JP2813942B2 - 摺動面構成体 - Google Patents

摺動面構成体

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JP2813942B2
JP2813942B2 JP5132986A JP13298693A JP2813942B2 JP 2813942 B2 JP2813942 B2 JP 2813942B2 JP 5132986 A JP5132986 A JP 5132986A JP 13298693 A JP13298693 A JP 13298693A JP 2813942 B2 JP2813942 B2 JP 2813942B2
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貴浩 郡司
義和 藤澤
康 川人
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相手部材との摺動面を
持ち、その摺動面には摺動条件を異にする複数の領域が
連続して存在する摺動面構成体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種摺動面構成体としては、例
えば内燃機関用鋳鉄製カムシャフトにおいて、そのカム
外周面に、耐焼付き性の向上を狙って設けられる窒化層
が知られている。この場合、ノーズ部側に高面圧領域
が、またベース円部側に低面圧領域がそれぞれ存する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内燃機
関が高速、且つ高出力化の傾向にある現在の状況下で
は、従来の摺動面構成体は初期なじみ性が悪く、またオ
イル保持性、つまり保油性が十分でないため、特に、ノ
ーズ部側の高面圧領域において耐焼付き性が乏しいとい
う問題がある。
【0004】本発明は前記に鑑み、摺動条件を異にする
各領域に良好な初期なじみ性と十分な保油性とを持た
せ、これにより耐焼付き性を向上させることができるよ
うにした前記摺動面構成体を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、相手部材との
摺動面を持ち、その摺動面には摺動条件を異にする複数
の領域が連続して存在する摺動面構成体において、各領
域を、多数の角錐状金属結晶および多数の角錐台状金属
結晶の少なくとも一方を有する金属結晶集合体より形成
し、前記角錐状および角錐台状金属結晶は、単一の結晶
面、つまり1つのミラー指数を持つ結晶面を摺動面側に
向けることによって構成された配向性金属結晶であり
つの領域に含まれる前記角錐状および角錐台状金属結
の前記 単一の結晶面と、別の領域に含まれる前記角錐
状および角錐台状金属結晶の前記単一の結晶面を異
らせることにより、摺動開始初期において、各領域の前
記角錐状および角錐台状金属結晶の先端部側がその領域
の前記摺動条件に応じて優先的に摩耗するようにしたこ
とを特徴とする。
【0006】
【作用】前記のように構成すると、摺動開始初期におい
ては、角錐状金属結晶の先端部側が摺動条件、例えば
面圧に応じて優先的に摩耗するので、各領域の初期なじ
み性が良好となる。各領域には、相隣る両角錐状金属結
晶間等の谷部による油溜りが存し、したがって各領域の
保油性が良好となり、また前記谷部を通路とする油流れ
により相隣る両領域間には一方から他方への給油が現出
する。これにより、初期摩耗後は、領域の摩耗が抑制
されて各領域では十分な保油性と相互的な給油とが維持
されるので、摺動面構成体の耐焼付き性が向上する。
【0007】
【実施例】図1において、内燃機関用カムシャフト1は
鋳鉄製母材2を有し、その母材2のカム3、したがって
ノーズ部4およびベース円部5外周面に、相手部材であ
るロッカアームスリッパ6との摺動面7を持つ層状摺動
面構成体8がメッキ処理により形成される。摺動面構成
体8の摺動面7には摺動条件を異にする複数の領域、図
示例ではノーズ部4側の高面圧領域Aとベース円部5側
の低面圧領域Bとが連続して存在する。その高面圧領域
Aおよび低面圧領域Bは、図2,図3に示すように、多
数の角錐状金属結晶および多数の角錐台状金属結晶の少
なくとも一方、図示例では多数の角錐状金属結晶9,1
0を有する金属結晶集合体により形成される。高面圧領
