JP2805726B2 - 柱脚の接合構造およびこれに用いる金物 - Google Patents
柱脚の接合構造およびこれに用いる金物Info
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Description
の立設構造、およびこの柱に対して取り付ける梁の接合
構造に関するもので、併せてこれらの仕口を構成するた
めに利用する金物をも開示するものである。
は、柱を立て、この柱に対して梁を取り付けて枠組みを
行うには、金物は一切用いずに、ほぞ組みによってい
た。また、近年ではツーバイフォー工法も盛んである。
金物を利用せずに柱梁のほぞ組みだけで行うために、熟
練の大工が必要であると同時に、手間がかかっていた。
また、柱と梁には自然木を用いているが、乾燥が十分で
なければ建築後に枠組みに狂いが生ずるという課題もあ
る。さらに、長尺の自然材は入手自体が困難であるうえ
に、狂いが大きくなるという根本的な課題がある。一
方、ツーバイフォー工法では枠組みに多くの接合金物を
用いる必要があり、作業が面倒であるという課題があ
る。
あるが、一般的に鉄骨の長さなどが規格品であり、柱を
飛ばして大スパンの枠組みを行うことは困難である。従
って、この工法を用いたとしても自由な空間を形成する
ことはできない。
題を解決しようとするもので、施工が簡易で、かつ大ス
パンの空間を形成することができる枠組み、およびこれ
に用いる金物を提供することを目的とするものである。
を達成するために、上記柱に対する柱接触面と、この柱
接触面の中央から継ぎ目なく一体として垂直に立ち上が
る垂直面と、上記柱接触面および垂直面の下側に設けら
れた梁受け面からなる梁用金物を、上記柱における柱接
触面が接合する箇所に盗みを設け、この盗みに対して上
記柱接触面をボルト止めすると共に、上記梁には上記垂
直面に対応する溝を刻設し、この溝に上記垂直面を挿通
してボルト止めをするという手段を用いることとした。
また、ここで用いている梁用金物も独立して用いること
としている。さらに、柱接触面と、垂直面との構成とし
てはH鋼のウェブを切断したT字状鋼を用いることもあ
る。
しているので、構築後の柱と梁のねじれなどから受ける
応力にも強固に対応することができる。一方、梁受け面
は施工時の梁の仮設に共することと、設置後には補完的
な機能を行う。柱接触面と垂直面をH鋼のウエブを切断
することで構成する手段では、簡易な生産に資すること
が可能となる。
ル鋼の開口部を横面の中央から縦面を継ぎ目なく一体と
したT字状鋼の横面部分で閉塞した柱立設用金物を、コ
ンクリートの基礎に上記T字状鋼の縦面を上向きに固定
し、この縦面に対して上記柱に刻設した溝を挿通してボ
ルト止めするという手段を用いた。また、ここで用いた
柱立設用金物も独立して用いることとしている。
のベースとして機能し、T字状鋼の縦面は柱脚を固定す
る機能を行う。継ぎ目のないT字状鋼を用いるので、ね
じれなどの応力に十分対応することができる。
を、添付した図面に従って説明する。図1は柱・梁の接
合構造を示した斜視図であって、図中、1は集成材ある
いは積層材からなる柱、2は同じく集成材あるいは積層
材からなる梁、3は柱1と梁2を接合するための梁用金
物である。柱1および梁2は本実施形態では集成材や積
層材を用いることとしたが、これは集成材や積層材は檜
材などの自然木と比較して狂いが少ない上、強度も強い
ため、大スパンの建築物を可能とするからである。ただ
し、柱・梁の接合構造としてはこれらの集成材や積層材
のみならず、従来工法にて用いる檜材や米松などの構築
にも適用できることはいうまでもない。なお、図では梁
用金物3は一方向のみに見られるが、梁2を柱1に対し
て接合する方向には全て設置されているのは当然であ
る。
4は柱接触面、5は垂直面、6は梁受け面である。そし
て、柱接触面4には柱1に対する接合用のボルト孔7…
7が穿孔され、垂直面5には梁2に対する接合用のボル
ト孔8・8が穿孔されている。この梁用金物3は柱・梁
の接合強度を確保するために、柱接触面4と垂直面5は
継ぎ目なしの一体に構成されており、この底に対して梁
受け面6が溶接されている。柱接触面4と垂直面5の形
成は、T字状の鋼材を適当な長さに切断することもある
が、図3に示したようにH鋼のウエブ9を切断して一対
のT字状鋼材としたうえで、ウエブ9を垂直面として用
い、フランジ10を柱接触面として用いることも可能で
ある。少量生産の場合には既存でサイズが豊富なH鋼を
用い、大量生産であれば直接T字状鋼材を製造すること
が好ましいであろう。図4には梁用金物3の分解斜視図
を示し、T字状鋼材11の底に対して梁受け材12の点
線で示した部分13を溶接する。
の一体とし、これに対して梁受け面6を溶接した理由
は、柱・梁を本実施形態の梁用金物3で接合した場合に
は、引っ張り方向やねじれ方向に応力がかかるので、柱
接触面4と垂直面5の強度は十分強くする必要がある反
面、いったん柱梁を接合した後は梁受け面6には大きい
垂直荷重はかからないからである。即ち、梁受け面6は
施工時の梁の架け渡しに際して梁の仮設に寄与するが、
梁2を梁用金物3にボルト止めした後には梁受け面6は
補完的に機能する。
梁2を接合するときの工程を説明した図である。先ず梁
用金物3の柱接触面4が接触する柱1の部分を、柱接触
面4の面積、かつ柱接触面4の厚さだけ盗み14を形成
する。これは柱1に対する金物の仕舞いを良くするため
である。そして盗み14に一致させて柱接触面4を収容
し、ボルトにて固定する。次に、梁2の仕口15から垂
直に、垂直面5を挿通するための溝16を刻設し、溝1
6を垂直面5に挿通しながら梁受け面6に梁2を載置
し、位置決めをした後にボルト止めを行う。これによっ
て強固な柱・梁の接合が完了する。このように、本実施
形態では従来工法のようにほぞ穴をくり貫く必要はない
