JP2802998B2 - 金型清掃用ゴム系組成物 - Google Patents

金型清掃用ゴム系組成物

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JP2802998B2 JP32916188A JP32916188A JP2802998B2 JP 2802998 B2 JP2802998 B2 JP 2802998B2 JP 32916188 A JP32916188 A JP 32916188A JP 32916188 A JP32916188 A JP 32916188A JP 2802998 B2 JP2802998 B2 JP 2802998B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ゴム成形金型等に用いられる、金型清掃用
ゴム組成物に関し、より詳しくは、エチレン・プロピレ
ン系ゴム生地に対して、特定のアミノアルコール系化合
物、特定の界面活性剤、有機過酸化物、及び、ホワイト
カーボンをそれぞれ特定量含有してなる特定硬化速度の
組成物であり、且つ、該組成物の加硫後のJIS硬度が特
定範囲であることを特徴とする金型清掃用ゴム組成物に
関する。
〔従来の技術〕
従来より、ゴムの成形により各種の付着物等で汚染さ
れた金型を清掃する方法として、該金型でアミノアルコ
ール系化合物を含有するゴム組成物を成形することによ
り、該付着物等を該ゴム組成物と一体化させて取り除く
方法は知られており、例えば、米国特許第3476599号が
ある。しかしながらこの方法によっても、金型の清掃は
必ずしも十分とはいい難いものであり、特に汚染のひど
い金型では1回の清掃作業では不十分であった。また、
該提案の実施例ではゴム生地としてSBRを用いている
が、硫黄を加硫剤として用いている実施例1では、硫黄
の分解生成物による金型腐蝕を引き起こすことがあり、
有機過酸化物を加硫剤として用いている実施例2では加
硫速度が早過ぎるため加硫度合のコントロールが容易で
ない。さらに、SBR系ゴム生地を用いる場合には、プロ
セスオイルを使用しないとホワイトカーボン等の充填剤
の添加が容易でなく、プロセスオイルを用いるとかえっ
て金型を汚染する場合があるなどの問題点がある。
また、特開昭58−114932号公報には、 「天然ゴム、合成ゴム又はそれらのブレンド物よりな
るゴム主材に対して、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等
の通常のゴム配合剤と共に、清浄成分としてモノエタノ
ールアミンと少量の脂肪酸セッケン及びアンモニア発生
剤とを混合した清浄用ゴム組成物を金型に仕込み、加
熱、加圧して該ゴム組成物を加硫した後、この加硫ゴム
成形物を金型から取り出すことを特徴とするゴム製品成
形用金型の清浄方法」及びこれに用いる「ゴム製品成形
用金型清浄用ゴム組成物」 に関して開示されている。
しかしながらこの第2の提案の方法によると、加硫時
に発生するアンモニア等の気体のために金型と「清浄用
ゴム組成物」との密着が阻害され、かえって金型の清浄
効果が損なわれることがあり、また、加硫後のゴム状物
の強度が不足しがちで該ゴム状物がちぎれて金型に残存
する場合があって、清浄化後の成形に支障をきたすこと
があるなどの問題点があった。また、該第2の提案の実
施例でも、ゴム生地として天然ゴム又はSBRを用い、加
硫剤として硫黄を用いているため、前記第1の提案の実
施例におけると同様な問題点があることも明らかになっ
た。
〔発明の解決すべき問題点〕
本発明者等は、従来の、アミノアルコール系化合物等
の清浄剤を含有する金型清掃用組成物の有する前記諸問
題点、即ち、金型の清掃効果の不十分さ、加硫度合のコ
ントロールの難しさ、及び、金型の腐蝕等を解決すべく
研究を行った結果、エチレン・プロピレン系ゴム生地に
対して、特定のアミノアルコール系化合物、特定の界面
活性剤、有機過酸化物、及び、ホワイトカーボンをそれ
ぞれ特定量含有してなる特定硬化速度の組成物であり、
且つ、該組成物の加硫後のJIS硬度が特定範囲であるよ
うな清掃用組成物を用いることによって上記問題点をこ
とごとく解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、エチレン・プロピレン系ゴム生地100重量
部に対して、下記a〜d、 a.融点が100℃以下で且つ沸点が150℃以上のアミノアル
コール系化合物10〜50重量部、 b.HLB値が5〜15の非イオン系界面活性剤であって、そ
