JP3353525B2 - 電動車両駆動制御装置 - Google Patents

電動車両駆動制御装置

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JP3353525B2
JP3353525B2 JP06299795A JP6299795A JP3353525B2 JP 3353525 B2 JP3353525 B2 JP 3353525B2 JP 06299795 A JP06299795 A JP 06299795A JP 6299795 A JP6299795 A JP 6299795A JP 3353525 B2 JP3353525 B2 JP 3353525B2
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battery
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動スクータ、電気自
動車等の電動車両に搭載されて、車輪駆動用の電動機を
制御する電動車両駆動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動スクータ等の電動車両においては、
車輪駆動用の電動機としてブラシレス直流電動機が多く
用いられ、マイクロコンピュータを用いた駆動制御装置
により電動機が制御される。
【0003】図19は、ブラシレス直流電動機を用いた
電動車両に従来採用されていた駆動制御装置を示したも
ので、同図において1は2極の磁石界磁1a1,1a2を有
するロータ1Aと、120度の位相差をもって配置され
て星形結線された3相の電機子コイルAu 〜Aw を有す
るステータ1Bとからなるブラシレス直流電動機であ
る。電動機1の出力軸は車両の駆動車輪に直結される
か、または減速機を介して連結されている。電動機と駆
動車輪との間にはクラッチが設けられていないため、制
動時や坂道を下る際等には電動機が外部から駆動される
状態になり、このとき電動機1は同期発電機として作用
して交流電圧を発生する。
【0004】2はホールIC等からなる位置検出器で、
この位置検出器は電機子コイルAu〜Aw のそれぞれに
対するロータの相対位置を検出する。
【0005】図19において、3はバッテリ、4は運転
者により操作されるキースイッチ、5はキースイッチ4
が閉じられているときに励磁される励磁コイル5aと励
磁コイル5aが励磁されたときに閉じるスイッチ手段
(図示の例では接点)5bとを有する主リレー、6は電
動機1の電機子コイルAu 〜Aw への駆動電流の供給と
該駆動電流の転流とを行わせるインバータ形のスイッチ
回路、7はスイッチ回路6のスイッチ素子にトリガ信号
を与えるスイッチ駆動回路、8は制御ユニット、9は車
両の走行速度を調節するために運転者により操作される
速度調節部材の位置を検出するアクセルセンサ、10は
スイッチ回路6の直流入力端子間に接続されたサージ吸
収素子である。
【0006】スイッチ回路6は、スイッチ素子Su 〜S
w とSx 〜Sz とをブリッジ接続するとともに、スイッ
チ素子Su ,Sv ,Sw 及びSx ,Sy ,Sz のそれぞ
れの両端に帰還ダイオードDu ,Dv ,Dw 及びDx ,
Dy ,Dz を逆並列接続して構成したものである。図示
の例では、各スイッチ素子として電界効果トランジスタ
(FET)が用いられ、スイッチ素子Su 〜Sw を構成
するFETのドレインの共通接続点が正極性側の直流入
力端子6aとなり、スイッチ素子Sx 〜Sz を構成する
FETのソースの共通接続点が負極性側の直流出力端子
6bとなっている。またスイッチ素子Su 〜Sw をそれ
ぞれ構成するFETのソースとスイッチ素子Sx 〜Sz
をそれぞれ構成するFETのドレインとの接続点が3相
の出力端子6u〜6wとなっている。
【0007】上記のスイッチ回路6を電動機1側から見
た場合、ダイオードDu 〜Dw 及びDx 〜Dz により全
波ブリッジ整流回路が構成され、電動機1が外部から駆
動される状態になって電機子コイルAu 〜Aw に3相交
流電圧が誘起した際に、ダイオードDu 〜Dw 及びDx
〜Dz からなる全波ブリッジ整流回路と主リレー5の接
点5bとを通してバッテリ3に回生充電電流が流れるよ
うになっている。
【0008】スイッチ駆動回路7は、スイッチ回路6を
構成するスイッチ素子Su 〜Sw 及びSx 〜Sz にそれ
ぞれ駆動信号u〜w及びx〜zを供給する回路で、図示
のスイッチ駆動回路7は、インターフェース回路7Aと
ドライブ回路7Bとにより構成されている。
【0009】制御ユニット8は、CPU12を備えてい
て、CPU12には、位置検出器2の出力、アクセルセ
ンサ9の出力、バッテリ3の出力電圧VB の検出値、温
度センサ15により検出されたバッテリ3の温度の検出
値、抵抗R1 の両端の電圧を増幅器AMP(1)により
増幅して得た電動機の駆動電流の検出値、抵抗R2 の両
端の電圧を増幅器AMP(2)により増幅して得た回生
充電電流の検出値、分圧回路16により検出されたスイ
ッチ回路6の正極性側直流入力端子と接地間の電圧の検
出値、ラッチ回路17に保持された駆動電流の検出値、
温度センサ18により検出されたスイッチ回路6の温度
の検出値、及び温度センサ19により検出された電動機
1の巻線温度の検出値が入力されている。これらの信号
の内アナログ信号は、CPUに設けられているA/D端
子を通してデジタル信号に変換されてCPUに読み込ま
れる。
【0010】この例では、駆動回路7と制御ユニット8
とにより駆動制御部が構成されている。この駆動制御部
は、CPU12が図示しないROMやEEPROMに記
憶されたプログラムを実行することにより、少なくと
も、電機子コイルAu 〜Aw に流す駆動電流の大きさの
調整と転流とを行わせるべくスイッチ回路6のスイッチ
素子Su 〜Sw 及びSx 〜Sz をオンオフ制御するスイ
ッチ制御手段と、異常状態の警告表示を含む各種の表示
を行う表示器13を制御する表示制御手段とを実現す
る。
【0011】CPU12により実現されるスイッチ制御
手段は、駆動指示信号と電流値指示信号とを発生して、
これらの信号をインターフェース回路7Aを通してドラ
イブ回路7Bに与える。ここで駆動指示信号は、スイッ
チ回路6を構成するスイッチ素子のうち、導通させる必
要があるスイッチ素子を指示する信号であり、電流値指
示信号は電機子コイルに流す駆動電流の大きさを与える
信号である。
【0012】ドライブ回路7Bは、駆動指示信号及び電
流値指示信号に応じて、スイッチ回路6の上辺のスイッ
チ素子Su 〜Sw に所定の時間幅を有する駆動信号を与
え、下辺のスイッチ素子Sx 〜Sz に所定のオンデュー
ティ比をもって変化するパルス幅変調された駆動信号を
与える。これにより、スイッチ回路のブリッジの上辺の
スイッチ素子Su 〜Sw のうち、駆動信号が与えられた
スイッチ素子が該駆動信号が与えられている時間の間だ
け導通し、ブリッジの下辺のスイッチ素子Su〜Sw の
うち、パルス幅変調された駆動信号が与えられたスイッ
チ素子が所定のデューティ比でオンオフして所定の相の
電機子コイルにパルス幅変調された駆動電流を流す。
【0013】また図示の例では、駆動電流の検出値をラ
ッチするラッチ回路17の出力または増幅器AMP
(1)の出力がドライブ回路7Bに入力されている。ド
ライブ回路は、駆動電流の検出値を取り込んで電機子コ
イルAu 〜Aw に流れる駆動電流を所定の制限値以下に
保つ制御を行う。
【0014】また表示制御手段は、トランジスタなどか
らなるスイッチ素子14a〜14dに駆動信号を与え
て、発光ダイオードやブザー等からなる表示器13に警
告表示や各部の状態の表示(例えば温度表示)等の表示
動作を行わせる。
【0015】図19に示した駆動制御装置では、バッテ
リ3の出力電圧がキースイッチ4を介してDC−DCコ
ンバータ20に印加され、バッテリ3の出力電圧(この
例では56V)がDC−DCコンバータ20により12
Vの直流電圧に変換される。DC−DCコンバータ20
から得られる直流電圧は主リレー5の励磁コイル5a
と、制御ユニット8の電源回路21と、スイッチ駆動回
路7のインタフェース10及びドライブ回路11の電源
入力端子と、アクセルセンサ9を構成するポテンショメ
ータの両端と、表示器13の電源端子とに印加されると
ともに、ヘッドランプやウィンカー等の点灯負荷22に
印加されている。制御ユニット8の電源回路21は、コ
ンバータ20から得られる12Vの電圧を5Vの直流定
電圧に変換してCPUの電源端子に給電する。
【0016】図19に示した駆動制御装置において、運
転者によりキースイッチ4が閉じられると、DC−DC
コンバータ20が12Vの直流電圧を出力するため、主
リレー5の接点が閉じ、バッテリ3の出力電圧がスイッ
チ回路6の直流入力端子間に印加される。制御ユニット
8は、位置検出器2から与えられる位置検出信号と図示
しない手段により与えられる回転方向指令信号とから励
磁すべき相順を求めて、スイッチ駆動回路7の所定のス
イッチ素子に駆動信号を与えることを指示する駆動指示
信号をスイッチ駆動回路7に与える。
【0017】制御ユニット8はまた、位置検出器2から
与えられる矩形波信号から(または別個に設けられたエ
ンコーダから)電動機の回転速度の情報を得て、この回
転速度情報をアクセルセンサ9から与えられる指示速度
情報と比較し、電動機の回転速度を指示速度に一致させ
るために必要な駆動電流の大きさ(平均値)を演算し
て、演算した駆動電流の大きさを与える電流値指示信号
をスイッチ駆動回路7に与える。
【0018】ドライブ回路7Bは、制御ユニット8から
与えられる駆動指示信号及び電流値指示信号に応じて、
上辺のスイッチ素子Su 〜Sw の中から選択した1つの
スイッチ素子に所定の時間幅の駆動信号を与えて該スイ
ッチ素子を導通させるとともに、下辺のスイッチ素子S
x 〜Sz の中から選択した1つのスイッチ素子に、駆動
電流の大きさに相応したオンデューティ比で断続する
(PWM変調された)駆動信号を与えて該スイッチ素子
をオンオフさせる。これによりスイッチ回路6の上辺の
スイッチ素子Su 〜Sw 及び下辺のスイッチ素子Sx 〜
Sz をそれぞれ1つずつ所定の順序で導通させて電動機
に駆動電流を流し、電動機を指示速度で回転させる。
【0019】車両を停止するためにアクセルグリップ等
の速度調節部材を戻すと、車両が減速する過程で電動機
が外部から駆動される状態になる。このとき電動機1は
同期発電機として働き、電機子コイルAu 〜Aw に3相
交流電圧を誘起する。この電圧はダイオードDu 〜Dw
及びDx 〜Dz により構成された全波整流回路と主リレ
ーの接点5bとを通してバッテリ3に回生充電電流とし
て供給される。これによりバッテリが充電されるととも
に、電動機の回転に制動がかかり、車両が減速させられ
る。坂道を下る際に電動機が外部から駆動される状態に
なった場合も同様である。
【0020】制御ユニット8は、上記のように電動機1
側からバッテリ3に回生充電電流が流れる状態になった
ときに抵抗R2 の両端の電圧により検出される回生充電
電流値を入力として、該回生充電電流の大きさを監視
し、回生充電電流が設定値(バッテリの充電電流の上限
値)を超えたときにはスイッチ回路6の下辺のスイッチ
素子Sx 〜Sz に同時にトリガ信号を与えることを指示
する駆動信号をスイッチ駆動回路7に与える。これによ
り、スイッチ素子Sx 〜Sz を同時に導通させて電機子
コイルAu 〜Aw を短絡し、バッテリ3への充電電流の
供給を停止するとともに電動機にショートブレーキをか
けて電動機を減速する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動車両駆動制
御装置においては、キースイッチ4を開いたときにDC
−DCコンバータの入力を零として主リレー5の接点5
bを開くことによりバッテリを電動機から切り離すとと
もに、制御ユニット8及びスイッチ駆動回路7の電源を
落として制御ユニット及びスイッチ駆動回路の動作を停
止させるようにしていた。
【0022】ところが、このように構成した場合には、
例えば下り坂を走行中に運転者が誤った判断によりキー
スイッチを開いた場合に、制御ユニット8に電源が与え
られなくなるため、各種の表示動作を行わせることがで
きなくなり、運転者は車両の走行状態や異常状態の有無
を知ることができなくなるという問題があった。
【0023】また、運転者の誤った判断により下り坂を
キースイッチを開いたままの状態で走行した際には、電
機子コイルAu 〜Aw に誘起する高い無負荷電圧がスイ
ッチ回路6に印加されることになる。一例として、車輪
のホイール内に電動機を設けてその出力軸を車輪に直結
した構造を有するホイールインモータ形の電動スクータ
に図19に示した駆動制御装置を採用して、キースイッ
チ4を開いた状態で車輪側から電動機を駆動し、電機子
コイルに誘起する無負荷電圧Emoと車速との関係を測定
したところ、図18の直線aのような結果が得られた。
図18においてVB はバッテリの電圧であり、この例で
は56[V]である。またキースイッチを閉じた状態で
車輪側から電動機を駆動した場合に、電動機側からバッ
テリに流れる回生充電電流Ic と車速との関係は、図1
8の曲線bの通りであり、電動機の誘起電圧がバッテリ
の電圧VB を超える範囲で、回生充電電流Ic が流れ、
該充電電流Ic は車速の上昇に伴って増大しいく。
【0024】図18の直線aから明らかなように、電動
機が車輪により駆動される状態で走行し続けると、車速
の増大に伴って電機子コイルの無負荷誘起電圧が直線的
に上昇し、図示の例では、車速が40[Km/h]を超
えると無負荷誘起電圧がバッテリの電圧VB を超えて、
回生充電電流Ic が流れる状態になる。
【0025】このように、図19に示した駆動制御装置
を用いた場合には、下り坂を走行中に運転者が誤った判
断によりキースイッチ4を開くと、電動機1からスイッ
チ回路6に高い無負荷誘起電圧が印加されるため、スイ
ッチ回路を構成するスイッチ素子が破損するおそれがあ
った。スイッチ素子の破損を防ぐためには、該スイッチ
素子として大形で高耐圧のものを用いればよいが、高耐
圧のスイッチ素子を用いると、駆動制御装置の大形化と
重量の増大とを招く上に、コストが高くなるのを避けら
れない。
【0026】また図19に示した駆動制御装置を用いた
場合には、キースイッチを開いた状態で下り坂を走行し
た場合に、機械式のブレーキのみに頼ることになるた
め、下り坂が長い場合には機械式のブレーキが焼損して
制動がきかなくなる恐れがあり、危険であった。
【0027】本発明の目的は、キースイッチを開いた状
態でも駆動制御部の電源を確保して、各種の表示動作を
行わせることができるようにした電動車両駆動制御装置
を提供することにある。
【0028】本発明の他の目的は、車両の走行中にキー
スイッチが開かれた場合にも駆動制御部の電源を確保し
て、駆動制御部による各種の制御を可能にした電動車両
駆動制御装置を提供することにある。
【0029】本発明の更に他の目的は、車両の走行中に
キースイッチが開かれた際にもバッテリに回生充電電流
を流すことができるようにした電動車両駆動制御装置を
提供することにある。
【0030】本発明の更に他の目的は、主リレーを制御
ユニットにより制御することによって、車両の運転中に
キースイッチが開かれた場合でも、主リレーを投入して
バッテリに回生充電電流を流すことができるようにした
電動機駆動制御装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明は、運転者により
操作されるキースイッチが閉じられているときにスイッ
チ手段を閉じる主リレーと、ブリッジ接続された複数の
スイッチ素子と各スイッチ素子の両端に逆並列接続され
たダイオードとからなっていて直流入力端子間に前記主
