JPH07305879A - マルチ形空気調和機の誤配線検出方法 - Google Patents

マルチ形空気調和機の誤配線検出方法

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JPH07305879A
JPH07305879A JP6096142A JP9614294A JPH07305879A JP H07305879 A JPH07305879 A JP H07305879A JP 6096142 A JP6096142 A JP 6096142A JP 9614294 A JP9614294 A JP 9614294A JP H07305879 A JPH07305879 A JP H07305879A
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JP
Japan
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temperature
indoor unit
refrigerant
indoor
unit
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JP6096142A
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Inventor
Mitsuaki Uchida
光陽 内田
Mikihiko Kuroda
幹彦 黒田
Shiro Kashiwa
志郎 柏
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication of JPH07305879A publication Critical patent/JPH07305879A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マルチ形空気調和機の据え付け工事後に、室
外機と各室内機とをつなぐ冷媒配管、信号配線が正しく
対応して接続されたかどうかを、外気温度の如何によら
ず判定できる誤配線検出方法を提供する。 【構成】 外気温度TOUTと基準温度T1との高低を比較
する(S1,S2)。TOUT≧T1と判定したときは、一
の室内機を冷房運転モードで動作させるとともに上記一
の室内機に接続された信号配線を通して室外機を動作さ
せて(S3)、上記一の室内機に対応する冷媒経路と上
記温度が低下した冷媒経路との一致不一致を判定する
(S4〜S6)。一方、TOUT<T1と判定したときは、
一の室内機を暖房運転モードで動作させるとともに上記
一の室内機に接続された信号配線を通して上記室外機を
動作させて(S8)、上記一の室内機に対応する冷媒経
路と上記温度が上昇した冷媒経路との一致不一致を判定
する(S9〜S12)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、1台の室外機に複数
の室内機を接続して構成されるマルチ形空気調和機の誤
配線検出方法に関する。より詳しくは、マルチ形空気調
和機の据え付け工事後に、室外機と各室内機とをつなぐ
冷媒配管と、室外機と各室内機とをつなぐ信号配線とが
正しく対応して接続されたかどうかを判定する誤配線検
出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6(a)に示すように、マルチ形空気調
和機は、1台の室外機Xに複数の室内機A,Bを接続し
て構成される(簡単のため、室内機は2台の場合を示し
ている。室内機A,BはそれぞれA室,B室に設けられ
る。)。このようなマルチ形空気調和機では、室外機X
と各室内機A,Bとの間で冷媒を循環させる複数の冷媒
配管41,41と、室外機Xと各室内機A,Bとの間で
制御用の信号を伝える複数の信号配線40,40とが、
それぞれ対応して設置される。各冷媒配管41は、図5
に示すように、液配管20とガス配管21との対からな
っている。冷房運転は、四路切換弁4を図中実線で示す
切り換え位置に位置させ、ファン15を回転させる。そ
して、圧縮機1からの吐出冷媒を、凝縮器となる室外熱
交換器7、第1電動開閉弁8、第2電動開閉弁23A,
23B、蒸発器となる各室内熱交換器22,22、アキ
ュームレータ13へと回流させることによって行う。こ
のとき、室外機X側では、第1電動開閉弁8は全開に
し、室外機X内のガス配管19A,19Bに設けられた
温度センサ32A,32Bの出力に基づいて第2電動開
閉弁23A,23Bで過熱度制御を行う。なお、冷房停
止部屋の室内機に対応する第2電動開閉弁は全閉にす
る。一方、暖房運転は、四路切換弁4を図中破線で示す
切り換え位置に位置させ、圧縮機1からの吐出冷媒を、
凝縮器となる室内熱交換器22,22、第2電動開閉弁
23A,23B、第1電動開閉弁8、蒸発器となる室外
熱交換器7、アキュームレータ13へと回流させること
によって行う。このとき、第2電動開閉弁23A,23
Bの開度は、室外機X内の液配管17A,17Bに設け
られた温度センサ36A,36Bの出力に基づいて各室
内熱交換器22,22の凝縮冷媒温度が同一となるよう
に制御する。なお、暖房停止部屋の室内機に対応する第
2電動開閉弁は所定の停止開度(圧縮機2への液戻りを
防止するため、自然放熱に見合うだけのわずかな量の冷
媒を流し得る開度)に設定される。第1電動開閉弁8は
蒸発冷媒の過熱度制御のために開かれる。なお、31は
室内熱交換器22の温度を検出する温度センサ、33は
各部屋の室温を検出する温度センサ、37は室外熱交換
器の温度を検出する温度センサ、37は外気温度を検出
する温度センサをそれぞれ示している。
【0003】据え付け工事終了時の試運転では、図6
(a)に示したように、室外機Xと各室内機A,Bとをつ
なぐ冷媒配管41,41と、室外機Xと各室内機A,B
とをつなぐ信号配線40,40とが、それぞれ正しく対
応して設置されたかどうかを判定する。図6(b)に示す
ように、誤配線により、室内機Aに接続すべき信号配線
40が室内機Bに接続され、室内機Bに接続すべき信号
