JP2004353310A - 多量の石炭灰を含む混練物による地盤改良工法 - Google Patents

多量の石炭灰を含む混練物による地盤改良工法 Download PDF

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Abstract

【課題】石炭灰に含まれる重金属などが地中に溶出し難く、石炭灰の消費量を高めることができて、品質が良好で強度が比較的大きい地盤改良体を効率良く形成することができる地盤改良方法を提供する。
【解決手段】単独のケーシング、二重構造のケーシングまたは内部に管体が挿入されたオーガーを地盤の所定深さまで打ち込んで、所定量の石炭灰と固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とを予め練り混ぜて生成した混練物をケーシングまたは内管の内部に充填し、単独のケーシング、内側のケーシングまたは内管を振動させることにより混練物に振動を伝えて流動状態にし、この振動状態を継続しながら引き上げて、流動状態の混練物を地盤中に残置する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は多量の石炭灰を含む混練物を用いた地盤改良工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭火力発電所から発生する石炭灰は、環境保護や資源活用の観点から有効に利用することが求められている。このような要望を満たすため、石炭灰にセメント、多量の水を加えて、従来のコンクリートやモルタルのようなスラリー状の混練物を生成し、これを現地土砂と現位置にて攪拌・混合して改良コラムを形成する地盤改良工法が提案されている。しかしながら、現地土砂の成分や性質は不均一であるため、均一な品質の改良コラムを形成するのは困難であり、また多量の水を使用するので、完成した固化体は強度が低く、石炭灰に含まれる重金属などが地中に溶出し易いという問題がある。
【0003】
また地盤にケーシングを貫入させ、このケーシング内に前記スラリー状の混練物を圧送し、ケーシングを引上げることにより改良コラムを形成する地盤改良工法も提案されているが、スラリー状の混練物ではブリージングが発生し、やはり、品質が良好な改良コラムを形成するのは難しい。
【0004】
一方、水を加えない状態の石炭灰を、オーガー等で掘削した孔内に投入したり、あるいはサンドコンパクションパイル工法などを使用して地中に埋設し、土砂中の間隙水を石炭灰に吸収させて硬化させる工法が、例えば、特許文献1に記載されている。しかしながら、石炭灰に重金属などの有害な物資が含まれている場合、水を加えない状態で石炭灰を地中に埋設すると、石炭灰から有害物資が地中に溶出するという問題が生じる。
【0005】
また本出願人は、石炭灰を用いた固化体の品質やコストを改善し、石炭灰の消費量を増やすために、特許文献2に記載した混練物の打設工法を発明した。この混練物の打設工法は、練混ぜ水量を最適含水比程度まで少なくし、スランプが0cm程度の固練りの混練物を生成してホッパー内に投入し、ホッパーを起振機等で振動させることにより混練物を流体化させ、これを打設して構造物を構築する方法である。
しかしながら、上記特許文献2の工法では、ホッパーを起振機等で振動させて流体化した混練物を施工現場に打設しているため、ホッパーから放出した後の取り扱いが難しく、施工効率が低下しやすいため石炭灰の消費量を高めることが難しいという課題がある。
【0006】
【特許文献1】特開平9−53227号公報
【特許文献2】特開平10−311142号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、石炭灰に含まれる重金属などが地中に溶出し難く、石炭灰の消費量を高めることができて、品質が良好で強度が比較的大きい地盤改良体を良好な施工効率で形成することができる地盤改良工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、ケーシングを地盤の所定深さまで打設し、所定量の石炭灰と固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とが予め練り混ぜられた混練物を前記打設されたケーシングの内部に充填し、該ケーシングを振動させることにより前記混練物に振動を伝えて流動状態にした後に、前記ケーシングを振動させながら引き上げて、前記流動状態の混練物を地盤中に残置することを特徴とする地盤改良工法が提供される。なお、本発明では、ケーシングを地盤に打設する際に、ケーシング内に土が入らないようにするために、開閉機構を有する蓋などをケーシング先端に取り付けておいても良い。
