JP2815465B2 - 空気調和機の除霜制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、２冷凍システムの空気調和機の除霜制御装
置に関するものである。

従来の技術 従来の空気調和機の除霜制御装置について図面を参照
しながら説明する。

第３図は従来の２冷凍システムの空気調和機の除霜制
御装置のブロック図である。まず、１は第１のシステム
の室外ユニットの第１の着霜検出装置であり、２は第２
のシステムの室外ユニットの第２の着霜検出装置、３は
着霜指令受付装置である。４は着霜指令受付装置３から
の出力を受けて先着受付順に除霜指令を出力する空調制
御装置であり、これらから構成されている。

ここで空調制御装置４は、着霜指令受付装置３から第
１の着霜検出装置１の着霜指令を受付けた場合、直ちに
第１のシステムの室外ユニットに対して除霜指令を出力
すると同時に第２のシステムの室外ユニットからの着霜
指令受付を禁止し、第１のシステムの室外ユニットの除
霜終了直後、第２のシステムの室外ユニットからの着霜
指令を受付け直ちに、第２のシステムの室外ユニットに
除霜指令を出力する。

発明が解決しようとする課題 ところが、このような空気調和機の除霜制御装置にお
いては、１台目の室外ユニットの除霜運転終了直後は暖
房能力が出ていない状態であり、室温が低下しているに
もかかわらず、２台目の室外ユニットが引き続き除霜に
入ればさらに室温が急低下し、不快感を覚えかつ、室温
が設定温度に近似となる迄時間を多く要するという欠点
があった。

本発明は、上記課題に鑑み、１台目の室外ユニットの
除霜終了後の暖房運転状態で、所定の能力が出たことを
確認後２台目の室外ユニットが除霜に入り、室温を急低
下させることなく快適空調を実現できる空気調和機の除
霜制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明の空気調和機の除霜
制御装置は、第１のシステムの室外ユニットの着霜を検
出し着霜指令を出力する第１の着霜検出装置と、第２の
システムの室外ユニットの着霜を検出し着霜指令を出力
する第２の着霜検出装置と、室内温度を検出する室温セ
ンサと、第１のシステムの室内ユニットの吹出空気温度
を検出する第１の吹出温度センサと、第２のシステムの
室内ユニットの吹出空気温度を検出する第２の吹出温度
センサと、前記第1,第２のシステムの室外ユニットの除
霜終了後の経過時間を検出する時間検出装置と、前記第
1,第２の着霜検出装置からの着霜指令と前記室温センサ
の検出値と前記第1,第２の吹出温度センサの検出値と前
記時間検出装置の検出値とに応じて前記第1,第２のシス
テムの室外ユニットに除霜運転をさせる空調制御装置と
からなり、前記第1,第２のシステムの室外ユニットのう
ちどちらか一方の室外ユニットの除霜終了後については
前記空調制御装置は、除霜を終了した方のシステムの室
内ユニットの吹出空気温度と室温との差が所定値を超え
る迄、又は、除霜終了から室温に応じて室温が高い場合
程短かく設定した所定時間を経過する迄はどちらか他方
の室外ユニットの除霜運転を禁止するように構成されて
いる。

作用 本発明は、上記した構成によって、１台目の室外ユニ
ットの除霜終了後は除霜を終了した方のシステムの室内
ユニットの吹出空気温度と室温の差が所定値を超える迄
又は、除霜終了後室温に応じて室温が高い場合程短かく
設定した所定時間経過迄は２台目の室外ユニットの除霜
を禁止させ、室温低下を防止させることとなる。

