JP2860207B2 - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体レーザ素子およ
びその製造方法に関する。より詳しくは、活性層内で電
流拡がり抑制および光閉じ込めを行うことができる半導
体レーザ素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図7に示すように、埋め込みヘテ
ロ(BH)型と呼ばれる半導体レーザ素子が知られてい
る。この半導体レーザ素子では、液相エピタキシャル
(LPE)成長により、n型GaAs基板101上にn型Al
GaAs下部クラッド層102、p型(またはn型)AlGaA
s活性層113、p型AlGaAs上部クラッド層114、p
+型GaAsキャップ層117を設けてダブルヘテロ接合
を形成している。この後、フォトリソグラフィおよびメ
サエッチングを行って、素子中央部に上記各層102,
113,114,117をストライプ状に残し、続いて、
第2回目のLPE成長を行って、その両側にp型AlGa
As埋め込み層115、n型AlGaAs埋め込み層116
を設けている。118は絶縁層、109,110は電極
である。
【0003】上記埋め込み層115,116は、動作時
に電流狭窄および光閉じ込めを行う。すなわち、通電電
流は素子中央部のメサ部(ストライプ状の部分)のみを流
れ、両側の埋め込み層115,116には流れない。ま
た、レーザ光は埋め込み層115,116に挟まれた活
性層113内に閉じ込められる。したがって、このBH
型半導体レーザ素子は、低い発振閾値で安定にレーザ発
振することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のBH型半導体レーザ素子は、メサエッチングにより
ストライプ部分(メサ部)を形成するのに手間がかかると
いう問題がある。また、第2回目のLPE成長を行う時
に、ストライプ部分がメルトバックされて削られたり、
埋め込み層115の層厚を調整するのが難しいという問
題がある。
【0005】そこで、この発明の目的は、電流狭窄およ
び光閉じ込めが可能な上、簡単な工程で作製できる半導
体レーザ素子およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、この発明の半導体レーザ素子は、半導体
基板上に下部クラッド層、活性層、第1の上部クラッド
層、電流狭窄層、第2の上部クラッド層およびキャップ
層を順に有し、上記電流狭窄層の表面から第1の上部ク
ラッド層に至るストライプ状の溝が設けられ、この溝内
を上記第2の上部クラッド層が埋めている半導体レーザ
素子において、上記活性層に対して応力を与えることが
できる応力導入層を、上記電流狭窄層と第2の上部クラ
ッド層との間に、上記溝内で活性層に近接する一方、上
記溝外で上記活性層から離間するように設けたことを特
徴としている。
【0007】また、この発明の半導体レーザ素子の製造
方法は、半導体基板上に下部クラッド層、活性層、第1
の上部クラッド層、電流狭窄層を順に積層する工程と、
上記基板上にストライプ状の溝を、上記電流狭窄層の表
面から第1の上部クラッド層に至る深さに形成する工程
と、上記基板上に、上記活性層に対して応力を与えるこ
とができる応力導入層と、第2の上部クラッド層と、キ
ャップ層を順に積層する工程を有することを特徴として
いる。
【0008】GaAs単一量子井戸層上にInGaAs層を
局所的に(メサ状に)設けることにより、GaAs層単一量
子井戸層の横方向のエネルギーバンドギャップに変化が
生じることが知られている。(例えば、アプライド・フ
ィジクス・レターズ(Appl.Phys.Lett.)59(1
5),p1875〜1991)。例えば、図2に示すよう
に、GaAs単一量子井戸層上にInGaAs層を局所的に
設けた領域11のエネルギーバンドギャップEg1は、I
nGaAs層が設けられていない領域12のエネルギーバ
ンドギャップEg2よりも狭くなる。
【0009】ここで、上記現象は、GaAs単一量子井戸
層がInGaAs層から応力を受けることによって発生し
ている。
【0010】したがって、半導体レーザ素子にメサ部を
わざわざ設けなくても、活性層の一部に応力を導入する
ための層(応力導入層)を近接させる一方、上記活性層の
残りの部分から上記応力導入層を離間させることによっ
