JP2802508B2 - 神経栄養ペプチド - Google Patents

神経栄養ペプチド

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,哺乳類の海馬組織に由来する、コリナージ
ック・ニューロンのアセチルコリン合成能増大作用を有
する新規な神経栄養ペプチドに関するものである。より
詳細には、哺乳類脳海馬組織に由来し、コリナージック
・ニューロンの形成、維持のための種々の生理学的活性
を有する新規な神経栄養ペプチドに関するものである。
〔従来の技術〕
神経栄養因子は、神経末端の標的組織,グリア細胞や
血流から供給されるものである。その作用としては神経
細胞の生存・維持、神経突起の伸長の促進及び神経伝達
物質の合成酵素を誘導する作用が認められている。特に
長い投射路を持つニューロンのネットワークの形成や維
持においては、標的細胞からの神経栄養因子の供給が不
可欠なものであると考えられており、投射ニューロン系
の変性・脱落と神経学的疾患との関連が明らかにされて
きている。代表的な例としては、前脳基底野−新皮質海
馬のコリン性神経系の変性・脱落とアルツハイマー型痴
呆、黒質−線条体のドーパミン性神経系の変性・脱落と
パーキンソン病、脊髄運動神経系の変性・脱落と筋萎縮
性側索硬化症との関係が挙げられる。これらの神経の変
性・脱落、つまり疾患の原因としては、標的細胞由来の
神経栄養因子の不足や欠如が原因ではないかと推定され
ており、神経栄養因子補充による神経変性疾患の治療の
可能性が示唆されている〔アッペル(Appel,S.H.)アナ
ルス・オブ・ニューロロジー(Ann.Neurol.)10巻,499
頁,(1981)〕。
現在までに神経栄養因子の存在が数多く確認されてい
るが、単離され、一次構造が明らかにされている神経栄
養因子は神経成長因子(Nerve growth factor,NGF)だ
けである。NGFは、α,β,γの3つの異なるサブユニ
ットからなり、構成比はαβγで3サブユニットの
うち、βNGFのみが生理活性を示している〔バローン(V
aron S.et al)バイオケミストリー(Biochemistry)7
巻1296頁(1968)〕。マウスβNGFの一次構造は1971年
にアンゲレッティとブラッドショ(Angeletti &Bradsh
ow)によって決定され、アミノ酸の総数118個(分子量1
3250)の蛋白である〔アンゲレッティとブラッドショ
(Angeletti &Bradshow)プロシーディングス・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Nat
l.Acad.Sci.)USA 68巻2417頁(1971)〕。
次に、一次構造は明らかにされていないが、その特徴
が調べられている神経栄養因子としては、脳由来神経栄
養因子(BDNF)と毛様体神経栄養因子(CNTF)がある。
BDNFはテーネン(Thoenen)らによりブタの脳から、胎
児後根神経節の感覚神経の生存を維持する神経栄養因子
として精製されている。その分子量は13250で塩基性の
高い(PI>10.1)ポリペプチドであるが、その一次構造
はまだ明らかにされていない〔バルデ(Barde Y.A.et a
l.)エンボ・ジャーナル(EMBO J.)1巻549〜553頁(1
982)〕。CNTFはマンソープ(Manthorpe)らにより,ニ
ワトリ胎児の眼球から精製された副交感神経節(毛様体
神経節)の細胞に対して生存維持に作用する神経栄養因
子である。分子量は20400ダルトンで等電点は約5であ
る。〔マンソープ(Manthorpe M.et al.)ジャーナル・
オブ・ニューロケミストリー(J.Neurochem.)34巻69−
75頁(1980)〕〔マンソープ(Manthorpe M.et al.)ジ
ャーナル・オブ・ニューロサイエンス・リサーチ(J.Ne
urosci.Res.)8巻233−239頁(1982)〕〔マンソープ
(Manthorpe M.et al.)フェデレーション・プロシーデ
ィングス(Federation Proc.)44巻2753−2759頁(198
5)〕。CNTFはまだ一次構造及びイン・ビボの効果に関
しては報告されていない。
一方、未だ精製されていないが、上記3種の神経栄養
因子以外にも種々の神経栄養因子が報告されている。そ
のうち、海馬由来あるいは海馬、中隔核に作用する神経
栄養因子としては、下記のもの等が報告されている。
新生ラット(2〜3週令)の海馬組織より部分精製さ
れている神経栄養因子〔小鹿他(Ojika K.et al.)プロ
シーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.)USA 81巻2567−2
571頁(1984)〕、〔アッペル(Appel,S.H.)特開昭58
−154514〕、〔小鹿幸生,薬物・精神・行動(Jpn.J.Ps
ycophamacology)7巻447−451頁(1987)〕: その可溶性成分は馬海組織に比較的特異的に存在し、
培養中隔中心核コリン性作動神経の発育を促進する。部
分精製の結果、分子量約900ダルトンのポリペプチドで
あることが報告されている。本因子の活性はNGF抗体の
添加により阻害されないことから、NGFとは異なってい
ると考えられている〔ポストウィック(Bostwick J.R.e
t al.)ブレーン・リサーチ(Brain Research)422巻92
−98頁(1987)〕。
新生ラット脳のアストロサイトの条件培地から分離さ
れた神経栄養因子〔ミュラー他(Muller H.W.et al.)
プロシーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.)USA 81巻124
8−1252頁(1984)〕: セファデックスG100のゲル濾過カラムの溶出位置から
分子量約500と推定され,トリプシン及びプロナーゼ処
理により活性が消失しないことから,非蛋白性因子と考
えられている。
脳弓采(fimbria fornics)切断14日後のラット海馬
抽出液より部分精製された神経栄養因子〔吉田一成,慶
應医学65巻1号45−64頁(1988)〕: ゲル濾過の結果,1万〜2万,3万〜4万,5万〜6万ダル
トンの分子量の3種の因子が報告されている。
ラット海馬組織より抽出された神経栄養因子〔ヒーコ
ック(Heacock A.M.et al.)、ブレーン・リサーチ(Br
ain Reseach)363巻299−306頁(1986)〕: ニワトリ毛様体神経節細胞の生存を維持する活性を有
する。分子量は10000以上の酸性蛋白である。
このように、これらの海馬由来あるいは海馬中隔核に
作用する神経栄養因子は蛋白性因子や非蛋白性因子とし
て報告されているが、いずれも単離、精製されておら
ず、一次構造も明らかにされていない。
しかし、これら神経栄養因子の薬理作用に着目し、神
経変性疾患治療剤として使用すべく、純化した該神経栄
養因子の開発が望まれていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記従来の課題を解決するものである。即
ち、本発明の第1の目的の純粋な化合物として単離精製
された、コリナージック・ニューロンのアセチルコリン
合成能増大作用を有する新規な神経栄養ペプチドを提供
するものである。
本発明の第2の目的は当該新規神経栄養ペプチドの製
造法を提供することである。
本発明の第3の目的は新規な神経変性疾患治療剤を提
供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、前記課題を解決するため種々研究を重ね
てきたところ、新規な神経栄養ペプチドの単離、精製に
成功し、さらに研究を重ねて本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、 (1)下記の理化学的性質および生物学的性質を有する
神経栄養ペプチド、 (a) 分子量:700〜1400(バイオ・ゲルP−2を用い
るゲル濾過法による) (b) コリナージック・ニューロンのアセチルコリン
合成能を増大する。
(c) 生物学的活性として、300pg/mlの濃度において
少なくとも対照(無添加)の約202%のアセチルコリン
産生能を有する、 (2)下記のアミノ酸配列を有する神経栄養ペプチド、 (XはフリーのAla又はアセチル基でブロックされてい
るAlaを表す。)、 (3)前記(1)又は(2)記載のペプチドを有効成分
とする神経変性疾患治療剤、ならびに (4)前記(1)又は(2)記載のペプチドを有効成分
とするアセチルコリン合成能増大剤、 に関する。
この明細書においては、アミノ酸、保護基、活性基、
溶媒等について、IUPAC−IUBに基づく略号および、当該
分野における慣用略号で表示する場合があり、それらを
例示すると次の通りである。
アミノ酸残基に対する略号は以下の通りである。
略号 名称 Leu L−ロイシン Ser L−セリン Gln L−グルタミン Glx L−グルタミン または L−グルタミン酸 Ile L−イソロイシン Asp L−アスパラギン酸 Asx L−アスパラギン または L−アスパラギン酸 Gly グリシン Ala L−アラニン Pro L−プロリン Trp L−トリプトファン 特に断らない限り、本明細書で接頭辞L無しで命名さ
れているアミノ酸残基は天然に生ずる絶対立体配置Lに
該当する。
他の略号は次の通りである。
略号 名称 Ac アセチル Boc t−ブチルオキシカルボニル OcHex シクロヘキシルエステル Bzl ベンジル DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF ジメチルホルムアミド PTC フェニルチオカルバミル TFA トリフルオロ酢酸 また、本明細書において本発明の神経栄養ペプチドは
HCNP(Hippocampal Cholinergic Neurotrophic Peptid
e)と略称する場合がある。そして、海馬組織から抽出
精製し、単離した該ペプチドを特に意味する場合は“HC
NP"と表示する。更に、本発明の神経栄養ペプチドのア
ミノ酸配列において、N末端はアセチル基でブロックさ
れていてもよい。この場合、特にN末端の構造上の違い
を明示する必要のある場合は、アセチル基でブロックさ
れているものをAc−HCNPと、一方ブロックされていない
フリーのものはf−HCNPと表示する。
HCNPの物理化学的性質: (1)分子量 バイオ・ゲルP−2カラムを用いるゲル濾過法によ
り、分子量は700〜1400である。
指標として、リボヌクレアーゼA(分子量13,700)、
ビタミンB12(分子量1,355)、β−ニコチンアミド・ア
デニン・ジヌクレオチド(NADH)(分子量663)Z−Glu
−Tyr(分子量444)、Trp(分子量204)を用い、溶出液
として0.05M酢酸を用いた。
(2)アミノ酸組成 “HCNP"をフェノール含有定沸点塩酸で、110℃、20時
間加水分解してアミノ酸組成を調べた。Leuを基準アミ
ノ酸として算出したアミノ酸組成は以下の通りであっ
た。
Asx:0.9、Ser:1.4、Glx:1.3、Pro:1.0、Gly:1.3、Ala:
2.5、Ile:0.9、Leu:1.0、Trp:0.4 (3)N末端アミノ酸 “HCNP"をApplied Biosystems社製477型プロティン・
シーケンサーを用いてエドマン分解し、生成したPTH
(フェニルチオヒダントイン)−アミノ酸誘導体をAppl
ied Biosystems社製120A型PTHアナライザーで分析した
結果、サイクル1〜10でアミノ酸が全く検出されなかっ
た。従って、N末端アミノ酸はブロックされていると考
えられる。“HCNP"のN末端アミノ酸をアシルアミノ酸
遊離酵素を用いて切断し生成したアシルアミノ酸を分取
した。そのアシルアミノ酸を加水分解後、アミノ酸分析
した結果、Alaが検出されたことからN末端アミノ酸はA
laと同定された。
(4)アミノ酸配列 “HCNP"のN末端アミノ酸はブロックされていたた
め、アシルアミノ酸遊離酵素を用いてN末端アミノ酸を
切断した後、逆相系液体クロマトグラフィーによりN末
端アミノ酸のはずれた構成ペプチドを分取した。その構
成ペプチドをApplied Biosystems社製477型プロティン
・シーケンサーと120 A型PTHアナライザーを用いて解析
した結果、Ala−Asp−Ile−Ser−Gln−Trp−Ala−Gly−
