JP2000265462A - 建築物用基礎杭の造成方法 - Google Patents

建築物用基礎杭の造成方法

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JP2000265462A
JP2000265462A JP11069091A JP6909199A JP2000265462A JP 2000265462 A JP2000265462 A JP 2000265462A JP 11069091 A JP11069091 A JP 11069091A JP 6909199 A JP6909199 A JP 6909199A JP 2000265462 A JP2000265462 A JP 2000265462A
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ground
casing
mixed powder
pipe casing
building
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English (en)
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Masafumi Kurimoto
雅史 栗本
Takamitsu Nakazato
高密 中里
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KIISU KENCHIKU SEKKEI JIMUSHO KK
Original Assignee
KIISU KENCHIKU SEKKEI JIMUSHO KK
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 砂や砂利を使用しないで、掘削現場にある掘
削土壌を利用して安価に建築物用基礎杭を打設すること
ができるようにすること。 【構成】 土砂材とセメント系固化材とを地上で攪拌混
合して両者の混合粉粒体を形成し、この混合粉粒体Sを
地盤中に貫入されるケーシング4の内部に投入し、外管
3を回転しながらケーシング4を引き抜きながらその内
部の混合粉粒体を地盤中に排出し、地盤中に排出された
混合粉粒体Sが地盤中の水分を吸収して建築物用基礎杭
Pを形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明属する技術分野】本発明は、RC、SRC造り等
の中高層建築物ための基礎杭、特に場所打ち杭を造成す
る分野に利用される。
【0002】
【従来の技術】建築物の基礎杭の一種である場所打ち杭
として従来から知られている代表的なものにソイルセメ
ント杭がある。
【0003】この従来工法は、基礎杭造成機であるアー
スオーガーを用いて地盤中を掘削しながらオーガー軸の
先端部よりセメントミルクを排出し、該ミルクと地盤中
の掘削土壌と攪拌混練して、セメントミルクと掘削土壌
との混合体からなるソイルセメント杭を造成するように
したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記ソイルセメント杭
では地盤中の掘削土壌を利用するため、該ソイルセメン
ト杭の強度が掘削土壌の土質に影響され、その強度に大
きなバラツキがあるという難点がある。即ち、場所打ち
される現地によって土質が種々相違し、あるいは地盤中
にはその表層部から深層部に至るまでに砂質層、粘度
層、シルト層またはこれらの混合した種々の土質層があ
るため、これら土質の異なった掘削土壌とセメントミル
クが混合されることによって、それによって形成される
ソイルセメント杭全体の強度あるいはその長手方向の断
面強度が土質層によって大きな相違を呈し、これがため
に短期間にソイルセメント杭が崩壊する等の危険があっ
た。
【0005】本発明は、上記のソイルセメント杭からな
る建築物用基礎杭の難点を解消して、場所打ち現場の土
質に何ら影響されることなく強度の均一な建築物用基礎
杭の造成方法を提案しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明の建築物用基礎杭の造成方法に
あっては、地上で土砂材とセメント系固化材とを攪拌混
合して両者の混合粉粒体を形成し、この混合粉粒体を地
盤中に貫入されるケーシングの内部に投入し、このケー
シングを引き抜きながらその内部の混合粉粒体を地盤中
に排出し、地盤中に排出された混合粉粒体が地盤中の水
分を吸収して建築物用基礎杭を形成するようにした構成
を採用してなるものである。
