってしまう事態が生じないようにされた、自動変速機
の油圧制御装置を提供することを目的とする。 (問題点が解決するための手段) 上述の目的を達成すべく、本発明に係る自動変速機の
油圧制御装置は、第1図にその基体構成が示される如
く、自動変速機における変速動作を行う第1及び第2の
摩擦係合要素に夫々供給される作動油圧を調整する第1
及び第2のソレノイド手段と、第1及び第2の摩擦係合
要素に変動動作を行わせるべく、第1の摩擦係合要素に
解放状態から締結状態への状態切換え及び第2の摩擦係
合要素に締結状態から解放状態への状態切換えを相互に
重複する時期をもって行わせるための第1及び第2の目
標油圧を設定し、第1の摩擦係合要素に供給される作動
油圧を調整する第1のソレノイド手段、及び、第2の摩
擦係合要素に供給される作動油圧を調整する第2のソレ
ノイド手段を夫々設定された第1及び第2の目標油圧に
従って駆動制御して、第1の摩擦係合要素に第1の目標
油圧に従った作動油圧が供給されるとともに、第2の摩
擦係合要素に第2の目標油圧に従った作動油圧が供給さ
れる状態となす油圧制御手段と、自動変速機に備えられ
るトルクコンバータのタービンの回転状態を検出するタ
ービン状態検出手段とが備えられることに加えて、油圧
制御手段による第1及び第2のソレノイド手段の夫々に
ついての駆動制御が第1及び第2の目標油圧に従って開
始されたもとで、タービン状態検出手段により検出され
たタービンの回転状態に基づいて、タービンの回転数の
吹き上がり現象もしくは引き込み現象が生じたか否かを
判定し、油圧制御手段に、判定の結果がタービンの回転
数の吹き上がり現象が生じたことをあらわすとき、第1
の目標油圧より大なる第3の目標油圧と第2の目標油圧
より小なる第4の目標油圧とを設定して、第1のソレノ
イド手段を第1の目標油圧に代えて第3の目標油圧に従
って駆動制御するとともに、第2のソレノイド手段を第
2の目標油圧に代えて第4の目標油圧に従って駆動制御
する状態をとらせ、また、判定の結果がタービンの回転
数の引き込み現象が生じたことをあらわすとき、第1の
目標油圧より小なる第5の目標油圧と第2の目標油圧よ
り大なる第6の目標油圧とを設定して、第1のソレノイ
ド手段を第1の目標油圧に代えて第5の目標油圧に従っ
て駆動制御するとともに、第2のソレノイド手段を第2
の目標油圧に代えて第6の目標油圧に従って駆動制御す
る状態をとらせる目標油圧変更制御手段とが備えられて
構成される。 (作 用) 上述の如くの構成を有する本発明に係る自動変速機の
油圧制御装置においては、目標油圧変更制御手段が、第
1の摩擦係合要素の解放状態から締結状態への状態切換
えが第1の目標油圧に従って開始されるとともに、第2
の摩擦係合要素の締結状態から解放状態への状態切換え
が第2の目標油圧に従って開始されたもとで、タービン
状態検出手段により検出されたタービンの回転状態に基
づいてタービンの回転数についての判定を行う。そし
て、斯かる目標油圧変更制御手段による判定の結果が、
タービンの回転数の吹き上がり現象が生じたことをあら
わすときには、日本油圧変更制御手段により油圧制御手
段が、第1の摩擦係合要素の解放状態から締結状態への
状態切換えを、第1の目標油圧に代えてその第1の目標
油圧より大なる第3の目標油圧に従って継続させるとと
もに、第2の摩擦係合要素の締結状態から解放状態への
状態切換えを、第2の目標油圧に代えてその第2の目標
油圧より小なる第4の目標油圧に従って継続させる状態
とされる。一方、目標油圧変更制御手段による判定の結
果が、タービンの回転数の引き込み現象が生じたことを
あらわすときには、目標油圧変更制御手段により油圧制
御手段が、第1の摩擦係合要素の解放状態から締結状態
への状態切換えを、第1の目標油圧に代えてその第1の
目標油圧より小なる第5の目標油圧に従って継続させる
とともに、第2の摩擦係合要素の締結状態から解放状態
への状態切換えを、第2の目標油圧に代えて,その第2
の目標油圧より大なる第6の目標油圧に従って継続させ
る状態とされる。 このようにされることにより、第1の摩擦係合要素に
おける解放状態から締結状態への状態切換時期から第2
の摩擦係合要素における締結状態から解放状態への状態
切換時期に到るまでの期間が適正なものとされ、大なる
変速ショックの発生やエンジン回転数の不所望な吹き上
がり現象等の発生が抑制される。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。 第2図は本発明に係る自動変速機の油圧制御装置の一
例の主要部を示し、第3図は本発明に係る自動変速機の
油圧制御装置の一例が適用された自動変速機の主要部を
模式的に示す。 第3図において、エンジンのクランクシャフト10には
トルクコンバータ12のポンプ14が連結されるとともに、
ポンプ駆動シャフト16を介してオイルポンプ50の回転軸
が連結されている。トルクコンバータ12のタービン18
は、中空のタービンシャフト17を介して多段歯車式変速
機構20に連結されるとともに、ロックアップクラッチ22
