JP5426483B2 - 回生電源装置 - Google Patents
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Description
本発明は、回生機能付きの回生電源装置に関する。
近年、ハイブリットカー、電気自動車などが普及してきており、そのモータ制御システムの試験などに必要な電源装置の開発も進んできている。その種の電源装置のなかに、双方向DC−DCコンバータ(たとえば、特許文献1参照)を備えた回生機能付き回生電源装置がある。従来、この種の電源装置では、力行電力を被試験装置(以下適宜、試料という)に供給する電源装置と、試料からの回生電力を消費するための負荷装置とを組み合わせたものが一般的であった。
これに対し、上記回生電源装置は、負荷装置およびそれに付随する冷却装置が不要であるため小型化が可能である。また、試料からの回生電力を商用電源に戻すことができ、エネルギー効率を高めることが可能である。
図1は、従来技術に係る回生電源装置100pを説明するための構成図である。回生電源装置100pは、AC−DCコンバータ2、双方向DC−DCコンバータ1および容量C5を備える。AC−DCコンバータ2は商用電源300に接続され、通常時には固定値の出力電圧を双方向DC−DCコンバータ1に出力する。当該出力電圧より高い電圧が双方向DC−DCコンバータ1から入力されると、双方向DC−DCコンバータ1から供給される電力を商用電源300に戻す。
双方向DC−DCコンバータ1は、AC−DCコンバータ2と、双方向通電可能な試料3との間に接続される。双方向DC−DCコンバータ1の詳細な構成例は後述する。容量C5は双方向DC−DCコンバータ1の後段に接続され、双方向DC−DCコンバータ1と試料3との間で入出力される電圧を平滑化する。回生電源装置100pは、外部指令装置(たとえば、PC)200に接続されることにより、その動作が制御される。
ここでは、試料3として車載用モータ制御システムを例に説明する。当該車載用モータ制御システムは、電力変換器3aおよびモータ3bを含む。通常運行時には、電力変換器3aはインバータとして機能し、電源装置側から供給される電力によりモータ3bを回転させる。ブレーキ時には、モータ3bは発電機(回生ブレーキ作用)として機能し、電力変換器3aはモータ3bにより発電された電力を電源装置側に回生する。
外部指令装置200には試料電圧Vaが入力される。外部指令装置200は、回生電源装置100pの電源をオンオフするためのOn/Off指令、試料3に設定すべき電圧を指定するための出力指令電圧VSET、試料3に供給すべき力行電流を指定するための出力指令電流ISETおよび試料3から吸収すべき回生電流を指定するための負荷指令電流ILDを、双方向DC−DCコンバータ1に設定する。
図2は、従来技術に係る回生電源装置100pの動作例を説明するためのタイミングチャートである。試料電圧Vaが出力指令電圧VSETに設定されていて、双方向DC−DCコンバータ1は力行動作モードで、試料3に力行電流を供給する。一方、回生動作モードでは、双方向DC−DCコンバータ1は試料3から回生電流を吸収する。図2では、出力指令電流ISETより低い力行電流が試料3に流れ、負荷指令電流ILDより低い回生電流が双方向DC−DCコンバータ1に流れる例を描いている。ここで、理想的にはモードの移行と同時に試料3から回生電流を吸収できればよいが、現実的には外部指令装置200によるフィードバック制御が双方向DC−DCコンバータ1に反映されるまでに、若干のタイムラグが発生する。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、回生電源装置の応答時間を短縮する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の回生電源装置は、AC電源に接続される回生機能付きのAC−DCコンバータと、AC−DCコンバータと、双方向通電可能な被試験装置との間に接続される双方向DC−DCコンバータと、被試験装置に発生する電圧と、設定電圧とを比較するコンパレータと、コンパレータの出力電圧と、設定力行電流に対応する電圧とを比較して、コンパレータの出力電圧を上限クランプすることにより、設定力行電流を被試験装置に供給するための電圧を双方向DC−DCコンバータに設定するための第1クランプ回路と、コンパレータの出力電圧と、設定回生電流に対応する電圧とを比較し、コンパレータの出力電圧を下限クランプすることにより、設定回生電流を被試験装置から吸収するための電圧を双方向DC−DCコンバータに設定するための第2クランプ回路と、を備える。