JP2724792B2 - 摺動面構成体 - Google Patents
摺動面構成体Info
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- JP2724792B2 JP2724792B2 JP35132992A JP35132992A JP2724792B2 JP 2724792 B2 JP2724792 B2 JP 2724792B2 JP 35132992 A JP35132992 A JP 35132992A JP 35132992 A JP35132992 A JP 35132992A JP 2724792 B2 JP2724792 B2 JP 2724792B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oriented
- hhh
- 2hhh
- sliding surface
- crystal
- Prior art date
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- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相手部材との摺動面を
構成する摺動面構成体に関する。
構成する摺動面構成体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種摺動面構成体としては、例
えば内燃機関用ピストンにおいて、Al合金製母材のラ
ンド部およびスカート部外周面に、耐摩耗性の向上を狙
って設けられるFeメッキ層が知られている。
えば内燃機関用ピストンにおいて、Al合金製母材のラ
ンド部およびスカート部外周面に、耐摩耗性の向上を狙
って設けられるFeメッキ層が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内燃機
関が高速、且つ高出力化の傾向にある現在の状況下で
は、従来の摺動面構成体は耐摩耗性において難点がある
上、オイル保持性、つまり保油性が十分でなく、また初
期なじみ性も悪いため耐焼付き性が乏しいという問題が
ある。
関が高速、且つ高出力化の傾向にある現在の状況下で
は、従来の摺動面構成体は耐摩耗性において難点がある
上、オイル保持性、つまり保油性が十分でなく、また初
期なじみ性も悪いため耐焼付き性が乏しいという問題が
ある。
【0004】本発明は前記に鑑み、結晶構造を特定する
ことによって、比較的高い硬さ、十分な保油性および良
好な初期なじみ性を持ち、これにより耐摩耗性および耐
焼付き性を向上させることができるようにした前記摺動
面構成体を提供することを目的とする。
ことによって、比較的高い硬さ、十分な保油性および良
好な初期なじみ性を持ち、これにより耐摩耗性および耐
焼付き性を向上させることができるようにした前記摺動
面構成体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る摺動面構成
体は、体心立方構造を持つ金属結晶の集合体より構成さ
れ、その集合体は、ミラー指数で(hhh)面を摺動面
側に向けた(hhh)配向性金属結晶と、ミラー指数で
(2hhh)面を摺動面側に向けた(2hhh)配向性
金属結晶とを含み、前記(hhh)配向性金属結晶の存
在率S hhh はS hhh ≧20%であり、また前記(2hh
h)配向性金属結晶の存在率S 2hhh は20%≦S 2hhh ≦
60%であることを特徴とする。
体は、体心立方構造を持つ金属結晶の集合体より構成さ
れ、その集合体は、ミラー指数で(hhh)面を摺動面
側に向けた(hhh)配向性金属結晶と、ミラー指数で
(2hhh)面を摺動面側に向けた(2hhh)配向性
金属結晶とを含み、前記(hhh)配向性金属結晶の存
在率S hhh はS hhh ≧20%であり、また前記(2hh
h)配向性金属結晶の存在率S 2hhh は20%≦S 2hhh ≦
60%であることを特徴とする。
【0006】ここで、前記存在率S hhh およびS 2hhh 、
つまりSm(mは、hhh、2hhh等のミラー指数、
以下同じ)について説明する。摺動面構成体がbcc構
造を持つ金属結晶の集合体より構成されている場合、X
線照射方向を摺動面4aに対し直角方向に定めてX線回
折を行うと、X線回折図には、原則として、(hh0)
面を摺動面4a側に向けた(hh0)配向性金属結晶、
(h00)面を摺動面4a側に向けた(h00)配向性
金属結晶、(2hhh)面を摺動面4a側に向けた(2
hhh)配向性金属結晶、(3hh0)面を摺動面4a
側に向けた(3hh0)配向性金属結晶および(hh
h)面を摺動面4a側に向けた(hhh)配向性性金属
結晶によるX線反射強度が現出する。
つまりSm(mは、hhh、2hhh等のミラー指数、
以下同じ)について説明する。摺動面構成体がbcc構
造を持つ金属結晶の集合体より構成されている場合、X
線照射方向を摺動面4aに対し直角方向に定めてX線回
折を行うと、X線回折図には、原則として、(hh0)
面を摺動面4a側に向けた(hh0)配向性金属結晶、