配線40が室内機Aに接続される場合があるからであ
る。
【0004】従来は、各室内機A,Bを順次冷房運転モ
ードに設定して動作させ、室外機X内の各ガス配管19
A,19Bに設けられた温度センサ32A,32Bの出
力に基づいて、いずれのガス配管19A,19Bの温度
が低下するかを検出することにより判定を行っている。
すなわち、まず、室内機Aを冷房運転モードに設定して
動作させる。室内機A内のファン24が回り、他の室内
機B内のファン24は回らない。室内機Aに接続すべき
信号配線40が正しく室内機Aに接続されている場合、
その信号配線40を通して室内機Aから室外機Xに制御
用の信号が伝えられる。この信号を受けて、室外機Xで
は室内機Aに対応する第2電動開閉弁23Aが開き、他
の室内機Bに対応する第2電動開閉弁23Bが全閉とな
る。この結果、室内機Aに冷媒が流れて、室内機Aに対
応するガス配管19Aの温度が低下する。一方、他の室
内機Bには冷媒は流れず、それに対応するガス配管19
Bの温度は低下しない。したがって、ガス配管19Aの
温度がガス配管19Bの温度よりも低下したことを検出
することによって、室内機Aに接続すべき信号配線40
が正しく室内機Aに接続されていると判定することがで
きる。逆に、室内機Aに接続すべき信号配線40が誤っ
て室内機Bに接続されている場合、室外機Xでは室内機
Bに対応する第2電動開閉弁23Bが開き、室内機Aに
対応する第2電動開閉弁23Aが全閉となる。この結
果、室内機Bに冷媒が流れて、室内機Bに対応するガス
配管19Bの温度が低下する。一方、室外機Aには冷媒
は流れず、それに対応するガス配管19Aの温度は低下
しない。したがって、ガス配管19Bの温度がガス配管
19Aの温度よりも低下したことを検出することによっ
て、室内機Aに接続すべき信号配線40が誤って室内機
Bに接続されていると判定することができる。このよう
にして、誤配線の有無を検出している。
【0005】なお、図8に示すように、1台の室外機X
に3台以上の室内機A,B,C,…が接続されている場
合は、この後、室内機Bを冷房運転モードに設定して動
作させ、上記と同様に、いずれの室内機A,B,…に対
応するガス配管19A,19B,…の温度が低下するか
どうかを検出して、室内機Bに接続すべき信号配線40
が正しく室内機Bに接続されているかどうかの判定を行
う。このようにして、順次、各室内機A,B,…を冷房
運転モードに設定し、その室内機に接続すべき信号配線
が実際にどの室内機に接続されているかを判定して行く
ことによって、誤配線の有無を検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の誤配線検出方法は、冬場などで室外の気温が−10
℃程度と比較的低い場合、室内の温度条件によっては検
出が困難になるという問題がある。例えば、室内機Aに
接続すべき信号配線40が誤って室内機Bに接続されて
いる場合を想定し、誤配線検出のため室内機Aの冷房運
転を行うものとする。この場合、室内機Aを冷房運転モ
ードに設定すると、室内機Bに冷媒が流れる。ここで、
室内機Bが設置されているB室の室温が2℃程度と比較
的高い場合、図7から分かるように、室内機Bを通った
冷媒(フロン)の飽和蒸気圧はそれに対応して4.5k
g/cm2G(ゲージ圧。大気圧を基準とし、それを超
える圧力を表す。)程度となる。この結果、室内機Bに
対応するガス配管19Bには2℃程度の冷媒が流れ込
む。一方、外気温度が−10℃程度であるから、室外機
X内でガス配管19A,19Bの温度は試運転開始時い
ずれも−10℃程度にある。この結果、試運転によって
流れ込む冷媒温度が、室外機X内のガス配管19Bの温
度に比して高い状態となる。このため、ガス配管19B
の温度が低下することはなく、誤配線の有無を検出する
ことができない。
【0007】また、誤配線検出のための試運転の直前
に、例えば誤って全室の冷房運転が行われた場合、試運
転開始時に既に室外機X側内の各ガス配管19A,19
Bの温度が低下した状態となる。このため、試運転によ
って流れ込む冷媒温度が、室外機X内のガス配管19
A,19Bの温度と同等かそれよりも高くなることがあ
る。このため、上の場合と同様に、特定のガス配管19
A,19Bの温度が低下することはなく、誤配線の有無
を検出することができない。
【0008】そこで、この発明の目的は、外気温度の如
何によらず誤配線の有無を検出でき、また、直前の運転
状態によらず誤配線の有無を検出できるマルチ形空気調
和機の誤配線検出方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載のマルチ形空気調和機の誤配線検出
方法は、室外機と各室内機との間に接続され、上記各室
内機に対応する冷媒経路の一部をなす冷媒配管と、上記
室外機と各室内機との間に接続され、制御用の信号を伝
える信号配線とが、それぞれ正しく対応して設置された
かどうかを判定するマルチ形空気調和機の誤配線検出方
法であって、上記室外機に外気温度を観測する外気温度
センサを設けるとともに、上記各室内機に対応する冷媒
経路の特定箇所に、この特定箇所の温度を検出する冷媒
経路温度センサを設け、上記外気温度センサで検出した
外気温度が所定の基準温度に対して高低いずれであるか
を判定し、上記外気温度が上記基準温度よりも高いと判
定したときは、一の室内機を冷房運転モードに設定して
動作させるとともに上記一の室内機に接続された信号配
線を通して上記室外機を動作させ、上記各冷媒経路温度
センサでいずれの冷媒経路の温度が低下するかを検出し
て、上記一の室内機に対応する冷媒経路と上記温度が低
下した冷媒経路との一致不一致に基づいて誤配線の有無
を判定する一方、上記外気温度が上記基準温度よりも低
いと判定したときは、一の室内機を暖房運転モードに設
定して動作させるとともに上記一の室内機に接続された
信号配線を通して上記室外機を動作させ、上記各冷媒経
路温度センサでいずれの冷媒経路の温度が上昇するかを
検出して、上記一の室内機に対応する冷媒経路と上記温
度が上昇した冷媒経路との一致不一致に基づいて誤配線
の有無を判定することを特徴としている。