双方向DC−DCコンバータは、被試験装置に発生する電圧が設定電圧より低い場合、被試験装置側に力行電流を供給し、被試験装置に発生する電圧が高い場合、被試験装置側から回生電流を吸収してもよい。
この態様によると、主に、ハードウェア資源により回生電源装置の制御することができ、応答時間を短縮することができる。
コンパレータの被試験装置に発生する電圧が入力される入力端子と、コンパレータの出力端子との帰還経路に容量および抵抗が接続されてもよい。これによれば、ハードウェア的に応答速度を調整することができる。
双方向DC−DCコンバータは、昇圧型チョッパと、降圧型チョッパと、昇圧型チョッパおよび降圧型チョッパを、第1クランプ回路および第2クランプ回路により調整されたコンバータの出力電圧に応じて制御する制御部と、を含んでもよい。制御部は、昇圧型チョッパを制御して、力行電流を被試験装置に供給し、降圧型チョッパを制御して、回生電流を被試験装置から吸収してもよい。
双方向DC−DCコンバータは、AC−DCコンバータ2と被試験装置との間に直列的に接続される第1スイッチング素子およびチョークコイルと、第1スイッチング素子と並列に接続され、被試験装置からAC−DCコンバータの方向を順方向とする第1ダイオードと、被試験装置と並列的に接続される容量と、第1スイッチング素子とチョークコイルとの接続点に接続される第2スイッチング素子と、第2スイッチング素子と並列に接続され、被試験装置の電圧に対して逆方向を順方向とする第2ダイオードと、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とを相補的にオン、オフ制御する制御部と、を備えてもよい。 制御部は、第1クランプ回路および第2クランプ回路により調整されたコンパレータの出力電圧にしたがって、第1スイッチング素子のオン/オフと、第2スイッチング素子のオン/オフとを制御すると共に、それぞれデッドタイム後にオンに遷移させてもよい。この態様によれば、昇圧機能と降圧機能との切替時間を短縮することができる。
本発明によれば、回生電源装置の応答時間を短縮することができる。
図3は、本発明の実施の形態に係る回生電源装置100aを説明するための構成図である。回生電源装置100aは、AC−DCコンバータ2、双方向DC−DCコンバータ1、容量C5、コンパレータ、抵抗R6、容量C6、バッファ5、第1クランプ回路20および第2クランプ回路30を備える。以下、図1と共通する構成要素についてはその説明を適宜省略し、異なる構成要素について説明する。
上記コンパレータは、試料電圧Vaと出力電圧指令電圧VSETとを比較する。より具体的には、当該コンパレータはオペアンプOP6、抵抗R6および容量C6により構成される。試料電圧VaはオペアンプOP6の反転入力端子に入力される。出力電圧指令電圧VSETはオペアンプOP6の非反転入力端子に入力される。抵抗R6および容量C6は、オペアンプOP6の反転入力端子とその出力端子とを結ぶ帰還経路に直列接続される。この抵抗R6および容量C6の値を調整することにより、応答速度を調整することができる。上記コンパレータの出力端子は、バッファ5を介して双方向DC−DCコンバータ1、第1クランプ回路20および第2クランプ回路30に接続される。
試料電圧Vaが出力電圧指令電圧VSETより低い場合、点Aの電圧(上記コンパレータの出力電圧を示す)が上昇し、試料電圧Vaが出力電圧指令電圧VSETより高い場合、点Aの電圧が下降する。
