JP2793655B2 - 図形データ表示におけるスケーリング方式 - Google Patents

図形データ表示におけるスケーリング方式

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JP2793655B2
JP2793655B2 JP1244404A JP24440489A JP2793655B2 JP 2793655 B2 JP2793655 B2 JP 2793655B2 JP 1244404 A JP1244404 A JP 1244404A JP 24440489 A JP24440489 A JP 24440489A JP 2793655 B2 JP2793655 B2 JP 2793655B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 記憶装置に蓄積された時系列のデータを表示装置に図
形表示する際,データ値に適応したスケールで図形表示
する図形データ表示におけるスケーリング方式に関し, エラー・データが含まれていても,正常な観測,測定
データの微妙な変化が1回の表示で分かるようにスケー
リングすることを目的とし, 記憶装置に蓄積された時系列のデータをデータ読み出
し部で所定幅毎に読み出して表示装置に表示する図形デ
ータ表示におけるスケーリング方式において、記憶装置
から所定幅毎のデータを読み出すデータ読み出し部と、
所定幅のデータを並び替えるソート処理部と、スケーリ
ング対象データを抜き出すデータ抜き出し部と、所定幅
の各データに倍率Nを掛け合わせる演算処理部と、N倍
された特徴データの表示画面上で表示されるべき位置を
定める表示位置指示部とを備え,記憶装置から読み出さ
れた所定幅のデータをそのデータ値に適応したスケール
で図形表示するように構成されている。
〔産業上の利用分野〕
本発明は,記憶装置に蓄積された時系列のデータを表
示装置に図形表示する際,データ値に適応したスケール
で図形表示する図形データ表示におけるスケーリング方
式に関する。
観測機器,測定機器により観測,測定されたデータは
電子計算機に取り込まれ図形でデータとして蓄積される
が,そのデータを再生するに当って,大きさの限られた
表示装置に表示する時,人間にとって見やすいスケーリ
ングで自動的に表示することが要求されている。
〔従来の技術〕
従来,観測機器,測定機器により観測,測定されたデ
ータは,ペンレコーダ等に記録される方式がとられてき
た。しかしながら電子計算機の技術が進歩し,観測・測
定データを直接電子計算機に取り込み,そのデータを図
形データとして取り扱うことが可能となってきている。
この図形データを大きさの限られた表示装置に表示する
時,人間にとって見やすいスケーリングで自動的に表示
することが要求されている。
人間にとって見やすい表現にするため,従来の図形デ
ータ処理では,両対数でスケーリングする方式,片対数
でスケーリングする方式,データの最大,最小を求めス
ケーリングする方式,スケーリングする時にデータの最
大値,最小値を最初から何倍かして表示領域に幅を持た
せる方式,1度データを出力し,データの大きさを確かめ
てからスケーリングを決める方式等色々な方式が提案さ
れてきている。
所が,24時間連続して観測されているデータの場合,
観測機器の障害や回線の障害により,予想しえない大き
さデータが送られてくることや,データそのものの抜け
が発生する場合が多々ある。
第4図は記憶装置に蓄積されたデータの一部分の視覚
化図を示しており,その中の部分Eはセンサ・エラーに
基づくエラー・データを表している。
記憶装置にはこの様に極端に大きな値或いはデータ抜
け等による極端に小さい値等のエラー・データが含まれ
ており,これらのエラー・データを含めてデータの再生
が行われるが,例えば第4図のt1〜t2の幅のデータを表
示装置に再生する場合,従来のスケーリング方式は第5
図図示の最小値S1のデータから最大値L1のデータまです
べてのデータが表示画面に表示されるスケーリングを行
っていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
