JP2824835B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、所定数の賞遊技媒体を排出するとともに、
カード状記憶媒体に有価価値情報が記憶されていること
を条件に貸出遊技媒体の排出を行う遊技機に関するもの
である。 〈従来の技術〉 周知のように、各種遊技機が設置されている遊技店で
は、遊技機で遊技を行うために用いる遊技媒体を遊技者
に貸し出すための遊技媒体貸出装置を店内に適宜配設
し、この遊技媒体排出装置に硬貨を投入することで、遊
技者は所望の遊技媒体（パチンコ球や遊技コイン等）を
借り受けることができるようになっている。 そして、パチンコ機用の遊技媒体たるパチンコ球を貸
し出すための球貸機は、硬貨投入口と球排出装置を少な
くとも有し、パチンコ機とパチンコ機との間に設置され
る構造のもの（いわゆる台間球貸機）が広く知られてい
る。また、この遊技媒体は遊技結果としての賞が発生し
た場合に、賞品球として遊技者に払い出されるものとな
っており、この賞品球を排出するための球排出装置はパ
チンコ機本体の裏側に設置されており、所定の設定変更
作業を行うことによって排出する賞球数を変更できるも
のもある。 〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上記した台間球貸機をパチンコ機間に
配置すると、パチンコ機列よりなる島設備内にベルトコ
ンベア等の硬貨回収装置を設けて、島の一端へ移送しな
ければならないため、パチンコ機列の内部が複雑になる
ばかりでなく、硬貨の紛失、盗難のおそれがあった。 このようなことから、硬貨を使用せずに遊技媒体を貸
し出すことができるカード式遊技媒体貸出装置が、例え
ば特開昭60−188190号公報等により提案されている。 斯かるカード式の遊技媒体貸出装置によれば、遊技客
が予め硬貨を投じて購入したプリペイドカードを使用す
ることで遊技媒体の貸出を行えるので、パチンコ機間に
設置した遊技媒体貸出装置から硬貨を移送する設備が不
要となり、遊技店にとっては、移送装置の維持管理に要
する負担が軽減されると共に、移送中における硬貨の紛
失、盗難が生ずることもない。 また、従来の遊技媒体排出装置の一例である台間球貸
機はパチンコ機の間に配設されているにも拘わらず、遊
技機とは別途に球排出装置をそなえるものであるから、
台間球貸機自体のコストが嵩む上に、球貸機における球
排出機構の保守も必要となり、遊技店にとっては非効率
的である。 このようなことから、遊技機の遊技媒体排出装置を用
いて、直接的に遊技媒体を遊技者に貸し出すようにした
遊技装置が、例えば特開昭53−55250号公報や実開昭51
−145281号公報等により提案されている。斯かる遊技媒
体貸出機能付き遊技機によれば、遊技機本体側に設けら
れた単一の遊技媒体排出装置を、賞遊技媒体排出と貸出
遊技媒体排出とに兼用できるので、効率的である。 そして、上記のようなカード式遊技媒体貸出装置を、
上記のような遊技媒体貸出機能付き遊技機に適用するこ
とで、島設備内に硬貨の移送装置を必要とせず、単一の
遊技媒体排出装置で済ませられる効率的な遊技媒体の貸
出を行うことが可能な遊技機となることが想定できる。 しかし、従来の遊技媒体貸出装置は、一定金額の硬貨
を投入することによって、一定量の遊技媒体を無条件に
排出する程度のものでしかなく、一時に多くの遊技媒体
を借り受けようとする場合には、多量の硬貨を所持して
いる必要があると共に、これらの硬貨を投入口へ順次投
入しなければならないため、遊技媒体貸出機能は必ずし
も遊技者にとって利便性の高いものではなかった。 また、カード式遊技媒体貸出装置も、所定のカードを
カード挿排口へ投入すると、一定金額（例えば100円）
に相当する遊技媒体が無条件に排出された後に、排出球
に相当する金額分を減算してカードを強制的に排出され
るものである。 すなわち、上述したようなカード式遊技媒体貸出装置
は、一定金額の硬貨を投入する遊技媒体貸出動作をカー