を介してクランクシャフト10に連結され、トルクコンバ
ータ12のステータ13とトルクコンバータ12のケース21と
の間には、ワンウェイクラッチ19が介装されており、ス
テータ13が、ポンプ14及びタービン18と同方向に回転す
るようになされている。 多段歯車式変速機構20は、前進4段後退1段を得るた
めのプラネタリギヤユニット24を備えている。プラネタ
リギヤユニット24、は、小径サンギヤ25,大径サンギヤ2
6,ロングピニオンギヤ27,ショートピニオンギヤ28、及
び、リングギヤ29を有するものとされる。小径サンギヤ
25とタービンシャフト17との間には、前進走行用のフォ
ワードクラッチ31とコーストクラッチ33とが並設され、
小径サンギヤ25とフォワードクラッチ31との間にはワン
ウェイクラッチ32が介装されている。大径サンギヤ26と
タービンシャフト17との間には、後退走行用のリバース
クラッチ35が設けられるとともに、2−4ブレーキ36が
配設されている。2−4ブレーキ36は、大径サンギヤ26
に連結されたブレーキドラム36aとこのブレーキドラム3
6aを締め付けるブレーキバンド36bとを有するものとさ
れている。また、ロングピニオンギヤ27とタービンシャ
フト17との間には3−4クラッチ38が設けられ、ロング
ピニオンギヤ27はキャリア39及びワンウェイクラッチ41
を介して変速機ケース42に連結され、キャリア39と変速
機ケース42はローリバースブレーキ44により係脱される
ようになされている。そして、リングギヤ29はアウトプ
ットシャフト45を介してアウトプットギヤ47に連結され
ている。 斯かる構成を有する多段歯車式変速機構20において
は、フォワードクラッチ31,コーストクラッチ33,リバー
スクラッチ35及び3−4クラッチ38,2−4ブレーキ36、
及び、ローリバースブレーキ44を、夫々、適宜選択作動
させることにより、Pレンジ(パーキングレンジ),Rレ
ンジ,Nレンジ,Fレンジ(フォワードレンジ)を構成する
Dレンジ,2レンジ及び1レンジの各レンジと、Fレンジ
における1速〜4速の変速段とを得ることができる。そ
れら各レンジ及び変速段を得るための各クラッチ及びブ
レーキの作動関係と、各レンジ及び変速段が得られると
きにおけるワンウェイクラッチ32及び41の作動状態とを
表1に示す。なお、各クラッチ及ブレーキのうち、2−
4ブレーキ36は、後述の如くに供給側と排出側の2つの
油室を有し、供給側の油室に作動油圧が供給されるとと
もに、排出側の油室から作動油圧が排除されるときのみ
締結状態をとり、他の作動油圧供給状態では解放状態を
とるものとされ、2−4ブレーキ36以外の各クラッチ及
びブレーキは、夫々、1つの油室のみを有し、その油室
に作動油圧が供給されたとき締結状態をとり、その油室
から作動油圧が排除されたとき解放状態をとるものとさ
れる。 第2図において、エンジンにより駆動される前述のオ
イルポンプ50から得られる作動油圧は、レギュレータバ
ルブ52により調圧されて油路100及びその分岐路を通じ
て、マニュアルバルブ54,1−2シフトバルブ55,コース
トイグゾーストバルブ56,2−3シフトバルブ57,ロック
アップクラッチコントロールバルブ58,コンバータリリ
ーフバルブ59及びサーボコントロールバルブ60に導かれ
る。この各バルブに導かれる作動油圧がライン圧とされ
る。 マニュアルバルブ54は、図示されないシフトレバー等
の変速レンジ切換手段が操作されることにより、Pレン
ジ,Rレンジ,Nレンジ,Dレンジ,2レンジ及び1レンジの6
つのレンジ位置を選択的にとり得るようにされている。
また、マニュアルバルブ54は出力ポートa,c,e及びfと
油路100に接続された入力ポートgを有しており、マニ
ュアルバルブ54が1レンジ,2レンジ及びDレンジ位置を
とるときには、入力ポートgが、出力ポートa,油路101
及び111,フォワードコントロールバルブ65及び油路112
を介してフォワードクラッチ31に接続されるとともに、
出力ポートa,油路101及び油路111の一部、油路113,コー
ストイグゾーストバルブ56,油路115,コーストコントロ
ールバルブ68及び油路116を介して、コーストクラッチ3
3に接続され得る状態とされ、さらに、出力ポートa,油
路101,1−2シフトバルブ55及び油路118を介して、2−
4ブレーキ36の供給側油室36Bに接続され得る状態とさ
れるとともに、出力ポートa,油路101,油路119,サーボコ
ントロールバルブ60及び油路120を介して、2−4ブレ
ーキ36の排出側油室36Aにも接続され得る状態とされ
る。 そして、マニュアルバルブ54が2レンジ及びDレンジ
位置をとるときには、入力ポートgが、出力ポートc,油
路103,2−3シフトバルブ57,油路121,クラッチコントロ
ールバルブ67及び油路122を介して、3−4クラッチ38
に接続され得る状態とされ、マニュアルバルブ54が1レ
ンジ位置をとるときには、入力ポートgが、出力ポート
e、油路105、ローリデューシィングバルブ69,油路125,