Pro−Leuと同定された。
(3),(4)の結果から、“HCNP"のアミノ酸配列
は次のように決定された。
(5)C末端構造 “HCNP"をキモトリプシンで断片化し、逆相系高速液
体クロマトグラフィーによりC末端構成ペプチドを単離
し、アミノ酸配列を解析し、Ala−Gly−Pro−Leuと同定
した。ペプチド合成法によりAla−Gly−Pro−Leu−OHお
よびAla−Gly−Pro−Leu−NH2を合成し、逆相系充填剤T
SK−120Tカラムを用いる高速液体クロマトグラフィー法
で分析し、それらの保持時間を比較した結果、“HCNP"
から得られたC末端構成ペプチドは前者の合成ペプチド
と一致した。この事実から“HCNP"のC末端アミノ酸Leu
は−OH体と同定された。
(6)N末端構造 (3)で得られたアシルアラニンと各種アシルアミノ
酸誘導体標品とを逆相系充填剤TSK−120Tカラムを用い
る高速液体クロマトグラフィー法で分析し、それらの保
持時間を比較した結果、(3)で得られたアシルアラニ
ンはアセチルアラニンと一致した。この事実から“HCN
P"のN末端アミノ酸Alaはアセチル化されていると判断
された。
ペプチド合成法によりAcetyl−Ala−Ala−Asp−Ile−
Ser−Gln−Trp−Ala−Gly−Pro−Leuを合成し、逆相系
充填剤TSK−120Tカラムを用いる高速液体クロマトグラ
フィー法で分析し、“HCNP"と上記合成ペプチドとの保
持時間を比較した。その結果、“HCNP"の保持時間は合
成ペプチドの保持時間と一致したことから、“HCNP"の
一次構造を以下のように決定した。即ち、この配列はAc
−HCNPの一次構造であることが判明した。
しかし、本発明の神経栄養ペプチドはN末端がアセチ
ル基でブロックされていないフリーのもの(即ち、f−
HCNP)をも包含するものである。
〔製造方法〕
本発明の“HCNP"の製造方法としては、例えば、次の
ような方法が例示される。
(i)海馬組織から抽出・精製し単離する方法: 製造原料としては、いずれの哺乳動物の脳をも使用す
ることができ、ヒトのみならず、例えばマウス、ラッ
ト、イヌ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、ブタ等
の各種哺乳動物が対象となる。その代表例としてラット
脳の海馬組織が挙げられる。好ましくは生後1〜2週令
のラット胎児脳から海馬組織をとり出し、使用するまで
凍結保存、好ましくは−70℃以下で保存しておく。
海馬組織からの抽出は冷却下、できれば0℃〜5℃で
行なうことが好ましい。海馬組織2〜10倍量の中性緩衝
液、好ましくは6〜7倍量のpH 7.2のリン酸緩衝液を加
え、ガラス・テフロンホモゲナイザーを用いてホモゲナ
イズする。遠心し、好ましくは100,000で4℃、2時間
遠心して沈澱を除く。
得られた上清に酸、好ましくは酢酸を最終濃度が2Mに
なるように加え酸性にし、生じた沈澱を再び遠心して除
く。
このようにして得られた“HCNP"を含む上清は公知の
精製法、例えばゲル濾過クロマトグラフィー、限外濾
過、透析、塩析などを単独あるいは組み合せて精製する
ことができる。精製は冷却下、できれば0℃〜5℃で行
うことが好ましい。好ましくは、得られた上清を分子量
5000以下の低分子を通す分子フィルター、例えばアミコ
ン社製のYM5メンブランを用いて限外濾過し、分子量500
0以下の低分子画分を集め、凍結乾燥する。得られた粉
末を少量の酸、好ましくは0.05M酢酸に溶解し、適当な
ゲル濾過用充填剤、例えば、バイオゲルP−2、バイオ
ゲルP−6あるいはセファデックスG−25、好ましくは
バイオゲルP−2を用いるゲル濾過クロマトグラフィー
により分子量分画する。溶出液についてラット中隔中心
核を用いる生物学的活性測定法によりコリナージック・
ニューロンのアセチルコリン合成能への効果を測定す
る。活性画分を集め、適当な逆相系充填剤、好ましくは
ミリポア社製のSep・Pak−C18カートリッジに通液す
る。カートリッジを酸、好ましくは0.05M酢酸で洗浄し
た後、適当な酸性有機溶媒、好ましくは0.05M酢酸−60
%アセトニトリルを用いて溶出する。溶出液を集め、凍
結乾燥し白色の粉末を得る。
上記白色粉末からの“HCNP"の単離は逆相液体クロマ
トグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーあるいは
適当な抗体などを用いるアフィニティークロマトグラフ
ィーを単独あるいは組み合せて行なうことができる。
好ましくは上記白色粉末を適当な酸、好ましくは0.1
%TFAに溶解し、適当な逆相系充填剤、例えば炭素数1
から18のアルキル基あるいはフェニル基の結合したシリ
カゲル担体を用いる逆相系液体クロマトグラフィーによ
り精製する。溶出溶媒としてはTFA、酢酸、ギ酸あるい
はリン酸を含むアセトニトリル、プロパノール、イソプ
ロパノール、メタノール、エタノールあるいはブタノー
ルなどを使用することができる。例えば、バイオラッド
社製RP−304逆相系カラムを用いる高速液体クロマトグ
ラフィーにより分画し、アセトニトリル濃度21%〜26%
で溶出される画分を分取し、凍結乾燥し、白色の粉末を
得る。この白色粉末を適当な酸、好ましくは0.05%TFA
に溶解し、東ソー社製TSK−120T逆相系カラムを用いる
高速液体クロマトグラフィーにより分画し、アセトニト
リル濃度28%〜30%で溶出される画分を分取し、凍結乾
燥し、白色粉末状の“HCNP"を得る。これは通常、冷暗
所に保存される。
(ii)化学合成による方法: 化学合成による方法では、通常のペプチド化学におい
て用いられる方法に準じて合成することができる。すな
わち、液相法、固相法いずれによっても得ることができ
る。
より詳細には、例えば固相合成法を採用する場合、C
末端アミノ酸(アミノ基を保護したもの)をそのカルボ
キシル基によって、まず不溶性担体に結合させる。次い
で、アミノ保護基を除去した後、目的ペプチドのアミノ
酸配列に従い、順次アミノ基保護アミノ酸をその反応性
アミノ基および反応性カルボキシル基との縮合反応によ
り結合させ、一段階ずつ合成し、全配列を合成した後、
ペプチドを不溶性担体からはずすとともに保護基を除去
することにより、目的のペプチドを得ることができる。
上記各種方法において、反応性の官能基は保護してお
くことが好ましい。
アミノ基の保護基としては、例えば、ベンジルオキシ
カルボニル、t−ブチルオキシカルボニル、p−メトキ
シベンジルオキシカルボニル、2−クロルベンジルオキ
シカルボニル、p−トルエンスルホニル、トリフルオロ
アセチル、フタリル、ホルミル、o−ニトロフェニルス
ルフェニル、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、
