JP2804897B2 - 軟弱地盤の改良工法 - Google Patents
軟弱地盤の改良工法Info
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- JP2804897B2 JP2804897B2 JP27948594A JP27948594A JP2804897B2 JP 2804897 B2 JP2804897 B2 JP 2804897B2 JP 27948594 A JP27948594 A JP 27948594A JP 27948594 A JP27948594 A JP 27948594A JP 2804897 B2 JP2804897 B2 JP 2804897B2
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- casing
- mixed powder
- cement
- discharged
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Landscapes
- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
- Piles And Underground Anchors (AREA)
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
- Earth Drilling (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤の改良工法に
関し、特に、全ケーシング工法用装置を使用して軟弱地
盤に大径の地盤改良パイルを造成するようにした工法に
関する。
関し、特に、全ケーシング工法用装置を使用して軟弱地
盤に大径の地盤改良パイルを造成するようにした工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】全ケーシング工法は、直径が1〜2mの
大径ケーシングを、地上に設置した回転圧入引抜装置に
よって回転させつつ地盤中に押し込みながら、ハンマグ
ラブ等の掘削具によってケーシング内部を掘削しつつそ
の掘削土を地上に排出し、この排土されたケーシング内
部に生コンクリートを投入した後、ケーシングを前記回
転圧入引抜装置により回転させつつ引き抜くことによ
り、地盤中にコンクリートパイルを造成するもので、軟
弱地盤でも十分な支持力が得られる。
大径ケーシングを、地上に設置した回転圧入引抜装置に
よって回転させつつ地盤中に押し込みながら、ハンマグ
ラブ等の掘削具によってケーシング内部を掘削しつつそ
の掘削土を地上に排出し、この排土されたケーシング内
部に生コンクリートを投入した後、ケーシングを前記回
転圧入引抜装置により回転させつつ引き抜くことによ
り、地盤中にコンクリートパイルを造成するもので、軟
弱地盤でも十分な支持力が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の全ケーシング工法の最大の難点は、大量に
生コンクリートを使用するため、施工費が非常に高くつ
くことである。殊に生コンクリートの主要材料である砂
や砂利が非常に高価であり,国内では殆ど調達不能で、
その殆どが外国から調達しているのが現状であり、また
外国製のものでもかなり高価なものとなっている。
ような従来の全ケーシング工法の最大の難点は、大量に
生コンクリートを使用するため、施工費が非常に高くつ
くことである。殊に生コンクリートの主要材料である砂
や砂利が非常に高価であり,国内では殆ど調達不能で、
その殆どが外国から調達しているのが現状であり、また
外国製のものでもかなり高価なものとなっている。
【0004】また、セメント系固化材を用いた地盤改良
パイルとしては、セメント系固化材をペースト状に混練
して、これを地盤中に注入し、地盤中の土砂と直接に攪
拌混合して一種のソイルセメントパイルを形成するもの
があるが、このソイルセメントパイルは、地盤中でセメ
ント系固化材と地盤中の土砂とを攪拌混合するため、両
者が充分に且つ均一に攪拌混合されているか判断するこ
とが不可能であり、それがために支持力にバラツキを生
じる恐れが多分にあり、また攪拌混合のための攪拌用ロ
ッドの上下動や回転をかなりの頻度で行わなければなら
ず、その作業が極めて煩雑であった。
パイルとしては、セメント系固化材をペースト状に混練
して、これを地盤中に注入し、地盤中の土砂と直接に攪
拌混合して一種のソイルセメントパイルを形成するもの
があるが、このソイルセメントパイルは、地盤中でセメ
ント系固化材と地盤中の土砂とを攪拌混合するため、両
者が充分に且つ均一に攪拌混合されているか判断するこ
とが不可能であり、それがために支持力にバラツキを生
じる恐れが多分にあり、また攪拌混合のための攪拌用ロ
ッドの上下動や回転をかなりの頻度で行わなければなら
ず、その作業が極めて煩雑であった。
【0005】本発明は、上記のような課題を解決するこ
とを目的とする。
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
工法にあっては、ケーシング回転圧入引抜装置1によっ
て大径の筒状ケーシング2を地盤中に押し込んで、この
ケーシング2を地盤中所定深度まで貫入し、このケーシ
ング2内の土壌をハンマグラブ等の掘削具3により掘削
してその掘削土を地上に排出した後、前記掘削土とセメ
ント系固化材またはセメント粉とを地上で混合攪拌して
形成した混合粉粒体Sを前記ケーシング2の内部に投入
し、その後このケーシング2を前記ケーシング回転圧入
引抜装置1により引き抜いてケーシング2内部の混合粉
粒体Sを地盤中に排出し、この地盤中に排出された混合
粉粒体Sが地盤中の水分を吸収して地盤改良パイルPを
形成するようにしたものである。
工法にあっては、ケーシング回転圧入引抜装置1によっ
て大径の筒状ケーシング2を地盤中に押し込んで、この
ケーシング2を地盤中所定深度まで貫入し、このケーシ
ング2内の土壌をハンマグラブ等の掘削具3により掘削
してその掘削土を地上に排出した後、前記掘削土とセメ
ント系固化材またはセメント粉とを地上で混合攪拌して
形成した混合粉粒体Sを前記ケーシング2の内部に投入
し、その後このケーシング2を前記ケーシング回転圧入
引抜装置1により引き抜いてケーシング2内部の混合粉
粒体Sを地盤中に排出し、この地盤中に排出された混合
粉粒体Sが地盤中の水分を吸収して地盤改良パイルPを
形成するようにしたものである。
【0007】請求項2に係る工法にあっては、混合粉粒