域Aにおける硬さHvは、低面圧領域Bにおける硬さH
vよりも高く設定される。例えば、高面圧領域Aでは、
面圧P1 がP1 ≧400MPaになるので、その硬さH
vはHv≧400であることが望ましく、一方、低面圧
領域Bでは、面圧P2 がP2 <400MPaになるの
で、その硬さHvはHv<400であることが望まし
い。
【0008】前記のように構成すると、摺動開始初期に
おいては、角錐状金属結晶9,10の先端部側が面圧に
応じて優先的に摩耗するので、各領域A,Bの初期なじ
み性が良好となる。各領域A,Bには、相隣る両角錐状
金属結晶9または10間の谷部11による油溜りが存
し、したがって各領域A,Bの保油性が良好となり、ま
た各谷部11を通路とする油流れにより両領域A,B間
には一方から他方への給油が現出する。これにより、初
期摩耗後は、領域A,Bの摩耗が抑制されて各領域
A,Bでは十分な保油性と相互的な給油とが維持される
ので、摺動面構成体8の耐焼付き性が向上する。
【0009】角錐状金属結晶9,10は柱状晶の先端部
を構成し、その傾きは摺動面構成体8の保油性に影響を
与える。そこで、図4に示すように、角錐状金属結晶
9,10の底面側に、摺動面7に沿う仮想面13を規定
し、また角錐状金属結晶9,10の頂点aと底面中央部
bを通る直線cが、底面中央部bを通り仮想面13に垂
直な基準線Dに対してなす傾き角をθと規定すると、そ
の傾き角θは0°≦θ≦30°に設定される。傾き角θ
がθ>30°では、摺動面構成体8の保油性が低下す
る。
【0010】図5に示すように、両角錐状金属結晶9,
10が体心立方構造(bcc構造)を持つ場合には、高
面圧領域Aにおける角錐状金属結晶9は、単一の結晶
面、つまり1つのミラー指数を持つ結晶面としての(2
hhh)面を摺動面7側に向けることによって構成され
た(2hhh)配向性金属結晶であり、その(2hh
h)配向性金属結晶の存在率SはS≧40%(S≒10
0%を含む。以下同じ)である。また低面圧領域Bにお
ける角錐状金属結晶10は、単一の結晶面、つまり(h
hh)面を摺動面7側に向けることによって構成された
(hhh)配向性金属結晶であって、その(hhh)配
向性金属結晶の存在率SはS≧40%である。したがっ
て、(2hhh)配向性金属結晶と(hhh)配向性金
属結晶とは摺動面7に向かう単一の結晶面を異にする。
この場合、(2hhh)面が2次すべり面であることか
ら(2hhh)配向性金属結晶は(hhh)配向性金属
結晶よりも高い硬さを有し、これにより高、低面圧領域
A,Bの硬さに差をつけることができる。
【0011】また図6に示すように、両角錐状金属結晶
9,10が面心立方構造(fcc構造)を持つ場合に
は、高面圧領域Aにおける角錐状金属結晶9は、単一の
結晶面、つまり(h00)面を摺動面7側に向けること
によって構成された(h00)配向性金属結晶であり、
その(h00)配向性金属結晶の存在率SはS≧40%
である。また低面圧領域Bにおける角錐状金属結晶10
は、単一の結晶面、つまり(3hhh)面を摺動面7側
に向けることによって構成された(3hhh)配向性金
属結晶であって、その(3hhh)配向性金属結晶の存
在率SはS≧40%である。したがって、両配向性金属
結晶は摺動面7に向かう単一の結晶面を異にする。この
場合、(h00)面が原子密度の高い結晶面であること
から(h00)配向性金属結晶は(3hhh)配向性金
属結晶よりも高い硬さを有し、これにより、高、低面圧
領域A,Bの硬さに差をつけることができる。
【0012】bcc構造を持つ金属結晶としては、F
e、Cr、Mo、W、Ta、Zr、Nb、V等の単体ま
たは合金の結晶を挙げることができる。またfcc構造
を持つ金属結晶としては、Pb、Ni、Cu、Pt、A
l、Ag、Au等の単体または合金の結晶を挙げること
ができる。
【0013】摺動面構成体8を形成する場合のメッキ処
理において、電気Feメッキ処理を行う場合の基本的条
件は、表1,表2の通りである。
【0014】
【表1】
【0015】有機系添加剤としては、尿素、サッカリン
等が用いられる。
【0016】
【表2】
【0017】表3,表4は電気Niメッキ処理の場合を
示す。
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】前記条件下で行われる電気Fe、Niメッ