第1クランプ回路20は、上記コンパレータの出力電圧と、出力指令電流ISETに対応する電圧とを比較して、当該コンパレータの出力電圧を上限クランプすることにより、出力指令電流ISETを試料3に供給するための電圧を双方向DC−DCコンバータ1に設定する。第1クランプ回路20は、点Aの電圧上昇を制限することにより、出力指令電流ISETを試料3に供給するための電圧を生成する。
第1クランプ回路20は、オペアンプOP7、抵抗R7およびダイオードD7を含む。オペアンプOP7の非反転入力端子には出力指令電流ISETに対応する電圧(プラス電圧)が入力される。オペアンプOP7の反転入力端子には抵抗R7を介して上記コンパレータの出力電圧が入力される。オペアンプOP7の出力端子と第1クランプ回路20の外部入出力端子との間にダイオードD7が接続される。ダイオードD7のカソード端子がオペアンプOP7の出力端子と接続され、アノード端子が当該外部入出力端子に接続される。したがって、上記コンパレータの出力電圧がオペアンプOP7の出力電圧より高い場合、上記コンパレータと双方向DC−DCコンバータ1とを結ぶ経路から電流が引き抜かれ、その経路電圧の上昇が制限される。したがって、当該経路電圧の上限値は、出力指令電流ISETに対応する電圧により調整されることになる。
第2クランプ回路30は、上記コンパレータの出力電圧と、負荷指令電流ILDに対応する電圧とを比較して、当該コンパレータの出力電圧を下限クランプすることにより、負荷指令電流ILDを試料3から吸収するための電圧を双方向DC−DCコンバータ1に設定する。第2クランプ回路30は、点Aの電圧下降を制限することにより、負荷指令電流ILDを試料3から吸収するための電圧を生成する。
第2クランプ回路30は、オペアンプOP8、抵抗R8およびダイオードD8を含む。オペアンプOP8の非反転入力端子には負荷指令電流ILDに対応する電圧(マイナス電圧)が入力される。オペアンプOP8の反転入力端子には抵抗R8を介して上記コンパレータの出力電圧が入力される。オペアンプOP8の出力端子と第2クランプ回路30の外部入出力端子との間にダイオードD8が接続される。ダイオードD8のアノード端子がオペアンプOP8の出力端子と接続され、カソード端子が当該外部入出力端子と接続される。したがって、上記コンパレータの出力電圧がオペアンプOP8の出力電圧より低い場合、上記コンパレータと双方向DC−DCコンバータ1とを結ぶ経路の電流が持ち上げられ、その経路電圧の下降が制限される。したがって、当該経路電圧の下限値は、負荷指令電流ILDに対応する電圧により調整されることになる。
双方向DC−DCコンバータ1は、昇圧型チョッパ、降圧型チョッパおよび制御部4(後述する図7参照)を備え、制御部4は第1クランプ回路20および第2クランプ回路30により調整された、上記コンパレータの出力電圧(以下、リファレンス電圧という)に応じて、当該昇圧型チョッパおよび降圧型チョッパを制御する。
より具体的には、当該リファレンス電圧がプラスの場合(すなわち、試料電圧Vaが出力電圧指令電圧VSETより低い場合)、制御部4は上記昇圧型チョッパを制御して、試料3に力行電流を供給する。一方、当該リファレンス電圧がマイナスの場合(すなわち、試料電圧Vaが出力電圧指令電圧VSETより高い場合)、制御部4は上記降圧型チョッパを制御して、試料3から回生電流を吸収する。また、当該リファレンス電圧の値によって、当該力行電流値または当該回生電流値が設定される。
図4は、本発明の実施の形態に係る回生電源装置100aの動作例を説明するためのタイミングチャート(その1)である。図2と比較すると、モードの移行と略同時に、双方向DC−DCコンバータ1は、タイムラグなく試料3から回生電流を吸収しはじめていることが分かる。
図5は、本発明の実施の形態に係る回生電源装置100aの動作例を説明するためのタイミングチャート(その2)である。図5では、基本的に、力行動作モードでは出力指令電流ISETにより規定される力行電流の上限値が試料3に供給され、回生動作モードでは負荷指令電流ILDにより規定される回生電流の上限値が双方向DC−DCコンバータ1に供給される例を描いている。力行動作モードにて、力行電流が流れるにつれ試料電圧Vaが出力指令電圧VSETに向けて上昇していく。回生動作モードにて、回生電流が流れるにつれ試料電圧Vaが出力指令電圧VSETを超えて上昇していく。試料電圧Vaと出力指令電圧VSETが一致している期間t1には、図4に示すように試料電圧Vaが一定に維持されるような力行電流または回生電流が流れる。