体Sが投入されたケーシング2の内部に、ロッド10の
先端に取付けられ且つ上下動手段により上下動可能なバ
イブロフロット11を振動させ且つ上下動させながら前
記混合粉粒体Sを混合攪拌してケーシング2の底部まで
挿入し引き上げ、その後ケーシング2を前記回転圧入引
抜装置1により引き抜いて、ケーシング1内部の混合粉
粒体Sを地盤中に排出するようにしたことを特徴とす
る。
体Sが投入されたケーシング2の内部に、ロッド10の
先端に取付けられ且つ上下動手段により上下動可能なバ
イブロフロット11を振動させ且つ上下動させながら前
記混合粉粒体Sを混合攪拌してケーシング2の底部まで
挿入し引き上げ、その後ケーシング2を前記回転圧入引
抜装置1により引き抜いて、ケーシング1内部の混合粉
粒体Sを地盤中に排出するようにしたことを特徴とす
る。
【0008】請求項3に係る工法にあっては、前記回転
圧入引抜装置1によりケーシング2を引き抜くと共に、
再度前記バイブロフロット11を振動させ且つ上下動さ
せながら、前記混合粉粒体Sを攪拌混合して地盤中に地
盤改良パイルPを形成するようにしたことを特徴とす
る。
圧入引抜装置1によりケーシング2を引き抜くと共に、
再度前記バイブロフロット11を振動させ且つ上下動さ
せながら、前記混合粉粒体Sを攪拌混合して地盤中に地
盤改良パイルPを形成するようにしたことを特徴とす
る。
【0009】請求項4に係る工法にあっては、バイブロ
フロット11の下部に、土圧によって横向き略水平方向
に展開するように開き、自重によって下向きに折り畳む
ように閉じる蝶形開閉板18を装備し、前記上下動手段
によるバイブロフロット11の上下動に伴って蝶形開閉
板18を開閉させるようにしたことを特徴とする。
フロット11の下部に、土圧によって横向き略水平方向
に展開するように開き、自重によって下向きに折り畳む
ように閉じる蝶形開閉板18を装備し、前記上下動手段
によるバイブロフロット11の上下動に伴って蝶形開閉
板18を開閉させるようにしたことを特徴とする。
【0010】請求項5に係る工法にあっては、上下動手
段として油圧シリンダ9を使用することを特徴とする。
段として油圧シリンダ9を使用することを特徴とする。
【0011】請求項6に係る工法にあっては、セメント
系固化材が、酸化カルシウム、二酸化ケイ素、酸化アル
ミニウム及び三酸化硫黄を主成分としてなることを特徴
とする。
系固化材が、酸化カルシウム、二酸化ケイ素、酸化アル
ミニウム及び三酸化硫黄を主成分としてなることを特徴
とする。
【0012】
【作用】請求項1に係る工法によれば、回転圧入引抜装
置1によって大径の筒状ケーシング2を地盤中に押し込
んで所定深度まで貫入し、このケーシング内の土壌をハ
ンマグラブ等の掘削具により掘削して地上に排出した掘
削土をそのまま、パイル形成用の土砂材として利用し、
この掘削土とセメント系固化材またはセメント粉とを地
上で混合攪拌して形成した混合粉粒体Sをケーシング2
の内部に投入するようにするので、従来のような高価な
砂や砂利を必要とせず、きわめて経済的となって、パイ
ル造成費用の大幅な低減化を図ることができる。
置1によって大径の筒状ケーシング2を地盤中に押し込
んで所定深度まで貫入し、このケーシング内の土壌をハ
ンマグラブ等の掘削具により掘削して地上に排出した掘
削土をそのまま、パイル形成用の土砂材として利用し、
この掘削土とセメント系固化材またはセメント粉とを地
上で混合攪拌して形成した混合粉粒体Sをケーシング2
の内部に投入するようにするので、従来のような高価な
砂や砂利を必要とせず、きわめて経済的となって、パイ
ル造成費用の大幅な低減化を図ることができる。
【0013】また、上記のようにケーシング2内部に混
合粉粒体Sを投入した後、このケーシング2を回転圧入
引抜装置1により引き抜いて、ケーシング2内部の混合
粉粒体Sを地盤中に排出し、地盤中に排出された混合粉
粒体Sが地盤中の水分を吸収して地盤改良パイルPを形
成するようにしてなるため、軟弱地盤中に含まれる水分
が混合粉粒体Sに吸収されることによって軟弱地盤の密
度を高めると共に、混合粉粒体Sが地盤中の水分を吸収
して硬化することによって混合粉粒体Sが膨潤して軟弱
地盤を圧密し、これによって軟弱地盤の地固めを有効に
達成することができる。
合粉粒体Sを投入した後、このケーシング2を回転圧入
引抜装置1により引き抜いて、ケーシング2内部の混合
粉粒体Sを地盤中に排出し、地盤中に排出された混合粉
粒体Sが地盤中の水分を吸収して地盤改良パイルPを形
成するようにしてなるため、軟弱地盤中に含まれる水分
が混合粉粒体Sに吸収されることによって軟弱地盤の密
度を高めると共に、混合粉粒体Sが地盤中の水分を吸収
して硬化することによって混合粉粒体Sが膨潤して軟弱
地盤を圧密し、これによって軟弱地盤の地固めを有効に
達成することができる。
【0014】請求項2に係る工法によれば、混合粉粒体
Sが投入されたケーシング2の内部に、バイブロフロッ
ト11を振動させ且つ上下動させながら挿入し、そして
引き上げた後、このケーシングを引き抜いて、ケーシン
グ内部の混合粉粒体を地盤中に排出するようにするた
め、ケーシング2の内部で掘削土とセメント系固化材ま
たはセメント粉とが更に均一に混合攪拌されて、均質の
混合粉粒体Sが形成され、それによって良好な地盤改良
パイルPを造成することができる。
Sが投入されたケーシング2の内部に、バイブロフロッ
ト11を振動させ且つ上下動させながら挿入し、そして
引き上げた後、このケーシングを引き抜いて、ケーシン
グ内部の混合粉粒体を地盤中に排出するようにするた
め、ケーシング2の内部で掘削土とセメント系固化材ま
たはセメント粉とが更に均一に混合攪拌されて、均質の
混合粉粒体Sが形成され、それによって良好な地盤改良
パイルPを造成することができる。
【0015】また、請求項3に係る工法によれば、回転
圧入引抜装置1によりケーシング2を引き抜くと共に、
再度バイブロフロット11を振動させ且つ上下動させな
がら、地盤中の混合粉粒体Sを攪拌混合して地盤改良パ
イルPを形成するため、ケーシング2の引き抜きにより
地盤中に排出された混合粉粒体Sが、バイブロフロット
11の振動作用及び上下動作用により混合攪拌されるこ
とにより、地盤中の混合粉粒体Sは、周囲地盤からの吸
水作用が促進されて、膨張度が増大し、それにより周囲
地盤を更に圧密して地盤強度がより一層増大させること
になる。
圧入引抜装置1によりケーシング2を引き抜くと共に、
再度バイブロフロット11を振動させ且つ上下動させな
がら、地盤中の混合粉粒体Sを攪拌混合して地盤改良パ
イルPを形成するため、ケーシング2の引き抜きにより
