JPH01321943A - スパン調マルチフイラメント糸の製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は新規な風合、外観を有するスパン調マルチフィ
ラメント糸の製法に関する。

〈従来の技術〉 通常熱可塑性マルチフィラメント糸のスパンライク化技
術としては、特開昭５２−２１４４６号に開示されてい
る流体ノズルを用いたゝタスラン加工“あるいは特開昭
５３−１９４４６号に開示されている流体ノズルを用い
た同様の加工が従来よりある。

これはマルチフィラメント糸に前記の様な流体ノズルを
用い圧空乱流を噴射することにより交絡を与え繊維の配
列乱れや嵩高効果を発現させスパン糸の特徴をフィラメ
ント糸で表現するものである。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながらこれらの技術によって得られる糸条は、糸
条周面に多数のループが発現し、布帛とするまでの工程
通過性や布帛表面−＼のループ突出によるファスナリン
グ等が問題となり、また強固な交絡構造を取るため、風
合やドレープ性等の点で充分な衣料適性が得られていな
いという実状にある。さらにフィラメント間に繊維の配
列乱れや嵩高効果を発現させるために１）高圧の圧空空
気を用いなければならない ２）消費流量が多い ３）糸条処理速度に限界がある ４）２ンニングコストが高い 等の問題点を有している。

本発明は、これらの問題点を解決するためにスパン糸の
特徴の１つである構成繊維の自然な配列乱れや形状に注
目し、フィラメント糸からのアプローチを考え、均整で
平行度の高いマルチフィラメント糸に適度な３次元ウェ
ーブと配列乱れをランダムに与え、他のマルチフィラメ
ントと低消費量タイプのノズルで流体交絡処理を施すこ
とによって新規な風合、外観と工程通過性に優れたスパ
ン調マルチフィラメント糸を提供するものである。

く課題を解決するための手段〉 本発明の要旨は、複屈折率が１２Ｘ１０　〜５０　Ｘ　
１０−’の範囲にあるポリエステル高配向未延伸糸を不
完全延伸して得られるシックアンドシンマルチフィラメ
ント糸に次式を満足する範囲で弛緩熱処理し、次いで他
のポリエステルマルチフィラメント糸と流体交絡処理を
することを特徴とするスパン調マルチフィラメント糸の
製法にある。

熱処理温度：Ｔ（℃） 融点〉Ｔ〉（二次転位点＋５０） 弛緩率：Ｓ（％） 最大熱収縮率≧Ｓ〉最大熱収縮率／２ 以下本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明の実施態様を示す概略図である。ポリエ
ダテルシックアンドシンマルチフィラメント糸（１）は
第１フイードローラー（３）と第２フイードローラー（
５）の間で弛１１供給（オーバーフィード供給）されプ
レートヒーター（４）で弛緩熱処理を受け、次いで他の
ポリエステルマルチフィラメント糸（２）と共に第２フ
イードローラー（５）とデリベリローラー（７）の間で
オーバーフィード供給され流体ノズル（６）で交絡処理
され、ワインデインクローラ−（８）によりパッケージ
（９）として巻取られる。巻取られた糸条は、そのまま
利用できるが、更に適度な施撚を行うことにより外観、
風合効果を、よりスパン調に呈する場合がある。この時
施撚は通常の撚糸機を利用することが可能であり、特に
限定するものではない。

本発明の第１要件としては、弛緩熱処理を受ける原糸が
シックアンドシンマルチフィラメント糸を用いることで
ある。ここでいうシックアンドシンマルチフィラメント
糸とは、複屈折率が１２Ｘ１０　〜５０Ｘ１０　　の範
囲にある高配向未延伸糸を不完全延伸して得られるもの
であれば良（、形態はフィラメント糸の長手方向に太部
と細部を有するものをいう。この様なフィラメント糸は
構造的に安定した部分と不安定な部分とが混在している
ため、弛緩熱処理することにより不均一な収縮挙動を示
しその歪により、第２図に示した糸外観図の様なランダ
ムな３次元ウェーブ形状を呈し、糸条外観は構成フィラ
メントの一部分が糸条周囲に遊離して張り出した嵩高な
集合構造となる。