【0007】また請求項2に係る発明の建築物用基礎杭
の造成方法にあっては、土砂材として建築現場で発生す
る発生土を利用するようにした請求項1記載の構成を採
用しなるものである。
【0008】また請求項3に係る発明の建築物用基礎杭
の造成方法にあっては、ケーシングの内壁は滑り層によ
って形成されてなる請求項1または2に記載の構成を採
用してなるものである。
【0009】また請求項4に係る発明の建築物用基礎杭
の造成方法にあっては、セメント系固化材は、酸化カル
シウム、二酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸化硫
黄を主成分としてなる請求項1〜3のいずれか記載の構
成を採用してなるものである。
【0010】また請求項5に係る発明の建築物用基礎杭
の製造方法にあっては、地上で土砂材とセメント系固化
材とを攪拌混合して両者の混合粉粒体を形成し、且つ回
転する外管ケーシングと上下動する内管ケーシングとが
一体に昇降する基礎杭造成機を用い、内管ケーシングに
前記混合粉粒体を投入した状態で、外管ケーシングを回
転しながら内管ケーシングと外管ケーシングを一体的に
地盤中に貫入し、所定深度まで達すると外管ケーシング
を引き上げつつ内管ケーシングを上下動させて締固めを
行いがら内管ケーシング内部の混合粉粒体を地盤中に排
出し、地盤中に排出された混合粉粒体が地盤中の水分を
吸収して建築物用基礎杭を造成するようにした構成を採
用してなるものである。
【0011】
【作用】請求項1に係る発明によれば、まず、地上で土
砂材とセメント系固化材とを攪拌混合して両者の混合粉
粒体を形成することを特徴とする。
【0012】土砂材は、砂や砂利に限定されず、シルト
質土壌や粘土質土壌であってもよく、調達が極めて容易
である。
【0013】また、本発明は、この土砂材とセメント系
固化材とを地上で攪拌混合することを特徴とする。
【0014】上記両者を地上で攪拌混合するのであるか
ら、当然に均一に且つ充分に攪拌混合することができ、
両者の混合にバラツキを生じることがない。また土砂材
に含まれる土質成分によってセメント系固化材の配合比
率を変える必要があるが、この配合比率も地上で攪拌す
ることによって正確に維持することができる。セメント
系固化材の配合比率が土砂材に比べて多くなれば、それ
だけ強度が上がるから、階層建物の必要とする載荷力に
応じてセメント固化材の配合比率を高めればよい。
【0015】また、本発明によれば、この混合粉粒体を
地盤中に貫入されるケーシングの内部に投入し、このケ
ーシングを引き抜きながらその内部の混合粉粒体を地盤
中に排出し、地盤中に排出された混合粉粒体が地盤中の
水分を吸収して建築物用基礎杭を形成するようにしてな
ることを特徴とする。このため地盤中に含まれる水分が
混合粉粒体に吸収されることによって基礎地盤の密度を
高め、これによって基礎地盤の地固めを有効に達成する
ことができる。
【0016】更には、混合粉粒体が地盤中で硬化するこ
とによって建築物用杭として充分な載架支持力を発揮す
ることになり、軸圧縮強度を高めることになる。なおま
た土質によって各基礎杭の打設間隔を広狭調整すればよ
い。ベタ基礎あるいは連続基礎のように非常に狭い間隔
のものでもよい。
【0017】また、請求項2に係る発明によれば、土砂
材として建築作業現場で発生する発生土を利用するよう
にしたため、材料費は勿論、造成費用が格段に安く付く
という利点を有する。作業現場では、例えば建築物を建
造する際に、地面の表層部の土砂を一定深さまで掘削し
て撤去し、これをこの業界では根切作業といわれている
が、この根切作業の跡に建築物を建造するようになって
いる。従来では、この根切作業により生じた土砂は廃棄
処分されていたが、本発明では、根切作業により生じた
土砂をそのまま建築物用基礎杭の材料として利用するこ
とができる。また根切作業により生じた土砂を廃棄処分
する必要がないため、廃棄処分するための費用を軽減す
ることができる。
【0018】また、請求項3に係る発明によれば、ケー
シングの内壁は滑り層によって形成されてなるため、た
とえ粉粒体であってもケーシング内を流動性良く地盤中
に排出することができる。
【0019】従来において粉粒体をケーシング内に投入
してこれを地盤中に排出することが考えられなかった一
因は、粉粒体であればケーシング内での流動性に問題が
あると思われていたからである。本発明では、ケーシン
グの内壁を滑りの良い滑り層によって形成することによ
って、粉粒体であっても確実に深層部まで排出すること
ができることが判明し、これによって堅牢な建築物用基