地盤中に排出された混合粉粒体Sが、バイブロフロット
11の振動作用及び上下動作用により混合攪拌されるこ
とにより、地盤中の混合粉粒体Sは、周囲地盤からの吸
水作用が促進されて、膨張度が増大し、それにより周囲
地盤を更に圧密して地盤強度がより一層増大させること
になる。
【0016】また、請求項4に係る工法によれば、混合
粉粒体S中にバイブロフロット11を挿入し且つ引き上
げる際、このバイブロフロット11の下部に装備された
蝶形開閉板18が、油圧シリンダ9によるバイブロフロ
ット11の下動時には、混合粉粒体Sの圧力により横向
き略水平方向に開き、この開いた状態で下動して混合粉
粒体Sを押動せしめ、また上動時には自重で下向きに閉
じて、混合粉粒体Sの抵抗を受けることなくスムースに
上動する。しかして、この蝶形開閉板18がバイブロフ
ロット11の上下動に伴って開閉することにより、ケー
シング2内部の混合粉粒体Sが攪拌されて締め固めさ
れ、また地盤中に排出された混合粉粒体Sが締め固めら
れて圧密され、それにより強固な圧密パイルSが形成さ
れる。
粉粒体S中にバイブロフロット11を挿入し且つ引き上
げる際、このバイブロフロット11の下部に装備された
蝶形開閉板18が、油圧シリンダ9によるバイブロフロ
ット11の下動時には、混合粉粒体Sの圧力により横向
き略水平方向に開き、この開いた状態で下動して混合粉
粒体Sを押動せしめ、また上動時には自重で下向きに閉
じて、混合粉粒体Sの抵抗を受けることなくスムースに
上動する。しかして、この蝶形開閉板18がバイブロフ
ロット11の上下動に伴って開閉することにより、ケー
シング2内部の混合粉粒体Sが攪拌されて締め固めさ
れ、また地盤中に排出された混合粉粒体Sが締め固めら
れて圧密され、それにより強固な圧密パイルSが形成さ
れる。
【0017】また、請求項5に係る工法によれば、上下
動手段として油圧シリンダ9を使用することにより、十
分な駆動力が得られると共に、構造がコンパクトで取付
けが簡単となる。
動手段として油圧シリンダ9を使用することにより、十
分な駆動力が得られると共に、構造がコンパクトで取付
けが簡単となる。
【0018】更に、請求項6によれば、酸化カルシウ
ム、二酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸化硫黄を
主成分とするセメント系固化材を使用する場合、実験の
結果では、普通のセメント粉を240kg/m3を添加した
ときの一軸圧縮強さが2kgf/cm2 であったのに対し、
このセメント系固化材では、240kg/m3を添加したと
きの一軸圧縮強さは6.4kgf/cm2 で、セメント粉の
約3倍の強度を発揮することが判明した。従って、この
セメント系固化材によると、パイルとしてきわめて良好
な支持力を発揮することができる。
ム、二酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸化硫黄を
主成分とするセメント系固化材を使用する場合、実験の
結果では、普通のセメント粉を240kg/m3を添加した
ときの一軸圧縮強さが2kgf/cm2 であったのに対し、
このセメント系固化材では、240kg/m3を添加したと
きの一軸圧縮強さは6.4kgf/cm2 で、セメント粉の
約3倍の強度を発揮することが判明した。従って、この
セメント系固化材によると、パイルとしてきわめて良好
な支持力を発揮することができる。
【0019】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1は、本発明に係る工法を実施するのに用いるパイル
造成装置を示している。この図において1は、大径の筒
状ケーシング2を回転させつつ地盤中に押し込み、ある
いは地盤中から引き抜くためのケーシング回転圧入引抜
装置であり、3は、例えばクレーン4に昇降ワイヤー5
を介して昇降自在に吊支される周知のハンマグラブ(掘
削具)である。6は、例えばリーダ7に沿って昇降自在
に支持されると共にリーダ7の頂部より昇降ワイヤー8
によって吊支される昇降体であり、この昇降体6には、
上下動手段としての油圧シリンダ9を介してロッド10
が垂下連設され、このロッド10の下端にバイブロフロ
ット11が装備してある。
図1は、本発明に係る工法を実施するのに用いるパイル
造成装置を示している。この図において1は、大径の筒
状ケーシング2を回転させつつ地盤中に押し込み、ある
いは地盤中から引き抜くためのケーシング回転圧入引抜
装置であり、3は、例えばクレーン4に昇降ワイヤー5
を介して昇降自在に吊支される周知のハンマグラブ(掘
削具)である。6は、例えばリーダ7に沿って昇降自在
に支持されると共にリーダ7の頂部より昇降ワイヤー8
によって吊支される昇降体であり、この昇降体6には、
上下動手段としての油圧シリンダ9を介してロッド10
が垂下連設され、このロッド10の下端にバイブロフロ
ット11が装備してある。
【0020】ケーシング回転圧入引抜装置1は、従来よ
り使用されている周知のもので、例えば図2に示すよう
に、地上に設置されるベースフレーム12上に回転駆動
軸13、油圧モーター14、圧入引抜手段15、チャッ
ク装置16等を装備してなるもので、回転駆動軸13内
に前記ケーシング2を挿入してチャック装置16により
把持しながら、油圧モーター14の駆動により回転駆動
軸13を回転させて、ケーシング2を回転しつつこれを
地盤中に押し込み、あるいは引き抜くようにしたもので
ある。
り使用されている周知のもので、例えば図2に示すよう
に、地上に設置されるベースフレーム12上に回転駆動
軸13、油圧モーター14、圧入引抜手段15、チャッ
ク装置16等を装備してなるもので、回転駆動軸13内
に前記ケーシング2を挿入してチャック装置16により
把持しながら、油圧モーター14の駆動により回転駆動
軸13を回転させて、ケーシング2を回転しつつこれを
地盤中に押し込み、あるいは引き抜くようにしたもので
ある。
【0021】図3(A)に示すように、昇降体6に油圧
シリンダ9が装備され、この油圧シリンダ9に中空状の
ロッド10が同軸状に連結され、このロッド10の下端
にバイブロフロット11が取付けてある。このバイブロ
フロット11は周知のもので、図示は省略するが、電動
機により偏心軸体を回転させて水平方向の振動を発生さ
せるようになっている。この電動機への給電ケーブル1
7は、ロッド9の中空部に挿通され、図3(A)に示す
ようにロッド9の上端部から外に延出されて、昇降体6
側へ配線される。尚、上下動手段として油圧シリンダ9
の代わりに、所定ストローク上下動しうる空気ばね等を