1−2シフトバルブ55,切換バルブ70,油路126を介して、
ローリバースブレーキ44に接続されるとともに、出力ポ
ートe及び油路139を介してコーストイグゾーストバル
ブ56に接続される。 また、マニュアルバルブ54がRレンジ位置をとるとき
には、入力ポートgが、出力ポートf,油路106の一部,
切換バルブ70及び油路126を介して、ローリバースブレ
ーキ44に接続されるとともに出力ポートf,油路106,リバ
ースコントロールバルブ66を介して、リバースクラッチ
35に接続される。そして、マニュアルバルブ54がNレン
ジ位置及びPレンジ位置をとるときには、入力ポートg
は、出力ポートa,c,e及びfの何れとも接続されない。
そのため、斯かるときには、多段歯車式変速機構20にお
ける、フォワードクラッチ31,コーストクラッチ33,リバ
ースクラッチ35,2−4ブレーキ36,3−4クラッチ38,ロ
ーリバースブレーキ44及びロックアップクラッチ22が全
て解放状態とされ、タービン18が空転状態とされる。 一方、オイルポンプ50から得られる作動油圧は、油路
110を通じてソレノイドリデューシィングバルブ53に導
かれて所定圧に減圧され、その減圧された作動油圧が、
後述の如くにして第1,第2,第3及び第4のデューティソ
レノイドバルブ61,62,63及び64により調圧されて、油路
131,132,133及び134を通じて、サーボコントロールバル
ブ60,リバースコントロールバルブ66,クラッチコントロ
ールバルブ67,ロックアップクラッチコントロールバル
ブ58及びレギュレータバルブ52に、それらのパイロット
圧として供給される。 サーボコントロールバルブ60は、2−4ブレーキ36の
排出側油室36Aから油路120を通じて導かれる作動油圧を
調圧するものとされており、サーボコントロールバルブ
60により調圧された作動油圧が、油路136を通じてコー
ストコントロールバルブ68のパイロット圧として供給さ
れるとともに、フォワードコントロールバルブ65にも供
給される。 上述の2−3シフトバルブ57に対するパイロット圧の
供給は、油路111から分岐する油路111aを通じて行われ
るが、そのパイロット圧の供給及び停止は、2−3ソレ
ノイドバルブ72によって制御され、2−3ソレノイドバ
ルブ72がオン状態をとるとき油路111aからの作動圧油が
リザーバに排出されて2−3シフトバルブ57へのパイロ
ット圧の供給が停止され、2−3ソレノイドバルブ72が
オフ状態をとるとき、2−3シフトバルブ57にパイロッ
ト圧が供給される。2−3シフトバルブ57に供給される
パイロット圧は油路138を通じて1−2シフトバルブ55
にも供給され、1−2シフトバルブ55には、油路138を
通じて供給されるパイロット圧と油路100から分岐する
油路100aを通じて供給されるパイロット圧との両方が供
給される。油路100aを通じて1−2シフトバルブ55に供
給されるパイロット圧の供給及び停止は、1−2ソレノ
イドバルブ71によって制御され、1−2ソレノイドバル
ブ71がオン状態をとるとき、油路100aからの作動圧油が
リザーバに排出されて1−2シフトバルブ55へのパイロ
ット圧の供給が停止され、1−2ソレノイドバルブ71が
オフ状態をとるとき、1−2シフトバルブ55にパイロッ
ト圧が供給される。なお、油路138を通じてパイロット
圧が1−2シフトバルブ55に供給されるときには、1−
2ソレノイドバルブ71のオン・オフ状態にかかわりな
く、1−2シフトバルブ55のスプールが第2図において
右方に押動され、油路101と油路118とが連通状態とされ
る。そして、1−2ソレノイドバルブ71及び2−3ソレ
ノイドバルブ72のオン・オフ状態と変速レンジ及び変速
段との関係は表2に示される如くのものとされる。 また、1−2ソレノイドバルブ71により制御されるパ
イロット圧はコーストイグゾーストバルブ56にも供給さ
れ、コーストイグゾーストバルブ56には、さらに、マニ
ュアルバルブ54が1レンジ位置にあるとき、出力ポート
e及び油路139を介してパイロット圧が供給される。コ
ーストイグゾーストバルブ56は、それらのパイロット圧
の供給及び排除によりコーストクラッチ33に供給される
作動油圧を断続するようにされる。 斯かる構成を有する本例においては、第4図に示され
る如くに、上述の第1〜第4のデューティソレノイドバ
ルブ61〜64,1−2ソレノイドバルブ71及び2−3ソレノ
イドバルブ72等の動作制御を行うため、コントロールユ
ニット200が備えられている。コントロールユニット200
には、シフトレバー92のシフト位置、従ってマニュアル
バルブ54のレンジ位置を検出するシフトポジションセン
サ93から得られる検出信号Ssと、タービン18の回転数を
検出するタービン回転数センサ94から得られる検出信号
St、車速を検出する車速センサ96から得られる検出信号
Svと、スロットル弁の開度等のエンジン負荷を検出する
負荷センサ97から得られる検出信号Slと、が供給される