礎杭を形成することができるに至った。
【0020】また、請求項4に係る発明にあっては、セ
メント系固化材は、酸化カルシウム、二酸化けい素、酸
化アルミニウム及び三酸化硫黄を主成分としてなること
を特徴とする。本発明は、固化材として、普通セメン
ト、例えばポルトランドセメントを用いてもよいが、実
験の結果、セメント系固化材では、普通セメントの約3
倍の強度を発揮することが判明した。また固化材として
石灰系の固化材を用いることが考えられるが、石灰系固
化材では、長期間の間に地盤中の水分に溶解して建築物
用基礎杭としての支持力を発揮することができないこと
になる。
【0021】また請求項5に係る発明の建築物用基礎杭
の造成方法にあっては、地上で土砂材とセメント系固化
材とを攪拌混合して両者の混合粉粒体を形成し、且つ回
転する外管ケーシングと上下動する内管ケーシングとが
一体に昇降する基礎杭造成機を用い、内管ケーシングに
前記混合粉粒体を投入した状態で、外管ケーシングを回
転しながら内管ケーシングと外管ケーシングを一体的に
地中に貫入し、所定深度まで達すると外管ケーシングを
引き上げつつ内管ケーシングを上下動させて締固めを行
いがら内管ケーシング内部の混合粉粒体を地盤中に排出
し、地盤中に排出された混合粉粒体が地盤中の水分を吸
収して建築物用基礎杭を形成するようにした構成を採用
してなるため、地盤中への掘削は回転する外管ケーシン
グが担当し、混合粉粒体の地盤中への排出と地固めは上
下動する内管ケーシングが担当することになるため、場
所打ち杭を効率的に且つ強度高く造成することができ
る。即ち、地盤の掘削は外管ケーシングが担当して内管
ケーシング内部への掘削土の侵入をできるだけ阻止する
ようになっているため、掘削土の土質に影響されること
がなく、この面からも良質の場所打ち杭を造成すること
ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態の施
工方法に用いる基礎杭造成機1を示すものである。
【0023】図示しないリーダーに沿って昇降可能に吊
持された機枠2に外管ケーシング3と外管ケーシング内
に同心に嵌合される内管ケーシング4とが取り付けら
れ、外管ケーシング3はその上端部が一対のモーターM
と該モーターの出力軸の回転力を伝達する伝動歯車5か
らなる外管回転装置6に繋がれており、内管ケーシング
4は一対のエアーシリンダーからなる内管上げ下げ装置
7に繋がれており、内管ケーシング4は更に上方に延び
て混合粉粒体Sを内管ケーシング4内に投入するための
ホッパー8を備え、該ホッパー8と内管ケーシング4と
の境目付近に両者を連通する通路を開閉する空気弁9が
取り付けられており、また内管ケーシング4内部の中心
部には、該内管ケーシング4の略全長にわたって突き固
め用ロッド10が垂設され、その上端部にバネを有する
起振機あるいはエアーシリンダー11が取り付けられて
おり、更に内管ケーシング4内部に圧縮空気を導入して
内管ケーシング4の内圧を上げるための圧縮空気導入ノ
ズル12が取り付けられている。さらに内管ケーシング
4の内周面には滑り層13が設けられている。
【0024】この滑り層13は、例えば内管ケーシング
4にその内径に略合致する外径を有する市販の合成樹脂
管、例えば塩化ビニール管を嵌合し、該塩化ビニール管
の下端部を内管ケーシング4に溶接した金属片で内管ケ
ーシング4に止めることによって簡単に形成することが
できるもので、合成樹脂特有の表面滑り性、耐衝撃性、
耐摩耗性に極めて優れている。
【0025】上記の構成の基礎杭造成機を用いて、本発
明の工法を実施する際に、まず地上で、建築現場で発生
した発生土である土砂材とセメント固化材とを後述のよ
うな配合割合で攪拌混合して均一に混合された混合粉粒
体S(図2)を形成する。
【0026】セメント系固化材としては、酸化カルシウ
ム、二酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸化硫黄を
主成分とする。具体的には、次の配合割合のものが好適
である。
【0027】二酸化けい素 17.1〜20.2%
酸化アルミニウム 3・5〜6.2% 酸化第二鉄
1.8〜2.6% 酸化カルシウム 59.6〜6
3.1% 酸化マグネシウム 1.3〜1.8%
三酸化硫黄 6.5〜9.8% 不溶残部 0.1〜
0.2%
【0028】またセメント系固化材としては、普通ポル
トランドセメントを使用することもできる。この普通ポ
ルトランドセメントは、具体的には、次の配合割合のも
のが好適である。 二酸化けい素 21.3% 酸化アルミニウム 5.
