JP2804197B2 - 半導体レーザの製造方法 - Google Patents

半導体レーザの製造方法

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JP2804197B2
JP2804197B2 JP6732692A JP6732692A JP2804197B2 JP 2804197 B2 JP2804197 B2 JP 2804197B2 JP 6732692 A JP6732692 A JP 6732692A JP 6732692 A JP6732692 A JP 6732692A JP 2804197 B2 JP2804197 B2 JP 2804197B2
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英明 堀川
康浩 松井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、InP基板を用いた
埋め込み型半導体レーザ(光ガイド層を有するものも含
む)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】埋め込み型半導体レーザは単一横モード
発振が可能でかつ発振閾値電流が低いため、実用的な半
導体レーザとして知られている。さらに、埋め込み型半
導体レーザであって分布帰還構造を具えたものは単一軸
モードでの発振がさらに可能なため、より好適な半導体
レーザとして知られている。
【0003】このような埋め込み型の半導体レーザのう
ちの前者の型のものであってInP基板を用いたものの
製造方法の一例が、この出願の出願人に係る例えば文献
(アプライド フィジックスレターズ(Applied Physic
s Letters ),Vol.44.No.10,p975−
977(1984))に開示されている。以下、図4
(A)〜(C)及び図5(A)及び(B)を参照してこ
の従来の製造方法について説明する。なお、これらの図
はいずれも製造工程中の主な工程での試料の様子を断面
図により示してある。
【0004】先ず、p型InP基板11上に、バッファ
層形成用半導体層としてのp型InP層13、活性層形
成用半導体層としてのGaInAsP層15及び上側ク
ラッド層形成用半導体層としてのn型InP上側クラッ
ド層17が液相エピタキシャル法によりそれぞれ形成さ
れる。次に、n型InP層17上にSiO2 膜から成る
ストライプ状のエッチングマスク19であつて、ストラ
イプ方向が[011]でストライプ幅W0 が約20μm
のエッチングマスクが、公知のフォトリソグラフィ技術
及びエッチング技術により形成される(図4(A))。
【0005】次に、塩酸と水とを混合したエッチャント
により、n型InP層17のエッチングマスク19で覆
われていない部分がエッチングされる(図4(B))。
このエッチャントは、InPとGaInAsPとの間に
おいてエッチング選択性があるので、GaInAsP層
15に達すると、深さ方向のエッチングは自動的に停止
する。
【0006】次に、GaInAsPのみを選択的にエッ
チングするエッチャントとしての、フェリシアン化カリ
ウム(K3 Fe(CN)6 )と水酸化カリウム(KO
H)と水とを混合したエッチャントにより、GaInA
sP層15が、その幅W1 が2μm程度になるまでエッ
チングされる。これによりGaInAsP活性層15a
が形成される(図4(C))。なお、活性層15aの幅
W1 を2μm程度にするにもかかわらず、エッチングマ
スク19の幅W0 を約20μmと10倍もの寸法にして
いるのは、主にフォトリソグラフィ工程が容易だからで
ある。
【0007】次に、再び、塩酸と水とを混合したエッチ
ャントにより、p型InP層13及びn型InP層17
がエッチングされる。なお、このエッチングは、エッチ
ングマスク19の裏面の一部が露出されるまで行なわれ
る。このエッチングが終了するとストライプ状のダブル
ヘテロ接合構造部21が得られる(図5(A))。
【0008】次に、この試料上に液相エピタキシャル法
によりn型InP電流ブロック層23及びp型InP電
流ブロック層25が形成される(図5(B))。
【0009】その後、エッチングマスク19が除去され