この糸条は、そのまま利用することも可能であるが、弛
緩熱処理を施したため強力低下、集束性不良という現象
が起こる場合がある。このため弛緩熱処理した糸条に対
し、強力保持、集束性向上のため、もう−本他のマルチ
フィラメント糸を流体処理により交絡させ複合化するこ
とにより、この欠点を解消できる。さらにこのマルチフ
ィラメント糸条が、断面形状、収縮率等特徴的な現象を
呈する原糸を適宜選択することにより多様な外観、風合
効果を表現することが可能である。第３図に得られた糸
条の外観図を示す。

第２の要件は、熱処理温度にある。温度Ｔ（℃）は処理
時間、繊度などにより異なるが、弛緩収縮が発現するた
めの充分な温度範囲が必要であり、用いるシックアンド
シンマルチフィラメント糸の融点＞Ｔ＞（二次転位点＋
５０）の範囲とする。融点以上ではフィラメント間の融
着が生じ風合が粗硬となるばかりでな（弛緩によるフィ
ラメント間のズレ効果が減少し、ふ（らみ感が低下した
ものとなる。また（二次転位点＋５０）℃以下では充分
な収縮が得られないという結果に基づいたものである。

第３の要件は、熱処理時の弛緩率（オーバーフィード率
）である。弛緩率は高いほど効果的な形態が得られるが
、シックアンドシンマルチフィラメント原糸の最大熱収
縮率以上では加工性が不安定となり、低（ければ自由な
収縮が阻害され効果は微少なものとなる。従ってスパン
調風合、外観を得るためには弛緩率Ｓ（％）を最大熱収
縮率≧Ｓ〉最大熱収縮率／２の範囲とすることが最も効
果的である。

実施例１ 複屈折率が２０Ｘ１０　〜３０Ｘ１０　　であるポリエ
ステル三角断面シックアンドシンマルチフィラメント糸
７０ｄ／３６ｆとポリエステル丸断面レギュラー糸５０
ｄ／２４ｆを用い、第１図に示す方法により下記条件で
本発明を実施し、次いで撚糸機により１６００Ｔ／Ｍ　
の施撚を行ったところ、ループ突出やファスナリング等
の問題がな（工程通過性も良好で、ふくらみ感等を有し
かつ外観効果のすぐれたスパン調マルチフィラメント糸
が得られた。

糸　　速　　　：　　　　４　０　０　ｍ／１ｎｉｎ弛
緩率　　：　　　１５％ ヒーター温度：　　　　１８０℃ 空気圧力　：　　　　　４ｋｇ／口２ 実施例２ 複屈折率が２０Ｘ１０　〜３０ｘｌＯであルホリエステ
ル三角断面シックアンドシンマルチフィラメント糸１０
０ｄ／３６ｆとポリエステルＹ字断面マルチフィラメン
ト糸７５ｄ／３６ｆとを用い、第１図に示す方法により
下記条件で本発明を実施したところ、嵩高性に優れたス
パン調マルチフィラメント糸が得られた。

糸　　速　　　：　　　　３　０　０　ｍ／ｍｉｎ弛緩
率　　＝　　　２０％ ヒーター温度：　　　２００℃ 空気圧力　：　　　　　３　ｋｇ７ｃｍ’〈発明の効果
〉 本発明は、以上の通り構成することにより従来得られな
かったふ（らみ感、腰、手触りなどの風合及び外観効果
に優れた新規なスパン調マルチフィラメント糸を提供す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施態様を示す概略図、第２図は熱緩
和糸の概観図、第３図は本発明のスパン調マルチフィラ
メント糸の概観図である。 １゛°°ポリエステルシツクアンドシンマルチフイラメ
ント糸 ２・・・ポリエステルマルチフィラメント糸３・・・第
１フイードローラー ４・・・プレートヒーター 、５・・・第２フイードローラー ６・・・流体ノズル ７・・・デリベリローラー ８・・・ワインデイングローラー 奉７図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 複屈折率が１２×１０＾−＾３〜５０×１０＾−＾３の
   範囲にあるポリエステル高配向未延伸糸を不完全延伸し
   て得られるシックアンドシンマルチフイラメント糸に次
   式を満足する範囲で弛緩熱処理し、次いで他のポリエス
   テルマルチフィラメント糸と流体交絡処理をすることを
   特徴とするスパン調マルチフィラメント糸の製法。 熱処理温度：Ｔ（℃） 融点＞Ｔ＞（二次転位点＋５０） 弛緩率：Ｓ（％） 最大熱収縮率≧Ｓ＞最大熱収縮率／２