JP2814989B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機能性高分子を利用
した固体電解コンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、高速化、高周
波化に伴い、電解コンデンサの小型化、高周波性能の向
上が著しく進歩している。従来、固体電解コンデンサの
固体電解質には二酸化マンガン、二酸化鉛のような無機
半導体が用いられていたが、これらの物質の抵抗率はか
なり高いため、高周波数領域でのインピーダンスが大き
く、このような固体電解コンデンサを高周波対応の電子
機器へ応用することが困難になりつつある。このため、
抵抗率の低い機能性高分子を固体電解質として用いた、
高周波数領域でのインピーダンス特性が改善された固体
電解コンデンサが開発されている。
【0003】図6は、前記機能性高分子を用いた固体電
解コンデンサの構造の一例を示した側断面図である。図
中符号1は陽極リード線であり、この陽極リード線1を
植立させた直方体の多孔体の被膜形成性金属2(以下被
膜形成性金属2と略記する。)の上に、陽極リード線1
の植立面の平坦部を除いて、誘電体酸化皮膜3が設けら
れてコンデンサ素子4が構成されている。さらに前記誘
電体酸化皮膜3の上に、固体電解質として機能性高分子
層(固体電解質層)5、導電体層6が順次形成され、前
記陽極リード線1からは陽極端子7が溶接されて引き出
され、導電体層6上の陰極側からは、導電性接着剤8を
介して、陰極端子9が引き出されている。さらにモール
ド樹脂10によって樹脂外装が施されて、この固体電解
コンデンサが形成されている。
【0004】上述の機能性高分子層5をコンデンサ素子
4上に形成する方法の一例を、図1、図5、図7とあわ
せて以下に説明する。まず、図7に示したように、陽極
リード線1を植立させた直方体の被膜形成性金属2の上
に、陽極リード線1の植立面の平坦部を除いて、陽極酸
化によってほぼ均一な厚さの誘電体酸化皮膜3を形成し
てコンデンサ素子4とする(以下コンデンサ素子4の陽
極リード線1の植立面を上として説明する。)。
【0005】ついで、前記誘電体酸化皮膜3の上に機能
性高分子層5を形成する。このときこの機能性高分子層
5は、前記被膜形成性金属2の陽極リード線1の植立面
以外の5つの面の平坦部と、コンデンサ素子4の辺と頂
点の上に形成される。以下、これらの辺と頂点につい
て、コンデンサ素子4の陽極リード線1植立面に垂直な
辺を側面稜線部と呼ぶ。また、この陽極リード線1植立
面に向かい合う面、すなわち底面の周縁部の4つの辺と
頂点を、それぞれ、底面稜線部、底面頂点部と呼ぶ。さ
らに、単に稜線部という場合には、側面稜線部と底面稜
線部の両方を含むものとする。
【0006】ところで、機能性高分子の重合には電解重
合、化学酸化重合などの方法を用いることができる。電
解重合する場合には、重合性のモノマー化合物と支持電
解質の混合溶液を電解液として用い、電解をかけて重合
させる。化学酸化重合する場合、重合性のモノマー化合
物と酸化剤を主に液相で混合する方法が知られている。
【0007】図1は、化学酸化重合によってコンデンサ
素子4上に機能性高分子層5を形成する際の重合反応液
(モノマー化合物溶液および酸化剤溶液)の塗布から乾
燥・重合に至る工程(塗布形成工程)の概略を示したも
のである。図1においては、モノマー化合物溶液または
酸化剤溶液を用いて処理する工程がまとめて示されてい
るが、実際は以下のように、モノマー化合物溶液と酸化
剤溶液を用いた処理は交互に繰り返して行われる。
【0008】〈機能性高分子層形成工程〉 (1) コンデンサ素子4をモノマー化合物溶液に浸漬
する工程〈図1(a)参照〉。 (2) コンデンサ素子4をモノマー化合物溶液からの
引き上げる工程〈図1(b)参照〉。 (3) 乾燥・重合工程〈図1(c)参照〉。 (4) コンデンサ素子4を酸化剤溶液に浸漬する工程
〈図1(a)参照〉。 (5) コンデンサ素子4を酸化剤溶液からの引き上げ
る工程〈図1(b)参照〉。 (6) 乾燥・重合工程〈図1(c)参照〉。 (7) 洗浄工程。 (8) 以下、(1)〜(7)を繰り返す。
【0009】しかしながら、上述の引き上げ工程
(2)、(5)〉でコンデンサ素子4の表面に付着し