【0010】また、請求項2に記載のマルチ形空気調和
機の誤配線検出方法は、室外機と各室内機との間に接続
され、上記各室内機に対応する冷媒経路の一部をなす冷
媒配管と、上記室外機と各室内機との間に接続され、制
御用の信号を伝える信号配線とが、それぞれ正しく対応
して設置されたかどうかを判定するマルチ形空気調和機
の誤配線検出方法であって、上記各室内機に対応する冷
媒経路の特定箇所に、この特定箇所の温度を検出する冷
媒経路温度センサを設け、上記全ての室内機を暖房運転
モードに設定して動作させるとともに上記全ての室内機
に接続された信号配線を通して上記室外機を動作させ
て、上記全ての冷媒経路の温度を所定の基準温度よりも
高くした後、一の室内機を冷房運転モードに設定して動
作させるとともに上記一の室内機に接続された信号配線
を通して上記室外機を動作させ、上記各冷媒経路温度セ
ンサでいずれの冷媒経路の温度が低下するかを検出し
て、上記一の室内機に対応する冷媒経路と上記温度が低
下した冷媒経路との一致不一致に基づいて誤配線の有無
を判定することを特徴としている。
【0011】また、請求項3に記載のマルチ形空気調和
機の誤配線検出方法は、室外機と各室内機との間に接続
され、上記各室内機に対応する冷媒経路の一部をなす冷
媒配管と、上記室外機と各室内機との間に接続され、制
御用の信号を伝える信号配線とが、それぞれ正しく対応
して設置されたかどうかを判定するマルチ形空気調和機
の誤配線検出方法であって、上記各室内機に対応する冷
媒経路の特定箇所に、この特定箇所の温度を検出する冷
媒経路温度センサを設け、上記全ての室内機を冷房運転
モードに設定して動作させるとともに上記全ての室内機
に接続された信号配線を通して上記室外機を動作させ
て、上記全ての冷媒経路の温度を所定の基準温度よりも
低くした後、一の室内機を暖房運転モードに設定して動
作させるとともに上記一の室内機に接続された信号配線
を通して上記室外機を動作させ、上記各冷媒経路温度セ
ンサでいずれの冷媒経路の温度が上昇するかを検出し
て、上記一の室内機に対応する冷媒経路と上記温度が上
昇した冷媒経路との一致不一致に基づいて誤配線の有無
を判定することを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1に記載のマルチ形空気調和機の誤配線
検出方法では、まず、外気温度センサで検出した外気温
度が所定の基準温度に対して高低いずれであるかを判定
する。そして、外気温度が基準温度より高いときは、一
の室内機を冷房運転モードに設定して動作させるととも
に上記一の室内機に接続された信号配線を通して室外機
を動作させ、各冷媒経路温度センサでいずれの冷媒経路
の温度が低下するかを検出する。外気温度が基準温度よ
りも高い場合であるから、この冷房運転開始前の各冷媒
経路は比較的温度が高い状態にある。したがって、特定
の冷媒経路の温度が低下した場合、その温度低下は容易
に検出される。したがって、上記一の室内機に接続すべ
き信号配線が実際にどの室内機に接続されているかが容
易に判定される。室外機に接続されている室内機が多数
の場合は、順次、各室内機を冷房運転モードに設定し
て、その室内機に接続すべき信号配線が実際にどの室内
機に接続されているかを判定して行くことによって、誤
配線の有無が判定される。一方、外気温度が上記基準温
度より低いときは、一の室内機を暖房運転モードに設定
して動作させるとともに上記一の室内機に接続された信
号配線を通して室外機を動作させ、各冷媒経路温度セン
サでいずれの冷媒経路の温度が上昇するかを検出する。
外気温度が基準温度よりも低い場合であるから、この暖
房運転開始前の各冷媒経路は比較的温度が低い状態にあ
る。したがって、特定の冷媒経路の温度が上昇した場
合、その温度上昇は容易に検出される。したがって、上
記一の室内機に接続すべき信号配線が実際にどの室内機
に接続されているかが容易に判定される。室外機に接続
されている室内機が多数の場合は、先に述べた場合と同
様に、順次、各室内機を冷房運転モードに設定して、そ
の室内機に接続すべき信号配線が実際にどの室内機に接
続されているかを判定して行くことによって、誤配線の
有無が判定される。このようにして、外気温度の如何に
よらず、誤配線の有無が検出される。
【0013】請求項2のマルチ形空気調和機の誤配線検
出方法では、暖房運転により全ての冷媒経路の温度を所
定の基準温度よりも高くした後、一の室内機を冷房運転
モードに設定して動作させるとともに上記一の室内機に
接続された信号配線を通して室外機を動作させ、各冷媒
経路温度センサでいずれの冷媒経路の温度が低下するか
を検出する。強制的に各冷媒経路の温度を高くした後で
あるから、特定の冷媒経路の温度が低下した場合、外気
温度や、この誤配線検出のための試運転直前の運転状態
によらず、その温度低下は容易に検出される。したがっ
て、上記一の室内機に接続すべき信号配線が実際にどの
室内機に接続されているかが容易に判定される。室外機
に接続されている室内機が多数の場合は、順次、各室内
機を冷房運転モードに設定して、その室内機に接続すべ
き信号配線が実際にどの室内機に接続されているかを判
定して行くことによって、誤配線の有無が判定される。
したがって、外気温度や、この誤配線検出のための試運
転直前の運転状態によらず、誤配線の有無が検出され
る。
【0014】請求項3のマルチ形空気調和機の誤配線検
出方法では、冷房運転により全ての冷媒経路の温度を所
定の基準温度よりも低くした後、一の室内機を暖房運転
モードに設定して動作させるとともに上記一の室内機に
接続された信号配線を通して室外機を動作させ、各冷媒
経路温度センサでいずれの冷媒経路の温度が上昇するか
を検出する。強制的に各冷媒経路の温度を低くした後で
あるから、特定の冷媒経路の温度が上昇した場合、外気
温度や、この誤配線検出のための試運転直前の運転状態
によらず、その温度上昇は容易に検出される。したがっ
て、上記一の室内機に接続すべき信号配線が実際にどの
室内機に接続されているかが容易に判定される。室外機
に接続されている室内機が多数の場合は、順次、各室内
機を冷房運転モードに設定して、その室内機に接続すべ