キ処理において、陰極電流密度、メッキ浴pH、有機系
添加剤の配合量等によって(hhh)配向性Fe結晶お
よび(2hhh)配向性Fe結晶、または(h00)配
向性Ni結晶および(3hhh)配向性Ni結晶の析
出、その存在量等を制御して、両領域A,Bの硬さを決
定する。
【0021】メッキ処理としては、電気メッキ処理の外
に、真空メッキ処理、例えば気相メッキ法、PVD法、
CVD法、スパッタ法、イオンプレーティング等を挙げ
ることができる。スパッタ法によりW、Moメッキを行
う場合の条件は、例えばAr圧力 0.2〜1.0P
a、Ar加速電力 直流 0.5〜1.5kW、母材温
度 80〜300℃である。またスパッタ法によりP
t、Alメッキを行う場合の条件は、例えばAr圧力
0.8〜1.0Pa、Ar加速電力 直流 200〜1
000W、母材温度 80〜300℃である。CVD法
によりWメッキを行う場合の条件は、例えば原材料 W
6 、ガス流量 2〜15cc/min 、チャンバ内圧力
50〜300Pa、母材温度 300〜600℃であ
る。またCVD法によりAlメッキを行う場合の条件
は、例えば原材料 Al(CH3 3 、ガス流量 1.
0〜10cc/min 、チャンバ内圧力 50〜300P
a、母材温度 300〜600℃である。
【0022】以下、具体例について説明する。
【0023】JIS FC25よりなる鋳鉄製母材2に
おいて、チル層を有するカム3のノーズ部4およびベー
ス円部5外周面に、電気Feメッキ処理を施すことによ
り、Fe結晶の集合体より構成され、且つノーズ部4側
の高面圧領域Aとベース円部5側の低面圧領域Bとを有
する摺動面7を備えた摺動面構成体8を形成して複数の
内燃機関用カムシャフト1を製造した。
【0024】表5〜表8は摺動面構成体8の例1〜12
における電気Feメッキ処理条件を示す。
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】表9,表10は、例1〜12における摺動
面7の結晶形態、各配向性Fe結晶の存在率Sおよび各
領域A,Bの硬さをそれぞれ示す。
【0030】
【表9】
【0031】
【表10】
【0032】存在率Sは、例1〜12のX線回折図(X
線照射方向は摺動面7に対して直角方向)に基づいて次
のような方法で求められたものである。一例として、例
1について説明すると、図7は例1における高面圧領域
AのX線回折図、また図8は例1における低面圧領域B
のX線回折図であり、各配向性Fe結晶の存在率Sは、
次式から求められた。なお、例えば、{110}配向性
Fe結晶とは、{110}面を摺動面4a側に向けた配
向性Fe結晶を意味する。 {110}配向性Fe結晶:S110 ={(I110 /IA110 )/T}×100、 {200}配向性Fe結晶:S200 ={(I200 /IA200 )/T}×100、 {211}配向性Fe結晶:S211 ={(I211 /IA211 )/T}×100、 {310}配向性Fe結晶:S310 ={(I310 /IA310 )/T}×100、 {222}配向性Fe結晶:S222 ={(I222 /IA222 )/T}×100 ここで、I110 、I200 、I211 、I310 、I222 は各
結晶面のX線反射強度の測定値(cps)であり、また
IA110 、IA200 、IA211 、IA310 、IA222
ASTMカードにおける各結晶面のX線反射強度比で、
IA110 =100、IA200 =20、IA211 =30、
IA310 =12、IA222 =6である。さらにTは、T
=(I110 /IA110 )+(I200 /IA200 )+(I
211 /IA211 )+(I310 /IA310 )+(I222
IA222 )である。
【0033】図9は、例1の高面圧領域Aにおける結晶
構造を示す顕微鏡写真(5000倍)、また図10は、
例1の低面圧領域Bにおける結晶構造を示す顕微鏡写真
(5000倍)である。図9に示す高面圧領域Aにおい
て、多数の角錐状(2hhh)配向性Fe結晶が観察さ
れる。この角錐状(2hhh)配向性Fe結晶は{21
1}配向性Fe結晶であり、その{211}配向性Fe
結晶の存在率Sは、図7、表9に示すように84.3%
である。図10に示す低面圧領域Bにおいて、多数の比
