JP2811939B2 - 電子部品の移載ヘッド装置 - Google Patents

電子部品の移載ヘッド装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子部品の移載ヘッド装置に関し、詳しく
は、移載ヘッドのノズルに吸着された電子部品をカメラ
により観察して、その位置ずれを検出するための手段に
関する。
(従来の技術) ICチップ、LSIチップ、抵抗チップ、コンデンサチッ
プのような電子部品を基板に実装する電子部品実装装置
は、トレイやテープフィーダ等の電子部品供給部の電子
部品を移載ヘッドのノズルに吸着し、次いでこの電子部
品のXYθ方向の位置ずれを観察し、且つこれを補正した
うえで、位置決め部に位置決めされた基板に搭載するよ
うになっている。
従来、電子部品を観察する手段としては、第4図(平
面図)に示すように、トレイのような電子部品供給部10
1と基板102の位置決め部103の間に、電子部品Pの位置
ずれ観察ステージ104を設けたものが知られている。
その動作を説明すると、まずサブ移載ヘッド105が電
子部品供給部101の電子部品Pを観察ステージ104に移載
し、この観察ステージ104に設けられたCCDカメラ106に
より、電子部品PのXYθ方向の位置ずれを検出する。
次いで移載ヘッド107のノズル108が電子部品Pをテイ
クアップする。そして電子部品PのXY方向の位置ずれ
は、移載ヘッド107のXY方向ストロークに、XY方向の位
置ずれに基く補正値を加えることにより補正し、またθ
方向の位置ずれは、移載ヘッド107に装備されたモータ1
09により、ノズル108をθ方向(ノズル108の軸心を中心
とする回転方向)に回転させることにより補正する。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら上記従来手段は、サブ移載ヘッド105に
より電子部品Pを観察ステージ104に一旦載置したうえ
で、カメラ106により観察し、次いで移載ヘッド107によ
りテイクアップして、基板102へ移送しなければならな
かったため、観察に要する時間が丸々ロスタイムとなっ
て実装能率があがらないものであった。
したがって本発明は、カメラによる電子部品の観察に
要するロスタイムをなくし、高速にて電子部品を基板に
移送搭載できる電子部品実装装置を提供することを目的
とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、移動テーブルに駆動されて、電子部品供給
部と位置決め部の間を一体的に移動する第1の移載ヘッ
ドと、第2の移載ヘッド及び観察装置と、これらの移載
ヘッドのノズルに吸着された電子部品へ向って上方から
光を照射する光源と、駆動手段に駆動されてこれらのノ
ズルに吸着された電子部品の下方に進退することによ
り、上記光源から照射された光を、上記観察装置へ向っ
て反射させるミラーユニットとを備え、前記第1の移載
ヘッドと前記第2の移載ヘッドを前記観察装置の両側部
に設け、また前記ミラーユニットが複数個のミラーを組
み合わせて成り、前記ミラーユニットを前記第1の移載
ヘッドと前記観察装置の下方の第1位置と、前記第2の
移載ヘッドと前記観察装置の下方の第2位置の間を選択
的に移動させるようにしたものである。
(作用) 上記構成において、第1の移載ヘッドと第2の移載ヘ
ッドが電子部品供給部の電子部品をテイクアップして、
位置決め部の基板へ移送する途中において、ミラーユニ
ットは第1の移載ヘッドと第2の移載ヘッドのノズルに
吸着された電子部品の下方の第1位置と第2位置へ選択
的に移動し、光源から照射された光を観察装置へ反射さ
せることにより、それぞれのノズルに吸着された電子部
品を観察して、その位置ずれを検出する。
(実施例1) 次に、図面を参照しながら本発明の実施例を説明す
る。
第1図は移載ヘッド装置の斜視図である。1はX方向
移動テーブル、2はY方向移動テーブルである。テーブ
ル1,2は、それぞれスライダ3,4及びXレール5,Yレール
6を介して摺動自在に配設されており、モータや送りね
じなどの駆動手段(図外)に駆動されて、XY方向に移動
する。
10はY方向移動テーブル2に装着された移載ヘッドで
ある。11はその本体ケースであり、ノズルシャフト12が
