JPH0756562Y2 - 集電装置 - Google Patents
集電装置Info
- Publication number
- JPH0756562Y2 JPH0756562Y2 JP11363891U JP11363891U JPH0756562Y2 JP H0756562 Y2 JPH0756562 Y2 JP H0756562Y2 JP 11363891 U JP11363891 U JP 11363891U JP 11363891 U JP11363891 U JP 11363891U JP H0756562 Y2 JPH0756562 Y2 JP H0756562Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current collector
- vehicle
- traveling
- turning device
- lift
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、鉄道車両用の集電装置
に関するものである。
に関するものである。
【従来の技術】図3は従来使用されているシングルアー
ム形集電装置を示す構成図であり、図3において、1は
車体、2は絶縁碍子、3は集電装置の台枠、4は枠組、
5は集電舟、6は架線を示す。この集電装置には、図示
していないが、枠組を上昇させるためのばねを有してお
り、集電舟は所定の押上力により架線に接触して架線か
ら集電して走行する。車両が走行した場合、集電装置は
車両の走行風を受け、その空気力により集電装置は揚力
を発生する。揚力の値は一般に車速の2乗に比例して増
大する。図3に示すシングルアーム形集電装置は、車両
の前後方向について非対称形の形状をしているので、車
両の進行方向が変ると空気の流れが変り揚力が異ってく
る。図4は車両が図3におけるA方向(以下なびき方向
という)に進行する場合とB方向(以下反なびき方向と
いう)に進行する場合の発生揚力の1例を示すものであ
る。
ム形集電装置を示す構成図であり、図3において、1は
車体、2は絶縁碍子、3は集電装置の台枠、4は枠組、
5は集電舟、6は架線を示す。この集電装置には、図示
していないが、枠組を上昇させるためのばねを有してお
り、集電舟は所定の押上力により架線に接触して架線か
ら集電して走行する。車両が走行した場合、集電装置は
車両の走行風を受け、その空気力により集電装置は揚力
を発生する。揚力の値は一般に車速の2乗に比例して増
大する。図3に示すシングルアーム形集電装置は、車両
の前後方向について非対称形の形状をしているので、車
両の進行方向が変ると空気の流れが変り揚力が異ってく
る。図4は車両が図3におけるA方向(以下なびき方向
という)に進行する場合とB方向(以下反なびき方向と
いう)に進行する場合の発生揚力の1例を示すものであ
る。
【0002】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シングルアーム形集電装置の走行時の揚力の大きさは図
2に示すように、車両の走行方向によって大きく異る。
揚力の値は集電装置に当初設定されている所定の押上力
に加算されて集電舟と架線の間の接触力となるので、揚
力のため接触力が大きく変ると車両が高速で走行する場
合、次のような不具合がある。 (1)なびき方向に走行した場合には接触力が過小とな
り、高速走行時の追従性が悪くなって離線が増す。 (2)反なびき方向に走行した場合には接触力が大きく
なってすり板の磨耗が増し、架線の曲げ応力も増すので
架線の寿命も短くなる。
シングルアーム形集電装置の走行時の揚力の大きさは図
2に示すように、車両の走行方向によって大きく異る。
揚力の値は集電装置に当初設定されている所定の押上力
に加算されて集電舟と架線の間の接触力となるので、揚
力のため接触力が大きく変ると車両が高速で走行する場
合、次のような不具合がある。 (1)なびき方向に走行した場合には接触力が過小とな
り、高速走行時の追従性が悪くなって離線が増す。 (2)反なびき方向に走行した場合には接触力が大きく
なってすり板の磨耗が増し、架線の曲げ応力も増すので
架線の寿命も短くなる。
【0003】
【課題を解決するための手段】本考案は、上述した従来
のシングルアーム形集電装置で走行風による揚力が車両
の進行方向によって異り、追従性、すり板磨耗などの集
電性能が異る欠点を解決するためになされたもので、そ
の手段としては集電装置の向きを車両の進行方向に対応
して180 °転換する転回装置を集電装置の下部に設けた
ものである。すなわち、集電装置の台枠を2階建ての構
造として上の台枠より上には従来のシングルアーム形集
電装置を構築し、下の台枠は絶縁碍子に固定し、下の台
枠上に上台枠を支持する転回装置を設置する。この転回
装置の駆動機構としての動作は、高圧絶縁碍子上である
ことを考慮して、空気アクチュエータによるものとして
いる。
のシングルアーム形集電装置で走行風による揚力が車両
の進行方向によって異り、追従性、すり板磨耗などの集
電性能が異る欠点を解決するためになされたもので、そ
の手段としては集電装置の向きを車両の進行方向に対応
して180 °転換する転回装置を集電装置の下部に設けた
ものである。すなわち、集電装置の台枠を2階建ての構
造として上の台枠より上には従来のシングルアーム形集
電装置を構築し、下の台枠は絶縁碍子に固定し、下の台
枠上に上台枠を支持する転回装置を設置する。この転回
装置の駆動機構としての動作は、高圧絶縁碍子上である
ことを考慮して、空気アクチュエータによるものとして
いる。
【0004】
【作用】その作用は、シングルアーム形集電装置は前記
のように上台枠上に構築されていて、それが下台枠上に
設置された転回装置に支持されているので、例えば車両
が下り方向に走行するときに集電装置をなびき方向に向