本発明では、地盤に打設したケーシングの内部に石炭灰を含む混練物を充填し、ケーシングを振動させることにより混練物に振動を伝えて流動状態にし、この流動化した混練物の固化体により地盤を改良するので、品質が良好で強度が比較的大きく、重金属等が地中に溶出し難い改良体を地盤に形成することができる。したがって、混練物に含まれる石炭灰を有効かつ大量に消費することが可能になる。
【0009】
本発明において、前記固化材はセメント、消石灰の少なくとも一方を含むものであるか、あるいは、セメント、消石灰の少なくとも一方を含むものに石膏を加えたものとすることができる。
このようにセメント等を石炭灰に加えた混練物をケーシングの内部に充填し、ケーシングを介して混練物に振動を加えて流動状態にし、これを固化させることにより固化体を地盤中に形成すると、たとえ、石炭灰に重金属類などの有害物質が含まれていても、これらの物質は溶出し難いように固化体中に封じ込めることができる。
【0010】
本発明において、最適含水比とは、JIS A 1210−1979の突き固めによる土の締固め試験方法に規定されている値であって、最大乾燥密度が得られる含水比をいい、混練物が振動締め固めにより流動状態に変化する限界の水粉体比とほぼ一致するものである。また最適含水比程度とは、概ね、最適含水比以上であって、練上がり材料のスランプが2cm程度以下の範囲に収まる程度である。さらに、水粉体比とはセメント及び石炭灰の粉体に対する水の重量比をいい、{(水の重量)/(セメント重量+石炭灰重量)×100}の式から求めることができる。
本発明において、セメントと石炭灰との重量比は、石炭灰の品質に応じて変更するものの、概ね石炭灰の95〜80重量部に対して、セメントが5〜20重量部混ぜ合わされる。
本発明において、ケーシングから混練物に振動を加えて流動状態にする工程では、例えば、振動数ほぼ3000〜5000rpm程度、振幅ほぼ0.5〜2.0mm程度の振動を概ね30秒〜2分間程度加えれば良い。
【0011】
本発明では、二重構造のケーシングを地盤の所定深さまで打設し、所定量の石炭灰と固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とが予め練り混ぜられた混練物を前記ケーシング内に充填し、内側のケーシングを振動させることにより前記混練物に振動を伝えて流動状態にしながら、前記二重構造のケーシングを引き上げて、前記流動状態の混練物を地盤中に残置することを特徴とする地盤改良工法が提供される。
本発明の地盤改良工法では、二重構造のケーシングを使用し、外側のケーシングを静的に圧入することにより、二重ケーシングを地盤内に貫入させる一方で、内側のケーシングを振動させることにより混練物を流動状態にし、この流動化した混練物による改良体を地盤中に形成するので、周辺の地盤への振動の伝播を比較的小さく抑えながら、品質が良好で高強度な改良体を地盤中に形成することができる。なお、二重ケーシングを用いる場合には、内側のケーシングに適当な間隔で穴を空けておいても良く、そうすることによって、外側ケーシングと内側ケーシングとの間に効率良く混練物を充填することが可能になる。
【0012】
また本発明では、内部の空洞部分に管体が挿入されたオーガーを地盤の所定深さまで掘進させ、所定量の石炭灰と固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とが予め練り混ぜられた混練物を内側の管体内に充填し、前記内側の管体を振動させることにより前記混練物に振動を伝えて流動状態にした後に、前記内側の管体を振動させながら前記オーガーと伴に、もしくは別々に引き上げて、前記流動状態の混練物を地盤中に残置することを特徴とする地盤改良工法が提供される。
本発明の地盤改良工法では、内部の空洞部分に管体が挿入されたオーガーを使用し、オーガーを所定深さまで掘進させた後、内側のケーシングを振動させて混練物を流動状態にしながらオーガーを引き上げることにより、流動化した混練物による改良体を地盤中に形成するので、周辺の地盤への振動の伝播を比較的小さく抑えつつ、品質が良好で高強度の改良体を形成することができる。
【0013】
本発明では、ケーシングを使用する場合、二重構造のケーシングを使用する場合、内部の空洞部分に管体が挿入されたオーガーを使用する場合のいずれにおいても、ケーシングや管体の内部に混練物を充填する前に、形鋼、鋼管、鉄筋のうちの少なくとも一つを前記ケーシングや管体の内部に建て込む工程を行なうことが可能である。