て、活性層内に横方向にキャリアを閉じ込めることが可
能となる。このように構成した半導体レーザ素子は、活
性層内で電流拡がり抑制および光閉じ込めを行うことが
でき、高効率かつ極低閾値で動作する。しかも、メサ部
を設ける必要がない(したがって埋め込み層も設ける必
要がない)ので、簡単に作製される。
【0011】
【実施例】以下、この発明の半導体レーザ素子を実施例
により詳細に説明する。
【0012】図1はこの発明の第1実施例の半導体レー
ザ素子を示している。この半導体レーザ素子は、n型Ga
As基板1上に、n型GaAsバッファ層(図示せず)と、n
型AlxGa1-xAs下部クラッド層2と、ノンドープ−Al
yGa1-yAs単一量子井戸活性層3と、p型AlxGa1-xAs
上部高濃度クラッド層4aと、p型AlxGa1-xAs上部低
濃度クラッド層4bと、n型GaAs(またはAlGaAs)電
流狭窄層5と、p型InzGa1-zAs応力導入層6と、p型
AlxGa1-xAsクラッド層7と、p型GaAsキャップ層8
を順に備えている。上記p型AlxGa1-xAs上部低濃度ク
ラッド層4bとn型GaAs電流狭窄層5の中央部にはスト
ライプ状の溝13が設けられており、上記p型InzGa
1-zAs応力導入層6はこの溝13の底部でp型AlxGa
1-xAs上部高濃度クラッド層4a表面に接している。9
はp型電極、10はn型電極である。
【0013】この半導体レーザ素子の活性層3内の横方
向のエネルギーバンドギャップの変化を見ると、図2に
示すように、応力導入層6に近接した領域11ではエネ
ルギーバンドギャップEg1が狭くなる一方、応力導入層
6から離間した領域12ではエネルギーバンドギャップ
Eg2が広くなっている(なお、図3に示すように、上記
領域11と領域12のエネルギーバンドギャップの差Δ
Egは、領域11の幅Wが広くなるにつれて狭くなる傾
向にある。)。したがって、動作時に、領域11に注入
された電流を効率良く閉じ込めることができ、活性層3
内での電流の拡がりを低減することができる。また、領
域11にレーザ光を効率良く閉じ込めることができる。
したがって、この半導体レーザ素子は高効率かつ極低閾
値で動作することができる。
【0014】この半導体レーザ素子は次のようにして作
製する。 まず、III族としてGa,AlおよびIn、V族としてA
s、ドーパントとしてSiおよびBeの各蒸発源が充填さ
れたMBE(分子線エピタキシャル)装置内(図示せず)に
て、まず1回目の成長を行う。すなわち、図4(a)に示
すように、n型GaAs基板1上に、n型GaAsバッファ
層、n型AlxGa1-xAs下部クラッド層2、ノンドープ−
AlyGa1-yAs単一量子井戸活性層3、p型AlxGa1-x
s上部高濃度クラッド層4a、p型AlxGa1-xAs上部低濃
度クラッド層4b、n型GaAs電流狭窄層5を順次積層す
る。 次に、上記各層を積層したウェハーをMBE装置から
取り出し、同図(b)に示すように、通常のフォトリソグ
ラフィーおよび硫酸系エッチング液によるエッチングを
行って、n型GaAs電流狭窄層5の表面からp型AlxGa
1-xAs上部低濃度クラッド層4bを貫通して、p型Alx
a1-xAs上部高濃度クラッド層4a表面に至るストライプ
状の溝13を形成する。 次に、このウェハーをMBE装置内に導入して2回目
の成長を行う。すなわち、基板温度を低温に保った状態
で、同図(c)に示すように、ウエハー全面に、p型Inz
a1-zAs応力導入層6、p型AlxGa1-xAsクラッド層
7、p+型GaAsキャップ層8を順次積層する。ここで、
p型InzGa1-zAs応力導入層6のうち溝13の底に相当
する部分(幅W)11はノンドープ−AlyGa1-yAs単一
量子井戸活性層3に近接する一方、上記応力導入層6の
うち溝13の底以外の部分12は上記ノンドープ−Aly
Ga1-yAs単一量子井戸活性層3から離間している。し
たがって、p型InzGa1-zAs応力導入層6が活性層3の
中央部近傍に実質的に埋め込まれた状態となる。 最後に、図1に示しているように、通常の工程によ
り、p型電極9、n型電極10を形成して作製を完了す
る。
【0015】このように、この半導体レーザ素子は、メ
サ部を設けることなく、また、埋め込み層の層厚を調整
することなく作製される。したがって、従来のBH型半
導体レーザ素子に比して、簡単に作製することができ