ド状記憶媒体による遊技媒体貸出動作になぞらえた程度
のものでしかなく、一時に多くの遊技媒体を借り受けよ
うとする場合には、何度も繰り返してカード状記憶媒体
の挿入動作を行わなければならず、遊技媒体貸出操作が
遊技者にとって煩雑なものとなる。しかも、カード状記
憶媒体による遊技媒体の貸出動作には、カード状記憶媒
体を内部へ取込んだり外部へ排出したりする時間や有価
価値情報の読込みや情報の書換に要する時間が必要とな
るために、硬貨投入による遊技媒体貸出動作に比べて、
１回の遊技媒体貸出動作に要する時間が長くなってしま
う。 しかも、昨今の遊技機においては、比較的短時間に賞
遊技媒体を獲得可能な特別遊技を行えるような遊技内容
のものが好まれる傾向にあり、斯かる遊技機では、遊技
媒体の消費量も多くなる傾向にあるため、多量の遊技媒
体を一時に借り受ける遊技者も少なくない。また、遊技
媒体の消費が比較的早いことから、遊技の継続中に遊技
媒体の残量が少なくなった場合にも、遊技を継続しなが
ら遊技媒体の貸出操作を効率よく行えるような利便性を
備えることが望ましい。 特に、補助遊技や特別遊技等の別遊技が開始されて
も、その時間内に遊技媒体が所定の賞態様を形成しなけ
れば、遊技者に有利な遊技展開が期せないことから、遊
技状態が移行した際に遊技媒体が無くなってしまったよ
うな場合には、１秒でも早く遊技媒体を確保して遊技を
継続したいという遊技者の要望は切実である。 加えて、昨今の遊技機には、遊技盤交換式のものがあ
り、交換する遊技盤毎に排出賞球数が異なるため、各種
の遊技盤に対応できるように賞球排出装置の排出賞球数
を遊技店側で設定変更しなければならなかった。また、
遊技盤に設ける入賞口に複数種類の賞態様を設定し、賞
態様に応じて異なる数の賞球を排出するような遊技機と
することもできなかった。 そこで、本発明は、遊技機で遊技を行う遊技者が、極
めて簡便に迅速且つ効率よく遊技媒体を借り受けること
ができると共に、排出賞球数の自由度を高めた遊技機の
提供を目的とする。 〈問題点を解決するための手段〉 上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、
所定数の賞遊技媒体を排出するとともに、カード状記憶
媒体（例えば、遊技カード21）に有価価値情報が記憶さ
れていることを条件に貸出遊技媒体の排出を行う遊技機
（例えば、パチンコ機１）において、上記遊技機の裏側
に設けられて、複数種類の遊技媒体数を排出可能な単一
の遊技媒体排出装置（例えば、球排出装置４）と、賞の
発生に基づいて上記遊技媒体排出装置から所定数の賞遊
技媒体を排出させるとともに、遊技媒体の貸出要求を行
う貸出操作手段（例えば、金額選択操作部10）の操作に
基づき有価価値情報の範囲内において、上記遊技媒体排
出装置から所定数の貸出遊技媒体を排出させる遊技媒体
排出制御手段（例えば、球貸機能部２）と、を備え、上
記遊技媒体排出制御手段は、各々の賞態様に応じた所要
数の賞遊技媒体を逐次排出可能に構成し、上記貸出操作
手段を上記遊技機本体前面側に遊技者が操作可能な所定
位置（例えば、前面枠37の左側上部）に配設するととも
に、少なくとも該貸出操作手段の近傍には、カード状記
憶媒体の有価価値情報を表示する有価価値情報表示手段
（例えば、金額表示器８）を配設して、貸出操作手段の
操作に基づいて上記遊技媒体排出装置から所定数の貸出
遊技媒体を排出させるとともに所定単位数の貸出遊技媒
体の排出毎に上記有価価値情報表示手段に表示されてい
る有価価値から所定有価価値を減算表示させるものとし
た。 〈作用〉 したがって、遊技媒体排出制御手段がカード状記憶媒
体の有価価値を読むと、その有価価値情報は、遊技機本
体前面側の有価価値情報表示手段に表示され、該有価価
値情報表示手段の近傍であって、遊技者が操作可能な所
定位置に配された貸出操作手段を遊技者が操作すること
によって、その貸出操作により指定した所定数の貸出遊
技媒体が遊技媒体排出装置から排出され、遊技者に貸し
出される。また、遊技媒体排出装置による排出動作を制
