JP3478987B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JP3478987B2
JP3478987B2 JP03250899A JP3250899A JP3478987B2 JP 3478987 B2 JP3478987 B2 JP 3478987B2 JP 03250899 A JP03250899 A JP 03250899A JP 3250899 A JP3250899 A JP 3250899A JP 3478987 B2 JP3478987 B2 JP 3478987B2
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solid electrolytic
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
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    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
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    • H01G11/56Solid electrolytes, e.g. gels; Additives therein

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、固体電解コンデン
サの製造方法に関し、詳細には導電性高分子層を備えて
いる固体電解コンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、固体電解コンデンサが使用される
電子機器において、集積回路の高周波化、大電流化が著
しい。これに伴い、等価直列抵抗(以下、ESRと呼
ぶ)が低く、容量が大きい固体電解コンデンサが求めら
れている。通常、固体電解コンデンサは、陽極導体、誘
電体層、固体電解質層、陰極導体層が上記の順で配置さ
れた構造をとる。
【0003】次に、固体電解コンデンサの製造方法につ
いて説明する。まず、タンタル、アルミニウム等の皮膜
形成性弁作用金属の焼結体ペレットを陽極導体にして、
焼結体ペレットを電解質溶液中で陽極酸化して、その表
面に誘電体層を形成する。次に、誘電体層を有する焼結
体ペレットを硝酸マンガン溶液に浸漬し、焼結すること
で誘電体層の表面に二酸化マンガンの固体電解質層を形
成する。最後に、固体電解質層上に陰極導体層を形成す
ることで固体電解コンデンサは完成する。
【0004】ESRを決定する要因は、コンデンサ充放
電流の導電経路となる固体電解質層、陽極導体、陰極導
体層、陰陽極導体端子、及び誘電層が各々有する抵抗で
あり、その主要因は固体電解質であると考えられてい
た。
【0005】上記要因を鑑みて、従来固体電解質として
利用されている二酸化マンガンは導電率0.1〜1S/
cm程度であるから、これより高い導電率を有する導電
性高分子化合物が見出された。導電性高分子化合物であ
る、例えばポリピロールで固体電解質層を形成した場
合、100S/cm程度の高導電率を有し、経時的安定
性、耐熱耐湿性を備えている、高周波特性の良好なタン
タル固体電解コンデンサが得られる(特開平2−130
906号を参照のこと)。
【0006】このような導電性高分子化合物である固体
電解質層を誘電体層の表面に形成するためには、誘電体
層は非導電性であるから化学重合を用いる。化学重合法
は、モノマー溶液と酸化剤として作用する化合物とを混
合した混合溶液に誘電体層を形成した焼結体ペレットを
浸漬する方法、あるいは誘電体層を形成した焼結体ペレ
ットにモノマー溶液を含浸させ、さらにこれを酸化剤溶
液に浸漬する方法等があり、このようにして、焼結体ペ
レットの細孔内部に形成された誘電体層の表面に導電性
高分子層が形成される。
【0007】また、前述した化学重合法により形成した
導電性高分子層を予備電極層として、電解重合を行い、
十分な量の固体電解質層を確保してもよい。この場合、
モノマーを含有する電解液中に導電性高分子層を備えて
いる焼結体ペレットを浸漬し、該導電性高分子層を電極
と接触させて陽極とし、陰極板を重合液中に取り付け、
両電極間に電圧を印加して、電解重合によって導電性高
分子層を成長させる。このような焼結体ペレットの細孔
深部の誘電体層の表面に形成された導電性高分子層は、
固体電解質層として、この後に形成される陰極導電体層
に導通する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような導電性高分子層には、以下に説明するような問
題点があった。化学重合で生成する導電性高分子層の成
長は、焼結体ペレットの表面に粒子状に生成されるポリ
マーの吸着積層に依存するので、焼結体ペレットの微細
孔空隙に浸透する重合液量が制限され、かつ、モノマー
