JP2814670B2 - 直流モータ駆動回路の制御装置 - Google Patents

直流モータ駆動回路の制御装置

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JP2814670B2
JP2814670B2 JP2070975A JP7097590A JP2814670B2 JP 2814670 B2 JP2814670 B2 JP 2814670B2 JP 2070975 A JP2070975 A JP 2070975A JP 7097590 A JP7097590 A JP 7097590A JP 2814670 B2 JP2814670 B2 JP 2814670B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、例えばパワーステアリング駆動用の直流
モータに使用される直流モータ駆動回路の制御装置に関
するものである。
[従来の技術] 従来、この種の直流モータ駆動回路として、例えば第
9図に示すように、4つのスイッチング素子Q11,Q12,Q1
3,Q14をHブリッジ構成に接続してなる回路が知られて
いる。
この直流モータ駆動回路の各スイッチング素子Q11〜Q
14はNPN型トランジスタにより構成されている。そし
て、二つのスイッチング素子Q11,Q12がそれぞれエミッ
タ、コレクタにて直列に接続され、他の二つのスイッチ
ング素子Q13,Q14が同じくエミッタ、コレクタにて直列
に接続されている。このうち、一方の組のスイッチング
素子Q11,Q12の中間と、他方の組のスイッチング素子Q1
3,Q14の中間との間には、サーボモータ等の直流モータM
1が接続されている。又、各スイッチング素子Q11〜Q14
には、フライホイールダイオードよりなる整流素子D11,
D12,D13,D14がそれぞれ逆並列に接続されている。
このようなHブリッジ構成において、直流モータM1よ
りも上側(上アーム)の二つのスイッチング素子Q11,Q1
3のコレクタ側は電源E1のプラス側に接続され、直流モ
ータM1よりも下側(下アーム)の二つのスイッチング素
子Q12,Q14のエミッタ側はそれぞれ負荷電流測定素子と
しての各電流検出抵抗(シャント抵抗)R11,R12を介し
て電源E1のマイナス側に接続されている。
上記のように構成された直流モータ駆動回路の各スイ
ッチング素子Q11〜Q14をスイッチング制御するために、
上アーム駆動回路31及び図示しない下アーム駆動回路が
それぞれ設けられている。そして、上アーム駆動回路31
からは、上アームの各スイッチング素子Q11,Q13のベー
ス側に、それら各素子Q11,Q13をチョッパ用素子として
オン・オフするためのスイッチング信号が出力される。
又、下アーム駆動回路からは、下アームの各スイッチン
グ素子Q12,Q14のベース側に、それら各素子Q12,Q14を非
チョッパ用素子としてオン・オフするためのスイッチン
グ信号が供給される。そして、これら上アーム駆動回路
31及び下アーム駆動回路は、各スイッチング素子Q11〜Q
14を好適にスイッチング制御して直流モータM1に正方向
又は逆方向のモータ電流を流すべく、図示しないコント
ローラからのスイッチング制御信号に基づいて駆動制御
されるようになっている。
従って、直流モータM1に矢印Xの方向、又はその逆の
方向へ電流を流すべくスイッチング制御を行うには、下
アームの各スイッチング素子Q14,Q12の何れか一方を前
記下アーム駆動回路によって常にオン状態にしておき、
それに対応する上アームの各スイッチング素子Q11,Q13
の何れか一方を前記上アーム駆動回路31によってオン・
オフする。
このとき、スイッチング素子Q11がオンされると破線
で示すような電流I11が流れ、スイッチング素子Q13がオ
ンされると2点鎖線で示すような電流I12が流れる。そ
して、各電流I11,I12が流れる場合に、各シャント抵抗R
12,R11に直流モータM1を流れるモータ電流と同じ電流が
流れるので、同シャント抵抗R12,R11の両端にはモータ
電流に応じた電圧降下が発生する。よって、これらシャ
ント抵抗R12,R11の端子間電圧を適宜に信号処理するこ
とにより、モータ電流を検出することができる。
ここでは、各シャント抵抗R11,R12の端子間電圧に基
づいてモータ電流を検出するために、スイッチング素子
Q12とシャント抵抗R11との間、スイッチング素子Q14と