る。
【0016】なお、工程,でMBE法により各層を
成長したが、有機金属気相成長法(MOCVD)を用いて
も良い。
【0017】なお、この半導体レーザ素子では、ストラ
イプ状の溝13を設けてp型AlxGa1-xAs上部クラッド
層4bの中央部を除去することによって、このクラッド
層4bでの電流拡がりを低減している。したがって、さ
らに高効率で極低閾値で動作することができる。
【0018】また、ノンドープ−AlyGa1-yAs単一量
子井戸活性層3の近傍にp型InzGa1-zAs応力導入層6
が存在しているが、このp型InzGa1-zAs層6の層厚は
非常に薄く設定されるため、活性層3から発する光に対
する吸収作用はなく、特に影響はない。
【0019】図5はこの発明の第2実施例の半導体レー
ザ素子を示している。
【0020】この半導体レーザ素子は、n型GaAs基板
51上に、n型GaAsバッファ層(図示せず)と、n型Alx
Ga1-xAs下部クラッド層52と、ノンドープ−AlyGa
1-yAs単一量子井戸活性層53と、p型AlxGa1-xAsク
ラッド層64と、p型GaAsエッチストップ層69と、n
型AlxGa1-xAs電流狭窄層55aと、n型GaAs電流狭
窄層55と、p型InzGa1-zAs応力導入層56と、p型
AlxGa1-xAsクラッド層57と、p+型GaAsキャップ
層58を順に備えている。上記n型AlxGa1-xAs電流狭
窄層55aと、n型GaAs電流狭窄層55の中央部にはス
トライプ状の溝73が設けられており、上記p型InzGa
1-zAs応力導入層56はこの溝の底部でp型GaAsエッ
チストップ層69表面に接している。59はp型電極、
60はn型電極である。
【0021】この半導体レーザ素子の活性層53内の横
方向のエネルギーバンドギャップの変化は、第1実施例
と全く同様になっている。すなわち、活性層53のうち
応力導入層56に近接した領域61ではエネルギーバン
ドギャップEg1が狭くなる一方、応力導入層56から離
間した領域62ではエネルギーバンドギャップEg2が広
くなっている。したがって、動作時に、領域61に注入
された電流を効率良く閉じ込めることができ、活性層5
3内での電流の拡がりを低減することができる。また、
領域61にレーザ光を効率良く閉じ込めることができ
る。したがって、この半導体レーザ素子は高効率かつ極
低閾値で動作することができる。
【0022】この半導体レーザ素子は次のようにして作
製する。 ′まず、III族としてGa,AlおよびIn、V族としてA
s、ドーパントとしてSiおよびBeの各蒸発源が充填さ
れたMBE(分子線エピタキシャル)装置内(図示せず)に
て、まず1回目の成長を行う。すなわち、n型GaAs基
板51上に、n型GaAsバッファ層、n型AlxGa1-xAs
下部クラッド層52、ノンドープ−AlyGa1-yAs単一
量子井戸活性層53、p型AlxGa1-xAsクラッド層6
4、p型GaAsエッチストップ層69、n型AlxGa1-x
s電流狭窄層55a、n型GaAs電流狭窄層55を順次積
層する。 ′次に、上記各層を積層したウェハーをMBE装置か
ら取り出し、通常のフォトリソグラフィおよびエッチン
グを行って、n型GaAs電流狭窄層55の表面からn型A
lxGa1-xAs電流狭窄層55aを貫通して、p型GaAsエ
ッチストップ層69表面に至るストライプ状の溝73を
形成する。 ′次に、このウエハーをMBE装置内に導入して2回
目の成長を行う。すなわち、基板温度を低温に保った状
態で、ウエハー全面に、p型InzGa1-zAs応力導入層5
6、p型AlxGa1-xAsクラッド層57、p+型GaAsキャ
ップ層58を順次積層する。ここで、p型InzGa1-zAs
応力導入層56のうち溝73の底に相当する部分61は
ノンドープ−AlyGa1-yAs単一量子井戸活性層53に
近接する一方、上記応力導入層56のうち溝73の底以
外の部分62はノンドープ−AlyGa1-yAs単一量子井
戸活性層53から離間している。したがって、p型Inz
Ga1-zAs応力導入層56が活性層53の中央部近傍に
実質的に埋め込まれた状態となる。 ′最後に、通常の工程により、p型電極59、n型電極
60を形成して作製を完了する。
【0023】このように、この半導体レーザ素子は、第
1実施例と同様に、メサ部を設けることなく、また、埋
め込み層の層厚を調整することなく作製される。したが