の溶媒に対する溶解度が制限されることから、導電性高
分子層の成長速度が遅く、導電性高分子層の膜厚が不足
する場合があるので生産性に劣る。また、化学重合によ
って形成した導電性高分子の強度は充分でない。つま
り、化学重合によって導電性高分子層を形成した場合、
このようなことによって、焼結体の表面部の誘電体層が
損傷され、漏れ電流が発生し、コンデンサが劣化すると
いう問題点があった。
【0009】また、電解重合によって形成される導電性
高分子層は、化学重合よって形成されるものと比較し
て、高い導電率を有し強固でかつ平滑である。しかしな
がら、電解重合によって形成される導電性高分子層は強
固でかつ平滑である故、陰極導体層との密着性が悪く、
陰極導体層との接触面積の増加も図りにくいという問題
点があった。
【0010】さらに、上述したような導電性の高い導電
性高分子で電解質層を形成しても、固体電解コンデンサ
もERSは一定値以下にはならないという問題点があっ
た。
【0011】本発明は上記課題を鑑みてなされたもので
あり、低減されたERSを有する固体電解コンデンサを
生産性よく製造することができる固体電解コンデンサの
製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題について検討す
ると、コンデンサのESRは、導電経路におけるの誘電
体層、電解質層等の各構成部が有する抵抗の合計値に比
較して、はるかに大きいことが判明した。また、陰極導
体層は、導電性粒子を含有するサスペンション塗料を、
電解質層が形成された焼結体ペレットの表面に塗布し、
乾燥固化することで形成されるものであり、導電性粒子
は他の導電性粒子及び電解質層と接合して陰極導体層内
に導電性を発現するものであるが、固体電解質層と導電
性粒子との接合に依存する電気抵抗が極めて大きいこと
が判明した。つまり、ESRの主な要因は、これまで考
えられていたように電解質層ではなく、陰極導体層に含
まれる導電性粒子と固体電解質層との接触抵抗に起因し
ていることが判明した。
【0013】上記課題を解決するため、固体電解質層と
陰極導体層との界面に、可塑性又は柔軟性が大きい導電
性高分子化合物からなる導電性高分子層を形成し、導電
性高分子層と陰極導体層の導電性微粒子との接合面積を
増大させた。さらに、図4に示すように、導電性高分子
層4に可塑性又は柔軟性を有する導電性微粒子8を混在
させ、導電性高分子層4の界面12に凹凸を設け、導電
性高分子層4と陰極導体層9との接合面積をさらに増大
させた。このような導電性高分子層4を設けることで、
コンデンサのESRが減少する。
【0014】次に、導電性高分子層の形成方法について
説明する。まず、モノマーとこのモノマーと等モル数程
度の酸化剤を混合して混合液を調製する。この混合液中
で、モノマーを酸化重合させ、モノマーの導電性ポリマ
ー粒子を生成させる。この混合液の導電性ポリマー粒子
の濃度が所定値を満たしている間に、かかる混合液に電
解質層が形成された焼結体ペレットを浸漬させ、その外
層部に混合液を塗布した後、溶媒を除去し、重合させる
ことで、電解質層上に導電性ポリマー粒子を内包する導
電性の導電性高分子層が形成される。
【0015】詳細には、混合液は、モノマーを含有する
モノマー溶液と酸化剤を含有する酸化剤溶液とを混合
し、雰囲気温度を室温〜70℃にしてモノマーを酸化重
合させて導電性ポリマーを生成したものである。この混
合液中の導電性ポリマー粒子濃度は、図5に示すよう
に、経時的に変化するので、焼結体ペレットを含浸する
ことができる時間は、t1に限定される。従って、接合
用電解質層を形成する工程は、煩雑かつ冗長になり、生
産性に問題点があった。
【0016】本発明の固体電解コンデンサの製造方法
は、固体電解コンデンサの導電性高分子層を生産性の高
い方法で製造するものである。具体的に、本発明の固体
電解コンデンサの製造方法は、導電性ポリマー粒子を含
有する懸濁液に導電性ポリマーの基本単位であるモノマ
ーを添加して重合液を調製する重合液調製工程と、誘電
体層が形成されている陽極導体を重合液に浸漬して、誘
電体層上に導電性ポリマー粒子を含有する導電性高分子
層を形成する導電性高分子層形成工程とを含んでいて、
導電性高分子層を固体電解質層とする固体電解コンデン
サを製造するものである。
【0017】また、本発明の固体電解コンデンサの製造
方法は、誘電体層を介して電解質層が形成されている陽
極導体を、上記重合液に浸漬して、電解質層上に導電性
ポリマー粒子を含有する導電性高分子層を形成するもの
であってもよい。
【0018】本発明の固体電解コンデンサの製造方法に
おいて、重合液は、モノマーを含有するモノマー溶液と
酸化作用を有する酸化剤溶液と懸濁液とが調製されたも
の、又はモノマーを含有するモノマー溶液と酸化作用を
有する懸濁液とが調製されたもののいずれかであるのが
好ましい。
【0019】さらに、本発明の固体電解コンデンサの製
造方法は、懸濁液を、モノマーを含有するモノマー溶液
