JP2823267B2 - 文書作成編集装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、文章、図形、イメージ、表、グラフ等の各
種オブジェクトが混在した既存文書の中から必要なオブ
ジェクトだけを新たな文書（処理中の文書）に取込んで
編集する文書作成編集装置に関する。

（従来の技術） ワードプロセッサ（ワープロ）等の文書作成編集装置
は、文書の作成、記憶、変更、印刷等の処理機能を備え
ており、文書処理の自動化に適している。

またこのようなワープロでは、機種によって文章の他
に、図形、イメージ、表、グラフ等の各種オブジェクト
を作成することも可能である。

ところで、文書の作成中にあって、例えば文書入力の
手間を省くために、各種オブジェクトが混在する既存の
文書の中から所望のオブジェクトだけを取込みたい場合
がある。

このような場合、まず既存文書中の必要な頁全体を取
込み、この取込んだ文書を所望領域に配置し、さらに不
要なオブジェクトを削除するという操作が必要となる。

従って、現在処理中の文書の必要な領域へ必要とする
オブジェクトを付加するまでの操作が繁雑となるため、
操作ミスや操作効率の低下を招いてしまう。

（発明が解決しようとする課題） このように、上述した従来のワープロでは、現在処理
中の文書の必要な領域へ必要とするオブジェクトを付加
するまでの操作が繁雑となるため、操作ミスや操作効率
の低下を招いてしまうという問題があった。

本発明は、このような事情に対処して成されたもの
で、現在処理中の文書に既存の文書中から所望のオブジ
ェクトを取込むに際して、簡単な操作でしかも確実に効
率よく取込み操作を行うことができる文書作成編集装置
を提供することを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明の文書作成編集装置は、上記目的を達成するた
めに、情報を入力する入力手段と、既存文書中の頁およ
びオブジェクトの取込み方を設定するためのプロパティ
シートを管理するプロパティシート管理手段と、プロパ
ティシートの内容に従って入力手段からの指示により設
定された既存文書中の頁およびオブジェクトの取込み状
態を記憶する状態記憶手段と、この状態記憶手段が記憶
する指定された既存文書の保存形式データ構造を構築し
て保存する保存データ管理手段と、状態記憶手段の取込
み状態の設定内容に基づき保存データ管理手段からデー
タ構造を取込むとともに、この取込んだデータ構造から
オブジェクト別の編集形式データ構造を構築する取込み
データ管理手段と、現在処理中の文書をオブジェクト別
に管理するとともに、取込みデータ管理手段の編集形式
データ構造を取込んで現在処理中の文書の所定の編集処
理を行う編集データ管理手段と、この編集データ管理手
段によって編集処理された文書を表示する表示手段とを
具備するものである。

（作 用） 本発明の文書作成編集装置では、プロパティシート管
理手段が管理するプロパティシートの内容に従って入力
手段により取込むべき既存文書中の頁およびオブジェク
トを設定すると、状態記憶手段がその設定された取込み
状態を記憶する。次いで、保存データ管理手段が状態記
憶手段に記憶されている指定された既存文書の保存形式
データ構造を構築して保存し、さらに取込みデータ管理
手段が状態記憶手段の取込み状態の設定内容に基づき保
存データ管理手段からデータ構造を取込むとともに、こ
の取込んだデータ構造からオブジェクト別の編集形式デ
ータ構造を構築する。そして編集データ管理手段が取込
みデータ管理手段の編集形式データ構造を取込んで現在
処理中の文書の所定の編集処理を行った後、表示手段が
編集データ管理手段によって編集処理された文書を表示
する。

（実施例） 以下、本発明の文書作成編集装置の実施例の詳細を図
面に基づいて説明する。

第１図は、本発明の文書作成編集装置をワープロに適
用した場合の一実施例を示すものである。

同図に示すように、ワープロは、入力ユニット１、入
力制御部２、プロパティシート管理部３、状態記憶テー
ブル４、保存データ管理部５、取込みデータ管理部６、
編集データ管理部７、表示制御部８、表示ユニット９を
備えて構成されている。

入力ユニット１は、キーボードやマウス等からなり、
文書や所定コマンド等の入力を行う。

入力制御部２は、入力ユニット１による入力イベント
を管理する。

プロパティシート管理部３は、現在処理中の文書に取
込むべき既存文書中の頁およびオブジェクトの取込み方
を設定するためのプロパティシートを管理する。

状態記憶テーブル４は、プロパティシートの内容に従
って入力ユニット１からの指示により設定された既存文
書中の頁およびオブジェクトの取込み状態を記憶する。

保存データ管理部５は、状態記憶テーブル４が記憶す
る指定された既存文書の保存形式データ構造を構築して
保存する。

取込みデータ管理部６は、状態記憶テーブル４の取込
み状態の設定内容に基づき保存データ管理部５からデー
タ構造を取込むとともに、この取込んだデータ構造から
オブジェクト別の編集形式データ構造を構築する。

