JPS5835770Y2 - 組立家屋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組立家屋の軸組及び壁面構造に関するものであ
る。

従来の軸組構造の組立家屋に於いては、その壁材の取付
けに関して柱、梁架構を主とした軸組を構成した後、胴
縁と称する横架材を柱に取付け、これに壁材をフックボ
ルト又はタッピングネジ等で固定する。

この為胴縁、壁材の取付けに多くの時間を要するばかり
でなく、壁材を家屋の外側より取付ける為に敷地が狭く
隣家との隙間が充分に得られな（・様な場合、その組立
てが不可能となる。

又、この様な欠点を解消できるものとして、近年薄板鋼
板等によるパネル構造による組立家屋も見受けられるが
、この場合はパネルが軸組に代わる主要構造材となって
いるが、その発生する応力の把握等が困難で、構造安全
性への信頼度が得られにくいという難点がある。

そこで本考案はこの様な欠点を解消する事を目的として
、応力の発生が比較的明解で構造安全比への信頼度が得
られ易い軸組構造であって当該家屋内からでも外壁材を
短時間でかつ容易に取付けられる組立家屋の軸組及び壁
面構造を提供することをその目的とするものである。

以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳細に説明
する。

先ず組立式家屋の具体的な構成について、その施工手順
に従って説明する。

相対峙して数個の基礎ブロック１，１′を床面或いは地
面（以下両者を含めて床面と称す）に設置し、その各々
の基礎ブロック１，１′に埋め込まれたアンカーボルト
１９にて柱２，２′脚部を固定する。

この様にして相対峙せしめた柱２，２′と接合する。

更に当該接合部の割注を増大させる事を目的として、す
べての接合部に於いて柱２及び梁３の各々と三角プレー
ト４とを第４，５図に示す様にボルト２０，２６等で接
合する。

最後部に位置している柱、梁架構５については、その中
央位置の床面に基礎ブロック１を設置し、柱２をこれに
固定すると共に梁３にも接合する。

この様にして構成した柱、梁架構の各々に、それぞれの
梁３の上面に母屋７をかけ渡し、束６を介してボルト（
図示なし）等にて固定する。

又それぞれの柱２，２′の上部には柱ツナギ８、下部に
は基礎レール９をボルト２１，２５等にて接合し、第１
図に示す軸組を構成する。

当該軸組の前面の柱梁架構には、シャッター１０をボル
ト（図示なし）等により取付け、各々の柱２の間には壁
パネル１１を配し、各社２とボルトにて接合して壁面を
構成する。

更に、偶角部の旧市には第２，７図に示す如く柱氾面カ
バー１４を、後部には第２，８図に示す如く柱後部カバ
ー１５を各々柱２に接合する。

側角部の後部に於ける壁パネル１１の取付けについては
、同じく第８図に示す如くジヨイント金具１６を介して
柱２に接合する。

それから屋根材１γをフックボルト等により母屋７に固
定し、トヒ１８を柱ツナギ８に接合して当該組立家屋を
構成する。

次に本考案の要部の構成を詳細に説明する。

第３図に示す如く、壁パネル１１は角波板１２をその断
面性能が有効に発揮できる様角波が横方向となる様に配
置し、その一端１１−１を該角波板１２の端部１２−１
が枠板１３の端部と一致する様に、又他端に於いては角
波板１２の端部が枠板１３の長さ方向に沿って均一に１
０〜２０Ｘ突出する様なはね出し部１１−２を有する様
にして角波板１２と枠板１３の各々をタッピングネジ１
１−３等により接合して形成する。

前記枠板１３ば、同じく第３図に見られる様に断面を略
り形とし、角波板１２との接合面１３−１と、柱２と接
合する為のボルト孔１３−３を有する他辺１３−２より
形成する。

第４図及び第６，７．８図に示される様に、柱２は断面
が略♂形の形状をして釦す、そのフランジ部分２−２及
び２−４の端部にはその補強を目的として直角に曲げた
リップ２−Ｌ２−５を有し、更に当該家屋の外側に面す
るフランジ２−４に連続するリップ２−５については壁
パネル１１との接合の為のボルト孔２−６を設けるのに
十分な巾広さに形成する。