ジフェニルホスフィノチオイル基などがあげられる。カ
ルボキシル基の保護基としては、例えばアルキルエステ
ル(メチル、エチル、t−ブチルなどのC1-4アルキルエ
ステル)、ベンジルエステル、p−ニトロベンジルエス
テル、p−メチルベンジルエステル、シクロヘキシルエ
ステル、シクロペンチルエステルなどがあげられる。Se
rの水酸基は、必ずしも保護する必要はないが、必要で
あれば、例えば、ベンジル、2,6−ジクロルベンジル、
t−ブチル、ベンジルオキシカルボニル、アセチル基な
どで保護することができる。Trpのインドリル基は必要
であれば、ホルミル、ベンジルオキシカルボニル,2,4−
ジクロルベンジルオキシカルボニル基などで保護するこ
とも可能である。
上記各種方法において、ペプチド結合形成方法として
は、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ドなどのカルボジイミド型縮合剤を用いる方法、対称型
酸無水物法、混合酸無水物法、アジド法、活性エステル
法、酸化還元法、ジフェニルホスホリルアジド法、カル
ボジイミド型縮合剤+添加物(1−ヒドロキシベンゾト
リアゾール、N−ヒドロキシコハク酸アミドなど)法な
ど既知の手法があげられる。
保護基の除去法としては、例えば、トリフルオロ酢酸
法、メタンスルホン酸法、トリフルオロメタンスルホン
酸法、フッ化水素法、液体アンモニアナトリウム法など
既知の手法があげられる。
本発明によって製造されるペプチド類の精製は、例え
ばイオン交換樹脂、分配クロマトグラフィー、ゲルクロ
マトグラフィー、逆相型液体クロマトグラフィーなどの
ペプチド化学の分野で通常用いられる方法を単独にまた
は組み合わせて用いることによって行うことができる。
〔薬理作用〕
本発明の神経栄養ペプチドは神経細胞の分化成熟を調
節する。すなわち、コリン系神経である中隔中心核の組
織のアセチルコリン合成を促進する。生物学的活性の測
定は、小鹿幸生ら〔薬物・精神・行動、7巻、447〜451
頁(1987)〕の方法により、行うことができる。
〔治療剤への適用〕
本発明の神経栄養ペプチドは、神経変性疾患治療剤、
抗痴呆剤として有用である。ここで神経変性疾患とは、
神経細胞が萎縮あるいは脱落する病気であり、たとえば
アルツハイマー病、アルツハイマー型老年痴呆症、筋萎
縮性側索硬化症、パーキンソン氏病等があげられる。
また、痴呆としてはアルツハイマー型痴呆、パーキン
ソン痴呆、脳血管性痴呆等があげられる。
本発明化合物を投与される動物は特に制限されず、ヒ
トのみならず、例えばマウス、ラット、イヌ、ウシ、ウ
マ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、ブタ等の各種哺乳動物が対
象となる。
これらの動物およびヒトへの投与は通常の投与経路、
例えば経口、筋肉内、静脈内、皮下、腹腔内、鼻腔内お
よび脳内投与により行うことができる。投与量および投
与回数は動物種、投与経路、症状の程度、体重等によっ
て異なり特に限定されないが、ヒトにおいては、通常成
人1日あたり約1μg〜1gを1日1回もしくはそれ以上
の回数で投与される。投与剤型としては、例えば飛散、
細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、坐剤、注射剤、経
鼻剤などがあげられる。製剤化の際は、通常の製剤担体
を用い、常法により製造する。即ち、経口用製剤を調製
する場合は、主薬に賦形剤、更に必要に応じて結合剤、
崩壊剤、滑沢剤、着色剤、などを加えた後、常法により
錠剤、顆粒剤、散剤、カプセルなどとする。注射剤を調
製する場合は、必要によりpH調整剤、緩衝剤、安定化
剤、可溶化剤などを添加し、常法により注射剤とする。
〔実施例〕
実施例1 “HCNP"の精製: (1) 2週令ラット約300匹分の海馬組織に6〜7倍
容の氷冷したリン酸緩衝液(pH7.2)を加え、ガラス・
テフロンホモゲナイザーを用いてホモゲナイズした後、
100,000×g、4℃で2時間遠心分離した。上清に氷酢
酸を最終濃度が2Mになるように加え、沈澱物を100,000
×g、4℃で2時間遠心分離した。上清をアミコン社製
YM5フィルター(カット・オフ分子量5000)を用いて超
限外濾過を実施した。濾液を凍結乾燥後、0.05M酢酸に
溶解し、予め0.05M酢酸で平衡化させたBio−Gel P2ゲル
を充填したカラム(1.6×84cm)に注入した。0.05M酢酸
で流速16.5ml/時間で溶出し、溶出液を1.65ml/画分で分
画した。その1部を用いてA280nmでの吸光度を測定し、
生物学的活性を測定した。活性の認められた画分を集
め、ミリポア社製Sep・Pak−C18カートリッジに通液し
た。0.05M酢酸で洗浄後0.05M酢酸−60%アセトニトリル
で活性成分を溶出した。溶出液を凍結乾燥し、6.8mgの
蛋白質を含む粗精製品を得た。
この粗精製品について、生物学的活性を測定した結
果、160ng/mlでコリナージック・ニューロンのアセチル
コリン合成能を150%にまで増大させる活性を示した。
(2) (1)で得た粗精製品3.4mgを0.1%TFAに溶解
し、予め0.1%TFAで平衡化させたBio−Rad社製逆相系充
填剤RP−304カラム(4.6φ×250mm)に注入した。2種
類の溶媒A1(0.1%TFA)およびB1(0.1%TFA−95%アセ
トニトリル)を使用し、溶媒A1から溶媒B1へアセトニト
リル濃度を徐々に増加させ溶出した。最初の10分間でB1
濃度を0%から10%に、次の40分間でB1濃度を30%に、
次の10分間でB1濃度を40%に、次の10分間でB1濃度を60
%に、次の3分間でB1濃度を100%に、B1濃度を直線的
に増加させ、流速1.0ml/分で溶出した。溶出液をA220nm
でモニターし、2ml/フラクションで分画した(第1
図)。この逆相系高速液体クロマトグラフィーを2回実
施した。活性画分フラクションNo.21〜26(アセトニト
リル濃度21〜26%で溶出される画分)を集め、スピード
・バック・コンセントレーターで減圧濃縮し、白色粉末
を得た。この白色粉末について生物学的活性を測定した
結果、トータルボリュームの5.3/105を1mlの培地中に溶
かした濃度でコリナージック・ニューロンのアセチルコ
リン合成能を150%にまで増大させる活性を示した。
(3) (2)で得た活性物質を0.1%TFAに溶解し、予
め0.1%TFAで平衡化された東ソー社製逆相系充填剤TSK
−120Tカラム(4.0φ×250mm)に注入した。(2)で使
用して2種類の溶媒A1およびB1を使用し、溶媒A1から溶
媒B1へアセトニトリル濃度を徐々に増加させ溶出した。
最初の5分間は溶媒A1だけを通液し、次の10分間でB1濃
度を0%から25%に、次の25分間でB1濃度を30%に、次
の10分間でB1濃度を40%に、次の10分間でB1濃度を100