シャント抵抗R12との間が、所定の増幅率を持った電流
検出増幅回路32の入力側に接続されている。この電流検
出増幅回路32は各シャント抵抗R11,R12の端子間電圧に
応じたモータ電流検出信号を出力する。このモータ電流
検出信号は過電流制限(OCL)検出回路33に入力され、
そのモータ電流検出信号が所定のOCL設定値よりも大き
いか否かが判断される。そして、その検出信号がOCL設
定値よりも大きい場合には、スイッチング制御中の各ス
イッチング素子Q11,Q13を一時的にオフ状態にすべく、O
CL回路34を介して上アーム駆動回路31へOCL信号が出力
される。
[発明が解決しようとする課題] ところが、前記従来の直流モータ駆動回路では、直流
モータM1の回転方向を切り換えるべくモータ電流の方向
を切り換えた際に、直流モータM1の回転エネルギーによ
って瞬間的に過大なモータブレーキ電流が発生する。
例えば、破線で示すような矢印Xの方向の電流が流れ
ている状態(スイッチング素子Q13,Q12が常にオフ状
態、スイッチング素子Q14が常にオン状態、並びにスイ
ッチング素子Q11がオンの時)から、2点鎖線で示すよ
うな矢印Xと逆方向の電流が流れる状態(スイッチング
素子Q11,Q14が常にオフ状態、スイッチング素子Q12が常
にオン状態、スイッチング素子Q13がオンの時)へと切
り換えられる。すると、このとき発生する過大なモータ
ブレーキ電流は電流検出増幅回路32にて検出され、OCL
検出回路33、OCL回路34を介して上アーム駆動回路31が
駆動制御され、上アームのスイッチング素子Q13がオフ
状態へ切り換えられる。この結果、過大なモータブレー
キ電流は直流モータM1、スイッチング素子Q12、シャン
ト抵抗R11、シャント抵抗R12及び整流素子D14を通って
流れ、特にスイッチング素子Q12、整流素子D14に過大な
電流が流れることによって破損等の不具合を引き起こす
虞があった。このようのな不具合は、上記したとは反対
に、矢印Xとは逆方向の電流を矢印Xの方向の電流に切
り換えた際にも起こることであった。
このような不具合を回避するためには、下アームの各
スイッチング素子Q14,Q12及び整流素子D12,D14に別の素
子を並列に接続して電流容量を大きくしたり、直流モー
タM1の両端を瞬間的にショートさせるための抵抗等を設
けたりすることが考えられるが、回路の複雑化や部品点
数の増大を招くという問題があった。
この発明は前述した事情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、スイッチング素子及び整流素子の電流
容量を大きくしたり、直流モータをショートさせたりす
るための回路を設けたりすることなく、比較的簡易な回
路構成によって過大なモータブレーキ電流から各素子を
保護することが可能な直流モータ駆動回路の制御装置を
提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、この発明においては、
チョッパ用スイッチング素子と非チョッパ用スイッチン
グ素子とを直列に接続してなる二組の素子対と、それら
各素子対において各スイッチング素子に対して逆並列に
接続された整流素子と、各素子対における両スイッチン
グ素子の中間に設けられて直流モータに接続された出力
端子と、各素子対の両端に接続された電源とを備えた直
流モータ駆動回路において、各素子対における少なくと
も何れか一方のスイッチング素子の電源側に接続された
電流測定素子と、その電流測定素子を介して直流モータ
に流れる電流を検出する電流検出手段と、その電流検出
手段にて検出される電流値が回生を必要とする電流値で
あるか否かを判断する回生判断手段と、その回生判断手
段の判断結果に基づき、直流モータに流れる電流を整流
素子を介して電源へ供給すべく、チョッパ用スイッチン
グ素子を第1の設定時間を単位時間として1回以上の回
数をもってオフ状態に切り換えるとともに、非チョッパ
用スイッチング素子を前記第1の設定時間よりも短い第
2の設定時間を単位時間として1回以上の回数をもって
オフ状態に切り換える素子制御手段とを備えている。
[作用] 上記の構成によれば、各素子対の出力端子に接続され
た直流モータに正方向又は逆方向の電流を流すには、各
スイッチング素子をスイッチング制御する。即ち、一方
のスイッチング素子を非チョッパ用の素子として常時オ
ン状態にしておき、それに対応する別のスイッチング素