(h00)面を摺動面4a側に向けた(h00)配向性
金属結晶、(2hhh)面を摺動面4a側に向けた(2
hhh)配向性金属結晶、(3hh0)面を摺動面4a
側に向けた(3hh0)配向性金属結晶および(hh
h)面を摺動面4a側に向けた(hhh)配向性性金属
結晶によるX線反射強度が現出する。
【0007】この場合、各結晶面の測定感度が異なるの
で、それら測定感度を同一感度レベルに補正すべく、各
配向性金属結晶におけるX線反射強度の測定値Imは、
ASTMカードにおいて、対応する結晶面のX線反射強
度比IAmで除され、これにより補正値Im/IAmが
得られる。
で、それら測定感度を同一感度レベルに補正すべく、各
配向性金属結晶におけるX線反射強度の測定値Imは、
ASTMカードにおいて、対応する結晶面のX線反射強
度比IAmで除され、これにより補正値Im/IAmが
得られる。
【0008】また、全ての配向性金属結晶によるX線反
射強度の測定値の和は、前記補正値の和Tとして表わさ
れる。
射強度の測定値の和は、前記補正値の和Tとして表わさ
れる。
【0009】そこで、本発明においては、或一種の配向
性金属結晶の存在率Sm(%)を Sm={(Im/IAm)/T}×100 と定義する。
性金属結晶の存在率Sm(%)を Sm={(Im/IAm)/T}×100 と定義する。
【0010】したがって、(hh0),(h00),
(2hhh),(3hh0)および(hhh)配向性金
属結晶の存在率は次のように表わされる。 (hh0)配向性金属結晶:S hh0 ={(I hh0 /IA
hh0 )/T}×100、 (h00)配向性金属結晶:S h00 ={(I h00 /IA
h00 )/T}×100、 (2hhh)配向性金属結晶:S 2hhh ={(I 2hhh /I
A 2hhh )/T}×100、 (3hh0)配向性金属結晶:S 3hh0 ={(I 3hh /I
A 3hh )/T}×100、 (hhh)配向性金属結晶:S hhh ={(I hhh /IA
hhh )/T}×100 ここで、I hh0 、I h00 、I 2hhh 、I 3hh0 、I hhh は各
結晶面のX線反射強度の測定値である。またIA hh0 、
IA h00 、IA 2hhh 、IA 3hh0 、IA hhh はASTMカ
ードにおける各結晶面のX線反射強度比であって、IA
hh0 =100、IA h00 =20、IA 2hhh =30、IA
3hh0 =12、IA hhh =6である。さらにTは、T=
(I hh0 /IA hh0 )+(I h00 /IA h00 )+(I
2hhh /IA 2hhh )+(I 3hh0 /IA 3hh0 )+(I hhh /
IA hhh )である。
(2hhh),(3hh0)および(hhh)配向性金
属結晶の存在率は次のように表わされる。 (hh0)配向性金属結晶:S hh0 ={(I hh0 /IA
hh0 )/T}×100、 (h00)配向性金属結晶:S h00 ={(I h00 /IA
h00 )/T}×100、 (2hhh)配向性金属結晶:S 2hhh ={(I 2hhh /I
A 2hhh )/T}×100、 (3hh0)配向性金属結晶:S 3hh0 ={(I 3hh /I
A 3hh )/T}×100、 (hhh)配向性金属結晶:S hhh ={(I hhh /IA
hhh )/T}×100 ここで、I hh0 、I h00 、I 2hhh 、I 3hh0 、I hhh は各
結晶面のX線反射強度の測定値である。またIA hh0 、
IA h00 、IA 2hhh 、IA 3hh0 、IA hhh はASTMカ
ードにおける各結晶面のX線反射強度比であって、IA
hh0 =100、IA h00 =20、IA 2hhh =30、IA
3hh0 =12、IA hhh =6である。さらにTは、T=
(I hh0 /IA hh0 )+(I h00 /IA h00 )+(I
2hhh /IA 2hhh )+(I 3hh0 /IA 3hh0 )+(I hhh /
IA hhh )である。
【0011】
【作用】(hhh)配向性金属結晶は柱状に成長し、摺
動面においては比較的大きな角錐状または角錐台状をな
し、その硬さは比較的低い。
動面においては比較的大きな角錐状または角錐台状をな
し、その硬さは比較的低い。
【0012】一方、(2hhh)配向性金属結晶は、摺
動面において小角錐状または小立方体状をなし、またそ
れらが相互に食込んで非常に入組んだ様相を呈する。そ
の上、(2hhh)配向性金属結晶の(2hhh)面は
2次すべり面であることから、その結晶は比較的高い硬
さを有し、強度も高い。
動面において小角錐状または小立方体状をなし、またそ
れらが相互に食込んで非常に入組んだ様相を呈する。そ
の上、(2hhh)配向性金属結晶の(2hhh)面は
2次すべり面であることから、その結晶は比較的高い硬
さを有し、強度も高い。
【0013】そこで、(hhh),(2hhh)配向性
金属結晶の存在率S hhh ,S 2hhh を前記のように設定す
ると、潤滑状態においては、(hhh)配向性金属結晶
間の谷間に、(2hhh)配向性金属結晶による油溜り