%に、B1濃度を直線的に増加させ、流速1.0ml/分で溶出
した。溶出液をA220nmでモニターし、1ml/フラクション
で分画した。活性画分フラクションNo.46および47(ア
セトニトリル濃度28〜30%で溶出される画分)を集め減
圧濃縮した。
この活性画分を逆相系充填剤TSK−120Tカラムを用い
てリクロマトグラフィーを実施した。2種類の溶媒A2
(0.05%TFA)およびB2(0.05%TFA−95%アセトニトリ
ル)を使用し、溶媒A2から溶媒B2へアセトニトリル濃度
を増加させ溶出した。最初の5分間でB2濃度を0%から
25%に、次の30分でB2濃度を35%に、次の5分間でB2濃
度を40%に、次の5分間でB2濃度を100%に、B2濃度を
直線的に増加させ、流速1.0ml/分で溶出した。溶出液を
A220nmでモニターし、各ピークを手動で分画した。活性
は30〜31分に溶出される鋭い単一のピーク画分(アセト
ニトリル濃度31〜32%)に回収された(第2図)。この
活性画分を減圧濃縮し、4μgの“HCNP"を得た。
実施例2 “HCNP"の構造解析: (1)アミノ酸組成 “HCNP"をフェノール含有定沸点塩酸0.2mlで110℃、2
0時間加水分解しピコ・タグ(PICO−TAG)法によりアミ
ノ酸分析した。Leuを基準として算出したアミノ酸組成
は以下の通りであった。
Asx:0.9,Ser:1.4.Glx:1.3,Pro:1.0 Gly:1.3,Ala:2.5,Ile:0.9,Leu:1.0 Trp:0.4 (2)N末端アミノ酸 “HCNP"0.5μgをApplied Biosystems社製477型プロ
ティン・シーケンサーでエドマン分解し、生成したPTH
(フェニルチオヒダントイン)−アミノ酸誘導体をAppl
ied Biosystems社製120A型PTHアナライザーで分析した
結果、サイクル1〜10でアミノ酸が全く検出されなかっ
た。従って、“HCNP"のN末端はブロックされているこ
とが明らかになった。
(3) キモトリプシン切断により得られた断片化ペプ
チドの構造解析 “HCNP"0.8μgに0.05M NH4HCO3溶液0.1mlを加え溶解
し、Sigma社製キモトリプシン0.4μgを加え37℃でイン
キュベートした。6時間後、更にキモトリプシン0.4μ
gを加え、37℃で終夜インキュベートした。
反応液を予め0.05%TFAで平衡化させた逆相系充填剤T
SK−120Tカラム(4φ×250mm)に注入した。2種類の
溶媒、A2(0.05%TFA)およびB2(0.05%TFA−95%アセ
トニトリル)を使用し、溶媒A2から溶媒B2へアセトリル
濃度を増加させながら溶出した。最初の40分間でB2濃度
を0%から40%に、次の15分間でB2濃度を100%に直線
的に増加させ、流速1.0ml/分で溶出した。溶出液をA220
nmおよびA280nmでモニターした。保持時間24分および36
分に溶出されるピーク画分で分取した。それぞれをCH1
およびCH2とする。
CH1およびCH2を減圧濃縮し、0.1%チオグリコール酸
含有定沸点塩酸0.2mlを加え、110℃24時間加水分解し、
アミノ酸分析した。それぞれのアミノ酸組成は、次の通
りであった。
CH1のアミノ酸組成: Pro:1.17、Gly:0.61、 Ala:0.82、Leu:1.00、 CH2のアミノ酸組成: Asx:1.05、Ser:1.18、Glx:1.25、Gly:0.50、 Ala:2.00、Ile:0.83、Trpも明らかに検出されたが微
量な為、定量不能であった。
CH1およびCH2のアミノ酸配列を477型プロティン・シ
ーケンサーおよび120A型PTHアナライザーで同定した。
CH2はサイクル1〜10で全くアミノ酸が検出されなか
ったことからN末端がブロックされていると結論され
た。
次に、CH1のC末端の構造を明らかにするため、2種
類の合成ペプチドH−Ala−Gly−Pro−Leu−OHおよびH
−Ala−Gly−Pro−Leu−NH2について上述の条件で逆相
系高速液体クロマトグラフィー法による分析を行なっ
た。CH1と前者の合成ペプチドの保持時間が一致したこ
とからCH1のC末端アミノ酸Leuは−OH体であることを確
認した。
次に、CH2に340μの100mMのピリジン酢酸緩衝液(p
H5.5)を加え溶解し、110pmolのカルボキシペプチダー
ゼYを加え、37℃でインキュベートした。経時的に反応
液をサンプリングし、アミノ酸分析した結果、CH2のC
末端のアミノ酸配列としてIle−Ser−Gln−Trpの配列が
同定された。
CH2を0.1Mリン酸緩衝液(pH7.2)50μに溶解し、宝
酒造社製アシルアミノ酸遊離酵素0.1Uを加え37℃でイン
キュベートした。5時間後および8.5時間後に0.05Uずつ
のアシルアミノ酸遊離酵素を加え37℃で計22.5時間イン
キュベートした。反応液を予め0.05%TFAで平衡化した
逆相系充填剤TSK−120Tカラム(4φ×250mm)に注入し
た。2種類の溶媒A2(0.05%TFA)およびB2(0.05%TFA
−95%アセトニトリル)を使用し、溶媒A2から溶媒B2へ
アセトニトリル濃度を増加させながら溶出した。最初の
5分間は溶媒A2だけを通液し、次の40分間でB2濃度を0
%から40%に、次の15分間でB2濃度を、100%に直線的
に溶出させ、流速1.0ml/分で溶出した。溶出液をA220nm
およびA280nmでモニターした。保持時間37分に溶出され
たピーク画分を分取した。この画分をCH2−AR1とする。
CH2−AR1を0.1%チオグリコール酸含有定沸点塩酸で110
℃、24時間加水分解し、アミノ酸分析を行なった。微量
なため、分取に使用した溶媒A2および溶媒B2を混合して
調整したB2濃度35%の溶液についても同様に加水分解
し、アミノ酸分析を行ない、補正してCH2−AR1のアミノ
酸組成を求めた。
CH2−AR1のアミノ酸組成: Asx:1.09、Ser:0.86、Glx:0.97、Ala:1.00、 Ile:1.18、Trpも明らかに検出されたが微量なため定
量不能であった。
前述のCH2のアミノ酸組成と比較して、CH2−AR1はAla
が1残基少ないことからCH2のN末端アミノ酸はAlaと同
定された。
CH2−AR1を477型プロテイン・シーケンサーおよび120
A型PTHアナライザーで解析した結果、Ala−Asp−Ile−S
er−Gln−Xと同定された。
以上の結果から、CH2のアミノ酸配列はAla−Ala−Asp
−Ile−Ser−Gln−Trpと同定され、N末端アミノ酸Ala
がブロックされていることが明らかになった。
(4) アシルアミノ酸遊離酵素切断により得られた断
片化ペプチドの構造解析 “HCNP"約2μgに0.1Mリン酸緩衝液(pH7.2)50μ
を加え溶解し、宝酒造社製のアシルアミノ酸遊離酵素0.