き信号配線が実際にどの室内機に接続されているかを判
定して行くことによって、誤配線の有無が判定される。
したがって、外気温度や、この誤配線検出のための試運
転直前の運転状態によらず、誤配線の有無が検出され
る。
【0015】
【実施例】以下、この発明のマルチ形空気調和機の誤配
線検出方法を実施例により詳細に説明する。
【0016】まず、第1実施例の誤配線検出方法につい
て説明する。この誤配線検出方法は図5および図6に示
したマルチ形空気調和機の誤配線の有無を検出するもの
であり、図1に示すフローに従って検出を行う。
【0017】すなわち、まず、図5の室外機X内に設
けた外気温度センサ37で外気温度を検出し(S1)、
検出した外気温度TOUTが所定の基準温度T1(=15
℃)に対して高低いずれであるかを判定する(S2)。
【0018】そして、外気温度TOUTが基準温度T1
り高いと判定したときは、室内機Aを冷房運転モードに
設定して動作させる(S3)。このとき、室内機A内の
ファン24が回り、他の室内機B内のファン24は回ら
ない。室内機Aに接続すべき信号配線40が正しく室内
機Aに接続されている場合、その信号配線40を通して
室内機Aから室外機Xに制御用の信号が伝えられる。こ
の信号を受けて、室外機Xでは室内機Aに対応する第2
電動開閉弁23Aが開き、他の室内機Bに対応する第2
電動開閉弁23Bが全閉となる。この結果、室内機Aに
冷媒が流れて、室内機Aに対応するガス配管19Aの温
度が低下する。一方、他の室内機Bには冷媒は流れず、
それに対応するガス配管19Bの温度は低下しない。逆
に、室内機Aに接続すべき信号配線40が誤って室内機
Bに接続されている場合、室外機Xでは室内機Bに対応
する第2電動開閉弁23Bが開き、室内機Aに対応する
第2電動開閉弁23Aが全閉となる。この結果、室内機
Bに冷媒が流れて、室内機Bに対応するガス配管19B
の温度が低下する。一方、室外機Aには冷媒は流れず、
それに対応するガス配管19Aの温度は低下しない。
【0019】次に、室外機X内のガス配管19A,1
9Bに設けた冷媒経路温度センサとしての温度センサ3
2A,32Bでガス配管19A,19Bの温度を検出す
る。そして、温度センサ32Bの検出温度TGBと温度
センサ32Aの検出温度TGAとの差(TGB−TGA
が基準温度T2(=10℃)よりも大きいかどうか判断
する(S4)。ここで、外気温度TOUTが基準温度T1
りも高い場合であるから、この冷房運転開始前の各ガス
配管19A,19Bは比較的温度が高い状態にある。し
たがって、いずれかのガス配管19A,19Bの温度が
低下した場合、その温度低下は容易に検出される。例え
ば、室内機Aに接続すべき信号配線40が正しく室内機
Aに接続されている場合、検出温度差(TGB−TGA
が基準温度T2よりも大きくなる。したがって、室内機
Aに接続すべき信号配線40が正しく室内機Aに接続さ
れていると判定される(S5)。ステップS4の条件を
満たさない場合は、検出温度差(TGA−TGB)が基準
温度T2よりも大きいかどうかを判断する(S6)。検
出温度差(TGA−TGB)が基準温度T2よりも大きい
場合は、室内機Aに接続すべき信号配線40が誤って室
内機Bに接続されていると判定される(S7)。なお、
ステップS4,S6のいずれの条件も満たさない場合
は、この冷房運転によるガス配管の温度低下が不十分で
あるから、ステップS3に戻って冷房運転を継続する。
【0020】外気温度TOUTが基準温度T1より高い場合
は、このようにして誤配線の有無を判定することができ
る。
【0021】これに対して、ステップS2で、外気温
度TOUTが基準温度T1より低いと判定したときは、室内
機Aを暖房運転モードに設定して動作させる(S8)。
このとき、室内機A内のファン24が回り、他の室内機
B内のファン24は回らない。室内機Aに接続すべき信
号配線40が正しく室内機Aに接続されている場合、そ
の信号配線40を通して室内機Aから室外機Xに制御用
の信号が伝えられる。この信号を受けて、室外機Xでは
室内機Aに対応する第2電動開閉弁23Aが開き、他の
室内機Bに対応する第2電動開閉弁23Bが所定の停止
開度(圧縮機2への液戻りを防止するため、自然放熱に
見合うだけのわずかな量の冷媒を流し得る開度)とな
る。第1の電動開閉弁8は、蒸発冷媒の過熱度制御を行
うために開かれる。この結果、室内機Aに冷媒が流れ
て、室内機Aに対応する液配管17Aの温度が上昇す
る。一方、他の室内機Bには冷媒は流れず、それに対応
する液配管17Bの温度は上昇しない。逆に、室内機A
に接続すべき信号配線40が誤って室内機Bに接続され
ている場合、室外機Xでは室内機Bに対応する第2電動
開閉弁23Bが開き、室内機Aに対応する第2電動開閉
弁23Aが停止開度となる。この結果、室内機Bに冷媒
が流れて、室内機Bに対応する液配管17Bの温度が上
昇する。一方、室外機Aには冷媒は流れず、それに対応
する液配管17Aの温度は上昇しない。
【0022】次に、室外機X内のガス配管17A,1
7Bに設けた冷媒経路温度センサとしての温度センサ3
6A,36Bで液配管17A,17Bの温度を検出す
る。そして、温度センサ31Aの検出温度TGA′と温
度センサ31Bの検出温度TGB′との差(TGA′−T
B′)が基準温度T2(=10℃)よりも大きいかどう
かを判断する(S9)。ここで、外気温度TOUTが基準
温度T1よりも低い場合であるから、この暖房運転開始
前の各液配管17A,17Bは比較的温度が低い状態に
ある。したがって、いずれかの液配管17A,17Bの
温度が上昇した場合、その温度上昇は容易に検出され
る。例えば、室内機Aに接続すべき信号配線40が正し
く室内機Aに接続されている場合、検出温度差(T
A′−TGB′)が基準温度T2よりも大きくなる。し
たがって、室内機Aに接続すべき信号配線40が正しく
室内機Aに接続されていると判定される(S10)。ス
テップS9の条件を満たさない場合は、検出温度差(T
B′−TGA′)が基準温度T2よりも大きいかどうか
を判断する(S11)。検出温度差(TGB′−T
A′)が基準温度T2よりも大きい場合は、室内機Aに