1% 酸化第二鉄3.0% 酸化カルシウム 6
4.2% 酸化マグネシウム 1.5%三酸化硫黄
2.0% 不溶残部 2.9%
【0029】また市販のセメント系固化材としては、商
品名 ハートキープ Pー430(株式会社トクヤマ
製)、商品名 麻生ソリッドエース(麻生セメント株式
会社製)、商品名 タフロック(住友セメント株式会社
製)あるいは商品名 スタビライザー(三菱セメント株
式会社製)が好ましい。
【0030】上記セメント固化材と土壌との配合割合
は、土壌の土質によって異なる。一般に一本の建築物用
基礎杭の一軸圧縮強度は5〜40kgf/cm2 であれば必要
充分であると言われているが、これらの強度に達するた
めには、本発明者が実験の結果、図5〜図7に示す配合
割合が好適であることが判明した。
【0031】まず図5に示すグラフは、砂質土に対する
セメント系固化材または普通ポルトランドセメントの添
加量と一軸圧縮強度を示すグラフである。これによれ
ば、
【0032】セメント系固化材にあっては、一軸圧縮強
度を10kgf/cm2 を達成するには、略75kg/m3 の添加
量があれば充分であり、これに対し普通ポルトランドセ
メントにあっては、略80kg/m3 の添加量が必要である
ことが読み取れる。
【0033】図6に示すグラフは、シルト質土に対する
セメント系固化材または普通ポルトランドセメントの添
加量と一軸圧縮強度を示すグラフである。これによれ
ば、
【0034】セメント系固化材にあっては、一軸圧縮強
度を10kgf/cm2 を達成するには、略150kg/m3 の添
加量があれば充分であり、これに対し普通ポルトランド
セメントにあっては、略180kg/m3 の添加量が必要で
あることが読み取れる。
【0035】図7に示すグラフは、は粘性土に対するセ
メント系固化材または普通ポルトランドセメントの添加
量と一軸圧縮強度を示すグラフである。これによれば、
【0036】セメント系固化材にあっては、一軸圧縮強
度を10kgf/cm2 を達成するには、略150kg/m3 の添
加量があれば充分であり、これに対し普通ポルトランド
セメントにあっては、略200kg/m3 の添加量が必要で
あることが読み取れる。
【0037】一方、図1に示す基礎杭造成機1を操作す
るには、まずホッパー8から前記混合粉粒体を内管ケー
シング4内部に投入して充満させ、空気弁9を一点鎖線
に示すように閉じて、圧縮空気投入ノズル12より内管
ケーシング4内部に圧縮空気を導入して内管ケーシング
4内部の内圧を高め約1kg/cm2 程度に加圧し、この状
態で外管回転装置6を作動して、外管ケーシング3を回
転しつつ、外管ケーシング3とこれに嵌合される内管ケ
ーシング4とを地盤中に貫入してゆく。しかして、両ケ
ーシング3,4が地盤中の所定深度に達したならば、外
管ケーシング3の回転を停止し、内管上げ下げ装置7を
作動させて内管ケーシング4を上下動しつつ内管ケーシ
ング4内部の混合粉粒体Sを、その自重と内管ケーシン
グ内圧とによって地盤中に排出しながら締め固めを行
う。この際に突き固めロッド10も振動機あるいはエア
ーシリンダー11の作用によって振動あるいは上下動さ
せて混合粉粒体Sの排出を良好に行い、且つ締め固めを
高めるようにしてもよい。なお、突き固めロッド10の
先端部に振動機の一種であるバイブロフロット14を取
り付けるようにしてもよい。
【0038】こうして内管ケーシング4内部に混合粉粒
体Sを地盤中に排出することによって、地盤中に建築物
用基礎杭P(図2)を造成する。このとき、内管ケーシ
ング4内部の混合粉粒体Sは、その自重及び上記加圧エ
アによる押圧作用、そして特に内管ケーシング4内周面
