JP2814451B2 - スパン調マルチフィラメント糸の製造方法 - Google Patents

スパン調マルチフィラメント糸の製造方法

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JP2814451B2 JP63111896A JP11189688A JP2814451B2 JP 2814451 B2 JP2814451 B2 JP 2814451B2 JP 63111896 A JP63111896 A JP 63111896A JP 11189688 A JP11189688 A JP 11189688A JP 2814451 B2 JP2814451 B2 JP 2814451B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な風合と外観を有するスパン調マルチ
フィラメント糸の製造方法に関する。
(従来の技術) 従来よりフィラメント糸のスパンライク化技術として
広く用いられている技術にタスラン加工技術がある。こ
の技術は均整で平行度の高いマルチフィラメント糸に、
エアージェットノズルを用い圧空乱流を噴射することに
より、フィラメント間に交絡を与え、スパン糸の特徴で
ある繊維の配列乱れや嵩高効果を表現するものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの技術によって得られる糸条は
原理的にきわめて個性が強いものであり、糸条周面に多
数のループが発現し、布帛とするまでの後工程での通過
性や、布帛表面へのループ突出によるファスナリングな
どの問題が生じ、また強固な交絡構造をとるために風合
やドレープ性などの点で充分な衣料適正が得られていな
いというのが現状である。
本発明はかかる欠点を解決すると共に、スパン糸の特
徴の1つである構成繊維の自然な配列乱れや形状に注目
し、均整で平行度の高いマルチフィラメント糸に適度な
(3次元)ウエーブと配列の乱れをランダムに与え、新
規な風合と外観を有し、更には工程通過性にも優れたス
パン調マルチフィラメント糸を得ようとするものであ
る。
(課題を解決するための手段及び作用) 本発明の構成は、複屈折率が12×10-3から50×10-3
範囲にあるポリエステル高配向未延伸糸を不完全延伸し
て得られるシック・アンド・シン マルチフィラメント
糸を、次式を満足する範囲で弛緩熱処理し、次いで施撚
することにある。
熱処理温度:T(℃) 融点温度>T>軟化点温度 弛 緩 率:S(%) 最大熱収縮率≧S>最大熱収縮率/2 以下、本発明を作用と共に詳細に説明する。
第1図及び第2図は本発明の実施態様の一例を示す概
略図である。まず第1図に示す実施態様ではシック・ア
ンド・シン マルチフィラメント糸1はフィードローラ
2によりオーバーフィード供給され、熱ピン3により弛
緩熱処理を受け、次いでネルソンローラ4により張力調
整されながら施撚リング5により施撚され、パッケージ
6として連続的に巻取られる。
第2図は、弛緩熱処理と施撚とを別工程で実施する場
合の実施態様例である。シック・アンド・シン マルチ
フィラメント糸1はフィードローラ2とデリベリローラ
ー8の間でオーバーフィードされ、プレートヒーター7
により弛緩熱処理を受け、次いでワインドローラー9に
よりパッケージ6として巻取られる。巻取られた糸条は
別工程で施撚される。この場合の施撚には、通常の撚糸
機を利用することが可能であり、特に限定するものでは
ない。
本発明の第1の要件は原糸としてポリエステル シッ
ク・アンド・シン マルチフィラメント糸を用いること
である。ここでいうシック・アンド・シン糸とは複屈折
率が12×10-3から50×10-3の範囲にある高配向未延伸糸
を不完全延伸して得られるものであれば良く、その形態
はフィラメントの長手方向に太部と細部を有するものを
いう。このようなフィラメントは構造的に安定した部分
と不安定な部分とが混在しているため、弛緩熱処理する
ことにより不均一な収縮挙動を示し、その歪みにより第
3図に糸外観図として示すようにランダムな3次元ウエ
ーブ形状を呈し、糸条外観は構成フィラメントの一部分
が糸条周面に遊離して張り出した嵩高を集合構造とな
る。
この糸条は、そのまま利用することも可能であるが、
集束性を向上させるため、更に適度な施撚を行なうこと
により安定した糸条となる。第4図に施撚後の糸条外観
を示す。
本発明の第2の要件は熱処理温度にある。この処理温
度T(℃)は処理時間、繊度などにより異なるが、弛緩
収縮が発現するための充分な温度範囲が必要であり、用
いるシック・アンド・シン マルチフィラメント糸の融
点温度と軟化点温度の範囲内とする。融点温度以上では