使用してもよいが、油圧シリンダ9の方が構造がコンパ
クトで取付けが簡単となる利点がある。
シリンダ9が装備され、この油圧シリンダ9に中空状の
ロッド10が同軸状に連結され、このロッド10の下端
にバイブロフロット11が取付けてある。このバイブロ
フロット11は周知のもので、図示は省略するが、電動
機により偏心軸体を回転させて水平方向の振動を発生さ
せるようになっている。この電動機への給電ケーブル1
7は、ロッド9の中空部に挿通され、図3(A)に示す
ようにロッド9の上端部から外に延出されて、昇降体6
側へ配線される。尚、上下動手段として油圧シリンダ9
の代わりに、所定ストローク上下動しうる空気ばね等を
使用してもよいが、油圧シリンダ9の方が構造がコンパ
クトで取付けが簡単となる利点がある。
【0022】また、バイブロフロット11の下部には、
図3(A)及び(B)に示すように、土圧によって横方
向に展開するように開き自重によって下向きに折り畳む
ように閉じる蝶形開閉板18を装備することもできる。
その場合、バイブロフロット11に、径大の短管状支持
管19を複数の取付片20を介して取付け、この支持管
19の下端部内にその直径方向に水平支軸21を固着
し、この水平支軸21に、一対の半円形板18a,18
aからなる蝶形開閉板18を枢着する。この蝶形開閉板
18は、常時は図3(A)の実線図示のように自重によ
って下向きに折り畳むように閉じ、下方より土圧を受け
ることにより同図の仮想線図示のように上向きに回動し
て横方向に展開し、その展開位置で前記支持管19の下
端に当接支持される。
図3(A)及び(B)に示すように、土圧によって横方
向に展開するように開き自重によって下向きに折り畳む
ように閉じる蝶形開閉板18を装備することもできる。
その場合、バイブロフロット11に、径大の短管状支持
管19を複数の取付片20を介して取付け、この支持管
19の下端部内にその直径方向に水平支軸21を固着
し、この水平支軸21に、一対の半円形板18a,18
aからなる蝶形開閉板18を枢着する。この蝶形開閉板
18は、常時は図3(A)の実線図示のように自重によ
って下向きに折り畳むように閉じ、下方より土圧を受け
ることにより同図の仮想線図示のように上向きに回動し
て横方向に展開し、その展開位置で前記支持管19の下
端に当接支持される。
【0023】次に、上述のような構造を有するパイル造
成装置の使用による本発明の工法について、図4を中心
に適宜他の図面を参照して説明する。尚、図4の〜
は、施工順序を示す。
成装置の使用による本発明の工法について、図4を中心
に適宜他の図面を参照して説明する。尚、図4の〜
は、施工順序を示す。
【0024】先ず、図4の及びに示すように、ケー
シング回転圧入引抜装置1によって大径ケーシング2を
回転させつつ軟弱地盤中に押し込み貫入する。この場
合、ケーシング2は、単位長さのものを複数個使用し、
各ケーシング2を順次継ぎ足しながら地盤中に貫入して
ゆく。また、同図に示すように、ケーシング2をある
程度の深さまで貫入するごとに、ハンマグラブ3によっ
てケーシング2内部の地盤土壌を掘削しその掘削土を地
上に排出させる。こうしてケーシング2を軟弱地盤中所
定深度まで貫入すると共に、ケーシング2内部の地盤土
壌を全部地上に排出する。
シング回転圧入引抜装置1によって大径ケーシング2を
回転させつつ軟弱地盤中に押し込み貫入する。この場
合、ケーシング2は、単位長さのものを複数個使用し、
各ケーシング2を順次継ぎ足しながら地盤中に貫入して
ゆく。また、同図に示すように、ケーシング2をある
程度の深さまで貫入するごとに、ハンマグラブ3によっ
てケーシング2内部の地盤土壌を掘削しその掘削土を地
上に排出させる。こうしてケーシング2を軟弱地盤中所
定深度まで貫入すると共に、ケーシング2内部の地盤土
壌を全部地上に排出する。
【0025】上記のようにしてケーシング2内部から地
上に排出した掘削土は、例えば図6に示すように、作業
現場近くに予め設置した攪拌タンク(ノッチタンク)2
2へ搬入し、この攪拌タンク22内に搬入した掘削土に
セメント系固化材またはセメント粉を適量混入して、こ
れらを、例えば同図に示すように、パワーショベルにロ
ードヘッダーと称される攪拌装置23を取付けた装置2
4によって攪拌混合することができる。この攪拌装置2
3は、図5に示すように、油圧モータによって急速に正
逆転する回転爪25を有し、これを油圧シャベルのシャ
ベルに取り替えて該攪拌装置23を取り付けるようにな
っており、例えば株式会社三井三池製作所製の攪拌装置
(商品名、MTツインヘッダ)や丸善建設株式会社製の
攪拌装置(商品面、スタビライザー)が攪拌効率が極め
て良好であり、本発明の実施に採用されることが推奨さ
れる。
上に排出した掘削土は、例えば図6に示すように、作業
現場近くに予め設置した攪拌タンク(ノッチタンク)2
2へ搬入し、この攪拌タンク22内に搬入した掘削土に
セメント系固化材またはセメント粉を適量混入して、こ
れらを、例えば同図に示すように、パワーショベルにロ
ードヘッダーと称される攪拌装置23を取付けた装置2
4によって攪拌混合することができる。この攪拌装置2
3は、図5に示すように、油圧モータによって急速に正
逆転する回転爪25を有し、これを油圧シャベルのシャ
ベルに取り替えて該攪拌装置23を取り付けるようにな
っており、例えば株式会社三井三池製作所製の攪拌装置
(商品名、MTツインヘッダ)や丸善建設株式会社製の
攪拌装置(商品面、スタビライザー)が攪拌効率が極め
て良好であり、本発明の実施に採用されることが推奨さ
れる。
【0026】上記のように、ケーシング2内部から地上
に排出した掘削土と、例えばセメント系固化材とを攪拌
混合するにあたっては、セメント系固化材として、酸化
カルシウム、二酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸
化硫黄を主成分とするものを使用すると良く、具体的に
は、次の配合割合のものが好適である。
に排出した掘削土と、例えばセメント系固化材とを攪拌
混合するにあたっては、セメント系固化材として、酸化
カルシウム、二酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸
化硫黄を主成分とするものを使用すると良く、具体的に
は、次の配合割合のものが好適である。
【0027】二酸化けい素 18.6〜20.2% 酸
化アルミニウム 6.2〜4.6% 酸化第二鉄 1.8〜2.5% 酸化カルシウム
59.6〜63.1% 酸化マグネシウム 約1.8% 三酸化硫黄 7.