リレーのスイッチ手段を通してバッテリの出力電圧が印
加され、出力端子が車輪駆動用のブラシレス直流電動機
の電機子コイルに接続されたスイッチ回路と、電機子コ
イルへの駆動電流の供給と該駆動電流の転流とを行わせ
るべくスイッチ回路のスイッチ素子をオンオフ制御する
スイッチ制御手段と異常状態の警告表示を含む各種の表
示を行う表示器を制御する表示制御手段とを少くとも有
する駆動制御部とを備えた電動車両駆動制御装置に係わ
るものである。
【0032】本発明においては、スイッチ回路の直流入
力端子間の電圧を入力として直流電圧を出力する直流電
源回路を設けて、この直流電源回路から駆動制御部に電
源電圧を与えるようにした。
【0033】車両の走行中にキースイッチが開かれる
と、電動機が外部から駆動される状態になるため、電機
子コイルに電圧が誘起する。この誘起電圧はスイッチ回
路の各スイッチ素子に逆並列接続されたダイオードから
なる全波整流回路により整流されて該スイッチ回路の両
端(直流入力端子間)に直流電圧として現れる。したが
って、上記のようにスイッチ回路の直流入力端子間の電
圧を入力として直流電圧を出力する直流電源回路を設け
て、この直流電源回路から駆動制御部に電源電圧を与え
るようにすると、走行中に誤ってキースイッチが開かれ
た場合にも駆動制御部を動作させることができ、警告表
示動作等の制御動作を行わせることができる。
【0034】上記主リレーのスイッチ手段の両端には、
電動機が外部から駆動される状態になったときに電機子
コイルからスイッチ回路を通して出力される電圧が順方
向に印加される向きの回生電流通電用ダイオードを接続
しておくのが好ましい。
【0035】このように構成しておくと、運転者が走行
中に誤ってキースイッチを開いた場合に電機子コイル側
から回生電流通電用ダイオードを通してバッテリに回生
充電電流を流して車両に制動をかけることができるた
め、安全性を高めることができる。
【0036】また上記のように主リレーのスイッチ手段
の両端に回生電流通電用ダイオードを接続する場合に
は、電機子コイルからバッテリに適正な回生充電電流を
流すことができるようにするために、回生制動をかける
際に電動機の電機子コイルからバッテリに流れる回生充
電電流を制御する回生電流制御手段を駆動制御部に設け
ておくのが好ましい。
【0037】上記回生電流制御手段は、電動機の回転数
が平地走行時に許容される最高回転数を超えたときにブ
リッジの下辺のスイッチ素子をオンオフさせて電動機の
電機子コイルに誘起する電圧でバッテリに流れる回生充
電電流を制御するように構成することができる。
【0038】上記のように、回生電流制御手段を設ける
と、下り坂などでキースイッチが開かれた場合に、電動
機の回転数が平地走行時にとり得る最高回転数を超えた
ときに電機子コイルからバッテリに適正な回生充電電流
を流して車両の走行速度が過大になるのを防ぐことがで
きるため、安全性を高めることができる。
【0039】上記駆動制御部にはまた、スイッチ回路の
直流入力端子間の電圧が許容値を超えているか否かを判
定して、該直流入力端子間の電圧が許容値を超えている
ときにはスイッチ回路を構成するスイッチ素子の内バッ
テリの負極側に位置するブリッジの下辺のスイッチ素子
のすべてをオン状態にする過電圧時スイッチオン手段を
設けることができる。
【0040】このようなスイッチオン手段を設けておく
と、スイッチ回路の直流入力端子間の電圧が許容値を超
えたときにブリッジの下辺のスイッチ素子を通して電機
子コイルを短絡してスイッチ素子の両端の電圧が過大に
なるのを防ぐことができるためスイッチ素子が過電圧に
より破損するのを防止することができる。
【0041】上記駆動制御部にはまた、キースイッチの
開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、該キ
ースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれた
ことが検出されたときに何等かの異常の発生の有無を判
定する異常有無判定手段と、異常有無判定手段により異
常が発生していると判定されたときに前記スイッチ回路
の直流入力端子間の電圧が許容値を超えているか否かを
判定するスイッチ回路電圧判定手段と、スイッチ回路電
圧判定手段によりスイッチ回路の直流入力端子間の電圧
が許容値を超えていると判定されたときにスイッチ回路
を構成するスイッチ素子の内バッテリの負極側に位置す
るブリッジの下辺のスイッチ素子のすべてをオン状態に
する過電圧時スイッチオン手段と、直流入力端子間の電
圧が許容値以下であると判定されたときにブリッジの下
辺のスイッチ素子のすべてをオフ状態にするスイッチオ
フ手段とを更に設けるのが好ましい。
【0042】駆動制御部にこれらの手段を設けておく
と、何等かの異常によりスイッチ素子に過大な電圧が印
加されたときにブリッジの下辺のスイッチ素子を通して
電機子コイルが短絡されるため、スイッチ素子が過電圧
により破損するのを防ぐことができる。また何等かの異
常が生じたときにスイッチ回路の直流入力端子間の電圧
が過大でない場合には、ブリッジの下辺のスイッチ素子
をオフ状態にすることにより電動機を停止させることが
できるため、異常状態が生じたままで走行が継続されて
事故が生じるのを防ぐことができる。
【0043】本発明においてはまた、バッテリと直流電
源回路の電源入力端子との間に接続されたスイッチ手段
を有して励磁されたときに該スイッチ手段を閉じてバッ
テリの出力電圧を直流電源回路に入力する補助リレーを
設けることができる。この場合駆動制御部には、キース
イッチの開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段
と、キースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開
かれたことが検出されたときに補助リレーを励磁するキ
ースイッチ開路時補助リレー励磁手段とを更に設けるの
が好ましい。
【0044】このように構成すると、キースイッチが開
かれたときに補助リレーのスイッチ手段を通してバッテ
リの電圧を直流電源回路の電源入力端子に入力すること
ができる。このように、キースイッチが開かれたときに
直流電源回路の入力端子にバッテリの電圧を入力するよ
うに構成しておくと、キースイッチが開かれた状態で電
動機の回転むらが生じて電機子コイルの誘起電圧が大き
く脈動する状態になった場合でも、駆動制御部に安定な
電源電圧を供給することができる。
【0045】上記のように補助リレーを設ける場合、駆
動制御部には、キースイッチの開閉状態を検出するキー
スイッチ状態検出手段と、キースイッチ状態検出手段に
より前記キースイッチが開かれたことが検出されたとき
に何等かの異常の発生の有無を判定する異常有無判定手
段と、異常有無判定手段により異常が発生していると判
定されたときに補助リレーを励磁する異常時補助リレー
励磁手段と、異常有無判定手段により異常が発生してい
ないと判定されたときに補助リレーを非励磁とする補助
リレー消勢手段とを更に設けることもできる。
【0046】このように構成すると、キースイッチが開
かれた際に、異常がないことが確認された場合にのみ補
助リレーのスイッチ手段が開いてバッテリを直流電源回
路から切り離す。キースイッチが開かれた際に、何らか
の異常が検出されている場合には、バッテリの電圧が直
流電源回路に入力され続けるため、電動機を停止させた
後も異常の発生の警告表示等を行わせることができ、異
常状態に対する対処を適確に行わせることができる。
【0047】また上記のように補助リレーを設ける場
合、駆動制御部には、キースイッチの開閉状態を検出す
るキースイッチ状態検出手段と、キースイッチ状態検出
手段によりキースイッチが開かれたことが検出されたと
きに電動機の回転数と第1の設定回転数との大小関係を
判定する第1の回転数判定手段と、第1の回転数判定手
段により回転数が第1の設定回転数以下であると判定さ
れたときに回転数と第1の設定回転数よりも低い第2の
回転数との大小関係を判定する第2の回転数判定手段
と、第2の回転数判定手段により回転数が第2の設定回
転数以下であると判定されている状態が継続していると
きにその継続時間を計測して計測している継続時間が設
定値に達したか否かを判定する計時手段と、第1の回転
数判定手段により回転数が第1の設定回転数を超えたと
判定されたときに補助リレーを励磁する補助リレー励磁
手段と、計時手段により計測している時間が設定値に達
したと判定されたときに補助リレーを非励磁とする補助
リレー消勢手段とを更に設けることができる。
【0048】このように、キースイッチが開かれた状態
で回転数が第1の設定回転数以上のときに補助リレーを
励磁してバッテリの電圧を直流電源回路に入力するよう
にすると、走行中にキースイッチが開かれて回転数が上
昇したときに補助リレーを励磁して駆動制御部に安定な
電源電圧を供給することができる。またキースイッチが
開かれた場合でも、回転数が充分に低い状態が継続した
ときには、補助リレーが非励磁となるので、車両が停止
したときにはバッテリを直流電源回路から切り離すこと
ができ、バッテリが消耗するのを防ぐことができる。
【0049】また、上記補助リレーが設けられる場合、
駆動制御部には、キースイッチの開閉状態を検出するキ
ースイッチ状態検出手段と、キースイッチ状態検出手段
によりキースイッチが開かれたことが検出されたときに
何等かの異常の発生の有無を判定する異常有無判定手段
と、異常有無判定手段により異常が発生していると判定
されたときに補助リレーを励磁する補助リレー励磁手段
とを更に設けることができる。
【0050】上記駆動制御部にはまた、キースイッチの
開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、キー
スイッチ状態検出手段によりキースイッチが閉じられた
ことが検出されたときに主リレーを励磁するキースイッ
チ閉成時主リレー励磁手段と、キースイッチ状態検出手
段によりキースイッチが開かれたことが検出されたとき
にスイッチ回路の直流入力端子間の電圧が設定電圧以上
であるか否かを判定するスイッチ回路電圧判定手段と、
スイッチ回路電圧判定手段によりスイッチ回路の直流入
力端子間の電圧が設定電圧以上になっていると判定され
たときに主リレーを励磁するキースイッチ開路時主リレ
ー励磁手段と、スイッチ回路電圧判定手段により前記直
流入力端子間の電圧が設定電圧よりも低いと判定された
ときに前記主リレーを非励磁とする主リレー消勢手段と
を設けることができる。この場合上記設定電圧はバッテ
リの充電を開始させるために必要な大きさに設定する。
【0051】このように構成すると、キースイッチが開
かれた状態でスイッチ回路の直流入力端子間の電圧がバ
ッテリを充電し得る大きさを超えたときに主リレーが励
磁されるため、電機子コイル側から主リレーのスイッチ
手段を通してバッテリに回生充電電流が供給される。従
って、回生電流通電用ダイオードを設けなくても回生充
電電流を流して車両に制動をかけることができる。
【0052】上記駆動制御部にはまた、キースイッチの
開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、キー
スイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれたこ
とが検出されたときに電動機の回転数と設定回転数との
大小関係を判定する回転数判定手段と、キースイッチ状
態検出手段によりキースイッチが開かれたことが検出さ
れたときに前記バッテリの充電が可能であるか否かを判
定するバッテリ充電可否判定手段と、前記回転数判定手
段により回転数が設定回転数以下であると判定されたと
き及びバッテリ充電可否判定手段によりバッテリの充電
が不能であると判定されたときに主リレーを非励磁とす
る主リレー消勢手段と、キースイッチ状態検出手段によ
りキースイッチが閉じられたことが検出されたとき及び
バッテリ充電可否判定手段によりバッテリの充電が可能
であると判定されたときに主リレーを励磁する主リレー
励磁手段とを設けることができる。
【0053】このように構成すると、走行中にキースイ
ッチが開かれたときに回転数が設定回転数を超えている
と、電機子コイル側からバッテリに回生充電電流が流れ
て制動がかかるため、車両の速度が過大になるのを防ぐ
ことができる。
【0054】本発明においてはまた、車両の走行中にキ
ースイッチが開かれたときに所定の表示器に警告表示動
作を行わせるように、表示制御手段を構成することが望
ましい。
【0055】なお本発明において、「キースイッチ」は
必ずしもキーにより操作されるスイッチである必要はな
く、走行時に運転者により操作されて投入されるスイッ
チであればよい。
【0056】
【作用】上記のようにスイッチ回路の直流入力端子間の
電圧を入力として直流電圧を出力する直流電源回路を設
けて、この直流電源回路から駆動制御部に電源電圧を与
えるようにすると、電動機が外部から駆動される状態に
なったときに電動機の電機子コイルに誘起する電圧で駆
動制御部に電源電圧を与えることができるため、走行中
に誤ってキースイッチが開かれた場合にも駆動制御部を
動作させて警告表示動作等の制御動作を行わせることが
でき、安全性を高めることができる。
【0057】また上記のように、主リレーのスイッチ手
段の両端に回生電流通電用ダイオードを接続しておく
と、運転者が走行中に誤ってキースイッチを開いた場合
に電機子コイル側から回生電流通電用ダイオードを通し
てバッテリに回生充電電流を流して車両に制動をかける
ことができるため、安全性を高めることができる。
【0058】更に上記のように、スイッチ回路の直流入
力端子間の電圧が許容値を超えているときにスイッチ回
路を構成するスイッチ素子の内バッテリの負極側に位置
するブリッジの下辺のスイッチ素子のすべてをオン状態
にする過電圧時スイッチオン手段を設けると、スイッチ
回路のスイッチ素子に過大な電圧が印加されたときにブ
リッジの下辺のスイッチ素子を通して電機子コイルを短
絡してスイッチ素子が過電圧により破損するのを防止す
ることができる。
【0059】また上記のように補助リレーを設けて、キ
ースイッチが開かれたことが検出されたときに補助リレ
ーを励磁するようにすると、キースイッチが開かれたと
きに補助リレーのスイッチ手段を通してバッテリの電圧
を直流電源回路の電源入力端子に入力することができる
ため、キースイッチが開かれた状態で電動機の回転むら
が生じて電機子コイルの誘起電圧が大きく脈動する状態
になった場合でも、駆動制御部に安定な電源電圧を供給
することができる。
【0060】更に、キースイッチが開かれた状態でスイ
ッチ回路の直流入力端子間の電圧がバッテリを充電し得
る大きさを超えたときに主リレーを励磁するようにする
と、電機子コイル側から主リレーのスイッチ手段を通し
てバッテリに回生充電電流を供給することができるた
め、回生電流通電用ダイオードを設けなくても回生充電
電流を流して車両に制動をかけることができる。
【0061】
【実施例】図1は本発明の実施例のハードウェアの構成
を示したもので、図1において、図19に示した従来の
装置の各部と同等の部分には同一の符号を付してある。
【0062】図1において、1はブラシレス直流電動機
である。ブラシレス直流電動機は、一般に磁石界磁を有
するロータと、360/n度(nは2以上の整数)の位
相差をもって設けられて星形結線されたn相の電機子コ
イルを有するステータとにより構成される。図示の電動
機1は、2極の磁石界磁1a1,1a2を有するロータ1A
と、120度の位相差をもって配置された3相の電機子
コイルAu 〜Aw を有するステータ1Bとからなってお
り、電機子コイルAu 〜Aw は星形結線されている。
【0063】ステータ1B側にはロータのステータに対
