JPH10257607A - 集電舟装置 - Google Patents

集電舟装置

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Publication number
JPH10257607A
JPH10257607A JP5899197A JP5899197A JPH10257607A JP H10257607 A JPH10257607 A JP H10257607A JP 5899197 A JP5899197 A JP 5899197A JP 5899197 A JP5899197 A JP 5899197A JP H10257607 A JPH10257607 A JP H10257607A
Authority
JP
Japan
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lift
collector head
face
section
cross
Prior art date
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Pending
Application number
JP5899197A
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English (en)
Inventor
Yasushi Ito
寧 伊藤
Takeshi Kurita
健 栗田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
East Japan Railway Co
Original Assignee
East Japan Railway Co
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Publication date
Application filed by East Japan Railway Co filed Critical East Japan Railway Co
Priority to JP5899197A priority Critical patent/JPH10257607A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低騒音化を図り、かつ安定した揚力が得られ
るようにする。 【解決手段】 舟体の上面にすり板が取り付けられた車
両用集電装置の集電舟装置において、舟体断面を矩形ま
たは台形とし、舟体の縦方向の面の傾斜角により揚力を
調整可能にしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用集電装置の集
電舟装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、架線から集電するパンタグラフ
は、菱型枠のものが主として使用され、集電舟体と架線
との確実な接触を確保できるようにしていたが、新幹線
のように高速化すると騒音が大きくなってしまうという
問題があった。そこで、低騒音化のためにシングルアー
ム型枠の集電装置が開発され、さらに舟体断面形状に流
線型を取り入れたものが開発されてきた。図6は従来使
用されているシングルアーム型集電装置の機構の一例を
示す図である。1は集電装置の台枠、2,3は台枠1に
取り付けられた主軸、4,5は主軸にその下端を固着さ
れた下枠、6はその下端を下枠の上端で回動自在に支持
された上枠、7はその下端を下枠4に回動自在に支持さ
れた支持枠である。8は上枠6と支持枠7のそれぞれの
上端で回動自在に支持された舟支えアーム、10は舟支
えアーム8の上端に取り付けられた集電舟装置、11は
集電舟装置10の舟体であり、舟支えアーム8は集電舟
装置10を水平に保持する。また、12は舟体10の上
面に取り付けられたすり板、13は架線である。この集
電舟装置10は低騒音化のために、舟体11の断面形状
が流線型のものが使用されている。
【0003】このような集電舟装置は車体の屋根上に装
架されており、台枠1に配置されたばね(図示せず)の
張力により集電装置の枠組を上昇させ、すり板12を所
定の押し上げ力で架線13に接触させ、これにより、す
り板12を介して架線から集電し、車両の動力源として
供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両が走行
すると集電装置は車両の走行風を受け、その空気流によ
り揚力が発生するが、この揚力は、集電装置に与えられ
た所定の押し上げ力に重畳して架線への押し上げ力とな
るので、揚力が過大であると押し上げ力が過大となり、
このため、架線の押し上げ量が増し、架線の曲げ応力が
過大となって、架線を損傷する恐れがある。また、すり
板の磨耗量が増してすり板の寿命が短くなる。一方、揚
力が過少であると、架線との接触力が減少し、離線が増
え、離線時のアークによりすり板が消耗する。
【0005】そこで、図7に示すような舟体端部を面取
りして曲線状とした左右非対称(点対称)の断面形状の
舟体を使用し、揚力の時間変動、列車速度に対する揚力
変化を現車実験により測定した結果を図8〜図9に示
す。図8は揚力の時間変化を示す図で、横軸は時間、縦
軸は揚力であり、時間的に比較的大きく変動しているこ
とが分かる。
【0006】図9は列車速度に対する揚力の平均値の変
化を示す図で、列車速度の増加にほぼ比例して増大して
いることが分かる。
【0007】このように舟体を流線型化して低騒音化を
図ってきた従来の集電装置では、揚力変化が大きく、そ
のため揚力の調節が難しく、不安定になり易いという問
題があった。本発明は上記課題を解決するためのもの
で、低騒音化を図り、かつ安定した揚力が得られる集電
舟装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、舟体の上面に
すり板が取り付けられた車両用集電装置の集電舟装置に
おいて、舟体断面を矩形または台形とし、舟体の縦方向
の面の傾斜角により揚力を調整可能にしたことを特徴と
する。また、本発明は、前記傾斜角を、車両の進行方向
に直角な面に対して−30°〜30°としたことを特徴
とする。また、本発明は、車両の進行方向に対して前後
非対称な枠組を持つ車両用集電装置に装備され、舟体の
上面にすり板が取り付けられた車両用集電装置の集電舟
装置において、舟体断面を矩形または台形として舟体の
縦方向の面を傾斜させ、その傾斜角を前面と後面とで異
ならせたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明の集電舟装置の構成を説明す
るための図である。本発明の集電装置の舟体21は、断
面矩形を基本形状とし、舟体の縦方向の面(風による動
圧を受ける面)21aを、進行方向に直角な面に対して
角度θだけ傾斜させて断面台形状としたもので、すり板
22については特に工夫はこらしておらず、例えば、図
示するように断面矩形状のものでよい。図1(a)では
面21aが下向き(+θ)になっており、この場合、面
21aへの風圧(動圧)によって舟体21は矢印Aに示