子をチョッパ用の素子としてオン・オフする。
このとき、各電流測定素子では直流モータを流れる電
流値と同じ電流が流れ、その両端には電流値に応じた電
圧降下が発生する。従って、その電圧を電流検出手段に
より適宜に信号処理することにより、直流モータを流れ
る電流値が検出される。
又、回生判断手段は、電流検出手段にて検出された電
流値が回生を必要とする電流値であるか否かを判断す
る。
そして、例えば直流モータの回転方向を切り換えるべ
く同モータを流れる電流方向が切り換えられ、直流モー
タのインダクタンス分によって瞬間的に過大なモータブ
レーキ電流が発生すると、その電流値が回生を必要とす
る電流値である場合に、素子制御手段がチョッパ用スイ
ッチング素子を第1の設定時間を単位時間として1回以
上の回数をもってオフ状態に切り換えるとともに、非チ
ョッパ用スイッチング素子を前記第1の設定時間よりも
短い第2の設定時間を単位時間として1回以上の回数を
もってオフ状態に切り換える。
この結果、モータブレーキ電流は電流値を制限されつ
つ各整流素子を介して電源へ供給され、しかも全てのス
イッチング素子を一括してオフ状態に切り換える場合の
ように直流モータに流れる電流が急激に変化することも
ない。
[実施例] 以下、この発明をパワーステアリング駆動用の直流モ
ータ駆動回路に具体化した一実施例を第1図〜第8図に
基づいて詳細に説明する。
第1図はこの実施例における直流モータ駆動回路及び
その制御装置を示す図である。
この回路において、各スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4
はNPN型トランジスタにより構成されている。そして、
一組の素子対をなす一対のスイッチング素子Q1,Q2がそ
れぞれエミッタ、コレクタにて直列に接続され、他の一
組の素子対をなす一対のスイッチング素子Q3,Q4が同じ
くエミッタ、コレクタにて直列に接続されている。この
うち、一方の素子対をなすスイッチング素子Q1,Q2の中
間、及び他方の素子対をなすスイッチング素子Q3,Q4の
中間には、出力端子T1,T2がそれぞれ設けられている。
そして、両出力端子T1,T2の間に、サーボモータ等より
なる直流モータMが接続されている。
各スイッチング素子Q1〜Q4に対応して、フライホイー
ルダイオードよりなる整流素子D1,D2,D3,D4がそれぞれ
接続されている。このうち、直流モータMよりも上側
(上アーム)の二つのスイッチング素子Q1,Q3をチョッ
パ用素子とし、それらに対応する整流素子D1,D3が各ス
イッチング素子Q1,Q3に対して逆並列に接続されてい
る。そして、これら各スイッチング素子Q1,Q3の電源側
(コレクタ側)、各整流素子D1,D3の電源側(カソード
側)がそれぞれ電源Eのプラス側に接続されている。
一方、直流モータMよりも下側(下アーム)の二つの
スイッチング素子Q2,Q4を非チョッパ用素子とし、それ
らに対応する整流素子D2,D4の非電源側(カソード側)
が、一方の素子対をなすスイッチング素子Q1,Q2の中
間、他方の素子対をなすスイッチング素子Q3,Q4の中間
にそれぞれ接続されている。又、各整流素子D2,D4の電
源側(アノード側)は、それぞれ電源Eのマイナス側に
直に接続されている。そして、各スイッチング素子Q2,Q
4の電源側(エミッタ側)は、それぞれ別々の電流測定
素子としての各電流検出抵抗(シャント抵抗)R1,R2を
介して電源Eのマイナス側に接続されている。
以上のように、直流モータ駆動回路が構成されてい
る。
従って、直流モータMに矢印Xの方向へ電流を流す場
合には、非チョッパ用素子としての下アームのスイッチ
ング素子Q4を常時オン状態にしておき、チョッパ用素子
としての上アームのスイッチング素子Q1をオン・オフす
る。このとき、スイッチング素子Q1がオンされると、第
3図に破線で示すような電流I1が流れる。即ち、スイッ
チング素子Q1、直流モータM、スイッチング素子Q4及び
シャント抵抗R2と電流I1が流れ、電源Eから直流モータ
Mに電気エネルギーが供給される。
又、スイッチング素子Q1がオフされると、直流モータ
Mにインダクタンス分がある場合には、直流モータMに
今まで流れていた電流を保持しようとする働きがあるた
め、第3図に2点鎖線で示すような電流I2が流れる。側
ち、直流モータM、スイッチング素子Q4、シャント抵抗
R2及び整流素子D2と電流I2がループ状に流れる。