する相対位置を検出する位置検出器2が設けられてい
る。この位置検出器2は例えば、ステータの電機子コイ
ルAu〜Aw のそれぞれに対して設けられた3つのホー
ルICHu ,Hv ,Hw (図示せず。)を備えていて、
これらのホールICによりロータの磁極の極性を検出し
て、電機子コイルAu 〜Aw のそれぞれに対するロータ
の相対位置を検出する。3つのホールICは120度間
隔で配置されていて、各ホールICは、検出しているロ
ータ1Aの磁極が例えばN極であるときに高レベル(以
下Hレベルともいう。)の状態を保持し、S極であると
きに低レベル(以下Lレベルともいう。)の状態を保持
する矩形波信号eu 〜ew を発生する。矩形波信号eu
〜ew の回転角θに対する変化の一例を図20(A)〜
(C)に示してある。
【0064】電動機1の出力軸は車両の駆動車輪に直結
されるか、または減速機を介して連結される。一般に電
動機と駆動車輪との間にはクラッチが設けられないた
め、制動時や坂道を下る際等には電動機が外部から駆動
される状態になり、このとき電動機1は同期発電機とし
て作用して交流電圧を発生する。
【0065】図1において、3はバッテリ、4は運転者
により操作されるキースイッチ、5は励磁コイル5aと
励磁コイル5aが励磁されたときに閉じるスイッチ手段
(図示の例では接点)5bとを有する主リレー、6は電
動機1の電機子コイルAu 〜Aw への駆動電流の供給と
該駆動電流の転流とを行わせるブリッジ形のスイッチ回
路、7はスイッチ回路6のスイッチ素子にトリガ信号を
与えるスイッチ駆動回路、8は制御ユニット、9は車両
の走行速度を調節するために運転者により操作される速
度調節部材(例えばアクセルグリップやアクセルペダ
ル)の位置を検出するアクセルセンサ、10はスイッチ
回路6の直流入力端子間に接続されたサージ吸収素子で
ある。
【0066】図示の例では、バッテリ3の出力電圧がキ
ースイッチ4を介してDC−DCコンバータ20に印加
され、バッテリ3の出力電圧(この例では56V)がD
C−DCコンバータ20により12Vの直流電圧に変換
される。DC−DCコンバータ20から得られる直流電
圧は主リレー5の励磁コイル5aと、ヘッドランプやウ
ィンカー等の点灯負荷22とに印加されている。
【0067】一般にブリッジ形のスイッチ回路6は、駆
動信号が与えられている間だけ導通する単方向性スイッ
チ素子をブリッジ接続するとともに各スイッチ素子の両
端に帰還ダイオードを逆並列接続した回路からなってい
て、その直流入力端子間に主リレー5のスイッチ手段5
bを通してバッテリ3の出力電圧が印加される。
【0068】なおここでスイッチ素子をブリッジ接続す
るとは、スイッチ素子を周知のダイオードブリッジ全波
整流回路と同様にブリッジ接続することを意味し、一般
にこの種の接続をしたブリッジ回路は、2個のスイッチ
素子を極性を同じにして直列に接続したものからなるス
イッチ素子直列回路を複数個設けて、該複数個のスイッ
チ素子直列回路を互いに並列に接続した回路構成を有す
る。一般にn相のブラシレス直流電動機をブリッジ形の
スイッチ回路を用いて駆動する場合には、2n個のスイ
ッチ素子をブリッジ接続して構成したスイッチ回路(n
個のスイッチ素子直列回路を並列接続して構成したスイ
ッチ回路)が用いられる。
【0069】このような回路構成を有するスイッチ回路
では、n個のスイッチ素子直列回路の一端側の共通接続
点及び他端側の共通接続点(スイッチ回路の両端)を対
の直流入力端子(バッテリの電圧が印加される端子)と
し、n個のスイッチ素子直列回路のそれぞれのスイッチ
素子どうしの接続点から引き出したn個の端子を出力端
子(n個の電機子コイルに接続される端子)とする。
【0070】本明細書においては、スイッチ素子をブリ
ッジ接続して構成したスイッチ回路の、正極性側の直流
入力端子と出力端子との間に位置するスイッチ素子をブ
リッジの上辺を構成するスイッチ素子またはブリッジの
上辺のスイッチ素子と呼び、負極性側の直流入力端子と
出力端子との間に位置するスイッチ素子をブリッジの下
辺を構成するスイッチ素子またはブリッジの下辺のスイ
ッチ素子と呼んでいる。
【0071】上記のようにスイッチ素子を全波ブリッジ
接続して構成したスイッチ回路を直流電源とn相のブラ
シレス直流電動機の電機子コイルとの間に設けると、ブ
リッジの上辺を構成するn個のスイッチ素子及びブリッ
ジの下辺を構成するn個のスイッチ素子をそれぞれ所定
の順序で1つずつ導通させることにより、n相の電機子
コイルに順次駆動電流を転流させて電動機を回転させる
ことができる。
【0072】本実施例で用いているスイッチ回路6は、
スイッチ素子Su とSx とを直列に接続して構成したス
イッチ素子直列回路、Sv とSy とを直列に接続して構
成したスイッチ素子直列回路及びSw とSz とを直列に
接続して構成したスイッチ素子直列回路を並列に接続
(3相全波ブリッジ接続)するとともに、スイッチ素子
Su ,Sv ,Sw 及びSx ,Sy ,Sz のそれぞれの両
端に帰還ダイオードDu,Dv ,Dw 及びDx ,Dy ,
Dz を逆並列接続して構成したものである。
【0073】図示のスイッチ回路6においては、各スイ
ッチ素子として電界効果トランジスタ(FET)が用い
られ、スイッチ素子Su 〜Sw を構成するFETのドレ
インの共通接続点が正極性側の直流入力端子6aとな
り、スイッチ素子Sx 〜Sz を構成するFETのソース
の共通接続点が負極性側の直流出力端子6bとなってい
る。またスイッチ素子Su 〜Sw をそれぞれ構成するF
ETのソースとスイッチ素子Sx 〜Sz をそれぞれ構成
するFETのドレインとの接続点が3相の出力端子6u
〜6wとなっている。
【0074】上記のスイッチ回路6を電動機1側から見
た場合、ダイオードDu 〜Dw 及びDx 〜Dz により全
波ブリッジ整流回路が構成され、電動機1が外部から駆
動される状態になって電機子コイルAu 〜Aw に3相交
流電圧が誘起した際に、ダイオードDu 〜Dw 及びDx
〜Dz からなる全波ブリッジ整流回路と主リレー5の接
点5bとを通してバッテリ3に回生充電電流が流れる。
【0075】この例では、スイッチ回路6の正極性側の
直流入力端子6aと出力端子との間に位置するスイッチ
素子Su 〜Sw がブリッジの上辺のスイッチ素子であ
り、負極性側の直流入力端子6bと出力端子との間に位
置するスイッチ素子Sx 〜Szがブリッジの下辺のスイ
ッチ素子である。
【0076】スイッチ回路6の正極性側の直流入力端子
6aは主リレーのスイッチ手段5bを介してバッテリ3
の正極端子に接続されている。またスイッチ回路6の負
極性側の直流入力端子6bは電流検出用抵抗R1 を通し
て接地され、バッテリ3の負極端子は充電電流検出用抵
抗R2 を通して接地されている。スイッチ回路6の3相
の出力端子6u,6v及び6wには、ブラシレス直流電
動機1の3相の電機子コイルAu 〜Aw の中性点と反対
側の端子がそれぞれ接続されている。
【0077】本発明においては、スイッチ回路6の直流
入力端子6aと6bとの間の電圧を直流電源回路30に
入力して、該直流電源回路から駆動制御部に電源電圧を
与える。図示の直流電源回路30は、スイッチ回路6の
正極性側の直流出力端子にアノードが接続されたダイオ
ードDo1のカソードにコレクタが接続されたNPNトラ
ンジスタTR1 と、トランジスタTR1 のベースと接地
間にアノードを接地側に向けて接続されたツェナーダイ
オードZD1 と、トランジスタTR1 のコレクタベース
間に接続された抵抗Ro と、トランジスタTR1 のエミ
ッタと接地間に得られる電圧が入力された3端子レギュ
レータREGと、レギュレータREGの入力端子と接地
間及び出力端子と接地間にそれぞれ接続されたコンデン
サC1 及びC2 と、レギュレータREGの非接地側の出
力端子と入力端子との間にカソードを入力端子側に向け
て接続されたダイオードD1 とからなっている。この直
流電源回路30においては、トランジスタTR1 のコレ
クタが非接地側の入力端子30aとなっている。
【0078】上記の直流電源回路30においては、スイ
ッチ回路6の直流入力端子6a,6b間の電圧がトラン
ジスタTR1 により降圧されて3端子レギュレータRE
Gに入力され、該レギュレータREGから一定の直流電
圧(12V)が出力される。この直流電圧はスイッチ駆
動回路7の電源端子と、制御ユニット8内の電源回路2
1と、アクセルセンサ9の電源端子と、表示器13の電
源端子とに与えられている。制御ユニット8の電源回路
21は、電源回路30から得られる12Vの電圧を5V
の直流定電圧に変換してCPU12の電源端子に供給す
る。
【0079】制御ユニット8は、CPU12を備えてい
て、図示しないROMまたはEEPROMに記憶された
プログラムにより、電機子コイルAu 〜Aw に流す駆動
電流の大きさの調整と転流とを行わせるべくスイッチ回
路6のスイッチ素子をオンオフ制御するスイッチ制御手
段(駆動指示信号u´〜w´,x´〜z´及びPWM信
号を発生させる手段)、電動機が外部から駆動される状
態になったときに該電動機の電機子コイルに誘起する電
圧でバッテリに流れる回生充電電流を制御する回生電流
制御手段、発光ダイオードやブザー等からなる表示器1
3に警告表示や各部の状態の表示(例えば温度表示)等
の各種の表示動作を行わせる表示制御手段等を実現す
る。14a〜14cはCPU12からトリガ信号が与え
られたときに導通して表示器13の表示手段に通電する
スイッチを構成するトランジスタである。
【0080】制御ユニット8はCPU12を備えてい
て、該CPU12には、位置検出器2の出力、アクセル
センサ9の出力、バッテリ3の出力電圧VB の検出値、
温度センサ15により検出されたバッテリ3の温度の検
出値、抵抗R1 の両端の電圧を増幅器AMP(1)によ
り増幅して得た電動機の駆動電流の検出値、抵抗R2 の
両端の電圧を増幅器AMP(2)により増幅して得た回
生充電電流の検出値、分圧回路16により検出されたス
イッチ回路6の正極性側直流入力端子と接地間の電圧の
検出値、ラッチ回路17に保持された駆動電流の検出
値、温度センサ18により検出されたスイッチ回路6の
温度の検出値、温度センサ19により検出された電動機
1の巻線温度の検出値、及びキースイッチ4とDC−D
Cコンバータ20との接続点と接地間の電圧を抵抗R10
及びR11の直列回路からなる分圧回路により分圧して得
たキースイッチ状態検出信号Vk が入力されている。こ
れらの信号の内アナログ信号は、CPUに設けられてい
るA/D端子を通してデジタル信号に変換されてCPU
に読み込まれる。
【0081】制御ユニット8のCPUは、7個の出力ポ
ートからそれぞれ駆動指示信号u´〜w´,x´〜z´
及びPWM信号を発生する。これらの信号はインターフ
ェース回路7Aを通してドライブ回路7Bに与えられ
る。駆動指示信号u´〜w´,x´〜z´は、スイッチ
回路6を構成するスイッチ素子のうち、導通させる必要
があるスイッチ素子を指示する信号であり、PWM信号
は電機子コイルに流す駆動電流の平均値に相応したデュ
ーティ比で断続するパルス信号である。
【0082】スイッチ駆動回路7は、スイッチ回路6を
構成するスイッチ素子Su 〜Sw 及びSx 〜Sz にそれ
ぞれ駆動信号u〜w及びx〜zを供給する回路で、図示
のスイッチ駆動回路7は、インターフェース回路7Aと
ドライブ回路7Bとにより構成されている。
【0083】ドライブ回路7Bは、駆動指示信号u´〜
w´及びx´〜z´とPWM信号とに応じて、スイッチ
回路6のブリッジの上辺のスイッチ素子Su 〜Sw に所
定のパルス幅を有する駆動信号を与え、ブリッジの下辺
のスイッチ素子Sx 〜Sz に所定のオンデューティ比を
もって変化するパルス幅変調された駆動信号を与える。
これにより、上辺のスイッチ素子Su 〜Sw のうち、駆
動信号が与えられたスイッチ素子が、駆動信号のパルス
幅に相当する時間だけ導通し、下辺のスイッチ素子Su
〜Sw のうち、パルス幅変調された駆動信号が与えられ
たスイッチ素子が所定のデューティ比でオンオフして所
定の相の電機子コイルにパルス幅変調された駆動電流を
流す。位置検出器2を構成するホールICが図20
(A)〜(C)のように矩形波信号(位置検出信号)e
u 〜ew を発生した場合、スイッチ素子Su 〜Sw 及び
Sx 〜Sz はそれぞれ図20(D)〜(F)及び(G)
〜(I)のようにオンオフ動作する。なお図20(D)
〜(F)及び(G)〜(I)の波形は駆動電流のオンデ
ューティ比が100%の場合を示している。
【0084】また図示の例では、駆動電流の検出値をラ
ッチするラッチ回路17の出力または増幅器AMP
(1)の出力がドライブ回路7Bに入力されている。ド
ライブ回路7Bは、駆動電流の検出値を取り込んで電機
子コイルAu 〜Aw に流れる駆動電流を所定の制限値以
下に保つ制御を行う。
【0085】図4は、スイッチ駆動回路7の周辺部の更
に詳細な構成の一例を示したものである。CPU12は
出力ポートPoo〜Po6を備えていて、出力ポートPoo〜
Po5からそれぞれスイッチ素子Su ,Sv ,Sw ,Sx
,Sy ,Sz に駆動信号を与えることを指示するとき
に高レベル(Hレベル)になる駆動指示信号u´,v
´,w´,x´,y´,z´を出力する。また出力ポー
トPo6から、駆動電流の平均値に相応した大きさの所定
のデューティ比で断続するパルス波形のPWM信号を出
力する。
【0086】ドライブ回路7Bは入力端子Hin及びLin
を有する制御増幅器701a〜701cを備えていて、
制御増幅器701a〜701cの入力端子Hinにはそれ
ぞれCPU12が発生する駆動指示信号u´,v´,w
´がインターフェース7Aを通して入力されている。各
制御増幅器は2組の出力端子t11,t12及びt21,t22
を備えていて、入力端子Hinの電位がHレベル及びLレ
ベルになったときにそれぞれ出力端子t11,t12の電位
がHレベル及びLレベルになり、入力端子Linの電位が
Hレベル及びLレベルになったときにそれぞれ出力端子
t21,t22の電位がHレベル及びLレベルになるように
なっている。制御増幅器701a〜701cの各出力端
子間にはツェナーダイオードZD2 が接続され、該ツェ
ナーダイオードにより、各出力端子間に得られる信号の
レベルが制限されている。
【0087】PWM信号は負論理のインバータIN1 に
入力され、このインバータIN1 の出力は、負論理のイ
ンバータINa〜INcを通して制御増幅器701a〜
701cの入力端子Linに入力されている。インバータ
IN1 の出力端子には抵抗R3 を通して直流電源回路3
0の出力電圧が印加されている。
【0088】制御増幅器701a,701b,701c
は、駆動指示信号u´,v´,w´が高レベルになって
いる期間それぞれの出力端子t11,t12から駆動信号
u,v,wを出力する。また制御増幅器701a,70
1b及び701cは、駆動指示信号x´,y´,z´が
高レベルの状態になっている期間、それぞれの出力端子
t21,t22からPWM信号によりパルス幅変調された駆
動信号x,y,zを出力する。制御増幅器701a〜7
01cのそれぞれの出力端子t11,t12から得られる駆
動信号u,v,wはスイッチ素子Su ,Sv ,Sw の制
御端子に与えられ、制御増幅器701a〜701cのそ
れぞれの出力端子t21,t22から得られる駆動信号x,
y,zはそれぞれスイッチ素子Sx ,Sy ,Sz の制御
端子に入力されている。
【0089】ラッチ回路17は、電機子コイルの短絡事
故などにより、過大な駆動電流が流れたときに、駆動電
流を直ちに遮断して電機子コイルの焼損を防止する制御
を行わせるために設けられている。図示のラッチ回路1
7は、比較器CP1 と、抵抗R4 及びR5 の直列回路か
らなる分圧回路と、比較器CP1 の出力端子に入力端子
が接続された負論理のインバータIN2 と、カソードが