7〜6.7% 不溶残部 0.1〜0.2%
化アルミニウム 6.2〜4.6% 酸化第二鉄 1.8〜2.5% 酸化カルシウム
59.6〜63.1% 酸化マグネシウム 約1.8% 三酸化硫黄 7.
7〜6.7% 不溶残部 0.1〜0.2%
【0028】また市販のセメント系固化材としては、商
品名 ハートキープ Pー430(株式会社トクヤマ
製)あるいは商品名 麻生ソリッドエース(麻生セメン
ト株式会社製)が好ましい。
品名 ハートキープ Pー430(株式会社トクヤマ
製)あるいは商品名 麻生ソリッドエース(麻生セメン
ト株式会社製)が好ましい。
【0029】上記セメント固化材と掘削土との配合割合
は、掘削土の土壌の土質によって異なる。一般に一本の
サンドコンパクションパイルの圧縮強度(一軸圧縮強度
kgf/cm2 )は7kgf/cm2 を中心にその前後±2〜3kg
f/cm2 であれば必要充分であると言われているが、これ
らの強度に達するためには、本発明者が実験の結果、次
の表1〜表3に示す配合割合が好適であることが判明し
た。
は、掘削土の土壌の土質によって異なる。一般に一本の
サンドコンパクションパイルの圧縮強度(一軸圧縮強度
kgf/cm2 )は7kgf/cm2 を中心にその前後±2〜3kg
f/cm2 であれば必要充分であると言われているが、これ
らの強度に達するためには、本発明者が実験の結果、次
の表1〜表3に示す配合割合が好適であることが判明し
た。
【0030】 備考 上記粘性土は、シルト分80%、粘土分40%、
砂分60%、含水比70%で、セメント系固化材とし
て、ハートキープPー430(株式会社トクヤマ製)の
ものを使用した。また上記圧縮強度は打設後7日経過時
のものである。
砂分60%、含水比70%で、セメント系固化材とし
て、ハートキープPー430(株式会社トクヤマ製)の
ものを使用した。また上記圧縮強度は打設後7日経過時
のものである。
【0031】 備考 上記砂質シルトは、シルト分70%、粘土分15
%、砂分85%、含水比70%で、その他の条件は、表
1のものと同じである。
%、砂分85%、含水比70%で、その他の条件は、表
1のものと同じである。
【0032】 備考 上記砂質土は、シルト分15%、粘土分15%、
砂分85%、含水比70%で、その他の条件は、表1と
同じである。
砂分85%、含水比70%で、その他の条件は、表1と
同じである。
【0033】しかして、ケーシング2内部から排出した
掘削土とセメント系固化材とを、上記のような配合割合
で前述の図6に示したような装置24により地上で攪拌
混合して、均一に混合された混合粉粒体Sを形成する。
掘削土とセメント系固化材とを、上記のような配合割合
で前述の図6に示したような装置24により地上で攪拌
混合して、均一に混合された混合粉粒体Sを形成する。
【0034】上記のようにして形成した混合粉粒体S
を、図4のに示すように、地盤中に貫入されたケーシ
ング2の内部にホッパー26等を使用して所要量投入す
る。この後、図示は省略するが、混合粉粒体Sが投入さ
れたケーシング2を回転圧入引抜装置1により回転させ
つつ引き抜いて、ケーシング2内部の混合粉粒体Sを地
盤中に排出し、この地盤中に排出された混合粉粒体Sが
地盤中の水分を吸収して地盤改良パイルを形成する。こ
の地盤改良パイルは、本発明の請求項1の工法によって
形成されるパイルである。
を、図4のに示すように、地盤中に貫入されたケーシ
ング2の内部にホッパー26等を使用して所要量投入す
る。この後、図示は省略するが、混合粉粒体Sが投入さ
れたケーシング2を回転圧入引抜装置1により回転させ
つつ引き抜いて、ケーシング2内部の混合粉粒体Sを地
盤中に排出し、この地盤中に排出された混合粉粒体Sが
地盤中の水分を吸収して地盤改良パイルを形成する。こ
の地盤改良パイルは、本発明の請求項1の工法によって
形成されるパイルである。
【0035】また、地盤中に貫入されたケーシング2の
内部に混合粉粒体Sを所要量投入した図4のの状態か
ら、引続き同図のに示すように、先端にバイブロフロ
ット11を取付けたロッド10を垂下装備した昇降体6
をリーダ7(図1参照)に沿って降下させつつ、バイブ
ロフロット11を振動させ且つ上下動させながら、ケー
シング2に投入された混合粉粒体S中に挿入し、ケーシ
ング2内の底部まで挿入した後、昇降体6を上昇させつ
つ、バイブロフロット11を同様に振動させ且つ上下動
させながら、ケーシング2内部の混合粉粒体S中から引
き上げる。このようにバイブロフロット11を振動させ
且つ上下動させながらケーシング2内部の混合粉粒体S
中に挿入し、それから引き上げることにより、掘削土と
セメント系固化材またはセメント粉とを更に均一に混合
攪拌して、より良質の混合粉粒体Sを形成することがで
きる。
内部に混合粉粒体Sを所要量投入した図4のの状態か
ら、引続き同図のに示すように、先端にバイブロフロ
ット11を取付けたロッド10を垂下装備した昇降体6
をリーダ7(図1参照)に沿って降下させつつ、バイブ
ロフロット11を振動させ且つ上下動させながら、ケー
シング2に投入された混合粉粒体S中に挿入し、ケーシ
ング2内の底部まで挿入した後、昇降体6を上昇させつ
つ、バイブロフロット11を同様に振動させ且つ上下動
させながら、ケーシング2内部の混合粉粒体S中から引
き上げる。このようにバイブロフロット11を振動させ
且つ上下動させながらケーシング2内部の混合粉粒体S
中に挿入し、それから引き上げることにより、掘削土と
セメント系固化材またはセメント粉とを更に均一に混合
攪拌して、より良質の混合粉粒体Sを形成することがで
きる。
【0036】その後、地盤中に貫入されているケーシン
グ2を、図4のに示すようにケーシング回転圧入引抜
装置1により回転させつつ引き抜いて、ケーシング2内
部の混合粉粒体Sを地盤中に排出する。この地盤中に排
出された混合粉粒体Sが同図のに示すように地盤中の
水分を吸収して地盤改良パイルP′を形成するわけであ
るが、更に同図の及びに示すように、再び前記昇降