る。そして、図示せずも、基板11裏面にp型電極が、
またn型InP上側クラッド層17a側にn型電極がそ
れぞれ形成されて、埋め込み型の半導体レーザが得られ
る。
【0010】この半導体レーザでは、p型電極及びn型
電極間に適正な電圧をかけて素子に電流を流した場合、
電流ブロック層23、25部分は逆バイアスになるので
電流は順バイアスになつている活性層15aに集中的に
注入される。このため、この半導体レーザは低い閾値で
発効効率よく発振する。さらに、活性層15aの幅W1
を適正化してあるので単一横モードで発振する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た半導体レーザの製造方法では、活性層15aの幅W1
を約2μm程度にする際に幅が約20μmのエッチング
マスク19を用いているため、活性層15aの幅の制御
性が悪かった。さらに、活性層15aを形成するための
エッチング手段はウエットエッチングであるので、ウエ
ハ内に多数作製される各半導体レーザ毎の活性層幅にバ
ラツキが生じ易いため、特性の揃った半導体レーザを得
ることが困難であった。
【0012】また、単一縦モードをも制御し得る半導体
レーザを製造する場合を考えるとこのような半導体レー
ザでは活性層の上または下に活性層よりバンドギャップ
の大きいGaAsInP光ガイド層が形成される。この
光ガイド層は活性層と同じGaAsInP層といえどバ
ンドギャップが異なる分その組成比が活性層のそれとは
異なるので、両者のエッチング速度は異なる。このた
め、上述の従来の製造方法においてK3 Fe(CN)6
とKOHとH2 Oとを混合したエッチャントで活性層及
び光ガイド層の幅の調整を行なうと、両者の幅は同じに
ならないという問題点が生じる。
【0013】また、InP系の半導体レーザでは、レー
ザストライプ方向を<011>としかつダブルヘテロ接
合構造部を作製した際に用いたエッチングマスク(例え
ば上述のエッチングマスク19)に所定量のひさし部を
形成した状態で、ダブルヘテロ接合構造部両側へのIn
P電流ブロック層の成長を有機金属気相成長法(MOV
PE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy )法)で行
なうと、厚さの制御性良くかつ異常成長が少ない状態で
当該電流ブロック層を形成できることが知られている。
この場合、エッチングマスクのひさし部の寸法制御が重
要になる。しかしながら、上述した従来の製造方法で
は、エッチングマスク19の幅W0 と活性層15aの幅
とが大きく異なるため、エッチングマスクのひさし部の
寸法を所望の寸法に制御することが困難であった。
【0014】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従ってこの発明の目的は、InP基板を用い
た埋め込み型の半導体レーザの製造方法であって、所望
の幅の活性層を得ることができ、かつ、電流ブロック層
の形成をMOVPE法により良好に行なうことができる
方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明によれば、InP基板を用いた埋め込み型
の半導体レーザを製造するに当たり、InP基板上に少
なくとも活性層形成用半導体層及び第1上側クラッド層
形成用半導体層、必要に応じ光ガイド層形成用半導体層
を形成する工程と、前述の第1上側クラッド層形成用半
導体層上に、ストライプ状のエッチングマスクであっ
て、ストライプ方向が<011>方向でストライプ幅が
当該半導体レーザを単一横モード発振させ得る活性層幅
と実質的に同じ、エッチングマスクを形成する工程と、
前述の第1上側クラッド層形成用半導体層を選択的にエ
ッチングして当該第1上側クラッド層を形成しかつ前述
のエッチングマスクにひさし部を形成する工程と、前述
の活性層形成用半導体層を、また光ガイド層形成用半導
体層を形成した場合は前述の活性層形成用半導体層及び
光ガイド層形成用半導体層各々を、反応性イオンエッチ
ング法によりエッチングする工程と、前述の反応性イオ
ンエッチングで得られた活性層を、また光ガイド層形成
用半導体層を形成した場合は前述の反応性イオンエッチ