昇降自在に挿着されている。このノズルシャフト12の下
端部には、電子部品Pを吸着するノズル13が装着されて
いる。本体ケース11の下部には光源14が装着されてお
り、この光源14の下部には光透過性の光拡散板15が装着
されている。したがって、光源14から下方へ照射された
光は、光拡散板15に拡散されて、ノズル13に吸着された
電子部品Pに照射される。
20は駆動レバーであり、回転軸21を中心に上下方向に
揺動する。この駆動レバー20の先端部にはローラ22が軸
着されている。このローラ22は、上記ノズルシャフト12
の上端部に取り付けられた係合子16に係合している。
23はY方向ガイドであり、スライダ24が摺動自在に装
着されている。このスライダ24にはナット25が一体的に
装着されており、このナット25には送りねじ26が螺合し
ている。27は送りねじの駆動用モータである。上記駆動
レバー20には、揺動レバー28が垂設されている。この揺
動レバー28の下端部には、上記スライダ24上に設けられ
た係合体30に係合するローラ29が軸着されている。した
がってモータ27が駆動すると、スライダ24はガイド23に
沿ってY方向に摺動する。すると駆動レバー20は回転軸
21を中心に揺動し、ノズルシャフト12やノズル13は上下
動する。
31はミラーであり、取付板32を介して、上記スライダ
24の側面に装着される。上記のように、モータ27が駆動
してノズル13が上下動すると、これに連動して、このミ
ラー31はY方向に進退し、ノズル13の下端部に吸着され
た電子部品Pの下方に出入する。すなわち第2図におい
て、ノズル13が上方位置aにあるときは、ミラー31がノ
ズル13の下方へ進出し、また同図鎖線にて示すように、
ノズル13が下方位置bへ下降すると、この下降の障害に
ならないように、ミラー31は右方へ退避する。
40は観察装置である。41は上記Y方向移動テーブル2
に装着された鏡筒であり、その側面には複数個のカメラ
42,43が装着されている。またその内部にはハーフミラ
ー45と、ミラー44,46が配設されている。この観察装置4
0は、上記移載ヘッド10と一体的に、XY方向に移動す
る。カメラ42とカメラ43の倍率は異っており、要求され
る観察精度などに応じて、両カメラ42,43は使い分けら
れる。
第2図実線に示すように、ミラー31が電子部品Pの下
方に前進した状態で、このミラー31は他方のミラー46に
接近する。この状態で、上記光源14から照射された光
は、ミラー31,46に反射され、更にミラー44,45に反射さ
れて、各々のカメラ42,43に入射する。
第2図において、50はテーブルであり、電子部品供給
部としてのトレイ51が載置されている。電子部品供給部
としては、トレイ51以外にも、テープフィーダやチュー
ブフィーダなどのパーツフィーダが多用される。
52は基板53の位置決め部である。上記移載ヘッド10
は、このトレイ51の基板53の間を往復動し、トレイ51の
電子部品Pを基板53に移送搭載する。
この移載ヘッド装置は上記のような構成より成り、次
の動作の説明を行う。
XY方向移動テーブル1,2が駆動することにより、トレ
イ51の上方に移載ヘッド10が到来する。するとモータ27
は駆動し、ノズル13は下降して、トレイ51の電子部品P
を吸着してテイクアップする。このとき、ミラー31は、
ノズル13の下降に連動して、Yガイド23に沿って側方へ
摺動し、ノズル13の昇降動作の障害にならないように退
避する。
次いで移載ヘッド10は、テイクアップした電子部品P
を基板53へ移送する。この移送途中において、ノズルシ
ャフト12は上昇して、ノズル13に吸着された電子部品P
は上方位置aにあり、またミラー31は第2図実線に示す
位置にある。この状態で、光源14が点灯することによ
り、カメラ42,43により電子部品Pを観察し、そのXYθ
方向の位置ずれを検出する。この場合、カメラ42,43は
移載ヘッド10と一体的に移動するので、電子部品Pのシ
ルエットを静止画像として観察できる。
次いで移載ヘッド10は、更に基板53へ向って移動する
が、上記観察が終了したならば、ノズル13を若干突出さ
せて、電子部品Pをa位置からb位置まで下降させる
(第2図参照)。このように電子部品Pを基板53に着地
させるに先立って、予め下降させておけば、この電子部
