JP2817124B2 - シングルアーム形パンタグラフの揚力制御翼 - Google Patents

シングルアーム形パンタグラフの揚力制御翼

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JP2817124B2
JP2817124B2 JP4148539A JP14853992A JP2817124B2 JP 2817124 B2 JP2817124 B2 JP 2817124B2 JP 4148539 A JP4148539 A JP 4148539A JP 14853992 A JP14853992 A JP 14853992A JP 2817124 B2 JP2817124 B2 JP 2817124B2
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lift
pantograph
lift control
upper frame
control wing
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哲二 大島
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄道車両等に使用される
シングルアーム形パンタグラフに係り、特にパンタグラ
フ全体の揚力効果を奏するシングルアーム形パンタグラ
フの揚力制御翼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のシングルアーム形パンタグラフは
図5に示すようなものであった。すなわち、1は車体屋
根に碍子4を介して取り付けられている台枠、5,6は
下枠である。下枠5は下端を回転軸2を介して台枠上の
支持金具2aに自由に回転できるように取り付けられ、上
端は上枠7の下端近くに自由に回転できるように連結さ
れている。下枠6は、その下端は台枠1上の支持金具2b
に自由に回転できるように取り付けられ、上端は上枠7
の下端に自由に回転できるように連結されている。
【0003】上枠7はその上端が舟支え桿9の上端近く
に下端が下枠6の上端に自由に回転できるように連結さ
れ、上枠8はその上端が舟支え桿9の下端に下端が下枠
5の上端近くに自由に回転できるように連結されてい
る。集電舟11はばね10を介して舟支え桿9の上端に取り
付けられている。以上なような構成により、その作用は
つぎの如くである。
【0004】集電舟11は主ばね3により所定の押上げ力
でトロリー線12に接触し、トロリー線12から集電して車
両は走行する。車両が走行すると走行風を受け、パンタ
グラフは揚力を発生する。揚力は当初の押上げ力と重畳
され、集電舟11とトロリー線12の接触力が揚力の分だけ
増加する。
【0005】シングルアーム形パンタグラフは、車両の
走行方向に対して非対称の形状をしているため、走行風
による揚力の値は走行方向によって異なってくる。図5
において車両が進行方向A(以下なびき方向という)に
走行した場合と、進行方向B(以下反なびき方向とい
う)に走行した場合との発生揚力を図6に例示する。
【0006】図6は車両走行速度と揚力の関係を示すも
のであり、すなわち揚力の値は走行速度が大きくなると
当初の押上げ力と同程度の値になってしまうため、図示
の如くに走行方向によって揚力が大きく異なると、パン
タグラフとトロリー線の接触力も大きく異なり、さらに
は集電性能に大きな影響を与えることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のシングルアーム
形パンタグラフは、前述した如くに車両の進行方向によ
り走行風による発生揚力が異なり、そのためトロリー線
に対する追従性,すり板の磨耗等の不具合をきたし、特
に集電性能が走行方向により異なるという大きな欠点を
有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこれれらの欠点
を除去するためなされたものであり、パンタグラフの枠
組に揚力制御翼を具備してなり、その目的とするところ
は走行風により揚力を発生させることにより、パンタグ
ラフ全体の揚力を車両の進行方向に拘らずほぼ同程度の
値とする作用効果を得るためである。
【0009】さらに具体的には、揚力制御翼は一端を上