の分子中にポリオキシエチレン鎖を有するもの2〜10重
量部、 c.有機過酸化物1〜6重量部、 d.ホワイトカーボン15〜85重量部、 を含有してなる組成物であって、該組成物のキュラスト
メーターによる170℃における加硫速度がT90値で3〜7
分であり、且つ、該組成物の加硫酸のゴム状物のJIS硬
度が30〜80であることを特徴とする金型清掃用ゴム系組
成物の提供を目的とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明組成物は、エチレン・プロピレン系ゴム生地を
主成分量として含有する。
上記エチレン・プロピレン系ゴム(以下、EPRと略称
することがある)としては、エチレン・プロピレンゴム
(以下、EPMと略称することがある)及びエチレン・プ
ロピレン・ジエンゴム(以下、EPDMと略称することがあ
る)がある。EPMとは、エチレン及びα−オレフィン
(特にプロピレン)からなるコポリマーであり、また、
EPDMとは、エチレン、α−オレフィン(特にプロピレ
ン)およびポリエンモノマーからなるターポリマーであ
り、該ポリエンモノマーとしては、ジシクロペンタジエ
ン、1,5−シクロオクタジエン、1,1−シクロオクタジエ
ン、1,6−シクロドデカジエン、1,7−シクロドデカジエ
ン、1,5,9−シクロドデカトリエン、1,4−シクロペタジ
エン、1,4−シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン、
メチレンノルボルネン、2−メチル−1,4−ペンタジエ
ン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、メチル−
テトラヒドロインデン、1,4−ヘキサジエン等である。
該EPDMにおける各モノマーの共重合割合は、好ましくは
エチレンが30〜80モル%、ポリエンが0.1〜20モル%で
残りがα−オレフィンであり、より好ましくはエチレン
が30〜60モル%のものである。
上記のEPM及びEPDMのうち、充填剤やアミノアルコー
ル系化合物との混練時における作業性の良さの観点から
EPDMを用いるのが好ましい。
上記EPRのムーニー粘度は、15〜40であるのが好まし
い。ムーニー粘度が15以上では、得られる清掃用組成物
の加硫も適度な速かさで進行し、金型の清掃作業の所要
時間が短くてすみ、また、該粘度が40以下では、プロセ
スオイル等の添加なしでも十分な量の充填剤を比較的短
時間に混入することが可能であり、該組成物の金型清掃
効果も優れているので、このようなムーニー粘度範囲の
EPRを用いるのが好ましい。
なお、本発明組成物にEPRを採用した理由は、EPR以外
のジエン系ゴムの場合、通常硫黄を用いて加硫が行なわ
れるが、硫黄の分解生成物による金型腐蝕を引き起し易
く、また、硫黄を用いずに有機過酸化物による加硫を行
なう場合にも、加硫速度が早過ぎるため加硫の度合のコ
ントロールが極めて難かしいという問題があり、さら
に、アミノアルコール系化合物や界面活性剤の混和性の
面でもEPRが優れているためである。
本発明の組成物は、前記の如きEPR生地100重量部に対
して、融点が100℃以下で且つ沸点が150℃以上、好まし
くは170℃以上のアミノアルコール系化合物(a)10〜5
0重量部、好ましくは15〜45重量部を含有してなるもの
である。
上記融点が100℃を超えては、EPRとの混練時(混練温
度:通常100〜120℃)に混入しにくく、均一分散も困難
であるなどの理由で好ましくない。また沸点が上記上限
値未満では、金型清掃作業時、即ち、上記組成物の金型
中での加硫時にアミノアルコール系化合物が揮散して、
その臭気により作業環境が損われるので好ましくない。
このようなアミノアルコール系化合物としては、例え
ば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N
−メチルジエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエ
タノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N,N−
ジブチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールア
ミン、N−アミノエチルエタノールアミン、ヒドロキシ
エトキシアミン、n−プロパノールアミン、ジイソプロ
パノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジエチ
レングリコールモノアミノプロパノールエーテル、1−