実 施 例 以下本発明の一実施例の空気調和機の除霜制御装置に
ついて、図面を参照しながら説明する。

第１図は本発明の一実施例における空気調和機の除霜
制御装置のブロック図を示すものである。第１図におい
て、５は第１のシステムの室外ユニット６の着霜を検出
し着霜指令を出力する第１の着霜検出装置である。７は
第２のシステムの室外ユニット８の着霜を検出し着霜指
令を出力する第２の着霜検出装置である。なお、第１の
着霜検出装置５及び第２の着霜検出装置７は、着霜を検
出したときは着霜指令を出力し続け、除霜が終了したと
きは着霜指令の出力を停止するように構成されている。
９は室内温度を検出する室温センサである。10は第１の
システムの室内ユニットの吹出空気温度を検出する第１
の吹出温度センサである。11は第２のシステムの室内ユ
ニットの吹出空気温度を検出する第２の吹出温度センサ
である。12は第1,第２のシステムの室外ユニット6,8の
除霜終了後の経過時間を検出する時間検出装置である。
13は第１の着霜検出装置５からの着霜指令と第２の着霜
検出装置７からの着霜指令とを受付け、それに応じた信
号を出力する着霜指令受付装置である。この着霜指令受
付装置13は第１の着霜検出装置５と第２の着霜検出装置
７とに電気的に接続されている。14は着霜指令受付装置
13からの信号と室温センサ９の検出値と第1,第２の吹出
温度センサ10,11の検出値と時間検出装置12の検出値と
に応じて第1,第２のシステムの室外ユニット6,8に除霜
運転をさせる空調制御装置である。この空調制御装置14
は着霜指令受付装置13と室温センサ９と第1,第２の吹出
温度センサ10,11と時間検出装置12とに電気的に接続さ
れている。また図示していないが空調制御装置14は、室
外ユニット6,8の除霜を制御できるように構成されてい
る。

次に空調制御装置14の制御動作を第２図のフローチャ
ートを基に説明する。空調制御装置14の制御は、第1,第
２のシステムがともに暖房運転を開始した状態で開始さ
れる。先ずステップ１で空調制御装置14は着霜指令受付
装置13からの信号をチェックし、次のステップ２へ進
む。ステップ２ではステップ１でのチェック結果から第
１の着霜検出装置５が着霜指令を出力しているかどうか
を判定し、その結果第１の着霜検出装置５が着霜指令を
出力していれば、ステップ２のYES側へ分岐し、次のス
テップ３へ進む。ステップ２での判定の結果第１の着霜
検出装置５が着霜指令を出力していなければ、ステップ
２のNO側へ分岐し、次のステップ４へ進む。ステップ４
ではステップ１でのチェック結果から第２の着霜検出装
置７が着霜指令を出力しているかどうかを判定し、その
結果第２の着霜検出装置７が着霜指令を出力していれ
ば、ステップ４のYES側へ分岐し、次のステップ５へ進
む。ステップ４での判定の結果第２の着霜検出装置７が
着霜指令を出力していなければ、ステップ４のNO側へ分
岐し、ステップ１へ戻る。ステップ３ではその時点での
第２の吹出温度センサ11の検出値からその時点での室温
センサ９の検出値を減算し、次のステップ６へ進む。ス
テップ６ではステップ３での減算結果から第２の吹出温
度センサ11の検出値と室温センサ９の検出値との差が18
℃以上であるかどうかを判定し、その結果第２の吹出温
度センサ11の検出値と室温センサ９の検出値との差が18
℃以上であれば、ステップ６のYES側へ分岐し、次のス
テップ７へ進む。ステップ６での判定の結果第２の吹出
温度センサ11の検出値と室温センサ９の検出値との差が
18℃未満であれば、ステップ６のNO側へ分岐し、次のス
テップ８へ進む。ステップ８ではその時点での室温セン
サ９の検出値と時間検出装置12の検出値をチェックし、
次のステップ９へ進む。ステップ９ではステップ８でチ
ェックした室温センサ９の検出値が16℃以下であるかど
うかを判定し、その結果室温センサ９の検出値が16℃以
下であれば、ステップ９のYES側へ分岐し、次のステッ
プ10へ進む。ステップ９での判定の結果室温センサの検
出値が16℃以下でなければ、ステップ９のNO側へ分岐
し、次のステップ11へ進む。ステップ10ではステップ８
でチェックした時間検出装置12の検出値より第２のシス
テムの室外ユニット８の除霜終了後、10分を経過したか
どうかを判定し、その結果第２のシステムの室外ユニッ
ト８の除霜終了後、10分を経過していれば、ステップ10
のYES側へ分岐し、次のステップ７へ進む。ステップ10
での判定の結果第２のシステムの室外ユニット８の除霜
終了後、10分を経過していなければ、ステップ10のNO側
へ分岐し、ステップ３へ戻る。ステップ11ではステップ
８でチェックした時間検出装置12の検出値より第２のシ
ステムの室外ユニット８の除霜終了後、７分を経過した
かどうかを判定し、その結果第２のシステムの室外ユニ
ット８の除霜終了後、７分を経過していれば、ステップ
11のYES側へ分岐し、次のステップ７へ進む。ステップ1
1での判定の結果第２のシステムの室外ユニット８の除
霜終了後、７分を経過していなければ、ステップ11のNO
側へ分岐し、ステップ３へ戻る。ステップ７では第１の
システムの室外ユニット６の除霜運転を開始させ、次の
ステップ12へ進む。ステップ12では着霜指令受付装置13
からの信号をチェックし、次のステップ13へ進む。ステ
ップ13ではステップ12でのチェック結果から第１のシス
テムの室外ユニット６の除霜が終了したかどうかを判定
し、その結果第１のシステムの室外ユニット６の除霜が
終了していれば、ステップ13のYES側へ分岐し、次のス
テップ14へ進む。ステップ13での判定の結果第１のシス
テムの室外ユニット６の除霜が終了していなければ、ス
テップ13のNO側へ分岐し、ステップ12へ戻る。ステップ
14では第１のシステムの室外ユニット６の除霜運転を終
了させ、ステップ１へ戻る。また、ステップ5,ステップ
15,ステップ16,ステップ17,ステップ18,ステップ19,ス
テップ20,ステップ21,ステップ22,ステップ23での制御
動作は、それぞれ、ステップ3,ステップ6,ステップ7,ス
テップ8,ステップ9,ステップ10,ステップ11,ステップ1
2,ステップ13,ステップ14での制御動作と、第１のシス
テム側と第２のシステム側とが入れ替わった以外は同様
であるので、それらの説明は省略する。