と酸化剤を含有する酸化剤溶液とを混合させ、モノマー
を酸化重合反応させ、該酸化重合反応が完了するまで導
電性ポリマーを生成させたものとするのが好ましい。ま
た、−5℃ないし70℃の雰囲気温度で、上記懸濁液と
調製するのがさらに好ましい。
【0020】また、本発明の固体電解コンデンサの製造
方法は、酸化剤を3価の鉄イオンの錯体とするのが好ま
しい。
【0021】また、本発明の固体電解コンデンサの製造
の製造方法において、モノマー溶液と酸化剤溶液との混
合液中のモノマーのモル数が、酸化剤のモル数の0.1
倍ないし0.9倍であるのが好ましい。
【0022】さらに、本発明の固体電解コンデンサの製
造方法は、導電性高分子層を、陰極導体に密接するよう
に可塑性又は柔軟性の少なくともいずれか一方を備えて
いるものとすることで、ESRがさらに低減された固体
電解コンデンサを製造することができる。
【0023】また、本発明の固体電解コンデンサの製造
方法は、導電性高分子層に含有される上記導電性ポリマ
ー粒子の重量を、導電性高分子層の重量の30%以下と
し、さらに、導電性ポリマー粒子の寸法を、100μm
以下とするのが好ましい。
【0024】具体的には、本発明の固体電解コンデンサ
の製造方法は、モノマーを複素環式有機化合物又は芳香
族有機化合物とするのが好ましく、さらに具体的には、
モノマーを、ピロール、ピロールの誘導体、チオフェ
ン、チオフェンの誘導体、フラン、フランの誘導体、セ
レノフェン、セレノフェンの誘導体、アニリン、アニリ
ンの誘導体、フェニレン、フェニレンの誘導体、ナフタ
レン、ナフタレンの誘導体、アントラセン、アントラセ
ンの誘導体、ピレン、ピレンの誘導体、アズレン、アズ
レンの誘導体、及び3,4−エチレンジオキシチオフェ
ンからなる群から一つ選択されたものとするのが好まし
い。
【0025】より詳細には、本発明の固体電解コンデン
サの製造方法は、モノマー溶液に含有される3,4−エ
チレンジオキシチオフェンのモル数が、酸化剤溶液に含
有されるp−トルエンスルホン酸鉄(III)のモル数の
0.05ないし0.4倍であるように、モノマー溶液と酸
化剤溶液とを混合して懸濁液を調製するのが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の固体
電解コンデンサについて説明する。本実施の形態の固体
電解コンデンサは、固体電解質層と陰極導体層との間に
導電性高分子化合物からなる導電性高分子層を備えてい
る。この導電性高分子層は、陰極導体層と密接すること
ができるように可塑性及び柔軟性の少なくとも一方を有
し、導電性ポリマー粒子によって形成された凹凸を有す
る。この導電性ポリマー粒子からなる凹凸によって、陰
極導体層と導電性高分子層とが接触する接合面が増大さ
れる。
【0027】次に、導電性高分子層を形成する方法につ
いて説明する。最初に導電性ポリマー粒子を含有する懸
濁液にかかる導電性ポリマーの基本単位であるモノマー
を混合して重合液を調製する。次に、誘電体層を介して
電解質が形成されている陽極導体を上記重合液に浸漬さ
せることで、電解質層上に導電性高分子層が形成され
る。この工程で利用される懸濁液は、導電性ポリマー濃
度の経時的変化がないものであり、以下に説明する検証
に基づいて得たものである。
【0028】固体電解コンデンサの導電性高分子層とし
て利用することができる導電性を有する導電性高分子化
合物は、酸化剤でモノマーを脱水素反応させ、重合合成
させたものである。具体的には、ピロール、チオフェン
やその誘導体である複素環式化合物は、主に2,5位の
水素脱離を伴いながら結合して重合合成され、芳香族化
合物はパラ位で結合し重合合成される。
【0029】例えば、酸化剤による酸化重合によって、
n個のピロールから合成されてなるポリピロールの重合
体高分子鎖PPy(n)の末端複素環において2位又は
5位の水素基が脱離し、さらにモノマーであるピロール
からなるPyの2位又は5位の水素基が脱離すること
で、重合体高分子鎖PPy(n)とPyとが合成され、
n+1個のピロールからなるポリピロールの重合体高分
子鎖PPy(n+1)が生成される。
【0030】このような反応形態は、導電性高分子が生
成される酸化重合にも当てはまる。つまり、導電性高分
子の酸化重合反応は逐次反応であるため、重合の進行は
酸化剤量によって制限され、酸化剤が全量消費された時
点で反応は停止する。例えば、ピロールを合成する場
合、ピロールのモル数の最大2倍のモル数の酸化剤が消
費されて反応が停止する。さらに、酸化重合反応は、モ
ノマー濃度、酸化剤濃度、重合反応温度により、導電性
高分子の重合度、導電性高分子の分子量分布等を制御す
ることができる。つまり、モノマーと酸化剤との混合比
によって、導電性高分子の重合度、導電性高分子の分子
量分布等を制御することができる。
【0031】具体的には、モノマーを含有するモノマー
溶液と酸化剤を含有する酸化剤溶液とを混合し、モノマ
ーを酸化重合させて導電性ポリマー粒子を含有する懸濁