た、特にモノマー化合物溶液は、表面張力によってコン
デンサ素子4の平坦部の中央部に引き寄せられたまま乾
燥・重合工程に移行する。このため、コンデンサ素子4
の平坦部、特にその中央部には機能性高分子層5が厚く
形成されるが、側面稜線部、底面稜線部および底面頂点
部には機能性高分子層5が形成されにくかったり、形成
されても膜厚が薄くなる。したがって、このコンデンサ
素子4を用いて図6に示された固体電解コンデンサとす
る際に、モールド樹脂10によって樹脂外装を施すと、
上述の機能性高分子層5が形成されていない、または非
常に薄い部分にモールド樹脂10から応力が加わり、こ
の下に形成された誘電体酸化皮膜3を損傷し、漏れ電流
が増大する場合がある。
【0010】また、上述の引き上げ工程でコンデンサ素
子4に塗布したモノマー化合物溶液および酸化剤溶液
は、図5〈図5(a)は平面図、図5(b)は斜視図で
ある。〉に示すように、重力によってコンデンサ素子4
の底面に溜まって、液溜まり11dを形成する。したが
って、この底面には機能性高分子層5が必要以上に厚く
形成され、その内部で割れが発生する恐れがあり好まし
くない。
【0011】上述の問題を解決するために特開平5−1
30610号公報、特開平6−20894号公報におい
ては、チップ部品に電極を形成、乾燥させる際に360
度回転させる装置が開示されている。また、特開平4−
225509号公報にはチップ部品のコーナーに厚く電
極を形成させるために、チップ部品を導電ペーストに浸
漬した後に振動させながら引き上げる方法が示されてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平5−130610号公報、特開平6−20894
号公報に示される装置を用いた方法においては、電極ペ
ーストを乾燥・硬化させるためにチップ部品を間欠的に
360度回転させると、チップ部品の稜線部で導電ペー
ストが乾燥・硬化する前に次の回転にはいるので、稜線
部に電極ぺ一ストが溜まらずチップ部品面の中央に導電
ペーストが流れてしまい、この稜線部の上には膜厚の薄
い層が形成されるため、上述の問題は解決されていな
い。また、上述の特開平4−225509号公報に示さ
れた方法においては、チップ部品に付着した導電ぺ一ス
トが重力に従ってチップ部品の底面に溜まることは避け
られず、チップ部品の他の面に比較して底面にのみ厚い
層が形成され、その内部で割れが発生する可能性があ
る。
【0013】本発明は前記事情に艦みてなされたもの
で、機能性高分子を用いた固体電解コンデンサにおい
て、ほぼ均一な膜厚の機能性高分子層を形成することが
できる固定電解コンデンサの製造方法を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、機能性高
分子を固体電解質として用いた固体電解コンデンサを製
造する際、陽極リード線を植立させたコンデンサ素子上
に機能性高分子からなる固体電解質層を形成するにおい
て、モノマー化合物溶液、酸化剤溶液からなる重合反応
液に、前記コンデンサ素子を浸漬し、このコンデンサ素
子を引き上げ、乾燥・重合する塗布形成工程のうち、乾
燥・重合時に前記コンデンサ素子の辺または頂点が下端
となるように固定して保持することによって解決でき
る。
【0015】また、上述の乾燥・重合時に下端となるよ
うに固定して保持する辺または頂点を、塗布形成工程の
回数毎に変更することもできる。また、上述の乾燥・重
合時に下端となるように固定して保持する辺は、コンデ
ンサ素子の陽極リード線植立面に垂直な辺とすることも
できる。さらに、複数回の塗布形成工程を行う際、乾燥
・重合時に下端となるように固定して保持する辺または
頂点は、1回以上の塗布形成工程において、コンデンサ
素子の陽極リード線植立面に垂直な辺とし、さらに1回
以上の塗布形成工程において、コンデンサ素子の陽極リ
ード線植立面に向かい合う面の辺または頂点とすること
もできる。
【0016】また、複数回の塗布形成工程を行う際、前
記コンデンサ素子の陽極リード線植立面に垂直な辺を下
端となるように固定して保持する塗布形成工程の回数
を、前記コンデンサ素子の陽極リード線植立面に向かい
合う面の辺または頂点が下端となるように固定して保持