とともに、自動変速機の制御を行うために必要な他の検
出信号Sxも供給される。 コントロールユニット200は、上述の種々の検出信号
に基づいて、駆動パルス信号Ca,Cb,Cc及びCdを形成し
て、それらを第1〜第4のデューティソレノイドバルブ
61〜64に夫々供給するとともに、検出信号Svがあらわす
車速や検出信号Slがあらわすエンジン負荷等に基づい
て、開閉駆動信号Ce及びCfを形成して、それらを1−2
ソレノイドバルブ71及び2−3ソレノイドバルブ72に、
夫々供給する。 それにより、サーボコントロールバルブ60,リバース
コントロールバルブ66,クラッチコントロールバルブ67,
ロックアップクラッチコントロール58,レギュレータバ
ルブ52,1−2シフトバルブ55及び2−3シフトバルブ57
に供給されるパイロット圧が調整されて、自動変速機に
おけるフォワードクラッチ31,コーストクラッチ33,リバ
ースクラッチ35,3−4クラッチ38,2−4ブレーキ36及び
ローリバースブレーキ44が、前述の表1に示される如く
に、選択的に締結状態もしくは解放状態にされ、所望の
変速レンジ及び変速段が得られる。 その場合、コントロールユニット200は、シフトレバ
ー92がDレンジ,2レンジ,1レンジ位置にあるとき、内蔵
するメモリにマップ化されて記憶されているシフトパタ
ーンと検出信号Svがあらわす車速及び検出信号Slがあら
わすエンジン負荷とを照合して、変速段を切り換える制
御を行う。斯かる変速段の切換制御を行うにあたり、コ
ントロールユニット200は、例えば、自動変速機におけ
る変速レンジが、Dレンジもしくは2レンジにあるとき
における2速から3速への切り換え(以下、2−3シフ
トアップという)を以下の如くにして行う。 コントロールユニット200は、変速段が2速にあると
きには、1−2ソレノイドバルブ71及び2−3ソレノイ
ドバルブ72に夫々開閉駆動信号Ce及びCfを供給してそれ
らを共にオン状態にするとともに、第1及び第2のデュ
ーティソレノイドバルブ61及び62に供給する駆動パルス
信号Ca及びCbのパルス占有率を、例えば、零にして、そ
れらの開弁期間を最大にし、サーボコントロールバルブ
60及びクラッチコントロールバルブ67に供給されるパイ
ロット圧に最小値にする。それにより、3−4クラッチ
38への作動油圧の供給が停止され、かつ、2−4ブレー
キ36の供給側油室36Bには作動油圧が供給されるも2−
4ブレーキ36の排出側油室36Aには作動油圧が供給され
ず、そのため、斯かるときには、3−4クラッチ38が解
放状態にされるとともに、2−4ブレーキ36が締結状態
とされる。 そして、コントロールユニット200は、検出信号Svが
あらわす車速もしくは検出信号Slがあらわすエンジン負
荷が、2−3シフトアップを行うべき値をとるものとな
ったとき、高速段用の摩擦締結要素(摩擦係合要素)で
ある3−4クラッチ38を解放状態から締結状態に切り換
えるとともに、低速段用の摩擦締結要素(摩擦係合要
素)である2−4ブレーキ36を締結状態から解放状態に
切り換えるべき、2−3ソレノイドバルブ72に対する開
閉駆動信号Cfの供給を停止してそれをオフ状態にし、か
つ、第2及び第1のデューティソレノイドバルブ62及び
61に供給する駆動パルス信号Cb及びCaのパルス占有率を
増加させて、3−4クラッチ38に供給される作動油圧を
増大するとともに、2−4ブレーキ36の排出側油室36A
に供給される作動油圧を増大する制御を行う。 斯かる制御が行われる際には、例えば、縦軸に油圧Px
がとられ横軸に軸間tがとられてあらわされる第5図に
おいて、破線で示される如くの3−4クラッチ38に対す
る基準目標油圧TPcと、実線で示される如くの2−4ブ
レーキ36の排出側油室36Aに対する基準目標油圧TPbとが
設定される。基準目標油圧TPcは、2−3シフトアップ
開始時点t1においては零に設定され、時点t1から所定の
期間Taが経過する時点t2においては値P1に設定され、時
点t2から期間Tbが経過する時点t5においては値P1より若
干大なる値P2に設定され、時点t5から期間Tcが経過する
時点t6においては最大値PLとされる。また、基準目標油
圧TPbは、時点t1から所定の期間Tαが経過する時点t3
までは零に設定され、時点t3から所定の期間Tdが経過す
る時点t4においては値P2より大なる値P3に設定され、時
点t4から所定の期間Teが経過する時点t7においては値P3
より若干大なる値P4に設定され、時点t7から所定の期間
Tfが経過する時点t8においては最大値PLとされる。 コントロールユニット200は、上述の如くに設定され
る基準目標油圧TPcに対応するパルス占有率を有した駆
動パルス信号Cdを形成して、それを第2のデューティソ
レノイドバルブ62に供給するとともに、基準目標油圧TP
bに対応する駆動パルス信号Caを形成して、それを第1
のデューティソレノイドバルブ61に供給する。それによ
り、3−4クラッチ38及び2−4ブレーキ36の排出側油
室36Aに供給される作動油圧は、エンジンや自動変速機