フィラメント間の融着が生じ、風合が粗硬となるばかり
でなく、施撚によるフィラメント間のズレ効果が減少し
ふくらみ感が低下したものとなる。また、軟化点温度以
下では充分な収縮が得られない。
本発明の第3の要件は熱処理時における弛緩率(オー
バーフィード率)である。弛緩率は高いほど効果的な形
態が得られるが、シック・アンド・シン マルチフィラ
メント原糸の最大熱収縮率以上では加工性が不安定とな
り、低すぎれば自由な収縮が阻害され、効果は微少なも
のとなる。従って、スパン調の風合と外観を得るために
は弛緩率S(%)を 最大熱収縮率≧S>最大熱収縮率/2 の範囲とすることが最も効果的である。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づき更に具体的に説明す
る。
実施例1 複屈折率が20×10-3から30×10-3であるポリエステル
三角断面 シック・アンド・シン マルチフィラメント
糸70d/36fを用い、第1図に示す態様により下記条件で
本発明を実施したところ、適度なふくらみと腰があり、
かつ外観的には構成フィラメントが微少な配列乱れを呈
したものとなり、更に光沢のあるスパン調マルチフィラ
メント糸が得られた。
回 転 数 : 6400rpm 施 撚 数 : 600t/m 熱ピン温度 : 180℃ 弛 緩 率 : 20% 実施例2 実施例1と同様の複屈折率の範囲にあるポリエステル
丸断面 シック・アンド・シン マルチフィラメント糸
100d/48fを用い、第2図に示す態様により、プレートヒ
ーター温度:210℃、弛緩率:30%、加工速度:80m/分の条
件で弛緩熱処理を行なった。次いで通常のポリエステル
延伸糸75d/36fを引揃えダウンツイスターにより回転数:
4600rpm、撚数:400t/mの合撚糸としたところ、嵩高効果
に優れたスパン調マルチフィラメント糸が得られた。
(発明の効果) 本発明は、以上の通り構成することにより、従来得ら
れなかったふくらみ感、腰、手触りなどの風合及び外観
効果に優れた新規なスパン調マルチフィラメント糸が得
られるものである。また、本発明によれば、圧空を利用
するスパン調交絡糸の製法に比較し、容易に、かつ低コ
ストで高品質のスパン調マルチフィラメント糸生産が可
能であるため、その工業的価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の異なる実施態様を示す概略
図、第3図は本発明に関する熱緩和糸の外観図、第4図
は同熱緩和糸を施撚して得られるスパン調マルチフィラ
メント糸の外観図である。 図の主要部分の説明 1……ポリエステル シック・アンド・シンマルチフィ
ラメント糸 2……フィードローラー 3……熱ピン 4……ネルソンローラー 5……施撚リング 6……パッケージ 7……プレートヒーター 8……デリベリローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 泰次 愛知県名古屋市東区砂田橋4丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社内 (72)発明者 土田 晃啓 愛知県名古屋市東区砂田橋4丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−112428(JP,A) 特開 昭59−100738(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複屈折率が12×10-3〜50×10-3の範囲にあ
    るポリエステル高配向未延伸糸を不完全延伸して得られ
    るシック・アンド・シン マルチフィラメント糸を、次
    式を満足する範囲で弛緩熱処理し、次いで弱撚すること
    を特徴とするスパン調マルチフィラメント糸の製造方
    法。 熱処理温度:T(℃) 融点温度>T>軟化点温度 弛 緩 率:S(%) 最大熱収縮率≧S>最大熱収縮率/2
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JPS57112428A (en) * 1980-12-30 1982-07-13 Toray Industries Production of polyester multifilament yarn having thick and fine parts
JPH0227457B2 (ja) * 1982-11-24 1990-06-18 Unitika Ltd Horiesuterusurabuyaannoseizohoho

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