に形成された滑り層13の優れた表面滑性効果によっ
て、内管ケーシング内周面側に付着残存したり途中で詰
まりを生じることなく、極めて軽快に流動降下して、内
管ケーシング4下端から地盤中に途切れることなく連続
的に排出され、それによって全長に亘り、径が均一な強
度の高い建築物用基礎杭Pが短時間に効率良く造成され
る。
【0039】図2に示す〜は、上述の造成順序を示
す。
【0040】先ずに示すように、基礎杭造成機1を所
定の打設位置にセットする。次にに示すように、内管
ケーシング4上部のホッパー8より混合粉粒体Sを投入
して内管ケーシング4内部に混合粉粒体Sを充満させ
る。次にに示すように、空気弁9(図1)を閉じ、内
管ケーシング内部に圧縮空気導入ノズル12(図1)か
ら圧縮空気を導入して内管ケーシング内部を加圧し、こ
の状態で外管ケーシング3を回転しながら外管ケーシン
グ3と内管ケーシング4とを一体的に地盤中に貫入す
る。次にに示すように、内外管ケーシングが所定の深
度に達したならば外管ケーシング3の回転を一旦停止さ
せる。次におよびに示すように、外管ケーシング3
の逆転により外管ケーシングを引き抜きつつ、内管ケー
シング4を内管上げ下げ装置7(図1)を作動させて上
下動させながら混合粉粒体Sを地盤中に排出して締め固
めを行う。この際に必要であれば突き固めロッド12も
作動させて混合粉粒体Sの排出と締め固めを助ける。ま
たに示すように、外管ケーシング3の引き上げ途中で
内管ケーシング内部に混合粉粒体を混合して内管ケーシ
ングを上下に作動させ該粉粒体を地盤中に排出と締め固
めを行いながら引き上げる。そして前記の、および
の操作を繰り返しながら、に示すように地表面まで
杭の造成作業を行う。これによって該に示すように、
強固な建築物用杭Pが造成されることになるのである。
【0041】上述のようにして地盤中に造成された建築
物用基礎杭Pは、その造成直後から(約3時間後に硬化
が始まる。)、周囲地盤における土壌粒子間の間隙水を
吸収して含水率を低下させると共に、この吸水時に水と
反応して膨張し、その体積を杭造成時の数%増大させて
硬化する。このように一旦膨張した建築物用基礎杭P
は、硬化作用によってそれ自体硬化体となるため収縮、
つまり体積の縮小することがなく、従って地盤中の所定
の支持層に支持され、且つ周囲地盤を圧密しその強度を
一層増大させることになる。
【0042】図3は、本発明に係る工法によって実際の
作業現場での作業順序を一例を示すものである。冒頭で
述べたように、作業現場では、例えば建築物を建造する
際に、地面の表層部の土砂を一定深さまで掘削して撤去
し、これをこの業界では根切作業といわれているが、こ
の根切作業の跡に建築物を建造するようになっている。
従来では、この根切作業により生じた土砂は廃棄処分さ
れていたが、本発明では、根切作業により生じた土砂を
そのまま建築物用基礎杭の材料として利用することがで
きる点に大きな特徴を有する。
【0043】即ち、図3で示すように、地面の表層部G
を掘削機15によって所定深さL、例えば1.5mの根
切作業を行いつつ、この根切作業の行った位置GAに本
発明の工法の実施に用いる基礎杭造成機1を設置し、一
方、攪拌混合装置、例えばパワーショベルに攪拌装置を
取り付けた装置16によって、根切作業によって発生し
た土壌、即ち現場の発生土にセメント径固化材を適量宛
混合して根切作業に行った位置GAで充分に攪拌混合し
て混合粉粒体Sを形成する。
【0044】上述の攪拌混合装置16の攪拌装置として
は、図4に示すような一般にロードヘッダーと呼ばれて
いる攪拌装置17が実験の結果良好であることが判明し
ている。この攪拌装置17は、油圧モータによって急速
に正逆転する回転爪18を持ち、これを油圧シャベルの
シャベルに取り替えて該攪拌装置17を取り付けるよう
になっており、例えば株式会社三井三池製作所製の攪拌
装置(商品名、MTツインヘッダ)や丸善建設株式会社
製の攪拌装置(商品面、スタビライザー)が攪拌効率が
極めて良好であり、本発明の実施に採用されることが推
奨される。
【0045】このように発生土とセメント系固化材とを
地上で充分に攪拌混合して混合粉粒体Sを形成する。こ
の形成された混合粉粒体Sを適当な搬送手段によって直
接に基礎杭造成機1のホッパー8に投入して該混合粉粒
体Sを内管ケーシング4より地盤中に排出させ、図3に
示すように建築物用基礎杭Pを順次打設していくのであ
る。このように、本発明では、作業現場で掘削機15で
根切作業を行って発生土を形成し、この発生土の土砂と
セメント系固化材とを攪拌混合装置16で攪拌混合し、
これにより形成された混合粉粒体Sを直接に基礎杭造成
機1に投入し、建築物用基礎杭Pとして造成するのであ
るから、従来のように根切作業によって生じた土壌を排
出するための費用が殆ど必要としない。また現場の地山
である発生土をそのまま利用することができるため、従
来のように高価な砂や砂利を必要としない。
【0046】
【効果】請求項1に係る発明にあっては、強固な建築物
用基礎杭を造成することができるにも係わらず、高価な
砂や砂利の使用量が殆ど皆無であるから経済的負担が小
さい。砂や砂利の採取を必要とせず、また掘削土壌の廃
棄を必要としないから天然資源の保護に適している。土
砂の投棄料が不要であるからこの面からの経済的負担が
ないなどの優れた効果を発揮することになる。
【0047】掘削された土壌とセメント径固化材とを地
上で攪拌混合するのであるから、建設現場の土質あるい
は地盤中の土質層の変化にもかかわらず、均一に且つ充
分に攪拌混合することができ、両者の混合にバラツキを
生じることがない。また土砂材に含まれる土質成分によ
ってセメント系固化材の配合比率を変える必要がある
が、この配合比率も正確に維持することができる。これ
がために全長にわたって強度の均一な建築物用基礎杭を
造成することができる。
【0048】また、請求項2に係る発明によれば、土砂
材として作業現場で発生する発生土を利用するようにし
たため、材料費は勿論、造成費用が格段に安く付くとい
う利点を有する。作業現場では、例えば建築物を建造す
る際に、地面の表層部の土砂を一定深さまで掘削して撤
去し、これをこの業界では根切作業といわれているが、
この根切作業の跡に建築物を建造するようになってい
る。従来では、この根切作業により生じた土砂は廃棄処
分されていたが、本発明では、根切作業により生じた土
砂をそのまま建設物用基礎杭の材料として利用すること
ができる。また根切作業により生じた土砂を廃棄処分す
る必要がないため、廃棄処分するこめの費用を軽減する
ことができる。
【0049】また、請求項3に係る発明によれば、ケー
シングの内壁は滑り層によって形成されてなるため、た
とえ粉粒体であってもケーシング内を流動性良く地盤中
に排出することができ、深層施工を容易する。
【0050】また、請求項4に係る発明によれば、半永
久的に支持力の強い建築物用杭とすることができる。
【0051】さらに、請求項5に係る発明によれば、地
盤中への掘削は回転する外管ケーシングが担当し、混合
粉粒体の地盤中への排出と地固めは上下動する内管ケー
シングが担当することになるため、場所打ち杭である建
築物用基礎杭を効率的に且つ強度高く形成することがで
きる。即ち、地盤の掘削は外管ケーシングが担当して内
管ケーシング内部への掘削土の侵入をできるだけ阻止す
るようになっているため、掘削土の土質に影響されるこ
とがなく、この面からも良質の場所打ち杭を造成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の建築物用基礎杭を造成するための基
礎杭造成機の一例を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の造成順序の一例を示す説明図であ
る。
【図3】 本発明の具体的な造成例の一例を示す説明図
である。
【図4】 図3の造成例で使用される攪拌装置の一例を
示す斜視図である。
【図5】 本発明の要部をなすセメント系固化材の添加
量と土質材との関係を示すグラフである。
【図6】 同じく本発明の要部をなすセメント系固化材
の添加量と他の土質材との関係を示すグラフである。
【図7】 同じく本発明の要部をなすセメント系固化材
の添加量と他の土質材との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基礎杭造成機 2 機枠 3 外管ケーシング 4 内管ケーシング S 混合粉粒体 P 建築物用基礎杭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D040 AB09 BA02 BB03 BD05 CA01 CB01 EA05 EA21 EB07 2D041 AA01 BA44 DA12 EA02 EB06 2D043 CA02 CA06 EA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上で土砂材とセメント系固化材とを攪
    拌混合して両者の混合粉粒体を形成し、この混合粉粒体
    を地盤中に貫入されるケーシングの内部に投入し、この
    ケーシングを引き抜きながらその内部の混合粉粒体を地
    盤中に排出し、地盤中に排出された混合粉粒体が地盤中
    の水分を吸収して建築物用基礎杭を造成するようにした
    建築物用基礎杭の造成方法。
  2. 【請求項2】 土砂材として建築現場で発生する発生土
    を利用するようにした請求項1記載の建築物用基礎杭の
    造成方法。
  3. 【請求項3】 ケーシングの内壁は滑り層によって形成
    されてなる請求項1または2に記載の建築物用基礎杭の
    造成方法。
  4. 【請求項4】 セメント系固化材は、酸化カルシウム、
    二酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸化硫黄を主成
    分としてなる請求項1〜3のいずれか記載の建築物用基
    礎杭の造成方法。
  5. 【請求項5】 地上で土砂材とセメント系固化材とを攪
    拌混合して両者の混合粉粒体を形成し、且つ回転する外
    管ケーシングと上下動する内管ケーシングとが一体に昇
    降する基礎杭造成機を用い、内管ケーシングに前記混合
    粉粒体を投入した状態で、外管ケーシングを回転しなが
    ら内管ケーシングと外管ケーシングを一体的に地盤中に
    貫入し、所定深度まで達すると外管ケーシングを引き上
    げつつ内管ケーシングを上下動させて締固めを行いがら
    内管ケーシング内部の混合粉粒体を地盤中に排出し、地
    盤中に排出された混合粉粒体が地盤中の水分を吸収して
    建築物用基礎杭を造成するようにした建築物用基礎杭の
    造成方法。
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