ングで得られた活性層及び光ガイド層を、当該層はエッ
チングしかつ前述のエッチングマスク、第1上側クラッ
ド層及びInP基板はエッチングしないエッチャントに
より所定量エッチングする工程と、該エッチャントによ
るエッチング済みの試料のストライプ状のメサ部両側
に、有機金属気相成長法により電流ブロック層を形成す
る工程と、該電流ブロック層形成済みの試料から前記エ
ッチングマスクを除去する工程と、該エッチングマスク
除去済みの試料に第2上側クラッド層を形成する工程と
を含むことを特徴とする。
【0016】なお、光ガイド層を設ける場合は、当該半
導体レーザの設計次第で、光ガイド層形成用半導体層を
形成後その上に活性層形成用半導体層を形成しても良い
しその逆でも良い。また、InP基板上には特性向上を
図るためバッファ層を設けても良い。
【0017】
【作用】この発明の構成によれば、反応性イオンエッチ
ング法により活性層形成用半導体層(光ガイド層を設け
る場合は活性層形成用及び光ガイド層形成用の各半導体
層)の不要部分を除去して活性層を得るので、活性層の
幅(活性層及び光ガイド層それぞれの幅)の制御性は、
ウエットエッチング法を用いていた従来方法に比べ向上
する。
【0018】また、反応性イオンエッチング後に活性層
(活性層及び光ガイド層)を所定量ウエットエッチング
する工程を設けているので反応性イオンエッチングの際
に活性層(活性層及び光ガイド層)にダメージが生じて
もこれを解消できる。
【0019】また、活性層形成前に第1上側クラッド層
形成用半導体層のみを選択的に加工し第1上側クラッド
層を形成すると共にこの工程においてエッチングマスク
のひさし部の形成を行なっている。このため、活性層の
幅にとらわれることなくエッチングマスクのひさし部を
形成できるから、ひさし部の寸法制御が容易になる。ま
た、第1上側クラッド層と第2上側クラッド層とを分け
てあるので、第1上側クラッド層の厚さはそれほど厚く
せずに済み(活性層を保護できる程度で良く)エッチン
グマスクのひさし部形成に好適な程度の薄い厚さにでき
るから、この点においても、ひさし部の寸法制御が容易
になる。したがって、ダブルヘテロ接合構造部両側にM
OVPE法により所望のInP電流ブロック層が形成で
きる。
【0020】また、第1上側クラッド層の厚さは上述の
如くそれほど厚くせずにすむから電流ブロック層で埋め
込まれるメサ部の高さを低くできる。このため、メサ部
の電流ブロック層による埋め込みを良好に行なえる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の半導体レー
ザの製造方法の実施例について説明する。しかしなが
ら、説明で用いる各図はこの発明が理解できる程度に各
構成成分の寸法、形状及び配置関係を概略的に示してあ
るにすぎない。また、以下の説明中の寸法やエッチャン
トの組成比などの数値的条件はこの発明の範囲内の好適
例にすぎない。したがって、この発明がこれら数値的条
件に限定されるものではない。なお、以下の実施例を、
分布帰還構造を有する埋め込み型半導体レーザを製造す
る例により行なう。
【0022】図1(A)及び(B)、図2(A)〜
(C)並びに図3(A)〜(C)は、実施例の製造方法
の説明に供する工程図である。いずれの図も、製造工程
中の主な工程での素子の様子を、図1(A)にあっては
斜視図で、他の図にあってはレーザストライプに直交す
る方向に沿って切った素子断面図により示したものであ
る。
【0023】先ず、InP基板としてのこの場合n型I
nP基板31に通常の干渉露光法により波型のグレーテ
ィング33を形成する(図1(A))。
【0024】次に、このグレーティング形成済みの基板
31上に光ガイド層形成用半導体層としてのn型GaI
nAsP層35、活性層形成用半導体層としてのGaI
nAsP層37、第1上側クラッド層形成用半導体層と
してのp型InP層39をこの順に例えばMOVPE法
により形成する(図1(B))。ただし、各層の膜厚は
設計に応じた適切な膜厚とする。また、層35、37は
互いの組成を所定通り違えてある。
【0025】次に、p型InP層39上にエッチングマ
スク形成用薄膜としてこの場合シリコン酸化膜(SiO
2 膜)の薄膜を例えば化学気相成長法(CVD(Chemic