図6は、本発明の実施の形態の変形例に係る回生電源装置100bを説明するための構成図である。図6の回生電源装置100bは、上記リファレンス電圧を二系統(力行系と回生系)に分けて、双方向DC−DCコンバータ1に入力する構成である。図6の回生電源装置100bは、図3の回生電源装置100aに対し、ボルテージフォロワ回路40および反転増幅回路50が追加された構成である。なお、変形例では第2クランプ回路30に含まれるオペアンプOP8の非反転入力端子には負荷指令電流ILDに対応する電圧(プラス電圧)が入力される。
ボルテージフォロワ回路40は、オペアンプOP9および抵抗R9を含む。オペアンプOP9の非反転入力端子に上記コンパレータの出力電圧が入力される。オペアンプOP9の反転入力端子とその出力端子とは抵抗R9を介して接続される。ボルテージフォロワ回路40の出力端子は、第1クランプ回路20の外部入出力端子および双方向DC−DCコンバータ1の力行用制御端子に接続される。ボルテージフォロワ回路40を挿入することにより、力行系のリファレンス電圧と回生系統のリファレンス電圧の分離特性を向上させることができる。
反転増幅回路50は、オペアンプOP10、抵抗R10および抵抗R11を含む。オペアンプOP10の反転入力端子に上記コンパレータの出力電圧が入力される。オペアンプOP10の非反転入力端子は抵抗R11を介してグラウンドに接地される。オペアンプOP10の反転入力端子とその出力端子とは抵抗R10を介して接続される。反転増幅回路50は、第2クランプ回路30の外部入出力端子および双方向DC−DCコンバータ1の回生用制御端子に接続される。反転増幅回路50は上記コンパレータの出力電圧の極性を反転させることができる。
当該変形例では、双方向DC−DCコンバータ1は上記力行用制御端子に入力される力行用リファレンス電圧がプラスの場合、力行電流を供給し、マイナスの場合、力行電流の供給を停止する。また、当該力行用リファレンス電圧の値によって、当該力行電流値が設定される。一方、双方向DC−DCコンバータ1は上記回生用制御端子に入力される回生用リファレンス電圧がプラスの場合、回生電流を吸収し、マイナスの場合、回生電流の吸収を停止する。また、当該回生用リファレンス電圧の値によって、当該回生電流値が設定される。
図7は、本発明の実施の形態への使用に適した双方向DC−DCコンバータ1の基本的な構成を説明するための構成図である。双方向DC−DCコンバータ1は、第1容量C1、第1スイッチング素子SW1、チョークコイルL1、第1ダイオードD1、第2容量C2、第2スイッチング素子SW2、第2ダイオードD2、電流検出部IRおよび制御部4を備える。
第1容量C1は、AC−DCコンバータ2と並列に接続される。第1スイッチング素子SW1(FETなど)、チョークコイルL1および電流検出部IRは、AC−DCコンバータ2と試料3との間に直列的に接続される。第1ダイオードD1は、第1スイッチング素子SW1と並列に接続され、試料3からAC−DCコンバータ2の方向を順方向とする。第2容量C2は、試料3と並列的に接続される。第2スイッチング素子SW2は、第1スイッチング素子SW1とチョークコイルL1との接続点に接続される。
第2ダイオードD2は、第2スイッチング素子SW2と並列に接続され、試料3の電圧に対して逆方向を順方向とする。なお、第1ダイオードD1および第2ダイオードD2は、第1スイッチング素子SW1および第2スイッチング素子SW2のそれぞれの寄生ダイオードを利用することも可能である。