にばらつきや経年変化が生じていず、また、油温等の環
境条件が変動しないものとされる理想的な状況下では、
時点t1以後において、概ね基準目標油圧TPc及びTPbに従
って増大するものとなり、3−4クラッチ38は、上述の
期間Tbに相当する油圧の変化が比較的小なるものとされ
る作動油圧が供給されている期間において、半締結状態
から締結状態に移行せしめられ、また、2−4ブレーキ
36は、上述の期間Teに相当する油圧の変化が比較的小な
るものとされる作動油圧が供給されている期間におい
て、半解放状態から解放状態に移行せしめられる。 このようにして、3−4クラッチ38が解放状態から締
結状態に移行せしめられるとともに、2−4ブレーキ36
から締結状態から解放状態へ移行せしめられて、2−3
シフトアップが行われるもとでは、3−4クラッチ38が
締結状態となる時期に対して2−4ブレーキ36が解放状
態となる時期が適正なものとなって、タービン回転数NT
が、例えば、第6図Aにおいて実線で示される如くに変
化するものとなる。なお、第6図Bには、斯かる2−3
シフトアップが行われる期間の前後にわたる車速Vの変
化が示されている。 第6図A及びBにおいて、例えば、車速Vが2−3シ
フトアップが行われるべき値V1に達した上述の時点t1
対応する時点ta以後、タービン回転数NTは、3−4クラ
ッチ38が締結されつつ2−4ブレーキ36が解放されるの
で、値N2から2速状態における変速比と3速状態におけ
る変速比との差に応じて徐々に低下し、3−4クラッチ
38が締結状態となり、2−4ブレーキ36が解放状態とな
る時点tbにおいて極小値とされる値N1をとり、その後、
上昇に転じるものとなる。斯かる時点taから時点tbに至
る期間においては、車速Vが値V1から上昇して値V2とな
り、その後、上昇するものとなるが、時点taから時点tb
に至る期間における車速Vの変化は極めて小である。こ
のようにタービン回転数NT及び車速Vが変化するもとで
は、時点tbにおけるタービン回転数NTの値N1は、3速状
態における変速比をKとすれば、N1=V×K×C(但
し、Cは定数)であらわされる。 ところが、前述の如くに、通常、エンジンや自動変速
機にはばらつきや経年変化が生じ、また、油温等の環境
条件が変動するので、上述の第5図に示される如くの基
準目標油圧TPc及びTPbに基づいて、3−4クラッチ38及
び2−4ブレーキ36の排出速油室36Aに供給される作動
油圧を変化させたのでは、3−4クラッチ38が締結状態
となる時期に対して2−4ブレーキ36が解放状態となる
時期が不適正なものとなる場合がある。その場合、3−
4クラッチ38が締結状態とされる時期に対して、2−4
ブレーキ36が解放状態にされる時期が早すぎると、ター
ビン回転数NTが第6図Aにおいて、一点鎖線で示される
如くに、適正な変速が行われた場合における時点tbより
早い時点tb′において値N1より大なる極小値N1′をとる
ものとなって、タービン回転数NTの吹き上がり現象が生
じる。それに対し3−4クラッチ38が締結状態とされる
時期に対して、2−4ブレーキ36が解放状態にされる時
期が遅すぎると、タービン回転数NTが、第6図Aにおい
て破線で示される如くに、適正な変速が行われた場合に
おける時点tbより遅い時点tb″において値N1より小なる
極小値N1″をとるものとなって、タービン回転数NTの引
き込み現象が生じる。 このようにタービン回転数NTに吹き上がり現象や引き
込み現象が生じた際には、エンジン回転数に不所望は吹
き上がり現象や大なる変速ショックが生じ、自動変速機
において円滑な変速が行われないことになる。そこで、
本例では、コントロールユニット200が、自動車の走行
時における最初の2−3シフトアップに際しては、ま
ず、第5図に示される如くの基準目標油圧TPc及びTPbに
従って、3−4クラッチ38及び2−4ブレーキ36の排出
側油室36Aに供給する作動油圧に調整する。そして、斯
かる2−3シフトアップ時においてタービン回転数NTの
変化率を算出し、その変化率が最初に零となる点、即
ち、タービン回転数NTの極小値を検出し、検出された極
小値が、車速Vと3速状態における変速比とに応じたも
のとされる、第6図に示される値N1の近傍となる値Na以
下で値Nb以上の範囲にあるか否かを判断し、値N1近傍に
あると判断された場合には、適正な変速が行われたとし
て、以後においても2−3シフトアップに際しては、第
5図に示される如くの基準目標油圧TPc及びTPbを設定す
る。 それに対し、検出された極小値が値N1近傍になく、そ
れより大なる値をとるものであると判断された場合に
は、タービン回転数NTの吹き上がり現象が生じたとし
て、以後における2−3シフトアップに際しては、後述
される第7図に示される如くの、第1の変更目標油圧TP
c′及びTPb′を設定し、また、検出された極小値が値N1
近傍になく、それより小なる値をとるものであると判断
された場合には、タービン回転数NTの引き込み現象が生
じたとして、以後における2−3シフトアップに際して