ヒドロキシメチルプロピルアミン、N−ヒドロキシエチ
ルピペラジン、N,N′−ビスヒドロキシエチルピペラジ
ン等を挙げることができる。これらの中、入手の容易さ
等の理由から、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアトンミン、N−メチルジエタノ
ールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−ア
ミノエチルエタノールアミン、モノn−プロパノールア
ミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン等が特に好ましい。
前記アミノアルコール系化合物の使用量が前記下限値
未満では、金型の清掃効果の点で不満足となることがあ
るので好ましくなく、一方、前記上限値を超えては、清
掃用組成物の調製が困難になるとともに、清掃用組成物
の表面に該化合物がブリードして取扱い上不都合を生じ
易く、さらに、清掃後の金型に該アミノアルコール系化
合物が残留して、以降のゴム成形に支障をきたす場合が
あり好ましくない。
本発明の清掃用組成物は、前記特定のアミノアルコー
ル化合物(a)とともに、HLB値が5〜15の非イオン系
界面活性剤であって、その分子中にポリオキシエチレン
鎖を有するもの(b)を含有してなる。
上記HLB値が5未満では、EPR系ゴム生地との相溶性が
小さ過ぎるためブリードし易く、清掃後の金型表面に残
留することがあり、また、該HLB値が15を超えては、得
られる清掃用組成物の清掃効果が不十分となることがあ
り、好ましくない。
このような非イオン系界面活性剤としては、例えば、
ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリオ
キシエチレンオクチルフェノールエーテル等のポリオキ
シエチレンアルキル(例えば、C6〜C12)フェノールエ
ーテル;例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキル(例えば、C10〜C20)エーテルもしくはアルケニ
ル(例えば、C10〜C20)エーテル;例えば、ポリオキシ
エチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等
のポリオキシエチレン高級脂肪酸(例えば、C10〜C20
エステル;例えば、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油エ
ーテル等の水酸基含有高級脂肪酸(例えば、C10〜C20
もしくはその水素添加物のポリオキシエチレンエーテ
ル;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロッ
クコポリマー;例えば、ポリオキシエチレンソルビタン
モノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン高
級脂肪酸(例えば、C10〜C20)エステル;例えば、ポリ
オキシエチレンソルビトールモノオレート等のポリオキ
シエチレンソルビトール高級脂肪酸(例えば、C10
C20)エステル;等を挙げることができ、入手の容易性
等の観点より、ポリオキシエチレンアルキルフェノール
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の使
用が好ましい。
前記非イオン系界面活性剤の使用量は、EPR生地100重
量部に対して2〜10重量部である。該使用量が2重量部
未満では清浄化効果が不十分となり易く好ましくない。
また、該使用量が10重量部を超えては、界面活性剤がブ
リードを起こして清掃後の金型表面に残留することがあ
り好ましくない。
本発明の清掃用組成物は、更に、有機過酸化物(c)
を含有してなる。
上記の有機過酸化物(c)としては、必ずしも限定さ
れるものではなく、前記EPRを加硫し得るものならいず
れも使用可能であるが、該過酸化物のベンゼン溶液(ベ
ンゼン1中有機過酸化物0.2モル)の半減期が10時間
となる温度(以下、単に半減期温度と略称することがあ
る)が100〜140℃、特に110〜130℃であるような有機過
酸化物を用いるのが好ましい。
上記半減期温度が上記下限値以上なら、清掃用組成物
調製に際して、混練時における有機過酸化物の分解によ
る減少を少量に抑えることができるとともに該組成物の
貯蔵安定性にも優れており、また、半減期温度が上記上
限値以下なら、金型清掃作業における該組成物の加硫反
応が比較的短時間に完了し、且つ、加硫後のゴム状物の