そのため表示装置の表示画面に図形表示の際,極端に
大きな値のエラー・データが含まれているので,極端な
値のデータに他の正常なデータも引っ張られ,第10図図
示の様に正常なデータの表示図形が圧縮されてしまい,
その極端な値のエラー・データだけが強調される形とな
り,正常なデータの微妙な変化を表示できない欠点があ
った。
また微妙な変化を見るため或いは微妙な変化があるか
どうかを確かめるため,スケーリングを変えてもう一度
表示し直さなければならない欠点もあった。
本発明は,上記の欠点を解決することを目的としてお
り,エラー・データが含まれていても,観測,測定デー
タの微妙な変化も1回の表示で分かるように表示装置に
表示される図形データ表示におけるスケーリング方式を
提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の原理構成図である。
図中,1は記憶装置であり,観測機器や測定機器により
観測・測定された時系列のデータを格納するもの,2はデ
ータ読み出し部であり,記憶装置1からデータを読み出
すもの,3は表示装置であり,記憶装置1に格納されてい
るデータを図形表示するもの,4はソート処理部であり,
データ読み出し部2によって記憶装置1から読み出され
た所定幅毎のデータを予め定められた規則に従って並び
替える処理を行うもの,5はデータ抜き出し部であり,ソ
ート処理部4で並び替えられたデータのうち,外部から
入力されている条件に従い不用データを切り捨て,スケ
ーリングの対象にするデータだけを抜き出すもの,6は演
算処理部であり,スケーリング対象データの最大値と最
小値とを基に,表示装置3のフルスケールより幾分か表
示領域を狭く設定したときの最大値−最小値で示される
変動幅に対する倍率Nを求めると共に,データ読み出し
部2で読み出された所定幅の各データに当該倍率Nを掛
け合わせる演算を実行するもの,7は表示位置指示部であ
り,演算処理部6でN倍されたスケーリング対象データ
の特徴値を用い,表示画面上でのその特徴値の表示位置
を定めるものである。
〔作 用〕
ソート処理部4によって予め定められた規則に並び替
えられた所定幅のデータのうち,データ抜き出し部5に
設定されている設定条件該当データが除外される。これ
によりエラー・データが排除され,スケーリング対象デ
ータの変動範囲が表示装置3のフルケールとほぼ一致す
るように演算処理部6と表示位置指示部7とによって図
形処理が行われる。
従って図形表示の際,正常なデータがエラー・データ
によって圧縮化されることがなくなるので,正常なデー
タの微妙な変化を表示することができ,またエラー・デ
ータもその存在が表示される。
〔実施例〕
第2図は本発明の一実施例構成であり,符号1ないし
3,5ないし7は第1図のものに対応している。8は昇順
ソート処理部であり,データ読み出し部2によって記憶
装置1から読み出された所定幅毎のデータを昇順に並び
替える処理を行うものである。そしてデータ抜き出し部
5に設定される条件として,昇順ソート処理部8で昇順
に並び替えられたデータの大きい方からと小さい方から
のM個ずつデータを切り捨てるM個が設定される。
今,例えば第4図のt1からt2までの範囲をデータ読み
出し部2によって記憶装置1から読み出される所定毎の
データとしたとき,第5図図示の各データが記憶装置1
から読み出される。記憶装置1に格納されているこの第
5図図示の時系列のデータについて第3図のフローチャ
ートと共に第2図の動作を説明する。
24時間の連続した観測・測定データが記憶装置1に時
系列のデータとし逐次蓄積される。この記憶装置1に第
4図図示のデータが蓄積されており(ステップ1),デ
ータ再生の際データ読み出し部2は第4図に示されたt1
からt2までの所定幅のデータを表示装置3に図形表示す
るべく記憶装置1から読み出され(ステップ2),図示
されていないバッファ等に移される(ステップ3)。昇
順ソート処理部8はこの所定幅のデータに対しその値の
小さい順にデータの並び替え処理を行う(ステップ
4)。すなわち第6図図示の如き順に並び替えられる。
データ抜き出し部5には外部から小さい方からと大きい
方からM個のデータを切り捨てる条件設定がなされてい