制御部4は第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2とを相補的にオン/オフ制御する。制御部4には電流検出部IRにより検出された電流値および制御信号ctが入力される。制御信号ctは上記リファレンス電圧に対応する。制御部4はこの制御信号ctに応じて、降圧して試料3に力行電流を供給するか、昇圧して試料3から回生電流を吸収するかを制御する。より具体的には、制御部4は制御信号ctに応じて、第1スイッチング素子SW1のオン/オフ制御を主とし、第2スイッチング素子SW2のオン/オフ制御を従としてオン/オフ制御することにより、降圧機能を実現する。一方、第2スイッチング素子SW2のオン/オフ制御を主とし、第1スイッチング素子SW1のオン/オフ制御を従としてオン/オフ制御することにより、昇圧機能を実現する。
制御部4は、第1スイッチング素子SW1のオン/オフ制御および第2スイッチング素子SW2のオン/オフ制御と共に、それぞれデッドタイム後にオンに遷移させる構成を備える。すなわち、制御信号ctにしたがった基準電圧を制御して、降圧機能と昇圧機能との切替えを瞬時的に可能とする構成を備える。
図8は、本発明の実施の形態への使用に適した双方向DC−DCコンバータ1の詳細な構成を説明するための構成図である。図8の双方向DC−DCコンバータ1は、図7の双方向DC−DCコンバータ1の制御部4をより詳細に描いたものであり、制御部4は、鋸歯状波発生部10、差動増幅器11A、11B、パルス幅制御部12、基準電圧13A、13B、調整用可変抵抗13C、ゲート回路14、インバータ15、アンド回路16、17およびデッドタイム出力部18、19を備える。
差動増幅器11Aには電流検出部IRを構成する抵抗の両端電圧が入力され、差動増幅器11Aはその両端電圧を差動増幅し、極性を含む電圧値を差動増幅器11Bに出力する。双方向DC−DCコンバータ1から試料3に力行電流が流れている場合、差動増幅器11Aの出力信号はプラス極性となり、反対に、試料3から双方向DC−DCコンバータ1に回生電流が流れている場合、差動増幅器11Aの出力信号はマイナス極性となる。差動増幅器11Aは、当該力行電流または当該回生電流に対応した電圧値を出力信号として、差動増幅器11Bに出力する。
調整用可変抵抗13Cの両端に基準電圧13Aおよび基準電圧13Bがそれぞれ印加される。調整用可変抵抗13Cを中点に設定したとき、プラス極性の基準電圧13Aとマイナス極性の基準電圧13Bとの中間位置の電圧は0Vに設定される構成である。
差動増幅器11Bは、差動増幅器11Aからの電圧値と、調整用可変抵抗13Cにより調整された極性を含む基準値とを差動増幅し、パルス幅制御部12に出力する。パルス幅制御部12は、鋸歯状波発生部10からの鋸歯状波信号と、差動増幅器11Bの出力信号とを比較し、その比較結果に応じたパルス幅信号を生成し、ゲート回路14およびインバータ15にそれぞれ出力する。
アンド回路16は、ゲート回路14の出力信号と、デッドタイム出力部18からのデッドタイム信号を受け、論理積を演算する。アンド回路16の出力信号は第1スイッチング素子SW1に出力され、アンド回路16がハイレベル信号を出力すると第1スイッチング素子SW1がオンし、ローレベル信号を出力するとオフする。
アンド回路17は、インバータ15により反転されたパルス幅信号と、デッドタイム出力部19からのデッドタイム信号を受け、論理積を演算する。アンド回路17の出力信号は第2スイッチング素子SW2に出力され、アンド回路17がハイレベル信号を出力すると第2スイッチング素子SW2がオンし、ローレベル信号を出力するとオフする。
デッドタイム出力部18は、パルス幅信号の立上りエッジからデッドタイムとして設定された時間だけ、ローレベル信号を出力する。デッドタイム出力部19は、パルス幅信号の立下りエッジからデッドタイムとして設定された時間だけ、ローレベル信号を出力する。たとえば、ワンショット・マルチバイブレータにより構成することができる。すなわち、デッドタイム出力部18は、パルス幅信号を点線矢印で示すように受け、パルス幅信号の立上りエッジでトリガされ、所定時間(予め設定されたデッドタイム)だけ、ローレベル信号を出力する。デッドタイム出力部19は、パルス幅信号を点線矢印で示すように受け、パルス幅信号の立下りエッジでトリガされ、所定時間(予め設定されたデッドタイム)だけ、ローレベル信号を出力する。