金型からの離型も容易に行なうことができるので、該半
減期温度が上記範囲内の有機過酸化物を用いるのが好ま
しい。
このような有機過酸化物(c)としては、例えば、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキ
サイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチル
パーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、α,α′−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、n
−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレ
ート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t
−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキ
サン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキシン−3、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド等を挙げる
ことができ、これらのうち、混練時の安定性、得られる
清掃用組成物の保存性及び加硫速度の速さ等の理由か
ら、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジ
イソプロピルベンゼン等の使用が特に好ましい。
前記有機過酸化物(c)の使用量は、前記EPR生地100
重量部に対して1〜6重量部、好ましくは、2〜4重量
部である。有機過酸化物(c)が該下限値未満では金型
清掃作業時における清掃用組成物の加硫が不十分となり
がちであり、一方、該上限値を超えては、該組成物の加
硫が進みすぎて脆くなることが多く、いずれの場合にも
加硫後のゴム状物の金型からの剥離が面倒になり、場合
によってはゴム状物の一部が金型表面に局部的に残留す
るなどの問題が生ずるので好ましくなく、また、該過酸
化物を該上限値を超えて用いると、該組成物の金型清掃
効果も低下することが多い。
更にまた、本発明の清掃用組成物は、充填剤として、
前記EPR生地100重量部に対して15〜85重量部、好ましく
は20〜70重量部のホワイトカーボンを含有してなる。充
填剤としてホワイトカーボンを選ぶのは、得られる該組
成物の加硫物の金型離型性が良いこと、金型を汚染して
いる各種付着物の除去状態が明瞭にわかるように該組成
物を白色系に着色し得ることなどの理由による。
上記ホワイトカーボンの含有量が上記下限値未満で
は、加硫物硬さが不足してちぎれがちになり、また、上
記上限値を超えては、金型キャビティーの形状が逆テー
パー部分を有するなど複雑な場合、該加硫物が硬くなり
すぎて抜け難くなり、いずれの場合も金型からの離型性
に問題が生じ易いので好ましくない。
本発明の清掃用組成物は、充填剤としてホワイトカー
ボンの他に、その他の無機質充填剤を含有することがで
きる。このような無機質充填剤としては、炭酸カルシウ
ム及び酸化チタンが好適に用いられる。これらの充填剤
の使用量は、前記EPR生地100重量部に対して、炭酸カル
シウム1〜20重量部、特には2〜15重量部;酸化チタン
1〜10重量部、特には2〜7重量部;であるのが好まし
い。酸化チタンは、金型付着物の除去状態が明瞭に観察
できるように、清掃用組成物の加硫物の白度を高くする
ために用いられ、アナターゼ型又は、ルチル型のいずれ
でも使用できる。また、充填剤としてはこれらの他に、
本発明の卓越した作用効果を妨げない範囲において、ホ
ワイトカーボン以外の酸化珪素、酸化アルミニウム、水
酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、
クレー、タルク等を併用することも可能である。
本発明の金型清掃用ゴム系組成物は、EPR生地に対し
て、前記の、特定のアミノアルコール系化合物(a)、
特定の非イオン系界面活性剤(b)、有機過酸化物
(c)及びホワイトカーボン(d)の他に、加硫助剤と
して酸化亜鉛及びステアリン酸を含有するのが好まし
い。酸化亜鉛の使用量は、得られる組成物の金型清掃作
業性の良さの観点から、EPR生地100重量部に対して1〜
10重量部、特には3〜7重量部であるのが好ましい。ま
た、ステアリン酸の使用量は、同様の理由より、該EPR
生地100重量部に対して0.5〜5重量部、特には0.8〜3