は、後述される第8図に示される如くの、第2の変更目
標油圧TPc″及びTPb″を設定する。 第7図において、第1の変更目標油圧TPc′は、時点t
1から、第5図に示される期間Taより長い所定の期間T
a′が経過する時点t2′においては、値P1より大なる値P
1′を取り、時点t2から期間Tbより短い所定の期間Tb′
が経過する時点t5′においては、値P2より大なる値P2
をとり、時点t5′から期間Tcより若干長い所定の期間T
c′が経過する時点t6′においては、最大値PLをとるも
のとされ、また、第1の変更目標油圧TPb′は、時点t1
から、第5図に示される期間Tαより長い所定の期間T
βが経過する時点t3′までは零をとり、時間t3′から期
間Tdより短い期間Td′が経過する時点t4′においては、
値P3より小なる値P3′をとり、時点t4′から期間Teより
短い所定の期間Te′が経過する時点t7′においては、値
P4より小なる値P4′をとり、時点t7′から期間Tfより若
干長い所定の期間Tf′が経過する時点t8′においては、
最大値PLを取るものとされる。 上述の如くの第1の変更目標油圧TPc′及びTPb′に従
って、3−4クラッチ38及び2−4ブレーキ36の排出側
油室36Aに供給される作動油圧が調圧されることによ
り、第5図に示される基準目標油圧TPc及びTPbに従う場
合に比して、3−4クラッチ38が締結状態にされる時期
が早められるとともに、2−4ブレーキ36が解放状態に
される時期が遅くされるようにして、3−4クラッチ38
が解放状態から締結状態への状態切換えを行う時期と2
−4ブレーキ36が締結状態から解放状態への状態切換え
を行う時期とについての相対関係が調整されるようにな
され、その結果、3−4クラッチ38が締結状態にされる
時期に対して、2−4ブレーキ36が解放状態にある時期
が適正なものとなり、タービン回転数NTの吹き上がり現
象が抑えられることになる。 一方、第8図に示される第2の変更目標油圧TPc″
は、時点t1から第5図に示される期間Taより短い所定の
期間Ta″が経過する時点t2″においては、値P1より小な
る値P1″をとり、時点t2″から期間Tbと略同じ所定の期
間Tb″が経過する時点t5″においては、値P2より小なる
値P2″をとり、時点t5″から期間Tcより若干短い期間T
c″が経過する時点t6″においては、最大値PLをとり、
また、第2の変更目標油圧TPb′は、時点t1から期間T
αより短い所定の期間Tγが経過する時点t3″まで零と
され、時点t3″から期間Tdより長い所定の期間Td″が経
過する時点t4″においては、値P3より大なる値P3″をと
り、時点t4″から期間Teより長い所定の期間Te″が経過
する時点t7″においては、値P4より大なる値P4″をと
り、時点t7″から期間Tfより短い所定の期間Tf″が経過
する時点t8″においては、最大値PLをとるものとされ
る。 上述の如くの、第2の変更目標油圧TPc″及びTPb′に
従って、3−4クラッチ38及び2−4ブレーキ36の排出
側油室36Aに供給される作動油圧が調圧されることによ
り、第5図に示される基準目標油圧TPc及びTPbに従う場
合に比して、3−4クラッチ38が締結状態にされる時期
が遅くされるとともに、2−4ブレーキ36が解放状態に
される時期が早められるようにして、3−4クラッチ38
が解放状態から締結状態への状態切換えを行う時期と2
−4ブレーキ36が締結状態から解放状態への状態切換え
を行う時期についての相対関係が調整されるようになさ
れ、その結果、3−4クラッチ38が締結状態される時期
に対して、2−4ブレーキ36が解放状態にされる時期が
適正なものとなり、タービン回転数NTの引き込み現象が
抑えられることになる。 上述の如くにして、変速時におけるタービン回転数NT
に応じた制御が「行われることにより、・・・、大なる
変速ショック」とあるを「行われることにより、3−4
クラッチ38が締結状態にされた後、適正な時期をもっ
て、2−4ブレーキ36が解放状態にされるので、大なる
変速ショック」の発生やエンジン回転数の不所望な吹き
上がり現象の発生が効果的に防止される。 上述の如くの制御を行うコントロールユニット200
は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構成さ
れるが、斯かる場合においてマイクロコンピュータが実
行する、主として第1及び第2のデューティソレノイド
バルブ61及び62の動作制御のためのプログラムの一例
を、第9図及び第10図に示されるフローチャートを参照
して説明する。 第9図に示されるプログラムは、基本変速制御ルーチ
ンを示し、このルーチンは、例えば、エンジンが始動し
たときスタートし、スタート後、プロセス201において
検出信号St,Sv,Ss及びSl等を取り込み、続くディシジョ
ン202において、内蔵メモリに記憶されたシフトパター
ンと、検出信号Svがあらわす車速Vと、検出信号Slがあ
らわすエンジン負荷と、検出信号Ssがあらわすシフトレ