液を調製する場合、モノマー溶液中のモノマーのモル数
を、酸化剤溶液中の酸化剤のモル数よりも小さくし、懸
濁中でモノマーの酸化重合を完了させることで、導電性
ポリマー粒子の組成、導電性ポリマー粒子の濃度が経時
的に変化しない懸濁液を得ることができる。懸濁液の調
製は、−5℃〜70℃の雰囲気下で行うのが好ましい。
【0032】密栓容器中で上記懸濁液を250時間放置
しても、懸濁液の液状、導電性ポリマー粒子の沈降等が
変化することはなかった。さらに、雰囲気温度を−5℃
〜40℃の範囲で変化させ、密栓容器中で上記懸濁液を
250時間放置しても、懸濁液の液状、導電性ポリマー
粒子の沈降等が経時的に変化することはなかった。即
ち、雰囲気温度を−5℃〜40℃において、上述したよ
うに調製した懸濁液中の導電性ポリマー粒子濃度は、経
時的に変化するものではない。
【0033】前述したように調製した懸濁液に再度モノ
マーを添加して、懸濁液中に残存している酸化剤によっ
て新たに添加したモノマーを酸化重合させるように調製
した重合液を用いて、本実施の形態の固体電解コンデン
サの導電性高分子層を形成する。モノマー溶液と酸化剤
溶液を混合させて調製した懸濁液中の導電性ポリマー濃
度及びかかる懸濁液にモノマーを再添加して調製した重
合液中の導電性ポリマー濃度を図1に示す。図に示すよ
うに、懸濁液調製完了後のポリマー粒子の濃度は、経時
的には安定している。
【0034】上記実施の形態では、酸化剤が残存してい
る懸濁液、即ち酸化作用を有する懸濁液にモノマーを添
加して重合液を調製したが、本発明はこれに限定される
ものではない。例えば、酸化作用を有する酸化剤溶液と
モノマーを含有するモノマー溶液と懸濁液とを混合して
重合液を調製してもよいし、モノマーを含有するモノマ
ー溶液と酸化作用を有する懸濁液とを混合して重合液を
調製してもよい。
【0035】固体電解コンデンサの導電性高分子層を形
成する際には、酸化剤のモル数に対するモノマーのモル
数を1/9倍〜8/9倍となるように、モノマー溶液と
酸化剤溶液とを調製した懸濁液を用いる。詳細には、モ
ノマーのモル数を酸化剤のモル数の1/9倍とし、40
℃で24時間攪拌させて酸化重合反応させ調製した懸濁
液を用いるのがより好ましい。このように調製した懸濁
液が最も液状及びポットライフに優れているので、かか
る懸濁液を用いて固体電解コンデンサの導電性高分子層
を形成することで、固体電解コンデンサのESR及びL
C不良率を最も低減させることができる。
【0036】上述したように、懸濁液を調製する際、酸
化剤のモル数に対するモノマーのモル数を1/9倍〜8
/9倍とするのが好ましいが、本発明はこれに限定され
るものではなく、酸化剤のモル数に対するモノマーのモ
ル数は、0.1倍〜0.9倍であればよい。また、モノマ
ーを3,4−エチレンジオキシチオフェン、酸化剤をp
−トルエンスルホン酸鉄(III)とする場合、酸化剤の
モル数に対するモノマーのモル数は、0.05倍〜0.4
倍であればよい。
【0037】このように作製した導電性高分子層は、陰
極導体層と密接することができるように可塑性及び柔軟
性の少なくとも一方を有し、導電性ポリマー粒子によっ
て形成された凹凸を有するものである。凹凸の形態は、
フィルム状のポリマー層中に粒子状ポリマーが点在する
形状をとっており、初期に液中で重合反応させるために
添加したモノマーの酸化剤に対するモル比率に比例し
て、粒子状ポリマーの重合比率が増減される。この導電
性ポリマー粒子からなる凹凸によって、陰極導体層と導
電性高分子層とが接触する接合面が増大されるので、固
体電解コンデンサのESR及びLC不良率が低減され
る。
【0038】さらに、陰極導体層と導電性高分子層とが
接触する接合面を増大させるために、導電性高分子層に
含有される導電性ポリマー粒子の寸法を100μm以下
とするのが好ましい。導電性ポリマー粒子の重量は、導
電性高分子層の重量の30%以下であるのが、さらに好
ましい。
【0039】具体的には、モノマーとして、複素環式有
機化合物又は芳香族有機化合物として用いるのが好まし
い。さらに、具体的には、モノマーとして、ピロール、
ピロールの誘導体、チオフェン、チオフェンの誘導体、
フラン、フランの誘導体、セレノフェン、セレノフェン
の誘導体、アニリン、アニリンの誘導体、フェニレン、
フェニレンの誘導体、ナフタレン、ナフタレンの誘導
体、アントラセン、アントラセンの誘導体、ピレン、ピ
レンの誘導体、アズレン、アズレンの誘導体、及び3,
4−エチレンジオキシチオフェン等から選択されたもの
であるのが好ましい。さらに、酸化剤として、3価の鉄
イオンの錯体等を用いるのが好ましい。このような酸化
剤及びモノマーから形成されたポリマー粒子は、陰極導
体層と導電性高分子層とが接触する接合面を増大させる
ことができる。
【0040】以下、上述した方法で形成した導電性高分
子層を備えている固体電解コンデンサについて具体的に
説明する。固体電解コンデンサの陽極導体として、タン
タル、アルミニウム、チタン、ニオブ、ジルコニウム、