接地され、アノードが抵抗R6 を通して直流電源回路3
0の正極側の出力端子に接続されたサイリスタTh1と、
サイリスタTh1のゲートとインバータIN2 の出力端子
との間に接続された抵抗R7 とからなっている。比較器
CP1 の反転入力端子には抵抗R1 の両端の電圧(駆動
電流検出信号)を増幅する増幅器AMP(1)の出力が
入力され、比較器CP1 の非反転入力端子には、直流電
源回路の出力電圧を抵抗R4 及びR5 からなる分圧回路
により分圧して得た基準電圧Vr が入力されている。比
較器CP1 の出力端子は非反転入力端子に直結されてい
る。サイリスタTh1の両端の電圧は負論理のインバータ
IN1 ´に入力され、該インバータIN1 ´の出力は、
負論理のインバータINa ´〜INc ´を通して制御増
幅器701a〜701cの入力端子Linに入力されてい
る。インバータIN1 ´の出力端子には抵抗R3 ´を通
して直流電源回路30の出力電圧が印加されている。
【0090】図4において、抵抗R1 の両端には、スイ
ッチ回路6を通して電動機の電機子コイルAu 〜Aw に
流れる駆動電流に比例した電圧が現れる。この電圧を駆
動電流検出信号とする。駆動電流検出信号は増幅器AM
P(1)により増幅されて比較器CP1 の反転入力端子
に与えられ、駆動電流が許容値以下の場合には、増幅器
AMP(1)から比較器CP1 に与えられる駆動電流検
出信号が基準電圧Vrよりも低くなっている。この状態
では、比較器CP1 の出力端子の電位がHレベルの状態
にあるため、インバータIN2 の出力はLレベルの状態
にある。このときサイリスタTh1にはトリガ信号が与え
られないため、該サイリスタTh1は遮断状態にあり、イ
ンバータIN1 ´の入力信号はHレベルの状態にある。
このときインバータIN1 ´の出力はLレベルの状態に
あり、インバータINa ´〜INc ´の出力はHレベル
の状態にある。この状態では、ラッチ回路17の出力が
制御増幅器701a〜701cの動作に影響を与えない
ため、制御増幅器701a〜701cはCPUから与え
られる駆動指示信号にしたがって所定の駆動信号を出力
する。
【0091】駆動電流が許容値を超えると、増幅器AM
P(1)から比較器CP1 に与えられる駆動電流検出信
号が基準電圧Vr を超えるため、比較器CP1 の出力電
圧がLレベルになり、該比較器CP1 の非反転入力端子
の電位もLレベルになる。このときインバータIN2 の
出力がHレベルになるため、サイリスタTh1にトリガ信
号が与えられ、該サイリスタTh1が導通状態に保持され
る。そのためインバータIN1 ´の入力がLレベルにな
り、該インバータIN1 ´の出力がHレベルになる。こ
のときインバータINa ´〜INc ´の出力がLレベル
になるため、制御増幅器701a〜701cの入力端子
Linの入力信号がLレベルに保持され、制御増幅器70
1a〜701cの出力端子t21,t22から出力される駆
動信号x〜zは全てLレベルになる。したがってこの状
態では、スイッチ素子Sx 〜Szがオフ状態に保持さ
れ、電動機1への駆動電流の供給は停止される。これに
より電機子コイルAu 〜Aw の焼損が防止される。
【0092】本実施例ではまた、主リレー5のスイッチ
手段(常開接点)5bの両端に、電動機1が外部から駆
動される状態になったときに電機子コイルAu 〜Aw か
らスイッチ回路6を通して出力される電圧が順方向に印
加される向きの回生電流通電用ダイオードD3 が接続さ
れている。
【0093】本実施例では、スイッチ駆動回路7と、制
御ユニット8とにより、電機子コイルに流す駆動電流の
大きさの調整と転流とを行わせるべくスイッチ回路6の
スイッチ素子をオンオフ制御するスイッチ制御手段と異
常状態の警告表示を含む各種の表示を行う表示器13を
制御する表示制御手段とを少くとも実現する駆動制御部
駆が構成されている。
【0094】図1に示した駆動制御装置において、運転
者によりキースイッチ4が閉じられると、DC−DCコ
ンバータ20が12[V]の直流電圧を出力するため、
主リレー5の接点が閉じ、バッテリ3の出力電圧(例え
ば60[V])がスイッチ回路6の直流入力端子間に印
加される。この電圧は直流電源回路30に入力されるた
め、該直流電源回路30が12[V]の直流電圧を出力
し、この電圧がスイッチ駆動回路7のインターフェース
7A及びドライブ回路7Bの電源端子に印加される。直
流電源回路30の出力電圧はまた、制御ユニット8の電
源回路21に入力されるため、該電源回路21からCP
U12に5[v]の電源電圧が与えられる。
【0095】制御ユニット8のCPU12により実現さ
れるスイッチ制御手段は、位置検出器2から与えられる
位置検出信号と図示しない手段により与えられる回転方
向指令信号とから励磁すべき相順を求めて、スイッチ回
路6の所定のスイッチ素子に駆動信号を与えることを指
示する駆動指示信号u´〜w´及びx´〜z´をスイッ
チ駆動回路7に与える。
【0096】制御ユニット8はまた、位置検出器2から
与えられる信号から(または別個に設けられたエンコー
ダから)電動機の回転速度の情報を得て、この回転速度
情報をアクセルセンサ9から与えられる指示速度情報と
比較し、電動機の回転速度を指示速度に一致させるため
に必要な駆動電流の大きさ(平均値)を演算して、演算
した駆動電流の大きさに相応したデューティ比で変化す
るパルス波形のPWM信号をスイッチ駆動回路7に与え
る。
【0097】ドライブ回路7Bは、制御ユニット8から
与えられる駆動指示信号及びPWM信号に応じて、スイ
ッチ回路6のブリッジの上辺のスイッチ素子Su 〜Sw
の中から選択した1つのスイッチ素子に所定の時間幅の
駆動信号を与えて該スイッチ素子を導通させるととも
に、下辺のスイッチ素子Sx 〜Sz の中から選択した1
つのスイッチ素子に、駆動電流の大きさに相応したオン
デューティ比で断続する(PWM変調された)駆動信号
を与えて該スイッチ素子をオンオフさせる。これにより
スイッチ回路6の上辺のスイッチ素子Su 〜Sw 及び下
辺のスイッチ素子Sx 〜Sz をそれぞれ1つずつ所定の
順序で導通させて電動機に駆動電流を流し、電動機を指
示速度で回転させる。
【0098】車両を停止するためにアクセルグリップ等
の速度調節部材を戻すと、車両が減速する過程で電動機
が外部から駆動される状態になる。このとき電動機1は
同期発電機として働き、電機子コイルAu 〜Aw に3相
交流電圧を誘起する。この電圧はダイオードDu 〜Dw
及びDx 〜Dz により構成された全波整流回路と主リレ
ーの接点5b及びダイオードD3 とを通してバッテリ3
に回生充電電流として供給される。これによりバッテリ
が充電されるとともに、電動機の回転に制動がかかり、
車両が減速させられる。坂道を下る際に電動機が外部か
ら駆動される状態になった場合も同様である。
【0099】制御ユニット8は、上記のように電動機1
側からバッテリ3に回生充電電流が流れる状態になった
ときに抵抗R2 の両端の電圧により検出される回生充電
電流値を入力として、該回生充電電流の大きさを監視す
る。回生充電電流が設定値(バッテリの充電電流の上限
値)を超えたときにはスイッチ回路6の下辺のスイッチ
素子Sx 〜Sz に同時に駆動信号を与えることを指示す
る駆動指示信号をスイッチ駆動回路7に与え、これによ
り、スイッチ素子Sx 〜Sz を同時に導通させて電機子
コイルAu 〜Aw を短絡し、バッテリ3への充電電流の
供給を停止するとともに電動機にショートブレーキをか
けて電動機を減速する。
【0100】スイッチ駆動回路7が図4に示したように
構成されている場合に、回生制動をかけた際の各部の信
号波形を図5に示した。即ち、回生制動をかける際に
は、図5(A)〜(C)に示すように、CPUの出力ポ
ートPo3〜Po5から出力される駆動指示信号x´〜z´
を同時にHレベルにし、この状態で出力ポートPo6から
スイッチ駆動回路7に、図5(D)に示すように所定の
デューティ比で変化するパルス波形のPWM信号を与え
る。このPWM信号により、図5(E)ないし(G)に
示すように、制御増幅器701a〜701cから得られ
る駆動信号x〜zが同時にパルス幅変調される。このと
き例えばU相の電機子コイルAu に流れる駆動電流Iu
の波形は図5(H)に示すようになる。同図において斜
線を施した期間は電機子コイルAu 〜Aw が同時に短絡
されて該電機子コイルの誘起電圧がほぼ零になり、斜線
が施されていない期間電機子コイルAu 〜Aw からスイ
ッチ回路6のダイオードDu 〜Dw 及びDx 〜Dz によ
り構成された全波整流回路と主リレー5の接点5b及び
ダイオードD3 とを通してバッテリに回生充電電流が供
給される。回生充電電流Ic の波形は図5(I)に示す
ようになる。
【0101】上記のように電動機が車輪により駆動され
る状態になったときに回生充電電流を流したり、電機子
コイルAu 〜Aw を短絡してショートブレーキをかけた
りするようにしておくと、電動機が車輪により駆動され
る状態になったときに電機子コイルに誘起する電圧が過
大になることがないため、スイッチ回路6を構成する素
子を過電圧から保護することができ、スイッチ素子とし
て低耐圧のものを用いることができる。
【0102】また制御ユニット8のCPUにより実現さ
れる表示制御手段は、バッテリ温度、バッテリ電圧、電
動機の回転状況、電動機の温度等を監視して、これらに
異常が生じたときにLEDやブザー等の表示器13を動
作させて警告表示を行わせる。
【0103】上記の実施例のように、スイッチ回路6の
直流入力端子6a,6b間の電圧を入力として直流電圧
を出力する直流電源回路30を設けて、この直流電源回
路30からスイッチ駆動回路7及び制御ユニット8(駆
動制御部)に電源電圧を与えるように構成すると、電動
機1が外部から駆動される状態になったときに電機子コ
イルAu 〜Aw に誘起する電圧でスイッチ駆動回路7及
び制御ユニット8に電源電圧を与えることができるた
め、下り坂を走行している際等に誤ってキースイッチ4
が開かれた場合にもスイッチ駆動回路7及び制御ユニッ
ト8を動作させて警告表示動作等の制御動作を行わせる
ことができ、安全性を高めることができる。
【0104】また上記実施例のように、主リレー5のス
イッチ手段5bの両端に回生電流通電用ダイオードD3
を接続しておくと、運転者が走行中に誤ってキースイッ
チ4を開いた場合に電機子コイル側から回生電流通電用
ダイオードを通してバッテリに回生充電電流を流して車
両に制動をかけることができる。従って例えば、下り坂
を走行している際にキースイッチ4が開かれた場合で
も、車両の速度が過度に上昇するのを防ぐことができ、
安全性を高めることができる。
【0105】上記の実施例において、分圧回路16は、
スイッチ回路6の両端6a,6b間の電圧を検出して、
その検出値をCPU12に与える。CPUは、この検出
値を入力として、スイッチ回路6の直流入力端子6a,
6b間の電圧が許容値を超えているときにスイッチ回路
6をブリッジの下辺のスイッチ素子Su 〜Sw のすべて
をオン状態にする過電圧時スイッチオン手段を実現す
る。
【0106】上記の電動車両において、バッテリ3が外
された状態、またはバッテリの端子の締め付けが緩い状
態(端子の電気的接触抵抗が大きい状態)で、回生制動
をかけると、スイッチ回路6のスイッチ素子に高い電圧
が印加され、スイッチ素子が破損するおそれがある。そ
こで、上記のように過電圧時スイッチオン手段を設けて
おくと、スイッチ回路6の直流入力端子間の電圧が過大
になったときに、スイッチ回路のブリッジの下辺のスイ
ッチ素子を通して電機子コイルを短絡してスイッチ素子
に過電圧が印加されるのを防ぐことができるため、スイ
ッチ素子が過電圧により破損するのを防止することがで
きる。またこの場合、分圧回路16により過電圧が検出
されたときに、表示器13を動作させて、警告表示を行
わせるようにしてもよい。
【0107】図1の実施例においてCPU12が実行す
るプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートの一
例を図6ないし図8に示した。図6は、メインルーチン
を示し、図7はタイマが一定の時間を計測する毎に実行
される割り込みルーチンを示している。また図8は、位
置検出器2を構成するホールICが発生する矩形波信号
の立上りまたは立ち下がりが検出される毎に実行される
割り込みルーチンを示している。
【0108】キースイッチ4が閉じられると、図6のメ
インルーチンが開始される。メインルーチンが開始され
ると、先ず各部の初期設定を行う。次いでアクセルセン
サ9からアクセル開度θthを読み込んだ後、割り込みを
許可し、タスクスケジュール管理のプログラムを実行す
る。このタスクスケジュール管理のプログラムは、図示
しないタイマが一定の時間を計測する毎に実行される図
7に示す割り込みルーチンでタスク起動要求が出された
ときに起動して、所定の時間間隔でタスク0,1,…,
kを実行させる。図示の例では、先ず時間t[msec]が
経過したときにタスク0を実行し、次いで時間2t[ms
ec]が経過したときにタスク1を、また時間4t[mse
c]が経過したときにタスク2を実行する。以下所定の
時間間隔でタスク3,…kを順次実行し、タスクkが終
了したところで、次のタスク起動要求が出されるのを待
つ。
【0109】タスク0では、先ずアクセル開度θthを読
み込み、駆動電流のデューティ比DFと、制御進み角γ
とを演算した後、タスク0の終了処理を行って、次のタ
スク1を実行する時刻になるのを待つ。
【0110】ブラシレス直流電動機においては、駆動電
流を流す相を切り換える位相角(電気角)を制御進み角
γと呼んでおり、この制御進み角γは一般には、ロータ
とステータとの間の位置関係により決まる理論的な切換
位相角よりも進み側に設定される。ブラシレス直流電動
機においては、制御進み角γにより発生トルク及び最高
回転数が変化し、トルクを大きくするように制御進み角
γを設定すると最高回転数が低くなり、制御進み角γを
進角させていくと最高回転数が高くなるが発生トルクは
小さくなっていく。
【0111】タスク1では、先ずスイッチ回路6の両端
の電圧(直流入力端子6a,6b間の電圧)Vswを読み
込み、該電圧Vswが正常な範囲にあるか否かを判定す
る。その結果、スイッチ回路6の直流入力端子6a,6
b間の電圧Vswが正常な範囲にある場合には、タスク1
の終了処理を行う。スイッチ回路6の直流入力端子間の
電圧Vswが過大である場合には、該電圧が異常であるこ
とを示すフラグを立てるとともに、表示器13に警告表
示を行わせてタスク1を終了する。
【0112】タスク2においては、バッテリ3の両端の
電圧を読み込んで、該電圧が正常な範囲にあるか否かを
判定し、該電圧が正常である場合にはタスク2を終了す
る。バッテリ電圧が正常な範囲にない場合には、バッテ
リが異常であることを示すフラグを立てるとともに、バ
ッテリ電圧に異常があることを示す表示をしてタスク2
を終了する。
【0113】図示してないが、更に電動機の温度を検出
する温度センサ19の検出値から電動機の温度の異常の
有無を判定して異常な場合に電動機温度が異常であるこ
とを示すフラグを立てたり、スイッチ回路6のスイッチ
素子の温度を検出する温度センサ18の検出値からスイ
ッチ素子の温度の異常の有無を判定して異常な場合にス
イッチ素子の温度が異常であることを示すフラグを立て
たり、あるいは電動機の回転数が制限値を超えていない
か否かを判定して、制限値を超えている場合に速度が過
大であることを示すフラグを立てたりする他のタスクを
順次実行する。タスクkでは、抵抗R10及びR11からな
る分圧回路から得られるキースイッチ状態検出信号Vk
を読み込んで、キースイッチがオン状態にあるか否かを
判定し、オン状態にある場合にはタスクkを終了する。