体6を前述のように降下、上昇して、バイブロフロット
11を振動させ且つ上下動させながら、地盤中に排出さ
れた混合粉粒体Sを攪拌混合して、同図のに示すよう
な地盤改良パイルPをする。この場合、バイブロフロッ
ト11の混合粉粒体S中への挿入は、ケーシング2の引
き抜き後でもよいし、または引き抜き途上でもよい。
尚、上記地盤改良パイルP′は、本発明に係る請求項2
の工法によって形成されるパイルであり、また上記地盤
改良パイルPは、請求項3の工法によって形成されるパ
イルである。
グ2を、図4のに示すようにケーシング回転圧入引抜
装置1により回転させつつ引き抜いて、ケーシング2内
部の混合粉粒体Sを地盤中に排出する。この地盤中に排
出された混合粉粒体Sが同図のに示すように地盤中の
水分を吸収して地盤改良パイルP′を形成するわけであ
るが、更に同図の及びに示すように、再び前記昇降
体6を前述のように降下、上昇して、バイブロフロット
11を振動させ且つ上下動させながら、地盤中に排出さ
れた混合粉粒体Sを攪拌混合して、同図のに示すよう
な地盤改良パイルPをする。この場合、バイブロフロッ
ト11の混合粉粒体S中への挿入は、ケーシング2の引
き抜き後でもよいし、または引き抜き途上でもよい。
尚、上記地盤改良パイルP′は、本発明に係る請求項2
の工法によって形成されるパイルであり、また上記地盤
改良パイルPは、請求項3の工法によって形成されるパ
イルである。
【0037】即ち、図4の及びの工程を省略し、同
図のからまでの工程からなる工法によると、同図の
に示すようにケーシング2を回転圧入引抜装置1によ
り引き抜くことによって地盤中に排出された混合粉粒体
Sは、パイルP′を形成して、その形成直後から(約3
時間後に硬化が始まる)、周囲地盤における土壌粒子間
の間隙水を吸収して含水率を低下させると共に、この吸
水時に水と反応して膨張し、その体積をパイル形成時の
30〜60%増大させる。このように、地盤改良パイル
が膨張すると、その周囲地盤が圧密され、この圧密によ
って、地盤強度が増強されると共に、一旦膨張した地盤
改良パイルは、硬化作用によってそれ自体硬化体となる
ため、収縮することがなく、従って地盤改良パイルは、
地盤中に宙架されたままで、周囲地盤を圧密しその強度
を一層増大させることになる。
図のからまでの工程からなる工法によると、同図の
に示すようにケーシング2を回転圧入引抜装置1によ
り引き抜くことによって地盤中に排出された混合粉粒体
Sは、パイルP′を形成して、その形成直後から(約3
時間後に硬化が始まる)、周囲地盤における土壌粒子間
の間隙水を吸収して含水率を低下させると共に、この吸
水時に水と反応して膨張し、その体積をパイル形成時の
30〜60%増大させる。このように、地盤改良パイル
が膨張すると、その周囲地盤が圧密され、この圧密によ
って、地盤強度が増強されると共に、一旦膨張した地盤
改良パイルは、硬化作用によってそれ自体硬化体となる
ため、収縮することがなく、従って地盤改良パイルは、
地盤中に宙架されたままで、周囲地盤を圧密しその強度
を一層増大させることになる。
【0038】また、上述した図4のからまでの工程
に及びの工程を加えた工法によると、ケーシング2
の引き抜きにより地盤中に排出された混合粉粒体Sを、
前記バイブロフロット11の振動作用及び上下動作用に
より混合攪拌することによって、地盤中の混合粉粒体S
は、周囲地盤からの吸水作用が促進されて、膨張度が増
大し、それにより周囲地盤を更に圧密して地盤強度がよ
り一層増大させることになり、また地盤改良パイルP
は、バイブロフロット11の上下動作用により押圧され
て、強固な圧密されたパイルとなる。
に及びの工程を加えた工法によると、ケーシング2
の引き抜きにより地盤中に排出された混合粉粒体Sを、
前記バイブロフロット11の振動作用及び上下動作用に
より混合攪拌することによって、地盤中の混合粉粒体S
は、周囲地盤からの吸水作用が促進されて、膨張度が増
大し、それにより周囲地盤を更に圧密して地盤強度がよ
り一層増大させることになり、また地盤改良パイルP
は、バイブロフロット11の上下動作用により押圧され
て、強固な圧密されたパイルとなる。
【0039】また、図4の及びに示すように、地盤
中に排出された混合粉粒体S中にバイブロフロット11
を挿入し且つ引き上げる際、このバイブロフロット11
の下部に装備された蝶形開閉板18が、油圧シリンダ9
によるバイブロフロット11の下動時には、混合粉粒体
Sの圧力により横方向に開き、この開いた状態で下動し
て混合粉粒体Sを押動せしめ、また上動時には自重で下
向きに閉じて、混合粉粒体Sの抵抗を受けることなくス
ムースに上動する。しかして、この蝶形開閉板18がバ
イブロフロット11の上下動に伴って開閉することによ
り、地盤中に排出された混合粉粒体Sが攪拌されつつ締
め固められて圧密され、それによって強固な圧密パイル
が形成される。尚、この蝶形開閉板16は、図4のの
工程においても同様に作用し、ケーシング2内部の混合
粉粒体Sを攪拌されつつ締め固めされる。
中に排出された混合粉粒体S中にバイブロフロット11
を挿入し且つ引き上げる際、このバイブロフロット11
の下部に装備された蝶形開閉板18が、油圧シリンダ9
によるバイブロフロット11の下動時には、混合粉粒体
Sの圧力により横方向に開き、この開いた状態で下動し
て混合粉粒体Sを押動せしめ、また上動時には自重で下
向きに閉じて、混合粉粒体Sの抵抗を受けることなくス
ムースに上動する。しかして、この蝶形開閉板18がバ
イブロフロット11の上下動に伴って開閉することによ
り、地盤中に排出された混合粉粒体Sが攪拌されつつ締
め固められて圧密され、それによって強固な圧密パイル
が形成される。尚、この蝶形開閉板16は、図4のの
工程においても同様に作用し、ケーシング2内部の混合
粉粒体Sを攪拌されつつ締め固めされる。
【0040】
【発明の効果】本発明の請求項1の工法によれば、ケー
シング内の土壌を掘削して地上に排出した掘削土をその
まま、パイル形成用の土砂材として利用し、この掘削土
