JP2821672B2 - シングルモイストペレット養魚餌料用粘結剤 - Google Patents

シングルモイストペレット養魚餌料用粘結剤

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JP2821672B2
JP2821672B2 JP7235529A JP23552995A JP2821672B2 JP 2821672 B2 JP2821672 B2 JP 2821672B2 JP 7235529 A JP7235529 A JP 7235529A JP 23552995 A JP23552995 A JP 23552995A JP 2821672 B2 JP2821672 B2 JP 2821672B2
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seawater
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシングルモイストペ
レット養魚餌料用粘結剤(以下、単に「粘結剤」ともい
う)に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来の粘
結剤としては、例えば、アルギン酸塩、カルシウム塩、
グアガム、ポリアクリル酸塩、CMC−Na等が用いら
れていた。これらの粘結剤は、魚粉、粉末状植物餌料、
ビタミン、ミネラル等を配合した粉末餌料、いわゆるマ
ッシュに混合した後、添加水を加えて混練し、任意形状
(一般にはペレット状)に形成してなる養魚用餌料(一
般にはシングルモイストペレット)に使用される。
【0003】一般的にいって、養魚餌料には、生餌が全
く使用されないか、あるいは使用されてもごく僅か(生
餌/マッシュ=10以下/90以上)であるため、生餌
から供給される水分、油分は極少量である。
【0004】水分、油分が不足するとペレットの成形が
困難となるため、別途、水、液状油(通常は肝油が用い
られる)を添加する必要がある。
【0005】しかしながら、水分量、油分量を調製して
ペレットを成形しただけでは、形状・性状(切り口、粉
化、艶)が悪く、ベトツキ付着の発生や、海水へ投餌し
た時の水中での形崩れ(水中保形性)、あるいはチリ
(散らばり)の発生による海洋汚染(海水の濁り)等と
いった問題が起こった。
【0006】そこで、このような種々の問題を解決せん
として上記した粘結剤の添加(配合)が行なわれる。な
お、これら粘結剤は、各々の欠点を互いに補おうと、2
種以上を配合して使用されるのが主流であったが、それ
でも満足のいく程の効果が得られ難かった。
【0007】例えば、グアガムやアルギン酸塩、あるい
はアルギン酸塩とカルシウム塩の配合品では、海水中の
チリ発生を防止する効果に乏しかった。
【0008】ポリアクリル酸ソーダを配合した場合にあ
っては、海水中のチリ発生を防止できるが、ペレット成
形時のベトツキにより、ペレット成形性を悪化させた
(ポリアクリル酸ソーダの配合によりペレット成形が難
しくなった)。
【0009】CMC−Na(従来使用されていたCMC
−Naは初期吸水時間は10秒未満であった。)の配合
を以てすれば、上記したペレット成形の問題を解決でき
るが、その反面、海水中のチリの発生の問題が悪化し
た。
【0010】結局のところ、従来の粘結剤を複数種類併
用したところで、満足できるほどの粘結剤が得られてい
ないのが実情であった。
【0011】仮に、ある組合わせにおいて、物性的にあ
る程度満足できる粘結剤が得られたとしても、複数種を
配合し混合するという煩雑な作業は依然残った。
【0012】[発明の目的]本発明は上記した従来の問
題点に着目してなされたものであり、その目的は、 1.単独での使用で、 2.形状・性状(切り口、粉化、艶)が良好で、 3.各種物性、すなわち、 3−a)ベトツキ付着抑制性、 3−b)海水へ投餌した時の水中保形性、 3−c)チリ(散らばり)の発生を抑えた耐海洋汚染性 にも優れたペレットを得ることができる粘結剤を提供す
るところにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の粘結剤は、以下
の性質を有するカルボキシメチルセルロースまたはその
塩(以下、単に「CMC−Na」という)よりなること
を特徴とする。
【0014】エーテル化度が1.0以上 1%無水物粘度が50〜5,000mpa・s 揺変性値が0.4以上 初期吸水時間が10秒以上。
【0015】
【発明の実施の形態】シングルモイストペレットの成形
保形性、及びペレットの外観におけるキメや艶の向上、
また海水中でのチリ防止には、使用するCMC−Naの
エーテル化度が1.0以上と高いのがよい。好ましい範
囲としては、1.0〜1.4である。また、CMC−N
aの粘着力の強い方が海水中のチリを防止できる。粘着
力の評価方法として揺変性(チキソトロピー)を用い、
この数値が0.4以上であることが好ましいことをつき
とめた。好ましい範囲としては0.4〜0.6である。
【0016】B型粘度計のような回転式粘度計におい