って、従来のBH型半導体レーザ素子に比して、簡単に
作製することができる。
【0024】なお、この半導体レーザ素子では、p型Al
xGa1-xAsクラッド層64での電流拡がりが懸念され
る。しかし、このクラッド層64の層厚は非常に薄く設
定されるので、このクラッド層64での電流拡がりは殆
んど無視することができる。
【0025】また、ノンドープ−AlyGa1-yAs単一量
子井戸活性層53の近傍にp型InzGa1-zAs応力導入層
56が存在しているが、このp型InzGa1-zAs層56の
層厚は非常に薄く設定されるため、活性層53から発す
る光に対する吸収作用はなく、特に影響はない。
【0026】図6はこの発明の第3実施例の半導体レー
ザ素子を示している。
【0027】この半導体レーザ素子は、n型InP基板2
0上に、n型InPクラッド層21と、ノンドープ−In
GaAs単一量子井戸活性層22と、p型InP高濃度クラ
ッド層23aと、p型InP低濃度クラッド層23bと、n
型InGaAs電流狭窄層24と、p型InGaAsP応力導
入層25と、p型InPクラッド層26と、p+型InGaA
sPキャップ層27を順に備えている。上記p型InP低
濃度クラッド層23bとn型InGaAs電流狭窄層24の
中央部にはストライプ状の溝43が設けられており、上
記p型InGaAsP応力導入層25はこの溝43の底部で
p型InP高濃度クラッド層23a表面に接している。2
9はp型電極、30はn型電極である。分かるように、第
1実施例に対して各層21,…,27の材料のみが異なっ
ている。
【0028】この半導体レーザ素子は、第1実施例と同
様に、次の手順で作製する。 ″まず、MBE法を用いて、n型InP基板20上に、
n型InPクラッド層21、ノンドープ−InGaAs単一
量子井戸活性層22、p型InP高濃度クラッド層23
a、p型InP低濃度クラッド層23b、n型InGaAs電流
狭窄層24を順次積層する。 ″次に、上記各層を積層したウェハーをMBE装置か
ら取り出し、通常のフォトリソグラフィおよび硫酸系エ
ッチング液によるエッチングを行って、n型InGaAs電
流狭窄層24の表面からp型InP低濃度クラッド層23
bを貫通して、p型InP高濃度クラッド層23a表面に至
るストライプ上の溝43を形成する。 ″次に、このウェハーをMBE装置内に導入して2回
目の成長を行う。すなわち、基板温度を低温に保った状
態で、ウエハー全面に、p型InGaAsP応力導入層2
5、p型InPクラッド層26、p+型InGaAsPキャッ
プ層27を順次積層する。ここで、上記p型InGaAsP
応力導入層25のうち溝43の底に相当する部分31は
ノンドープInGaAs単一量子井戸活性層22に近接す
る一方、上記応力導入層25のうち溝43の底以外の部
分32はノンドープInGaAs単一量子井戸活性層22
から離間している。したがって、活性層22の中央部近
傍にp型InGaAsP応力導入層25が実質的に埋め込ま
れた状態となる。 ″最後に、通常の工程により、p型電極29、n型電極
30を形成して作製を完了する。
【0029】この半導体レーザ素子では、上記第1実施
例,第2実施例と同様に、動作時に、領域31に注入さ
れた電流を効率良く閉じ込めることができ、活性層22
内での電流の拡がりを低減することができる。また、領
域31にレーザ光を効率良く閉じ込めることができる。
したがって、この半導体レーザ素子は高効率かつ極低閾
値で動作することができる。
【0030】なお、言うまでもなく、この発明は、上記
各実施例に用いた以外の材料からなる半導体レーザ素子
に広く適用することができる。
【0031】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の半
導体レーザ素子は、半導体基板上に下部クラッド層、活
性層、第1の上部クラッド層、電流狭窄層、第2の上部
クラッド層およびキャップ層を順に有し、上記電流狭窄
層の表面から第1の上部クラッド層に至るストライプ状
の溝が設けられ、この溝内を上記第2の上部クラッド層
が埋めている半導体レーザ素子において、上記活性層に
対して応力を与えることができる応力導入層を、上記電
流狭窄層と第2の上部クラッド層との間に、上記溝内で
活性層に近接する一方、上記溝外で上記活性層から離間
するように設けているので、活性層内で電流拡がりを低