接続すべき信号配線40が誤って室内機Bに接続されて
いると判定される(S12)。なお、ステップS9,S
11のいずれの条件も満たさない場合は、この暖房運転
によるガス配管の温度上昇が不十分であるから、ステッ
プS3に戻って暖房運転を継続する。
【0023】外気温度TOUTが基準温度T1より低い場合
は、このようにして誤配線の有無を判定することができ
る。
【0024】したがって、この誤配線検出方法によれ
ば、外気温度の如何によらず、誤配線の有無を検出する
ことができる。
【0025】次に、第2実施例の誤配線検出方法につい
て説明する。この誤配線検出方法は、図5および図6に
示したマルチ形空気調和機の誤配線の有無を検出するも
のであり、図2に示すフローに従って検出を行う。
【0026】すなわち、まず、図5中の全ての室内機
A,Bを暖房運転モードに設定して動作させる(S10
1)。各信号配線40,40を通して室内機A,Bから
室外機Xに制御用の信号が伝えられる。この信号を受け
て、誤配線の有無にかかわらず、室外機Xでは室内機
A,Bに対応する第2電動開閉弁23A,23Bがそれ
ぞれ開く。また、第1の電動開閉弁8は、蒸発冷媒の過
熱度制御を行うために開かれる。この結果、各室内機
A,Bに冷媒が流れ、各室内機A,Bに対応するガス配
管19A,19Bの温度が上昇する。
【0027】次に、室外機X内のガス配管19A,1
9Bに設けた冷媒経路温度センサとしての温度センサ3
2A,32Bでガス配管19A,19Bの温度を検出す
る。そして、温度センサ32Aの検出温度TGA,温度
センサ32Bの検出温度TGBが基準温度T1′(=30
℃)よりも高いかどうかを判断する(S102)。検出
温度TGA,検出温度TGBがともに基準温度T1′より
も高い場合は後述するステップS105へ進む。一方、
それ以外の場合は、ステップS103に進んで、暖房運
転開始からの経過時間が10分を超えたかどうかを判定
する。超えていない場合は、ステップS101に戻って
全室A,Bの暖房運転を継続する一方、超えた場合は異
常であると判定して、暖房運転を停止する(S10
4)。
【0028】ステップS105では、室内機Aを冷房
運転モードに設定して動作させる。このとき、室内機A
内のファン24が回り、他の室内機B内のファン24は
回らない。室内機Aに接続すべき信号配線40が正しく
室内機Aに接続されている場合、その信号配線40を通
して室内機Aから室外機Xに制御用の信号が伝えられ
る。この信号を受けて、室外機Xでは、第1電動開閉弁
8が全開となる。また、室内機Aに対応する第2電動開
閉弁23Aが開き、他の室内機Bに対応する第2電動開
閉弁23Bが全閉となる。この結果、室内機Aに冷媒が
流れて、室内機Aに対応するガス配管19Aの温度が低
下する。一方、他の室内機Bには冷媒は流れず、それに
対応するガス配管19Bの温度は低下しない。逆に、室
内機Aに接続すべき信号配線40が誤って室内機Bに接
続されている場合、室外機Xでは室内機Bに対応する第
2電動開閉弁23Bが開き、室内機Aに対応する第2電
動開閉弁23Aが全閉となる。この結果、室内機Bに冷
媒が流れて、室内機Bに対応するガス配管19Bの温度
が低下する。一方、室外機Aには冷媒は流れず、それに
対応するガス配管19Aの温度は低下しない。
【0029】次に、室外機X内の温度センサ32A,
32Bでガス配管19A,19Bの温度を検出する。そ
して、温度センサ32Bの検出温度TGBと温度センサ
32Aの検出温度TGAとの差(TGB−TGA)が基準
温度T2(=10℃)よりも大きいかどうかを判断する
(S106)。ここで、工程の暖房運転で各ガス配管
19A,19Bの温度を基準温度T1′よりも高くした
ので、この冷房運転開始前の各ガス配管19A,19B
は比較的温度が高い状態にある。したがって、いずれか
のガス配管19A,19Bの温度が低下した場合、その
温度低下は容易に検出される。例えば、室内機Aに接続
すべき信号配線40が正しく室内機Aに接続されている
場合、検出温度差(TGB−TGA)が基準温度T2より
も大きくなる。したがって、室内機Aに接続すべき信号
配線40が正しく室内機Aに接続されていると判定され
る(S107)。ステップS106の条件を満たさない
場合は、検出温度差(TGA−TGB)が基準温度T2
りも大きいかどうかを判断する(S108)。検出温度
差(TGA−TGB)が基準温度T2よりも大きい場合
は、室内機Aに接続すべき信号配線40が誤って室内機
Bに接続されていると判定される(S109)。なお、
ステップS106,S108のいずれの条件も満たさな
い場合は、この冷房運転によるガス配管の温度低下が不
十分であるから、ステップS105に戻って冷房運転を
継続する。
【0030】このようにして、この誤配線検出方法によ
れば、外気温度や、この誤配線検出のための試運転直前
の運転状態によらず、誤配線の有無を判定することがで
きる。
【0031】次に、第3実施例の誤配線検出方法につい
て説明する。この誤配線検出方法は図5および図6に示
したマルチ形空気調和機の誤配線の有無を検出するもの
であり、図3に示すフローに従って検出を行う。
【0032】すなわち、まず、図5中の全ての室内機
A,Bを冷房運転モードに設定して動作させる(S20
1)。各信号配線40,40を通して室内機A,Bから
室外機Xに制御用の信号が伝えられる。この信号を受け
て、誤配線の有無にかかわらず、室外機Xでは第1の電
動開閉弁8が全開となり、また、室内機A,Bに対応す
る第2電動開閉弁23A,23Bがそれぞれ過熱度制御
のために開く。この結果、各室内機A,Bに冷媒が流
れ、各室内機A,Bに対応する液配管17A,17Bの
温度が低下する。
【0033】次に、室外機X内の液配管17A,17
Bに設けた冷媒経路温度センサとしての温度センサ36
A,36Bで液配管17A,17Bの温度を検出する。
そして、温度センサ36Aの検出温度TGA′,温度セ
ンサ36Bの検出温度TGB′が基準温度T1″(=10
℃)よりも低いかどうかを判断する(S202)。検出
温度TGA′,検出温度TGB′がともに基準温度T1
よりも低い場合は後述するステップS205へ進む。一