御する遊技媒体排出制御手段は、貸出操作により指定さ
れた数量の遊技媒体だけでなく、賞態様に応じた所要数
の賞遊技媒体を排出させることもできる。 〈実施例〉 以下本発明を図面の実施例にもとづいて説明する。な
お、本発明の実施例を説明するに先立って、従来技術の
改良を順次説明して行く。 第１図に示す第１の改良例は、従来の球貸機と同様
に、パチンコ機1aとパチンコ機1bとの間にパチンコ機1a
用の球貸機能部2aとパチンコ機1b用の球貸機能部2bを隣
り合せにして設け、球貸機能部2aと球貸機能部2bとの境
界部分に誤操作防止板３を突設し、各球貸機能部２の電
気的制御装置（図示せず）を対応するパチンコ機の球排
出装置４の制御装置（図示せず）に電気的に接続すると
ともに、伝送路５を介して管理室内に設置してある中央
管理装置（図示せず）に電気的に接続する。 球貸機能部２は、前面に上から球貸出中表示器６、カ
ード挿排口７、金額表示器８、アラーム表示器９、金額
選択操作部10を設け、内部にはカード読取装置11と上記
電気的制御装置を設け、該電気的制御装置にカード読取
装置11及び上記した球貸出中表示器６、金額表示器８、
アラーム表示器９、金額選択操作部10等を電気的に接続
してある。カード読取装置11は、第２図に示すように、
搬送モータ12の駆動により作動するベルトコンベア等の
搬送手段13の一端をカード挿排口７に、搬送手段13の他
端をカードタンク14に臨ませ、搬送手段13の途中に情報
読取部として磁気ヘッド15を設けるとともに、パンチ装
置16、第１カード検出器17、第２カード検出器18、第３
カード検出器19、第４カード検出器20等を配置し、上記
搬送モータ12、磁気ヘッド15、各カード検出器17,18,1
9、パンチ装置16を電気的制御装置に電気的に接続して
成る。 カード状記憶媒体としての遊技カード21は、第３図に
示すように、紙、又は合成樹脂等からなる薄い板状であ
り、表面には長手方向のほぼ中央に磁気面等からなる情
報書込部22を有し、該情報書込部22の上方にはカード発
行年月日、発行時の金額を、情報書込部22の下方にはカ
ードの挿入方向を示す矢印23と、減額目盛24を夫々表示
してある。そして、この遊技カード21の情報書込部22に
は、カード発行機（図示せず）において発行される際
に、中央管理装置から送られたカード識別情報、発行年
月日、遊技店識別情報等がカード発行機の磁気作用によ
り書き込まれる。 なお、遊技者がカード発行機に投入した貨幣の金額
は、本改良例ではカードに書き込んだカード識別情報に
対応させて中央管理装置の記憶部内に記憶されるように
構成してある。したがって、遊技者がカード発行機に貨
幣を投入し、所望する金額を選択釦等により選択する
と、中央管理装置の記憶装置内に当該選択した金額がカ
ード識別情報とともに記憶され、カード発行機からは上
記カード識別情報が書き込まれた遊技カード21が排出さ
れる。 遊技者はこの遊技カード21を取得して自分の好みのパ
チンコ機１を選択し、当該パチンコ機１の球貸機能部２
のカード挿排口７に遊技カード21を挿入する。カード挿
排口７に遊技カード21を挿入すると、第１カード検出器
17が遊技カード21の先端を検出して信号を電気的制御装
置に送る。 この信号を受信した電気的制御装置は、搬送モータ12
を作動して遊技カード21を取り入れる。そして、第２カ
ード検出器18が遊技カード21の先端を検出してカードが
正常に搬送されていることを確認すると、磁気ヘッド15
が該遊技カード21の情報書込部22内の情報、即ちカード
識別情報、発行年月日、遊技店識別情報等を読み取り、
電気的制御装置に送り、第３カード検出器19が遊技カー
ド21の先端を検出すると搬送モータ12が停止する。 そして、読み取った発行年月日、遊技店識別情報が不
適当な場合は、電気的制御装置がアラーム表示器９を点
灯して遊技者に注意を促すとともに、搬送モータ12を逆
転して遊技カード21を遊技者に戻す。なおこの場合、搬
送モータ12を正転して遊技カード21をカードタンク14に