する塗布形成工程の回数よりも多くすることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の固体電解コンデンサの製
造方法の一例について、以下に説明する。本発明におい
て従来と異なる点は、機能性高分子層を形成する際の乾
燥・重合時に、コンデンサ素子の辺(側面稜線部、底面
稜線部)または頂点(底面頂点部)が下端となるように
固定して保持する点である。
【0018】
【実施例】以下実施例を示して具体的に説明する。 (実施例1)最初に、図7のようなあらかじめ陽極リー
ド線1を引き出した多孔体の被膜形成性金属2としてタ
ンタル焼結体(1mm×1mm×1mm)の上に、その
陽極リード線1の植立面を除いて、リン酸水溶液中、5
0Vで陽極酸化して誘電体酸化皮膜3を形成し、コンデ
ンサ素子4とした。ついで、得られたコンデンサ素子4
の誘電体酸化皮膜3上に以下のようにして、機能性高分
子層5を形成した。
【0019】すなわち、モノマー化合物溶液としてピロ
ールを、酸化剤溶液として50重量%p−トルエンスル
ホン酸第2鉄メタノール溶液を使用して、図1に示した
ように、モノマー化合物溶液中に浸漬〈図1(a)参
照〉、引き上げ〈図1(b)参照〉、乾燥・重合〈図1
(c)参照〉、酸化剤溶液に浸漬〈図1(a)参照〉、
引き上げ〈図1(b)参照〉、乾燥・重合〈図1(c)
参照〉、洗浄の組み合わせ(塗布形成工程)を12回繰
り返した。ただし、このときモノマー化合物溶液または
酸化剤溶液の乾燥・重合時には、図2〈図2(a)は平
面図、図2(b)は斜視図である。〉に示すように、コ
ンデンサ素子4の4つの側面稜線部4a・・・を各々3回
ずつ下端となるように固定して保持した。
【0020】このようにして形成した機能性高分子層5
(ポリピロール層)の厚さは、コンデンサ素子4の平坦
部においては8〜10μm、稜線部においては6〜8μ
mであり、稜線部にも平坦部と同等程度の厚さの機能性
高分子層5(ポリピロール層)が形成された。したがっ
て、上述のように側面稜線部4a・・・を下端となるよう
に保持すると、液溜まり11aが形成され、この液溜ま
り11aによってこの側面稜線部4a上に形成される機
能性高分子層5に適当な厚さが与えられることが確認さ
れた。
【0021】ついで、図6に示したように、この機能性
高分子層5の上に導電体層6を形成し、陽極リード線3
に陽極端子7を溶接、陰極側には機能性接着剤8を介し
て陰極端子9を接続した後、モールド樹脂10を用いて
樹脂外装を行い、固体電解コンデンサを製造した。完成
した固体電解コンデンサの漏れ電流不良率は1.1%で
あり、漏れ電流の安定したコンデンサが得られた。
【0022】(実施例2)実施例2においては、上述の
実施例1の塗布形成工程の回数を12回から16回に増
やし、増やした4回は、図3〈図3(a)は平面図、図
3(b)は斜視図である。〉に示すようにコンデンサ素
子4の4つの底面稜線部4b・・・を各々1回ずつ下端と
なるように固定して保持し、この部分に液溜まり11b
を形成するようにして、乾燥・重合した。この結果、コ
ンデンサ素子4の平坦部には10〜11μmの稜線部に
は8〜9μmの機能性高分子層5(ポリピロール層)が
形成され、稜線部にも平坦部と同等程度の厚さの機能性
高分子層5が形成された。完成した固体電解コンデンサ
の漏れ電流不良率は0.8%であり、漏れ電流の安定し
た固体電解コンデンサが得られた。
【0023】(実施例3)実施例3においては、上述の
実施例1の塗布形成工程の回数を12回から16回に増
やし、増やした4回は、図4〈図4(a)は平面図、図
4(b)は斜視図である。〉に示すように、コンデンサ
素子4の4つの底面頂点部4c・・・を各々1回ずつ下端
となるように固定して保持し、この部分に液溜まり11
cを形成するようにして、乾燥・重合した。この結果、
コンデンサ素子4の平坦部には8〜10μmの、底面頂
点部4c・・・には6〜8μmの機能性高分子層5(ポリ
ピロール層)が形成され、底面頂点部にも平坦部と同等
程度の厚さの機能性高分子層5が形成された。完成した
固体電解コンデンサの漏れ電流不良率は0.8%であ
り、漏れ電流の安定した固体電解コンデンサが得られ
た。
【0024】(実施例4)実施例4においては、上述の
実施例1のモノマー化合物溶液をピロール溶液からチオ
フェン溶液にかえて、他は実施例1と同様にして機能性