キースイッチがオン状態にない場合には、キースイッチ
が開かれたことを示すフラグを立てるとともに、トラン
ジスタ14a〜14cの内の所定のトランジスタに駆動
信号を与えることにより、表示器13にキースイッチが
開かれたことを示す警告表示を行わせてタスクkを終了
する。
【0114】CPU12はまた、位置検出器2を構成す
るホールICHu ,Hv 及びHw の内、特定のホールI
C、例えばHu が発生する矩形波信号の立上りまたは立
下りで図8の割り込みルーチンを実行する。この割り込
みルーチンでは、先ず前回の矩形波信号の立上がり(ま
たは立下り)が検出された時刻から今回の立上がり(ま
たは立下り)が検出された時刻までの時間と、電動機の
ロータの磁極間隔から決まる矩形波信号の発生間隔(機
械角)とから、電動機の回転数Nを検出して該回転数を
RAMに記憶させる。次いで、3相の電機子コイルAu
〜Aw のそれぞれに対して設けられている3つのホール
ICHu 〜Hw の出力がHレベルであるかLレベルであ
るかを示す出力パターンをホールICパターンとしてR
AMに読み込む。U相ないしW相の電機子コイルに対し
てそれぞれ設けられたホールICHu 〜Hw の出力eu
〜ew のパターンは、図20(A)〜(C)に示したよ
うに、ロータの回転角度位置の変化に伴って、60度間
隔で(1,0,1),(1,0,0),(1,1,
0),(0,1,0),(0,1,1),(0,0,
1),(1,0,1),…のように変化する。
【0115】CPUは上記のホールICパターンに基づ
いてブラシレス直流電動機の駆動処理を行う。即ち、C
PUは上記のホールICパターンから励磁すべき相を求
めて、励磁すべき相の電機子コイルに、図6のメインル
ーチンのタスク0で求められた制御進み角γでデューテ
ィ比DFの駆動電流を流すべく、駆動指示信号u´〜w
´及びx´〜z´を発生させ、これらの駆動指示信号を
スイッチ駆動回路7Bに与えて該スイッチ駆動回路から
駆動信号u〜w及びx〜zを発生させる。これにより、
図20(D)〜(F)及び(G)〜(I)に示すように
スイッチ素子Su 〜Sw 及びSx 〜Sw をオンオフ動作
させ、駆動電流を電機子コイルAu 〜Aw に転流させて
ロータ1Aを回転させる。
【0116】図6のメインルーチンにおいて駆動電流の
転流のタイミングを決定する制御進み角γ及び駆動電流
の平均値を決定するデューティ比DFを演算する過程
と、図8の割り込みルーチンとにより、電機子コイルに
流す駆動電流の大きさの調整と転流とを行わせるべくス
イッチ回路6のスイッチ素子をオンオフ制御するスイッ
チ制御手段が実現される。また、図6のメインルーチン
において、各種のデータが正常であるか否かを判定して
異常である場合に表示動作を行わせる過程により、表示
器13の表示動作を制御する表示制御手段が実現され
る。
【0117】図6のメインルーチンにおいて実行される
タスク0の他の構成の一例を図9に示した。このタスク
0においては、先ず各部の異常を示すフラグが立ってい
るか否かを判定し、異常を示すフラグが立っていない場
合には、アクセルセンサからアクセル開度θthを読み込
む。図9には図示してないが、アクセル開度θthを読み
込んだ後、そのアクセル開度θthで取り得る最高回転数
Nthをマップ演算する。次いで電動機の回転数Nが、そ
のときのスロットル開度で取り得る最高回転数Nthとの
大小を判定する。その結果、回転数Nが最高回転数Nth
よりも低い場合には、定常運転時の駆動電流のデューテ
ィ比DF及び制御進み角γをマップ演算し、演算した駆
動電流のデューティ比DF及び制御進み角γをレジスタ
にセットする。
【0118】また回転数Nが最高回転数Nthよりも高い
場合には、回生制動をかけるモードに移行する。このモ
ードでは、制動時に流す回生充電電流のデューティ比D
Fをマップ演算し、演算したデューティ比と、ブリッジ
の下辺のスイッチ素子Sx 〜Sz を全てオン状態にする
ための駆動指示信号x´,y´,z´のパターン(1,
1,1)を駆動指示信号を記憶させておくレジスタにセ
ットする。
【0119】図9のルーチンにおいて、フラグを確認し
た結果、異常を示すフラグが立っている場合には、スイ
ッチ回路6の両端(直流入力端子)6a,6b間の電圧
Vswがスイッチ素子の両端電圧を耐圧値以下に保つため
に必要な許容値Va と比較して、スイッチ回路の両端電
圧Vswが許容値よりも低い場合には、スイッチ回路のブ
リッジの下辺のスイッチ素子Sx 〜Sz をすべてオフに
するための駆動指示信号x´,y´,z´のパターン
(0,0,0)をレジスタにセットする。
【0120】またスイッチ回路の両端電圧Vswが許容値
Va よりも高い場合には、ブリッジの下辺のスイッチ素
子Sx 〜Sz をすべてオン状態にするための駆動指示信
号x´,y´,z´のパターン(1,1,1)をレジス
タにセットする。
【0121】タスク0においてレジスタにスイッチ素子
Sx 〜Sz のオンパターンまたはオフパターンがセット
されている場合には、図8の割り込みルーチンにおい
て、電動機の駆動処理を行う過程で、レジスタにセット
されたパターンで駆動指示信号を発生させる。
【0122】図9のタクス0において、制動時のデュー
ティ比DFを演算する過程と、演算されたデューティ比
とスイッチ素子Sx 〜Sz のオンパターンをレジスタに
セットする過程とにより、電動機の回転数Nが平地走行
時に許容される最高回転数Nthを超えたときにブリッジ
の下辺のスイッチ素子Sx 〜Sz をオンオフさせて電動
機の電機子コイルAu 〜Aw に誘起する電圧でバッテリ
に流れる回生充電電流を制御する回生電流制御手段が実
現される。
【0123】上記のように、回生電流制御手段を設けて
おくと、下り坂などでキースイッチが開かれた場合に、
電動機の回転数が平地走行時にとり得る最高回転数を超
えたときに電機子コイルAu 〜Aw からバッテリに適正
な回生充電電流を流して車両の走行速度が過大になるの
を防ぐことができるため、安全性を高めることができ
る。
【0124】次に図2は、本発明の他の実施例のハード
ウェアの構成を示したもので、この例では、励磁コイル
31aとスイッチ手段としての常開接点31bとを有す
る補助リレー31が設けられている。励磁コイル31a
の一端はバッテリ3の正極端子に接続され、他端はエミ
ッタが接地されたNPNトランジスタ32のコレクタに
接続されている。接点31bの一端はバッテリ3の正極
端子に接続され、他端はダイオードDo2を通して直流電
源回路30の入力端子30aに接続されている。トラン
ジスタ32は、補助リレー31の励磁電流を制御するた
めのスイッチ手段を構成するもので、所定の条件が成立
したときにCPU12の出力ポートからそのベースに駆
動信号が与えられて、オン状態になるようになってい
る。またこの例では、バッテリ3の両端の電圧がキース
イッチ4とダイオードDo3とを介して直流電源回路30
に入力されている。即ち、キースイッチ4が閉じられた
ときには、主リレー5の接点の状態の如何に係わりな
く、直流電源回路30にバッテリの電圧が印加されるよ
うになっている。
【0125】図2に示す実施例では、CPU12により
補助リレー31を制御することにより、走行中にキース
イッチが開かれた場合に、補助リレー31の接点を通し
て直流電源回路30にバッテリの電圧を印加するように
している。そのため、この実施例では、CPU12によ
り、補助リレー31を制御するための手段が実現され
る。
【0126】図10は、図2の実施例において、補助リ
レー31を制御する場合に実行される図6のメインルー
チンのタスクkの構成例を示したもので、このタスクk
においては、先ず抵抗R10及びR11からなる分圧回路か
らキースイッチ状態検出信号Vk を読み込み、キースイ
ッチ4がオン状態にあるか否かを判定する。その結果キ
ースイッチがオン状態にある場合にはそのままタスクk
を終了する。またキースイッチがオフ状態にあると判定
された場合には、トランジスタ32に駆動信号を与えて
補助リレー31を励磁し、接点31bをオン状態にして
バッテリ3の電圧を直流電源回路30に入力する。次い
でキースイッチが開かれたことを示すフラグを立て、表
示器13に警告表示を行わせてからタスクkを終了す
る。
【0127】この図10のタスクkにより、キースイッ
チの開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、
キースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれ
たことが検出されたときに補助リレーを励磁するキース
イッチ開路時補助リレー励磁手段とが実現される。
【0128】このように構成しておくと、キースイッチ
4が開かれたときに補助リレー31のスイッチ手段を通
してバッテリ3の電圧を直流電源回路の電源入力端子に
入力することができるため、キースイッチ4が開かれた
状態で電動機1の回転むらが生じて電機子コイルの誘起
電圧が大きく脈動する状態になった場合でも、スイッチ
駆動回路7及び制御ユニット8(駆動制御部)に安定な
電源電圧を供給することができる。
【0129】図11は補助リレーが設けられる場合に実
行されるタスクkの他の構成例を示したもので、このタ
スクkでは、先ずキースイッチ状態検出信号Vk を読み
込んでキースイッチ4がオン状態にあるか否かを判定
し、キースイッチがオン状態にある場合には、補助リレ
ーをオン状態にした後にタスクkを終了する。またキー
スイッチがオフ状態にあると判定された場合には、更に
各部の異常(この実施例では、スイッチ回路6の両端電
圧Vswの異常、バッテリ電圧Vb の異常、電動機の温度
の異常、スイッチ回路6の温度の異常、バッテリの温度
の異常等)を示すフラグが立っているか否かを確認す
る。その結果、異常を示すフラグが立っていない場合
(各部が正常である場合)には、トランジスタ32に駆
動信号を与えずに補助リレー31をオフ状態とし、タス
クkを終了する。また異常を示すフラグが立っている場
合には、トランジスタ32に駆動信号を与えて補助リレ
ー31を励磁し、接点31bをオン状態にしてバッテリ
3の電圧を直流電源回路30に入力した後、タスクkを
終了する。
【0130】なお図11には図示してないが、この場合
もタスクkを終了する前に、キースイッチが開かれたこ
とを示すフラグを立て、表示器13に警告表示を行わせ
るようにするのが好ましい。
【0131】図11に示したタスクkにより、キースイ
ッチ4の開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段
と、キースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開
かれたことが検出されたときに何等かの異常の発生の有
無を判定する異常有無判定手段と、異常有無判定手段に
より異常が発生していると判定されたときに補助リレー
を励磁する異常時補助リレー励磁手段と、異常有無判定
手段により異常が発生していないと判定されたときに補
助リレーを非励磁とする補助リレー消勢手段とが実現さ
れる。
【0132】上記のように構成した場合には、キースイ
ッチ4が開かれた際に、異常がないことが確認された場
合にのみ補助リレー31の接点31bが開いてバッテリ
3を直流電源回路30から切り離す。キースイッチが開
かれた際に、何らかの異常が検出されている場合には、
バッテリ3の電圧が直流電源回路30入力され続けるた
め、電動機を停止させた後も異常の発生の警告表示等を
行わせることができ、異常状態に対する対処を適確に行
わせることができる。
【0133】なお図11に示したタスクkにおいて、キ
ースイッチがオン状態であると判定されたときに補助リ
レーを励磁する過程により、キースイッチ閉成時補助リ
レー励磁手段が実現される。このような手段を設けてお
くと、主リレーの接点に異常が生じたような場合でも、
補助リレーの接点を通して制御ユニット及びスイッチ駆
動回路に電源電圧を供給して表示動作を行わせることが
できるため、信頼性を向上させることができるが、この
手段は省略してもよい。
【0134】図12は、補助リレーが設けられる場合に
実行されるタスクkの更に他の構成例を示したもので、
このタスクkでは、先ずキースイッチ状態検出信号Vk
を読み込んでキースイッチ4がオン状態にあるか否かを
判定し、キースイッチがオン状態にある場合には、CP
Uに設けられているカウンタをリセットした後タスクk
を終了する。キースイッチがオフ状態であると判定され
た場合には、電動機の回転数Nを第1の設定回転数Nr1
と比較し、回転数Nが第1の設定回転数Nr1以下である
と判定された場合には、更に回転数Nを第1の設定回転
数Nr1よりも低く設定された第2の設定回転数Nr2と比
較する。その結果、回転数Nが第2の設定回転数Nr2以
下であると判定されたときには、カウンタの係数値Cを
1だけ増加させる。次いで、カウンタの計数値Cを設定
値Cn と比較し、カウンタの計数値Cが設定値Cn 以下
である場合にはタスクkを終了する。カウンタの計数値
Cが設定値Cn 以上である場合には、補助リレーを非励
磁としてタスクkを終了する。またキースイッチが開か
れたことが検出された後に回転数Nが第1の設定回転数
Nr1を超えていると判定された場合には、補助リレー3
1を励磁(補助リレーON)し、次いで走行中にキース
イッチが開かれたことを示すフラグを立て、表示器13
に警告表示を行わせた後カウンタをリセットしてタスク
kを終了する。
【0135】回転数Nが第1の設定回転数Nr1よりも低
いことが検出された後、回転数Nが第2の設定回転数N
r2よりも高いと判定された場合にも、カウンタをリセッ
トしてタスクkを終了する。
【0136】図12のタスクkにより、キースイッチの
開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、キー
スイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれたこ
とが検出されたときに電動機の回転数Nと第1の設定回
転数Nr1との大小関係を判定する第1の回転数判定手段
と、第1の回転数判定手段により回転数Nが第1の設定
回転数Nr1以下であると判定されたときに回転数Nと第
1の設定回転数Nr1よりも低い第2の設定回転数Nr2と
の大小関係を判定する第2の回転数判定手段と、第2の
回転数判定手段により回転数が第2の設定回転数以下で
あると判定されている状態が継続している場合にその継
続時間を計測して計測している継続時間が設定値に達し
たか否かを判定する計時手段と、第1の回転数判定手段
により回転数が第1の設定回転数Nr1を超えたと判定さ
れたときに補助リレーを励磁する補助リレー励磁手段
と、計時手段により計測している時間が設定値に達した
と判定されたときに補助リレー31を非励磁とする補助
リレー消勢手段とが実現される。
【0137】図13及び図14は、走行中にキースイッ
チが開かれた場合にスイッチ回路6の両端に過大な電圧
が現れるのを防ぐ機能をもたせる場合に設けるタスク0
の構成例を示したものである。このタスク0において
は、先ずキースイッチがオン状態であるか否かを判定
し、オン状態であると判定された場合には、各部の異常
を示すフラグが立っているか否かを判定する。その結果
正常である場合には、アクセル開度θthを読み込み、回
転数Nがそのときのアクセル開度で平地走行時にとり得
る最高回転数Nthよりも低いか否かを判定する。その結
果、回転数Nが最高回転数Nthよりも低いと判定された
場合には、走行時に電機子コイルに供給する駆動電流の
デューティ比DFと制御進み角γとをマップを用いて演
算し、演算されたデューティ比DFと制御進み角γとを
レジスタにセットする。回転数Nが最高回転数Nthを超
えている場合には、回生制動をかける際の回生充電電流
のデューティ比DFを演算し、その演算結果をレジスタ