方、それ以外の場合は、ステップS203に進んで、冷
房運転開始からの経過時間が10分を超えたかどうかを
判定する。超えていない場合は、ステップS201に戻
って全室A,Bの冷房運転を継続する一方、超えた場合
は異常であると判定して、冷房運転を停止する(S20
4)。
【0034】ステップS205では、室内機Aを暖房
運転モードに設定して動作させる。このとき、室内機A
内のファン24が回り、他の室内機B内のファン24は
回らない。室内機Aに接続すべき信号配線40が正しく
室内機Aに接続されている場合、その信号配線40を通
して室内機Aから室外機Xに制御用の信号が伝えられ
る。この信号を受けて、室外機Xでは室内機Aに対応す
る第2電動開閉弁23Aが開き、他の室内機Bに対応す
る第2電動開閉弁23Bが停止開度となる。また、第1
の電動開閉弁8は過熱度制御のために開く。この結果、
室内機Aに冷媒が流れて、室内機Aに対応する液配管1
7Aの温度が上昇する。一方、他の室内機Bには冷媒は
流れず、それに対応する液配管17Bの温度は上昇しな
い。逆に、室内機Aに接続すべき信号配線40が誤って
室内機Bに接続されている場合、室外機Xでは室内機B
に対応する第2電動開閉弁23Bが開き、室内機Aに対
応する第2電動開閉弁23Aが停止開度となる。この結
果、室内機Bに冷媒が流れて、室内機Bに対応する液配
管17Bの温度が上昇する。一方、室外機Aには冷媒は
流れず、それに対応する液配管17Aの温度は上昇しな
い。
【0035】次に、室外機X内の温度センサ36A,
36Bで液配管17A,17Bの温度を検出する。そし
て、温度センサ36Bの検出温度TGB′と温度センサ
36Aの検出温度TGA′との差(TGA′−TGB′)
が基準温度T2(=10℃)よりも大きいかどうかを判
断する(S206)。ここで、工程の冷房運転で各液
配管17A,17Bの温度を基準温度T1″よりも低く
したので、この冷房運転開始前の各液配管17A,17
Bは比較的温度が低い状態にある。したがって、いずれ
かの液配管17A,17Bの温度が上昇した場合、その
温度上昇は容易に検出される。例えば、室内機Aに接続
すべき信号配線40が正しく室内機Aに接続されている
場合、検出温度差(TGA′−TGB′)が基準温度T2
よりも大きくなる。したがって、室内機Aに接続すべき
信号配線40が正しく室内機Aに接続されていると判定
される(S207)。ステップS206の条件を満たさ
ない場合は、検出温度差(TGB′−TGA′)が基準温
度T2よりも大きいかどうかを判断する(S208)。
検出温度差(TGB′−TGA′)が基準温度T2よりも
大きい場合は、室内機Aに接続すべき信号配線40が誤
って室内機Bに接続されていると判定される(S20
9)。なお、ステップS206,S208のいずれの条
件も満たさない場合は、この暖房運転による液配管の温
度上昇が不十分であるから、ステップS205に戻って
暖房運転を継続する。
【0036】このようにして、この誤配線検出方法によ
れば、外気温度や、この誤配線検出のための試運転直前
の運転状態によらず、誤配線の有無を判定することがで
きる。
【0037】上記第1〜第3実施例では、1台の室外機
Xに2台の室内機A,Bが接続されている場合について
述べたが、当然ながら、これに限られるものではない。
この発明は1台の室外機Xに3台以上の室内機が接続さ
れている場合にも適用することができる。
【0038】例えば、1台の室外機Xに、図8中に示し
た3台の室内機A,B,Cが接続されているものとし、
室外機X内には、室内機Cに対応して、液配管17C,
第2電動開閉弁23C,液配管17Cの温度を検出する
温度センサ36C,ガス配管19C,ガス配管19Cの
温度を検出する温度センサ32Cが設けられているもの
とする。
【0039】上記第1実施例の変形例として、図1中の
ステップS1の処理を全く同様に行い、さらにステップ
S2で外気温度TOUTが基準温度T1(=15℃)より高
いと判定した場合について説明する。
【0040】図4に示すように、室内機Aを冷房運転
モードに設定して動作させる(S303)。ガス配管1
9A,19B,19Cのうちのいずれかの温度が低下す
る。
【0041】次に、室外機X内のガス配管19A,1
9B,19Cに設けた温度センサ32A,32B,32
Cでガス配管19A,19B,19Cの温度を検出す
る。そして、温度センサ32Bの検出温度TGBと温度
センサ32Aの検出温度TGAとの差(TGB−T
A)、温度センサ32Cの検出温度TGCと温度センサ
32Aの検出温度TGAとの差(TGC−TGA)をそれ
ぞれ算出し、検出温度差(TGB−TGA)が基準温度T
2(=10℃)よりも大きく、かつ検出温度差(TGC
TGA)が基準温度T2よりも大きいかどうかを判断する
(S304)。ここで、外気温度TOUTが基準温度T1
りも高い場合であるから、この冷房運転開始前の各ガス
配管19A,19B,19Cは比較的温度が高い状態に
ある。したがって、いずれかのガス配管19A,19
B,19Cの温度が低下した場合、その温度低下は容易
に検出される。例えば、室内機Aに接続すべき信号配線
40が正しく室内機Aに接続されている場合、検出温度
差(TGB−TGA)、検出温度差(TGC−TGA)がい
ずれも基準温度T2よりも大きくなる。したがって、室
内機Aに接続すべき信号配線40が正しく室内機Aに接
続されていると判定される(S305)。ステップ30
4の条件を満たさない場合は、検出温度差(TGA−T
B)が基準温度T2よりも大きく、かつ検出温度差(T
C−TGB)が基準温度T2よりも大きいかどうかを判
断する(S311)。この条件を満たす場合は、室内機
Aに接続すべき信号配線40が誤って室内機Bに接続さ
れていると判定される(S312)。さらに、このステ
ップS311の条件を満たさない場合は、検出温度差
(TGA−TGC)が基準温度T2よりも大きく、かつ検
出温度差(TGB−TGC)が基準温度T2よりも大きい
かどうかを判断する(S321)。この条件を満たす場
合は、室内機Aに接続すべき信号配線40が誤って室内
機Cに接続されていると判定される(S322)。この