al Vapor Deposition )法)により形成する。次に、こ
のシリコン酸化膜を公知のフォトリソグラフィ技術及び
エッチング技術により加工し、p型InP層39上に、
ストライプ方向が<011>方向でストライプ幅Wが当
該半導体レーザを単一横モード発振させ得る活性層幅と
実質的に同じ幅(同じ場合も勿論含む。例えば、1.5
〜2μm)のストライプ状のエッチングマスク41を形
成する(図2(A))。なお、エッチングマスク41は
他の好適な誘電体膜例えばシリコン窒化膜で構成しても
良い。
【0026】次に、第1上側クラッド層形成用半導体層
であるp型InP層39を選択的にエッチングして第1
上側クラッド層39aを形成しかつエッチングマスク4
1にひさし部41aを形成する(図2(B))。この選
択的なエッチングを、この実施例では、塩酸系エッチャ
ント(この場合は塩酸と水とを4:1(容積比)で混合
したもの)を用いエッチング温度を5℃以下にした条件
で行なう。このエッチング条件であると、エッチングは
等方的に進むが活性層形成用半導体層であるGaInA
sP層37と第1上側クラッド層形成用半導体層である
InP層39との選択比が大きいので、このエッチャン
トがGaInAsP層39に達すると深さ方向のエッチ
ングが自動的に停止される。したがって深さ方向のエッ
チングが停止された時にはエッチングマスク41にはこ
のInP層39の厚さと同程度のオーバーハング(ひさ
し部)41aが形成できる。
【0027】次に、活性層形成用半導体層であるGaI
nAsP層37及び光ガイド層形成用半導体層であるn
型GaInAsP層35を反応性イオンエッチングによ
りエッチングして、所望の幅の活性層37a及び光ガイ
ド層35aをそれぞれ得る。これによりストライプ状の
メサ部43が得られる(図2(C))。このエッチング
の際、ストライプ状のメサ部43の高さが後に電流ブロ
ック層によりこのメサ部を埋め込むとき良好に埋め込め
る高さになるように、エッチング時間を制御する。この
実施例では約2μm程度の高さのメサ部が得られるよう
にエッチング時間を制御する。なお、上述のようなエッ
チングは、例えばこの出願の出願人に係る文献(198
5年春,応用物理学会学術講演会予稿集,p.173,
講演番号29a−T−4)に開示のような、反応性ガス
としてアルゴン及び塩素の混合ガスを用いた反応性イオ
ンエッチング法により行なうことができる。この方法で
は、GaInAsP層37、n型GaInAsP層35
及びInP基板31に対し選択性なく厚さ方向にエッチ
ングを行なうことができるので、GaInAsP層37
及びn型GaInAsP層35各々をエッチングマスク
41の幅Wと同じ幅に加工できる。
【0028】次に、上述の反応性イオンエッチングで得
られた活性層37a及び光ガイド層35aの反応性イオ
ンエッチング時のダメージを除去するため、これらの層
35a,37aはエッチングしかつエッチングマスク4
1、上側第1クラッド層39a及びInP基板31はエ
ッチングしないエッチャントこの実施例では硫酸系エッ
チャント(硫酸:過酸化水素水:水=4:1:1(容積
比)により、これらの層37a,35a各々の側面を所
定量エッチングする(図3(A))。このエッチングで
は活性層37aと光ガイド層35aとでエッチング速度
が異なり活性層37aの方がエッチング速度が速い。こ
の実施例では活性層37aの側面が約0.2μmエッチ
ングされるようにこのエッチングを行なう。なお、硫酸
系エッチャントの代わりに、フェリシアン化カリウム系
エッチャント(例えば、K3 Fe(CN)6 :KOH:
2 O=1:10:100(重量比))を用いても同様
な効果が得られる。
【0029】次に、この試料(図3(A))のもの)の
ストライプ状のメサ部43両側に、MOVPE法により
p型InP層45a及びn型InP層45bをこの順に
形成して電流ブロック層45を得る(図3(B))。こ
の結晶成長においてエッチングマスク41の幅が約2μ
mであるのでエッチングマスク41にはこれらInP層
45a,45bの成長は起こらずメサ部43両側にのみ
起こる。また、エッチングマスク41にひさし部41a
があるためInP層45a,45bの成長において異常