没収するようにしてもよく、第４カード検出器20が遊技
カード21の後端を検出すると、搬送モータ12が停止す
る。 一方、発行年月日、遊技店識別情報が適正である場
合、電気的制御装置は、中央管理装置からのデータ要求
信号が当該パチンコ機１の自局アドレスと一致すると、
自局アドレスに遊技カード21のカード識別情報を付加し
て中央管理装置に送る。中央管理装置は、当該パチンコ
機１からの信号を受信すると、記憶装置内のカード識別
情報を検索し、一致した場合にはそのカード識別情報に
対応した記憶内容、即ちその遊技カード21の残高を読み
出して上記パチンコ機１に送る。 中央管理装置からその遊技カード21の残高を受信する
と、電気的制御装置が金額表示器８にその金額を表示す
る。遊技者が金額表示器８の表示を確認し、金額選択操
作部10を操作することにより所望する金額を選択する
と、電気的制御置が当該パチンコ機１の球排出装置４を
作動して、遊技者が選択した金額に対応した数量の球を
該パチンコ機１前面の受皿25に排出させる。 この様にして遊技者の所望する金額分の球が受皿25に
排出されると、これに伴って電気的制御装置の演算手段
が作動し、排出した球に相当する金額を減算し、残高を
金額表示器８に表示する。また、この残高は、中央管理
装置に送られ、当該遊技カード21のカード識別情報とと
もに記憶装置内に記憶される。 球排出装置４は、第４図に示すように、貯留タンク26
から延出した樋27の途中に設けられ、ソレノイド28の駆
動により樋27内に出没して球の流下を規制する球ストッ
パ部29と、通過する球を一個宛検出する球通過検出部30
等を備え、上記ソレノイド28及び球通過検出部30を電気
的制御装置に接続してある。 電気的制御装置からの信号によりソレノイド28が励磁
すると、球ストッパ部29が樋27内の球流路から退いて樋
27内の球が流下するとともに、球通過検出部30が通過す
る球を検出して電気的制御装置に信号を送る。電気的制
御装置は、球通過検出部30からの信号を計数し、所定数
の球が通過したことを計数するとソレノイド28を消磁し
て球の流下を停止する。 したがって、遊技者が球貸機能部２の金額選択操作部
10を操作すると、選択した金額に対応する所定数の球が
流下し、これらの球は球排出樋31を介してパチンコ気１
前面の受皿25に排出される。例えば、100円に対して１
回作動し25個の球を貸し出すと予め設定した球貸機構に
おいて、遊技者が200円分の金額選択操作部10を操作す
ると、球排出装置４が２回作動して50個の球を流下し、
受皿25に排出する。また、上記した球排出装置４は、遊
技中に打球が入賞口に入る等して入賞態様が形成される
と、電気的制御装置からの信号を受けて作動し、入賞態
様に対応する数、例えば13個の球を流下し、受皿25に賞
球として排出する。すなわち、球貸出排出動作と賞球排
出動作とを１つの排出装置４で行うことができると共
に、排出賞球数は電気的制御装置からの信号に応じた適
宜な数に可変できるのである。 なお、本改良例では、第７、８図で示すように、球貸
中に遊技においてセーフ球が発生しても、このセーフ球
の発生にもとづく賞球排出を割り込ませることなく、球
貸による球排出を優先的に処理するように電気的制御装
置のプログラムを設定してある。 また、カード挿排口７に挿入した遊技カード21の残額
が零になった場合、パンチ装置16により遊技カード21の
情報書込部22にパンチ穴を明け、情報書込部22の解読を
不能にして不正行為の防止を図ることが望ましい。 上述したような第１の改良例においては、台間球貸機
が設置されている場所に球貸機能部2a,2bを配設するも
のとしてあるので、遊技者が遊技を行う遊技機の場所に
よって、球貸機能部２の一が異なったものとなり、統一
された操作感が得られず、遊技者が行う球貸動作の利便
性を高めているとは言えない。特に、右手で操作ハンド
ルを操作し易いような構造のパチンコ機においては、パ
チンコ機1aの右側方に球貸機能部2aが配設されているこ
とから、遊技を継続しながら球貸用球を行うことは極め
