JP3593653B2 - 過電流保護機能を有する電源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の負荷にスイッチング制御により電流を供給する電源装置に於いて、負荷の障害や負荷電流の供給線の短絡,地絡等の障害による過電流から保護する過電流保護機能を有する電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の電子回路やモータ等の負荷に電流を供給する電源装置は、出力電圧を検出して設定電圧となるようにスイッチング制御する定電圧特性や、出力電流を検出して設定電流となるようにスイッチング制御する定電流特性等の構成が知られている。又出力電圧の極性を反転可能とする場合、H型ブリッジ構成が適用されている。
【0003】
又モータ等の負荷に電力を供給する電源装置は、モータにより精密位置決め制御を行う場合に、加速,定速,減速等の制御内容に従った速度制御が行われるもので、直流モータを用いた場合は、加速期間と定速期間とは正極性の直流電流を供給し、減速期間には負極性の電流を供給して減速,停止させるもので、前述のH型ブリッジ構成のスイッチング電源装置を用いる場合が一般的である。
【0004】
図6は従来例の説明図であり、51はH型ブリッジ構成のスイッチング電源部、52はスイッチング制御部、53はモータや各種電子回路等の負荷、54は電流検出回路、55は入力過電流検出部、56は直流電源、57は状態検出部、Q1〜Q4はH型ブリッジを構成するトランジスタ、Q5は過電流検出を行うトランジスタ、R51〜R54は抵抗、L1,L2はチョークコイル,C0はコンデンサを示し、チョークコイルL1,L2とコンデンサC0により平滑部を構成している。
【0005】
スイッチング制御部52は、オン,オフの動作信号に従って動作開始又は動作停止を行い、出力特性としては、定電流特性,定電圧特性、或いは、制御指令に従った可変特性とすることができるものである。又負荷53がモータ等の場合、状態検出部57により回転数等を検出して設定値と比較し、差分に対応した指令値をスイッチング制御部52にフィードバックし、設定値に対応した電流をスイッチング電源部51から負荷53に供給する。
【0006】
例えば、負荷53が定電流特性を要求している場合、抵抗R51の両端の電圧を電流検出回路54に入力して、負荷53にスイッチング電源部51から供給される電流を検出し、その検出値をスイッチング制御部52に入力し、電流の基準値と比較して、スイッチング電源部51のオン期間を制御する。又定電圧特性を要求している場合は、図示を省略した経路で負荷53に印加する電圧を検出し、その検出値をスイッチング制御部52に入力し、出力電圧の基準値と比較して、スイッチング電源部51のオン期間を制御する。
【0007】
又負荷53が精密位置決め制御を行う直流モータの場合、前述のように、加速,定速,減速の速度制御を行うことになり、この速度制御に従った設定値を状態検出部57に入力する。又負荷53の状態としての回転数を検出して、状態検出部57に入力する。加速期間中は、回転数検出値と加速設定値との差分の指令値をスイッチング制御部52に入力し、加速設定値に従った回転数となるように、スイッチング電源部51を制御して、負荷53に電流を供給する。例えば、スイッチング電源部51のトランジスタQ1〜Q4をオン,オフ制御して、直流電圧を負荷53に印加し、スイッチング電源部51のトランジスタQ1,Q4のオン期間を長くすることにより、正回転方向の加速度を大きくすることができる。
【0008】
又定速期間中は、回転数検出値と定速設定値との差分の指令値をスイッチング制御部52に入力し、定速設定値に従った回転数となるように、スイッチング電源部51を制御して、負荷53にほぼ一定の電流を供給する。又減速期間中は、回転数検出値と減速設定値との差分の指令値をスイッチング制御部52に入力し、減速設定値に従った回転数となるように、スイッチング電源部51を制御する。この場合、スイッチング電源部51のトランジスタQ1〜Q4をオン,オフ制御し、スイッチング電源部51のトランジスタQ2,Q3のオン期間を長くすることにより、負荷53に負極性の直流電圧を印加して、逆方向のトルクを発生させて、制動をかけることにより、減速させることができる。そして、停止位置となった時に、減速設定値を零とすることにより、負荷53に供給する電流を零として停止させることができる。
【0009】
又入力過電流検出部55は、スイッチング電源部51の入力側に設けた場合を示すが、出力側に設けることも可能であり、抵抗R52に流れる電流が過電流状態となると、トランジスタQ5のベース・エミッタ間電圧が大きくなってオンとなり、スイッチング制御部52にアラーム信号を入力する。スイッチング制御部52は、この入力過電流検出部55からのアラーム信号により、スイッチング電源部51のトランジスタのオン期間を短縮又は零とする。それにより、過電流保護を行うことができる。