減でき、レーザ光を効率良く閉じ込めることができる。
したがって、高効率で極低閾値で動作することができ
る。しかも、メサ部を設ける必要がないことから、従来
の半導体レーザ素子に比して簡単に作製することができ
る。
【0032】また、この発明の半導体レーザ素子の製造
方法は、半導体基板上に下部クラッド層、活性層、第1
の上部クラッド層、電流狭窄層を順に積層する工程と、
上記基板上にストライプ状の溝を、上記電流狭窄層の表
面から第1の上部クラッド層に至る深さに形成する工程
と、上記基板上に、上記活性層に対して応力を与えるこ
とができる応力導入層と、第2の上部クラッド層と、キ
ャップ層を順に積層する工程を有しているので、活性層
内で電流拡がりを低減でき、レーザ光を効率良く閉じ込
めることができる半導体レーザ素子を簡単に作製するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例の半導体レーザ素子を
示す。
【図2】 活性層の横方向のエネルギーバンドギャップ
を示す図である。
【図3】 活性層のエネルギーバンドギャップのp型In
GaAs層の幅Wに対する依存性を示す図である。
【図4】 上記半導体レーザ素子の作製過程を説明する
図である。
【図5】 この発明の第2実施例の半導体レーザ素子を
示す図である。
【図6】 この発明の第3実施例の半導体レーザ素子を
示す図である。
【図7】 従来の半導体レーザ素子を示す図である。
【符号の説明】
1 n型GaAs基板 2 n型AlxGa1-xAs下部クラッド層 3 ノンドープ−AlyGa1-yAs単一量子井戸
活性層 4a p型AlxGa1-xAs上部高濃度クラッド層 4b p型AlxGa1-xAs上部低濃度クラッド層 5 n型GaAs電流狭窄層 6 p型InzGa1-zAs応力導入層 7 p型AlxGa1-xAsクラッド層 8 p型GaAsキャップ層 9 p型電極 10 n型電極 11 活性層と応力導入層とが近接している領
域 12 活性層と応力導入層とか離間している領
域 13 ストライプ状の溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−48888(JP,A) 特開 平6−45702(JP,A) 特開 平6−69589(JP,A) 特開 昭63−166285(JP,A) Appl.Phys.Lett.59 [15](1991)p.1875−1877 Appl.Phys.Lett.61 [3](1992)p.300−302 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に下部クラッド層、活性
    層、第1の上部クラッド層、電流狭窄層、第2の上部ク
    ラッド層およびキャップ層を順に有し、上記電流狭窄層
    の表面から第1の上部クラッド層に至るストライプ状の
    溝が設けられ、この溝内を上記第2の上部クラッド層が
    埋めている半導体レーザ素子において、上記活性層に対
    して応力を与えることができる応力導入層を、上記電流
    狭窄層と第2の上部クラッド層との間に、上記溝内で活
    性層に近接する一方、上記溝外で上記活性層から離間す
    るように設けたことを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に下部クラッド層、活性
    層、第1の上部クラッド層、電流狭窄層を順に積層する
    工程と、 上記基板上にストライプ状の溝を、上記電流狭窄層の表
    面から第1の上部クラッド層に至る深さに形成する工程
    と、 7 上記基板上に、上記活性層に対して応力を与えるこ
    とができる応力導入層と、第2の上部クラッド層と、キ
    ャップ層を順に積層する工程を有することを特徴とする
    半導体レーザ素子の製造方法。
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Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Appl.Phys.Lett.59[15](1991)p.1875−1877
Appl.Phys.Lett.61[3](1992)p.300−302

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