バー92の位置とに基づいて2−3シフトアップを行うべ
き条件が成立したか否かを判断し、2−3シフトアップ
を行うべき条件が成立していないと判断された場合に
は、プロセス203において2−3シフトフラグRを零に
リセットし、続くプロセス204において2−3シフトア
ップ以外の変速制御を行って元に戻り、ディシジョン20
2において2−3シフトアップを行うべき条件が成立し
ていると判断された場合には、プロセス205において2
−4シフトフラグRを1にセットし、プロセス206にお
いて2−3ソレノイドバルブ712をオフ状態にする制御
を行った後、ディシジョン207に進む。 ディシジョン207においては、設定完了フラグFが1
(セット状態)であるか否かを判断し、設定完了フラグ
Fが1でないと判断された場合には、プロセス208にお
いて、第5図に示される如くの基準目標油圧TPb及びTPc
に従って、第1及び第2のデューティソレノイドバルブ
61及び62の駆動制御を行った後元に戻る。また、ディシ
ジョン207において設定完了フラグFが1であると判断
された場合には、プロセス209において、第10図に示さ
れる目標油圧設定ルーチンにおいて設定された目標油圧
に従って、第1及び第2のデューティソレノイドバルブ
61及び62の駆動制御を行った後元に戻る。 第10図は目標油圧設定ルーチンを示し、このルーチン
においては、スタート後、プロセス210において検出信
号St及びSvを取り込み、続くディシジョン213において
2−3シフトフラグRが1であるか否かを判断し、2−
3シフトフラグRが1でないと判断された場合には元に
戻り、2−3シフトフラグRが1であると判断された場
合には、ディシジョン214において設定完了フラグFが
1であるか否かを判断し、設定完了フラグFが1である
と判断された場合には元に戻り、設定完了フラグFが1
でないと判断された場合には、プロセス215において、
先回のフローにおいて取り込まれた検出信号Stがあらわ
すタービン回転数NTの値Nn-1から、新たに取り込まれた
検出信号Stがあらわすタービン回転数Ntの値Nnを減じて
その差ΔNを算出し、次にディシジョン217において差
ΔNが零より若干大なる値α以下か否かを判断し、差Δ
Nが値α以下でないと判断された場合には元に戻り、差
ΔNが値α以下であると判断された場合には、ディシジ
ョン218に進む。 ディシジョン218においては、タービン回転数NTの値N
nが、車速Vと3速状態における変速比Kとによって定
められる値より若干大なる値Nx以上か否かを判断し、値
Nnが値Nx以上であると判断された場合には、プロセス21
9において、第7図に示される如くの、第1の変更目標
油圧TPc′及びTPb′を設定し、プロセス220において設
定完了フラグFを1にセットして元に戻る。また、ディ
シジョン218においてタービン回転数NTの値Nnが、値Nx
未満であると判断された場合には、ディシジョン222に
おいて、値Nnが車速Vを3速状態における変速比Kによ
って定められる値より若干小なる値Ny以下であるか否か
を判断し、値Nnが値Ny以下であると判断された場合に
は、プロセス224において、第8図に示される如くの、
第2の変更目標油圧TPc″及びTPb″を設定し、プロセス
220において設定完了フラグFを1にセットして元に戻
り、ディシジョン222において、値Nnが値Nb以下でない
と判断された場合には、プロセス223において、第5図
に示さる如くの、基準目標油圧TPc及びTPbを設定し、プ
ロセス220において設定完了フラグFを1にセットして
元に戻る。 なお、上述の如くの例においては、変速時におけるタ
ービン回転数NTの極小値に基づいて、2つの摩擦締結要
素に対する作動油圧の供給制御における制御特性を、3
段階に変化させるようになされているが、本発明に係る
自動変速機の油圧制御装置はそれに限られ、2つの摩擦
締結要素に対する作動油圧の供給制御における制御特性
を、3段階以上あるいは連続的に変化させるようになさ
れてもよく、また、制御特性を変化させるためにあたっ
ては、上述の例の如くに、変速時におけるタービン回転
数NTの極小値に基づいて行うのではなく、例えば、ター
ビン回転数NTの変化率等に基づいて行うようになされて
もよい。 また、上述の例においては、タービン回転数の吹き上
がり現象や引き込み現象が変動動作終了時に生じる場合
が説明されているが、本発明に係る自動変速機の油圧制
御装置は、上述の吹き上がり現象や引き込み現象が変速
動作開始時に生じる場合にも同様に適用でき、斯かる場
合には、その変化率が最初に零となったときにおけるタ
ービン回転数の値と車速及び2速状態における変速比に
応じて定まるタービン回転数の値との差に応じて、2−
4ブレーキ36が解放状態にされる時期と3−4クラッチ
38が締結状態にされる時期との相対関係を調整するよう
になせばよい。 さらに、上述の例においては、自動変速機の変速段
が、2速から3速に切り換えられる場合について説明さ
れているが、本発明に係る自動変速機の油圧制御装置は