て困難である。そこで、次に、各パチンコ機１…で共通
の操作感を持って球貸要求を行えるようにした改良例を
説明する。 第９図に示す第２の改良例は、球貸機能部２を係員呼
出ランプと一体化し、各パチンコ機１上方の幕板32に配
設したものであり、第10図に示すように、ケース33の上
端部に台番号表示部34を設け、ケース33の前面左側に呼
出ランプ35とアラーム表示器９を、右側にカード挿排口
７と金額選択操作部10を、そして中央に呼出スイッチ36
と金額表示器８を夫々配設し、ケース33の内部にカード
読取装置11を設けて成る。 したがって、遊技者がカード挿排口７に遊技カード21
を挿入すると、金額表示器８に当該遊技カード21の残高
が表示され、この金額の範囲内で金額選択操作部10を操
作すると、パチンコ機１の球排出装置４が作動して、選
択した金額に対応する数の球が受皿25に排出される。そ
して、遊技中に係員を呼び出す場合には、呼出スイッチ
36を操作すると、呼出ランプ35が点灯する。 この様に、球貸機能部２を係員呼出ランプと一体化す
るなどしてパチンコ機１の上方に配置すると、遊技者が
誤って隣りのパチンコ機１の球貸機能部２を操作するこ
とを確実に防止することができる。また、遊技者が腕を
上方に伸ばして球貸操作することとなり、この操作が係
員から良く見えるので、不正行為が行われた場合には容
易に発見することができる。 しかしながら、上述した第２の改良例の如く、球貸機
能部２を係員呼出ランプと一体化した場合、各パチンコ
機１…で共通の操作感は得られるものの、遊技機１の上
方に球貸機能部２が位置するために、通常の遊技者が遊
技を継続しながら視認可能な領域から外れて球貸機能部
２が存することとなり、必ずしも遊技者の利便性を高め
ているとは言えない。 そこで、以下に、本発明に係る遊技機をパチンコ機に
適用した実施例を説明する。なお、上記した各改良例と
同様な構成つについては、説明を省略する。 第11図に示す本発明の実施例は、パチンコ機１の前面
枠37の表面左側に球貸機能部２を配設したものである。
この様に、「遊技において賞が発生した際に遊技媒体排
出装置から所定数の賞遊技媒体を排出させるとともに、
上記カード状記憶媒体の有価価値情報を読み、該有価価
値情報の範囲内で遊技媒体の貸出要求を行う貸出操作手
段の操作に基づき、上記遊技媒体排出装置から所定数の
貸出遊技媒体を排出させる遊技媒体排出制御手段」とし
て機能する球貸機能部２の貸出操作手段としての金額選
択操作部10と遊技カード21の有価価値情報情報を表示す
る有価価値情報表示手段としての金額表示器８をパチン
コ機１本体前面側の遊技者が操作可能な所定位置に設け
ると、遊技者による球貸操作の利便性が高いものとな
る。 しかも、金額表示器８の表示内容から認識できる使用
可能な有価価値の範囲内で、遊技者が金額選択操作部10
を操作して指定した金額に応じた所定数の球を、遊技者
は一度に借り受けることができるので球貸要求操作に割
く無為な時間を可及的小ならしめて、迅速且つ効率的な
球貸動作を行うことができる。 なお、上記した改良例では、遊技カード21に金額情報
を記憶させないで中央管理装置にカード識別情報ととも
に記憶させることにより不正行為の発生の防止を図った
が、本発明では、遊技カード21の情報書込部22に、発行
時に投入された金額、又は投入された金額と等価値の球
数を有価価値情報として書き込み記憶するようにしてあ
る。斯くすることで、中央管理装置の処理負荷等によっ
て球貸動作の実行が著しく遅延してしまうような不具合
が生ずることが無く、迅速な球貸動作を安定的期すこと
ができる。 しかも、遊技機本体に選択操作手段としての金額選択
操作部10を設けることにより、遊技機１の交換に伴っ
て、多数の遊技者が頻繁に操作することで汚損し易い金
額選択操作部10も新規なものに交換されることとなるの
で、島設備内に組み込み設置されている従来の球貸装置
の如く、球貸機能自体には不具合が無くても、著しく外
観を損ねる程に傷ついていたり、遊技者が操作すること