アンド回路16の出力信号により第1スイッチング素子SW1のオン/オフが制御され、アンド回路17の出力信号により第2スイッチング素子SW2のオン/オフが、第1スイッチング素子SW1のオン/オフと異なるタイミングで制御される。この第1スイッチング素子SW1のオン時間と第2スイッチング素子SW2のオン時間とが交互に同一となる場合、昇圧機能と降圧機能とが交互に行われる状態となり、力行電流も回生電流も流れない状態となる。また、第1スイッチング素子SW1のオン時間を長くし、第2スイッチング素子SW2のオン時間を短くすると、降圧機能が有効となり、試料3に力行電流が供給される。反対に、第1スイッチング素子SW1のオン時間を短くし、第2スイッチング素子SW2のオン時間を長くすると、昇圧機能が有効となり、試料3から回生電流が吸収される。この場合の降圧機能と昇圧機能の切替えは、調整用可変抵抗13Cの調整によって行うことができる。
たとえば、基準電圧13A、13Bの電圧値を同一とし、調整用可変抵抗13Cを中点に設定すれば、差動増幅器11Bに入力される基準電圧値はゼロとなる。この場合、第1スイッチング素子SW1および第2スイッチング素子SW2のオン/オフ制御によって、電流検出部IRに流れる電流がゼロとなるように制御ループが作用することになる。すなわち、力行電流も回生電流も流れない状態となる。そして、調整用可変抵抗13Cの調整により、プラス極性の基準電圧とすると、降圧機能が有効となり、試料3に力行電流が流れる。反対に、マイナス極性の基準電圧とすると、昇圧機能が有効となり、試料3から回生電流が流れる。
図9は、図8の双方向DC−DCコンバータ1の動作例を説明するためのタイミングチャートである。図9(A)は第1スイッチ素子SW1および第2スイッチング素子SW2のオン/オフ動作を示し、図9(B)は基準電圧Vrefと電流Iとの関係を示す。
図9(A)において、期間T1は第1スイッチング素子SW1のオン期間、期間T2および期間T4はデッドタイム、期間T3は第2スイッチング素子SW2のオン期間および期間Tは1周期(T1+T2+T3+T4)を示す。デットタイム期間T2は、第2スイッチング素子SW2のターンオンを一時的に禁止するための期間であり、デッドタイム出力部19により出力されるローレベル信号の時間に相当する。デットタイムT4は、第1スイッチング素子SW1のターンオンを一時的に禁止するための期間であり、デッドタイム出力部18により出力されるローレベル信号の時間に相当する。デットタイム期間T2およびデットタイム期間T4は、第1スイッチング素子SW1および第2スイッチング素子SW2が同時にオン状態となることを回避するために設定されている。
図9(B)に示すように、基準電圧Vrefを点線位置(すなわち、可変範囲の中点の値)とした場合、第1スイッチング素子SW1のオン期間T1、第2スイッチング素子SW2のオン期間T3、AC−DCコンバータ2の電圧V2、試料電圧Va、降圧特性および昇圧特性から、第1スイッチング素子SW1のオン期間T1は、下記式1を満たす関係に設定される。
(Va/V2)T<T1<(Va/V2)T−T2−T4 …式1
(Va/V2)T<T1<(Va/V2)T−T2−T4 …式1
また、第2スイッチング素子SW2のオン期間T3は、下記式2を満たすときバランス状態となり、電流Iは点線位置の0となる。
T3=T−T1−T2−T4 …式2
T3=T−T1−T2−T4 …式2
すなわち、力行電流も回生電流も流れない状態となる。基準電圧Vrefを可変範囲の中点の値からプラス方向に増大させるにしたがって、昇圧作用が大きくなり、回生電流が流れる。反対に、基準電圧Vrefを中点の値からマイナス方向に低下させるにしたがって、降圧作用が大きくなり、力行電流が流れる。したがって、可変範囲の最小から最大まで基準電圧Vrefを連続的に変化させると、それに対応して、最小の力行電流から最大の回生電流まで連続的に変化することになる。