また本発明では、前記混練物に振動を伝えて流動状態にした後に、振動を続けて与えながら、流動化した混練物の内部に、形鋼、鋼管、鉄筋のうちの少なくとも一つを建て込む工程を行なうことも可能である。
以上のいずれかの工程を行なえば、多量の石炭灰を含み剪断耐力に優れた改良体を比較的容易に地盤内に構築することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1(a)〜(c)はケーシングを使用した地盤改良工法における一部の工程を示した簡略図である。なお、図示を簡略化するために施工機械の図は省略したが、以下の実施態様では、ケーシング11の上端にバイブロハンマー13とホッパー12が取り付けられ、これらを吊下げて上下動させるための吊りワイヤー(図示省略)とリーダー(図示省略)がベースマシン(図示省略)に立設された施工装置が使用される。
本発明の地盤改良工法は、所定量の石炭灰及び固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とを練り混ぜて混練物を生成する混練物生成工程と、地盤50の所定深さまでケーシング11を打設するケーシング打設工程と、地盤50に打設されたケーシング11の内部に混練物を充填する混練物充填工程と、ケーシング11を振動させることにより混練物を流動状態にする流動化工程と、流動化工程の後にケーシング11を振動させながら引き上げて流動状態の混練物を地盤50に残置するケーシング引上げ工程とを含むものである。
【0015】
さらに詳細に説明すれば、混練物生成工程では、石炭火力発電所等から出荷された石炭灰を混練物製造プラントまで搬送し、ここで、所定重量の石炭灰と所定重量のセメントとをミキサーで練り混ぜて均質な粉体材料を作り、この均質化された粉体材料に、概ね最適含水比以上で、練上がり材料のスランプが2cm程度以下の範囲に収まる程度の海水又は水をミキサーに供給し、粉体材料と練り混ぜて混練物を生成する。このとき、混練物は粉体材料が僅かに水分を含む程度に生成された固練りの状態であり、ミキサーにより混合された従来の流動状態のコンクリートとは全く異なる状態にある。この混練物の配合は、例えば、セメント50kg/m、石炭灰1280kg/m、海水370kg/mとすることができる。なお、上記混練物製造プラントは、施工ヤード内あるいはその付近に設けても良く、この場合、施工地点までの搬送が簡略化される。
【0016】
次に、固練り状態の混練物を、ダンプカーあるいはトラクターショベルなどの搬送装置に積載し、地盤改良の施工地点まで搬送し、この搬送装置から施工装置の混練物受け口に降ろす。混練物製造プラントから施工装置までの搬送工程において、混練物は固練り状態のまま搬送されるため、この工程で使用される搬送装置には混練物がほとんど付着せず、従来のコンクリート用搬送装置と比較すると、搬送装置の掃除は格段に容易になる。
【0017】
一方、地盤改良の施工地点では、図1(a)に示したようにケーシング11を立設し、バイブロハンマー13を起動してケーシング11に振動を加え、地盤50内の規定の深さまでケーシング11を打ち込む。そして、バイブロハンマー13を一時的に停止し、製造プラントで生成された混練物をホッパー12からケーシング11内に投入したら、再び、図1(b)に示したようにバイブロハンマー13を起動してケーシング11から混練物に振動を与えると、おおむね30〜60秒程度で混練物は流動状態になる。混練物の流体化が終了したら、バイブロハンマー13によりケーシング11を振動させながら引き上げて、図1(c)に示したように、流体化した混練物を地盤50に残置させる。この流体化した混練物は、やがて硬化して杭状構造体15が構築されて地盤50は改良される。
【0018】
なお、杭状構造体15は、必要に応じて、引張力に抵抗可能な構造体にすることが可能である。すなわち、ケーシング11を地盤50に打設した後で、かつ混練物をケーシング11の内部に充填する前に、形鋼、鋼管、鉄筋のうち少なくとも一つの芯材をケーシング11の内部に建て込むことにより、この芯材が流体化した混練物と一体になって耐引張力のある構造体を形成するものである。
また芯材の建込み工程は、上記以外のタイミングでは、ケーシング11を介して混練物に振動を加えて流動状態にした後に、ケーシングを振動させながら行うことが可能である。
以上のような工程により、芯材が建て込まれた杭状構造体15を形成し、この杭状構造体15を複数連設させれば山留め壁などへの適用が可能になる。