1Uを加え、37℃でインキュベートした。更に、5時間後
および8.5時間後に0.05Uずつのアシルアミノ酸遊離酵素
を加え、37℃で計22.5時間インキュベートした。反応液
を予め0.05%TFAで平衡化した逆相系充填剤TSK−120Tカ
ラム(4φ×250mm)に注入した。
2種類の溶媒A2(0.05%TFA)およびB2(0.05%TFA−
95%アセトニトリル)を使用し、溶媒A2から溶媒B2へア
セトニトリル濃度を増加させながら溶出した。最初の5
分間は溶媒A2だけを通液し、次の40分間でB2濃度を0%
から40%に、次の15分間でB2濃度を100%に直線的に増
加させ、流速1.0ml/分で溶出た。溶出液をA220nmおよび
A280nmでモニターし、1ml/フラクションで分画した。保
持時間43分のピーク画分については手動で分取した。こ
の画分をAR1とする。AR1を0.1%チオグリコール酸含有
定沸点塩酸0.2mlで110℃、24時間加水分解し、アミノ酸
分析した。
AR1のアミノ酸配列をApplied Biosystems社製477型プ
ロティン・シーケンサーおよび120A型PTHアナライザー
を用いて同定した。
次に、アシルアミノ酸遊離酵素により切断されたアシ
ルアミノ酸を調べるため、フラクションNo.1〜20につい
て、0.1%チオグリコール酸含有定沸点塩酸0.2mlで110
℃、24時間加水分解し、アミノ酸分析を実施した。フラ
クションNo.3およびNo.4にAlaが検出された。他のフラ
クションには有意なアミノ酸は検出されなかった。従っ
て、“HCNP"のN末端アミノ酸をAlaと同定した。
以上の結果から、“HCNP"はN末端アミノ酸がアシル
化されており、次のアミノ酸配列を有するペプチドであ
ることが明らかになった。
次に、アシル化の種類を明らかにするため、フラクシ
ョンNo.3および4に含まれていたアシルアラニンと各種
アシルアラニン誘導体とを逆相系高速液体クロマトグラ
フィー法(Method in Enzymology)で分析し、保持時間
を比較した結果、アセチルアラニンの保持時間と一致し
た。従がってHCNPのN末端アミノ酸Alaはアセチル化さ
れていることが明らかになった。
更に、ペプチド合成法により得たAcetyl−Ala−Ala−
Asp−Ile−Ser−Gln−Trp−Ala−Gly−Pro−Leuについ
て逆相系充填剤TSK−120Tカラムを用いる高速液体クロ
マトグラフィー法で分析した結果、“HCNP"の保持時間
は合成ペプチドの保持時間と一致した。
実施例3 Ala−Gly−Pro−Leu(HCNP8-11)の合成: “HCNP"化学合成の中間体として、HCNPの8番目から1
1番目のアミノ酸配列に相当するペプチドを合成した
(以後、HCNP8-11と略す)。
使用した樹脂は粒径100−200メッシュのクロロメチル
化されたポリスチレンビニルベンゼン樹脂である(1%
ジビニルベンゼンで架橋、樹脂1g当たり0.68ミリモルの
クロライドを含有)。ポリペプチドを合成するに当たり
3.05gのBoc−Leu−OHをエチルアルコール20ml、水7mlへ
溶解し、20%炭酸セシウム水溶液にてpH7とし、減圧濃
縮し、乾燥させた。これにDMF120mlを加え、15gのクロ
ロメチル化樹脂を加え、50℃にて12時間、さらに室温に
て12時間撹拌し、エステル化した。得られたアミノ酸結
合樹脂を濾過し、DMF、90%DMF、DMF、エチルアルコー
ルにて順次洗浄し、かつ乾燥した。収量16.9g。
このアミノ酸結合樹脂6gを固相合成反応容器に入れ後
記スケジュール1に従ってBoc−Pro−OH、Boc−Gly−O
H、Boc−Ala−OH、を順次、当量のDCCを用いてカップリ
ングさせた。この際、添加剤として当量のN−ヒドロキ
シベンゾトリアゾールを加えた。その結果、HCNP8-11
プチド樹脂6.7gが得られた。
このHCNP8-11ペプチド樹脂1.1gにアニソール3ml、エ
チルメチルスルフィド0.5ml、無水フッ化水素20mlを加
え、−20℃60分間、0℃60分間反応させた。減圧濃縮
後、ジエチルエーテル200mlを加え30分間撹拌し、濾過
しジエチルエーテル100mlで洗浄した。濾上物に5%酢
酸水100mlを加えて30分間撹拌後、樹脂を濾過し、5%
酢酸水100mlで洗浄した。濾洗液を凍結乾燥後、得られ
た粗ペプチドを水に溶解し、予め0.1%トリフルオロ酢
酸水で平衡化させた逆相系充填剤YMC−A363(S−5)O
DSカラム(30φ×250mm)に注入し、カラムを0.1%トリ
フルオロ酢酸水で洗浄後、アセトニトリル濃度を18%ま
で増加させ、流速7.0ml/分で溶出した。溶出液をA230nm
でモニターし、目的物を含む画分を集め、凍結乾燥し、
HCNP8-11:182.3mgを得た。
得られたHCNP8-11は逆相系充填剤YMC−A211−ODSカラ
ム(4.6φ×250mm)を用いた、10%から50%までの0.1
%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリルの直線濃度勾
配溶出法による分析において保持時間14.7分を示し、そ
のアミノ酸分析値は理論値と一致した。
アミノ酸分析 加水分解:4Nメタンスルホン酸−2%トリプタミン、110
℃ 24時間 分析方法:PICO−TAG(逆相−PTCアミノ酸)法 *基準アミノ酸 ( )内理論値 Gly:1.00(1) Ala:0.90(1) Pro:0.95(1) *Leu:1.00(1) 但し、工程10で2回目以降のカップリングの場合に
は、50%DMF−50%塩化メチレン(V/V)の代わりにDM
F、または1−メチル−2−ピロリジノンを用い、反応
時間を最大12時間まで延長した。