に抵抗を感じる程に汚い印象を与えるようになってまで
も使い続ける必要がない。 また、上記した改良例では、セーフ球の発生にもとづ
く賞球の排出よりも球貸による球排出を優先させたが、
逆に、賞球の排出を球貸にもとづく球の排出よりも優先
させて処理することにより、賞球排出動作の迅速な処理
を一層確実ならしめるようにしてもよい。 〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明に係る遊技機によれば、
遊技媒体排出制御手段がカード状記憶媒体の有価価値を
読むと、その有価価値情報は、遊技機本体前面側の遊技
者が操作可能な所定位置に配設された貸出操作手段の近
傍の有価価値情報表示手段に表示されるので、貸出操作
を行う遊技者にとって使用可能な有価価値を知ることが
容易となり、その有価価値の範囲内で貸出操作手段によ
り遊技者が指定した所定数の貸出遊技媒体を遊技者が借
り受けることができる。 したがって、遊技者が一時に多量の遊技媒体を借り受
けることを望む場合であっても、カード状記憶媒体を用
いた１回の遊技媒体貸出動作で所望量の遊技媒体を借り
受けることができるので、遊技者にとって利便性が高い
遊技媒体貸出機構を実現できると共に、遊技媒体貸出操
作に割く無為な時間を可及的小ならしめて、迅速且つ効
率的な遊技媒体の貸出を行うことができる。 また、遊技媒体排出装置の遊技媒体排出動作を制御す
る遊技媒体排出制御手段は、貸出操作により指定された
数量の遊技媒体だけでなく、賞態様に応じた所要数の賞
遊技媒体を排出させるような制御もできるので、排出賞
遊技媒体数が異なる遊技盤に交換した場合であっても、
各遊技機毎に排出賞遊技媒体数の変更作業を行う必要が
無く、遊技店側の利便性が高まると共に、複数の賞態様
を設定して賞態様毎に異なる数の賞遊技媒体を排出する
遊技盤を用いることも可能となる。

【図面の簡単な説明】 第１図は球貸機能部をパチンコ機とパチンコ機との間に
配設した第１改良例の正面図、第２図はカード読取装置
の概略側面図、第３図はカードの平面図、第４図はパチ
ンコ機の背面図、第５図は球排出装置の斜視図、第６図
は球排出装置の断面図、第７図及び第８図はフローチャ
ート図、第９図は球貸機能部をパチンコ機列の幕板に配
設した第２改良例の正面図、第10図は第９図に示す球貸
機能部の斜視図、第11図は球貸機能部をパチンコ機の前
面枠の表面左側に配設した本発明の実施例の正面図であ
る。 図中、１はパチンコ機、２は球貸機能部、４は球排出装
置、８は金額表示器、10は金額選択操作部、21は遊技カ
ード、37は前面枠である。

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．所定数の賞遊技媒体を排出するとともに、カード状
   記憶媒体に有価価値情報が記憶されていることを条件に
   貸出遊技媒体の排出を行う遊技機において、 上記遊技機の裏側に設けられて、複数種類の遊技媒体数
   を排出可能な単一の遊技媒体排出装置と、 賞の発生に基づいて上記遊技媒体排出装置から所定数の
   賞遊技媒体を排出させるとともに、遊技媒体の貸出要求
   を行う貸出操作手段の操作に基づき有価価値情報の範囲
   内において、上記遊技媒体排出装置から所定数の貸出遊
   技媒体を排出させる遊技媒体排出制御手段と、 を備え、 上記遊技媒体排出制御手段は、各々の賞態様に応じた所
   要数の賞遊技媒体を逐次排出可能に構成し、 上記貸出操作手段を上記遊技機本体前面側の遊技者が操
   作可能な所定位置に配設するとともに、少なくとも該貸
   出操作手段の近傍には、カード状記憶媒体の有価価値情
   報を表示する有価価値情報表示手段を配設して、貸出操
   作手段の操作に基づいて上記遊技媒体排出装置から所定
   数の貸出遊技媒体を排出させるとともに所定単位数の貸
   出遊技媒体の排出毎に上記有価価値情報表示手段に表示
   されている有価価値から所定有価価値を減算表示させる
   ことを特徴とする遊技機。