が形成されることから摺動面構成体の保油性が良好とな
る。また(hhh)配向性金属結晶における先端部側の
優先的摩耗によって摺動面構成体の初期なじみ性も良好
である。これにより摺動面構成体の耐焼付き性が向上す
る。
金属結晶の存在率S hhh ,S 2hhh を前記のように設定す
ると、潤滑状態においては、(hhh)配向性金属結晶
間の谷間に、(2hhh)配向性金属結晶による油溜り
が形成されることから摺動面構成体の保油性が良好とな
る。また(hhh)配向性金属結晶における先端部側の
優先的摩耗によって摺動面構成体の初期なじみ性も良好
である。これにより摺動面構成体の耐焼付き性が向上す
る。
【0014】(hhh)配向性金属結晶の先端部側の摩
耗が進行した後は、(hhh)および(2hhh)配向
性金属結晶が摺動荷重を担持することになるが、前記油
溜り効果と、(2hhh)配向性金属結晶の硬さおよび
強度とによって摩耗の進行が抑制されるので、摺動面構
成体の耐摩耗性が向上する。
耗が進行した後は、(hhh)および(2hhh)配向
性金属結晶が摺動荷重を担持することになるが、前記油
溜り効果と、(2hhh)配向性金属結晶の硬さおよび
強度とによって摩耗の進行が抑制されるので、摺動面構
成体の耐摩耗性が向上する。
【0015】無潤滑状態においても、(hhh)配向性
金属結晶による初期なじみ性向上効果が得られ、また
(hhh)配向性金属結晶の先端部側の摩耗に伴いそれ
に平坦面が形成されると、(hhh)配向性金属結晶の
軟質性に起因した潤滑能が得られるので耐焼付き性を
(hhh)配向性金属結晶が担い、一方、耐摩耗性を
(2hhh)配向性金属結晶が担うことになるので、良
好な摺動特性が得られる。
金属結晶による初期なじみ性向上効果が得られ、また
(hhh)配向性金属結晶の先端部側の摩耗に伴いそれ
に平坦面が形成されると、(hhh)配向性金属結晶の
軟質性に起因した潤滑能が得られるので耐焼付き性を
(hhh)配向性金属結晶が担い、一方、耐摩耗性を
(2hhh)配向性金属結晶が担うことになるので、良
好な摺動特性が得られる。
【0016】潤滑および無潤滑状態において、(hh
h)配向性金属結晶の存在率S hhh がS hhh <20%で
は摺動面構成体の初期なじみ性が悪化する。一方、(2
hhh)配向性金属結晶の存在率S 2hhh がS 2hhh >60
%では、摺動面構成体の硬さが高くなり過ぎるため、同
様に初期なじみ性が悪化し、またS 2hhh <20%では摺
動面構成体の耐摩耗性が低下する。
h)配向性金属結晶の存在率S hhh がS hhh <20%で
は摺動面構成体の初期なじみ性が悪化する。一方、(2
hhh)配向性金属結晶の存在率S 2hhh がS 2hhh >60
%では、摺動面構成体の硬さが高くなり過ぎるため、同
様に初期なじみ性が悪化し、またS 2hhh <20%では摺
動面構成体の耐摩耗性が低下する。
【0017】
【実施例】図1,図2において、内燃機関用ピストン1
はAl合金製母材2を有し、その母材2のランド部31
およびスカート部32 外周面に、メッキ処理により層状
摺動面構成体4が形成される。
はAl合金製母材2を有し、その母材2のランド部31
およびスカート部32 外周面に、メッキ処理により層状
摺動面構成体4が形成される。
【0018】図3に示すように、摺動面構成体4は体心
立方構造(bcc構造)を持つ金属結晶の集合体より構
成される。その集合体はミラー指数で(hhh)面をシ
リンダボア内壁5との摺動面4a側に向けた(hhh)
配向性金属結晶と、ミラー指数で(2hhh)面を摺動
面4a側に向けた(2hhh)配向性金属結晶とを含
み、(hhh)配向性金属結晶の存在率S hhh はS hhh
≧20%に、また(2hhh)配向性金属結晶の存在率
S 2hhh は20%≦S 2hhh ≦60%にそれぞれ設定さ
れている。
立方構造(bcc構造)を持つ金属結晶の集合体より構
成される。その集合体はミラー指数で(hhh)面をシ
リンダボア内壁5との摺動面4a側に向けた(hhh)
配向性金属結晶と、ミラー指数で(2hhh)面を摺動
面4a側に向けた(2hhh)配向性金属結晶とを含
み、(hhh)配向性金属結晶の存在率S hhh はS hhh
≧20%に、また(2hhh)配向性金属結晶の存在率
S 2hhh は20%≦S 2hhh ≦60%にそれぞれ設定さ
れている。
【0019】(hhh)配向性金属結晶61 は柱状に成
長し、図4に示すように摺動面4aにおいては比較的大
きな角錐状または角錐台状、図示例では三角錐状をな
し、その硬さは比較的低い。
長し、図4に示すように摺動面4aにおいては比較的大
きな角錐状または角錐台状、図示例では三角錐状をな
し、その硬さは比較的低い。
【0020】一方、(2hhh)配向性金属結晶6
2 は、摺動面4aにおいて小角錐状または小立方体状を
なし、またそれらが相互に食込んで非常に入組んだ様相
を呈する。その上、(2hhh)配向性金属結晶62 の
(2hhh)面は2次すべり面であることから、その結
晶62 は比較的高い硬さを有し、強度も高い。
2 は、摺動面4aにおいて小角錐状または小立方体状を