重量部であるのが好ましい。
本発明の清掃用組成物は、これら配合物の他、必要に
応じて、例えば、弁柄、紺青、鉄黒、群青、カーボンブ
ラック、リトポン、チタンイエロー、コバルトブルー、
ハンザイエロー、ベンジジンエロー、レーキレッド、ア
ニリンブラック、ジオキサジンバイオレット、キナクリ
ドンレッド、キナクリドンバイオレット、ナフトールイ
エロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン、などの無機もしくは有機顔料類;例えば、ステアリ
ン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸カルシウムなどの滑剤;等を併用する
ことができる。
本発明の組成物の調製方法としては、特に限定される
ものではなく、公知の方法を採用することができる。例
えば、ジャケット付き加圧型ニーダー中にEPR生地を投
入して混練し、ゴム生地がモチ状になり、その温度が70
〜100℃となった時点で、ホワイトカーボン、アミノア
ルコール系化合物、非イオン系界面活性剤、ステアリン
酸等を添加して数分間混練する。ゴム生地の温度は100
〜120℃にやゝ上昇する。次いで有機過酸化物を添加し
て手早く分散させた後取り出し、必要に応じて、例えば
シート状等の適宜の形状に成形して本発明の組成物とす
る。
混練手段としては、上記加圧型ニーダーの外に、例え
ば、バンバリーミキサー、ロールミキサー等を挙げるこ
とができる。
本発明の組成物の形態は、特に限定されず、シート
状、ブロック状、ペレット状など清浄化すべき金型に応
じて適宜選択することができる。例えば、圧縮成形用の
金型にはシート状組成物が好ましく、移送成形用金型に
はブロック状組成物が、射出成形用金型にはペレット状
組成物が好ましい。但し、薄いシート状組成物の場合に
は、丸めてブロック状としたり、ちぎってペレット状と
することにより移送成形用金型や射出成形用金型にも使
用可能である。このように本発明の組成物の形態として
は、シート状であるのが好ましい。
本発明の金型清掃用ゴム系組成物は、そのキュラスト
メーターによる170℃における加硫速度がT90値で3〜7
分であることが必要であり、4.0〜5.5分であるのが好ま
しい。該T90値が該上限値を超えては、加硫速度が遅く
一般のゴム成形サイクル程度の条件で清掃作業を行なう
場合、未加硫状態のゴム系組成物がキャビティー内に残
りがちであり、また、該下限値未満では、該組成物が流
動してキャビティーのすみずみにまで行きわたる前に加
硫が進行しがちなため清掃効果が低下することが多いの
で好ましくない。
更に、本発明組成物の加硫後のゴム状物のJIS硬度
は、30〜80、好ましくは50〜80であるのが好ましい。JI
S硬度が該下限値未満では、ゴム状物が軟かすぎてちぎ
れ易いため金型から離型しにくく、該上限値を超えて
は、特に金型キャビティー形状が逆テーパー部分を有す
る等複雑な場合などに、金型を傷付けたり、加硫物が抜
けにくくなるなど離型しにくくなるという問題が生じ易
いので好ましくない。
また、上記ゴム状物の引張強度は、上記同様金型から
の離型性の観点がら、約25〜75kg/cm2、特には約30〜60
kg/cm2であるのが好ましい。
本発明の組成物の使用に当っては、各種ゴムの成形に
よって汚染された金型中に該組成物を装填し、ゴムの成
形条件とほゞ同じ条件、例えば、金型温度150〜200℃で
成形加硫するだけで該金型を取りはずすことなしに清掃
することができる。
本発明の組成物の貯蔵及び運搬に際しては、該組成物
をポリエチレン等の袋に入れて密封するのが好ましく、
特に該組成物がシート状である場合にはシート間にポリ
エチレン等の適宜なシートをはさんで積層し、または、
ロール状にした後、ポリエチレン等の袋に入れて密封す
るのが好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例と比較例により本発明を一層詳細に説明
する。
なお、これら実施例及び比較例における各種試験方法
は次のとおりである。
(1) 加硫速度 JSR型キュラストメーターを使用し、170℃に温度調節
された下金型キャビティー内へ試料をチャージし、上金
型を閉じて測定開始する。試料の加硫の進行に伴って上
昇するトルク値と時間との関係をプロットし、最大トル
ク値の90%のトルク値に達するまでの時間を加硫速度の
指標T90値とする。
(2) ゴム状物のJIS硬度 JIS K−6301に従って測定する。
試験片の作成条件:37トン自動プレスを用い、未加硫