以上のように構成された２冷凍システムの空気調和機
の除霜制御装置についてその動作を説明する。第1,第２
のシステムがともに暖房運転をしているとき、第１のシ
ステムの室外ユニット６の着霜により、第１の着霜検出
装置５が着霜指令受付装置13に着霜指令を出力すると、
第２の吹出温度センサ11の検出した第２のシステムの室
内ユニットの吹出空気温度が、室温センサ９の検出した
室内温度より18℃以上高い場合、もしくは室温センサ９
の検出した室内温度が16℃以下で且つ第２のシステムの
室外ユニット８の除霜終了後10分を経過した場合、もし
くは室温センサ９の検出した室内温度が16℃以下でなく
且つ第２のシステムの室外ユニット８の除霜終了後７分
を経過した場合に限り、空調制御装置14の制御により第
１のシステムが除霜運転に入る。そして上記場合のいず
れにも該当しないときは、第１のシステムは暖房運転を
続ける。また、第1,第２のシステムがともに暖房運転を
しているとき、第２のシステムの室外ユニット８の着霜
により、第２の着霜検出装置７が着霜指令受付装置13に
着霜指令を出力すると、第１の吹出温度センサ10の検出
した第１のシステムの室内ユニットの吹出空気温度が、
室温センサ９の検出した室内温度より18℃以上高い場
合、もしくは室温センサ９の検出した室内温度が16℃以
下で且つ第１のシステムの室外ユニット６の除霜終了後
10分を経過した場合、もしくは室温センサ９の検出した
室内温度が16℃以下でなく且つ第１のシステムの室外ユ
ニット６の除霜終了後７分を経過した場合に限り、空調
制御装置14の制御により第２のシステムが除霜運転に入
る。そして上記場合のいずれにも該当しないときは、第
２のシステムは暖房運転を続ける。