それに限られず、自動変速機において2つの摩擦締結要
素の締結状態を切り換えることによって行われる他の変
速動作にも同様に適用できる。 (発明の効果) 以上の説明から明らかな如く、本発明に係る自動変速
機の油圧制御装置によれば、エンジン,トルクコンバー
タ,摩擦係合要素等のばらつきや経年変化、あるいは、
油温等の環境条件の変化が生じでも、第1の摩擦係合要
素における解放状態から締結状態への状態切換えの時期
から第2の摩擦係合要素の締結状態から解放状態への状
態切換えの時期に到るまでの期間を適正なものとするこ
とができるので、変速時において大なる変速ショックや
エンジン回転数の不所望な吹き上がり現象が発生してし
まうことを効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る自動変速機の油圧制御装置を特許
請求の範囲に対応して示す基本構成図、第2図は本発明
に係る自動変速機の油圧制御装置の一例における油圧回
路の主要部を示す図、第3図は第2図に示される例が適
用された自動変速機の主要部を模式的に示す図、第4図
は第2図に示される例の電子制御系の概略構成図、第5
図,第6図,第7図及び第8図は第2図に示される例の
動作説明に供されるタイムチャート、第9図及び第10図
は第2図に示される例のコントロールユニットにマイク
ロコンピュータが用いられた場合における、斯かるマイ
クロコンピュータが実行するプログラムの一例を示すフ
ローチャートである。 図中、31はフォワードクラッチ、36は2−4ブレーキ、
38は3−4クラッチ、54はマニュアルバルブ、55は1−
2シフトバルブ、56はコーストイグゾーストバルブ、6
1,62,63及び64は第1,第2,第3及び第4のデューティソ
レノイドバルブ、92はシフトレバー、93はシフトポジシ
ョンセンサ、94はタービン回転数センサ、96は車速セン
サ、97は負荷センサ、200はコントロールユニットであ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/04 - 61/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.自動変速機における変速動作を行う第1及び第2の
    摩擦係合要素に夫々供給される作動油圧を調整する第1
    及び第2のソレノイド手段と、 上記第1及び第2の摩擦係合要素に上記変動動作を行わ
    せるべく、上記第1の摩擦係合要素に解放状態から締結
    状態への状態切換え及び上記第2の摩擦係合要素に締結
    状態から解放状態への状態切換えを相互に重複する時期
    をもって行わせるための第1及び第2の目標油圧を設定
    し、上記第1の摩擦係合要素に供給される作動油圧を調
    整する上記第1のソレノイド手段、及び、上記第2の摩
    擦係合要素に供給される作動油圧を調整する上記第2の
    ソレノイド手段を、夫々上記第1及び第2の目標油圧に
    従って駆動制御して、上記第1の摩擦係合要素に上記第
    1の目標油圧に従った作動油圧が供給されるとともに、
    上記第2の摩擦係合要素に上記第2の目標油圧に従った
    作動油圧が供給される状態となす油圧制御手段と、 上記自動変速機に備えられるトルクコンバータのタービ
    ンの回転状態を検出するタービン状態検出手段と、 上記油圧制御手段による上記第1及び第2のソレノイド
    手段の夫々についての駆動制御が上記第1及び第2の目
    標油圧に従って開始されたもとで、上記タービン状態検
    出手段により検出された上記タービンの回転状態に基づ
    いて、上記タービンの回転数の吹き上がり現象もしくは
    引き込み現象が生じたか否かを判定し、上記油圧制御手
    段に、上記判定の結果が上記タービンの回転数の吹き上
    がり現象が生じたことをあらわすとき、上記第1の目標
    油圧より大なる第3の目標油圧と上記第2の目標油圧よ
    り小なる第4の目標油圧とを設定し、上記第1のソレノ
    イド手段を上記第1の目標油油圧に代えて上記第3の目
    標油圧に従って駆動制御するとともに、上記第2のソレ
    ノイド手段を上記第2の目標油圧に代えて上記第4の目
    標油圧に従って駆動制御する状態をとらせ、また、上記
    判定の結果がタービン回転数の引き込み現象が生じたこ
    とをあらわすとき、上記第1の目標油圧より小なる第5
    の目標油圧と上記第2の目標油圧より大なる第6の目標
    油圧とを設定し、上記第1のソレノイド手段を上記第1
    の目標油圧に代えて上記第5の目標油圧に従って駆動制
    御するとともに、上記第2のソレノイド手段を上記第2
    の目標油圧に代えて上記第6の目標油圧に従って駆動制
    御する状態をとらせる目標油圧変更制御手段と、 を備えて構成される自動変速機の油圧制御装置。
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