なし、またそれらが相互に食込んで非常に入組んだ様相
を呈する。その上、(2hhh)配向性金属結晶62 の
(2hhh)面は2次すべり面であることから、その結
晶62 は比較的高い硬さを有し、強度も高い。
【0021】そこで、(hhh),(2hhh)配向性
金属結晶の存在率S hhh ,S 2hhh を前記のように設定す
ると、潤滑状態においては、(hhh)配向性金属結晶
61間の谷間に、(2hhh)配向性金属結晶62 によ
る油溜りが形成されることから摺動面構成体4の保油性
が良好となる。また(hhh)配向性金属結晶61 にお
ける先端部側の優先的摩耗によって摺動面構成体4の初
期なじみ性も良好である。これにより摺動面構成体4の
耐焼付き性が向上する。
金属結晶の存在率S hhh ,S 2hhh を前記のように設定す
ると、潤滑状態においては、(hhh)配向性金属結晶
61間の谷間に、(2hhh)配向性金属結晶62 によ
る油溜りが形成されることから摺動面構成体4の保油性
が良好となる。また(hhh)配向性金属結晶61 にお
ける先端部側の優先的摩耗によって摺動面構成体4の初
期なじみ性も良好である。これにより摺動面構成体4の
耐焼付き性が向上する。
【0022】(hhh)配向性金属結晶61 の先端部側
の摩耗が進行した後は、(hhh)および(2hhh)
配向性金属結晶61 ,62 が摺動荷重を担持することに
なるが、前記油溜り効果と、(2hhh)配向性金属結
晶62 の硬さおよび強度とによって摩耗の進行が抑制さ
れるので、摺動面構成体4の耐摩耗性が向上する。無潤
滑状態においても、(hhh)配向性金属結晶61 によ
る初期なじみ性向上効果が得られ、また(hhh)配向
性金属結晶61 の先端部側の摩耗に伴いそれに平坦面が
形成されると、(hhh)配向性金属結晶61 の軟質性
に起因した潤滑能が得られるので耐焼付き性を(hh
h)配向性金属結晶61 が担い、一方、耐摩耗性を(2
hhh)配向性金属結晶62 が担うことになるので良好
な摺動特性が得られる。
の摩耗が進行した後は、(hhh)および(2hhh)
配向性金属結晶61 ,62 が摺動荷重を担持することに
なるが、前記油溜り効果と、(2hhh)配向性金属結
晶62 の硬さおよび強度とによって摩耗の進行が抑制さ
れるので、摺動面構成体4の耐摩耗性が向上する。無潤
滑状態においても、(hhh)配向性金属結晶61 によ
る初期なじみ性向上効果が得られ、また(hhh)配向
性金属結晶61 の先端部側の摩耗に伴いそれに平坦面が
形成されると、(hhh)配向性金属結晶61 の軟質性
に起因した潤滑能が得られるので耐焼付き性を(hh
h)配向性金属結晶61 が担い、一方、耐摩耗性を(2
hhh)配向性金属結晶62 が担うことになるので良好
な摺動特性が得られる。
【0023】図5に示すように、摺動面4aに沿う仮想
面7に対する(hhh)面の傾きは三角錐の傾きとなっ
て現われるので、摺動面構成体4の初期なじみ性に影響
を与える。そこで、(hhh)面が仮想面7に対してな
す傾き角θは0°≦θ≦15°に設定される。この傾き
角θは(2hhh)面についても同様に0°≦θ≦15
°である。この場合、(hhh)面、(2hhh)面の
傾き方向については限定されない。傾き角θがθ>15
°になると、摺動面構成体4の保油性および初期なじみ
性が低下する。
面7に対する(hhh)面の傾きは三角錐の傾きとなっ
て現われるので、摺動面構成体4の初期なじみ性に影響
を与える。そこで、(hhh)面が仮想面7に対してな
す傾き角θは0°≦θ≦15°に設定される。この傾き
角θは(2hhh)面についても同様に0°≦θ≦15
°である。この場合、(hhh)面、(2hhh)面の
傾き方向については限定されない。傾き角θがθ>15
°になると、摺動面構成体4の保油性および初期なじみ
性が低下する。
【0024】bcc構造を持つ金属結晶としては、F
e、Cr、Mo、W、Ta、Zr、Nb、V等の単体ま
たは合金の結晶を挙げることができる。
e、Cr、Mo、W、Ta、Zr、Nb、V等の単体ま
たは合金の結晶を挙げることができる。
【0025】本発明に係る摺動面構成体4を形成するた
めのメッキ処理において、電気Feメッキ処理を行う場
合の基本的条件は、表1、表2の通りである。
めのメッキ処理において、電気Feメッキ処理を行う場
合の基本的条件は、表1、表2の通りである。
【0026】
【表1】
【0027】有機系添加剤としては、尿素、サッカリン
等が用いられる。
等が用いられる。
【0028】
【表2】
【0029】前記条件下で行われる電気Feメッキ処理
において、陰極電流密度、メッキ浴pH、有機系添加剤
の配合量等によって(hhh)および(2hhh)配向
性Fe結晶の晶出および存在量を制御する。
において、陰極電流密度、メッキ浴pH、有機系添加剤
の配合量等によって(hhh)および(2hhh)配向
性Fe結晶の晶出および存在量を制御する。
【0030】メッキ処理としては、電気メッキ処理の外
に、例えば気相メッキ法であるPVD法、CVD法、ス
パッタ法、イオンプレーティング等を挙げることができ