以上説明したように、本実施例の空気調和機の除霜制
御装置は、第1,第２のシステムがともに暖房運転をして
いるとき、第１のシステムの室外ユニット６（もしくは
第２のシステムの室外ユニット８）の着霜により、第１
の着霜検出装置５（もしくは第２の着霜検出装置７）が
着霜指令受付装置13に着霜指令を出力すると、第２の吹
出温度センサ11の検出した第２のシステムの室内ユニッ
トの吹出空気温度（もしくは第１の吹出温度センサ10の
検出した第１のシステムの室内ユニットの吹出空気温
度）が、室温センサ９の検出した室内温度より18℃以上
高い場合、もしくは室温センサ９の検出した室内温度が
16℃以下で且つ第２のシステムの室外ユニット８（もし
くは第１のシステムの室外ユニット６）の除霜終了後10
分を経過した場合、もしくは室温センサ９の検出した室
内温度が16℃以下でなく且つ第２のシステムの室外ユニ
ット８（もしくは第１のシステムの室外ユニット６）の
除霜終了後７分を経過した場合に限り、空調制御装置14
の制御により第１のシステム（もしくは第２のシステ
ム）が除霜運転に入るので、連続的な除霜運転による室
温の急低下を防止させて快適空調を実現できる。

発明の効果 以上説明したように本発明の空気調和機の除霜制御装
置は、第１のシステムの室外ユニットの着霜を検出し着
霜指令を出力する第１の着霜検出装置と、第２のシステ
ムの室外ユニットの着霜を検出し着霜指令を出力する第
２の着霜検出装置と、室内温度を検出する室温センサ
と、第１のシステムの室内ユニットの吹出空気温度を検
出する第１の吹出温度センサと、第２のシステムの室内
ユニットの吹出空気温度を検出する第２の吹出温度セン
サと、前記第1,第２のシステムの室外ユニットの除霜終
了後の経過時間を検出する時間検出装置と、前記第1,第
２の着霜検出装置からの着霜指令と前記室温センサの検
出値と前記第1,第２の吹出温度センサの検出値と前記時
間検出装置の検出値とに応じて前記第1,第２のシステム
の室外ユニットに除霜運転をさせる空調制御装置とから
なり、前記第1,第２のシステムの室外ユニットのうちど
ちらか一方の室外ユニットの除霜終了後については前記
空調制御装置は、除霜を終了した方のシステムの室内ユ
ニットの吹出空気温度と室温との差が所定値を超える
迄、又は、除霜終了から室温に応じて室温が高い場合程
短かく設定した所定時間を経過する迄はどちらか他方の
室外ユニットの除霜運転を禁止するように構成されてい
るので、連続的な除霜運転による室温の急低下を防止さ
せて快適空調を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における空気調和機の除霜制御
装置のブロック図、第２図は第１図の空気調和機の除霜
制御装置における空調制御装置の制御動作を示すフロー
チャート、第３図は従来の空気調和機の除霜制御装置の
ブロック図である。 ５……第１の着霜検出装置、６……室外ユニット、７…
…第２の着霜検出装置、８……室外ユニット、９……室
温センサ、10……第１の吹出温度センサ、11……第２の
吹出温度センサ、12……時間検出装置、14……空調制御
装置。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１のシステムの室外ユニットの着霜を検
   出し着霜指令を出力する第１の着霜検出装置と、第２の
   システムの室外ユニットの着霜を検出し着霜指令を出力
   する第２の着霜検出装置と、室内温度を検出する室温セ
   ンサと、第１のシステムの室内ユニットの吹出空気温度
   を検出する第１の吹出温度センサと、第２のシステムの
   室内ユニットの吹出空気温度を検出する第２の吹出温度
   センサと、前記第1,第２のシステムの室外ユニットの除
   霜終了後の経過時間を検出する時間検出装置と、前記第
   1,第２の着霜検出装置からの着霜指令と前記室温センサ
   の検出値と前記第1,第２の吹出温度センサの検出値と前
   記時間検出装置の検出値とに応じて前記第1,第２のシス
   テムの室外ユニットに除霜運転をさせる空調制御装置と
   からなり、前記第1,第２のシステムの室外ユニットのう
   ちどちらか一方の室外ユニットの除霜終了後については
   前記空調制御装置は、除霜を終了した方のシステムの室
   内ユニットの吹出空気温度と室温との差が所定値を超え
   る迄、又は、除霜終了から室温に応じて室温が高い場合
   程短かく設定した所定時間を経過する迄はどちらか他方
   の室外ユニットの除霜運転を禁止することを特徴とする
   空気調和機の除霜制御装置。