以上説明したように本発明の実施の形態によれば、双方向DC−DCコンバータ1の力行動作と回生動作との切替制御を、主に、ハードウェア資源(コンパレータやクランプ回路など)を用いて行うことにより、回生電源装置の応答時間をより短縮することができる。また、図7、8に示した双方向DC−DCコンバータ1を採用することにより、双方向DC−DCコンバータ1内における昇圧機能と降圧機能との切替速度を速めることができる。したがって、高精度な回生電源装置を構築することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100p,100a,100b 回生電源装置、 1 双方向DC−DCコンバータ、 2 AC−DCコンバータ、 3 試料、 5 バッファ、 20 第1クランプ回路、 30 第2クランプ回路、 40 ボルテージフォロワ回路、 50 反転増幅回路、 200 外部指令装置、 300 商用電源。
Claims (5)
- AC電源に接続される回生機能付きのAC−DCコンバータと、
前記AC−DCコンバータと、双方向通電可能な被試験装置との間に接続される双方向DC−DCコンバータと、
前記被試験装置に発生する電圧と、設定電圧とを比較するコンパレータと、
前記コンパレータの出力電圧と、設定力行電流に対応する電圧とを比較して、前記コンパレータの出力電圧を上限クランプすることにより、前記設定力行電流を前記被試験装置に供給するための電圧を前記双方向DC−DCコンバータに設定するための第1クランプ回路と、
前記コンパレータの出力電圧と、設定回生電流に対応する電圧とを比較し、前記コンパレータの出力電圧を下限クランプすることにより、前記設定回生電流を前記被試験装置から吸収するための電圧を前記双方向DC−DCコンバータに設定するための第2クランプ回路と、
を備えることを特徴とする回生電源装置。 - 前記双方向DC−DCコンバータは、前記被試験装置に発生する電圧が前記設定電圧より低い場合、前記被試験装置側に力行電流を供給し、前記被試験装置に発生する電圧が高い場合、前記被試験装置側から回生電流を吸収することを特徴とする請求項1に記載の回生電源装置。
- 前記コンパレータの前記被試験装置に発生する電圧が入力される入力端子と、前記コンパレータの出力端子との帰還経路に容量および抵抗が接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の回生電源装置。
- 前記双方向DC−DCコンバータは、
昇圧型チョッパと、
降圧型チョッパと、
前記昇圧型チョッパおよび前記降圧型チョッパを、前記第1クランプ回路および前記第2クランプ回路により調整された前記コンバータの出力電圧に応じて制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、前記昇圧型チョッパを制御して、前記力行電流を前記被試験装置に供給し、前記降圧型チョッパを制御して、前記回生電流を前記被試験装置から吸収することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の回生電源装置。 - 前記双方向DC−DCコンバータは、
前記AC−DCコンバータと前記被試験装置との間に直列的に接続される第1スイッチング素子およびチョークコイルと、
前記第1スイッチング素子と並列に接続され、前記被試験装置から前記AC−DCコンバータの方向を順方向とする第1ダイオードと、
前記被試験装置と並列的に接続される容量と、
前記第1スイッチング素子と前記チョークコイルとの接続点に接続される第2スイッチング素子と、
前記第2スイッチング素子と並列に接続され、前記被試験装置の電圧に対して逆方向を順方向とする第2ダイオードと、
前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを相補的にオン/オフ制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1クランプ回路および前記第2クランプ回路により調整された前記コンパレータの出力電圧にしたがって、前記第1スイッチング素子のオン/オフと、前記第2スイッチング素子のオン/オフとを制御すると共に、それぞれデッドタイム後にオンに遷移させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の回生電源装置。
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