すような上向きの揚力を受ける。また、図1(b)では
面21aが上向き(−θ)で、舟体21は矢印Bに示す
ように下向きの揚力を受ける。いずれの場合も揚力は、
θを変えることによって変化する。
【0010】一般に、揚力は物体まわりの流速、流れの
剥離等により複雑に変化する。従来の集電装置では、低
騒音化のために舟体断面を流線型にしていたが、剥離点
の移動等舟体周りの流れの状態の変化のため、揚力調節
が難しいとともに、不安定になり易く、また、図8、図
9で説明したように、揚力の変化が比較的大きという問
題があった。
【0011】これに対して本発明では、舟体の縦方向の
面の傾きにより、揚力の大小を制御するものであり、単
に角度を変えるだけであるので揚力調整が極めて容易に
なり、しかも、騒音がそれほど大きくならず、流線型の
ものに比して、実用的に殆ど変わらないことが分かっ
た。
【0012】図2に示すような断面矩形のすり板を用
い、また、断面形状を台形とし、前面の角度θを変えた
(後面については固定角度)舟体を用い、現車実験によ
り揚力の時間変動を測定したところ、図3に示すような
結果が得られた。図3は図8と同様のグラフであり、従
来のものに比して格段に安定していることが分かる。
【0013】また、同様に列車速度に対する揚力の平均
値を測定したところ、図4は図9に対応するものであ
り、従来のものに比して安定した揚力が得られているこ
とが分かる。
【0014】次に、図2に示す舟体の面21aの角度θ
を変化させたときの揚力の変化を風洞実験で測定した結
果を図5に示す。ただし、列車速度275km/h換算
の値である。なびき方向(図7において左側に進行する
場合)で、角度0〜20°としたとき−2〜4kgfで
あり、反なびき方向(図7において右側に進行する場
合)の揚力値で、角度0〜20°としたとき1〜3kg
fであった。この揚力値は極めて理想的範囲の値であ
り、実用的にはなびき方向で10kgf程度まで可能で
あるので、角度範囲はさらに大きい範囲、例えば0〜3
0°程度でも可能である。なお、舟体断面の面積は実用
上大体決まっているが、舟体断面の面積を大きく変えた
場合には、傾斜角もそれに応じて補正する必要がある。
【0015】なお、対称断面の舟体をシングルアーム型
枠に搭載すると、枠自身の揚力やパンタグラフカバーの
影響で走行向きによって揚力が違ってくる。そこで、前
面と後面の角度を変え、非対称断面とすることにより、
これを補正することが可能である。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、舟体断面
の縦方向の面(風圧を受ける面)の角度を変えるだけ
で、揚力を変えることができ、低騒音を維持しつつ揚力
調整が極めて容易になり、舟体は四角形断面を基本形状
としているので揚力が安定し、パンタグラフの揚力性能
を大幅に向上させることができる。また、曲線を用いな
い単純な形状であるため、制作が容易になり安価にする
ことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の集電舟装置の構成を説明するための
図である。
【図2】 本発明の集電舟装置の例を説明する図であ
る。
【図3】 図2の集電舟装置の揚力の時間変動を示す図
である。
【図4】 図2の集電舟装置の列車速度に対する揚力の
平均値の変化を示す図である。
【図5】 舟体断面の縦方向の面の角度と揚力値の関係
を示す図である。
【図6】 シングルアーム型集電装置の構成を説明する
図である。
【図7】 従来の集電舟装置の例を説明する図である。
【図8】 図7の集電舟装置の揚力の時間変動を示す図
である。
【図9】 図7の集電舟装置の列車速度に対する揚力の
平均値の変化を示す図である。
【符号の説明】
21…舟体、21a…舟体断面の縦方向の面、22…す
り板。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舟体の上面にすり板が取り付けられた車
    両用集電装置の集電舟装置において、舟体断面を矩形ま
    たは台形とし、舟体の縦方向の面の傾斜角により揚力を
    調整可能にしたことを特徴とする集電舟装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、前記傾斜
    角を、車両の進行方向に直角な面に対して−30°〜3
    0°としたことを特徴とする集電舟装置。
  3. 【請求項3】 車両の進行方向に対して前後非対称な枠
    組を持つ車両用集電装置に装備され、舟体の上面にすり
    板が取り付けられた車両用集電装置の集電舟装置におい
    て、舟体断面を矩形または台形として舟体の縦方向の面
    を傾斜させ、その傾斜角を前面と後面とで異ならせたこ
    とを特徴とする集電舟装置。
JP5899197A 1997-03-13 1997-03-13 集電舟装置 Pending JPH10257607A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5899197A JPH10257607A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 集電舟装置

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JP5899197A JPH10257607A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 集電舟装置

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JPH10257607A true JPH10257607A (ja) 1998-09-25

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ID=13100322

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JP5899197A Pending JPH10257607A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 集電舟装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007151338A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 East Japan Railway Co パンタグラフ揚力調整方法、パンタグラフ、及びパンタグラフの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007151338A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 East Japan Railway Co パンタグラフ揚力調整方法、パンタグラフ、及びパンタグラフの製造方法

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