較的小さな角錐状(hhh)配向性Fe結晶が観察され
る。この角錐状(hhh)配向性Fe結晶は、{22
2}配向性Fe結晶であり、その{222}配向性Fe
結晶の存在率Sは、図8、表9に示すように69.5%
である。
【0034】次に、例1〜12のカムシャフトを機関に
組込んで焼付きテストを行い、高面圧領域Aおよび低面
圧領域Bにおける硬さと焼付き発生面圧との関係を求め
たところ、図11の結果を得た。テスト条件は次の通り
である。カムシャフトの回転数 2000rpm 、給油量
10ml/min 、油温 100℃、ロッカアームのスリ
ッパの材質 Fe系焼結材。図中、点(1)〜(12)
は例1〜12にそれぞれ該当する。また各線は、それぞ
れ低面圧領域Bにおける硬さが異なる場合である。点
(13)はカム3外周面に窒化処理を施した場合を示
し、したがってノーズ部4およびベース円部5には電気
Feメッキ処理は施されていない。
【0035】図11から、例1,2のように、高、低面
圧領域A,Bを角錐状Fe結晶を有するFe結晶集合
り形成すると共に、ノーズ部4側の高面圧領域Aにお
ける硬さHvをHv=600、または400設定し、
またベース円部5側の低面圧領域Bにおける硬さHvを
v=300設定すると、良好な初期なじみ性、十分
な保油性および円滑な給油性を得て焼付き発生面圧が向
上することが判る。例3のように高面圧領域Aにおける
硬さHvをHv=300に設定すると、初期摩耗の段階
で、高面圧であることに起因して角錐状Fe結晶の摩耗
量が増し、その結果、谷部が浅くなって油溜りの容量が
極めて小さくなるため、高面圧下での摺動に対処し得る
だけの保油性を確保することができない。例4〜6のよ
うに、低面圧領域Bにおける硬さHvをHv=600に
設定すると、低面圧であることに起因して角錐状Fe結
晶の摩耗量が少なく、その結果、低面圧領域Bの初期な
じみ性が低下する。
【0036】摺動面構成体8を、電気Niメッキ処理に
より前記条件下で形成した場合において、(3hh
h)、したがって{311}配向性Ni結晶、(h0
0)、したがって{200}配向性Ni結晶等の存在率
Sは前記同様にX線回折図に基づいて次式から求められ
る。なお、例えば{111}配向性Ni結晶とは、{1
11}面を摺動面7側に向けた配向性Ni結晶を意味す
る。 {111}配向性Ni結晶:S111 ={(I111 /IA111 )/T}×100、 {200}配向性Ni結晶:S200 ={(I200 /IA200 )/T}×100、 {220}配向性Ni結晶:S220 ={(I220 /IA220 )/T}×100、 {311}配向性Ni結晶:S311 ={(I311 /IA311 )/T}×100 ここで、I111 、I200 、I220 、I311 は各結晶面の
X線反射強度の測定値(cps)であり、またI
111 、IA200 、IA220 、IA311 はASTMカー
ドにおける各結晶面のX線反射強度比で、IA111 =1
00、IA200 =42、IA220 =21、IA311 =2
0である。さらにTは、T=(I111 /IA111 )+
(I200 /IA200 )+(I220 /IA220 )+(I
311 /IA311 )である。
【0037】図12に示すように、金属結晶集合体は多
数の角錐台状金属結晶9,10を有することがあり、こ
の場合の傾き角θは、上底面中央部eおよび下底面中央
部fを通る直線gと、下底面中央部fを通り仮想面13
に垂直な基準線dとがなす角度として規定される。傾き
角θの範囲は前記同様に0°≦θ≦30°である。また
金属結晶集合体は、多数の角錐状および多数の角錐台状
金属結晶を有するものでもよい。
【0038】なお、本発明は、摺動条件を異にする領域
が二領域である場合に限らず、三領域以上ある場合にも
適用される。また本発明は、カムシャフトの外に、ピス
トンピン、ギヤ、クランク軸、ディファレンシャルピニ
オンシャフト、コンロッド、ピストン(スカート部、ラ
ンド部、リング溝)、ロッカアーム、バルブリフタ、軸
受メタル、ベアリングインナケース、ベアリングアウタ
ケース、金属ベルト、プーリ等にも適用される。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、摺動条件を異にする各