実施例4 HCNP8-11NH2の合成: 使用した樹脂は粒径200−400メッシュの4−メチルベ
ンズヒドリルアミン樹脂である(1%ジビニルベンゼン
で架橋、樹脂1g当たり0.73ミリモルのアミノ基を含
有)。この樹脂6gを固相合成反応容器に入れ、実施例3
に記載のスケジュール1に従って工程3より合成を開始
し、Boc−Leu−OH、Boc−Pro−OH、Boc−Gly−OH、Boc
−Ala−OH、を順次、当量のDCCを用いてカップリングさ
せた。この際、添加剤として当量のN−ヒドロキシベン
ゾトリアゾールを加えた。その結果、中間体HCNP8-11NH
2ペプチド樹脂7.6gが得られた。このHCNP8-11NH2ペプチ
ド樹脂1gにアニソール3ml、エチルメチルスルフィド0.5
ml、無水フッ化水素20mlを加え、−20℃60分間、0℃60
分間反応させた。減圧濃縮後、ジエチルエーテル200ml
を加え30分間撹拌し、濾過しジエチルエーテル100mlで
洗浄した。濾上物に5%酢酸水100mlを加えて30分間撹
拌後、樹脂を濾過し、5%酢酸水100mlで洗浄した。濾
洗液を凍結乾燥後、得られた粗ペプチドを水に溶解し、
予め0.1%トリフルオロ酢酸水で平衡化させた逆相系充
填剤YMC−A363(S−5)ODSカラム(30φ×250mm)に
注入し、カラムを0.1%トリフルオロ酢酸水で洗浄後、
アセトニトリル濃度を17%まで増加させ、流速7.0ml/分
で溶出した。溶出液をA230nmでモニターし、目的物を含
む画分を集め、凍結乾燥し、HCNP8-11NH2 177.4mgを得
た。
得られたHCNP8-11NH2は、逆相系充填剤YMC−A211−OD
Sカラム(4.6φ×250mm)を用いた、10%から50%まで
の0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリルの直線
濃度勾配溶出法による分析において保持時間12.5分を示
し、そのアミノ酸分析値は理論値と一致した。
アミノ酸分析 加水分解:4Nメタンスルホン酸−2%トリプタミン、110
℃ 24時間 分析方法:PICO−TAG(逆相−PTCアミノ酸)法 *基準アミノ酸 ( )内理論値 Gly:1.01(1) Ala:0.91(1) Pro:0.97(1) *Leu:1.00(1) 実施例5 Ac−HCNPの合成: 実施例3に記載のHCNP8-11ペプチド樹脂4.5gを固相合
成反応容器に入れ、実施例3に記載のスケジュール1に
従って、Boc−Trp−OH、Boc−Gln−OH、Boc−Ser(Bz
l)−OH、Boc−Ile−OH、Boc−Asp(OcHex)−OH、Boc
−Ala−OH、を順次、当量のDCCを用いてカップリングさ
せた。この時添加剤として当量のN−ヒドロキシベンゾ
トリアゾールを加えた。各カップリング反応後、少量の
樹脂をニンヒドリンで試験し、陽性青色となった場合に
は、カップリング不完全であるとして同一の保護形アミ
ノ酸を用い反応を繰り返した。この際添加剤としてN−
ヒドロキシベンゾトリアゾールまたはp−ニトロフェノ
ールを加えた。最後のアミノ酸のカップリング及びアセ
チル化工程終了後、約3/4の樹脂を取りだした。残りの
樹脂はさらに下記スケジュール1に従って、Boc−Ala−
OH、をカップリングさせた。約1/2の樹脂を取りだし、
f−HCNPペプチド樹脂0.72gが得られた。残りの樹脂は
さらにスケジュール1の工程1〜9、続いて工程16〜18
を繰り返し、脱保護及びアセチル化を行った。その結
果、Ac−HCNPペプチド樹脂0.97gが得られた。
このAc−HCNPペプチド樹脂0.97gにアニソール3ml、エ
チルメチルスルフィド0.5ml、無水フッ化水素20mlを加
え、−20℃60分間、0℃60分間反応させた。減圧濃縮
後、ジエチルエーテル200mlを加え30分間撹拌し、濾過
しジエチルエーテル100mlで洗浄した。濾上物に5%酢
酸水100mlを加えて30分間撹拌後、樹脂を濾過し、5%
酢酸水100mlで洗浄した。濾洗液を凍結乾燥後、得られ
た粗ペプチドを0.5%トリフルオロ酢酸水に溶解し、予
め0.1%トリフルオロ酢酸水で平衡化させた逆相系充填
剤YMC−A363(S−5)ODSカラム(30φ×250mm)に注
入し、カラムを0.1%トリフルオロ酢酸水で洗浄後、ア
セトニトリル濃度を33%まで増加させ、流速7.0ml/分で
溶出した。溶出液をA280nmでモニターし、目的物を含む
画分を集め、凍結乾燥し、Ac−HCNPを76.6mg得た。
得られたAc−HCNPは逆相系充填剤YMC−A211−ODSカラ
ム(4.6φ×250mm)を用いた。10%から50%までの0.1
%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリルの直線濃度勾
配溶出法による分析において保持時間28.9分を示し、そ
のアミノ酸分析値は理論値と一致した。
アミノ酸分析 加水分解:4Nメタンスルホン酸−2%トリプタミン、110
℃ 24時間 分析方法:PICO−TAG(逆相−PTCアミノ酸)法 *基準アミノ酸 ( )内理論値 Asp:0.92(1) Glu:0.93(1) Ser:0.91(1) Gly:1.03(1) Ala:2.67(3) Pro:1.04(1) Ile:1.04(1) *Leu:1.00(1) Trp:0.58(1) 実施例6 f−HCNPの合成: 実施例5に記載のf−HCNPペプチド樹脂0.72gにアニ
ソール3ml、エチルメチルスルフィド0.5ml、無水フッ化
水素20mlを加え、−20℃60分間、0℃60分間反応させ
た。減圧濃縮後、ジエチルエーテル200mlを加え30分間
撹拌し、濾過しジエチルエーテル100mlで洗浄した。濾
上物に5%酢酸水100mlを加えて30分間撹拌後、樹脂を