成長は起こらないので、ストライプ状のメサ部43を比
較的平坦なInP層45a,45bで埋め込むことがで
きる。なお、p型InP電流ブロック層45a及びn型
InP電流ブロック層45b各々の厚さは、この半導体
レーザにその動作に必要な電圧を印加したとき充分な耐
圧が得られる厚さである必要があるが、反面、埋め込み
成長においては電流ブロック層の厚さは薄い方が成長の
制御性は良いので、これらの点を考慮して決定する。こ
の実施例においては、各層45a,45bのキャリア濃
度が5×1017/cm3 程度の場合にp型InP層45
aの膜厚を1.5μmとし、n型InP層45bの膜厚
を0.5μmとしている。
【0030】次に、エッチングマスク41をフッ酸によ
り除去する。次に、この試料上に例えばMOVPE法に
より第2上側クラッド層47としてのp型InP層と、
コンタクト層49としてのp型InGaAs層49とを
順に形成する(図3(C))。
【0031】その後、図示は省略するが、基板31裏面
にn型電極を、またコンタクト層49上にp型電極をそ
れぞれ公知の方法により形成し分布帰還構造を有する埋
め込み型半導体レーザを得る。
【0032】上述においてはこの発明の半導体レーザの
製造方法の実施例について説明したがこの発明は上述の
実施例に限られない。
【0033】例えば、上述の実施例はInP基板を用い
た埋め込み型の半導体レーザであってグレーテイングを
有する分布帰還型のものを製造する例であった。しか
し、この発明の製造方法は通常のファブリペロー型の半
導体レーザの製造にももちろん適用できる。また、もち
ろん、基板をp型InP基板とし各層の導電型を反対導
電型とした半導体レーザを製造する場合にも適用でき
る。
【0034】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の半導体レーザの製造方法によれば、反応性イオ
ンエッチング法により活性層形成用半導体層や光ガイド
層形成用半導体層の不要部分を除去して活性層や光ガイ
ド層を得るので、活性層や光ガイド層の幅の制御性は、
ウエットエッチング法を用いていた従来方法に比べ向上
する。また所定のウエットエッチングを実施するので、
反応性イオンエッチングによるダメージはこれにより解
消できる。
【0035】また、活性層形成前に第1上側クラッド層
形成用半導体層のみを選択的に加工し第1上側クラッド
層を形成すると共にこの工程においてエッチングマスク
のひさし部の形成を行なっている。このため、活性層の
幅にとらわれることなくエッチングマスクのひさし部を
形成できる。さらに、第1上側クラッド層と第2上側ク
ラッド層とを分けてあるので、第1上側クラッド層の厚
さは薄くできる。これらの点から、エッチングマスクの
ひさし部の寸法を所望の寸法にできる。このため、ダブ
ルヘテロ接合構造部両側にMOVPE法により所望の電
流ブロック層が形成できる。
【0036】また、第1上側クラッド層の厚さは上述の
如くそれほど厚くせずにすむから電流ブロック層で埋め
込まれるメサ部の高さを低くできるため、メサ部の電流
ブロック層による埋め込みを良好に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は、実施例の説明に供する工
程図である。
【図2】(A)〜(C)は、実施例の説明に供する図1
に続く工程図である。
【図3】(A)〜(C)は、実施例の説明に供する図2
に続く工程図である。
【図4】(A)〜(C)は、従来技術の説明に供する工
程図である。
【図5】(A)及び(B)は、従来技術の説明に供する
図4に続く工程図である。
【符号の説明】
31:n型InP基板 33:グレーティング 35:光ガイド層形成用半導体層(n型GaInAsP
層) 35a:光ガイド層 37:活性層形成用半導体層(GaInAsP層) 37a:活性層 39:第1上側クラッド層形成用半導体層(p型InP
層) 39a:第1上側クラッド層 41:エッチングマスク(SiO2 膜) 43:ストライプ状のメサ部 45:電流ブロック層 45a:p型InP層 45b:n型InP層 47:第2上側クラッド層(p型InP層) 49:コンタクト層(p型InGaAs層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−100387(JP,A) 特開 平3−62582(JP,A) 特開 平1−94688(JP,A) 特開 平5−167178(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InP基板を用いた埋め込み型の半導体