編集データ管理部７は、現在処理中の文書をオブジェ
クト別に管理するとともに、取込みデータ管理部６の編
集形式データ構造を取込んで現在処理中の文書の所定の
編集処理を行う。

表示制御部８は、プロパティシートの表示や処理中の
文書の表示を制御する。

表示ユニット９は、編集データ管理部７によって編集
処理された各種オブジェクトを表示する。

第２図は、プロパティシートの一例を示すものであ
る。

同図に示すように、プロパティシートには、取込むべ
き既存文書のファイル名を入力するファイル名入力フィ
ールド10、取込み文書の対象を全頁にする際に指定する
頁選択指示子11、取込み文書の対象の頁範囲を指定する
頁範囲選択指示子12、頁範囲選択指示子12が選択された
際の具体的な範囲を入力するための開始頁入力フィール
ド13および終了頁入力フィールド14が設けられている。

またプロパティシートには、オブジェクトを指定する
ためのオブジェクト選択指示子15〜19、現在処理中の頁
へ重ね書きする際に指示する重ね書き選択指示子20、現
在処理中の頁を追加する際に指示する頁追加選択指示子
21、指定した内容を実行する際に指示する実行指示子2
2、指定した内容を取消す際に指示する取消指示子23が
設けられている。

なお、頁選択指示子11および頁範囲選択指示子12と重
ね書き選択指示子20および頁追加選択指示子21について
は、それぞれ一方のみが選択可能とされ、オブジェクト
選択指示子15〜19については、複数を選択することが可
能とされている。

第３図は、保存データ管理部５が管理する保存形式デ
ータ構造の一例を示すものである。

同図に示すように、保存形式データ構造の文書データ
構造24には、１頁〜ｎ頁までの頁データ構造25が設けら
れている。各頁のデータ構造には、タイプフィールド26
が固定的に用意されている。このタイプフィールド26
は、文章、図形、イメージ、表、グラフ等の各種オブジ
ェクトのデータ構造群26a〜26eの存在有無をビット単位
で示すもので、ビットが１のときには頁中にオブジェク
ト種が存在し、０のときには存在しないことを示す。

第４図は、取込みデータ管理部６が管理する編集形式
データ構造を示すもので、この編集形式データ構造は階
層構造になっており、文書全体を管理する文書データ構
造27、この文書データ構造27の下位層に形成される頁分
の頁データ構造28a,28b、頁データ構造28aの下位層に形
成される各種オブジェクトデータ構造群29〜33から構成
される。

なお、この編集形式データ構造は、文書データ構造27
の下位層（頁データ構造群）から構築されるようになっ
ている。

次に、このような構成のワープロの動作を第５図を用
いて説明する。

現在処理中の文書の既存文書の中の特定のオブジェク
トを取込む場合、まず入力ユニット１から表示ユニット
９にプロパティシートを表示させるための指示を行うコ
マンドを入力する（ステップ501）。

このとき、その入力されたコマンドは、入力制御部２
および編集データ管理部７を介してプロパティシート管
理部３に送られる。

そしてそのコマンドを受取ったプロパティシート管理
部３は、プロパティシートを表示させるコマンドか否か
を判断し（ステップ502）、そのコマンドが表示以外の
ものであるときその他の処理が実行され（ステップ50
3）、表示のためのコマンドのときには表示制御部８を
介して表示ユニット９にプロパティシートを表示させ、
さらに表示ユニット９に表示されたプロパティシートの
内容に従って入力ユニット１から所定の設定を行う（ス
テップ504）。

つまり、ファイル名入力フィールド10に取込むべき既
存文書のファイル名を入力し、次いで頁選択指示子11ま
たは頁範囲選択指示子12を選択し、さらに重ね書き選択
指示子20または頁追加選択指示子21を選択し、最後に実
行指示子22を指示する。

ここで、設定内容を取消す場合は、取消指示子23を指
示し、再度選択のための入力を行う。

実行指示子22が指示されると、プロパティシート管理
部３が実行の指示の有無を判断し（ステップ505）、そ
の指示が無い場合はラインａに戻り、その指示が有る場
合はプロパティシートで設定された内容が状態記憶テー
ブル４にセットされる（ステップ506）。