そして、各電流I1,I2が流れる何れの場合にも、シャ
ント抵抗R2には直流モータMを流れる電流(モータ電
流)と同じ電流が流れ、同抵抗R2の両端にはモータ電流
に応じた電圧降下が発生する。よって、このシャント抵
抗R2の端子間電圧を、後述する電流検出手段としての電
流検出増幅回路1にて適宜に信号処理することにより、
モータ電流が検出される。
一方、直流モータMに矢印Xと逆方向へ電流を流す場
合には、非チョッパ用素子としての下アームのスイッチ
ング素子Q2を常時オン状態にしておき、チョッパ用素子
としての上アームのスイッチング素子Q3をオン・オフす
る。このとき、スイッチング素子Q3がオンされると、第
4図に破線で示すような電流I3が流れる。即ち、スイッ
チング素子Q3、直流モータM、スイッチング素子Q2及び
シャント抵抗R1と電流I3が流れ、電源Eから直流モータ
Mに電気エネルギーが供給される。
又、スイッチング素子Q3がオフされると、インダクタ
ンス分によって直流モータMに流れていた電流が保持さ
れ、第4図に2点鎖線で示すような電流I4が流れる。即
ち、直流モータM、スイッチング素子Q2、シャント抵抗
R1及び整流素子D4と電流I4がループ状に流れる。
そして、各電流I3,I4が流れる何れの場合にも、シャ
ント抵抗R1にもモータ電流と同じ電流が流れ、同抵抗R1
の両端にはモータ電流に応じた電圧降下が発生する。よ
って、このシャント抵抗R1の端子間電圧を同じく電流検
出増幅回路1にて適宜に信号処理することにより、モー
タ電流が検出される。
ここで、前述した各スイッチング素子Q1〜Q4のオン・
オフ信号と、各シャント抵抗R1,R2を流れる電流との関
係を第5図に示す。この図からも明らかなように、上ア
ームの各スイッチング素子Q1,Q3がオン・オフされてい
る間に各シャント抵抗R1,R2を流れる電流は、交流的と
はならず、ほぼ直流的となっている。このため、電流検
出のために、各シャント抵抗R1,R2の両端に発生した変
化の少ない電圧を利用して、電流検出増幅回路1では同
増幅回路1の特性に影響され難い正確な信号処理を行う
ことができる。
又、この実施例では、下アームの各スイッチング素子
Q2,Q4に対応して接続された各整流素子D2,D4のアノード
側がそれぞれ直に電源Eに接続されている。このため、
チョッパ用の各スイッチング素子Q1,Q3がオフされたと
きに流れる電流I2,I4は、両シャント抵抗R1,R2を同時に
流れることがない。即ち、電流I2,I4は電流検出に関与
している一方のシャント抵抗R1,R2のみを流れ、電流検
出に関与しない他方のシャント抵抗R1,R2では整流素子D
2,D4を介してバイパスされる。よって、電流検出に関与
しないシャント抵抗R1,R2における電力損失を極力小さ
くすることができる。
次に、前記直流モータ駆動回路を制御するための制御
装置について以下に説明する。
第1図に示すように、この実施例における制御装置
は、所定の増幅率を持った電流検出増幅回路1と、回生
判断手段としての過電流制限(OCL)・回生判断回路2
と、素子制御手段を構成するOCL・回生信号制御回路3
とを備えている。
前記電流検出増幅回路1は二つの非反転増幅回路と、
その二つの増幅回路の出力のうち大きい方を選択して次
段へ出力する選択回路から構成されている。このうち、
一方の増幅回路では前記シャント抵抗R1の端子間電圧
(即ち、シャント抵抗R1に流れる電流)を入力して増幅
し、他方の増幅回路では前記シャント抵抗R2の端子間電
圧(即ち、シャント抵抗R2に流れる電流)を入力して増
幅する。又、前記選択回路ではその何れか大きい方の出
力をモータ電流検出信号として、次段のOCL・回生判断
回路2へ出力する。
このOCL・回生判断回路2は回生コンパレータ4及びO
CLコンパレータ5を備え、両コンパレータ4,5の非反転
入力端子には、前記電流検出増幅回路1からのモータ電
流検出信号に比例した値の検出信号が入力される。又、
回生コンパレータ4の非反転入力側の抵抗6,7,8及びOCL
コンパレータ5の非反転入力側の抵抗9,10,11は、各コ
ンパレータ4,5の誤動作防止のためにヒステリシスを持
たせるためのものである。更に、両コンパレータ4,5の
反転入力端子には、抵抗17,18,19により構成された基準
電圧設定回路から所定の基準電圧V1,V2がそれぞれ入力
される。基準電圧V2はモータ電流検出信号が過電流制限