て、回転ローターの回転数を速めたとき、粘着力の弱い
流体は回転ローターが滑るために、粘度計の読取り値が
低くなる(すなわち、ズリ速度を速めてもズリ応力が高
くならない)。逆に、粘着力の強い流体は、回転ロータ
ーの滑りを抑えるため、粘度計の読取り値が高くなる
(ズリ速度を速めると、相応してズリ応力も高くな
る)。このことは、前者は揺変性値が低くなり、後者は
高くなることを示している。
【0017】さらに、マッシュと粘結剤の配合品に、水
を添加して混練し、ペレットのベースを練り上げると
き、CMC−Naの吸水力が強すぎると添加水をCMC
−Naがその大半を吸水し、マッシュと粘結剤が均一に
混練することを妨げ、できあがったペレットは海水中で
バラケを生じ(分散し)、チリ発生に結びつく。この現
象を防止するためにCMC−Naの初期吸水時間が遅い
方がよく、10秒以上とすることで均一混練ができ、海
水中のチリ防止ができる。好ましい範囲としては13〜
20秒である。
【0018】また、シングルモイストペレット成形時の
添加水、添加油量はその都度(ペレットによって)異な
るが、高水分、高油分のペレットには粘度の高い方がよ
く、低水分、低油分のペレットには粘度の低い方が優れ
ている傾向にある。1%無水物粘度50〜5,000m
pa・sが妥当な値になる。
【0019】本発明の粘結剤の添加割合としては特に限
定はないが、マッシュ100重量部(以下、単に「部」
という)に対し1〜5部が好ましい。1部未満の場合、
充分な効果が得られない可能性があり、5部を超えると
経済的デメリットが生じる可能性がある。
【0020】本願のCMC−Naを用いることによっ
て、シングルモイストペレットの成形保形性、海水中の
チリ防止効果のある養魚用シングルモイストペレット餌
料が製造できる。
【0021】
【実施例】本発明の一実施例を以下に説明するが、本発
明はこれによって限定されるものではない。
【0022】1.シングルモイストペレットの造粒方法 シングルモイストペレットの製造工程を下記[表1]に
示す。
【0023】
【表1】
【表2】
【表3】
【0024】2.評価(実施例1〜32、及び比較例1
〜32) 上記1により得たシングルモイストペレットの硬度、形
状・性状(ベトツキ、切り口、粉化、艶)、水中保形
性、濁度を評価した。評価方法は下記[表4]に示す通
りである。なお、各評価は、シングルモイストペレット
造粒直後に実施した。結果を下記[表5]〜[表8]に
示す。
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
【表7】
【0029】
【表8】
【0030】なお、使用したCMC−Naの(1)エー
テル化度、(2)1%無水物粘度、(3)揺変性値およ
び(4)初期吸水時間は、以下の方法により測定したも
のである。
【0031】(1)エーテル化度 0.5〜0.7gのCMC−Naを磁性ルツボ中で灰化
し、冷却後500mlビーカー中に移し、水250ml
と1/10N硫酸35mlを加えて30分間煮沸後冷却
し、フェノールフタレイン指示薬で過剰の酸を1/10
NのKOHで逆滴定した。
【0032】(2)1%無水物粘度 乾燥して無水物としたCMC−Naを水に溶かして1%
水溶液とし、この水溶液の粘度を測定した。
【0033】(3)揺変性の評価法 下記[表9]に示す通りに揺変性を評価(揺変性値の測
定)を行なった。
【0034】
【表9】
【0035】(4)初期吸水時間 初期吸水時間については以下のようにして測定した。す
なわち、CMC−Naを均一に広げた上にビューレット
で水滴をたらす(0.04ml/滴)。たらした直後は
表面張力で丸まっているが、時間が経つと共にCMC−
Naに吸収されて水滴が消える。水滴をたらしてから水
滴が消えるまでの時間を読取る(秒)。
【0036】
【発明の効果】本発明のCMC−Naよりなる粘結剤
は、それ単独の添加を以て、保形成形性に優れ(ペレッ
ト切り口が綺麗で艶があり、粉化も良好)、ベトツキ付
着抑制性や水中保形性も良く(ペレットが硬く濁度が少
ない)、海水中でのチリによる海水汚染も防止できるペ
レットを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23K 1/20 A23K 1/18 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エーテル化度が1.0以上、1%無水物粘
    度が50〜5,000mpa・s、揺変性値が0.4以
    上で、かつ初期吸水時間が10秒以上を要するカルボキ
    シメチルセルロースまたはその塩よりなることを特徴と
    するシングルモイストペレット養魚餌料用粘結剤。
JP7235529A 1995-09-13 1995-09-13 シングルモイストペレット養魚餌料用粘結剤 Expired - Fee Related JP2821672B2 (ja)

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