領域に良好な初期なじみ性と十分な保油性とを持たせる
と共に相隣る両領域間に相互的な給油を現出させること
によって、耐焼付き性の優れた摺動面構成体を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カムシャフトの断面図である。
【図2】図1の2矢示部の拡大図である。
【図3】図1の3矢示部の拡大図である。
【図4】角錐状金属結晶の傾きを示す説明図である。
【図5】体心立方構造およびその(hhh)面、(2h
hh)面を示す斜視図である。
【図6】面心立方構造およびその(h00)面、(3h
hh)面を示す説明図である。
【図7】高面圧領域の一例におけるX線回折図である。
【図8】低面圧領域の一例におけるX線回折図である。
【図9】高面圧領域の一例における結晶構造を示す顕微
鏡写真である。
【図10】低面圧領域の一例における結晶構造を示す顕
微鏡写真である。
【図11】焼付きテスト結果を示すグラフである。
【図12】角錐台状金属結晶の傾きを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
6 ロッカアームスリッパ(相手部材) 7 摺動面 8 摺動面構成体 9,10 角錐状、角錐台状金属結晶 A 高面圧領域 B 低面圧領域
フロントページの続き (72)発明者 川人 康 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 広瀬 謙治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−309978(JP,A) 特開 平5−25683(JP,A) 特開 平5−25684(JP,A) 特開 平5−25688(JP,A) 特開 平5−26008(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相手部材との摺動面を持ち、その摺動面
    には摺動条件を異にする複数の領域が連続して存在する
    摺動面構成体において、各領域を、多数の角錐状金属結
    晶および多数の角錐台状金属結晶の少なくとも一方を有
    する金属結晶集合体より形成し、前記角錐状および角錐
    台状金属結晶は、単一の結晶面を摺動面側に向けること
    によって構成された配向性金属結晶であり1つの領域
    に含まれる前記角錐状および角錐台状金属結晶の前記単
    一の結晶面と、別の領域に含まれる前記角錐状および角
    錐台状金属結晶の前記単一の結晶面を異ならせること
    により、摺動開始初期において、各領域の前記角錐状お
    よび角錐台状金属結晶の先端部側がその領域の前記摺動
    条件に応じて優先的に摩耗するようにしたことを特徴と
    する摺動面構成体。
  2. 【請求項2】 前記摺動面には高面圧領域と低面圧領域
    とが連続して存在し、また前記金属結晶集合体は体心立
    方構造を有する金属結晶の集合体であり、前記高面圧領
    域における前記角錐状金属結晶および角錐台状金属結晶
    は、前記単一の結晶面である(2hhh)面を摺動面側
    に向けることによって構成された(2hhh)配向性金
    属結晶であり、前記低面圧領域における前記角錐状金属
    結晶および角錐台状金属結晶は、前記単一の結晶面であ
    る(hhh)面を摺動面側に向けることによって構成さ
    れた(hhh)配向性金属結晶である、請求項1記載の
    摺動面構成体。
  3. 【請求項3】 前記摺動面には高面圧領域と低面圧領域
    とが連続して存在し、また前記金属結晶集合体は面心立
    方構造を有する金属結晶の集合体であり、前記高面圧領
    域における前記角錐状金属結晶および角錐台状金属結晶
    は、前記単一の結晶面である(h00)面を摺動面側に
    向けることによって構成された(h00)配向性金属結
    晶であり、前記低面圧領域における前記角錐状金属結晶
    および角錐台状金属結晶は、前記単一の結晶面である
    (3hhh)面を摺動面側に向けることによって構成さ
    れた(3hhh)配向性金属結晶である、請求項1記載
    の摺動面構成体。
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