亜鉛等の弁作用を有する金属が用いられる。また、静電
容量を大きくするため、陽極導体は、上記金属の微粒子
からなる焼結体、又はエッチング等の拡面処理を施した
金属箔であることが好ましい。陽極導体の表面には、公
知の電気化学的な陽極酸化法によって形成された誘電体
層が形成されている。
【0041】さらに、誘電体層上には固体電解質層が形
成されている。固体電解質層としては、二酸化マンガン
等の導電性酸化物又は導電性高分子化合物が用いられ
る。
【0042】さらに、固体電解質層上には、上記の方法
で形成された導電性高分子層を介して陰極導体層が形成
されている。通常、陰極導体層は、カーボン層と銀ペー
スト層とから構成されており、カーボン層は、銀ペース
ト層と導電性高分子層との密着性を向上させるため、銀
ペーストと導電性高分子層との間に介在している。この
陰極導体層は、導電性高分子層を形成した陽極導体をカ
ーボン微粒子が含有されたサスペンション水性液に浸漬
し、導電性高分子層上にサスペンション水性液を塗布し
た後、水分を乾燥、固化させ、カーボン層を形成し、さ
らに前記カーボン層を形成した陽極導体を、銀ペイント
液中に浸漬した後、乾燥、固化させること銀ペースト層
を形成することで完成する。なお、陰極導体層は、銀ペ
ースト層のみから形成されるものであってもよい。
【0043】上記実施の形態の固体電解コンデンサは、
誘電体層と陰極導体層とを間に電解質と導電性高分子層
とを備えた構造であるが本発明はこれに限定されるもの
ではなく、誘電体層上に上述した方法で導電性高分子層
を形成し、この導電性高分子層上に陰極導体層を形成し
たものであってもよい。
【0044】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
【0045】(実施例1)実施例1として、図2及び図
3に示すタンタル電解コンデンサ17を作製した。詳細
には、固体電解質層として導電性高分子化合物であるポ
リピロールを使用し、弁金属であるタンタルの微粉末焼
結体を陽極導体とし、導電性高分子層の形成方法として
は化学酸化重合法を採用した。
【0046】最初に、約70000μF・V/gのタン
タル微粉末を陽極引き出し用タンタルワイヤーリードと
ともに成形焼結して、寸法1.4mm×3.0mm×
3.8mmのタンタル焼結体1を形成した。次に、タン
タル焼結体1をリン酸水溶液中化成電圧30Vで化成し
て、表面に誘電体層2を形成し、洗浄、乾燥を経て化成
済焼結体ペレットとした。
【0047】次に、イソプロピルアルコールを10vo
l%含有する水溶液中に、ピロールを0.1mol/l
となるように溶解させ、モノマー溶液を調製した。さら
に、イソプロピルアルコールを10vol%含有する水
溶液に、酸化剤として硫酸鉄(III) を0.1mol/
l、その他の添加物としてアルキルナフタレンスルホン
酸イオンのNa塩を0.05mol/lとなるように溶
解させ、酸化剤溶液を調製した。
【0048】続いて、先に作製した化成済焼結体ペレッ
トを、モノマー溶液に浸漬した後、酸化剤溶液に浸漬し
て、焼結体ペレットの空孔内部の誘電体層2の表面に導
電性高分子重合体を形成し、洗浄及び乾燥を行った。こ
の操作を30回繰り返し、適時0.1%リン酸水溶液中
で、化成電圧30Vを印加して、誘電体層2を修復する
再化成を行った。次に、約90℃の純水中で焼結体ペレ
ットを洗浄し、さらに、約120℃の雰囲気中で乾燥を
行い、十分な量の良質な固体電解質層3を誘電体層2上
に形成した。
【0049】次に、エチレンジオキシチオフェン(以
下、EDTと呼ぶ)1.0g、p−トルエンスルホン酸
鉄(III)40wt%を含有するn−ブタノール溶液9
5g、及びn−ブタノール17gを密栓容器中で混合
し、雰囲気温度40℃で24時間重合反応をさせ、懸濁
液を調製した。
【0050】さらに、約5℃〜15℃に冷却した懸濁液
113gに対し、EDTを8g添加し、スターラーで攪
拌して重合液を調製し再度約5〜15℃に冷却し、固体
電解質層3を形成した焼結体ペレットを重合液に3分間
浸漬させた。この重合液から焼結体ペレットを引き上げ
た後、30℃〜40℃の雰囲気中で溶媒を気化させ、ポ
リマー前駆体形成を行った。次に、80℃〜160℃の
雰囲気中で20分間、EDTポリマーの重合促進させ
た。このEDT重合工程を1〜4回繰り返した。次に、
焼結体ペレットをイソプロピルアルコール中で洗浄し、
0.1%リン酸―10%イソプロピルアルコールの水溶
液中で、化成電圧20Vを印加して、誘電体層2の再化
成を行い、さらに、40℃〜90℃の純水中で焼結体ペ
レットを洗浄し、室温〜120℃の雰囲気中で焼結体ペ
レットを乾燥させた。このようにして、EDTポリマー
からなる導電性高分子層4を形成した。
【0051】次に、導電性高分子層4を形成した焼結体
ペレットを、カーボン微粒子を含有する水性サスペンシ
ョン液に浸漬し、導電性高分子層4の表面に水性サスペ
ンション液を塗布し、130℃に30分間放置し、乾
