JP2804658B2 - 薄膜積層体の形成方法 - Google Patents
薄膜積層体の形成方法Info
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- Magnetic Heads (AREA)
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Description
製造に用いられる薄膜の積層方法に関するものである。
は多くの分野に活用され、各種の素子を製造する際には
必須の技術となっている。特に、薄膜磁気ヘッドは、小
型化と共に、バルクタイプの磁気ヘッドでは実現できな
かった大幅な記録密度の向上を可能とするもので磁気ヘ
ッド分野においては脚光を浴びている。なかでも磁束の
大きさに応答する磁気抵抗効果を利用するMRヘッドは
トラック密度をより向上させることができるのでその開
発が急務とされている。
素子10およびリード膜(引出し線)12を形成する方
法を図5,6を参照して説明する。尚、図5,6におい
て(A)系列は図4のA−A断面図であり、(B)系列
は図4のB−B断面図である。図5(a)に示すよう
に、まず基板14上の一面にMR素子膜10を形成す
る。そして、このMR素子膜10上にレジストを塗布
し、アライメントした後に現像し、図5(b)のように
MR素子膜を形成する所望の部分上にだけにレジスト1
6を形成する。その後、MR素子膜10をエッチング
し、さらにレジスト16を剥離して所望の位置にのみに
MR素子膜10を形成する。(図5(b)→(c)→
(d))次にリード膜を形成する。まず、上記所定形状
に形成されたMR素子膜10および基板14上にリード
膜12を一面に形成する。(図6(a))そして、この
リード膜12上にレジストを塗布し、アライメントをし
た後に現像し、図6(b)のようにリード膜を形成する
所望の部分上にだけにレジスト18を形成する。その
後、リード膜12をエッチングし、さらにレジスト18
を剥離して所望の位置にのみにリード膜12を形成す
る。(図6(b)→(c)→(d))こうして、基板上
14上に、MR素子膜10のみ、もしくはMR素子膜1
0とリード膜12、もしくはリード膜12のみをそれぞ
れ所定の位置に積層して形成することができる。
製造する際には多くの工程を必要とし、1つ1つの工程
は簡易であっても複数の工程の積み重ねにより、製造時
間、製造装置等が嵩み、量産性を阻害するものであっ
た。例えば、上記MR素子膜とリード膜の2層を基板上
に積層するだけでもおよそ12工程を要してしまうもの
であった。
たもので、レジスト塗布、アライメント、現像、レジス
ト剥離を一度で行ない、工程数を減らして薄膜を積層す
るものである。
体の形成方法は、基板上に第1基層と第2基層とレジス
トを積層し、レジストを部分的に除去して第1部分と該
第1部分よりも平面積の大きな第2部分を形成した後に
該レジストの第1部分と第2部分をマスクとして前記第
2基層をエッチングして該第1部分の下に第2基層の一
部分からなる第1の部分を形成するとともに前記第2部
分の下に前記第1の部分よりも平面積の大きな第2の部
分を形成し、続いて前記第2基層の第1の部分と第2の
部分とをマスクとして前記第1基層をエッチングして加
工し第1層を形成し、次いで前記レジストの第1部分と
第2部分をマスクとして第2基層をオーバーエッチング
して前記レジストの第1部分下の第2基層の第1の部分
を除去するとともに前記レジストの第2部分下の第2基
層の第2の部分の側面を傾斜加工して第2層を得た後、
前記レジストを剥離することを特徴とするものである。
請求項1記載の第2基層の第1の部分の平面積が第2の
部分の平面積の半分以下であることを特徴とする。
請求項1記載の第1層がMR素子膜であり、第2層がリ
ード膜であることを特徴とする。
1基層と第2基層を連続して積層し、レジストの塗布を
行ない、レジストを部分的に除去して第1部分とそれよ
りも平面積の大きな第2部分を形成し、これらの第1部
分と第2部分をマスクとして第2基層のエッチングと第
1基層のエッチングとを行い、第2基層に第1の部分と
それよりも平面積の大きな第2の部分を形成し、更に第
2基層のオーバーエッチングを行なうことで、平面積の
小さな第2基層の第1の部分を除去して第2の部分のみ
を残し、所定形状の積層構造の第1層と第2層を形成す
るものである。即ち、オーバーエッチングを調整するこ
とによって、第2基層の不要な部分は消失させ、必要な
部分は残存させて所定形状の第2層を形成する。従っ
て、本発明の薄膜形成方法では従来、正常なエッチング