にセットする。各部の異常の有無を示すフラグを確認し
た結果、異常を示すフラグが立っていることが確認され
た場合には、スイッチ回路の両端の電圧Vswを許容値V
a と比較し、スイッチ回路の両端電圧Vswが許容値Va
以下であると判定された場合には、スイッチ回路のブリ
ッジの下辺のスイッチ素子Sx 〜Sz の全てをオフにす
ることを指示する駆動指示信号のパターン(0,0,
0)を駆動指示信号を記憶させておくレジスタにセット
する。またスイッチ回路の両端電圧Vswが許容値を超え
ていると判定された場合には、ブリッジの下辺のスイッ
チ素子Sx 〜Sz の全てをオン状態にするための駆動指
示信号のパターン(1,1,1)をレジスタにセットし
てタスク0を終了する。
【0138】図13に示したタスクの開始時において、
キースイッチがオフ状態にあると判定された場合には、
図14に示すように、先ず異常を示すフラグが立ってい
ないかどうか(各部が正常であるか否か)を判定し、異
常がない場合には、回生制動をかけるために、回生制動
時に電機子コイルAu 〜Aw に供給する駆動電流のデュ
ーティ比DFを演算する。次いで演算されたデューティ
比DFをレジスタにセットし、スイッチ素子Sx 〜Sz
の全てをオン状態にするための駆動指示信号のパターン
(1,1,1)をレジスタにセットしてタスク0を終了
する。
【0139】また異常を示すフラグが立っていることが
確認された場合には、スイッチ回路6の両端電圧Vswを
許容値Va と比較して、スイッチ回路の両端電圧Vswが
許容値Va 以下であると判定された場合には、スイッチ
回路のブリッジの下辺のスイッチ素子Sx 〜Sz の全て
をオフにすることを指示する駆動指示信号のパターン
(0,0,0)を駆動指示信号を記憶させておくレジス
タにセットする。スイッチ回路の両端電圧Vswが許容値
を超えていると判定された場合には、ブリッジの下辺の
スイッチ素子Sx 〜Sz の全てをオン状態にするための
駆動指示信号のパターン(1,1,1)をレジスタにセ
ットしてタスク0を終了する。
【0140】図13及び図14に示したタスク0によ
り、スイッチ回路6の直流入力端子6a,6b間の電圧
Vswが許容値Va を超えているか否かを判定して、該直
流入力端子間の電圧Vswが許容値Va を超えているとき
にスイッチ回路6を構成するスイッチ素子のブリッジの
下辺のスイッチ素子のすべてをオン状態にする過電圧時
スイッチオン手段が実現される。またこのタスク0によ
り、キースイッチ4の開閉状態を検出するキースイッチ
状態検出手段と、キースイッチ状態検出手段によりキー
スイッチが開かれたことが検出されたときに何等かの異
常の発生の有無を判定する異常有無判定手段と、異常有
無判定手段により異常が発生していると判定されたとき
にスイッチ回路の直流入力端子間の電圧が許容値を超え
ているか否かを判定するスイッチ回路電圧判定手段と、
スイッチ回路電圧判定手段によりスイッチ回路の直流入
力端子間の電圧が許容値を超えていると判定されたとき
にスイッチ回路のブリッジの下辺のスイッチ素子のすべ
てをオン状態にする過電圧時スイッチオン手段と、直流
入力端子間の電圧が許容値以下であると判定されたとき
にブリッジの下辺のスイッチ素子のすべてをオフ状態に
するスイッチオフ手段とが実現される。
【0141】図15は、タスクkの更に他の構成例を示
したもので、このタスクkにおいては、先ずキースイッ
チ状態検出信号Vk を読み込んでキースイッチ4がオン
状態にあるか否かを判定し、キースイッチがオン状態に
ある場合にはそのままタスクkを終了する。またキース
イッチがオフ状態にあると判定された場合には、更に各
部の異常を示すフラグが立っているか否かを確認し、異
常を示すフラグが立っていない場合(各部が正常である
場合)には、そのままタスクkを終了する。異常を示す
フラグが立っている場合には、トランジスタ32に駆動
信号を与えて補助リレー31を励磁し、接点31bをオ
ン状態にしてバッテリ3の電圧を直流電源回路30に入
力した後、タスクkを終了する。
【0142】上記のように構成しておくと、何等かの異
常が検出された場合に、電動機が停止し、キースイッチ
が開かれたた後もバッテリ3から補助リレー31の接点
31bと直流電源回路30とを通して制御ユニット8に
電源電圧を与えることができる。従って、電動機が停止
した後も引き続き異常状態が生じたことの警告表示を行
わせることができ、異常状態への対処を適確に行わせる
ことができる。
【0143】図3は、主リレー5の励磁をCPUを用い
て制御するようにした本発明の更に他の実施例のハード
ウェアの構成を示したもので、この例では、キースイッ
チ4とダイオードDo3とを接続する回路がダイオードD
4 を通してDC−DCコンバータ20の入力端子に接続
されている。即ち、バッテリ3の電圧がキースイッチ4
とダイオードD4 とを通してDC−DCコンバータ20
に入力されている。また補助リレー31の接点31bと
ダイオードDo2との間を接続する回路がダイオードD5
を通してDC−DCコンバータ20の入力端子に接続さ
れ、バッテリ3の電圧が補助リレーの接点31bとダイ
オードD5 とを通してDC−DCコンバータ20に入力
されてるい。
【0144】更にこの実施例では、エミッタが接地され
たNPNトランジスタ33が設けられて、該トランジス
タ33のコレクタが主リレー5の励磁コイル5aの電源
と反対側の端子に接続されている。トランジスタ33
は、主リレー制御用のスイッチ手段を構成するもので、
該トランジスタ33のベースにはCPU12の出力ポー
トから駆動信号が与えられる。その他の構成は図2に示
した実施例と同様である。
【0145】図3の実施例により主リレー5の励磁を制
御する場合に実行されるタスクkの構成例を図16に示
した。このタスクkにおいては、先ずキースイッチ状態
検出信号Vk を読み込んでキースイッチ4がオン状態に
あるか否かを判定する。その結果、キースイッチがオン
状態にある場合にはトランジスタ33に駆動信号を与え
ることにより主リレー5を励磁して接点5bをオン状態
にし、バッテリ3の電圧を接点5bを通して直流電源回
路30及びスイッチ回路6に印加してタスクkを終了す
る。
【0146】キースイッチがオフ状態であると判定され
た場合には、スイッチ回路の両端電圧Vswを設定電圧V
1 と比較し、スイッチ回路の両端電圧Vswが設定電圧V
1 以上であると判定された場合には主リレー5を励磁す
る。またスイッチ回路の両端電圧Vswが設定電圧V1 よ
りも低いと判定された場合には主リレー5を励磁する。
ここで設定電圧V1 はバッテリ3の充電を開始させるた
めに必要な大きさに設定されている。
【0147】図16に示したタスクkにより、キースイ
ッチ4の開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段
と、このキースイッチ状態検出手段によりキースイッチ
4が閉じられたことが検出されたときに主リレー5を励
磁するキースイッチ閉成時主リレー励磁手段と、キース
イッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれたこと
が検出されたときにスイッチ回路の直流入力端子間の電
圧Vswが設定電圧V1以上であるか否かを判定するスイ
ッチ回路電圧判定手段と、このスイッチ回路電圧判定手
段によりスイッチ回路の直流入力端子間の電圧Vswが設
定電圧V1 以上になっていると判定されたときに主リレ
ー5を励磁するキースイッチ開路時主リレー励磁手段
と、スイッチ回路電圧判定手段により直流入力端子間の
電圧が設定電圧よりも低いと判定されたときに主リレー
5を非励磁とする主リレー消勢手段とが実現される。
【0148】上記のように構成すると、キースイッチ4
が開かれた状態でスイッチ回路6の直流入力端子6a,
6b間の電圧がバッテリ3を充電し得る大きさを超えた
ときに主リレー5が励磁されるため、電機子コイル側か
ら主リレーの接点5bを通してバッテリ3に回生充電電
流が供給される。従って、回生電流通電用ダイオードD
3 を設けなくても回生充電電流を流して車両に制動をか
けることができる。
【0149】図17は、図3の実施例において主リレー
の励磁を制御する場合に実行されるタスクkの他の構成
例を示したもので、このタスクkにおいては、先ずキー
スイッチ状態検出信号Vk を読み込んでキースイッチ4
がオン状態にあるか否かを判定する。その結果、キース
イッチがオン状態にある場合にはトランジスタ33に駆
動信号を与えることにより主リレー5を励磁して接点5
bをオン状態にし、タスクkを終了する。キースイッチ
がオフ状態であると判定された場合には、電動機の回転
数Nを設定値Nv1と比較し、回転数Nが設定値Nv1以上
であるときに、スイッチ回路の両端電圧によりバッテリ
の充電が可能であるか否かを判定する。バッテリの充電
が可能であるか否かの判定は、図16に示したタスクk
において用いた手法と同じ手法(スイッチ回路の両端電
圧Vswをバッテリ3の充電を開始させるために必要な大
きさの設定電圧V1 と比較すること)により行うことが
できる。バッテリの充電が可能であると判定された場合
には、主リレーを励磁してタスクkを終了する。また回
転数Nが設定回転数Nv1以下である場合、及び回転数N
が設定回転数を超えていても、バッテリの充電が不能で
ある場合(Vsw<V1 の場合)には、主リレー5を非励
磁とする。
【0150】図17に示したタスクkにより、キースイ
ッチの開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段
と、キースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開
かれたことが検出されたときに電動機の回転数と設定回
転数との大小関係を判定する回転数判定手段と、キース
イッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれたこと
が検出されたときにバッテリの充電が可能であるか否か
を判定するバッテリ充電可否判定手段と、回転数判定手
段により回転数が設定回転数以下であると判定されたと
き及びバッテリ充電可否判定手段によりバッテリの充電
が不能であると判定されたときに主リレーを非励磁とす
る主リレー消勢手段と、キースイッチ状態検出手段によ
りキースイッチが閉じられたことが検出されたとき及び
バッテリ充電可否判定手段によりバッテリの充電が可能
であると判定されたときに主リレーを励磁する主リレー
励磁手段とが実現される。
【0151】上記のように構成すると、走行中にキース
イッチ4が開かれたときに回転数が設定回転数を超えて
いると、電機子コイル側からバッテリ3に回生充電電流
が流れて回生制動がかかるため、車両の速度が過大にな
るのを防ぐことができる。
【0152】図1ないし図3に示した各実施例では、主
リレー5の接点(スイッチ手段)5bの両端に回生電流
通電用ダイオードD3 が接続されているが、このダイオ
ードD3 は省略することができる。図1及び図2の実施
例においてダイオードD3 を省略した場合には、走行中
にキースイッチが開かれた際に回生充電電流を流すこと
ができないが、制御ユニット8及びスイッチ駆動回路3
0には電源電圧を供給できるため、警告表示や、スイッ
チ回路の両端の電圧が過大になるのを防止する制御など
を行うことにより、安全性を向上させることができる。
【0153】上記の実施例では、3相のブラシレス直流
電動機を用いる場合を例にとったが、2相のブラシレス
直流電動機や、4相以上のブラシレス直流電動機を用い
ることもできる。
【0154】上記の実施例では、電動機のロータのステ
ータに対する相対位置を検出する位置検出器としてホー
ルICを用いているが、磁気飽和素子等の他の磁気検出
素子を用いてもよく、また光エンコーダ等の磁気検出素
子以外の位置検出器を用いるようにしてもよい。
【0155】上記の実施例では、スイッチ回路6のスイ
ッチ素子としてFETを用いているが、このスイッチ素
子は駆動信号が与えられている間導通するスイッチ素子
であればよく、バイポーラトランジスタや、IGBT等
のFET以外の他のスイッチ素子を用いるようにしても
よい。
【0156】上記の実施例では、制御ユニット8とスイ
ッチ駆動回路7とスイッチ回路6とをそれぞれ別ユニッ
トとしているが、制御ユニット8とスイッチ駆動回路7
とを共通のユニットとしてIC化したり、制御ユニット
とスイッチ駆動回路6とを共通のユニットとしてIC化
したり、制御ユニット8とスイッチ駆動回路7とスイッ
チ回路6とを共通のユニットとしてIC化したりするこ
ともできる。
【0157】以上、本発明の好ましいと思われる実施例
につき説明したが、以下に、本明細書に開示した発明の
主な態様を挙げる。
【0158】(1) バッテリと、運転者により操作さ
れるキースイッチと、前記キースイッチが閉じられてい
るときにスイッチ手段を閉じる主リレーと、トリガ信号
が与えられている間だけ導通する2n個(nは2以上の
整数)の単方向性スイッチング素子を全波ブリッジ接続
するとともに各スイッチング素子の両端に帰還ダイオー
ドを逆並列接続した回路からなっていて直流入力端子間
に前記主リレーのスイッチ手段を通してバッテリの出力
電圧が印加され、n個の出力端子がそれぞれ車輪駆動用
のn相ブラシレス直流電動機のn個の電機子コイルに接
続されたスイッチ回路と、駆動指示信号に応じて前記ス
イッチ回路の所定のスイッチング素子にトリガ信号を与
えるスイッチ駆動回路と、前記電機子コイルに流す駆動
電流の大きさの調整と転流とを行わせるべく前記電動機
のロータのステータに対する相対位置に応じて前記スイ
ッチ回路のスイッチ素子をオンオフ制御するスイッチ制
御手段と異常状態の警告表示を含む各種の表示を行う表
示器を制御する表示制御手段とを少なくとも有する制御
ユニットとを備えた電動車両駆動制御装置において、前
記スイッチ回路の直流入力端子間の電圧を入力として直
流電圧を出力する直流電源回路が設けられ、前記直流電
源回路から前記駆動制御部に電源電圧が与えられている
ことを特徴とする電動車両駆動制御装置(図1〜3)。
【0159】(2) バッテリと、運転者により操作さ
れるキースイッチと、前記キースイッチが閉じられてい
るときにスイッチ手段を閉じる主リレーと、トリガ信号
が与えられている間だけ導通する2n個(nは2以上の
整数)の単方向性スイッチング素子を全波ブリッジ接続
するとともに各スイッチング素子の両端に帰還ダイオー
ドを逆並列接続した回路からなっていて直流入力端子間
に前記主リレーのスイッチ手段を通してバッテリの出力
電圧が印加され、n個の出力端子がそれぞれ車輪駆動用
のn相ブラシレス直流電動機のn個の電機子コイルに接
続されたスイッチ回路と、駆動指示信号に応じて前記ス
イッチ回路の所定のスイッチング素子にトリガ信号を与
えるスイッチ駆動回路と、前記電機子コイルに流す駆動
電流の大きさの調整と転流とを行わせるべく前記電動機
のロータのステータに対する相対位置に応じて前記スイ
ッチ回路のスイッチ素子をオンオフ制御するスイッチ制
御手段と異常状態の警告表示を含む各種の表示を行う表
示器を制御する表示制御手段とを少なくとも有する制御
ユニットとを備えた電動車両駆動制御装置において、前
記スイッチ回路の直流入力端子間の電圧を入力として直
流電圧を出力する直流電源回路が設けられて、該直流電
源回路から前記駆動制御部に電源電圧が与えられ、前記
主リレーのスイッチ手段の両端には、電動機が外部から
駆動される状態になったときに前記電機子コイルからス
イッチ回路を通して出力される電圧が順方向に印加され
る向きの回生電流通電用ダイオードが接続されているこ
とを特徴とする電動車両駆動制御装置(図1〜3、図
6、図9)。
【0160】(3) バッテリと、運転者により操作さ
れるキースイッチと、前記キースイッチが閉じられてい