ようにして、室内機Aに接続すべき信号配線40がどの
室内機に接続されているかを検出する。
【0042】なお、ステップS304,S311,S3
21のいずれの条件も満たさない場合は、この冷房運転
によるガス配管の温度低下が不十分であるから、ステッ
プS303に戻って冷房運転を継続する。
【0043】例えば、ステップS305で、室内機A
に接続すべき信号配線40が正しく室内機Aに接続され
ていると判定されたとする。この場合、室内機Aの冷房
運転を停止して、室内機Bを冷房運転モードに設定して
動作させる(S306)。室内機Aに接続すべき信号配
線40が室内機Aに接続されている場合であるから、残
りのガス配管19B,19Cのうちのいずれかの温度が
低下する。
【0044】次に、温度センサ32B,32Cでガス
配管19B,19Cの温度を検出する。そして、検出温
度差(TGC−TGB)が基準温度T2(=10℃)より
も大きいかどうか判断する(S307)。例えば、室内
機Bに接続すべき信号配線40が正しく室内機Bに接続
されている場合、検出温度差(TGC−TGB)が基準温
度T2よりも大きくなる。したがって、室内機Bに接続
すべき信号配線40が正しく室内機Bに接続されている
と判定される(S307)。ステップS307の条件を
満たさない場合は、検出温度差(TGB−TGC)が基準
温度T2よりも大きいかどうかを判断する(S30
9)。検出温度差(TGB−TGC)が基準温度T2より
も大きい場合は、室内機Bに接続すべき信号配線40が
誤って室内機Cに接続されていると判定される(S31
0)。
【0045】なお、ステップS307,S309のいず
れの条件も満たさない場合は、この冷房運転によるガス
配管の温度低下が不十分であるから、ステップS306
に戻って冷房運転を継続する。
【0046】このようにして、1台の室外機Xに3台の
室内機が接続されている場合であっても、誤配線の有無
を判定することができる。同様に、1台の室外機Xに3
台を超える室内機A,B,C,…が接続されている場合
であっても、温度センサ32A,32B,32C,…の
検出温度を相互に比較して、一の室内機に接続すべき信
号配線40が室内機A,B,C,…のうちどの室内機に
接続されているかを順次判定し、残り室内機についてこ
の処理を繰り返すことによって、誤配線の有無を検出す
ることができる。
【0047】このことは、第2,第3実施例の誤配線検
出方法にも全く同様に当てはまり、それぞれの条件下で
誤配線の有無を検出することができる。
【0048】なお、上記各例で用いた基準温度の値T1
=15℃,T1′=30℃,T1″=10℃,T2=10
℃は一応の目安であり、この値に限られるものではな
い。基準温度の値は、冷媒の種類や温度センサの検出精
度等に応じて適宜変更され得る。
【0049】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に記
載のマルチ形空気調和機の誤配線検出方法は、外気温度
センサで検出した外気温度が所定の基準温度に対して高
低いずれであるかを判定し、上記外気温度が上記基準温
度よりも高いと判定したときは、一の室内機を冷房運転
モードに設定して動作させるとともに上記一の室内機に
接続された信号配線を通して室外機を動作させ、各冷媒
経路温度センサでいずれの冷媒経路の温度が低下するか
を検出して、上記一の室内機に対応する冷媒経路と上記
温度が低下した冷媒経路との一致不一致に基づいて誤配
線の有無を判定する一方、上記外気温度が上記基準温度
よりも低いと判定したときは、一の室内機を暖房運転モ
ードに設定して動作させるとともに上記一の室内機に接
続された信号配線を通して室外機を動作させ、各冷媒経
路温度センサでいずれの冷媒経路の温度が上昇するかを
検出して、上記一の室内機に対応する冷媒経路と上記温
度が上昇した冷媒経路との一致不一致に基づいて誤配線
の有無を判定するので、外気温度の如何によらず、誤配
線の有無を検出することができる。
【0050】また、請求項2に記載のマルチ形空気調和
機の誤配線検出方法は、全ての室内機を暖房運転モード
に設定して動作させるとともに上記全ての室内機に接続
された信号配線を通して室外機を動作させて、全ての冷
媒経路の温度を所定の基準温度よりも高くした後、一の
室内機を冷房運転モードに設定して動作させるとともに
上記一の室内機に接続された信号配線を通して上記室外
機を動作させ、各冷媒経路温度センサでいずれの冷媒経
路の温度が低下するかを検出して、上記一の室内機に対
応する冷媒経路と上記温度が低下した冷媒経路との一致
不一致に基づいて誤配線の有無を判定するので、外気温
度や、この誤配線検出のための試運転直前の運転状態に
よらず、誤配線の有無を検出することができる。
【0051】また、請求項3に記載のマルチ形空気調和
機の誤配線検出方法は、全ての室内機を冷房運転モード
に設定して動作させるとともに上記全ての室内機に接続
された信号配線を通して室外機を動作させて、全ての冷
媒経路の温度を所定の基準温度よりも低くした後、一の
室内機を暖房運転モードに設定して動作させるとともに
上記一の室内機に接続された信号配線を通して上記室外
機を動作させ、各冷媒経路温度センサでいずれの冷媒経
路の温度が上昇するかを検出して、上記一の室内機に対
応する冷媒経路と上記温度が上昇した冷媒経路との一致
不一致に基づいて誤配線の有無を判定するので、外気温
度や、この誤配線検出のための試運転直前の運転状態に
よらず、誤配線の有無を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例の誤配線検出方法のフ
ローを示す図である。
【図2】 この発明の第2実施例の誤配線検出方法のフ
ローを示す図である。
【図3】 この発明の第3実施例の誤配線検出方法のフ
ローを示す図である。
【図4】 1台の室外機に3台の室内機が接続されてい
る場合に、上記第1実施例の誤配線検出方法を適合させ
たときのフローを示す図である。
【図5】 1台の室外機に2台の室内機を接続して構成
されたマルチ形空気調和機を示す図である。
【図6】 マルチ形空気調和機の冷媒配管と信号配線と