燥、固化させてカーボン層9を形成した。さらにカーボ
ン層9を形成した焼結体ペレットを、同様に銀ペイント
液中に浸漬した後、145℃で1時間乾燥、固化させて
銀ペイント層10を形成した。こうして、カーボン層9
と銀ペイント層10からなる陰極導体層5が完成させ、
タンタル固体電解コンデンサ素子16を完成させた。
【0052】次に、導電性接着剤12を用いて陰極側を
陰極外部引出し端子13に接続し、陽極側はあらかじめ
取り付けてあったタンタルワイヤーを陽極外部引出し端
子14に溶接した。さらにコンデンサ素子16をエポキ
シ樹脂15で外装し、固体電解コンデンサ17を作製し
た。作製したコンデンサのESRをインピーダンスアナ
ライザで測定し、さらに印加電圧とし6V、30秒後の
漏れ電流(LC)を測定した。
【0053】(実施例2)実施例2として、以下のよう
にタンタル電解コンデンサを作製した。まず、上記実施
例1と同一の焼結体ペレットに、実施例1と同様の方法
で誘電体層を形成し、化成済焼結体ペレットを作製し
た。次に、EDT1.5g、p−トルエンスルホン酸鉄
(III)を40wt%含有するn−ブタノール溶液95
g、及びn−ブタノールを17g密栓容器中で混合し、
雰囲気温度40℃で24時間重合反応を行い懸濁液を調
製した。
【0054】さらに、約5〜15℃に冷却した懸濁液1
13gに対し、EDTを8g添加し、スターラーで攪拌
して重合液を調製し、この重合液を再度に約5〜約15
℃に冷却し、化成済み焼結体ペレットを20分間浸漬さ
せた。その後、この焼結体ペレットを液跳ねなどが無い
ように重合液から引き上げ、約40℃の雰囲気中で約3
時間の重合反応を行い、室温雰囲気で取り出して約10
分間放置冷却して、EDTを重合させた。このEDT重
合工程を5〜10回繰り返した。次に、焼結体ペレット
をイソプロピルアルコール中で洗浄し、0.1wt%リ
ン酸を含有する10wt%イソプロピルアルコールの水
溶液中で、化成電圧20Vを、10分間印加して、誘電
体層の再化成を行い、さらに40〜90℃の純水中で洗
浄し、室温〜120℃の雰囲気中で乾燥させた。このよ
うにして、EDTポリマーからなる導電性高分子化合物
からなる電解質層を形成した。次に、カーボン層、銀ペ
イント層を実施例1と同様にして形成し、タンタル固体
電解コンデンサを作製し、ESR、LCを測定した。
【0055】(比較例1)比較例1として、以下のよう
にタンタル固体電解コンデンサを作製した。上記実施例
1と同一の焼結体ペレットを用いて、実施例1と同様の
方法で誘電体層を形成した。さらに、固体電解質として
ポリピロールを、焼結体ペレットの空孔内部の誘電体層
上に形成した。
【0056】次に、EDT1mol/lと、p−トルエ
ンスルホン酸鉄(III)1mol/lを含有するn−ブ
タノール溶液とを混合した重合液中に、固体電解質層を
形成した焼結体ペレットを3分間浸漬した。続いて、焼
結体ペレットを重合液から引き上げ、室温〜40℃の雰
囲気中で15分間放置し、続いて約80℃〜160℃の
雰囲気中で20分間放置してEDTの重合形成を行っ
た。このEDT重合工程を2〜5回繰り返し、導電性高
分子層を形成した。以下実施例1と同様にカーボン層と
銀ペイント層とを形成し、陽陰極端子の取り付け、エポ
キシ外装樹脂によるモールド形成を行い、比較例1の固
体電解コンデンサを作製し、ESR、LCを測定した。
【0057】(比較例2)比較例2として、以下のよう
にタンタル固体電解コンデンサを作製した。比較例2の
タンタル固体電解コンデンサの電解質層は、EDT10
g、p−トルエンスルホン酸鉄(III)95g、及びn
−ブタノール17gを混合調製し、これを重合液として
用いて形成した。それ以外の製造方法は、上記実施例2
と同じである。さらに、比較例2の固体電解コンデンサ
のESR、LCを測定した。
【0058】(比較例3)比較例3として、以下のよう
にタンタル固体電解コンデンサを作製した。上記実施例
1と同一の焼結体ペレットを用いて、実施例1と同様の
方法で誘電体層を形成した。さらに、固体電解質として
ポリピロールを焼結体ペレットの空孔内部の誘電体層上
に形成した。次に、EDT1mol/lとp−トルエン
スルホン酸鉄(III)1mol/lを含有するn−ブタ
ノール溶液とを混合し、約5℃で90時間攪拌しなが
ら、EDTを重合させた重合液中に、固体電解質層を形
成した焼結体ペレットを3分間浸漬させた。さらに、焼
結体ペレットを重合液から引き上げた後、室温〜40℃
の雰囲気中で15分間放置し、続いて約80〜160℃
の雰囲気中で20分間放置してEDT重合形成を行っ
た。このEDT重合工程を2〜5回繰り返し、導電性高
分子層を形成した。以下、上記実施例1と同様にカーボ
ン層と銀ペイント層とを形成し、陽陰極端子の取り付
け、エポキシ外装樹脂によるモールド形成を行い、比較
例3の固体電解コンデンサを作製し、ESR、LCを測
定した。
【0059】上記実施例1、2、及び比較例1〜3の固
体電解コンデンサのESR及びLC不良率を以下の表1
に示す。
【0060】
【表1】
【0061】ESR及びLC不良率を比較すると、実施
例の固体電解コンデンサは、比較例の固体電解コンデン
サよりも優れていることは、表1から明らかである。
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の電解コ
ンデンサの製造方法は、導電性ポリマー粒子を含有する
懸濁液に導電性ポリマーの基本単位であるモノマーを添
加して重合液を調製し、誘電体層が形成されている陽極
導体を重合液に浸漬して、該誘電体層上に導電性ポリマ
ー粒子を含有する導電性高分子層を形成して、この導電
性高分子層を固体電解質層とする固体電解コンデンサを
製造するものである。本発明の製造方法によれば、ES
Rの優れた電解コンデンサを生産性よく製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の固体電解コンデンサの
導電性高分子層を形成する際に用いられるモノマー溶液
と酸化剤溶液とからなる混合液中の導電性ポリマー粒子
濃度を示す。
【図2】 本発明の実施の形態にかかる固体電解コンデ
ンサの拡大断面図を示す。
【図3】 本発明の実施の形態にかかる固体電解コンデ
ンサの断面図を示す。
【図4】 固体電解コンデンサの導電性高分子層と陰極
導体層との接合界面の拡大断面図を示す。
【図5】 固体電解コンデンサの導電性高分子層を形成
する際に用いられるモノマー溶液と酸化剤溶液とからな
る混合液中の導電性ポリマー粒子濃度を示す。
【符号の説明】
1…陽極導体、2…誘電体層、3…電解質層、4…導電
性高分子層、5陰極導体層、9…カーボン層、10…銀
ペースト層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 英雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 棚橋 正和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 加藤 寿孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−308116(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/028

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁金属からなる陽極導体、該陽極導体の
    表面に形成された誘電体層、該誘電体層の表面に形成さ
    れた固体電解質層、及び該固体電解質層の表面に設けら
    れた陰極導体層を有する固体電解コンデンサの製造方法
    において、 上記製造方法は、導電性ポリマー粒子を含有する懸濁液
    に該導電性ポリマーの基本単位であるモノマーを添加し
    て重合液を調製する重合液調製工程と、 上記誘電体層が形成されている上記陽極導体を上記重合
    液に浸漬して、該誘電体層上に上記導電性ポリマー粒子
    を含有する導電性高分子層を形成する導電性高分子層形
    成工程とを含んでいて、上記重合液は、上記モノマーを含有するモノマー溶液と
    酸化作用を有する酸化剤溶液と上記懸濁液とが調製され
    たもの、又は上記モノマーを含有するモノマー溶液と酸
    化作用を有する上記懸濁液とが調製されたもののいずれ
    かであり、 上記導電性高分子層を上記固体電解質層とする固体電解
    コンデンサを製造することを特徴とする固体電解コンデ
    ンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 弁金属からなる陽極導体、該陽極導体の
    表面に形成された誘電体層、該誘電体層の表面に形成さ
    れた固体電解質層、及び該固体電解質層の表面に設けら
    れた陰極導体層を有する固体電解コンデンサの製造方法
    において、 導電性ポリマー粒子を含有する懸濁液に該導電性ポリマ
    ーの基本単位であるモノマーを添加して重合液を調製す
    る重合液調製工程と、 上記誘電体層を介して上記電解質層が形成されている上
    記陽極導体を、上記重合液に浸漬して、該電解質層上に
    上記導電性ポリマー粒子を含有する導電性高分子層を形
    成する導電性高分子層形成工程とを含んでいることを特
    徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 弁金属からなる陽極導体、該陽極導体の
    表面に形成された誘電体層、該誘電体層の表面に形成さ
    れた固体電解質層、及び該固体電解質層の表面に設けら
    れた陰極導体層を有する固体電解コンデンサの製造方法
    において、 上記製造方法は、導電性ポリマー粒子を含有する懸濁液
    に該導電性ポリマーの基本単位であるモノマーを添加し
    て重合液を調製する重合液調製工程と、 上記誘電体層が形成されている上記陽極導体を上記重合
    液に浸漬して、該誘電 体層上に上記導電性ポリマー粒子
    を含有する導電性高分子層を形成する導電性高分子層形
    成工程とを含んでいて、 上記導電性高分子層に含有される上記導電性ポリマー粒
    子の重量は、該導電性高分子層の重量の30%以下であ
    り、 上記導電性高分子層を上記固体電解質層とする固体電解
    コンデンサを製造することを特徴とする固体電解コンデ
    ンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記重合液は、上記モノマーを含有する
    モノマー溶液と酸化作用を有する酸化剤溶液と上記懸濁
    液とが調製されたもの、又は上記モノマーを含有するモ
    ノマー溶液と酸化作用を有する上記懸濁液とが調製され
    たもののいずれかであることを特徴とする請求項2記載
    の固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記懸濁液は、上記モノマーを含有する
    モノマー溶液と酸化剤を含有する酸化剤溶液とを混合さ
    せ、上記モノマーを酸化重合反応させ、該酸化重合反応
    が完了するまで上記導電性ポリマーを生成させたもので
    あることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つ
    に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記モノマー溶液と上記酸化剤溶液との
    混合液中の上記モノマーのモル数を、上記酸化剤のモル
    数の0.1倍ないし0.9倍とすることを特徴とする請
    求項5記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  7. 【請求項7】 −5℃ないし70℃の雰囲気温度で上記
    懸濁液を調製することを特徴とする請求項5又は6記載
    の固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 【請求項8】 上記酸化剤が、3価の鉄イオンの錯体で
    あることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一つ
    に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 【請求項9】 上記導電性高分子層は、上記陰極導体に
    密接するように可塑性又は柔軟性の少なくともいずれか
    一方を備えていることを特徴とする請求項1ないし8の
    いずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記導電性ポリマー粒子の寸法が、1
    00μm以下であることを特徴とする請求項1ないし
    のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 上記モノマーが、複素環式有機化合物
    又は芳香族有機化合物であることを特徴とする請求項1
    ないし10のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記モノマーが、ピロール、ピロール
    の誘導体、チオフェン、チオフェンの誘導体、フラン、
    フランの誘導体、セレノフェン、セレノフェンの誘導
    体、アニリン、アニリンの誘導体、フェニレン、フェニ
    レンの誘導体、ナフタレン、ナフタレンの誘導体、アン
    トラセン、アントラセンの誘導体、ピレン、ピレンの誘
    導体、アズレン、アズレンの誘導体、及び3,4−エチ
    レンジオキシチオフェンからなる群から一つ選択された
    ものであることを特徴とする請求項1ないし11のいず
    れか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  13. 【請求項13】 上記モノマーが3,4−エチレンジオ
    キシチオフェンであり、上記酸化剤がp−トルエンスル
    ホン酸鉄(III)であることを特徴とする請求項5ない
    し8のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造
    方法。
  14. 【請求項14】 上記モノマー溶液に含有される3,4
    −エチレンジオキシチオフェンのモル数が、上記酸化剤
    溶液に含有されるp−トルエンスルホン酸鉄(III)の
    モル数の0.05倍ないし0.4倍であることを特徴とす
    る請求項13記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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