る。スパッタ法によりW、Moメッキを行う場合の条件
は、例えばAr圧力 0.8Pa、Ar加速電力 直流
1kW、母材温度 100℃である。CVD法によりW
メッキを行う場合の条件は、例えば原材料 WF6 、ガ
ス流量10cc/min 、チャンバ内圧力 100Pa、母
材温度 500℃である。
に、例えば気相メッキ法であるPVD法、CVD法、ス
パッタ法、イオンプレーティング等を挙げることができ
る。スパッタ法によりW、Moメッキを行う場合の条件
は、例えばAr圧力 0.8Pa、Ar加速電力 直流
1kW、母材温度 100℃である。CVD法によりW
メッキを行う場合の条件は、例えば原材料 WF6 、ガ
ス流量10cc/min 、チャンバ内圧力 100Pa、母
材温度 500℃である。
【0031】以下、具体例について説明する。
【0032】Al合金製母材2のランド部31 およびス
カート部32 外周面に、電気Feメッキ処理を施すこと
によりFe結晶の集合体より構成された摺動面構成体4
を形成して複数の内燃機関用ピストン1を製造した。
カート部32 外周面に、電気Feメッキ処理を施すこと
によりFe結晶の集合体より構成された摺動面構成体4
を形成して複数の内燃機関用ピストン1を製造した。
【0033】表3、表4は、摺動面構成体4の例1〜1
6における電気Feメッキ処理条件を示す。
6における電気Feメッキ処理条件を示す。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】表5、表6は、例1〜16における摺動面
4aの結晶形態、Fe結晶の粒径、各配向性Fe結晶の
存在率Smおよび硬さをそれぞれ示す。
4aの結晶形態、Fe結晶の粒径、各配向性Fe結晶の
存在率Smおよび硬さをそれぞれ示す。
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】存在率Smは、例1〜16のX線回折図
(X線照射方向は摺動面4aに対して直角方向)に基づ
いて次式から求められたものである。 {110}配向性Fe結晶:S110 ={(I110 /IA
110 )/T}×100、 {200}配向性Fe結晶:S200 ={(I200 /IA
200 )/T}×100、 {211}配向性Fe結晶:S211 ={(I211 /IA
211 )/T}×100、 {310}配向性Fe結晶:S310 ={(I310 /IA
310 )/T}×100、 {222}配向性Fe結晶:S222 ={(I222 /IA
222 )/T}×100 ここで、I110 、I200 、I211 、I310 、I222 は各
結晶面のX線反射強度の測定値(cps)であり、また
IA110 、IA200 、IA211 、IA310 、IA222 は
ASTMカードにおける各結晶面のX線反射強度比で、
IA110 =100、IA200 =20、IA211 =30、
IA310 =12、IA222 =6である。さらにTは、T
=(I110 /IA110 )+(I200 /IA200 )+(I
211 /IA211 )+(I310 /IA310 )+(I222 /
IA222 )である。
(X線照射方向は摺動面4aに対して直角方向)に基づ
いて次式から求められたものである。 {110}配向性Fe結晶:S110 ={(I110 /IA
110 )/T}×100、 {200}配向性Fe結晶:S200 ={(I200 /IA
200 )/T}×100、 {211}配向性Fe結晶:S211 ={(I211 /IA
211 )/T}×100、 {310}配向性Fe結晶:S310 ={(I310 /IA
310 )/T}×100、 {222}配向性Fe結晶:S222 ={(I222 /IA
222 )/T}×100 ここで、I110 、I200 、I211 、I310 、I222 は各
結晶面のX線反射強度の測定値(cps)であり、また
IA110 、IA200 、IA211 、IA310 、IA222 は
ASTMカードにおける各結晶面のX線反射強度比で、
IA110 =100、IA200 =20、IA211 =30、
IA310 =12、IA222 =6である。さらにTは、T
=(I110 /IA110 )+(I200 /IA200 )+(I
211 /IA211 )+(I310 /IA310 )+(I222 /
IA222 )である。
【0040】図6は例1のX線回折図である。図7は、
例1における摺動面4aの結晶構造を示す顕微鏡写真で
あり、同図(a)は1000倍、同図(b)は5000
倍である。図7において、多数の比較的大きな三角錐状
をなす(hhh)配向性Fe結晶と、多数の小角錐状を
なす(2hhh)配向性Fe結晶とが観察される。(h
hh)配向性Fe結晶は(hhh)面、したがって{2
22}面を摺動面4a側に向けた{222}配向性Fe
結晶であり、その{222}配向性Fe結晶の存在率S
222 は、表5、図6に示すように、S 222 =40.6%
である。(2hhh)配向性Fe結晶は(2hhh)
面、したがって{211}面を摺動面4a側に向けた
{211}配向性Fe結晶であり、その{211}配向