けて走行し、終着駅に達した後、転回装置を圧縮空気に
より操作して集電装置の上台枠から上部を180 °転回
し、車両の上り方向走行に対しても集電装置をなびき方
向として走行を行うものである。このように車両の走行
方向に対応して集電装置の向きを180 °転回することに
よって、車両の前後方向について非対称な形状を有する
集電装置においても、車両走行方向にかゝわらず同一の
揚力特性を得ることができ、良好な集電性能を確保する
ことが可能となる。
のように上台枠上に構築されていて、それが下台枠上に
設置された転回装置に支持されているので、例えば車両
が下り方向に走行するときに集電装置をなびき方向に向
けて走行し、終着駅に達した後、転回装置を圧縮空気に
より操作して集電装置の上台枠から上部を180 °転回
し、車両の上り方向走行に対しても集電装置をなびき方
向として走行を行うものである。このように車両の走行
方向に対応して集電装置の向きを180 °転回することに
よって、車両の前後方向について非対称な形状を有する
集電装置においても、車両走行方向にかゝわらず同一の
揚力特性を得ることができ、良好な集電性能を確保する
ことが可能となる。
【0005】
【実施例】図1は本考案の一実施例を示す構成図、図2
は図1におけるX−X線方向矢視断面図であり、図中、
図3と同一付号は同一部品または同一機能を有する部品
である。図1,2において、11は絶縁碍子2に取付けら
れた下台枠、12は下台枠11に取着された転回装置、13は
転回装置の回転軸で上台枠14を支持している。上台枠14
には図3と同じシングルアーム形集電装置が構築されて
いる。15,16は転回装置への給,排気配管で、空気回路
は絶縁碍子を通して車体側へ連通している。図2に示す
ように、転回装置12の駆動機構においては、12a ,12b
はエアシリンダ、12c ,12d はピストン、12e は両ピス
トン、12c ,12d を連結して取着されたラック、13a は
ラック12e に噛合されたピニオン、13はピニオンに固着
された転回装置12の回転軸である。そして、給, 排気配
管15,16は、それぞれエアシリンダ12a ,12b に取付け
られ、電磁弁17に連結されている。18は電磁弁17への圧
縮空気の給気管である。
は図1におけるX−X線方向矢視断面図であり、図中、
図3と同一付号は同一部品または同一機能を有する部品
である。図1,2において、11は絶縁碍子2に取付けら
れた下台枠、12は下台枠11に取着された転回装置、13は
転回装置の回転軸で上台枠14を支持している。上台枠14
には図3と同じシングルアーム形集電装置が構築されて
いる。15,16は転回装置への給,排気配管で、空気回路
は絶縁碍子を通して車体側へ連通している。図2に示す
ように、転回装置12の駆動機構においては、12a ,12b
はエアシリンダ、12c ,12d はピストン、12e は両ピス
トン、12c ,12d を連結して取着されたラック、13a は
ラック12e に噛合されたピニオン、13はピニオンに固着
された転回装置12の回転軸である。そして、給, 排気配
管15,16は、それぞれエアシリンダ12a ,12b に取付け
られ、電磁弁17に連結されている。18は電磁弁17への圧
縮空気の給気管である。
【0006】以上のように本考案の集電装置は構成され
ており、以下その作用を説明する。図3,図4に示す従
来の集電装置が、なびき方向に走行する場合、すなわち
車両が矢印A方向に走行する場合、この状態ではエアシ
リンダ12a に圧縮空気が込められていてピストン12c ,
12d はエアシリンダの左端に移動し、ラック12e ,ピニ
オン13a を介して回転軸13に支持された上台枠14上に構
築された集電装置はエアシリンダ12a の圧縮空気力によ
り固定され架線6から集電して車両は走行する。車両が
終着駅に達すると、集電装置をいったん折りたゝんだ
後、(折りたゝみ装置は図示せず)電極弁17を励磁する
と圧縮空気がエアシリンダ12b に込められ、エアシリン
ダ12a は排気され、ピストン12d ,12c がエアシリンダ
の右端に移動し、ラツク12e とピニオン13a の噛合によ
り回転軸13は180 °回転する。それに伴い、上台枠13上
に構築された集電装置も180 °回転し、ピストン12C に
込められた圧縮空気力により固定される。この後集電装
置を立上らせた状態を図1に破線で示す。
ており、以下その作用を説明する。図3,図4に示す従
来の集電装置が、なびき方向に走行する場合、すなわち
車両が矢印A方向に走行する場合、この状態ではエアシ
リンダ12a に圧縮空気が込められていてピストン12c ,
12d はエアシリンダの左端に移動し、ラック12e ,ピニ
オン13a を介して回転軸13に支持された上台枠14上に構
築された集電装置はエアシリンダ12a の圧縮空気力によ
り固定され架線6から集電して車両は走行する。車両が
終着駅に達すると、集電装置をいったん折りたゝんだ
後、(折りたゝみ装置は図示せず)電極弁17を励磁する
と圧縮空気がエアシリンダ12b に込められ、エアシリン
ダ12a は排気され、ピストン12d ,12c がエアシリンダ
の右端に移動し、ラツク12e とピニオン13a の噛合によ
り回転軸13は180 °回転する。それに伴い、上台枠13上
に構築された集電装置も180 °回転し、ピストン12C に
込められた圧縮空気力により固定される。この後集電装
置を立上らせた状態を図1に破線で示す。
【0007】車両は終着駅から折返して往路と逆方向の
矢印Bの方向に走行するが、集電装置の走行方向はなび
き方向となっているので、走行風による揚力特性は往路
と全く同じとなり、往路と同様に良好な集電性能を確保
しつつ集電走行する。なお、本実施例の転回装置は、エ
アシリンダとラック,ピニオンを使用したものを例示し