【0019】
次に、図2(a)〜(c)は二重構造のケーシング17を使用した地盤改良工法における一部の工程を示した簡略図である。なお、図示を簡略化するために施工機械の図は省略したが、二重構造のケーシング17と、内側のケーシング17bを圧入するジャッキなどの装置(図示せず)を除いては、図1と同様な構成の施工装置が使用される。
図2に簡略に示した地盤改良工法は、所定量の石炭灰及び固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とを練り混ぜて混練物を生成する混練物生成工程と、地盤50の所定深さまで二重構造のケーシング17を打設するケーシング打設工程と、地盤50に打設された二重ケーシング17の内部に混練物を充填する混練物充填工程と、内側のケーシング17bを振動させることにより混練物を流動状態にする流動化工程と、流動化工程の後に内側のケーシング17bを振動させながら、二重ケーシング17を引き上げて流動状態の混練物を地盤50に残置するケーシング引上げ工程とを含むものである。
【0020】
さらに詳細に説明すれば、図2の地盤改良工法においても、図1の工法と同様に、混練物が生成されて地盤改良の施工地点まで搬送される。そして、地盤改良の施工地点では、図2(a)に示したように二重ケーシング17を立設し、外側ケーシング17aをジャッキなどの装置により地盤50に圧入し、内側ケーシング17bを外側ケーシング17a内に挿入することで、二重ケーシング17を地盤50内の規定の深さまで入れる。製造プラントで生成された混練物をホッパー12から内側ケーシング17b内に投入したら、外側ケーシング17aを直接的に振動させず、図2(b)に示したようにバイブロハンマー13を起動して内側ケーシング17bを振動させて混練物に振動を与えると、おおむね30〜60秒程度で混練物は流動状態になる。次いで、バイブロハンマー13により内側ケーシング17bを振動させながら、外側と内側のケーシング17a,17bを引き上げると、図2(c)に示したように、流体化した混練物は地盤50に残され、やがて硬化して杭状構造体15が構築されて地盤50は改良される。なお、内側ケーシング17bは、図2(d)に示したように、適当な間隔で穴17b’をあけることにより、混練物が外側と内側のケーシング17a,17bの間に容易に充填されて施工性が向上する。
以上の地盤改良工法では、二重ケーシング17を使用し、外側ケーシング17aを静的に圧入し、内側ケーシング17bを振動させることにより混練物を流動状態にし、これにより杭状構造体15を地盤中に形成するので、周辺の地盤への振動の伝播を比較的小さく抑えながら、品質が良好で高強度改良体を地盤中に形成することができる。
なお、図2で説明した地盤改良工法においても、必要に応じて、図1のものと同様な工程を行なうことにより、引張力に抵抗可能な杭状構造体15を構築することができる。
【0021】
次に、図3(a)(b)は内部に管体が挿入されたオーガー21を使用した地盤改良工法における一部工程を示した簡略図である。
以下の実施態様で使用される施工機械は、ベースマシン24にリーダー23が立設され、このリーダー23に沿ってオーガー21が上下動可能なように吊りワイヤー25で吊下げられ、オーガー21の内部の空洞部分には管体(図示せず)が挿設され、この管体の内部に混練物が導かれるようにホッパー22がオーガー21の上端に設けられ、さらに、内部の管体には、これを振動させるためのバイブロハンマー(図示せず)が設けられる構成となっている。
【0022】
図3の地盤改良工法は、図1及び図2の工法と同様に、混練物が生成されて地盤改良の施工地点まで搬送される。そして、地盤改良の施工地点では、図3(a)に示したようにオーガー21を駆動させて地盤50内の所定の深さまで掘進させる一方で、オーガー内部の管体は駆動させない。オーガー21が内部の管体と伴に所定の深さまで掘進したら、オーガー21を停止する一方で、混練物をホッパー22から内部の管体内に投入したら、バイブロハンマーを起動して内部の管体を振動させて混練物に振動を与えると、おおむね30〜60秒程度で混練物は流動状態になる。バイブロハンマーにより内部の管体を振動させながら、オーガー21を内部の管体と伴に引き上げると、流体化した混練物は地盤50に残され、やがて硬化して杭状構造体15が構築されて地盤50は改良される。
上記地盤改良工法では、オーガー21の内部の管体を振動させて混練物を流動状態にし、これにより、杭状構造体15を地盤中に形成して地盤改良を行なうので、周辺の地盤への振動の伝播を比較的小さく抑えつつ、品質が良好で高強度の改良体を形成することができる。