ので部材自体の強度低下はあまりなく、また接合部分は
それぞれボルト止めを行うので、強度は十分保証され
る。
明する。図中、21はコンクリートの基礎、22は基礎
21の上に置かれた土台、23は本実施形態を示す柱立
設用金物、24は柱設設用金物を基礎21に固定するた
めのアンカーボルトである。図7は柱立設用金物23の
斜視図を示している。ここで、25は柱固定用のリブで
あり、柱1の基礎面に刻設した溝26をリブ25に挿通
し、ボルト止めを行うことによって柱1の立ち上げが完
成する。柱立設用金物23は図8に示すように、コ字状
チャンネル鋼27とT字状鋼28を溶接して製造する。
この場合であっても、T字状鋼28はH鋼のウエブを切
断して利用することができるのはもちろんである。ま
た、ねじれなどの応力に対して強度を確保するために、
T字状の部分は継ぎ目なしの一体とする必要があること
は、上記梁用金物の形態と異なるところはない。なお、
柱としては強度確保や精度の面から、集成材や積層材が
より好ましいことは、柱・梁の接合構造の場合と同様で
ある。
合構造を達成したので構築後のねじれなどに対して強固
であり、従来工法のようなねじれに弱く、接合強度にも
問題があるという欠陥を回避することができる。また、
木材として集成材や積層材を用いた場合には本発明の効
果が相乗的に発揮することができ、軽量かつ強固な骨格
を構成することができるので、大スパンの構造物を容易
に提供することが可能となる。さらに、H鋼を基礎材料
としてT字状鋼とした例においては、容易に部材を生産
することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 木材からなる柱脚の立設構造であって、コ
字状チャンネル鋼の開口部を横面の中央から縦面を継ぎ
目なく一体としたT字状鋼の横面部分で閉塞した柱立設
用金物を、コンクリートの基礎に上記T字状鋼の縦面を
上向きに固定し、この縦面に対して上記柱に刻設した溝
を挿通してボルト止めしたことを特徴とする柱脚の立設
構造。 - 【請求項2】 コ字状チャンネル鋼の開口部を横面の中央
から縦面を継ぎ目なく一体としたT字状鋼の横面部分で
閉塞したことを特徴とする柱立設用金物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7293486A JP2805726B2 (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 柱脚の接合構造およびこれに用いる金物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7293486A JP2805726B2 (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 柱脚の接合構造およびこれに用いる金物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10129546A Division JP3130864B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 木造建築物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09111877A JPH09111877A (ja) | 1997-04-28 |
JP2805726B2 true JP2805726B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=17795369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7293486A Expired - Lifetime JP2805726B2 (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 柱脚の接合構造およびこれに用いる金物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2805726B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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CN109057047A (zh) * | 2018-07-23 | 2018-12-21 | 中国二十冶集团有限公司 | 现浇混凝土柱与承重木质梁的连接装置及方法 |
CN111501999B (zh) * | 2020-05-17 | 2021-06-01 | 耿振威 | 一种用于装配式建筑的钢结构梁柱连接方法 |
Family Cites Families (3)
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JPH0657973A (ja) * | 1992-08-11 | 1994-03-01 | Toto Ltd | トイレルーム |
JP3095404U (ja) * | 2003-01-21 | 2003-07-31 | 克寿 兼松 | 冬でも暖かくデスクワークできる椅子 |
JP3095406U (ja) * | 2003-01-22 | 2003-07-31 | 株式会社日本経営流通研究所 | 調温機構を備えたマウス |
-
1995
- 1995-10-16 JP JP7293486A patent/JP2805726B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09111877A (ja) | 1997-04-28 |
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