試料を金型温度180℃、成形圧140kg/cm2(ゲージ圧)、
成形時間5分にて成形加硫を行なう。
試験型サイズ:80×160×2mm、3枚重ね。
(3) ゴム状物の引張強度 JIS K−6301に準じて測定する。
試験片:前(2)項で作成した80×160×2mmのシート
状物を3号ダンベル状に打ち抜き試験片とする。
(4) 取扱作業性 シート状の金型清掃用組成物の運搬や清掃作業時にお
ける取扱い作業性を次の基準に従って評価する。
◎…各種配合剤の組成物シート表面へのブリードな
く、取扱作業性優秀。
○…各種配合剤の組成物表面シートへのブリード少な
く、取扱い上不都合なし。
△…各種配合剤の組成物シート表面へのブリードがあ
り、取扱い上やや問題あり。
×…各種配合剤の組成物シート表面へのブリード大
で、取扱い困難である。
(5) 作業環境(臭気) シート状の金型清掃用組成物の貯蔵、運搬時の臭気及
び清掃作業時の臭気の度合を次の基準に従って評価す
る。
◎…貯蔵、運搬時及清掃作業時の臭気極めて少。
○…貯蔵、運転時の臭気はほとんどなく、清掃作業時
の臭気も比較的少。
△…貯蔵、運搬時はあまり臭気がないが、清掃作業時
の臭気やや大。
×…貯蔵、運搬時にも臭気が感じられ、清掃作業時の
臭気激しい。
(6) 金型清掃性 SBRの成形〔金型温度170℃、成形圧80kg/cm2(ゲージ
圧)、加圧時間5分〕を500ショット行なうことによっ
て汚染された、エンジンのオイルキャップ成形用金型を
用いて、同様の条件でSBR成形品(a)を成形した後、
金型清掃用組成物を用いて2ショット同様条件で成形操
作を行ない、次いで再び同様条件でSBR成形品(b)を
成形する。成形品(a)と比較した成形品(b)の表面
光沢、凹凸等の外観の向上の度合を次の基準に従って判
定する。
◎…顕著に改善されている。
○…かなり改善されている。
△…わずかに改善されている。
×…改善の効果認められない。
(7) 金型離型性 前(4)金型清掃性の試験において、金型清掃用組成
物を用いた成形操作の後、該組成物加硫後のゴム状物の
金型離型の難易度を次の基準に従って判定する。
◎…ゴム状物が金型に全く残留することなく容易に且
つ迅速に離型できる。
○…ゴム状物の離型に際し、少し注意深く行なうこと
により金型キャビティーに全く残留することなく離型で
きる。
△…ゴム状物が金型に一部残留するが、残留物は比較
的容易に除去できる。
×…ゴム状物の金型残留多く残留物の除去に手間がか
かる。
(8) 貯蔵安定性 200×300×6mmのシート状金型清掃用組成物を2枚の
離型紙の離型面の間にはさみ、ポリエチレン袋で密封す
る。次いでこれを30℃で1ヶ月間放置してから組成物流
動性及び金型清掃性を調べる。
(8−1)組成物流動性 JIS K−6300の方法に従って30℃、1ヶ月間放置前の
組成物及び放置後の組成物のムーニー粘度を測定し、そ
の粘度上昇率を求め次の基準に従って評価する。
ムーニー粘度測定条件:大ロータを使用、測定温度10
0℃、予熱時間1分、ロータ始動4分後の測定値をムー
ニー粘度とする。
◎…粘度上昇率10%以下。
◎…粘度上昇率10%を超え、30%以下。
△…粘度上昇率30%を超え、60%以下。
×…粘度上昇率60%を超えるもの。
(8−2)金型清掃性 30℃、1ケ月放置した金型清掃用組成物を用いて、前
(6)項と同様に試験を行ない、次の基準に従って評価
する。
◎…金型清掃性優秀。30℃、1ヶ月放置前のものの結
果とほとんど差がない。
○…金型清掃性良好であり、30度、1ヶ月放置前のも
のの結果とほとんど差がないか、やや差があっても許容
限度内。
△…金型清掃性やや劣るか、あるいは、30℃、1ヶ月
放置前のものの結果と比較して清掃性に低下が認められ
る。
×…金型清掃性劣るか、あるいは、30℃、1ヶ月放置
前のものの結果と比較して清掃性低下が極めて顕著であ
る。
実施例1 3のジャケット付き加圧型ニーダー中にEPDM生地
〔ムーニー粘度M1+4(100℃)23のもの〕を1.5kg添加
し、冷却しながら約3分間加圧混練すると、EPDM生地は
モチ状になり、その温度は約90℃となった。次いでモノ
エタノールアミン300g、ポリオキシエチレンノニルフェ
ノールエーテル系界面活性剤(HLB約13)60g、ステアリ
ン酸15g、ホワイトカーボン750g、炭酸カルシウム75g、
酸化チタン75g及び酸化亜鉛75g(EPDM生地100重量部に
対して、それぞれ20,4,1,50,5,5及び5重量部)を加え
て約3分間混練した。最後にジクミルパーオキサイド
(半減期温度117℃)30g(EPDM生地100重量部に対し