品Pを基板53の上方まで移送して、基板53に着地させる
際のノズル13の昇降ストロークSを短くして、高速度に
て基板53に搭載することができる。すなわち、第1図に
おいて、aはトレイ51からテイクアップされて、カメラ
42,43により観察されるまでの電子部品Pの位置、bは
観察終了後、基板53の上方へ到来するまでの中間位置、
cは基板53への着地位置である。なおこのように電子部
品Pをb位置まで下降させると、ノズル13の下降に連動
して、ミラー31は側方へ退避するので、電子部品Pがミ
ラー31に衝突することはない。
以上のように本手段によれば、移載ヘッド10により電
子部品Pを基板53に移送しながら、電子部品Pを観察で
きるので、この観察に要する時間がロスタイムになるこ
とはなく、それだけ実装速度を高速化できる。
(実施例2) 第3図において、観察装置40′の両側部には第1の移
載ヘッド10Aと第2の移載ヘッド10Bが設けられている。
41′は鏡筒である。またこれらの下方にはミラーユニッ
ト55が設けられている。ミラーユニット55は第1のミラ
ー55aと第2のミラー55bを略V字形に組み合わせて成っ
ている。ミラーユニット55は、実線で示すように第1の
移載ヘッド10Aと観察装置40′の下方の第1位置Aと一
点鎖線で示すように第2の移載ヘッド10Bと観察装置4
0′の下方の第2位置Bの間を選択的に移動する。
したがってこの移載ヘッド装置によれば、第1の移載
ヘッド10Aと第2の移載ヘッド10Bのそれぞれのノズル13
で電子部品Pをテイクアップして基板に移送する途中に
おいて、ミラーユニット55を第1位置Aと第2位置Bに
選択的に移動させることにより、それぞれのノズル13に
吸着された電子部品Pのシルエットを静止画像として観
察することができる。
(発明の効果) 以上説明したように本発明は、観察装置の両側部に第
1の移載ヘッドと第2の移載ヘッドを設け、これらの下
方の第1位置と第2位置の間をミラーユニットを選択的
に移動させるようにしているので、2個の移載ヘッドで
電子部品を基板に移送する途中にそれぞれのノズルに吸
着された電子部品を観察することができ、この観察に要
する時間はロスタイムにならず、しかも2個の移載ヘッ
ドを用いて電子部品の実装を行うので、電子部品の実装
能率や実装速度は格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例を示すものであって、第1図は移載
ヘッド装置の斜視図、第2図は動作中の側面図、第3図
は他の実施例の正面図、第4図は従来手段の平面図であ
る。 10A……第1の移載ヘッド 10B……第2の移載ヘッド 13……ノズル 14……光源 27……駆動手段 55……ミラーユニット 55a……第1のミラー 55b……第2のミラー 40′……観察装置 51……電子部品供給部 52……位置決め部 53……基板 A……第1位置 B……第2位置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子部品供給部と、位置決め部に位置決め
    された基板の間を移動して、この電子部品供給部の電子
    部品を基板に移送搭載する電子部品の移載ヘッド装置で
    あって、 移動テーブルに駆動されて、上記電子部品供給部と位置
    決め部の間を一体的に移動する第1の移載ヘッド、第2
    の移載ヘッド及び観察装置と、これらの移載ヘッドのノ
    ズルに吸着された電子部品へ向って上方から光を照射す
    る光源と、駆動手段に駆動されてこれらのノズルに吸着
    された電子部品の下方に進退することにより、上記光源
    から照射された光を、上記観察装置へ向って反射させる
    ミラーユニットとを備え、前記第1の移載ヘッドと前記
    第2の移載ヘッドを前記観察装置の両側部に設け、また
    前記ミラーユニットが複数個のミラーを組み合わせて成
    り、前記ミラーユニットを前記第1の移載ヘッドと前記
    観察装置の下方の第1位置と、前記第2の移載ヘッドと
    前記観察装置の下方の第2位置の間を選択的に移動させ
    るようにしたことを特徴とする電子部品の移載ヘッド装
    置。
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