とセメント系固化材またはセメント粉とを地上で混合攪
拌して形成した混合粉粒体をケーシングの内部に投入す
るようにするので、従来のような高価な砂や砂利を必要
とせず、きわめて経済的で、パイル造成費用の大幅な低
減化を図ることができる。
シング内の土壌を掘削して地上に排出した掘削土をその
まま、パイル形成用の土砂材として利用し、この掘削土
とセメント系固化材またはセメント粉とを地上で混合攪
拌して形成した混合粉粒体をケーシングの内部に投入す
るようにするので、従来のような高価な砂や砂利を必要
とせず、きわめて経済的で、パイル造成費用の大幅な低
減化を図ることができる。
【0041】また、本発明の工法では、ケーシング内部
の掘削土を地上に排出し、この掘削土と、セメント系固
化材またはセメント粉とを地上で攪拌混合して両者の混
合粉粒体を形成するのであるから、当然に均一に且つ十
分に攪拌混合することができ、両者の混合にバラツキを
生じることがない。また、土砂材、即ち掘削土に含まれ
る土質成分によってセメント系固化材またはセメント粉
の配合比率を変更する必要があるが、この配合比率も正
確に確保することができる。これがために、全長にわた
って強度の均一な地盤改良パイルを形成することができ
る。
の掘削土を地上に排出し、この掘削土と、セメント系固
化材またはセメント粉とを地上で攪拌混合して両者の混
合粉粒体を形成するのであるから、当然に均一に且つ十
分に攪拌混合することができ、両者の混合にバラツキを
生じることがない。また、土砂材、即ち掘削土に含まれ
る土質成分によってセメント系固化材またはセメント粉
の配合比率を変更する必要があるが、この配合比率も正
確に確保することができる。これがために、全長にわた
って強度の均一な地盤改良パイルを形成することができ
る。
【0042】また、本発明の工法によれば、前記ケーシ
ングを引き抜いて、ケーシング内部の混合粉粒体を地盤
中に排出し、この地盤中に排出された混合粉粒体が地盤
中の水分を吸収して地盤改良パイルを形成するようにし
てなるため、軟弱地盤の密度を高めると共に、混合粉粒
体が地盤中の水分を吸収して硬化することによって混合
粉粒体が膨潤して軟弱地盤を圧密し、これによって軟弱
地盤の地固めを有効に達成することができる。
ングを引き抜いて、ケーシング内部の混合粉粒体を地盤
中に排出し、この地盤中に排出された混合粉粒体が地盤
中の水分を吸収して地盤改良パイルを形成するようにし
てなるため、軟弱地盤の密度を高めると共に、混合粉粒
体が地盤中の水分を吸収して硬化することによって混合
粉粒体が膨潤して軟弱地盤を圧密し、これによって軟弱
地盤の地固めを有効に達成することができる。
【0043】請求項2の工法によれば、混合粉粒体が投
入されたケーシングの内部に、バイブロフロットを振動
させ且つ上下動させながら挿入し、引き上げた後、この
ケーシングを引き抜いて、ケーシング内部の混合粉粒体
を地盤中に排出するようにするため、ケーシングの内部
で掘削土とセメント系固化材またはセメント粉とが更に
均一に混合攪拌されて、均質の混合粉粒体が形成され、
それによって良好な地盤改良パイルを造成することがで
きる。
入されたケーシングの内部に、バイブロフロットを振動
させ且つ上下動させながら挿入し、引き上げた後、この
ケーシングを引き抜いて、ケーシング内部の混合粉粒体
を地盤中に排出するようにするため、ケーシングの内部
で掘削土とセメント系固化材またはセメント粉とが更に
均一に混合攪拌されて、均質の混合粉粒体が形成され、
それによって良好な地盤改良パイルを造成することがで
きる。
【0044】また、請求項3の工法によれば、ケーシン
グを引き抜くと共に、再度バイブロフロットを振動させ
且つ上下動させながら、地盤中の混合粉粒体を攪拌混合
して地盤改良パイルを形成するため、ケーシング2の引
き抜きにより地盤中に排出された混合粉粒体が、バイブ
ロフロットの振動及び上下により混合攪拌され、地盤中
の混合粉粒体は、周囲地盤からの吸水作用が促進され
て、膨張度が増大し、それにより周囲地盤を更に圧密し
て地盤強度がより一層増大させることになる。
グを引き抜くと共に、再度バイブロフロットを振動させ
且つ上下動させながら、地盤中の混合粉粒体を攪拌混合
して地盤改良パイルを形成するため、ケーシング2の引
き抜きにより地盤中に排出された混合粉粒体が、バイブ
ロフロットの振動及び上下により混合攪拌され、地盤中
の混合粉粒体は、周囲地盤からの吸水作用が促進され
て、膨張度が増大し、それにより周囲地盤を更に圧密し
て地盤強度がより一層増大させることになる。
【0045】また、請求項4の工法によれば、蝶形開閉
板がバイブロフロットの上下動に伴って開閉することに
より、ケーシング2内部の混合粉粒体Sが攪拌されて締
め固めされ、また地盤中に排出された混合粉粒体が締め
固められて圧密され、それにより強固な圧密パイルが形
成される。
板がバイブロフロットの上下動に伴って開閉することに
より、ケーシング2内部の混合粉粒体Sが攪拌されて締
め固めされ、また地盤中に排出された混合粉粒体が締め
固められて圧密され、それにより強固な圧密パイルが形
成される。
【0046】また、請求項5の工法によれば、上下動手
段として油圧シリンダを使用することにより、十分な駆
動力が得られると共に、構造がコンパクトで取付けが簡
単となる。
段として油圧シリンダを使用することにより、十分な駆
動力が得られると共に、構造がコンパクトで取付けが簡
単となる。
【0047】更に、請求項6の工法によれば、半永久的
に支持力の強い地盤改良パイルとすることができる。
に支持力の強い地盤改良パイルとすることができる。
【図1】 本発明の工法を実施するためのパイル造成装
置を示す側面図である。
置を示す側面図である。
【図2】 ケーシング回転圧入引抜装置を示す斜視図で
ある。
ある。
【図3】 (A)は昇降体及びこれに垂下装備されたロ
ッドを示す側面図であり、(B)はバイブロフロットの
拡大斜視図である。
ッドを示す側面図であり、(B)はバイブロフロットの
拡大斜視図である。