ているが、他の構成であっても、また動力源として電気
式、油圧式などであっても集電装置の向きを180 °転回
するものであれば本考案の機能には全く変りはない。ま
た、集電装置としてシングルアーム形集電装置を例示し
ているがこれ以外の形状であっても走行風による揚力が
走行方向により異る形状の集電装置であれば本考案の機
能、特質は全く変りなく適用可能である。
矢印Bの方向に走行するが、集電装置の走行方向はなび
き方向となっているので、走行風による揚力特性は往路
と全く同じとなり、往路と同様に良好な集電性能を確保
しつつ集電走行する。なお、本実施例の転回装置は、エ
アシリンダとラック,ピニオンを使用したものを例示し
ているが、他の構成であっても、また動力源として電気
式、油圧式などであっても集電装置の向きを180 °転回
するものであれば本考案の機能には全く変りはない。ま
た、集電装置としてシングルアーム形集電装置を例示し
ているがこれ以外の形状であっても走行風による揚力が
走行方向により異る形状の集電装置であれば本考案の機
能、特質は全く変りなく適用可能である。
【0008】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、車
両の前後方向について非対称な形状を有する集電装置に
おいて、車両の走行方向に対応して方向を転換し、走行
することを特徴とするもので、これにより車両の往路,
復路の双方に対して走行風による揚力を同一とし、往路
復路とも一定で良好な集電性能を確保することができ、
従来このような非対称形状を有している集電装置を高速
で走行する車両に使用する場合の欠点を解消するもの
で、実用上大きな効果がある。
両の前後方向について非対称な形状を有する集電装置に
おいて、車両の走行方向に対応して方向を転換し、走行
することを特徴とするもので、これにより車両の往路,
復路の双方に対して走行風による揚力を同一とし、往路
復路とも一定で良好な集電性能を確保することができ、
従来このような非対称形状を有している集電装置を高速
で走行する車両に使用する場合の欠点を解消するもの
で、実用上大きな効果がある。
【0009】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案集電装置の一実施例を示す構成図
である。
である。
【図2】図2は図1におけるX−X方向矢視図と空気回
路を示す説明図である。
路を示す説明図である。
【図3】図3は従来のシングルアーム形集電装置の一例
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図4】図4は図2の集電装置の進行方向による車速と
揚力との関係を示す特性図である。
揚力との関係を示す特性図である。
【0010】
【符号の説明】 1 車体 3 台枠 4 枠組 5 集電舟 6 架線 11 下台枠 12 転回装置 13 回転軸 14 上台枠 17 電磁弁
Claims (1)
- 【請求項1】 車両の前後方向について非対称な形状を
有する集電装置において、この集電装置は回動可能なよ
うに集電装置の下部に設けられた回転軸が転回装置によ
って支持されており、転回装置は前記回転軸が車両走行
方向に対応し向きを180 °転換することが可能なよう
に、この前記回転軸と係合する駆動機構を具備したこと
を特徴とする集電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11363891U JPH0756562Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 集電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11363891U JPH0756562Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 集電装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0555704U JPH0555704U (ja) | 1993-07-23 |
JPH0756562Y2 true JPH0756562Y2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=14617312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11363891U Expired - Lifetime JPH0756562Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 集電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0756562Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09130906A (ja) * | 1995-10-31 | 1997-05-16 | East Japan Railway Co | 集電舟装置 |
JP4526992B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2010-08-18 | 財団法人鉄道総合技術研究所 | パンタグラフ機構 |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP11363891U patent/JPH0756562Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0555704U (ja) | 1993-07-23 |
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