枠の1本に支持し、他端をもう1本の上枠から所定の長
さをもつリンクを介して支持するようにしてなり、よっ
て、パンタグラフの高さが変っても揚力制御翼の走行風
に対する迎え角が変化しないようにしてなるものであ
る。
【0010】
【作用】かかる解決手段による作用はつぎの如くであ
る。ここで、パンタグラフの揚力が図6に示したよう
に、なびき方向走行の場合に小さく、反なびき方向走行
の場合に大きいものとする。揚力制御翼は、なびき方向
走行の場合に迎え角を正方向(翼が頭上げの方向)に取
り付けて揚力を発生させ、パンタグラフの揚力を増加さ
せる。
【0011】この状態で車両の進行方向が逆になると、
バンタグラフは反なびき方向走行となり、揚力制御翼は
迎え角が負方向(翼が頭下げの方向)となるため、下向
き揚力が発生してバンタグラフ全体の揚力は減少する。
また、揚力制御翼の発生揚力の絶対値を、なびき方向揚
力と反なびき方向揚力の差の(1/2)程度とすること
により、パンタグラフの揚力はなびき方向,反なびき方
向ともほぼ同じ値とすることができる。
【0012】さらにまた、揚力制御翼は適切な長さのリ
ンクを介して両端共に回動自在に取り付けられているた
め、パンタグラフの高さが変って上枠の角度が変って
も、抑え角はほぼ一定に保たれて発生揚力は変らないも
のである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて詳細説明す
る。図1は図5に類して表した本発明の一実施例の要部
構成を示したものであり、13は制御翼支え、14は揚力制
御翼、15,16,17は支点である。また、図2は図1にお
ける揚力制御翼の制御翼支えとパンタグラフの上枠との
リンク機構関連を示す説明図である。
【0014】すなわち、図1および図2において、所定
の長さをもつ制御翼支え13の一端が上側の上枠7上の所
定個所において支点15に回動自在に支持され、またその
他端は、下側の上枠8上の所定個所において支点17に一
方端が回動自在に支持された所定の長さを有するリンク
18の他方端に、支点16にて回動自在に支持されてなるも
のである。そして揚力制御翼14は、支点15と支点16とを
結ぶ制御翼支え13にパンタグラフのなびき方向と反なび
き方向走行の揚力の差により決定される所定揚力を発生
すべき迎え角(図示の+α°)を与えて配設されてな
る。
【0015】ここで、かかる揚力制御翼等の作用を図2
を参照してさらに詳述する。図2において実線で示すも
のは、パンタグラフの高さがほぼ標準高さの場合、この
とき制御翼支え13の支点15,16を結ぶ直線は水平であ
る。また図中一点鎖線で示すものはパンタグラフが標準
高さより低くなった場合であり、上枠8上の支点17に一
方端が回動自在に支持されたリンク18の作用により、支
点15と支点16を結ぶ制御翼支え13は殆ど動かず水平を保
っている。さらにまた図中二点鎖線で示すものはパンタ
グラフが標準高さより高くなった場合であり、この場合
もまたリンク18の作用により制御翼支え13は水平であ
る。
【0016】かようにして、上枠7,8上の支点15,17
の位置、制御翼支え13の支点15,16間の距離、およびリ
ンク18の長さを適切に選定することにより、揚力制御翼
14の取着点を結ぶ直線の傾斜を、パンタグラフの実用動
作範囲内においてほぼ一定とすることができる。すなわ
ち、揚力制御翼14はパンタグラフの動作範囲内では高さ
に関係になく常に一定の迎え角を保ち、よって揚力制御
翼14による発生揚力はパンタグラフの高さが変ってもほ
ぼ一定となり、走行方向によってその迎え角は正負にな
るのでほぼ同等の正負の揚力を発生し得る。これを図3
に示す。
【0017】図3は図6に類して表した揚力制御翼を取
り付けた場合と取り付けない場合の走行時の発生揚力を
示す。図3において、実線は揚力制御翼を取り付けない
場合の走行方向別の走行速度に対するパンタグラフ全体
の発生揚力を、また点線は同様に揚力制御翼を取り付け
た場合を示している。
【0018】すなわち、なびき方向走行の場合は正方向
の抑え角をつけた揚力制御翼の上向き方向揚力のため、
パンタクラフ全体の揚力は増加し、反なびき方向走行の
場合揚力制御翼の抑え角は負となるため、その揚力は下
向き方向の揚力となってパンタグラフ全体の揚力は減少