の阻害要件であったオーバーエッチングを有効に利用す
ることで形成工程の削減を実現することができる。ま
た、第2基層の第2の部分の側面を下方で広がる傾斜面
とすることで、その上の薄膜の形成を安定化することが
できる。
R素子膜の形成方法を例に説明する。図1に示すMR素
子膜10(第1層)は基板上に形成され、さらにその上
には銅等からなるリード膜12(第2層)が形成されて
いる。尚、MR素子膜10はFe−Ni合金等からな
る。そして、本実施例のリード膜12ではその側面20
が下方で広がる傾斜面とされている。尚、図4に示す従
来例と異なり、図1に示す本実施例では、形成されてい
るリード膜12の下部にはMR素子膜10が形成されて
いるが、この磁気ヘッドの磁気特性に及ぼす影響は生じ
ない。
参照して説明する。尚、図2,3において、(A)系列
は図1のA−A断面図であり、(B)系列は図1のB−
B断面図である。まず、図2(a)に示すように、基板
14上にMR素子膜の構成材料からなる第1基層100
を形成する。続いて、図2(b)に示すように、第1基
層100上にリード膜の構成材料からなる第2基層12
0を形成する。これらの薄膜形成には各種蒸着法等を適
用できる。その後、第2基層120上にレジストを塗布
する。さらにアライメントと現像を施して、図2(c)
に示すように、MR素子膜10とリード膜12を形成す
るべき所望の部分上にのみにレジストの第1部分17と
レジストの第2部分171とを形成する。さらに図2
(d)に示すようにレジストの第1部分17をマスクと
して第2基層120をエッチングして、レジストの第1
部分17の下に第2基層120の一部分からなる第1の
部分121を形成すると同時に、レジストの第2部分1
71をマスクとして第2基層120をエッチングして、
レジストの第2部分171の下に第2基層120の一部
分からなる第2の部分122を形成する。エッチング液
にはアンモニア等のアルカリ系水溶液を使用できる。そ
の後、図3(a)に示すように第1の部分121をマス
クとして第1基層100をエッチングして、前記第1の
部分121の下にMR素子膜(第1層)10を形成する
とともに、第2の部分122をマスクとして第1基層1
00をエッチングして、前記第2の部分122の下にM
R素子膜(第1層)10を形成する。このMR素子膜1
0形成用のエッチング溶液にはリン酸系水溶液を使用で
きる。その後再び、リード膜の構成材料からなる第1の
部分121と第2の部分122をエッチングする。この
時、レジストの第1部分17の下の第1の部分121が
オーバーエッチングされる。即ち、前記第1の部分12
1はレジストの第1部分17を回り込んでエッチングさ
れる。従って、図3(b)の(B)系列に示すように、
レジストの第2部分171の下の第2の部分122の側
面が幾分エッチングされその側面20が傾斜面とされて
リード膜(第2層)12が形成される。 また、図3
(b)の(A)系列に示すように、レジストの第1部分
17が小さい部分においては、オーバーエッチングによ
って第1の部分121がエッチングされきってしまい、
リード膜の構成材料からなる第1の部分121が消失し
てしまう。即ち、積層されているレジストの部分的な大
きさによって、第2基層120にはその側面が傾斜され
て残留するところと、消失するところが生じる。また、
その調整はエッチング時間によって容易になしえる。そ
して、エッチング終了後にレジストの第1部分17と第
2部分171を剥離し、図3(c)に示すように、基板
14上に、MR素子膜(第1層)10のみのところと、
MR素子膜(第1層)10とリード膜(第2層)12が
積層するところとが形成される。また、形成されたリー
ド膜12はオーバーエッチングのために必然的にその側
面20が傾斜され、リード膜12の縦断面は図3(c)
のB系列に示されるように台形状となる。
されているレジストの第1部分17と第2部分171の
大きさによって下方に形成されたリード膜の構成材料か
らなる第2基層120を部分的に残存させるか消失させ
るかを調整するものであり、その区分けをするためにも
MR素子膜10だけの部分の平面積が、MR素子膜10
とリード膜12を積層する部分の平面積の半分以下であ
ることが好ましい。
10とリード膜12の成膜およびレジストの塗布を一度
に行なうので製造工程を減らすことができる。従って、
MR素子膜の形成とリード膜の形成を同一の真空装置を
使用して1バッチでできるので、製造装置を減らし、ま
た製造時間をも削減することができ、量産性が向上し、
製品コストを低減することができる。
らに積層されるが、従来では図7に示すように、リード