性Fe結晶の存在率S 211 は、表5、図6に示すように
S 211 =30%である。{222}配向性Fe結晶相互
間に油溜りが形成され、またそれらの谷間に非常に入組
んだ状態で晶出している{211}配向性Fe結晶によ
っても油溜りが形成される。
例1における摺動面4aの結晶構造を示す顕微鏡写真で
あり、同図(a)は1000倍、同図(b)は5000
倍である。図7において、多数の比較的大きな三角錐状
をなす(hhh)配向性Fe結晶と、多数の小角錐状を
なす(2hhh)配向性Fe結晶とが観察される。(h
hh)配向性Fe結晶は(hhh)面、したがって{2
22}面を摺動面4a側に向けた{222}配向性Fe
結晶であり、その{222}配向性Fe結晶の存在率S
222 は、表5、図6に示すように、S 222 =40.6%
である。(2hhh)配向性Fe結晶は(2hhh)
面、したがって{211}面を摺動面4a側に向けた
{211}配向性Fe結晶であり、その{211}配向
性Fe結晶の存在率S 211 は、表5、図6に示すように
S 211 =30%である。{222}配向性Fe結晶相互
間に油溜りが形成され、またそれらの谷間に非常に入組
んだ状態で晶出している{211}配向性Fe結晶によ
っても油溜りが形成される。
【0041】次に、例1〜16について、潤滑状態にて
チップオンディスク方式による焼付きテストを行って、
焼付き発生荷重を求めたところ、表7の結果を得た。テ
スト条件は次の通りである。ディスクの材質 Al−1
0重量%Si合金、ディスクの回転速度 15m/sec
、給油量 0.3ml/min 、摺動面構成体より製作さ
れたチップの摺動面の面積 1cm2 。
チップオンディスク方式による焼付きテストを行って、
焼付き発生荷重を求めたところ、表7の結果を得た。テ
スト条件は次の通りである。ディスクの材質 Al−1
0重量%Si合金、ディスクの回転速度 15m/sec
、給油量 0.3ml/min 、摺動面構成体より製作さ
れたチップの摺動面の面積 1cm2 。
【0042】
【表7】
【0043】また例1,15,16について、潤滑下で
チップオンディスク方式による摩耗テストを行って、そ
れらの摩耗量を求めたところ、表8の結果を得た。テス
ト条件は次の通りである。ディスクの材質 Al−10
重量%Si合金、ディスクの回転速度 5m/sec 、給
油量 0.3ml/min 、荷重 100N、摺動距離10
km、摺動面構成体より製作されたチップの摺動面の面積
1cm2 。摩耗量はチップの面積1cm2 当りの減量(m
g)である。
チップオンディスク方式による摩耗テストを行って、そ
れらの摩耗量を求めたところ、表8の結果を得た。テス
ト条件は次の通りである。ディスクの材質 Al−10
重量%Si合金、ディスクの回転速度 5m/sec 、給
油量 0.3ml/min 、荷重 100N、摺動距離10
km、摺動面構成体より製作されたチップの摺動面の面積
1cm2 。摩耗量はチップの面積1cm2 当りの減量(m
g)である。
【0044】
【表8】
【0045】図8は、表7の例1,15,16と焼付き
発生荷重との関係をグラフ化したものであり、また図9
は、表8の例1,15,16と摩耗量との関係をグラフ
化したものである。表5〜表8、図8,図9より、例1
は焼付き発生荷重が高く、また摩耗量も少ないことが判
る。これは、{222}配向性Fe結晶の存在率S 222
がS 222 ≧20%であり、且つ{211}配向性Fe結
晶の存在率S 211 が20%≦S 211 ≦60%であること
に起因する。例15は、{211}配向性Fe結晶の存
在率S 211 がS 211 <20%であることから、硬さが低
く、耐焼付き性は良好であるが、耐摩耗性が例1に比べ
て劣る。例16は、{222}配向性Fe結晶の存在率
S 222 がS 222 <20%であり、且つ{211}配向性
Fe結晶の存在率S 211 がS 211 >60%であることに
起因して、耐摩耗性は優れているものの耐焼付き性に乏
しい。
発生荷重との関係をグラフ化したものであり、また図9
は、表8の例1,15,16と摩耗量との関係をグラフ
化したものである。表5〜表8、図8,図9より、例1
は焼付き発生荷重が高く、また摩耗量も少ないことが判
る。これは、{222}配向性Fe結晶の存在率S 222
がS 222 ≧20%であり、且つ{211}配向性Fe結
晶の存在率S 211 が20%≦S 211 ≦60%であること
に起因する。例15は、{211}配向性Fe結晶の存
在率S 211 がS 211 <20%であることから、硬さが低
く、耐焼付き性は良好であるが、耐摩耗性が例1に比べ
て劣る。例16は、{222}配向性Fe結晶の存在率
S 222 がS 222 <20%であり、且つ{211}配向性
Fe結晶の存在率S 211 がS 211 >60%であることに
起因して、耐摩耗性は優れているものの耐焼付き性に乏
しい。
【0046】図10は、例1〜14における{211}
配向性Fe結晶の存在率S 211 と焼付き発生荷重との関
係を示す。図中、点(1)〜(14)は例1〜14にそ