なお、図3で説明した地盤改良工法においても、必要に応じて、図1のものと同様な工程を行なうことにより、引張力に抵抗可能な杭状構造体15を構築することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明では、所定量の石炭灰と固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とを予め練り混ぜて混練物を生成し、その混練物を地盤中のケーシング内部に充填して流動化させた後に、地盤内に残置させて杭状構造体を形成するので、効率良く施工を進めることができて、品質管理も容易に行なえる。
また本発明では、従来のコンクリートやモルタルのようなスラリー状の混練物を使用せず、最適含水比程度の水粉体比の水で練り混ぜられた混練物を流動化させて杭状構造体を形成するので、杭状構造体は高強度に形成されて、石炭灰に含まれる重金属などは地中に溶出し難くなる。したがって、石炭灰を多量に含む混練物の利用範囲は地盤改良工事にまで拡大され、石炭灰の有効利用が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は本発明における複数の工程を示した簡略図である。
【図2】(a)〜(c)は図1とは異なる実施態様を示した簡略図であり、(d)は内側のケーシングの一実施態様である。
【図3】(a)(b)は図1及び図2とは異なる実施態様を示した簡略図である。
【符号の説明】
11 ケーシング
15 杭状構造体
17 二重構造のケーシング
17a 外側ケーシング
17b 内側のケーシング
21 オーガー

Claims (7)

  1. ケーシングを地盤の所定深さまで打設し、所定量の石炭灰と固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とを練り混ぜた混練物を前記打設されたケーシングの内部に充填し、該ケーシングを振動させることにより前記混練物に振動を伝えて流動状態にした後に、前記ケーシングを振動させながら引き上げて、前記流動状態の混練物を地盤中に残置することを特徴とする地盤改良工法。
  2. 前記打設されたケーシングの内部に前記混練物を充填する前に、形鋼、鋼管、鉄筋のうちの少なくとも一つを前記ケーシングの内部に建て込むことを特徴とする請求項1記載の地盤改良工法。
  3. 前記ケーシングを振動させることにより前記混練物に振動を伝えて流動状態にした後に、前記ケーシングを振動させながら、形鋼、鋼管、鉄筋のうちの少なくとも一つをケーシングの内部に建て込むことを特徴とする請求項1記載の地盤改良工法。
  4. 二重構造のケーシングを地盤の所定深さまで打設し、所定量の石炭灰と固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とを練り混ぜた混練物を前記ケーシング内に充填し、内側のケーシングを振動させることにより前記混練物に振動を伝えて流動状態にしながら、前記二重構造のケーシングを引き上げて、前記流動状態の混練物を地盤中に残置することを特徴とする地盤改良工法。
  5. 内部の空洞部分に管体が挿入されたオーガーを地盤の所定深さまで掘進させ、所定量の石炭灰と固化材と最適含水比程度の水粉体比の水とが練り混ぜられた混練物を内側の管体内に充填し、前記内側の管体を振動させることにより前記混練物に振動を伝えて流動状態にした後に、前記内側の管体を振動させながら前記オーガーと伴に、もしくは別々に引き上げて、前記流動状態の混練物を地盤中に残置することを特徴とする地盤改良工法。
  6. 前記ケーシングの内部に前記混練物を充填する前に、形鋼、鋼管、鉄筋のうちの少なくとも一つを前記内側のケーシング内に建て込むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の地盤改良工法。
  7. 前記内側のケーシングを振動させることにより前記混練物に振動を伝えて流動状態にした後に、前記内側のケーシングを振動させながら、形鋼、鋼管、鉄筋のうちの少なくとも一つを前記内側のケーシングの内部に建て込むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の地盤改良工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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