【0010】
又スイッチング電源部51は、極性反転を行わない場合、H型ブリッジ構成ではなく、通常のフォワード型コンバータ形式等のスイッチング電源部とすることもできる。又スイッチング制御部52は、鋸歯状波発生器からの鋸歯状波信号と、電流検出値,電圧検出値,速度検出値等の検出値と比較して、スイッチング電源部51のトランジスタのオン期間を制御する構成とすることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
負荷53がモータ等の指令に従った特性で制御する構成の場合、スイッチング制御部52にフィードバック制御を行うことになり、例えば、加速期間に於いてモータがロック状態となると、速度検出値が零となり、加速設定値との差分の指令値が大きくなる。それにより、スイッチング電源部51のトランジスタのオン期間を長くするようにスイッチング制御部52が動作し、過電流が負荷53に供給される問題がある。即ち、スイッチング制御部52に対する指令値が大きくなり過ぎることにより、負荷53に過電流が供給される。
【0012】又負荷53に対する電力の供給線の短絡,地絡又は負荷53の短絡等により、スイッチング電源部51からを大きな電流が流れる。従って、過電流保護を行う必要がある。しかし、従来例の、例えば、入力過電流検出部55は、トランジスタQ5を過電流状態の時にオンとする為、抵抗R52による電圧降下を、例えば、0.6V以上となるように設定することになる。従って、過電流状態でなくても、電力損失が大きくなる問題があった。
【0013】
又負荷53に流れる電流が過電流と判定する閾値以下であっても、長時間継続して流れることにより、温度上昇が大きくなる問題がある。この温度上昇により各部の部品の焼損等が生じることになり、又これを冷却する場合には、ファン等の駆動の為の電力損失が生じる問題がある。
本発明は、前述の従来例の問題点を解決し、過電流に対して電源装置及び負荷を保護することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の過電流保護機能を有する電源装置は、(1)スイッチング制御により負荷3に電流を供給するスイッチング電源部1と、このスイッチング電源部1を制御するスイッチング制御部2とを有する電源装置であって、負荷3の制御状態と設定値との差分に相当する指令値を検出する状態検出部7と、この状態検出部7からの指令値を負荷3に供給する電流が過電流状態とならないように制限する指令値制限部9と、この指令値制限部9からの指令値と負荷3に供給する電流を検出した検出値との差分に応じてスイッチング電源部1のオン期間を制御するスイッチング制御部2と、スイッチング電源部1の入力側と出力側との少なくとも何れか一方の電流を検出して過電流状態を検出した時にスイッチング電源部1の動作を停止させる過電流検出部とを備えている。
【0015】
又(2)前記指令値制限部9は、状態検出部7からの指令値を上限値と下限値とにクランプするダイオードD1,D2を備えた構成とすることができる。又状態検出部7からの指令値と、正極性の基準電圧と比較する第1の比較器及び負極性の基準電圧と比較する第2の比較器と、指令値が前記正極性の基準電圧を超えた時にその基準電圧にクランプする第1のダイオードと、指令値が前記負極性の基準電圧を超えた時にその基準電圧にクランプする第2のダイオードとを備えた構成とすることができる。
【0016】
又(3)スイッチング制御により負荷3に電流を供給するスイッチング電源部1と、このスイッチング電源部1を制御するスイッチング制御部2とを有する電源装置であって、スイッチング電源部1に流れる電流を検出する電流検出用抵抗と、この電流検出用抵抗とベース抵抗とを介して定電流を流す定電流回路と、前記電流検出用抵抗と前記ベース抵抗とによる電圧降下をエミッタ・ベース間に印加して過電流状態の時に、スイッチング制御部2にアラーム信号を入力するトランジスタとからなる過電流検出部を設けた構成とすることができる。
【0017】
又(4)スイッチング電源部1に流れる電流を検出する電流検出用抵抗と、この電流検出用抵抗による検出電圧を一定周期毎に積分する積分回路と、この積分回路の積分出力電圧と設定基準電圧とを比較し、積分出力電圧が設定基準電圧を超えた時に、スイッチング制御部2にアラーム信号を入力する比較器とからなる過電流検出部を設けた構成とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態の説明図であり、1はスイッチング電源部、2はスイッチング制御部、3はモータ,各種電子回路,ヒータ,ファン等の負荷、4は電流検出部、5は入力過電流検出部、6は出力過電流検出部、7は状態検出部、8は直流電源、9は指令値制限部、10は演算増幅器、PC1はホトカプラ、D1〜D4はダイオード、R1〜R4は抵抗、Q6はトランジスタ、S1はサイリスタ、L1,L2はチョークコイル、C0はコンデンサを示し、チョークコイルL1,L2とコンデンサC0とにより平滑部を構成し、又サイリスタS1はターンオンした状態を維持するので、ラッチ回路の機能を有することになる。なお、ターンオフさせる回路は、電圧遮断等の手段を適用するとができるが、図示を省略している。