れぞれ対応する。また線x1 は{222}配向性Fe結
晶の存在率S 222 が40%≦S 222 ≦43%の場合であ
り、線x2 は{222}配向性Fe結晶の存在率S 222
が20%≦S 222 ≦23%の場合であり、線x3 は{2
22}配向性Fe結晶の存在率S 222 が10%≦S 222
≦15%の場合である。
配向性Fe結晶の存在率S 211 と焼付き発生荷重との関
係を示す。図中、点(1)〜(14)は例1〜14にそ
れぞれ対応する。また線x1 は{222}配向性Fe結
晶の存在率S 222 が40%≦S 222 ≦43%の場合であ
り、線x2 は{222}配向性Fe結晶の存在率S 222
が20%≦S 222 ≦23%の場合であり、線x3 は{2
22}配向性Fe結晶の存在率S 222 が10%≦S 222
≦15%の場合である。
【0047】表5,表6,図10から、例1,2,5〜
9のように{222}配向性Fe結晶の存在率S 222 を
S 222 ≧20%に、また{211}配向性Fe結晶の存
在率S 211 を20%≦S 211 ≦60%にそれぞれ設定す
ることによって摺動面構成体4の耐焼付き性が向上する
ことが判る。
9のように{222}配向性Fe結晶の存在率S 222 を
S 222 ≧20%に、また{211}配向性Fe結晶の存
在率S 211 を20%≦S 211 ≦60%にそれぞれ設定す
ることによって摺動面構成体4の耐焼付き性が向上する
ことが判る。
【0048】次に、例6,8,9,10について、無潤
滑下でチップオンディスク方式による摩耗テストを行っ
て、{211}配向性Fe結晶の存在率S 211 と、例
6,8,9,10の摩耗量との関係を求めたところ、表
9,図11の結果を得た。テスト条件は次の通りであ
る。ディスクの材質 Al−10重量%Si合金、ディ
スクの回転速度 0.5m/sec 、荷重 100N、摺
動距離 1km、摺動面構成体より製作されたチップの摺
動面の面積 1cm2 。摩耗量はチップの面積1cm2当り
の減量(mg)である。
滑下でチップオンディスク方式による摩耗テストを行っ
て、{211}配向性Fe結晶の存在率S 211 と、例
6,8,9,10の摩耗量との関係を求めたところ、表
9,図11の結果を得た。テスト条件は次の通りであ
る。ディスクの材質 Al−10重量%Si合金、ディ
スクの回転速度 0.5m/sec 、荷重 100N、摺
動距離 1km、摺動面構成体より製作されたチップの摺
動面の面積 1cm2 。摩耗量はチップの面積1cm2当り
の減量(mg)である。
【0049】
【表9】
【0050】図11は表9をグラフ化したもので、図
中、点(6),(8)〜(10)は例6,8〜10にそ
れぞれ対応する。表5,表6,表9,図11から、例
6,8,9のように{211}配向性Fe結晶の存在率
S 211 をS 211 ≧20%に、また{222}配向性Fe
結晶の存在率S 222 を20%≦S 222 ≦60%にそれぞ
れ設定することによって、無潤滑下においても摺動面構
成体4の耐摩耗性が向上することが判る。
中、点(6),(8)〜(10)は例6,8〜10にそ
れぞれ対応する。表5,表6,表9,図11から、例
6,8,9のように{211}配向性Fe結晶の存在率
S 211 をS 211 ≧20%に、また{222}配向性Fe
結晶の存在率S 222 を20%≦S 222 ≦60%にそれぞ
れ設定することによって、無潤滑下においても摺動面構
成体4の耐摩耗性が向上することが判る。
【0051】摺動面構成体は、例えば次のような内燃機
関用部品等の摺動部に適用される。ピストン(リング
溝)、ピストンリング、ピストンピン、コンロッド、ク
ランクシャフト、軸受メタル、オイルポンプロータ、オ
イルポンプロータハウジング、カムシャフト、スプリン
グ(端面)、スプリングシート、スプリングリテーナ、
コッタ、ロッカアーム、ローラベアリングアウタケー
ス、ローラベアリングインナケース、バルブステム、バ
ルブフェイス、油圧タペット、ウオータポンプロータシ
ャフト、プーリ、ギア、トランスミッションシャフト
部、クラッチプレート、ワッシャ、ボルト(座面、ねじ
部)。
関用部品等の摺動部に適用される。ピストン(リング
溝)、ピストンリング、ピストンピン、コンロッド、ク
ランクシャフト、軸受メタル、オイルポンプロータ、オ
イルポンプロータハウジング、カムシャフト、スプリン
グ(端面)、スプリングシート、スプリングリテーナ、
コッタ、ロッカアーム、ローラベアリングアウタケー
ス、ローラベアリングインナケース、バルブステム、バ
ルブフェイス、油圧タペット、ウオータポンプロータシ
ャフト、プーリ、ギア、トランスミッションシャフト
部、クラッチプレート、ワッシャ、ボルト(座面、ねじ
部)。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、結晶構造を前記のよう
に特定することによって、耐焼付き性および耐摩耗性の
優れた摺動面構成体を提供することができる。
に特定することによって、耐焼付き性および耐摩耗性の
優れた摺動面構成体を提供することができる。