高分子層5であるポリチオフェン層を形成した。この結
果、コンデンサ素子4の平坦部には8〜10μmの、稜
線部には6〜8μmの機能性高分子層5(ポリチオフェ
ン層)が形成され、稜線部にも平坦部と同等程度の厚さ
の機能性高分子層5が形成された。完成したコンデンサ
の漏れ電流不良率は0.9%であり、漏れ電流の安定し
たコンデンサが得られた。
【0025】(比較例1)モノマー化合物溶液および酸
化剤溶液の乾燥・重合を、図5のように引き上げたまま
の状態で行った以外は実施例1と同様の方法で固体電解
コンデンサを作製した。この比較例1においては、コン
デンサ素子4の平坦部には8〜10μmの、稜線部には
2μm以下の機能性高分子層5(ポリピロール層)が形
成された。完成した固体電解コンデンサの漏れ電流不良
率は4%であり、掘れ電流不良の多いコンデンサとなっ
た。
【0026】上述のように、本発明に係る実施例1〜4
においては、乾燥・重合の際に引き上げたままの状態で
保持した比較例1と比べて、コンデンサ素子4の側面稜
線部、底面稜線部、底面頂点部を下端となるように固定
して保持することにより、モノマー化合物溶液、酸化剤
溶液が稜線部または底面頂点部に液溜まりを形成し、こ
れら稜線部または底面頂点部上に機能性高分子層5が、
平坦部上と同様の厚さに形成されることが確認された。
さらに、このように機能性高分子層5の膜厚を均一にで
きるので、漏れ不良率が小さく、信頼性の高い固体電解
コンデンサを得ることができることが明かとなった。
【0027】このとき、特にコンデンサ素子4の側面稜
線部4a・・・において、引き上げたままの状態である
と、重力によってモノマー化合物溶液、または酸化剤溶
液が底面側に流れてしまい、機能性高分子層5が薄くな
りやすい。したがって実施例1〜4に共通して行われて
いるように、この側面稜線部4a・・・を乾燥・重合時に
下端となるように固定して保持することが好ましい。ま
た、実施例1と、実施例2、3を比較すると、実施例
2、3においては、側面稜線部4a・・・を下端となるよ
うに固定して保持し、さらに、底面稜線部4b・・・や底
面頂点部4c・・・を下端となるように固定して保持する
ことによって、側面稜線部4a・・・のみを下端となるよ
うに固定して保持した実施例1よりも固体電解コンデン
サの漏れ電流不良率がやや低下し、さらに固体電解コン
デンサの信頼性を向上させることができることが明かで
ある。
【0028】また、本実施例においては塗布形成工程の
回数は12〜16回としたが、この回数はコンデンサ素
子4の大きさ・空孔率などによって変化し、適宜に設定
することができる。また、モノマー化合物としてピロー
ル、チオフェンを用いたが、これらに限らず、分子内に
共役結合を有する分子ならばこのモノマー化合物として
用いることができる。具体的に、この他にはアニリン、
フラン、アセチレンなどや、ピロール、チオフェンを含
むこれらの誘導体があげられる。さらに酸化剤としてp
−トルエンスルホン酸を用いているが、求電子反応によ
りモノマーを酸化できる物質ならばその種類を選ばな
い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、モノマー化合物溶液、酸化剤溶液からなる重合反応
液の塗布形成工程の乾燥・重合の際に、コンデンサ素子
の辺または頂点が下端となるように固定して保持するこ
とによって、これらの辺または頂点の上にも平坦部と同
様の膜厚の機能性高分子層を形成することができる。さ
らに、このように機能性高分子層の膜厚を均一にできる
ので、漏れ不良率の小さい固体電解コンデンサを得るこ
とができ、その信頼性を向上させることができる。ま
た、特に前記辺の中でも、側面稜線部は機能性高分子層
が薄く形成されやすいので、この側面稜線部を乾燥・重
合時に下端となるように固定して保持することが好まし
く、さらに、下端となるように保持する辺または頂点
を、側面稜線部と、底面稜線部または底面頂点部の組み
合わせとすることによって、より固体電解コンデンサの
漏れ電流不良率が低くなり、固体電解コンデンサの信頼
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンデンサ素子上に機能性高分子層を形成する
重合反応液の塗布から機能性高分子層の形成に至る工程