【0019】
状態検出部7は、負荷3の構成に対応して、回転数,温度,風速,制御位置等の制御状態を検出して、設定値と比較し、指令値を出力する構成を有し、この指令値を指令値制限部9を介してスイッチング制御部2に入力する。この指令値制限部9は、演算増幅器10とダイオードD1,D2と抵抗R1とを有し、演算増幅器10は差動増幅器の構成として、状態検出部7からの指令値を増幅して、スイッチング制御部2に入力する指令値とした場合を示す。そして、ダイオードD1には指令値の上限値+V、ダイオードD2には指令値の下限値−Vを印加し、スイッチング制御部2に入力する指令値が、上限値及び下限値を超えないように制限する。
【0020】
それにより、例えば、負荷3がモータで加速設定値が状態検出部7に入力された時に、モータがロック状態であると、回転数は零であるから、状態検出部7からの指令値は加速設定値の大きさとなるが、指令値制限部9のダイオードD1によって上限値+Vにクランプされ、従って、スイッチング制御部2には極端に大きな指令値が入力されないので、スイッチング電源部1から負荷3に過電流状態の電流が供給されることを回避できる。
【0021】
又スイッチング制御部2に加える動作信号は、電源装置としてのオン,オフを制御する信号で、例えば、ハイレベル(“1”)をオン、ローレベル(“0”)をオフとする。又入力過電流検出部5は、スイッチング電源部1の入力電流を検出し、過電流状態の時にアラーム信号(“1”)を出力する。又出力過電流検出部6は、スイッチング電源部1から負荷3に供給する電流を電流検出部4により検出した検出値を基に過電流状態か否かを判定し、過電流状態の時にアラーム信号(“0”)を出力する。この“0”のアラーム信号により、ホトカプラPC1はオンとなる。
【0022】
又トランジスタQ6のベースに、抵抗R4を介して例えば+5Vの電圧を印加し、サイリスタS1がオフ時は、トランジスタQ6もオフとなり、スイッチング制御部2に対して動作信号がそのまま入力される。又サイリスタS1は、抵抗R2,R3の分圧電圧がゲートに印加され、この電圧が閾値を超えると、ターンオンする。従って、入力過電流検出部5からのアラーム信号が出力されていない状態で、且つ出力過電流検出部6からのアラーム信号が出力されていない状態では、ホトカプラPC1もオフ状態であるから、トランジスタQ6はオフ状態を継続する。
【0023】
入力過電流検出部5により、スイッチング電源部1の入力電流が過電流状態となったことを検出して、“1”のアラーム信号を出力すると、サイリスタS1はオンとなり、トランジスタQ6もオンとなる。従って、動作信号は“0”のオフ信号に相当することになり、スイッチング制御部2は、スイッチング電源部1の制御動作を停止する。又出力過電流検出部6により、スイッチング電源部1の出力電流が過電流状態となったことを検出して、“0”のアラーム信号を出力すると、ホトカプラPC1がオンとなり、抵抗R2,R3に+5Vが印加されて、サイリスタS1はオンとなり、トランジスタQ6もオンとなる。従って、スイッチング制御部2に“0”のオフ信号が入力された状態となる。即ち、スイッチング電源部1を過電流状態から保護することができる。
【0024】
図2は本発明の第2の実施の形態の要部説明図であり、図1に於けるスイッチング制御部2と指令値制限部9とに対応する部分のみを示し、9aは指令値制限部、A1〜A5は演算増幅器、R11〜R16は抵抗、RV1は可変抵抗、D11,D12は第1,第2のダイオードを示す。
【0025】
演算増幅器A1は図1に於ける演算増幅器10に相当した差動増幅器であり、指令値を増幅し、抵抗R11を介してスイッチング制御部2に入力する。又演算増幅器A5は第1の比較器、演算増幅器A3は第2の比較器を構成している。又演算増幅器A2は、指令値の下限値−Vrを演算増幅器A3の+端子に入力し、演算増幅器A4により反転処理して、指令値の上限値+Vrを演算増幅器A5 の+端子に入力する。
【0026】
又演算増幅器A5の出力端子に第1のダイオードD11を接続して、指令値が正極性として大きな値となった時に上限値+Vrにクランプし、又演算増幅器A3の出力端子に第2のダイオードD12を接続して、指令値が負極性として大きな値となった時に下限値−Vrにクランプするものである。それにより、スイッチング制御部2に、大きな値の指令値が入力されないので、スイッチング電源部から過電流が供給されることを回避できる。
【0027】
又図1に示す指令値制限部9は、ダイオードD1,D2のみで指令値を上限値又は下限値にクランプするものであり、その場合のクランプ特性は比較的なだらかな特性となる。これに対して、図2に示す指令値制限部9aは、クランプ特性を急峻な特性とすることができる。
【0028】
図3は本発明の第3の実施の形態の説明図であり、11はスイッチング電源部、12はスイッチング制御部、13は負荷、14はリセット回路、15は直流電源、16は整流回路、A10〜A16は演算増幅器、R21〜R35は抵抗、RV2は可変抵抗、C1はコンデンサ、PC2は発光ダイオードとホトMOSトランジスタとを組合せたホトモスカプラ、D5,D6はダイオード、L1,L2はチョークコイル、C0はコンデンサを示す。
【0029】
この実施の形態は、電流が設定値を一定時間以上継続して超えた時に、過電流状態として、過電流保護動作を行う場合を示し、抵抗R21は電流検出用抵抗であり、負荷13に供給する電流を抵抗R21の電圧降下として検出し、差動増幅器を構成する演算増幅器A10に入力し、その出力を演算増幅器A11により増幅し、演算増幅器A12により反転増幅し、整流回路16とスイッチング制御部12とに入力する。
【0030】
整流回路16は、演算増幅器A13とダイオードD5,D6とにより全波整流を行い、演算増幅器A14により反転増幅して、電流検出値とし、これを抵抗R31,R33を介して演算増幅器A15に入力する。この演算増幅器A15は、コンデンサC1を含む積分回路を構成し、ホトモスカプラPC2をリセット回路14から一定周期毎にオンとして、積分出力をリセットする。又演算増幅器A16は、比較器を構成しており、抵抗R35と可変抵抗RV2とにより+Vの電圧を分圧して形成した基準電圧と、積分出力電圧とを比較し、積分出力電圧が基準電圧を超えた時に、アラーム信号ALMを出力して、スイッチング制御部2に入力する。
【0031】
図4は本発明の第3の実施の形態の動作説明図であり、(a)はリセット回路14の出力信号を示し、一定周期毎に“0”となることにより、ホトモスカプラPC2の発光ダイオードに+Vの電圧による電流が流れ、ホトトランジスタがオンとなって、積分出力をリセットする。又(b)は積分出力電圧の一例を示し、基準電圧Vrを超えると、(c)に示すように、“1”のアラーム信号ALMが出力される。
【0032】
従って、一定周期の期間内に、所定値以上の電流が負荷13に供給される状態の時に、検出電流値の積分出力電圧が基準電圧Vrを超えることにより、過電流状態の場合と同様に、スイッチング電源部11から負荷13に供給する電流を、零又は或る値以下に制限する。又整流回路16は、スイッチング電源部11がHブリッジ構成のように、直流電源15から負荷13に正負極性の電流を切替えて供給する場合、電流検出値は正負極性或いは交流的なものとなるから、正極性又は負極性の何れか一方の極性として出力するものである。
【0033】
図5は本発明の第4の実施の形態の説明図であり、31はスイッチング電源部、32はスイッチング制御部、33は負荷、34は電流検出回路、35は入力過電流検出部、37は状態検出部、38は直流電源、39は指令値制限部、40は定電流回路、Q11〜Q16はトランジスタ、R41〜R49は抵抗、Dはダイオード、L1,L2はチョークコイル、C0はコンデンサを示す。
【0034】
この実施の形態は、入力過電流検出部35を低消費電力化した構成を示し、状態検出部37と指令値制限部39とは、前述の実施の形態と同様の構成及び作用を行うものであり、又スイッチング電源部31はHブリッジ構成の場合を示すが、他のスイッチング構成を適用することも可能である。又抵抗R41と電流検出回路34とにより、負荷33に供給する電流を検出してスイッチング制御部32に入力する。
【0035】
又入力過電流検出部35は、直流電源38からスイッチング電源部31に供給される電流を抵抗R42により検出し、抵抗R43を介してトランジスタQ15のベースに印加し、過電流状態の時にトランジスタQ15をオンとして、アラーム信号ALMをスイッチング制御部32に入力するものであるが、このトランジスタQ15のベースに、トランジスタQ16とダイオードDと抵抗R44,R45,R46,R48からなる定電流回路40を接続し、抵抗R43を介して常時微小の定電流を流している。
【0036】
従って、トランジスタQ15のベース・エミッタ間電圧は、抵抗R42による電圧降下と、抵抗R43による電圧降下とを加算した値となり、抵抗R42の抵抗値を低くしても、過電流状態の時のベース・エミッタ間電圧をトランジスタQ15の閾値以上としてアラーム信号ALMを出力することができる。即ち、スイッチング電源部31に流れる電流を検出する為の抵抗R42を小さくして、低消費電力化することができる。
【0037】