【図1】ピストンの側面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】体心立方構造およびその(hhh)面および
(2hhh)面を示す斜視図である。
(2hhh)面を示す斜視図である。
【図4】摺動面構成体の一例を示す要部平面図である。
【図5】体心立方構造における(hhh)面の傾きを示
す説明図である。
す説明図である。
【図6】摺動面構成体の一例におけるX線回折図であ
る。
る。
【図7】摺動面構成体における摺動面の結晶構造を示す
顕微鏡写真であり、(a)は1000倍、(b)は50
00倍である。
顕微鏡写真であり、(a)は1000倍、(b)は50
00倍である。
【図8】例1,15,16の焼付き発生荷重を示すグラ
フである。
フである。
【図9】例1,15,16の摩耗量を示すグラフであ
る。
る。
【図10】例1〜14における{211}配向性Fe結
晶の存在率と焼付き発生荷重との関係を示すグラフであ
る。
晶の存在率と焼付き発生荷重との関係を示すグラフであ
る。
【図11】例6,8,9,10における{211}配向
性Fe結晶の存在率と摩耗量との関係を示すグラフであ
る。
性Fe結晶の存在率と摩耗量との関係を示すグラフであ
る。
4 摺動面構成体 4a 摺動面 61 (hhh)配向性Fe結晶 62 (2hhh)配向性Fe結晶
Claims (1)
- 【請求項1】 体心立方構造を持つ金属結晶の集合体よ
り構成され、その集合体は、ミラー指数で(hhh)面
を摺動面側に向けた(hhh)配向性金属結晶と、ミラ
ー指数で(2hhh)面を摺動面側に向けた(2hh
h)配向性金属結晶とを含み、前記(hhh)配向性金
属結晶の存在率S hhh はS hhh ≧20%であり、また前
記(2hhh)配向性金属結晶の存在率S 2hhh は20%
≦S 2hhh ≦60%であることを特徴とする摺動面構成
体。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35132992A JP2724792B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | 摺動面構成体 |
FR9314457A FR2698924B1 (fr) | 1992-12-03 | 1993-12-02 | Structure de surface de glissement. |
CA002110531A CA2110531C (en) | 1992-12-03 | 1993-12-02 | Slide surface construction formed of aggregate of fe crystals having face-centered cubic structure |
US08/162,520 US5445684A (en) | 1992-12-03 | 1993-12-03 | Slide surface construction having orientation specific B.C.C. metal layer |
DE4341293A DE4341293C2 (de) | 1992-12-03 | 1993-12-03 | Gleitflächenaufbau |
GB9324891A GB2273748B (en) | 1992-12-03 | 1993-12-03 | Slide surface construction |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35132992A JP2724792B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | 摺動面構成体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06313479A JPH06313479A (ja) | 1994-11-08 |
JP2724792B2 true JP2724792B2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=18416565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35132992A Expired - Fee Related JP2724792B2 (ja) | 1992-12-03 | 1992-12-07 | 摺動面構成体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2724792B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-07 JP JP35132992A patent/JP2724792B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06313479A (ja) | 1994-11-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |