JP2774449B2 - 軟弱地盤の改良工法 - Google Patents

軟弱地盤の改良工法

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱地盤の改良工
法に関し、特に軟弱地盤に地盤改良パイルを打設するこ
とによって軟弱地盤を改良するものに関する。
【0002】
【従来の技術】地盤改良工法として主流を占めるのは、
サンドコンパクションパイル工法である。
【0003】この工法は、ケーシングを軟弱地盤中に所
定深度まで打ち込み、このケーシング内に投入した砂、
砂利等を起振機やロッド等で突き固めながらケーシング
を引き上げ、その先端から砂、砂利等を押し出すことに
より、締め固められた状態のパイルを軟弱地盤中に造成
するものである。このサンドコンパクションパイル工法
によれば、軟弱地盤であっても十分な支持力が得られ
る。
【0004】また、セメント系固化材を用いた地盤改良
パイルとしては、セメント系固化材をペースト状に混練
して、これを地盤中に注入し、地盤中の土砂と直接に撹
拌混合してソイルセメントパイルを形成するものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
サンドコンパクションパイル工法の最大の難点は、その
材料である砂や砂利が非常に高価であり、国内では調達
が困難になりつつあり、施工地域によっては台湾等の外
国から調達しているのが現状である。
【0006】更に、軟弱地盤の、特に深層における流動
圧力によってサンドコンパクションパイルが途中で分断
され支持力が失われるという問題も発生している。
【0007】また、後者のソイルセメントパイルは、地
盤中でセメント系固化材と地盤中の土砂とを撹拌混合す
るため、両者が十分に且つ均一に撹拌混合されているか
判断することが不可能であり、支持力にバラツキを生じ
る恐れがある。また、撹拌混合のための撹拌用ロッドの
上下動や回転をかなりの頻度で行わなければならず、そ
の作業が極めて煩雑であった。
【0008】本発明は、これらの難点を解消することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】土砂材とセメント系固化
材を地上で撹拌混合して混合粉粒体を形成し、この混合
粉粒体を外側の回転ケーシングと内側の固定ケーシング
とからなる二重ケーシングの内側ケーシング内に投入
し、混合粉粒体を地盤中に排出して地盤改良パイルを形
成して軟弱地盤を改良するようにしたものである。
【0010】また、混合粉粒体のケーシングからの排出
時に、高圧または振動を混合粉粒体に作用させて、排出
を円滑にするものである。
【0011】さらに、土砂材としては、作業現場の地山
を掘削したものを利用して地盤改良パイルを形成するも
のである。
【0012】ケーシングの内壁に滑り層を形成すること
により混合粉粒体の排出を円滑にしている。
【0013】セメント系固化材は、酸化カルシウム、二
酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸化硫黄を主成分
としたものが好ましい。
【0014】以上のように、本発明は、土砂材とセメン
ト系固化材とを地上で撹拌混合して両者の混合粉粒体を
形成し、これを利用することを特徴とする。
【0015】土砂材は、砂や砂利に限定されず、シルト
土壌や粘土質土壌であってもよく、調達が極めて容易
である。
【0016】従来、廃棄処分しなければならなかった根
切作業により生じた土砂材とセメント系固化材とを地上
で撹拌混合することを特徴とする。
【0017】上記両者を地上で撹拌混合するので均一に
且つ分に撹拌混合することができ、両者の混合にバラ
ツキを生じることがない。また、土砂材に含まれる土質
成分によってセメント系固化材の配合比率を変える場合
でも、配合比率を正確に維持することができる。
【0018】地盤中に排出された混合粉粒体は地盤中の
水分を吸収して地盤改良パイルを形成するので、軟弱地
盤中に含まれる水分が混合粉粒体に吸収され軟弱地盤の
密度を高めると共に、混合粉粒体が硬化することによっ
て膨潤して軟弱地盤を圧密するので軟弱地盤の地固めを
達成することができる。
【0019】更には、混合粉粒体が地盤中で硬化するこ
とによって地盤改良パイルとして十分な載荷支持力を発
揮し、圧縮強度が高い。
【0020】土砂材とセメント系固化材と水とを地上で
撹拌混合して形成した混合粉粒ペースト体は、ケーシン
グ内での流動性がよく、確実に地盤中の深層部まで地盤
改良パイルを造成することができる。
【0021】また、土砂材として作業現場の地山を利用
するので、材料費は勿論、造成費用が格段に安くつくと
いう利点を有する。根切作業の跡に建築物を建造する場
合、従来では、この根切作業により生じた土砂は廃棄処
分しなければならなかったが、本発明では、土砂をその
まま地盤改良パイルの材料として利用することができ、
かつ、土砂を廃棄処分する必要がないため、廃棄処分す
るための費用を軽減することができる。
【0022】ケーシングの内壁に滑り層を形成すること
により、混合粉粒体を流動性良く地盤中に排出すること
ができる。
【0023】混合粉粒体をケーシング内に投入してこれ
を地盤中に排出することが考えられなかった一因は、混
合粉粒体は、ケーシング内での流動性に問題があると思
われていたためである。本発明では、ケーシングの内壁
に滑り層を形成することによって、混合粉粒体を確実に
深層部まで排出することができることを見出し、適正な
地盤改良パイルを形成することができるに至った。
【0024】セメント系固化材は、酸化カルシウム、二
酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸化硫黄を主成分
としてなることを特徴とする。固化材として、普通セメ
ントを用いると、実験の結果では、普通セメントを24
0kg/mを添加したときの一軸圧縮強度が2kgf
/cmであったのに対し、本発明のセメント系固化材
では、240kg/mを添加したときの一軸圧縮強度
は6.4kgf/cmで、セメント系固化材では、普
通セメントの約3倍の強度を発揮することが判明した。
また固化材として石灰系の固化材を用いると、長期間の
間に地盤中の水分に溶解してパイルとしての支持力を発
揮することができない。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例の施工
方法に用いる造成装置を示すものである。
【0026】ケーシング1の上部にはホッパー2を備
え、その上端部には起振機3が取り付けられている。ケ
ーシング1は起振機3の上下振動作用によって地盤中に
貫入される。このケーシング1の内周面には、高分子材
料からなる滑り層4が形成されている。ホッパー2とケ
ーシング1との連通路には、常時は、ばね(図示省略)
によって実線図示のような閉鎖位置に保持された開閉弁
5が設けられ、そのホッパー2に地盤改良材(後述の混
合粉粒体)が投入されてホッパー2内を流下する時にそ
の流動圧力によって開閉弁5が開放されるようになって
いる。そして、開閉弁5の閉鎖時にケーシング1の内部
を高圧に維持して内部の混合粉粒体が流出し易いように
ケーシング1内に圧縮エアを供給するエア供給ノズル6
が設けられている。なお、この装置は、リーダ(図示省
略)の頂部より垂下された昇降操作用ワイヤー(図示省
略)によって吊持される。
【0027】滑り層4は、約100万以上の平均分子量
の超高分子量ポリエチレンからなるもので、表面滑り
性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐薬品性(耐腐食性)に極め
て優れている。この滑り層4は、上記超高分子量ポリエ
チレンからなる所要厚みの板材をケーシング1の内周面
に沿って張着して形成されたものである。この超高分子
ポリエチレンからなる板材としては、市販のものを使用
することができ、例えば、ソマライト(登録商標:ソマ
ール工業株式会社製)が好ましい。このソマライトの超
高分子量ポリエチレンは、平均分子量は約200万以上
で、とりわけ、滑り性、非付着性、耐摩耗性、耐薬品性
に極めて優れた特性を有する。
【0028】上記の構成の造成装置を用いて、本発明の
工法を実施する際に、まず、地山から生じた土砂材とセ
メント固化材とを後述のような配合割合で地上で撹拌混
合して均一に混合された混合粉粒体S(図1)を形成す
る。
【0029】セメント系固化材としては、酸化カルシウ
ム、二酸化けい素、酸化アルミニウム及び三酸化硫黄を
主成分とする。具体的には、次の配合割合のものが好適
である。
【0030】二酸化けい素18.6〜20.2%、酸化
アルミニウム6.2〜4.6%、酸化第二鉄1.8〜
2.5%、酸化カルシウム59.6〜63.1%、酸化
マグネシウム約1.8%、三酸化硫黄7.7〜6.7
%、不溶残部0.1〜0.2%である。
【0031】市販のセメント系固化材としては、商品名
ハートキープP−430(株式会社トクヤマ製)あるい
は商品名麻生ソリッドエース(麻生セメント株式会社
製)が好ましい。
【0032】セメント固化材と土砂材との配合割合は、
土砂材の土質によって異なる。一般に、サンドコンパク
ションパイルの圧縮強度は7kgf/cmを中心にそ
の前後±2〜3kgf/cmであれば必要十分である
と言われているが、これらの強度に達するためには、実
験の結果、次の表1〜表3に示す配合割合が好適である
ことが判明した。
【0033】
【表1】 ここで、粘性土は、シルト分80%、粘土分40%、砂
分60%、含水比70%で、セメント系固化材として、
ハートキープP−430(株式会社トクヤマ製)のもの
を使用した。また上記圧縮強度は打設後7日経過時のも
のである。
【0034】
【表2】 ここで、砂質シルトは、シルト分70%、粘土分15
%、砂分85%、含水比70%で、その他の条件は、表
1のものと同じである。
【0035】
【表3】 ここで、砂質土は、シルト分15%、粘土分15%、砂
分85%、含水比70%で、その他の条件は、表1と同
じである。
【0036】一方、造成装置を、リーダの頂部より昇降
用ワイヤーにより吊持した状態で、起振機3を作動し
て、ケーシング1を上下振動させつつ、昇降用ワイヤー
を繰り出しながら、このケーシング1を地盤中に貫入す
る。ケーシング1が地盤中の所定深度に達したら、起振
機3の作動を停止し、混合粉粒体Sをホッパー2よりケ
ーシング1内部に所要量投入する。なお、ケーシング1
への混合粉粒体Sの投入は、ケーシング1を地盤中に貫
入する際に行ってもよい。またケーシング1の貫入途上
でケーシング1から混合粉粒体Sを地盤中に排出するよ
うにしてもよい。
【0037】こうしてケーシング1内部に混合粉粒体S
が投入した後、エア供給ノズル6により圧縮エアを供給
して、ケーシング1内部を約1kg/cm程度に加圧
した状態で、昇降操作用ワイヤーを巻取り操作し、ケー
シング1を引き抜きつつ、ケーシング1内部の混合粉粒
体Sをその下端部から地盤中に排出し、地盤改良パイル
P(図2、図3)を形成する。このとき、ケーシング1
内部の混合粉粒体Sは、その自重及び加圧エアによる押
圧作用、そして特にケーシング1内周面に形成された滑
り層4の優れた表面滑性効果によって、ケーシング1内
周面側に付着残存したり途中で詰まりを生じることな
く、極めて軽快に流動降下して、ケーシング1下端から
地盤中に連続的に排出され、全長に亘り径が均一で、適
度に圧密された地盤改良パイルPが短時間に効率良く形
成される。
【0038】図2に示す〜は、上述の施工順序を示
す。
【0039】図3に示す〜は、他の構造の造成装置
による他の実施例の施工順序を示す。この実施例では、
外側の回転ケーシング7と内側の固定ケーシング8とか
らなり、地盤中への貫入時には回転ケーシング7が回転
しつつ、外側ケーシング7と内側ケーシング8を地盤中
に貫入し所定深度に達したら、内側ケーシング8から混
合粉粒体Sを地盤中に排出しつつ、外側ケーシング7を
逆転させながら、あるいは回転することなく内側ケーシ
ング8と共に引き抜き、その引き抜き途上でバイブレー
ター9(バイブロフロット)の振動力によってケーシン
グ1内部の混合粉粒体Sの排出を促進し、且つ締め固め
る。
【0040】上述のようにして地盤中に排出された混合
粉粒体Sは、パイル状となってその造成直後から(約3
時間後に硬化が始まる。)、周囲地盤における土砂粒子
間の間隙水を吸収して含水率を低下させると共に、この
吸水時に水と反応して膨張し、その体積をパイル造成時
の30〜60%増大させる。このように、地盤改良パイ
ルPが膨張すると、その周囲地盤が圧密され、この圧密
によって、地盤強度が増強されると共に、一旦膨張した
地盤改良パイルPは、硬化作用によってそれ自体硬化体
となるため収縮することがなく、従ってこの地盤改良パ
イルPは、地盤中に宙架されたままで、周囲地盤を圧密
し地盤の強度を一層増大させる。
【0041】図4は、本発明に係る工法によって実際の
作業現場での作業順序の一例を示すものである。冒頭で
述べたように、建築物を建造するために根切作業をおこ
なっている。この根切作業により生じた掘削土砂は従来
廃棄処分されていたが、本発明では、根切作業により生
じた掘削土砂をそのまま地盤改良パイルの材料として利
用することができる点に大きな特徴を有する。
【0042】即ち、図4で示すように、地面の表層部G
を掘削機10によって所定深さL、例えば1.5mの根
切作業を行い、この根切作業の行った位置GAに本発明
の工法の実施に用いる造成装置11を設置する。一方、
撹拌混合装置、例えばパワーショベルに撹拌装置を取り
付けた装置12によって、根切作業によって発生した掘
削土砂にセメント系固化材を混合して根切作業を行った
位置GAで十分に撹拌混合して混合粉粒体Sを形成す
る。
【0043】上述の撹拌混合装置12の撹拌装置として
は、図5に示すような一般にロードヘッダーと呼ばれて
いる撹拌装置13が実験の結果良好であることが判明し
ている。この撹拌装置13は、油圧モータによって急速
に正逆転する回転爪14を持ち、これを油圧シャベルの
シャベルに取り替えて該撹拌装置13を取り付けるよう
になっており、例えば、株式会社三井三池製作所製の撹
拌装置(商品名、MTツインヘッダ)や丸善建設株式会
社製の撹拌装置(商品面、スタビライザー)が撹拌効率
が極めて良好であり、本発明の実施に採用されることが
推奨される。
【0044】図4は、掘削機10によって掘削された地
山を直接に撹拌混合装置12によってセメント系固化材
と撹拌混合する施工例であるが、図6に示すように作業
現場に図示のような撹拌タンク15(ノッチタンク)を
設置して、これに掘削機10によって掘削された土砂材
を溜めておき、これにセメント系固化材を投入して、前
述の撹拌混合装置12によって撹拌混合する。
【0045】混合粉粒ペースト体を形成する場合には、
この撹拌タンク15でセメント系固化材とほぼ同量の水
を添加して撹拌混合する。
【0046】このように地山とセメント系固化材とを地
上で十分に撹拌混合して混合粉粒体Sを形成する。この
形成された混合粉粒体Sを適当な搬送手段によって直接
に造成装置10のホッパー2に投入して混合粉粒体Sを
ケーシング1より地盤中に排出させ、図4に示すように
地盤改良パイルPを順次打設していくのである。このよ
うに、本発明では、作業現場で掘削機10で地山の根切
作業を行い、この地山の土砂材とセメント固化材とを
撹拌混合装置12で撹拌混合して形成した混合粉粒体S
を直接に造成装置11に投入し、地盤改良パイルPとし
て打設するのであるから、従来のように根切作業によっ
て生じた掘削土砂を廃棄するための費用が殆ど必要とし
ない。また現場の地山をそのまま利用することができる
ため、従来のように高価な砂や砂利を必要としない。
【0047】従来の施工方法と本発明の工法とを経済的
な面から一施工例で比較試算すると、次のようになる。
【0048】〔施工例〕50mのガスタンクを施工す
るにあたり、根切深さ1.50m、本発明に係る地盤改
良パイルを700mm径、長さ10mのものを1800
mmピッチで表2で示す砂質シルトからなる80m
敷地に打設した場合のコスト試算表を表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】以上の試算より、本発明の施工方法によれ
ば、従来の施工法に比べて5,993万円−1446万
円=4,547万円の経済的効果を上げることができ
た。
【0051】深層施工も、ケーシングの継ぎ足し長さを
多く取ることによって可能である。本発明の軟弱地盤施
工法は、設備が簡便であり、大口径施工にメリットがあ
る。
【0052】
【発明の効果】施工効果面では、形成された軟弱地盤パ
イルの圧縮強度及び剪断強度が大きく、目標地盤の支持
力に対応させ易く、また、側方流動や液状化防止効果も
大きい。
【0053】経済面において、高価な砂や砂利の使用量
が殆ど皆無であるから経済的負担が小さく、砂や砂利の
採取を必要とせず、また掘削土砂の廃棄を必要としない
から天然資源の保護に適している。掘削土砂の投棄料が
不要であるからこの面からの経済的負担がないなどの優
れた効果を発揮することになる。
【0054】土砂材とセメント系固化材とを地上で撹拌
混合したので、均一に且つ十分に撹拌混合することがで
き、両者の混合にバラツキを生じることがない。また土
砂材に含まれる土質成分によってセメント系固化材の配
合比率を変える必要があるが、この配合比率も正確に維
持することができ、全長にわたって強度の均一な地盤改
良パイルを打設することができる。
【0055】エア供給ノズルにより圧縮エアを供給し
て、ケーシング内部を加圧して内部の混合粉粒体をその
下端部から地盤中に排出するので、混合粉粒体は、その
自重及び加圧エアによる押圧作用によって、ケーシング
1内周面側に付着残存したり途中で詰まりを生じること
なく、極めて軽決に流動降下して、ケーシング下端から
地盤中に途切れることなく連続的に排出され、それによ
って全長に亘り、径が均一で、適度に圧密された地盤改
良パイルが短時間に効率良く形成される。
【0056】土砂材として作業現場の地山を利用するよ
うにしたため、材料費は勿論、造成費用が格段に安く付
くという利点を有する。本発明では、根切作業により生
じた土砂材をそのまま地盤改良パイルの材料として利用
することができる。また根切作業により生じた掘削土砂
を廃棄処分する必要がないため、廃棄処分するための費
用を軽減することができる。
【0057】ケーシングの内壁が滑り層によって形成さ
れているため、混合粉粒体はケーシング内を流動性良く
地盤中に排出されるので、深層施工を容易にすることが
できる。
【0058】外側の回転ケーシングと内側の固定ケーシ
ングとからなる二重ケーシングを使用したので、地盤中
への貫入及び抜き取りを効率的にでき、バイブレーター
(バイブロフロット)の振動力によってケーシング内部
の混合粉粒体の排出を促進し、且つ締め固めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 軟弱地盤パイル造成に使用するケーシングの
縦断面図。
【図2】 本発明の施工工程図。
【図3】 本発明の他の施工工程図。
【図4】 根切地盤に本発明を応用した説明図。
【図5】 ロータリ撹拌装置の斜視図。
【図6】 撹拌の他の実施例の説明図。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 ホッパー 3 起振機 4 滑り層 10 掘削機 13 撹拌装置 14 回転爪 S 混合粉粒体 P 地盤改良パイル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】土砂材とセメント系固化材を地上で撹拌混
    合して混合粉粒体を形成し、この混合粉粒体を外側の回
    転ケーシングと内側の固定ケーシングとからなる二重ケ
    ーシングの内側ケーシング内に投入し、混合粉粒体を地
    盤中に排出して地盤改良パイルを形成する軟弱地盤の改
    良工法。
  2. 【請求項2】請求項1において、混合粉粒体に高圧を加
    えて地盤中に排出する軟弱地盤の改良工法。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2のいずれかにおいて、混合
    粉粒体に振動力を加えて地盤中に排出する軟弱地盤の改
    良工法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、ケー
    シングの内壁が滑り層によって形成されているものであ
    る軟弱地盤の改良工法。
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