本発明は、前述の各実施の形態にのみ限定されるものではなく、種々付加変更が可能であり、例えば、図5に於ける入力過電流検出部35の構成を、出力過電流検出部として、スイッチング電源部31と負荷33との間に設けることができる。又図5の構成と図1の構成とを組合せることも可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、スイッチング電源部1とスイッチング制御部2とを有する電源装置に於いて、スイッチング制御部2に入力する指令値に従った電流をスイッチング電源部1から負荷3に供給するように制御し、その指令値を指令値制限部9を介してスイッチング制御部2に入力する構成とし、大きな指令値による過電流を防止することができる利点がある。
【0039】
又負荷3に供給する電流が非常に大きい値ではないが、或る程度以上の電流で長時間継続して流れる場合、電流検出値を一定周期で積分することにより、基準値を超える積分出力電圧となる。その場合に過電流状態として負荷3に供給する電流を停止或いは制限し、長時間の大電流による温度上昇等の問題を回避することができる利点がある。
【0040】
又過電流状態の時の電流による抵抗の電圧降下でトランジスタをオンとしてアラーム信号を出力する入力過電流検出部5又は出力過電流検出部6に、電流検出用の抵抗と、その抵抗とトランジスタのベースとの間に接続した抵抗とに、定電流を流すことにより、電流検出用の抵抗を小さい値としても、確実に過電流検出を可能とすることができ、低消費電力化を図ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の要部説明図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の説明図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の動作説明図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の説明図である。
【図6】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 スイッチング電源部
2 スイッチング制御部
3 負荷
4 電流検出部
5 入力過電流検出部
6 出力過電流検出部
7 状態検出部
8 直流電源
9 指令値制限部
10 演算増幅器
D1,D2 ダイオード
R1〜R4 抵抗
Q6 トランジスタ
S1 サイリスタ
Claims (3)
- スイッチング制御により負荷に電流を供給するスイッチング電源部と、該スイッチング電源部を制御するスイッチング制御部とを有する電源装置に於いて、
前記負荷の制御状態と設定値との差分に相当する指令値を検出する状態検出部と、
該状態検出部からの指令値を前記負荷に供給する電流が過電流状態とならないように制限する指令値制限部と、
該指令値制限部からの指令値と前記負荷に供給する電流を検出した検出値との差分に応じて前記スイッチング電源部のオン期間を制御する前記スイッチング制御部と、
前記スイッチング電源部の入力側と出力側との少なくとも何れか一方の電流を検出して過電流状態を検出した時に前記スイッチング電源部の動作を停止させる過電流検出部と
を備えたことを特徴とする過電流保護機能を有する電源装置。 - 前記指令値制限部は、前記状態検出部からの指令値と、正極性の基準電圧と比較する第1の比較器及び負極性の基準電圧と比較する第2の比較器と、前記指令値が前記正極性の基準電圧を超えた時に該正極性の基準電圧にクランプする第1のダイオードと、前記指令値が前記負極性の基準電圧を超えた時に該負極性の基準電圧にクランプする第2のダイオードとを備えたことを特徴とする請求項1記載の過電流保護機能を有する電源装置。
- スイッチング制御により負荷に電流を供給するスイッチング電源部と、該スイッチング電源部を制御するスイッチング制御部とを有する電源装置に於いて、
前記負荷の制御状態と設定値との差分に相当する指令値を検出する状態検出部と、
該状態検出部からの指令値を前記負荷に供給する電流が過電流状態とならないように制限する指令値制限部と、
該指令値制限部からの指令値と前記負荷に供給する電流を検出した検出値との差分に応じて前記スイッチング電源部のオン期間を制御する前記スイッチング制御部と
前記スイッチング電源部に流れる電流を検出する電流検出用抵抗と、該電流検出用抵抗とベース抵抗とを介して定電流を流す定電流回路と、前記電流検出用抵抗と前記ベース抵抗とによる電圧降下をエミッタ・ベース間に印加して過電流状態の時に前記スイッチング制御部にアラーム信号を入力してスイッチング動作を停止させるトランジスタとからなる過電流検出部を設けた
ことを特徴とする過電流保護機能を有する電源装置。
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