前記柱２のウェブ部分２−３には、壁パネル１１との接
合の為のボルト孔（図示なし）を形成すると共に、梁３
、三角プレート４との接合の為のボルト（図示なし）孔
も形成せしめる。

フランジ２−４の巾は梁３との接合上梁３のフランジ３
−１よりもその板厚外以上広く形成して訃く。

次に第４図及び第５図に示される如く、前記柱２の頭部
に梁３をその各々のウェブ部分２−３と３−２とを境い
として各々のフランジ２−２と３−３．２−４．３−１
とがそれぞれ同一側となる様にして各々のウェブ部分２
−３と３−２とをボルト２２で接合せしめる。

この様にして、柱２及び梁３のいずれの部材にも切り欠
き等を施す事なく強固に固定して成る柱梁架構の柱２の
フランジ２−４の面に於いて、前述の如く形成された壁
パネル１１を隣接せしめ、かつ一方の壁パネル１１のは
ね出し部１１−２が他方の壁パネル１１の端部１１−１
に重接する様に配置し、各々の壁パネル１１を枠板１３
を介して、それぞれ柱２のウェブ部分２−３及びリップ
２−５にボルト２３及び２４にて接合し第６図に示す如
くに構成する。

以上の様にして構成される為、雪や風による諸荷重に対
して充分な強度を有する柱梁架構にパネル１１が当該家
屋内部より容易に接合でき又第６゜７．８図にみられる
様に壁パネル２を構成する際に用いられているタッピン
グネジ１１−３が室内に全く露出せず良い外観を呈する
と共に安全となる。

更に漏水防止に対しても充分な効果を有する事となる。

以上の如く本考案によれば次のような効果が得られる。

壁パネルと柱の連結を前記構成としたことにより、当該
家屋の内側からの施工が可能となる。

この為隣家との隙間が十分に得られず、従来の構造の場
合には組立不可能であった様な敷地であっても容易に組
立てる事ができる。

柱と梁と壁パネルの連結を前記構成したことにより、近
年見受けらる様になった薄板鋼板による壁パネル構造と
異なり、雪、風等による外力はすべて柱梁架構を中心と
する軸組で処理される為発生する応力が把握し易く構造
強度に対する信頼性が高い。

又、胴縁を含む従来の軸組構造の組立家屋に比べ、施工
が容易となり、かつ大巾な時間短縮が可能となる。

その他のメリットとして、施工後当該家屋内に壁材取付
けの為のタッピングネジが一切露出しな（・為、見かけ
が良いばかりでなく安全である。

又本構成上壁と壁との接合部よりの雨水の浸入も完全に
防ぐ事が可能となる。

【図面の簡単な説明】

図は全て本考案組立家屋の軸組及び壁面構造の一実施例
を示すもので、第１図は軸組な示す斜視図、第２図は組
立家屋の斜視図、第３図は壁パネルの構成を表わす斜視
図、第４図は柱、梁及び壁パネルの組付状況を示す説明
図、第５図は組立家屋の部分拡大縦断面図、第６図は壁
パネルの接合状況を表わす中央柱付近の平面図、第７図
は家屋前面偶角゛部に於ける平面図、そして第８図は家
屋後面側角部に於ける平面図である。 ２・・・柱、２−１．２−５・・・リップ、２−３・・
・ウェブ部分、２−４・・・フランジ、２−６・・・ボ
ルト孔、３・・・梁、３・・・１・・・フランジ、３−
２・・・ウェブ部分、１１・・・壁パネル、１２・・・
角波板、１３・・・枠板、３ ３・・・ボルト孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向に延在し且つ互に直角をなす第１辺１３−１と
   第２辺１３−２を備えた枠板１３と、角波が横方向とな
   るように前記枠板１３の第１辺１３−１に取り付けられ
   た角波板１２とでパネル１１を形成すると共に前記枠板
   １３の第２辺１３２をパネル面から直立して突出するよ
   うにし、前記枠板１３の第２辺１３−２をＺ型鋼にて形
   成した柱２のリップ２−５及びウェブ部分２−３に連結
   してなる組立家屋。