のレベルであるか否かを判断するための基準値として使
用される。又、基準電圧V1は基準電圧V2よりも大きく、
モータ電流検出信号が回生を必要とするレベルであるか
否かを判断するための基準値として使用される。
従って、基準電圧V2より高い検出信号がOCLコンパレ
ータ5に入力されると、同コンパレータ5はモータ電流
検出信号が過電流状態にあるとして、次段のOCL・回生
信号制御回路3へハイレベルの信号を出力する。一方、
基準電圧V1より高いモータ電流検出信号が回生コンパレ
ータ4に入力されると、同コンパレータ4は回生制動を
必要とする状態であるとして、次段のOCL・回生信号制
御回路3へハイレベルの信号を出力する。
このOCL・回生信号制御回路3はリトリガブルの回生
用タイマ12、OCL用タイマ13、アンド回路14及び二つの
オア回路15,16からなっている。回生用タイマ12は単安
定マルチバイブレータよりなり、前記回生コンパレータ
4からの出力信号におけるハイレベルへの立ち上がりに
応答して一定時間t1だけロウレベルとなり、その出力信
号を上アーム回生信号として、アンド回路14、オア回路
16及び後述するゲート回路26,27へ出力する。このアン
ド回路14は上アーム回生信号と前記OCLコンパレータ5
からの出力信号を入力し、前記モータ電流検出信号が基
準電圧V2より高く、基準電圧V1より低い(上アーム回生
のレベルである)場合に、ハイレベルの信号をオア回路
15へ出力する。
又、OCL用タイマ13は単安定マルチバイブレータより
なり、前記オア回路15からの出力信号におけるハイレベ
ルへの立ち上がりに応答して一定時間t2(一定時間t1よ
りも短い)だけロウレベルとなり、その出力信号を上ア
ームOCL信号として、オア回路16及び後述するゲート回
路26,27へ出力する。
更に、そのオア回路16は前記ロウレベルの上アームOC
L信号と、同じくロウレベルの上アーム回生信号とを入
力したときに、ロウレベルの下アーム回生信号を後述す
るゲート回路28,29へ出力する。
第2図に示すように、コントローラ21は図示しないス
テアリングシャフトに設置されたトルクセンサからのト
ルク信号を入力し、その時々のステアリング状態、即ち
ステアリングホイールが左又は右へ操作されているか、
或いはその操作量はどの程度であるかを判断し、前記直
流モータMを制御すべく前記各スイッチング素子Q1〜Q4
への制御信号を出力する。コントローラ21から出力され
た制御信号は、各スイッチング素子Q1〜Q4に対応して設
けられ、素子制御手段を構成する各スイッチング素子駆
動回路22,23,24,25に対し、各ゲート回路26,27,28,29を
介して入力される。そして、各スイッチング素子駆動回
路22〜25が駆動制御されることにより、各スイッチング
素子Q1〜Q4のスイッチング制御が行われる。
例えば、ステアリングホイールが右へ操作された場合
には、コントローラ21は直流モータMを正転させるべ
く、各スイッチング素子Q1,Q4を選択する。そして、コ
ントローラ21は下アームのスイッチング素子Q4を常にオ
ン状態にすべく、ハイレベルの信号をゲート回路29、ス
イッチング素子駆動回路25を介してスイッチング素子Q4
へ出力する。又、その時のステアリングホイールの操作
量に基づき、予め設定されたデューティ比によってスイ
ッチング素子Q1をオン・オフさせるべく、デューティ制
御されたオン・オフ信号をゲート回路26、スイッチング
素子駆動回路22を介してスイッチング素子Q1へ出力す
る。
又、ステアリングホイールが左へ操作された場合に
は、コントローラ21は直流モータMを逆転させるべく、
各スイッチング素子Q3,Q2を選択し、上記と同等に上ア
ーム及び下アームの各スイッチング素子Q3,Q2へ、各ゲ
ート回路27,28、各スイッチング素子駆動回路23,24を介
してオン・オフ信号を出力する。
次に、上記のように構成した直流モータ駆動回路の制
御装置における作用について説明する。
今、コントローラ21からの制御信号に基づき、各ゲー
ト回路26〜29及び各スイッチング素子駆動回路22〜25を
介して各スイッチング素子Q1〜Q4がオン・オフ制御され
ている状態では、第3,4図に示すように直流モータMに
通常レベルの矢印Xの方向又はその逆方向のモータ電流
が供給され、直流モータMが正転又は逆転される。
この通常モードの運転状態において、直流モータMを
流れるモータ電流のレベルが上昇し、電流検出増幅回路