るので,これらの条件に該当するデータが切り捨てら
れ,第6図に示されたK個のデータがデータ抜き出し部
5によってスケーリング対象データとなる(ステップ
5)。演算処理部6はこのK個のスケーリング対象デー
タから最大値と最小値とを求め(ステップ6),表示装
置3のフルスケールより幾分か小さい領域の表示画面,
例えばフルスケールの90%を表示範囲とする表示画面と
上記スケーリング対象データの最大値−最小値との倍率
Nを求める。そしてさらに,データ読み出し部2によっ
て読み出された上記t1からt2までの所定幅の各データに
上記の倍率Nを掛け合わせる演算処理を行う(ステップ
7)。演算処理部6でN倍されたスケーリング対象デー
タの最大値又は最小値を用いて,上記表示装置3のフル
スケールより幾分か小さい領域の表示画面の上限又は下
限に一致させるように表示位置指示部7からの指示と共
に,表示装置3にN倍されたt1からt2までの所定幅の各
データが送られ(ステップ7),当該表示装置3にその
データが図形表示される(ステップ8)。
すなわち,第5図のS2からL2の範囲内の値を有するデ
ータでスケーリングを行い,表示装置3の表示画面にt1
からt2の所定幅のデータを表示する際,S2又はL2のいず
れか一方を用いて第7図のS2(S2を用いたとき)又はL2
(L2を用いたとき)の位置にくるようにして図形表示し
ている。ここで第7図のS2,L2は,上記表示装置3のフ
ルスケールより幾分か小さい領域の表示画面の下限と上
限の位置,すなわちフルスケールの90%を表示領域とす
る表示画面ならば本来の表示画面の5%,95%の位相と
なっている。
この様に下限S2,上限L2にそれぞれ表示の余裕を持た
せることにより,データ抜き出し部5に設定された設定
値で切り捨てられる正常なデータも表示画面に表示する
ことができる。
なお,演算処理部6でN倍されたt1からt2までの所定
幅の各データを表示装置3の表示画面に表示するに当っ
て,演算処理部6でデータ抜き出し部5から得られるス
ケーリング対象データについての平均値を求めておき,
表示位置指示部7はこの平均値を表示装置3の表示画面
の中央位置(レベル)に指定するようにしてもよい。
また昇順ソート処理部8に替え降順ソート処理を行わ
せるようにしても同じ効果が得られる。
第8図は本発明の他の実施例構成を示しており,符号
1ないし3,5ないし7は第1図のものに対応し,9はヒス
トグラム作成部を表している。
ヒストグラム作成部9はデータ読み出し部2で記憶装
置1から読み出される第4図図示のt1からt2の所定幅の
データに対して次に説明する様なヒストグラムを作成す
る。当該ヒストグラム作成に当って,最上限のヒストグ
ラムには常識を超える範囲以上のデータを計算する範囲
と,最下限のヒストグラムには常識を超える範囲以下の
データを計数する範囲とが設けられる。例えば常識を超
える範囲以上のデータとはセンサの故障による観測・測
定データ,或いは通信回線での送信上での外乱による異
常なデータであり,また常識を超える範囲以下のデータ
とは観測・測定データ抜け等が生じたデータが該当す
る。
データ抜き出し部5には上記ヒストグラムの最上限及
び最下限とをそれぞれ設定されており、当該データ抜き
出し部5によって常識を逸脱するデータが切り捨てら
れ,除外される。すなわち上記説明のスケーリング対象
データが得られる。演算処理部6はデータ抜き出し部5
から得られるスケーリング対象データの内,最大値と最
小値とを求め,以下第2図で説明した動作が演算処理部
6以後で行われる。
これにより第7図図示の表示画面を表示することがで
きる。
第9図は本発明を地殻データ処理装置に適用した地殻
地震観測システムの一実施例構成を示している。
同図において,符号11は地震センサ部,12は通信回線,
13は地震データ処理装置,14はデータ収集処理部,15はデ
ータ蓄積処理部,16は記憶装置,17は地殻地震データスケ
ーリング処理部,18は地殻地震データ表示処理部,19はグ
ラフィック・ディスプレイ装置,20はプリンタ装置を表
している。
地震センサ部11から,例えば3Hz〜5Hz周期の観測デー
タが通信回線12を介して24時間中連続して地震データ処