膜12の側面20がその平面に対して垂直であったため
に保護膜22の肩部24にクラックが発生しやすかった
が、本実施例では図8に示すように、リード膜12の側
面20が傾斜されているために肩部24にクラックが生
じることがなく、保護膜22の形成、安定性が向上する
ものである。
層した第1基層と第2基層をレジストを用いてエッチン
グする際に、レジストの第1部分と第2部分の大きさを
変えておき、第2基層のエッチングの際にレジストの第
1部分の下の第2基層をオーバーエッチングにより除去
し、レジストの第2部分の下の第2基層の側面をサイド
エッチングして傾斜させることで傾斜した側面を有する
第2層を第1層上に積層した薄膜積層体を得ることがで
きる。また、第1層と第2層の薄膜が積層される場合
に、第2層の薄膜の側面が傾斜されたものが得られるの
で、その上部に積層される他の薄膜の肩部にクラックが
生じることがなく、薄膜の形成、安定性が向上する薄膜
積層体を得ることができるものである。
薄膜のうち、第1層と第2層を形成するための第1基層
と第2基層の成膜およびレジストの塗布を一度に連続し
て行なうことができるので製造工程を減らすことができ
る。特に、第1基層と第2基層を同じ成膜バッチ内で成
膜することができ、これらをマスクとしてエッチングす
ることで第1層と第2層の積層体を得ることができる。
従って、製造装置を減らし、また製造時間をも削減する
ことができ、量産性が向上し、製品コストを低減するこ
とができる。
めの工程図である。
めの工程図である。
の工程図である。
の工程図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上に第1基層と第2基層とレジスト
を積層し、該レジストを部分的に除去して第1部分と該
第1部分よりも平面積の大きな第2部分を形成した後に
前記レジストの第1部分と第2部分をマスクとして前記
第2基層をエッチングして該第1部分の下に第2基層の
一部分からなる第1の部分を形成するとともに前記レジ
ストの第2部分の下に前記第1の部分よりも平面積の大
きな第2の部分を形成し、続いて前記第2基層の第1の
部分と第2の部分とをマスクとして前記第1基層をエッ
チングして第1層を形成し、次いで前記レジストの第1
部分と第2部分をマスクとして第2基層をオーバーエッ
チングして前記レジストの第1部分下の第2基層の第1
の部分を除去するとともに、前記レジストの第2部分下
の第2基層の第2の部分の側面を傾斜加工して第2層を
得た後、前記レジストを剥離することを特徴とする薄膜
積層体の形成方法。 - 【請求項2】 前記第2基層の第1の部分の平面積が第
2の部分の平面積の半分以下であることを特徴とする請
求項1に記載の薄膜積層体の形成方法。 - 【請求項3】 前記第1層がMR素子膜であり、第2層
がリード膜であることを特徴とする請求項1または2記
載の薄膜積層体の形成方法。
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JP3297491A JP2804658B2 (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 薄膜積層体の形成方法 |
Publications (2)
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JPH05183211A JPH05183211A (ja) | 1993-07-23 |
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JP3297491A Expired - Fee Related JP2804658B2 (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 薄膜積層体の形成方法 |
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JPH0241433U (ja) * | 1988-09-14 | 1990-03-22 | ||
JPH02281757A (ja) * | 1989-04-24 | 1990-11-19 | Sony Corp | 半導体装置 |
-
1991
- 1991-11-13 JP JP3297491A patent/JP2804658B2/ja not_active Expired - Fee Related
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