濾過し、5%酢酸水100mlで洗浄した。濾洗液を凍結乾
燥後、得られた粗ペプチドを50%酢酸水20mlに溶解し、
水80mlにて希釈後、予め0.1%トリフルオロ酢酸水で平
衡化させた逆相系充填剤YMC−A363(S−5)ODSカラム
(30φ×250mm)に注入した。カラムを0.1%トリフルオ
ロ酢酸水で洗浄後、アセトニトリル濃度を30%まで増加
させ、流速7.0ml/分で溶出した。溶出液をA280nmでモニ
ターし、目的物を含む画分を集め、凍結乾燥し、f−HC
NPを78.0mg得た。
得られたf−HCNPは逆相系充填剤YMC−A211−ODSカラ
ム(4.6φ×250mm)を用いた、10%から50%までの0.1
%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリルの直線濃度勾
配溶出法による分析において保持時間25.9分を示し、そ
のアミノ酸分析値は理論値と一致した。
アミノ酸分析 加水分解:4Nメタンスルホン酸−2%トリプタミン、110
℃ 24時間 分析方法:PICO−TAG(逆相−PTCアミノ酸)法 *基準アミノ酸 ( )内理論値 Asp:0.93(1) Glu:0.91(1) Ser:0.91(1) Gly:1.00(1) Ala:2.63(3) Pro:1.02(1) Ile:1.05(1) *Leu:1.00(1) Trp:0.60(1) 実施例7 生物学的活性の測定: 生物学的活性の測定法は、小鹿幸生ら(薬物・精神・
行動,7巻,447−451,1987)の方法に準じて行った。即
ち,胎令16日目のラット脳から摘出した中隔中心核を細
切後,ファルコン社製35mmプラスチック製培養皿中で,1
%FCSを含むボッテンシュタイン(Bottenstein)等の改
変N2培養液を用いて,7%炭酸ガス混合空気,36℃の条件
下で培養した。培養3日目より,検体として実施例1、
5、6により得た神経栄養ペプチドを培養系に添加し
(対照群は無添加),培養9日目に培養組織のアセチル
コリン(ACh)産生能を測定し,生物学的活性とした。A
Ch産生能は培養組織をトリス塩酸(pH7.4)を緩衝系と
するタイロード液にてプレインキュベーションした後,1
000nM〔3H〕コリンクロライド(15Ci/mmol)を含む緩衝
液で37℃,30分インキュベート後,フリーの〔3H〕コリ
ンを洗浄除去後,1Nギ酸/アセトン(15:85)溶液で組織
を溶解し、フリー〔3H〕コリンをコリンキナーゼ(0.1
ユニット/ml)でフォスフォコリンに転換、〔3H〕AChを
テトラフェニルボロン(5mg/mlアセトニトリル)で抽出
し,培養組織のACh産生能を検討した。培養組織のACh産
生能は単位培養組織片当たりのACh量で表現した。
(i)実施例1により得た“HCNP"の生物学的活性を表
1に示す。“HCNP"300 pg/mlの濃度において、対照の20
2%の培養組織のACh産性能がみられ,生物学的活性が認
められた。
(ii)実施例5により得たAc−HCNPの結果は表2に示
す。Ac−HCNPの300pg/mlの濃度において、対照の159%
の培養組織のACh産性能がみられ,生物学的活性が認め
られた。
(iii)実施例6により得たf−HCNPの結果は表3に示
す。f−HCNPの2.5pg/mlの濃度において、対照の159%
の培養組織のACh産性能がみられ,生物学的活性が認め
られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は“HCNP"粗精製品の逆相系充填剤RP−304カラム
(4.6φ×250mm)での溶出パターンを示した図である。
縦軸はA220nmでモニターしたペプチド濃度、横軸は保持
時間を表す。 第2図は“HCNP"高度精製品の東ソー社製逆相系充填剤T
SK−120Tカラム(4.0φ×250mm)での溶出パターンを示
した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小鹿 幸生 愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1 名古屋市立大学医学部第2内科内 (56)参考文献 薬物・精神・行動,7(1987)P. 447−P.451 Brain Research,422 (1987)P.92−P.98 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/47 C07K 7/06 A61K 38/08 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN) BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の理化学的性質および生物学的性質を
    有する神経栄養ペプチド。 (a) 分子量:700〜1400(バイオ・ゲルP−2を用い
    るゲル濾過法による) (b) コリナージック・ニューロンのアセチルコリン
    合成能を増大する。 (c) 生物学的活性として、300pg/mlの濃度において
    少なくとも対照(無添加)の約202%のアセチルコリン
    産生能を有する。
  2. 【請求項2】下記のアミノ酸配列を有する神経栄養ペプ
    チド。 (XはフリーのAla又はアセチル基でブロックされてい
    るAlaを表す。)
  3. 【請求項3】請求項(1)又は(2)記載のペプチドを
    有効成分とする神経変性疾患治療剤。
  4. 【請求項4】請求項(1)又は(2)記載のペプチドを
    有効成分とするアセチルコリン合成能増大剤。
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