    レーザを製造するに当たり、 InP基板上に活性層形成用半導体層及び第1上側クラ
    ッド層形成用半導体層をこの順に形成する工程と、 前記第1上側クラッド層形成用半導体層上に、ストライ
    プ状のエッチングマスクであって、ストライプ方向が<
    011>方向でストライプの幅が当該半導体レーザを単
    一横モード発振させ得る活性層幅と実質的に同じ、エッ
    チングマスクを形成する工程と、 前記第1上側クラッド層形成用半導体層を選択的にエッ
    チングして当該第1上側クラッド層を形成しかつ前記エ
    ッチングマスクにひさし部を形成する工程と、 前記活性層形成用半導体層を反応性イオンエッチング法
    によりエッチングする工程と、 前記反応性イオンエッチングで得られた活性層を当該層
    はエッチングしかつ前記エッチングマスク、第1上側ク
    ラッド層及びInP基板はエッチングしないエッチャン
    トにより所定量エッチングする工程と、 該エッチャントによるエッチング済みの試料のストライ
    プ状のメサ部の両側に、有機金属気相成長法により電流
    ブロック層を形成する工程と、 該電流ブロック層形成済みの試料から前記エッチングマ
    スクを除去する工程と、 該エッチングマスク除去済みの試料に第2上側クラッド
    層を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体レー
    ザの製造方法。
  2. 【請求項2】 InP基板を用いた埋め込み型の半導体
    レーザを製造するに当たり、 InP基板上に、活性層形成用半導体層、該活性層形成
    用半導体層にその下側または上側で接する光ガイド層及
    び該活性層形成用半導体層の上側に位置する第1上側ク
    ラッド層を形成する工程と、 前記第1上側クラッド層形成用半導体層上に、ストライ
    プ状のエッチングマスクであって、ストライプ方向が<
    011>方向でストライプの幅が当該半導体レーザを単
    一横モード発振させ得る活性層幅と実質的に同じ、エッ
    チングマスクを形成する工程と、 前記第1上側クラッド層形成用半導体層を選択的にエッ
    チングして当該第1上側クラッド層を形成しかつ前記エ
    ッチングマスクにひさし部を形成する工程と、 前記活性層形成用半導体層及び光ガイド層形成用半導体
    層各々を、反応性イオンエッチング法によりエッチング
    する工程と、 前記反応性イオンエッチングで得られた活性層及び光ガ
    イド層を、これら層はエッチングしかつ前記エッチング
    マスク、第1上側クラッド層及びInP基板はエッチン
    グしないエッチャントにより所定量エッチングする工程
    と、 該エッチャントによるエッチング済みの試料のストライ
    プ状のメサ部の両側に、有機金属気相成長法により電流
    ブロック層を形成する工程と、 該電流ブロック層形成済みの試料から前記エッチングマ
    スクを除去する工程と、 該エッチングマスク除去済みの試料に第2上側クラッド
    層を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体レー
    ザの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の半導体レーザの
    製造方法において、 前記第1クラッド層形成用半導体層の前記選択的なエッ
    チングを塩酸系エッチャントにより行ない、 反応性イオンエッチング後に使用される前記エッチャン
    トを、硫酸系エッチャントまたはフェリシアン化カリウ
    ム系エッチャントとしたことを特徴とする半導体レーザ
    の製造方法。
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