このとき、状態記憶テーブル４でのセット状態は、頁
選択指示子11または頁範囲選択指示子12の選択された側
のフラグがONとされ、またオブジェクト選択指示子15〜
19のうち選択されたものに対応するフラグがONとされ
る。

そのセットが終ると、取込みデータ管理部６が状態記
憶テーブル４にセットされた設定内容に従って保存デー
タ管理部５から必要な頁情報やオブジェクト情報を受取
る（ステップ507）。

次いで、受取った頁情報やオブジェクト情報から階層
構造や編集形式データ構造を構築する（ステップ50
8）。

この後、編集データ管理部７が取込みデータ管理部６
から編集形式データ構造を受取り、現在処理中のドキュ
メントに添える（ステップ509）。

つまり、編集データ管理部７では、状態記憶テーブル
４を参照し、取込み方で重ね書き20が選択されている場
合は、取込みデータ管理部６で構築されたデータ構造の
うち全頁のオブジェクトデータ構造群を取込むととも
に、この取込んだオブジェクトデータ構造群を現在処理
中の文書の現在の頁（プロパティシート表示コマンドを
指示したときに表示される頁）のデータ構造の下位層に
オブジェクト種別に付加する。

このときの取込み座標は基本的に既存文書中での相対
位置になるが、マウスクリック等による位置指定を行え
ば指定位置から相対座標に取込まれる。

これに対し、頁追加21が指定されている場合は、取込
みデータ管理部６で構築された階層構造を、現在頁の次
頁以下として、文書データ構造の下位層に付加する。

そして、表示ユニット９が編集データ管理部７によっ
て添えられた最初の頁情報を表示する（ステップ51
0）。

このように、本実施例では、現在処理中の文書に既存
文書から必要な文書を取込む場合、プロパティシートの
内容に従って取込むべき既存文書のオブジェクトを指定
するようにしたので、取込みの操作手順を簡略化するこ
とができ、また所望のオブジェクトを確実に取込むこと
ができ、さらには文書作成編成効率を向上させることが
できる。

なお、既存文書から所望のオブジェクトを他の文書に
取込む別の方法として、既存文書を他のファイル名で保
存し、その保存時にオブジェクト選択のフィルタをか
け、そのファイルを取込むという方法も考えられるが、
本実施例によればその保存する手間を省くことができる
ので、時間的にも優位である。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の文書作成編集装置によ
れば、現在処理中の文書に既存の文書中から所望のオブ
ジェクトを取込むに際して、簡単な操作でしかも確実に
効率よく取込み操作を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の文書作成編集装置の一実施例に係るワ
ープロの構成を示すブロック図、第２図は第１図の表示
ユニットが表示するプロパティシートの一例を示す図、
第３図は第１図の保存データ管理部が管理する保存形式
データ構造の一例を示す図、第４図は第１図の取込みデ
ータ管理部が管理する編集形式データ構造を示す図、第
５図は第１図のワープロの動作を示すフローチャートで
ある。 １……入力ユニット、２……入力制御部、３……プロパ
ティシート管理部、４……状態記憶テーブル、５……保
存データ管理部、６……取込みデータ管理部、７……編
集データ管理部、８……表示制御部、９……表示ユニッ
ト。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 済藤 誠一 東京都青梅市新町1381番地１ 東芝コン ピュータエンジニアリング株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G06F 17/21

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】情報を入力する入力手段と、 既存文書中の頁およびオブジェクトの取込み方を設定す
   るためのプロパティシートを管理するプロパティシート
   管理手段と、 前記プロパティシートの内容に従って前記入力手段から
   の指示により設定された前記既存文書中の頁およびオブ
   ジェクトの取込み状態を記憶する状態記憶手段と、 この状態記憶手段が記憶する指定された既存文書の保存
   形式データ構造を構築して保存する保存データ管理手段
   と、 前記状態記憶手段の取込み状態の設定内容に基づき前記
   保存データ管理手段からデータ構造を取込むとともに、
   この取込んだデータ構造からオブジェクト別の編集形式
   データ構造を構築する取込みデータ管理手段と、 現在処理中の文書をオブジェクト別に管理するととも
   に、前記取込みデータ管理手段の編集形式データ構造を
   取込んで前記現在処理中の文書の所定の編集処理を行う
   編集データ管理手段と、 この編集データ管理手段によって編集処理された文書を
   表示する表示手段と を具備することを特徴とする文書作成編集装置。