【図4】 本発明工法の施工順序を示す説明図である。
【図5】 本発明工法に使用される攪拌装置の一例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図6】 図6の攪拌装置の使用例を示す斜視図であ
る。 1 ケーシング回転圧入引抜装置 2 ケーシング 3 ハンマグラブ(掘削具) 6 昇降体 9 油圧シリンダ(上下動手段) 10 ロッド 11 バイブロフロット 18 蝶形開閉板 S 混合粉粒体 P′ 地盤改良パイル P 地盤改良パイル
る。 1 ケーシング回転圧入引抜装置 2 ケーシング 3 ハンマグラブ(掘削具) 6 昇降体 9 油圧シリンダ(上下動手段) 10 ロッド 11 バイブロフロット 18 蝶形開閉板 S 混合粉粒体 P′ 地盤改良パイル P 地盤改良パイル
Claims (6)
- 【請求項1】ケーシング回転圧入引抜装置によって大径
の筒状ケーシングを地盤中に押し込んで、このケーシン
グを地盤中所定深度まで貫入し、このケーシング内の土
壌をハンマグラブ等の掘削具により掘削してその掘削土
を地上に排出した後、前記掘削土とセメント系固化材ま
たはセメント粉とを地上で混合攪拌して形成した混合粉
粒体を前記ケーシングの内部に投入し、その後このケー
シングを前記ケーシング回転圧入引抜装置により引き抜
いてケーシング内部の混合粉粒体を地盤中に排出し、こ
の地盤中に排出された混合粉粒体が地盤中の水分を吸収
して地盤改良パイルを形成するようにした軟弱地盤の改
良工法。 - 【請求項2】前記混合粉粒体を投入したケーシングの内
部に、ロッドの先端に取付けられ且つ上下動手段により
上下動可能なバイブロフロットを振動させ且つ上下動さ
せながら前記混合粉粒体を混合攪拌してケーシングの底
部まで挿入し引き上げ、このケーシングを前記回転圧入
引抜装置により引き抜いて、ケーシング内部の混合粉粒
体を地盤中に排出するようにした請求項1に記載の軟弱
地盤の改良工法。 - 【請求項3】前記回転圧入引抜装置によりケーシングを
引き抜くと共に、再度、前記バイブロフロットを振動さ
せ且つ上下動させながら、前記混合粉粒体を攪拌混合し
て地盤中に地盤改良パイルを形成するようにした請求項
1に記載の軟弱地盤の改良工法。 - 【請求項4】前記バイブロフロットの下部に、土圧によ
って横向き略水平方向に展開するように開き、自重によ
って下向きに折り畳むように閉じる蝶形開閉板を装備
し、前記上下動手段によるバイブロフロットの上下動に
伴って蝶形開閉板を開閉させるようにした請求項2また
は3に記載の軟弱地盤の改良工法。 - 【請求項5】前記上下動手段として油圧シリンダを使用
する請求項1〜4のいずれかに記載の軟弱地盤の改良工
法。 - 【請求項6】前記セメント系固化材は、酸化カルシウ
ム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び三酸化硫黄を
主成分としてなる請求項1〜5のいずれかに記載の軟弱
地盤の改良工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27948594A JP2804897B2 (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 軟弱地盤の改良工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27948594A JP2804897B2 (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 軟弱地盤の改良工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134894A JPH08134894A (ja) | 1996-05-28 |
JP2804897B2 true JP2804897B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=17611707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27948594A Expired - Lifetime JP2804897B2 (ja) | 1994-11-14 | 1994-11-14 | 軟弱地盤の改良工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2804897B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4842350B2 (ja) * | 2009-06-26 | 2011-12-21 | 五洋建設株式会社 | 地盤改良工法 |
CN102535429A (zh) * | 2012-01-20 | 2012-07-04 | 刘献刚 | 组合锤法地基处理施工工艺 |
CN103966995A (zh) * | 2013-01-28 | 2014-08-06 | 丁思华 | 一种软土地层上的复合地基施工方法 |
CN104131552A (zh) * | 2014-07-03 | 2014-11-05 | 王继忠 | 一种混凝土桩的施工方法 |
CN104695417B (zh) * | 2015-01-19 | 2017-03-01 | 上海市政工程设计研究总院(集团)有限公司 | 一种后注浆碎石桩的制造方法 |
CN112761136B (zh) * | 2021-02-04 | 2024-08-27 | 文天翼 | 一种软弱地层浅层土硬化处理装置及其工作方法 |
-
1994
- 1994-11-14 JP JP27948594A patent/JP2804897B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08134894A (ja) | 1996-05-28 |
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