るときにスイッチ手段を閉じる主リレーと、トリガ信号
が与えられている間だけ導通する2n個(nは2以上の
整数)の単方向性スイッチング素子を全波ブリッジ接続
するとともに各スイッチング素子の両端に帰還ダイオー
ドを逆並列接続した回路からなっていて直流入力端子間
に前記主リレーのスイッチ手段を通してバッテリの出力
電圧が印加され、n個の出力端子がそれぞれ車輪駆動用
のn相ブラシレス直流電動機のn個の電機子コイルに接
続されたスイッチ回路と、駆動指示信号に応じて前記ス
イッチ回路の所定のスイッチング素子にトリガ信号を与
えるスイッチ駆動回路と、前記電機子コイルに流す駆動
電流の大きさの調整と転流とを行わせるべく前記電動機
のロータのステータに対する相対位置に応じて前記スイ
ッチ回路のスイッチ素子をオンオフ制御するスイッチ制
御手段と異常状態の警告表示を含む各種の表示を行う表
示器を制御する表示制御手段とを少なくとも有する制御
ユニットとを備えた電動車両駆動制御装置において、前
記スイッチ回路の直流入力端子間の電圧を入力として直
流電圧を出力する直流電源回路が設けられて、該直流電
源回路から前記駆動制御部に電源電圧が与えられ、前記
主リレーのスイッチ手段の両端には、電動機が外部から
駆動される状態になったときに前記電機子コイルからス
イッチ回路を通して出力される電圧が順方向に印加され
る向きの回生電流通電用ダイオードが接続され、前記制
御ユニットは、前記電動機に回生制動をかける際に、該
電動機の電機子コイルからバッテリに流れる回生充電電
流を制御する回生電流制御手段を更に備えていることを
特徴とする電動車両駆動制御装置(図1〜3、図6、図
9)。
【0161】(4) バッテリと、運転者により操作さ
れるキースイッチと、前記キースイッチが閉じられてい
るときにスイッチ手段を閉じる主リレーと、トリガ信号
が与えられている間だけ導通する2n個(nは2以上の
整数)の単方向性スイッチング素子を全波ブリッジ接続
するとともに各スイッチング素子の両端に帰還ダイオー
ドを逆並列接続した回路からなっていて直流入力端子間
に前記主リレーのスイッチ手段を通してバッテリの出力
電圧が印加され、n個の出力端子がそれぞれ車輪駆動用
のn相ブラシレス直流電動機のn個の電機子コイルに接
続されたスイッチ回路と、駆動指示信号に応じて前記ス
イッチ回路の所定のスイッチング素子にトリガ信号を与
えるスイッチ駆動回路と、前記電機子コイルに流す駆動
電流の大きさの調整と転流とを行わせるべく前記電動機
のロータのステータに対する相対位置に応じて前記スイ
ッチ回路のスイッチ素子をオンオフ制御するスイッチ制
御手段と異常状態の警告表示を含む各種の表示を行う表
示器を制御する表示制御手段とを少なくとも有する制御
ユニットとを備えた電動車両駆動制御装置において、前
記スイッチ回路の直流入力端子間の電圧を入力として直
流電圧を出力する直流電源回路が設けられて、該直流電
源回路から前記駆動制御部に電源電圧が与えられ、前記
主リレーのスイッチ手段の両端には、電動機が外部から
駆動される状態になったときに前記電機子コイルからス
イッチ回路を通して出力される電圧が順方向に印加され
る向きの回生電流通電用ダイオードが接続され、前記制
御ユニットは、電動機の回転数が平地走行時に許容され
る最高回転数を超えたときに前記スイッチ回路を構成す
るスイッチ素子の内、バッテリの負極側に位置するブリ
ッジの下辺のスイッチ素子を同時にオンオフさせて電動
機の電機子コイルに誘起する電圧で前記バッテリに流れ
る回生充電電流を制御する回生電流制御手段を更に備え
ていることを特徴とする電動車両駆動制御装置(図1〜
3、図6、図9)。
【0162】(5) 前記制御ユニットは、前記スイッ
チ回路の直流入力端子間の電圧が許容値を超えているか
否かを判定して、該直流入力端子間の電圧が許容値を超
えているときに前記スイッチ回路を構成するスイッチ素
子の内前記バッテリの負極側に位置するブリッジの下辺
のスイッチ素子のすべてをオン状態にする過電圧時スイ
ッチオン手段を更に備えていることを特徴とする上記1
項ないし4項のいずれかに記載の電動車両駆動制御装置
(図13、図14)。
【0163】(6) 前記制御ユニットは、キースイッ
チの開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、
前記キースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開
かれたことが検出されたときに何等かの異常の発生の有
無を判定する異常有無判定手段と、前記異常有無判定手
段により異常が発生していると判定されたときに前記ス
イッチ回路の直流入力端子間の電圧が許容値を超えてい
るか否かを判定するスイッチ回路電圧判定手段と、前記
スイッチ回路電圧判定手段により前記スイッチ回路の直
流入力端子間の電圧が許容値を超えていると判定された
ときに前記スイッチ回路を構成するスイッチ素子の内前
記バッテリの負極側に位置するブリッジの下辺のスイッ
チ素子のすべてをオン状態にする過電圧時スイッチオン
手段と、前記直流入力端子間の電圧が許容値以下である
と判定されたときに前記ブリッジの下辺のスイッチ素子
のすべてをオフ状態にするスイッチオフ手段とを更に備
えていることを特徴とする上記1ないし4項のいずれか
に記載の電動車両駆動制御装置(図13、図14)。
【0164】(7) 前記バッテリと前記直流電源回路
の電源入力端子との間に接続されたスイッチ手段を有し
て励磁されたときに該スイッチ手段を閉じて前記バッテ
リの出力電圧を前記直流電源回路に入力する補助リレー
が設けられ、前記制御ユニットは、前記キースイッチの
開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、前記
キースイッチ状態検出手段により前記キースイッチが開
かれたことが検出されたときに前記補助リレーを励磁す
るキースイッチ開路時補助リレー励磁手段とを更に有し
ていることを特徴とする上記1,2,3,4または5項
のいずれかに記載の電動車両駆動制御装置(図1〜3、
図10)。
【0165】(8) 前記バッテリと前記直流電源回路
の電源入力端子との間に接続されたスイッチ手段を有し
て励磁されたときに該スイッチ手段を閉じて前記バッテ
リの出力電圧を前記直流電源回路に入力する補助リレー
が設けられ、前記制御ユニットは、前記キースイッチの
開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、前記
キースイッチ状態検出手段により前記キースイッチが開
かれたことが検出されたときに何等かの異常の発生の有
無を判定する異常有無判定手段と、前記異常有無判定手
段により異常が発生していると判定されたときに前記補
助リレーを励磁する異常時補助リレー励磁手段と、前記
異常有無判定手段により異常が発生していないと判定さ
れたときに前記補助リレーを非励磁とする補助リレー消
勢手段とを更に有していることを特徴とする上記1,
2,3,4または5項のいずれかに記載の電動車両駆動
制御装置(図1〜3、図11)。
【0166】(9) 前記バッテリと直流電源回路の電
源入力端子との間に接続されたスイッチ手段を有して励
磁されたときに該スイッチ手段を閉じて前記バッテリの
出力電圧を前記直流電源回路に入力する補助リレーが設
けられ、前記制御ユニットは、前記キースイッチの開閉
状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、前記キー
スイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれたこ
とが検出されたときに前記電動機の回転数と第1の設定
回転数との大小関係を判定する第1の回転数判定手段
と、前記第1の回転数判定手段により回転数が第1の設
定回転数以下であると判定されたときに前記回転数と前
記第1の設定回転数よりも低い第2の回転数との大小関
係を判定する第2の回転数判定手段と、前記第2の回転
数判定手段により回転数が第2の設定回転数以下である
と判定されているときに時間を計測して計測している時
間が設定値に達したか否かを判定する計時手段と、前記
第1の回転数判定手段により回転数が第1の設定回転数
を超えたと判定されたときに前記補助リレーを励磁する
補助リレー励磁手段と、前記計時手段により計測してい
る時間が設定値に達したと判定されたときに前記補助リ
レーを非励磁とする補助リレー消勢手段とを更に有して
いることを特徴とする上記1,2,3,4または5項の
いずれかに記載の電動車両駆動制御装置(図12)。
【0167】(10) 前記バッテリと直流電源回路の
電源入力端子との間に接続されたスイッチ手段を有して
励磁されたときに該スイッチ手段を閉じて前記バッテリ
の出力電圧を前記直流電源回路に入力する補助リレーと
が設けられ、前記駆動制御部は、前記キースイッチの開
閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、前記キ
ースイッチ状態検出手段により前記キースイッチが開か
れたことが検出されたときに何等かの異常の発生の有無
を判定する異常有無判定手段と、前記異常有無判定手段
により異常が発生していると判定されたときに前記補助
リレーを励磁する補助リレー励磁手段とを更に備えてい
ることを特徴とする上記1,2,3,4,5または6項
のいずれかに記載の電動車両駆動制御装置(図15)。
【0168】(11) 前記制御ユニットは、前記キー
スイッチの開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手
段と、前記キースイッチ状態検出手段によりキースイッ
チが閉じられたことが検出されたときに前記主リレーを
励磁するキースイッチ閉成時主リレー励磁手段と、前記
キースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれ
たことが検出されたときに前記スイッチ回路の直流入力
端子間の電圧が設定電圧以上であるか否かを判定するス
イッチ回路電圧判定手段と、前記スイッチ回路電圧判定
手段により前記スイッチ回路の直流入力端子間の電圧が
設定電圧以上になっていると判定されたときに前記主リ
レーを励磁するキースイッチ開路時主リレー励磁手段
と、前記スイッチ回路電圧判定手段により前記直流入力
端子間の電圧が設定電圧よりも低いと判定されたときに
前記主リレーを非励磁とする主リレー消勢手段とを更に
備え、前記設定電圧は前記バッテリの充電を開始させる
ために必要な大きさに設定されていることを特徴とする
上記1,2,3,4または5項のいずれかに記載の電動
車両駆動制御装置(図16)。
【0169】(12) 前記制御ユニットは、前記キー
スイッチの開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手
段と、前記キースイッチ状態検出手段によりキースイッ
チが開かれたことが検出されたときに前記電動機の回転
数と設定回転数との大小関係を判定する回転数判定手段
と、前記キースイッチ状態検出手段によりキースイッチ
が開かれたことが検出されたときに前記バッテリの充電
が可能であるか否かを判定するバッテリ充電可否判定手
段と、前記回転数判定手段により回転数が設定回転数以
下であると判定されたとき及び前記バッテリ充電可否判
定手段によりバッテリの充電が不能であると判定された
ときに前記主リレーを非励磁とする主リレー消勢手段
と、前記キースイッチ状態検出手段によりキースイッチ
が閉じられたことが検出されたとき及び前記バッテリ充
電可否判定手段によりバッテリの充電が可能であると判
定されたときに前記主リレーを励磁する主リレー励磁手
段とを更に備えていることを特徴とする上記1,2,
3,4または5項のいずれかに記載の電動車両駆動制御
装置(図17)。
【0170】(13) 前記表示制御手段は、車両の走
行中にキースイッチが開かれたときに所定の表示器に警
告表示動作を行わせることを特徴とする上記1ないし1
2項のいずれか1つに記載の電動車両駆動制御装置。
【0171】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、スイッ
チ回路の直流入力端子間の電圧を入力として直流電圧を
出力する直流電源回路を設けて、この直流電源回路から
駆動制御部に電源電圧を与えるようにしたので、走行中
に誤ってキースイッチが開かれた場合にも駆動制御部を
動作させて警告表示動作等の制御動作を行わせることが
でき、安全性を高めることができる。
【0172】また本発明によれば、主リレーのスイッチ
手段の両端に回生電流通電用ダイオードを接続して、運
転者が走行中に誤ってキースイッチを開いた場合に電機
子コイル側から回生電流通電用ダイオードを通してバッ
テリに回生充電電流を流して車両に制動をかけることが
できるようにしたため、安全性を高めることができる。
【0173】更に本発明によれば、回生電流制御手段を
設けて、キースイッチが開かれた場合にも該回生電流制
御手段が動作するようにしたので、下り坂などでキース
イッチが開かれた場合に、車両の走行速度が過大になる
のを防いで安全性を高めることができる。
【0174】また請求項2に記載した発明によれば、ス
イッチ回路の直流入力端子間の電圧が許容値を超えてい
る場合にスイッチ回路のブリッジの下辺のスイッチ素子
のすべてをオン状態にする過電圧時スイッチオン手段を
設けたので、スイッチ回路の直流入力端子間の電圧が許
容値を超えたときにブリッジの下辺のスイッチ素子を通
して電機子コイルを短絡して、スイッチ素子の両端の電
圧が過大になるのを防ぐことができ、過電圧により破損
するのを防止することができる。
【0175】更に請求項3に記載した発明によれば、何
等かの異常によりスイッチ素子に過大な電圧が印加され
たときにブリッジの下辺のスイッチ素子を通して電機子
コイルを短絡することができるため、スイッチ素子が過
電圧により破損するのを防ぐことができる。また何等か
の異常が生じたときにスイッチ回路の直流入力端子間の
電圧が過大でない場合には、ブリッジの下辺のスイッチ
素子をオフ状態にすることにより電動機を停止させるこ
とができるため、異常状態が生じたままで走行が継続さ
れて事故が生じるのを防ぐことができる。
【0176】更に請求項4に記載した発明によれば、キ
ースイッチが開かれたときに補助リレーのスイッチ手段
を通してバッテリの電圧を直流電源回路の電源入力端子
に入力することができるため、キースイッチが開かれた
状態で電動機の回転むらが生じて電機子コイルの誘起電
圧が大きく脈動する状態になった場合でも、駆動制御部
に安定な電源電圧を供給することができる利点がある。
【0177】また請求項5に記載した発明によれば、キ
ースイッチが開かれた際に、異常がないことが確認され
た場合にのみ補助リレーのスイッチ手段を開いてバッテ
リを直流電源回路から切り離すようにしたので、キース
イッチが開かれた際に、何らかの異常が検出されている
場合には、バッテリの電圧を直流電源回路に入力し続け
ることができ、電動機を停止させた後も異常の発生の警
告表示等を行わせて、異常状態に対する対処を適確に行
わせることができる。
【0178】請求項6に記載した発明によれば、キース
イッチが開かれた状態で回転数が第1の設定回転数以上
のときに補助リレーを励磁してバッテリの電圧を直流電
源回路に入力するようにしたため、走行中にキースイッ
チが開かれて回転数が上昇したときに補助リレーを励磁
して駆動制御部に安定な電源電圧を供給することができ
る。またキースイッチが開かれた場合でも、回転数が充
分に低い状態が継続したときには、補助リレーを非励磁
とするようにしたので、車両が停止したときにはバッテ
リを直流電源回路から切り離すことができ、バッテリが
消耗するのを防ぐことができる。
【0179】また請求項7に記載した発明によれば、キ
ースイッチが開かれた状態で異常が生じている場合に、