の対応の仕方を示す図である。
【図7】 冷媒の蒸気圧曲線を例示する図である。
【図8】 1台の室外機に3台以上の室内機を接続して
構成されたマルチ形空気調和機を示す図である。
【符号の説明】 1 圧縮機 4 四路切換弁 7 室外熱交換器 8 第1電動開閉弁 17A,17B,…,20 液配管 19A,19B,…,21 ガス配管 22 室内熱交換器 23A,23B,… 第2電動開閉弁 31,32A,32B,…,33,34,36A,36
B,… 温度センサ A,B,… 室内機 X 室外機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室外機(X)と各室内機(A,B,…)
    との間に接続され、上記各室内機(A,B,…)に対応
    する冷媒経路の一部をなす冷媒配管(41,20,2
    1)と、上記室外機(X)と各室内機(A,B,…)と
    の間に接続され、制御用の信号を伝える信号配線(4
    0)とが、それぞれ正しく対応して設置されたかどうか
    を判定するマルチ形空気調和機の誤配線検出方法であっ
    て、 上記室外機(X)に外気温度(TOUT)を観測する外気
    温度センサ(37)を設けるとともに、上記各室内機
    (A,B,…)に対応する冷媒経路の特定箇所(17
    A,17B,…,19A,19B,…)に、この特定箇
    所の温度を検出する冷媒経路温度センサ(36A,36
    B,…,32A,32B,…)を設け、 上記外気温度センサ(37)で検出した外気温度(T
    OUT)が所定の基準温度(T1)に対して高低いずれであ
    るかを判定し、 上記外気温度(TOUT)が上記基準温度(T1)よりも高
    いと判定したときは、一の室内機を冷房運転モードに設
    定して動作させるとともに上記一の室内機に接続された
    信号配線(40)を通して上記室外機(X)を動作さ
    せ、上記各冷媒経路温度センサ(32A,32B,…)
    でいずれの冷媒経路の温度が低下するかを検出して、上
    記一の室内機に対応する冷媒経路と上記温度が低下した
    冷媒経路との一致不一致に基づいて誤配線の有無を判定
    する一方、 上記外気温度(TOUT)が上記基準温度(T1)よりも低
    いと判定したときは、一の室内機を暖房運転モードに設
    定して動作させるとともに上記一の室内機に接続された
    信号配線(40)を通して上記室外機(X)を動作さ
    せ、上記各冷媒経路温度センサ(36A,36B,…)
    でいずれの冷媒経路の温度が上昇するかを検出して、上
    記一の室内機に対応する冷媒経路と上記温度が上昇した
    冷媒経路との一致不一致に基づいて誤配線の有無を判定
    することを特徴とするマルチ形空気調和機の誤配線検出
    方法。
  2. 【請求項2】 室外機(X)と各室内機(A,B,…)
    との間に接続され、上記各室内機(A,B,…)に対応
    する冷媒経路の一部をなす冷媒配管(41,20,2
    1)と、上記室外機(X)と各室内機(A,B,…)と
    の間に接続され、制御用の信号を伝える信号配線(4
    0)とが、それぞれ正しく対応して設置されたかどうか
    を判定するマルチ形空気調和機の誤配線検出方法であっ
    て、 上記各室内機(A,B,…)に対応する冷媒経路の特定
    箇所(19A,19B,…)に、この特定箇所の温度を
    検出する冷媒経路温度センサ(32A,32B,…)を
    設け、 上記全ての室内機(A,B,…)を暖房運転モードに設
    定して動作させるとともに上記全ての室内機(A,B,
    …)に接続された信号配線(40)を通して上記室外機
    (X)を動作させて、上記全ての冷媒経路の温度(TG
    A,TGB,…)を所定の基準温度(T1′)よりも高く
    した後、 一の室内機を冷房運転モードに設定して動作させるとと
    もに上記一の室内機に接続された信号配線(40)を通
    して上記室外機(X)を動作させ、上記各冷媒経路温度
    センサ(32A,32B,…)でいずれの冷媒経路の温
    度が低下するかを検出して、上記一の室内機に対応する
    冷媒経路と上記温度が低下した冷媒経路との一致不一致
    に基づいて誤配線の有無を判定することを特徴とするマ
    ルチ形空気調和機の誤配線検出方法。
  3. 【請求項3】 室外機(X)と各室内機(A,B,…)
    との間に接続され、上記各室内機(A,B,…)に対応
    する冷媒経路の一部をなす冷媒配管(41,20,2
    1)と、上記室外機(X)と各室内機(A,B,…)と
    の間に接続され、制御用の信号を伝える信号配線(4
    0)とが、それぞれ正しく対応して設置されたかどうか
    を判定するマルチ形空気調和機の誤配線検出方法であっ
    て、 上記各室内機(A,B,…)に対応する冷媒経路の特定
    箇所(17A,17B,…)に、この特定箇所の温度を
    検出する冷媒経路温度センサ(36A,36B,…)を
    設け、 上記全ての室内機(A,B,…)を冷房運転モードに設
    定して動作させるとともに上記全ての室内機(A,B,
    …)に接続された信号配線(40)を通して上記室外機
    (X)を動作させて、上記全ての冷媒経路の温度(TG
    A′,TGB′,…)を所定の基準温度(T1″)よりも
    低くした後、 一の室内機を暖房運転モードに設定して動作させるとと
    もに上記一の室内機に接続された信号配線(40)を通
    して上記室外機(X)を動作させ、上記各冷媒経路温度
    センサ(36A,36B,…)でいずれの冷媒経路の温
    度が上昇するかを検出して、上記一の室内機に対応する
    冷媒経路と上記温度が上昇した冷媒経路との一致不一致
    に基づいて誤配線の有無を判定することを特徴とするマ
    ルチ形空気調和機の誤配線検出方法。
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