て、2重量部)を加えて引続き約1分間混練した。この
間の混練物温度は120℃を超えないように調節した。
かくして得られた金型清掃用ゴム系組成物を用いて、
前記の試験方法に従って試験を行なった。結果を第1表
に示す。
実施例2及び比較例1,2 実施例1において、モノエタノールアミンの使用量
を、それぞれ、600,0,900g(EPDM100重量部に対して、
それぞれ、40,0,60重量部)とする以外は同様にして金
型清掃用ゴム系組成物を得、以下同様に試験を行なっ
た。結果を第1表に示す。
実施例3 実施例1において、モノエタノールアミンの代わり
に、モノ3−プロパノールアミンを用いる以外は同様に
して金型清掃用ゴム系組成物を得、以下同様に試験を行
なった。結果を第1表に示す。
実施例4および比較例3 実施例1において、ポリオキシエチレンノニルフェノ
ールエーテル系界面活性剤の使用量を、それぞれ120,0g
(EPDM100重量部に対して、それぞれ、8,0重量部)とす
る以外は同様にして金型清掃用ゴム系組成物を得、以下
同様に試験を行なった。結果を第1表に示す。
実施例5および比較例4 実施例1において、ジクミルパーオキサイドの使用量
を、それぞれ、60,7.5g(EPDM100重量部に対して、それ
ぞれ、4,0.5量部)とする以外は同様にして金型清掃用
ゴム系組成物を得、以下同様に試験を行なった。結果を
第1表に示す。
実施例6および7 実施例1において、ホワイトカーボンの使用量を、そ
れぞれ、450,1050g(EPDM100重量部に対して、それぞ
れ、30,70重量部)とする以外は同様にして金型清掃用
ゴム系組成物を得、以下同様に試験を行なった。結果を
第1表に示す。
比較例5 実施例1と同様の装置及び同様な方法で金型清掃用ゴ
ム系組成物を得、以下実施例1と同様に試験を行なっ
た。試験結果を第1表に示す。なお、この組成物の配合
物はSBR生地〔ムーニー粘度ML1+4(100℃)35、のも
の〕1.5kg、並びに、2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール600g、ホワイトカーボン675g、酸化チタン75
g及びジクミルパーオキサイド45g(SBR生地100重量部に
対して、それぞれ、40,45,5及び3重量部)であった。
比較例6 実施例1と同様の装置及び同様な方法で金型清掃用ゴ
ム系組成物を得、以下実施例1と同様に試験を行なっ
た。試験結果を第1表に示す。
なお、この組成物の配合物はSBR生地(比較例5と同
じもの)1.5kg、並びに、モノエタノールアミン45g、グ
リセロールモノステアレート(HLB4.4)150g、ジエチレ
ングリコール15g、ホワイトカーボン600g、炭酸マグネ
シウム300g、炭酸カルシウム450g、酸化亜鉛75g、ステ
アリン酸15g、尿素150g及びジベンゾチアジルジサルフ
ァイド30g(SBR生地100重量部に対して、それぞれ、3,1
0,1,40,20,30,5,1,10及び2重量部)とし、更に有機過
酸化物ジクミルパーオキサイド30gの代りに硫黄30g(SB
R生地100重量部に対して2重量部)を用いた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/17 C08K 5/17 C08L 23/16 C08L 23/16 C11D 1/18 C11D 1/18 1/722 1/722 3/39 3/39 B29K 21:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/72 C11D C08L

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン・プロピレン系ゴム生地100重量
    部に対して、下記a〜d、 a.融点が100℃以下で且つ沸点が150℃以上のアミノアル
    コール系化合物10〜50重量部、 b.HLB値が5〜15の非イオン系界面活性剤であって、そ
    の分子中にポリオキシエチレン鎖を有するもの2〜10重
    量部、 c.有機過酸化物1〜6重量部、 d.ホワイトカーボン15〜85重量部、 を含有してなる組成物であって、該組成物のキュラスト
    メーターによる170℃における加硫速度がT90値で3〜7
    分であり、且つ、該組成物の加硫酸のゴム状物のJIS硬
    度が30〜80であることを特徴とする金型清掃用ゴム系組
    成物。
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