する。よって、前述した如き揚力制御翼14を備えてなる
ことにより、パンタグラフの揚力をなびき方向走行と反
なびき方向ともほぼ同じ値とし、さらにはパンタグラフ
の集電性能を走行方向に拘らず同等とし得ることは明ら
かである。
【0019】さらに、かかる揚力制御翼部分の具体的な
構成例を図4に示す。図4は揚力制御翼および制御翼支
え部分の構成例を示す拡大分解図である。図4におい
て、揚力制御翼14は楕円形の板でなりその中央に切り欠
き部14a と孔14b を設けている。この切り欠き部14a は
パンタグラフの上側の上枠7が上下運動をする際の道を
なし、その幅は上枠7の幅よりやや大きくされている。
揚力制御翼取付金具13a には制御翼支え13に対してα°
の傾斜の2本のアーム13b と孔14c が設けられ、したが
って、揚力制御翼14を揚力制御翼取付金具13aの2本の
アーム13b に取り付け、その揚力制御翼取付金具13a を
制御翼支え13に取り付け可能である。ここで、13c ,13
d はナットである。
【0020】なお、本実施例においてはシングルアーム
形パンタグラフにおける揚力制御翼の迎え角をパンタグ
ラフの高さに拘らずほぼ一定とする場合によるものとし
たが、パンタグラフの揚力をパンタグラフの高さに伴っ
て変えるようにした応用例であってもよい。すなわち、
揚力制御翼の取着点間の距離とリンクの長さを適切に選
定すれば、例えばリンク長を長くするとパンタグラフ高
さが増せば揚力制御翼の迎え角が増加する特徴が得ら
れ、リンク長を短くすると揚力制御翼の迎え角が減少す
る特性が得られることより、パンタグラフの高さにより
揚力制御翼の発生揚力を変えることは可能である。
【0021】
【発明の効果】以上詳述説明した如く本発明によれば、
揚力制御翼を格別に備えてなることから、パンタグラフ
の揚力を車両走行方向に拘らずほぼ一定となし、さらに
は集電性能をもまた走行方向にとらわれずほぼ同等とす
る効果を有する。さらに、揚力制御翼の取着点とリンク
の長さを選定することにより、揚力制御翼の発生揚力を
変化させる構成より、パンタグラフの揚力が高さに伴っ
て変えるようにすることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は本発明の一実施例の要部構成を示す斜視
図である。
【図2】図2は図1における揚力制御翼の制御翼支えと
パンタグラフの上枠とのリンク機構関連を示す説明図で
ある。
【図3】図3は揚力制御翼を取り付けた場合と取り付け
ない場合の走行時の発生揚力を示す特性図である。
【図4】図4は揚力制御翼および制御翼支え部分の構成
例を示す拡大分解図である。
【図5】図5は従来例のシングルアーム形パンタグラフ
を示す斜視図である。
【図6】図6は車両走行速度と揚力の関係を示す特性図
である。
【0023】
【符号の説明】
1 台枠 2 回転軸 3 主ばね 4 碍子 5 下枠 6 下枠 7 上枠 8 上枠 9 舟支え桿 10 ばね 11 集電舟 12 トロリー線 13 制御翼支え 14 揚力制御翼 15 支点 16 支点 17 支点 18 リンク

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集電舟(11)を支持する舟支え桿(9)
    を上下で第1の上枠(7)と第2の上枠(8)で支持
    し、この第1の上枠(7)に第1の下枠(6)を、第2
    の上枠(8)に第2の下枠(5)を軸支するこれら主要
    構成要素からなるシングルアーム形パンタグラフにおい
    て、揚力制御翼(14)を備えた制御翼支え(13)を
    設け、この制御翼支え(13)の一方は前記第1の上枠
    (7)に回動自在に連結し、制御翼支え(13)の他方
    は第2の上枠(8)に軸支するリンク(18)の他方に
    回動自在に連結することを特徴としたシングルアーム形
    パンタグラフの揚力制御翼。
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JP5679848B2 (ja) * 2011-02-04 2015-03-04 公益財団法人鉄道総合技術研究所 揚力調整部材付きパンタグラフ
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