(塗布形成工程)の概略を示したものである。
【図2】実施例1のモノマー化合物溶液または酸化剤溶
液の乾燥・重合工程を示したものである。
【図3】実施例2のモノマー化合物溶液または酸化剤溶
液の乾燥・重合工程を示したものである。
【図4】実施例3のモノマー化合物溶液または酸化剤溶
液の乾燥・重合工程を示したものである。
【図5】従来の方法による比較例1のモノマー化合物溶
液および酸化剤溶液の乾燥・重合工程を示したものであ
る。
【図6】固体電解コンデンサの一例の断面図である。
【図7】図6の固体電解コンデンサに用いられるコンデ
ンサ素子の断面図である。
【符号の説明】
1 陽極リード線 2 多孔体の被膜形成性金属 3 誘電体酸化皮膜 4 コンデンサ素子 4a 側面稜線部(辺) 4b 底面稜線部(辺) 4c 底面頂点部(頂点) 5 機能性高分子層 6 導電体層 7 陽極端子 8 導電性接着剤 9 陰極端子 10 モールド樹脂 11a,11b,11c,11d 液溜まり
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−6424(JP,A) 特開 昭58−51504(JP,A) 特開 昭49−58352(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/028

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機能性高分子を固体電解質として用いた
    固体電解コンデンサの製造方法であって、 陽極リード線を植立させたコンデンサ素子上に機能性高
    分子からなる固体電解質層を形成するにおいて、 モノマー化合物溶液、酸化剤溶液からなる重合反応液
    に、前記コンデンサ素子を浸漬し、このコンデンサ素子
    を引き上げ、乾燥・重合する塗布形成工程のうち、乾燥
    ・重合時に前記コンデンサ素子の辺または頂点が下端と
    なるように固定して保持することを特徴とする固体電解
    コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の固体電解コンデンサの製
    造方法において、乾燥・重合時に下端となるように固定
    して保持する辺または頂点を、塗布形成工程の回数毎に
    変更することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の固体電
    解コンデンサの製造方法において、乾燥・重合時に下端
    となるように固定して保持する辺は、コンデンサ素子の
    陽極リード線植立面に垂直な辺であることを特徴とする
    固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の固
    体電解コンデンサの製造方法において、複数回の塗布形
    成工程を行う際、乾燥・重合時に下端となるように固定
    して保持する辺または頂点は、 1回以上の塗布形成工程において、コンデンサ素子の陽
    極リード線植立面に垂直な辺であり、さらに1回以上の
    塗布形成工程において、コンデンサ素子の陽極リード線
    植立面に向かい合う面の辺または頂点であることを特徴
    とする固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の固
    体電解コンデンサの製造方法において、複数回の塗布形
    成工程を行う際、乾燥・重合時に下端となるように固定
    して保持する辺または頂点は、 1回以上の塗布形成工程において、コンデンサ素子の陽
    極リード線植立面に垂直な辺であり、さらに1回以上の
    塗布形成工程において、コンデンサ素子の陽極リード線
    植立面に向かい合う面の辺または頂点であり、 前記コンデンサ素子の陽極リード線植立面に垂直な辺を
    下端となるように固定して保持する塗布形成工程の回数
    は、前記コンデンサ素子の陽極リード線植立面に向かい
    合う面の辺または頂点が下端となるように固定して保持
    する塗布形成工程の回数よりも多いことを特徴とする固
    体電解コンデンサの製造方法。
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