1にて検出されるモータ電流検出信号が過電流のレベル
である基準電圧V2を超えると、OCL・回生判断回路2のO
CLコンパレータ5の出力がハイレベルとなる。これによ
って、OCL・回生信号制御回路3のOCL用タイマ13が作動
し、同タイマ13からロウレベルの上アームOCL信号が一
定時間t2だけ出力される。即ち、OCLモードとなる。
この結果、上アームの各スイッチング素子Q1,Q3に対
応する各ゲート回路26,27及び各スイッチング素子駆動
回路22,23を介して各スイッチング素子Q1,Q3がオフさ
れ、過電流制限が行われてモータ電流が低減される。
一方、ステアリングホイールの操作方向が切り換えら
れた際には、直流モータMの回転方向を切り換えるべ
く、コントローラ21の制御信号に基づき、各ゲート回路
26〜29及び各スイッチング素子駆動回路22〜25を介して
各スイッチング素子Q1〜Q4がスイッチング制御され、そ
れによってモータ電流の方向が切り換えられる。
例えば、第6図に示すようにモータ電流が矢印Xの方
向から、第7図に示すように矢印Xの逆方向へ切り換え
られる。そして、このモータ電流の方向切り換えに際し
ては、直流モータMの回転エネルギーに起因した過大な
モータブレーキ電流が瞬間的に発生することになる。
このとき、電流検出増幅回路1にて検出されるモータ
電流検出信号が回生を必要とするレベルである基準電圧
V1を超えると、OCL・回生判断回路2の回生コンパレー
タ4の出力がハイレベルとなる。
これによって、OCL・回生信号制御回路3の回生用タ
イマ12が作動し、同タイマ12からロウレベルの上アーム
回生信号が一定時間t1だけ出力され、各ゲート回路26,2
7及び各スイッチング素子駆動回路22,23を介して上アー
ムの各スイッチング素子Q1,Q3がオフされる。
これと同時にOCL用タイマ13が作動し、同タイマ13か
らロウレベルの上アームOCL信号が一定時間t2だけ出力
され、前記上アーム回生信号と前記上アームOCL信号と
により、オア回路16からロウレベルの下アーム回生信号
が出力される。そして、下アームの各スイッチング素子
Q2,Q4に対応する各ゲート回路28,29及び各スイッチング
素子駆動回路24,25を介し、各スイッチング素子Q2,Q4が
オフされる。即ち、回生モードとなる。
この結果、過大なモータブレーキ電流は上アーム及び
下アームの各スイッチング素子Q1〜Q4を流れることが制
限され、例えば第8図に2点鎖線で示すように、上アー
ム及び下アームの各整流素子D1,D4を流れて電源Eへ回
生される。つまり、モータブレーキ電流はその電流値上
限を制限されつつ、かつ各整流素子D1,D4を流れ、電源
Eへエネルギー回生されて有効利用することができる。
その後、OCL用タイマ13にて定める一定時間t2が経過
すると、下アームの各スイッチング素子Q2,Q4がオン状
態に戻され、電流検出増幅回路1におけるモータ電流検
出信号が、再び回生が必要なレベルを超えると、同上の
回生のモードが繰り返される。
又、この実施例の制御装置では、回生用タイマ12の一
定時間t1を適当に調整することにより、直流モータMの
回転エネルギーに応じた回生時間で制御することができ
る。
従って、各スイッチング素子Q2,Q4をOCLのレベルより
も大きい過大なモータブレーキ電流から保護することが
でき、各スイッチング素子Q2,Q4及び各整流素子D2,D4の
破損を未然に防止することができる。よって、各スイッ
チング素子Q2,Q4及び各整流素子D2,D4に別の素子を並列
に接続して電流容量を大きくしたり、直流モータMの両
端を瞬間的にショートさせるための抵抗等を設けたりす
る必要がなく、回路の複雑化や部品点数の増大を招くこ
とがない。
尚、この発明は前記実施例に限定されるものではな
く、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を
適宜に変更して次のように実施することもできる。
(1)前記実施例では、NPN形トランジスタにより各ス
イッチング素子Q1〜Q4を構成したが、PNP形トランジス
タやサイリスタ等によってスイッチング素子を構成して
もよい。
(2)前記実施例では、下アームの各スイッチング素子
Q2,Q4の電源側を別々の電流側測定素子としてのシャン
ト抵抗R1,R2を介して電源Eに接続したが、一つのシャ
ント抵抗を介して電源に接続したり、或いは上アームの
各スイッチング素子の電源側をシャント抵抗を介して電