補助リレーを励磁してバッテリの電圧を直流電源回路に
与えるようにしたので、電動機が停止した後も引き続き
異常状態が生じたことの警告表示を行わせることがで
き、異常状態への対処を適確に行わせることができる。
更に請求項8に記載した発明によれば、キースイッチが
開かれた状態でスイッチ回路の直流入力端子間の電圧が
バッテリを充電し得る大きさを超えたときに主リレーが
励磁されるようにしたため、電機子コイル側から主リレ
ーのスイッチ手段を通してバッテリに回生充電電流を供
給することができる。従って、回生電流通電用ダイオー
ドを設けなくても回生充電電流を流して車両に制動をか
けることができる。
【0180】また請求項9に記載した発明によれば、走
行中にキースイッチが開かれたときに回転数が設定回転
数を超えていると、電機子コイル側からバッテリに回生
充電電流が流れて制動がかかるようにしたため、下り坂
を走行中に運転者がキースイッチを開いた場合に車両の
速度が過大になるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のハードウェアの構成を示した
構成図である。
【図2】本発明の他の実施例のハードウェアの構成を示
した構成図である。
【図3】本発明の更に他の実施例のハードウェアの構成
を示した構成図である。
【図4】図1の実施例の要部の構成を示した回路図であ
る。
【図5】図1の実施例において電動機に回生制動をかけ
る際の信号波形図である。
【図6】本発明の実施例において制御ユニットのCPU
により実行されるプログラムのメインルーチンのアルゴ
リズムを示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施例においてタイマが一定の時間を
計測する毎に実行される割り込みルーチンのアルゴリズ
ムを示したフローチャートである。
【図8】本発明の実施例において電動機に設けられてい
るホールICが所定の信号を発生するごとに実行される
割り込みルーチンを示したフローチャートである。
【図9】図6のルーチンにおいて実行されるタスク0の
他のアルゴリズムを示したフローチャートである。
【図10】図6のルーチンにおいて実行されるタスクk
のアルゴリズムの他の例を示したフローチャートであ
る。
【図11】図6のルーチンにおいて実行されるタスクk
のアルゴリズムの更に他の例を示したフローチャートで
ある。
【図12】図6のルーチンにおいて実行されるタスクk
のアルゴリズムの更に他の例を示したフローチャートで
ある。
【図13】図6のルーチンにおいて実行されるタスク0
のアルゴリズムの更に他の例の一部を示したフローチャ
ートである。
【図14】図13に示したタスク0のアルゴリズムの他
の部分を示したフローチャートである。
【図15】図6のルーチンにおいて実行されるタスクk
のアルゴリズムの更に他の例を示したフローチャートで
ある。
【図16】図6のルーチンにおいて実行されるタスクk
のアルゴリズムの更に他の例を示したフローチャートで
ある。
【図17】図6のルーチンにおいて実行されるタスクk
のアルゴリズムの更に他の例を示したフローチャートで
ある。
【図18】ブラシレス直流電動機が外部から駆動される
状態になったときに電機子コイルに誘起する無負荷電圧
と車速との関係及び回生充電電流と車速との関係を示し
た線図である。
【図19】従来の電動車両駆動制御装置のハードウェア
の構成を示した構成図である。
【図20】ブラシレス直流電動機において位置検出器が
出力する位置検出信号の波形及びスイッチ回路のスイッ
チ素子のオンオフ動作を示した波形図である。
【符号の説明】
1 ブラシレス直流電動機 2 位置検出器 3 バッテリ 4 キースイッチ 5 主リレー 6 スイッチ回路 7 スイッチ駆動回路 8 制御ユニット 12 CPU 13 表示器 30 直流電源回路 31 補助リレー Su 〜Sw ブリッジの上辺のスイッチ素子 Sx 〜Sz ブリッジの下辺のスイッチ素子 Au 〜Aw 電機子コイル
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−75215(JP,A) 特開 平6−105405(JP,A) 特開 平3−243101(JP,A) 特開 平1−202101(JP,A) 特開 平7−31001(JP,A) 実開 昭59−34403(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 1/00 - 3/00 B60L 7/00 - 13/00 B60L 15/00 - 15/42 H02P 6/00 - 6/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転者により操作されるキースイッチが閉
    じられているときにスイッチ手段を閉じる主リレーと、
    ブリッジ接続された複数のスイッチ素子と各スイッチ素
    子の両端に逆並列接続されたダイオードとからなってい
    て直流入力端子間に前記主リレーのスイッチ手段を通し
    てバッテリの出力電圧が印加され、出力端子が車輪駆動
    用のブラシレス直流電動機の電機子コイルに接続された
    スイッチ回路と、前記電機子コイルに流す駆動電流の大
    きさの調整と転流とを行わせるべく前記スイッチ回路の
    スイッチ素子をオンオフ制御するスイッチ制御手段と異
    常状態の警告表示を含む各種の表示を行う表示器を制御
    する表示制御手段とを少くとも有する駆動制御部とを備
    えた電動車両駆動制御装置において、 前記スイッチ回路の直流入力端子間の電圧を入力として
    直流電圧を出力する直流電源回路が設けられて、前記直
    流電源回路から前記駆動制御部に電源電圧が与えられ、 前記主リレーのスイッチ手段の両端には、電動機が外部
    から駆動される状態になったときに前記電機子コイルか
    らスイッチ回路を通して出力される電圧が順方向に印加
    される向きの回生電流通電用ダイオードが接続され、 前記駆動制御部は、電動機の回転数が平地走行時に許容
    される最高回転数を超えたときに前記スイッチ回路を構
    成するスイッチ素子の内、バッテリの負極側に位置する
    ブリッジの下辺のスイッチ素子をオンオフさせて電動機
    の電機子コイルに誘起する電圧で前記バッテリに流れる
    回生充電電流を制御する回生電流制御手段を更に備えて
    いることを特徴とする電動車両駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動制御部は、前記スイッチ回路の
    直流入力端子間の電圧が許容値を超えているか否かを判
    定して、該直流入力端子間の電圧が許容値を超えている
    ときには前記スイッチ回路を構成するスイッチ素子の
    内、前記バッテリの負極側に位置するブリッジの下辺の
    スイッチ素子のすべてをオン状態にする過電圧時スイッ
    チオン手段を更に備えていることを特徴とする請求項1
    に記載の電動車両駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動制御部は、キースイッチの開閉
    状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、前記キー
    スイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれたこ
    とが検出されたときに何等かの異常の発生の有無を判定
    する異常有無判定手段と、前記異常有無判定手段により
    異常が発生していると判定されたときに前記スイッチ回
    路の直流入力端子間の電圧が許容値を超えているか否か
    を判定するスイッチ回路電圧判定手段と、前記スイッチ
    回路電圧判定手段により前記スイッチ回路の直流入力端
    子間の電圧が許容値を超えていると判定されたときに前
    記スイッチ回路を構成するスイッチ素子の内前記バッテ
    リの負極側に位置するブリッジの下辺のスイッチ素子の
    すべてをオン状態にする過電圧時スイッチオン手段と、
    前記直流入力端子間の電圧が許容値以下であると判定さ
    れたときに前記ブリッジの下辺のスイッチ素子のすべて
    をオフ状態にするスイッチオフ手段とを更に備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動車両駆動制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記バッテリと前記直流電源回路の電源
    入力端子との間に接続されたスイッチ手段を有して励磁
    されたときに該スイッチ手段を閉じて前記バッテリの出
    力電圧を前記直流電源回路に入力する補助リレーが設け
    られ、 前記駆動制御部は、前記キースイッチの開閉状態を検出
    するキースイッチ状態検出手段と、前記キースイッチ状
    態検出手段により前記キースイッチが開かれたことが検
    出されたときに前記補助リレーを励磁するキースイッチ
    開路時補助リレー励磁手段とを更に有していることを特
    徴とする請求項1に記載の 電動車両駆動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記バッテリと前記直流電源回路の電源
    入力端子との間に接続されたスイッチ手段を有して励磁
    されたときに該スイッチ手段を閉じて前記バッテリの出
    力電圧を前記直流電源回路に入力する補助リレーが設け
    られ、 前記駆動制御部は、前記キースイッチの開閉状態を検出
    するキースイッチ状態検出手段と、前記キースイッチ状
    態検出手段により前記キースイッチが開かれたことが検
    出されたときに何等かの異常の発生の有無を判定する異
    常有無判定手段と、前記異常有無判定手段により異常が
    発生していると判定されたときに前記補助リレーを励磁
    する異常時補助リレー励磁手段と、前記異常有無判定手
    段により異常が発生していないと判定されたときに前記
    補助リレーを非励磁とする補助リ レー消勢手段とを更に
    有していることを特徴とする請求項1に記載の 電動車両
    駆動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記バッテリと直流電源回路の電源入力
    端子との間に接続されたスイッチ手段を有して励磁され
    たときに該スイッチ手段を閉じて前記バッテリの出力電
    圧を前記直流電源回路に入力する補助リレーが設けら
    れ、 前記駆動制御部は、前記キースイッチの開閉状態を検出
    するキースイッチ状態検出手段と、前記キースイッチ状
    態検出手段によりキースイッチが開かれたことが検出さ
    れたときに前記電動機の回転数と第1の設定回転数との
    大小関係を判定する第1の回転数判定手段と、前記第1
    の回転数判定手段により回転数が第1の設定回転数以下
    であると判定されたときに前記回転数と前記第1の設定
    回転数よりも低い第2の設定回転数との大小関係を判定
    する第2の回転数判定手段と、前記第2の回転数判定手
    段により回転数が第2の設定回転数以下であると判定さ
    れている状態が継続しているときにその継続時間を計測
    して計測している継続時間が設定値に達したか否かを判
    定する計時手段と、前記第1の回転数判定手段により回
    転数が第1の設定回転数を超えたと判定されたときに前
    記補助リレーを励磁する補助リレー励磁手段と、前記計
    時手段により計測している時間が設定値に達したと判定
    されたときに前記補助リレーを非励磁とする補助リレー
    消勢手段とを更に有していることを特徴とする請求項1
    に記載の 電動車両駆動制御装置。
  7. 【請求項7】 前記バッテリと直流電源回路の電源入
    力端子との間に接続されたスイッチ手段を有して励磁さ
    れたときに該スイッチ手段を閉じて前記バッテリの出力
    電圧を前記直流電源回路に入力する補助リレーとが設け
    られ、 前記駆動制御部は、前記キースイッチの開閉状態を検出
    するキースイッチ状態検出手段と、前記キースイッチ状
    態検出手段により前記キースイッチが開かれたことが検
    出されたときに何等かの異常の発生の有無を判定する異
    常有無判定手段と、前記異常有無判定手段により異常が
    発生していると判定されたときに前記補助リレーを励磁
    する補助リレー励磁手段とを更に備えていることを特徴
    とする請求項1に記載の 電動車両駆動制御装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動制御部は、前記キースイッチの
    開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、前記
    キースイッチ状態検出手段によりキースイッチ が閉じら
    れたことが検出されたときに前記主リレーを励磁するキ
    ースイッチ閉成時主リレー励磁手段と、前記キースイッ
    チ状態検出手段によりキースイッチが開かれたことが検
    出されたときに前記スイッチ回路の直流入力端子間の電
    圧が設定電圧以上であるか否かを判定するスイッチ回路
    電圧判定手段と、前記スイッチ回路電圧判定手段により
    前記スイッチ回路の直流入力端子間の電圧が設定電圧以
    上になっていると判定されたときに前記主リレーを励磁
    するキースイッチ開路時主リレー励磁手段と、前記スイ
    ッチ回路電圧判定手段により前記直流入力端子間の電圧
    が設定電圧よりも低いと判定されたときに前記主リレー
    を非励磁とする主リレー消勢手段とを更に備え、 前記設定電圧は前記バッテリの充電を開始させるために
    必要な大きさに設定されていることを特徴とする請求項
    1に記載の 電動車両駆動制御装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動制御部は、前記キースイッチの
    開閉状態を検出するキースイッチ状態検出手段と、前記
    キースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれ
    たことが検出されたときに前記電動機の回転数と設定回
    転数との大小関係を判定する回転数判定手段と、前記キ
    ースイッチ状態検出手段によりキースイッチが開かれた
    ことが検出されたときに前記バッテリの充電が可能であ
    るか否かを判定するバッテリ充電可否判定手段と、前記
    回転数判定手段により回転数が設定回転数以下であると
    判定されたとき及び前記バッテリ充電可否判定手段によ
    りバッテリの充電が不能であると判定されたときに前記
    主リレーを非励磁とする主リレー消勢手段と、前記キー
    スイッチ状態検出手段によりキースイッチが閉じられた
    ことが検出されたとき及び前記バッテリ充電可否判定手
    段によりバッテリの充電が可能であると判定されたとき
    に前記主リレーを励磁する主リレー励磁手段とを更に備
    えていることを特徴とする請求項1に記載の電動車両駆
    動制御装置。
  10. 【請求項10】 前記表示制御手段は、車両の走行中に
    キースイッチが開かれたときに所定の表示器に警告表示
    動作を行わせることを特徴とする請求項1に記載の電動
    車両駆動制御装置。
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