理装置13に送られてくる。地震センサ部11から送られて
きたデータは,データ収集処理部14でデータの収集が行
われ,データ蓄積処理部15によって,例えば磁気テー
プ,磁気ディスク等の記憶装置16に格納され保存され
る。
記憶装置16に格納されたデータの再生に当っては,上
記説明の本発明の手法を用いた地殻地震データスケーリ
ング処理部17によって地震センサ部11や通信回線12の障
害によるエラー・データやデータ抜け,通信回線12等で
の外乱による異常データ等を除去したスケーリング対象
データでスケーリング処理がなされる。このスケーリン
グ処理が行われた所定幅のデータは,地殻地震データ表
示処理部18により,グラフィック・ディスプレイ装置19
にその図形が表示される。又はプリンタ装置20からその
図形がプリント・アウトされる。
リアルタイム処理の場合には,上記データ蓄積処理部
15に所定幅のデータが蓄積されるのを待って,地殻地震
データスケーリング処理が実行される。
上述の実施例では地殻地震観測のデータ処理について
記述してきたが,本発明は長時間連続して観測される時
系列データ,例えば湿度,気圧,気温等を観測する気象
観測等総てについて,時系列データの収集が行われるシ
ステムについても有効である。
〔発明の効果〕
以上説明した如く,本発明によれば,センサ部の障害
或いは通信回線による障害またほ外乱による異常データ
が送信されてきても,正常な部分については観測データ
の微妙なデータの変化を捉えることができるので,オペ
レータがその微妙なデータの変化を見逃すことがなくな
り,またスケーリングを変えて表示し直すといった手間
を省くことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理構成図,第2図は本発明の一実施
例構成,第3図は本発明のデータ処理経過の一実施例フ
ローチャート,第4図は記憶装置に蓄積されたデータの
一部分の視覚化図,第5図は図形表示のために読み出さ
れた蓄積データの視覚化図,第6図は昇順に並び替えら
れた蓄積データの視覚化図,第7図は本発明による蓄積
データの一実施例表示画面図,第8図は本発明の他の実
施例構成,第9図は本発明が用いられた地殻地震観測シ
ステムの一実施例構成,第10図は従来の蓄積データの表
示の仕方を説明する一表示画面図を示している。 図中,1は記憶装置,2はデータ読み出し部,3は表示装置,4
はソート処理部,5はデータ抜き出し部,6は演算処理部,7
は表示位置指示部,8は昇順ソート処理部,9はヒストグラ
ム作成部を表している。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記憶装置(1)に蓄積された時系列のデー
    タをデータ読み出し部(2)で所定幅毎に読み出して表
    示装置(3)に表示する図形データ表示におけるスケー
    リング方式において, データ読み出し部(2)で読み出された所定幅毎のデー
    タを予め定められた規則に従って並び替えるソート処理
    部(4)と, 当該ソート処理部(4)で並び替えられたデータのう
    ち,外部から任意に設定された条件のデータを切り捨
    て,スケーリング対象データを抜き出すデータ抜き出し
    部(5)と, 当該データ抜き出し部(5)によって抜き出されたスケ
    ーリング対象データの最大値と最小値とを基に,表示装
    置(3)のフルスケールに対応して得られる表示画面の
    上記最大値−最小値の変動幅に対する倍率Nを求め,デ
    ータ読み出し部(2)で読み出された所定幅の各データ
    に当該倍率Nを掛け合わせる演算処理部(6)と, 当該演算処理部(6)でN倍された上記スケーリング対
    象データの特徴値を用い,表示画面上でのその特徴値の
    表示位置を定める表示位置指示部(7)とを備え,記憶
    装置(1)から読み出された所定幅のデータをそのデー
    タ値に適応したスケールで図形表示するようにしたこと
    を特徴とする図形データ表示におけるスケーリング方
    式。
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