源に接続したり、更には上アーム及び下アームの両方の
各スイッチング素子の電源側をシャント抵抗を介して電
源に接続したりしてもよい。
(3)前記実施例では、全てのスイッチング素子Q1〜Q4
をオフ状態に切り換えて過大なモータブレーキ電流を回
生する回生モードと、上アームの各スイッチング素子Q
1,Q3のみをオフ状態に切り換えて過電流制限を行うOCL
モードとを組み合わせて設けたが、そのOCLモードを省
略して回生モードのみにしてもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明によれば、スイッチン
グ素子及び整流素子の電流容量を大きくしたり、直流モ
ータをショートさせたりするための回路を設けたりする
ことなく、比較的簡易な回路構成によって過大なモータ
ブレーキ電流からスイッチング素子や整流素子を保護す
ることができ、しかも、全てのスイッチング素子を一括
してオフ状態に切り換えて回生を行う場合のように直流
モータに流れる電流が急激に変化することがないという
優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図はこの発明を具体化した一実施例を示
し、第1図は直流モータ駆動回路及びその制御装置の回
路を示す図、第2図は直流モータ駆動回路を駆動するた
めの回路を説明するブロック図、第3図及び第4図は通
常モードにおける直流モータ駆動回路の作用を説明する
図、第5図は各スイッチング素子のオン・オフ信号と各
シャント抵抗を流れる電流との関係を説明するタイムチ
ャート、第6図〜第8図は回生モードにおける直流モー
タ駆動回路の作用を説明する図である。第9図は従来例
における直流モータ駆動回路等を説明する図である。 図中、Q1〜Q4はスイッチング素子、T1,T2は出力端子、
Mは直流モータ、D1〜D4は整流素子、R1,R2は電流測定
素子としてのシャント抵抗、Eは電源、1は電流検出手
段としての電流検出増幅回路、2は回生判断手段として
のOCL・回生判断回路、3はOCL・回生信号制御回路、22
〜25はスイッチング素子駆動回路、26〜29はゲート回路
(3,22〜29により素子制御手段が構成されている)であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 坂田 世紀 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社豊田自動織機製作所内 (56)参考文献 特開 平3−273893(JP,A) 特開 平2−142377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02P 5/00 - 5/405 H02P 7/00 - 7/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チョッパ用スイッチング素子と非チョッパ
    用スイッチング素子とを直列に接続してなる二組の素子
    対と、 前記各素子対において各スイッチング素子に対して逆並
    列に接続された整流素子と、 前記各素子対における両スイッチング素子の中間に設け
    られて直流モータに接続された出力端子と、 前記各素子対の両端に接続された電源と を備えた直流モータ駆動回路において、 前記各素子対における少なくとも何れか一方のスイッチ
    ング素子の電源側に接続された電流測定素子と、 前記電流測定素子を介して前記直流モータに流れる電流
    を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段にて検出される電流値が回生を必要と
    する電流値であるか否かを判断する回生判断手段と、 前記回生判断手段の判断結果に基づき、前記直流モータ
    に流れる電流を前記整流素子を介して前記電源へ供給す
    べく、チョッパ用スイッチング素子を第1の設定時間を
    単位時間として1回以上の回数をもってオフ状態に切り
    換えるとともに、非チョッパ用スイッチング素子を前記
    第1の設定時間よりも短い第2の設定時間を単位時間と
    して1回以上の回数をもってオフ状態に切り換える素子
    制御手段とを備えた直流モータ駆動回路の制御装置。
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